JP3288223B2 - 電子部品ケースのコード引出構造 - Google Patents

電子部品ケースのコード引出構造

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  • Insertion, Bundling And Securing Of Wires For Electric Apparatuses (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品を収納した
ケースからコードを引き出すための構造に関し、特に防
水性を高めた引出構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における自動車の前照灯として、発
光効率及び演色性が良好で寿命の長い放電バルブを光源
とする灯具の適用が検討されている。この種の灯具で
は、放電バルブでの放電を発生させるための高電圧が必
要とされるため、車載バッテリ電圧を必要とされる高電
圧まで昇圧させるための点灯回路を灯具に付属させる必
要がある。このような点灯回路は金属製のケースに内装
して灯具またはその近傍の車体に装備させることにな
る。このため、点灯回路ケースは屋外に配置された場合
と同様の耐候性、特に防水性が要求されることになる。
この場合、ケース自体はシール材を利用することでケー
ス内部の防水性を保持することは容易であるが、ケース
内から引き出されるコードの引出し部の防水性を高める
ことが困難になる。
【0003】このような、防水性を確保したコード引出
構造としては、例えば、図9に示すように、ケース10
1にあけた穴102の周囲に筒状のブーツ103を一体
または接着等により一体的に形成しておき、この穴10
2およびブーツ103を通してコード104を引出した
上で、コード104とブーツ103を覆うように内面に
ホットメルトを有する熱収縮チューブ105を被せ、こ
のチューブ105を熱収縮させることで、コード104
とブーツ103の外面をチューブ105により封止させ
る構成がとられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造では、熱収縮チューブが全周にわたって均一に収縮さ
れない場合には、周面にチューブの皺や弛みが発生する
ことがあり、この部分での防水性が劣化されるという問
題がある。また、コードをケースの穴に挿通した後に、
熱収縮チューブを熱収縮させる作業が必要であるため
に、その作業性が悪いという問題もある。さらに、一旦
熱収縮チューブでの封止を行うと、メンテナンス時等に
コードを取り外したい場合にはチューブを切除しなけれ
ばならず、再びコードを取り付ける場合には、面倒な熱
収縮作業を再び行う必要があり、結局メンテナンス作業
が大掛かりなものになる。
【0005】本発明の目的は、このようなコード引出し
部分での防水性を高めるとともに、その組立作業やメン
テナンスを容易に行うことを可能にしたコード引出構造
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子部品を内
装したケースに開設された穴を挿通されるコードに、コ
ード被覆と一体に樹脂製のブーツが形成され、このブー
ツはケースの内外にわたって前記穴内に嵌入されるスリ
ーブ部と、この穴の周囲においてケース外面に密接され
るフランジ部とで構成されており、スリーブ部は長さ方
向の少なくとも一部に当該スリーブ部の可撓性を高める
ための円周方向に等配された複数の凹溝を有し、フラン
ジ部はその周縁部に沿設された剛性の高い金属または硬
質樹脂からなるフレームと、このフレームを一部を残し
て覆うように形成されてケース外面に弾接可能な軟質樹
脂からなる部分とを備えることを特徴とする。
【0007】また、本発明においては、前記スリーブ部
はほぼ90度に曲げ成形されており、この曲げ部の内側
に沿った領域にフランジ部との間にわたって形成された
薄肉の補助片と、前記曲げ部の外側面の長さ方向の少な
くとも一部に周方向に形成された半円環状の溝とを備え
ことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明を自動車の前照灯の点灯回
路を内装した点灯回路ケースからのコード引出構造に適
用した実施形態の概略構成を示している。詳細な図示は
省略するが前照灯は灯具ボディ1とレンズ2で構成され
る灯室内に走行ビームランプHHLと、すれ違いビーム
ランプLHLを並んだ状態で一体的に構成しており、こ
れらのランプのうち、ここではすれ違いビームランプL
HLの光源に放電バルブを用いており、この放電バルブ
に高電圧を供給するための点灯回路構体3が、灯具ボデ
ィ1の背面に固定支持された2つの金属製の点灯回路ケ
ース10,20にそれぞれ分かれて収納されている。
【0009】ここで、図2は前記点灯回路構体3のブロ
ック回路図であり、バッテリBTの直流電圧を昇圧した
交流電圧とするDC−AC変換回路部31と、昇圧され
た電圧に基づいてすれ違いビームランプLHLの放電バ
ルブBUを点灯させるためのスタータ回路部32とで構
成されている。そして、この実施形態では、前記DC−
AC変換回路部31とスタータ回路部32とがそれぞれ
個別の回路ケースに収納されており、スタータ回路部3
2を内装した前記スタータ回路ケース10は前記すれ違
いビームランプLHLの直後位置において前記灯具ボデ
ィ1の背面に固定支持されている。また、DC−AC変
換回路部31を内装した前記変換回路ケース20は、灯
具ボディ1の背面において、その上下が逆向きの状態で
ブラケット4により灯具ボディ1の背面に固定支持され
ている。
【0010】図3は前記DC−AC変換回路部31を内
装した変換回路ケース10の部分分解斜視図である。変
換回路ケース10は、矩形容器状のケース本体11と、
このケース本体11の上部開口を封止するカバー板12
とで構成されており、ケース本体11内には点灯回路の
一部である前記したDC−AC変換回路部31を構成す
る基板構体13が内装されている。そして、カバー板1
2はその裏面の周縁に沿って設けられた図外のパッキン
を前記ケース本体11の開口縁に密接させた状態で、そ
の周辺部の複数箇所がネジ14によりケース本体11に
締結され、これによりケース本体11の内部はカバー板
12により防水状態に封止されている。そして、このカ
バー板12の2箇所にコード挿通穴があけられており、
これらの穴にそれぞれコード33,34が挿通され、か
つ本発明にかかる引出構造によってその防水が確保され
ている。なお、2本のコード33,34は図2に示され
るように、その一方33は、車載電源に接続され、他方
34は前記スタータ回路ケース20に内装されたスター
タ回路部32に接続される。
【0011】前記カバー板12における前記コード33
のコード引出構造を図4の部分分解斜視図に示す。ま
た、図5(a),(b)はその平面図と組立状態におけ
るAA線断面図である。なお、コード34においても同
じである。カバー板12にあけられたコード挿通穴15
を挿通されるコード33には、コード33と共に一体成
形法により一体成形されたエラストマ樹脂からなるブー
ツ40が設けられている。このブーツ40はコード33
の周囲に密着される所要長さのスリーブ部41と、この
スリーブ部41の軸方向一部において外方に突出された
矩形板状のフランジ部42とで構成される。スリーブ部
41は、前記コード挿通穴15に略等しい外径寸法とさ
れ、前記フランジ部42とは軸方向に所要の寸法で離し
た部位には、軸方向に延びる複数の凹溝43を円周方向
に等配し、この部分でのスリーブ部41の可撓性を高め
ている。
【0012】また、フランジ部42にはフレーム44が
一体に埋設されており、このフレーム44は、全体が矩
形をした板状で、その中央領域の薄板部分44aに前記
コード挿通穴よりも大径の中央穴46が、四隅の厚板部
分44bにネジ止め用の小穴47がそれぞれ設けられ、
ダイキャスト成形されたアルミニウムで構成される。そ
して、前記フランジ部42を構成するエラストマ樹脂が
このフレーム44の薄板部分44aを覆うように被覆さ
れている。この場合、エラストマ樹脂の板厚を前記厚板
部分44bよりも若干厚く形成している。また、前記カ
バー板12には、前記中央穴46よりも小径の位置に、
前記コード挿通穴15を包囲するように断面形状が三角
形をした突条16が突出形成されている。また、コード
挿通穴15の周囲の四箇所にはネジ穴17が形成されて
いる。
【0013】この構成では、コード33を点灯回路ケー
ス10に取着する場合には、コード33をコード挿通穴
15に挿通させ、かつブーツ40のスリーブ部41の内
側端部をコード挿通穴15に挿入させる。そして、フラ
ンジ部42をカバー板12の外面に当接させた上で、周
辺4箇所の小穴47を利用してフランジ部42をカバー
板12にネジ5で固定する。この固定により、フランジ
部42は、その裏面のエラストマ樹脂がコード挿通穴1
5の周囲でカバー板12の表面に弾接され、コード挿通
穴15を封止する。このとき、このフランジ部42の裏
面のエラストマ樹脂は、アルミニウム製のフレーム44
によってその平面の剛性が高められているため、四隅の
ネジ5による固着のみで、コード挿通穴15の周囲にわ
たって十分な弾接力が得られ、信頼性の高い防水効果が
得られる。特に、コード挿通穴15を包囲する突条16
がフランジ部42に食い込むことで、この部分における
防水性がさらに高められる。また、コード33とスリー
ブ部41との間は、両者が一体成形により形成されてい
るために、両者間の防水性は極めて高いものとなる。な
お、突条16はフランジ部42の下面側に形成しても同
様な効果が得られる。
【0014】また、メンテナンス時に、コード33をケ
ース10から取り外す場合には、前記と逆にネジ49を
緩めてフランジ部42をカバー板12から取り外せば、
ブーツ40と一体的にコード33をコード挿通穴15か
ら引き出すことができる。したがって、ケース10内で
のコード33と基板構体13との接続を外せば、コード
33をケース10から完全に取り外すことができる。ま
た、コード33を交換する場合には、同一規格で形成さ
れたブーツを一体に形成したコードであれば、単に前記
したようにネジ5を締結する作業だけで取り付けが完了
される。これにより、メンテナンス作業も極めて容易に
行うことができる。
【0015】また、図5(c)に示すように、コード3
3を図1に示したような灯具ボディ1の背面に沿って延
設する際にコード33に曲げ力を加える必要が生じた場
合には、スリーブ部41に設けられた凹溝43によって
その部分の変形が容易とされているため、スリーブ部4
1はこの部分で曲げられることになる。このため、この
曲げ部分の曲率半径を小さくでき、コード33をカバー
板12の表面に沿って延設でき、カバー板12の表面か
らコード33の曲げ部分までの寸法H1(図5(c))
を小さくできる。また、この曲げによっても、突条16
がフランジ部42に食い込んだ状態が保持されるため、
防水性を維持することができる。
【0016】図6は本発明の第2の実施形態におけるコ
ード引出構造の要部の部分分解斜視図であり、図7
(a),(b)はその平面図とその組立状態におけるB
B線断面図である。この実施形態においては、エラスト
マ樹脂で形成されるブーツ50のスリーブ部51を予め
略90度の角度で曲げた状態でコード33と一体成形し
ている点が前記第1の実施形態と相違している。すなわ
ち、ブーツ50をコード33と一体成形する際に、コー
ド33を予め90度の角度で曲げた状態でスリーブ部5
1を一体に形成することで、スリーブ部51も90度の
角度で曲げた状態で成形される。このとき、スリーブ部
51の曲げ方向外側の周面の軸方向2か所には、中央に
リブ部53aを挟んで円周表面を円周の略1/4の長さ
にわたって凹設したそれぞれ対をなす円弧状の溝53を
長さ方向の一部に形成し、この半円環状溝53によって
曲げ形成したスリーブ部51の内部応力を緩和してい
る。なお、リブ部53aは、スリーブ部51に表面段差
が原因とされる成形時のバリの発生を防止するために設
けられる。また、前記スリーブ部51の曲げ状態を保持
するために、スリーブ部51の曲げ方向内側に沿う面と
フランジ部52の表面との間にわたって略三角板状をし
た補助片55を一体に形成している。この補助片55で
は、スリーブ部51の曲げ周面に沿った位置に小三角形
の窓56が開設され、この窓56により補助片55を形
成した場合においてもスリーブ部51が多少は変形され
る構成としている。
【0017】なお、フランジ部52は前記第1の実施形
態と略同様の構成であり、中央の薄板部分54aと、四
隅の厚板部分54bとで構成され、その内部にアルミニ
ウムからなるフレーム54(図7(b))を一体的に内
蔵させている。また、この実施形態では、カバー板12
の表面にはコード挿通穴15の周囲に突条16が形成さ
れているとともに、フランジ部52のフレーム54の厚
板部分54bに対応する部分を表面側に突出させた位置
決め突部18が形成されている。この位置決め突部18
に厚板部分54bを嵌合させることで、ブーツ50を9
0度の角度毎に回転方向に位置決めした状態でカバー板
12に対して固定することが可能となる。
【0018】この構成によれば、第1の実施形態と同様
にコード33を点灯回路ケース10のカバー板12に設
けられているコード挿通穴15に挿通させた上でブーツ
50のフランジ部52の小穴56を挿通させたネジ5に
よりカバー板12に固定する。これによりフランジ部5
2の内面がカバー板12の表面に弾接され、コード挿通
穴15の周辺部における防水性を確保することができ
る。また、コード33とスリーブ部51とは樹脂の一体
成形であるために、両者間に隙間が生じることはない。
【0019】また、この第2の実施形態では、ブーツ5
0のスリーブ部51は予め90度に曲げられているた
め、コード33をカバー板12に沿って延設することが
容易となり、灯具ボディの背面に沿ってコードを延設す
ることも容易に行うことができる。特にこの場合、ブー
ツ50と共にコード33も90度曲げられているため、
ブーツ50を曲げ変形させる必要がなく、曲げ力による
フランジ部52での防水性が低下される心配も生じな
い。また、コード33は可及的に小さい曲率半径で曲げ
形成されているため、カバー板上のコードの曲げ高さH
2を前記実施形態のものよりも更に低くすることができ
る。
【0020】なお、コード33が90度に曲げられた状
態から、真直方向あるは左右方向に曲げられようとした
ときには、スリーブ部51に設けた半円環状溝53と、
補助片55に設けた小三角形の窓56によってスリーブ
部51の変形が可能とされる。この場合でも、スリーブ
部51とフランジ部52との間にわたって形成されてい
る補助片55の変形抵抗力によってその曲げが制限さ
れ、フランジ部52に大きな曲げ力が作用して防水性が
低下されることが防止される。
【0021】図8は第2の実施形態の変形例を示す図で
ある。このブーツ50Aはスリーブ部51の先端部にさ
らに複数の円弧状の溝58を配列形成したものであり、
これらの円弧状溝58を形成することで、この部分にお
けるコード33をさらに曲げ易いものにすることができ
る。
【0022】ここで、前記各実施形態では、本発明を自
動車の前照灯用光源に使用する放電バルブの点灯回路に
適用した例を説明したが、これに限られるものではな
く、防水性が要求される種々の電子部品ケースのコード
引出構造として適用することが可能である。また、フラ
ンジ部に用いられるフレームは、前記したアルミニウム
に限らず、剛性が高いものであれば硬質樹脂で構成して
もよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、電子部品
ケースに開設された穴を挿通されるコードのコード被覆
と一体に樹脂製のブーツが形成されており、このブーツ
に形成されたスリーブ部がケースの内外にわたって穴内
に嵌入され、またフランジ部が穴の周囲においてケース
外面に弾性力をもって密接されるので、コード引出し部
分での防水性を高めることができる。特に、フランジ部
は剛性の高いフレームの一部を残して覆うように軟質樹
脂からなる部分を有しているので、ケースに対して強固
な取り付けが可能な一方で軟質樹脂からなる部分での弾
接によって防水性を高めることが可能になる。また、組
立作業やメンテナンス時には、フランジ部をケースから
取り外せばコードをケースから取り外すことができるた
め、これらの作業を容易に行うことが可能となる。さら
に、スリーブ部の一部に凹溝や半円環状溝を形成するこ
とで、ブーツの可撓性を高め、コードをケース外面に沿
って延設することも容易となる。さらに、スリーブ部を
ほぼ90度に曲げ成形したときに当該曲げ部に補助片を
設けることで、フランジ部における変形を防止して防水
性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される灯具の一例の背面図であ
る。
【図2】点灯回路のブロック構成図である。
【図3】本発明にかかる点灯回路ケースの分解斜視図で
ある。
【図4】本発明のコード引出構造の第1の実施形態の部
分分解斜視図である。
【図5】図4のコード引出構造の平面図とその組立状態
におけるAA線断面図、およびコード引出し部が曲げら
れた状態の断面図である。
【図6】本発明のコード引出構造の第2の実施形態の部
分分解斜視図である。
【図7】図6のコード引出構造の平面図とその組立状態
におけるBB線断面図である。
【図8】第2の実施形態の変形例を示す斜視図である。
【図9】従来のコード引出構造の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10,20 ケース 11 ケース本体 12 カバー板 15 コード挿通穴 16 突条 17 位置決め突部 33,34 コード 40,50,50A ブーツ 41,51 スリーブ部 42,52 フランジ部 44,54 フレーム 43 凹溝 48 円環状溝 53 円弧状溝 55 補助片 56 窓 58 円弧状溝
フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭50−13263(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 5/06 H05K 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品を内装したケースから前記電子
    部品に接続された電気コードを引き出すためのコード引
    出構造であって、前記コードは前記ケースに開設された
    穴を挿通され、前記コードが前記穴を挿通される部分に
    は、コード被覆と一体に樹脂製のブーツが形成され、こ
    のブーツは前記ケースの内外にわたって前記穴内に嵌入
    されるスリーブ部と、前記穴の周囲において前記ケース
    外面に密接されるフランジ部とで構成され、前記スリー
    ブ部は長さ方向の少なくとも一部に当該スリーブ部の可
    撓性を高めるための円周方向に等配された複数の凹溝を
    有し、前記フランジ部はその周縁部に沿設された剛性の
    高い金属または硬質樹脂からなるフレームと、このフレ
    ームを一部を残して覆うように形成されて前記ケース外
    面に弾接可能な軟質樹脂からなる部分とを備えることを
    特徴とする電子部品ケースのコード引出構造。
  2. 【請求項2】 電子部品を内装したケースから前記電子
    部品に接続された電気コードを引き出すためのコード引
    出構造であって、前記コードは前記ケースに開設された
    穴を挿通され、前記コードが前記穴を挿通される部分に
    は、コード被覆と一体に樹脂製のブーツが形成され、こ
    のブーツは前記ケースの内外にわたって前記穴内に嵌入
    されるスリーブ部と、前記穴の周囲において前記ケース
    外面に密接されるフランジ部とで構成され、前記フラン
    ジ部はその周縁部に沿設された剛性の高い金属または硬
    質樹脂からなるフレームと、このフレームを一部を残し
    て覆うように形成されて前記ケース外面に弾接可能な軟
    質樹脂からなる部分とを備え、前記スリーブ部はほぼ9
    0度に曲げ成形されており、この曲げ部の内側に沿った
    領域に前記フランジ部との間にわたって形成された薄肉
    の補助片と、前記曲げ部の外側面の長さ方向の少なくと
    も一部に周方向に形成された半円環状の溝とを備えるこ
    とを特徴とする電子部品ケースのコード引出構造。
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