JP3287942B2 - レンズ付きフイルムユニットの製造方法 - Google Patents

レンズ付きフイルムユニットの製造方法

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JP3287942B2
JP3287942B2 JP03414094A JP3414094A JP3287942B2 JP 3287942 B2 JP3287942 B2 JP 3287942B2 JP 03414094 A JP03414094 A JP 03414094A JP 3414094 A JP3414094 A JP 3414094A JP 3287942 B2 JP3287942 B2 JP 3287942B2
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卓 飛岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、未使用状態では写真フ
イルムを先端までパトローネ本体の内部に巻き込んでお
き、パトローネ本体の内に設けたスプールを回転させる
ことによって写真フイルムをパトローネ外部に送り出す
ようにした写真フイルムパトローネを明室状態の中で装
填するレンズ付きフイルムユニットの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、誰でも簡単に撮影を楽しめるよう
に、簡単な撮影機構を備え、そして国際標準規格ISO
の1007−1979年で規定されたパトローネ付きの
135写真フイルムを予め装填したレンズ付きフイルム
ユニットが同出願人から提供されている。このレンズ付
きフイルムユニットは、本体基部と後カバーとで写真フ
イルムパトローネを光密に収納するようになっており、
本体基部に設けたパトローネ収納室とフイルム収納室と
にパトローネとこれから引き出してロール形態とした写
真フイルムとをそれぞれ収納し、撮影毎に露光済みの写
真フイルムをパトローネ内に巻き込んでゆく構造となっ
ている。
【0003】ところで、写真フイルムパトローネには、
国際標準規格ISOの1007−1979年で規定され
たパトローネ付きの135写真フイルムの他に、未使用
状態では写真フイルムを先端までパトローネの内部に巻
き込んでおき、パトローネの内部に設けたスプールを回
転させることによって写真フイルムをパトローネの送出
口から外部に送り出すようにしたものが米国特許第48
34306号明細書、特開平2−124564号公報等
に提案されている。
【0004】一般的に、写真フイルムパトローネでは、
送出口にこれから入射する外光を遮光するためにテレン
プが貼着されている。しかしながら、スプールの回転に
よって写真フイルムを送り出すタイプの写真フイルムパ
トローネでは、フイルム送り出しの際にテレンプとの間
で生じる摩擦抵抗によって写真フイルムが送り出せない
恐れがあるため、テレンプの代わりに、フイルム通路を
開閉する遮光用の蓋部材を備えた写真フイルムパトロー
ネが米国特許第4221479号等に提案されている。
このような写真フイルムパトローネによれば、蓋部材を
開ければ確実に写真フイルムが送り出され、また、蓋部
材を閉じることによってパトローネの内部を完全に遮光
することができ、取り扱いや保管の上で簡便となる。
【0005】このようにスプールの回転によってフイル
ム送り出しが行えるタイプの写真フイルムパトローネを
予め内蔵させたレンズ付きフイルムユニットが特願平4
−278809号に提案されている。このレンズ付きフ
イルムユニットでは、暗室状態の中でスプールを回転さ
せてパトローネから写真フイルムを全部引き出し、引き
出した写真フイルムをロール形態にし、その後、パトロ
ーネとフイルムロールとを本体基部のパトローネ収納室
とフイルム収納室とにそれぞれ収納した後に後カバーを
被せる製造方法であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように暗室で写真フイルムパトローネを装填する作業を
行い、さらに後カバーを取り付けるようにしているた
め、困難極まる作業となるばかりか、暗室にする分装置
のコストアップとなる欠点があった。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、スプールの回転によってフイ
ルム送り出しが行えるタイプの写真フイルムパトローネ
を明室で装填できるようにしたレンズ付きフイルムユニ
ットの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のレンズ付きフイルムユニットの製造方法で
は、写真フイルムパトローネをパトローネ収納室に装填
する第1工程と、前記パトローネ収納室の底に開閉自在
に設けられたパトローネ取り出し用の蓋を閉じる第2工
程と、前記蓋に回動自在に設けられた開閉用回転軸を外
部から回転させて写真フイルムパトローネの蓋部材を開
く第3工程と、一端が前記スプールにその軸方向で係合
し、かつ他端が該ユニットの外部に露呈するように前記
蓋に設けられたスプール用回転軸を、外部から回転操作
して前記スプールを外部からフイルム送り出し方向に回
転させて写真フイルムをパトローネ外部に送り出し、送
り出された写真フイルムの先端をフイルム収納室に設け
られた巻取り軸に係合させ、その後、前記巻取り軸を外
部からフイルム巻取り方向に回転させてフイルム収納室
の内部で巻取り軸の外周に写真フイルムを巻き付ける第
4工程との全ての工程を明室状態の中で行うようにした
ものである。
【0009】
【作用】レンズ付きフイルムユニットには、パトローネ
を収納するパトローネ収納室と、パトローネから引き出
した写真フイルムをロール形態で収納するフイルム収納
室とが設けられており、パトローネ収納室の蓋を閉めれ
ば、レンズ付きフイルムユニットの内部が光密に遮光さ
れる。また、写真フイルムパトローネは蓋部材を閉じた
状態が常態となっている。したがって、写真フイルムパ
トローネをパトローネ収納室に装填した後に蓋を閉め、
その後、レンズ付きフイルムユニットの外部から蓋部材
を回転させてこれを開き状態で保持させた後に、写真フ
イルムパトローネのスプールを外部から回転操作する。
これにより、写真フイルムは光密に遮光されたレンズ付
きフイルムユニットの内部に送り出されるため、明室状
態の中でレンズ付きフイルムユニットに写真フイルムの
装填が行える。スプールの回転操作としては、蓋に回動
自在に設けられ、一端がスプールに係合し、他端が外部
に露呈されたスプール用回転軸を外部から回転させる方
法と、巻き上げノブを外部からフイルム巻き上げ方向と
は逆の方向に回転させる方法とがある。
【0010】レンズ付きフイルムユニットの内部に送り
出された写真フイルムは、先端がフイルム収納室の巻取
り軸に係合する。この写真フイルムの先端を巻取り軸に
係合させる方法としては、例えば巻取り軸にスリット開
口を形成しておき、このスリット開口に写真フイルムの
先端を挿入し、挿入後に巻取り軸を回転させて残りの写
真フイルムを巻取り軸に巻き取る方法や、先端に巻取り
用のパーフォレーションが設けられた写真フイルムをフ
イルム収納室に設けられた板バネによって巻取り軸に向
けてガイドし、外部操作によって回転している巻取り軸
の外周に設けられた爪に前記巻取り用のパーフォレーシ
ョンを係合させて巻取り軸の外周に巻き付ける方法等が
ある。そして、前者のものでは写真フイルムの先端が巻
取り軸に係合した後に、巻取り軸を外部から回転させ
る。また、後者のものでは、写真フイルムの先端が巻取
り軸に到達するまでに巻取り軸を外部から回転させれば
よい。これによれば、巻取り時間が短縮され、作業の効
率が向上する。このようにして外部から巻取り軸を回転
させれば、フイルム収納室に送り出された写真フイルム
をロール形態で収納することができる。
【0011】
【実施例】図2において、レンズ付きフイルムユニット
(以下、「フイルムユニット」と称す)11は、ユニッ
ト本体12と、これを収納した外ケース13とからな
る。外ケース13には、綺麗なカラー印刷が施され、ま
た撮影時の注意事項等が印刷されている。
【0012】ユニット本体12には、外ケース13の開
口から露呈している撮影レンズ14、ファインダー対物
窓15、シャッタボタン16、フイルム残数表示窓1
7、及び巻き上げノブ18とが設けられている。
【0013】ユニット本体12は、図3及び図4に示す
ように、本体基部26、後カバー27、露光ユニット2
8、前カバー29、及びストロボユニット30とから構
成されており、これらを組み立てた後に明室で写真フイ
ルムパトローネ31が装填される。
【0014】本体基部26の前面には、露光ユニット2
8が着脱自在に取り付けられる。露光ユニット28は、
撮影レンズ14を備えた露光付与機構、フイルムカウン
タ機構、及びフイルム巻き止め機構等が組み込まれてお
り、これらは一体化されている。後カバー27は、本体
基部26の背後に着脱自在に取り付けられ、本体基部2
6との間で写真フイルム32を光密に収納する。前カバ
ー29は、本体基部26の前面に着脱自在に取り付けら
れる。
【0015】本体基部26には、パトローネ33を収納
するためのパトローネ収納室34と、パトローネ33か
ら引き出した未露光の写真フイルム32を巻取り軸35
の外周に巻き付けてロールの形態で収納するためのフイ
ルム収納室36とが一体成形されている。
【0016】巻き上げノブ18は、パトローネ収納室3
4の上面に回動自在に配置され、外部から操作が可能な
ように一部が後カバー27の開口37から露呈してお
り、外周の歯列18aが形成されている。この歯列18
aには、板バネからなる逆止爪24が係止している。逆
止爪24は、巻き上げノブ18が時計方向(フイルム巻
き上げ方向とは逆の方向)に回転することを阻止してい
る。
【0017】パトローネ収納室34とフイルム収納室3
6との間には、暗箱38が設けられている。暗箱38の
背面側には、露光開口(図4参照)39が形成されてい
る。露光開口39は、フイルム給送方向の長さが30m
m、フイルム幅方向の長さが16.7mmのサイズとな
っている。暗箱38の前面側には、露光ユニット28の
撮影レンズ14を透過した被写体光を露光開口39に導
くための開口40が形成されている。
【0018】なお、後カバー27の右上端には、ファイ
ンダー接眼窓41が一体に設けられている。ファインダ
ー接眼窓41とファインダー対物窓15との間には、露
光ユニット28に組み込まれたファインダーレンズ4
2,43が整列する。また前カバー29には、ファイン
ダー対物窓15とシャッタボタン16との他に、外部か
ら治具等を押し込んで逆止爪24を巻き上げノブ18の
歯列18aから引き離すための開口25が一体に設けら
れている。また、シャッタボタン16の下面には、詳し
くは後述するロッド16aが植設されている。
【0019】写真フイルムパトローネ31は、図5、図
6、及び図7に示すように、上・下ケース44,45と
からなるパトローネ33、スプール46、これに巻き付
けられる写真フイルム32a、及び蓋部材47とから構
成され、写真フイルム32を除く各部材44,45,4
6,47は樹脂成形品となっている。
【0020】上・下ケース44,45は、超音波溶着に
よって一体化される。上ケース44の内壁には一対のリ
ブ48が一体に形成され、同様に下ケース45の内壁に
も一対のリブ49が一体に形成されている。これらのリ
ブ48,49は、写真フイルム32の最外周を抑えて写
真フイルム32がスプール46から巻き緩まないように
規制する。なお、リブ48,49は写真フイルム32の
幅方向において、露光されるコマ範囲を外れた部分で写
真フイルム32と接しているので、リブ48,49によ
る擦り傷によって写真画像に悪影響が及ぶことはない。
【0021】上・下ケース44,45にはポート部44
a,45aが設けられ、これらの合わせ目に写真フイル
ム32の送出口50及びこれに連なるフイルム通路51
が形成される。下ケース45のポート部45aの奥には
先端分離爪52が設けられ、スプール46を回転してこ
れとともに写真フイルム32が回転するときに、写真フ
イルム32の先端を掬い上げる。
【0022】スプール46には一対のフランジ46aが
一体に設けられ、写真フイルム32はこのフランジ46
aの間に乳剤面を内側にして巻き付けられている。スプ
ール46の両端面には、パトローネ33から露呈され、
ここにキー46bがそれぞれ形成されており、このキー
46bを利用してが外部からスプール46を回転させる
と、写真フイルム32が先端から送出口50を通ってパ
トローネ33の外部に送り出される。この写真フイルム
32は、後端に設けた係止穴がスプール46のスリット
開口46cの内部に設けられた係止爪46dに係止され
ている。
【0023】下ケース45のポート部45aには、図示
したように写真フイルム32の幅方向に長い凹部53が
形成され、この凹部53に蓋部材47が回転自在に嵌め
込まれる。蓋部材47は、その両端に回転時にガイドと
なる円柱部47aをそれぞれ有し、この円柱部47a間
に、フイルム通路を塞ぐ蓋部47bが設けられている。
蓋部材47の両端面には、パトローネ33の外部に露呈
されるキー47cが形成されている。このキー47cを
利用して外部から蓋部材47を回転させることにより、
蓋部材47はフイルム通路51を塞ぐ閉じ位置(図6参
照)とフイルム通路51を開く開き位置(図7参照)と
の間で回動する。
【0024】上ケース44のポート部44aの内壁に
は、フイルム通路51内に突出するように一対の突起5
4が形成されている。これらの突起54は、奥側から送
出口50に向かって高さが漸増する形状となっており、
蓋部材47が閉じ位置に向けて回転された際に当接し、
蓋部材47を閉じ位置に保持する。また、蓋部材47が
開き位置に向けて回転した際には、蓋部47bの先端が
送出口50を形成する下ケース45の縁に当接し、蓋部
材47を開き位置に保持する。なお、前記突起54は、
写真フイルム32の幅方向におけるコマ範囲の外側で摺
接する間隔になっている。
【0025】写真フイルム32は、フイルム幅が26m
mとなっており、これには図8に示すように、予定され
る露光画面56に対して2個づつのパーフォレーション
57が不連続に形成されている。これらのパーフォレー
ション57は、フイルム給送方向の片側で、且つ露光画
面の両端に設けられており、写真フイルム32の先端か
ら最初のパーフォレーション57aまでの長さはフイル
ム1コマ分の長さとなっている。
【0026】フイルムユニット11は、本体基部26に
後カバー27、露光ユニット28、ストロボユニット3
0、及び前カバー29と順に組み付け、最後に写真フイ
ルムパトローネ31が装填される。パトローネ収納室3
4とフイルム収納室36との底は開口となっており、パ
トローネ収納室34の開口から写真フイルムパトローネ
31が装填される。これらの開口は、写真フイルムパト
ローネ31を装填した後に、後カバー27に設けたプル
トップ式の底蓋60,61によってそれぞれ塞がれる。
【0027】写真フイルムパトローネ31を装填後、写
真フイルムパトローネ31の蓋部材47を開き位置に回
転させ、その後、スプール46を回転させて写真フイル
ム32をパトローネ33から引き出し、引き出した写真
フイルム32をフイルム収納室36に送り出す。このよ
うな作業を明室で行えるように、パトローネ収納室34
を光密に遮光する底蓋60には、外部から蓋部材47を
開閉させるための開閉用回転軸62と、外部からスプー
ル46を回転させるためのスプール用回転軸63とがそ
れぞれ回動自在に取り付けられている。この底蓋60
は、写真フイルムパトローネ31を装填した後に閉めら
れる。
【0028】図9に示すように、開閉用回転軸62とス
プール用回転軸63との一端側は、底蓋60が閉められ
た後にスプール46のキー46bと蓋部材47のキー4
7cとにそれぞれ係合する。スプール用回転軸62及び
開閉用回転軸63の他端面は外部に露呈されており、こ
こにそれぞれキー62a,63aが形成されている。ま
た、パトローネ33が装填された際には巻き上げノブ1
8のフォーク18bがスプール46のキー46bに係合
する。
【0029】なお、フイルムユニット11は、全コマ撮
影終了後に現像所に提出される。現像所では、底蓋60
を開けて撮影済みの写真フイルム32が収納されたパト
ローネ33を取り出す。このパトローネ33を取り出す
際には、確実に蓋部材60を閉じ位置の状態しておく必
要がある。そこで、外部から蓋部材47の閉じ操作が容
易に行えるように、底蓋60の外部面には、開閉用回転
軸62のキー62aの周りに、「閉」の表示(図13を
参照)が記されている。
【0030】図10に示すように、巻取り軸35には、
両端面にキー35aが、また中央部に写真フイルム32
の先端が入り込むスリット開口35bがそれぞれ設けら
れている。そして、巻取り軸35は、軸両端が後カバー
27に突出して設けられた一対のフォーク部65,66
とフイルム収納室36の内壁に設けられた一対のV溝6
7,68との間で回動自在に支持されている。
【0031】送り出された写真フイルム32を明室で巻
取り軸35の外周に巻き取って写真フイルム32をロー
ル形態にするために、フイルム収納室34を光密に遮光
する底蓋61には、巻取り軸35を外部から回転させる
ための巻取り用回転軸69が回動自在に取り付けられて
いる。底蓋61は、写真フイルムパトローネ31を装填
した後に閉められる。このとき、巻取り用回転軸69の
一端が巻取り軸35のキー35aに係合する。巻取り用
回転軸69の他端面にはキー69aが形成されており、
このキー69aは底蓋61を挟んで外部に露呈されてい
る。
【0032】巻取り用回転軸69のキー69aには、一
部にマーキングが記されており、このマーキングを所定
位置に合わせるように巻取り用回転軸69を外部から回
転操作すれば、巻取り軸35のスリット開口35bが、
送り出される写真フイルム32の先端を確実に受け入れ
る受入れ位置(図4参照)に決められる。なお、これら
の底蓋60,61は、外ケース13で隠されるため、こ
れらの回転軸62,63,69の回転操作がユーザーに
よって行われることはない。
【0033】図11には、シャッタ機構、フイルム巻き
止め機構、及びフイルムカウンタ機構等の概略を示して
いる。シャッタ機構はシャッタボタン16の下面に形成
されたロッド16a、係止レバー70、シャッタ駆動レ
バー71、及びシャッタ羽根72等から構成され、また
フイルム巻き止め機構は2つのベルト車73,74に掛
けられたベルト75、従動軸76、コイルバネ77、カ
ム部材78、カム79、係止レバー70、及びシャッタ
駆動レバー71とから構成されている。さらに、フイル
ムカウンタ機構は一歯ギヤ82と枚数表示板83とから
構成されている。フイルム巻き上げ機構は前述した巻き
上げノブ18であり、この巻き上げノブ18をフイルム
巻き上げ方向(同図に示す矢印A方向)に回転させるこ
とにより、写真フイルム32がパトローネ33の内部に
収納される。
【0034】ベルト75は、フイルム3コマ分の長さと
なっており、これにはフイルム3コマ分の長さの範囲に
設けられたパーフォレーション57の配列に合わせて6
つの爪84が一体に設けられている。これらの爪84は
写真フイルム32のパーフォレーション57に係合され
るが、ベルト車73,74の軸間距離がフイルム1コマ
分の長さよりも長め、例えば1.5倍程度とされている
ので、爪57のうち少なくとも2つ以上の爪57が、暗
箱38の上方に形成された長穴開口(図3参照)85か
ら突出して写真フイルム32のパーフォレーション57
に係合する。これにより、巻き上げノブ18の巻き上げ
操作によって移送される写真フイルム32に従動する。
【0035】なお、これらの爪84は、後カバー27の
フイルム規制面86の一部に形成された横長凹部87に
受入れられる。また、ディストーションの影響を少なく
して画面周辺部でのピントを良好にするために、露光位
置にある写真フイルム32を背面側に凸となるように湾
曲させる場合には、これと同じに湾曲したガイドをベル
ト75の内側に配置させ、写真フイルム面側のベルト7
5をガイドに沿って摺動させるようにする。
【0036】ベルト車73の回転軸には、従動軸76が
一体に形成されている。従動軸76には、コイルバネ7
7とギヤ90とが挿通されている。コイルバネ77は、
巻き締め力を利用してベルト75の写真フイルム32の
巻き上げ方向(図11に示す矢印B方向)に従動した回
転(ベルト車73の反時計方向への回転)だけをギヤ9
0に伝達させる一方向クラッチの作用を行う。すなわ
ち、ベルト75が写真フイルム32の巻き上げ方向(図
11に示す矢印B方向)に追従した回転(ベルト車73
の反時計方向への回転)を行うとコイルバネ77が巻き
締まり、ベルト75の回転をギヤ90に伝達させる。逆
に、ベルト75が写真フイルム32の送り出し方向(図
11に示す矢印Bとは逆の方向)に追従した回転(ベル
ト車73の時計方向への回転)を行うとコイルバネ77
が巻き緩みベルト75の回転をギヤ90に伝達させず、
ベルト車73をフリーとする。
【0037】ギヤ90の駆動は、中間ギヤ91を介して
カム部材79の回転軸92に設けられたギヤ93に伝達
される。このとき、ギヤ列90,91,93が減速ギヤ
列となっているのでベルト75がフイルム1コマ分の長
さだけ移送した際には、回転軸92が1回転する。
【0038】回転軸92と一体に回転するカム部材78
の外周には、係止レバー70の爪70aが当接する。カ
ム部材79の上端には、一歯ギヤ82が一体に設けられ
ており、枚数表示板83の外周に形成された歯列83a
に噛合する。またカム部材79の下には、シャッタチャ
ージ用のカム78が一体に設けられ、ここにシャッタ駆
動レバー71の爪71aが当接する。捩じりバネ94
は、一端94aがシャッタ駆動レバー71のバネ受け7
1bに、また他端94bが係止レバー70の立ち下がり
片70bに係合し、軸95を中心としてシャッタ駆動レ
バー71を反時計方向に、また軸96を中心として係止
レバー70を時計方向にそれぞれ付勢する。
【0039】撮影レンズ14の光軸14aと平行に形成
された軸97には、クランク形状をしたシャッタ羽根7
2が回動自在に取り付けられている。シャッタ羽根72
は、常態がバネ100の付勢によりストッパー101に
当接し、光軸14aの上に設けたシャッタ開口102を
遮蔽する位置となっており、この位置と、シャッタ開口
102を開放する位置との間で軸97を中心に回動す
る。
【0040】写真フイルム32の巻き上げ移送によって
カム部材79が反時計方向に回転する。カム部材79が
1回転すると、写真フイルム32が丁度1コマ分だけ移
送され、係止レバー70の爪70aがカム部材79の外
周に設けた切り欠き部79aに入り込んでカム部材79
の回転を禁止する。これにより、写真フイルム巻き上げ
方向に従動するベルト75の回転が禁止され、フイルム
巻き止めが行われる。また、これと同時に、係止レバー
70が軸96を中心に時計方向に僅かに回転し、係止レ
バー70の巻き止め爪70cが巻き上げノブ18の外周
に設けた歯列18aに係合し、巻き上げノブ18の巻き
上げ方向への回転操作を禁止する。
【0041】また、フイルム移送によって枚数表示板8
3が1目盛り分回転する。枚数表示板83の上面には、
撮影可能な枚数、すなわち残数表示用の目盛が設けられ
ている。この目盛はこの時点での撮影可能なコマの数と
なっているから、この目盛を前カバー29の枚数表示窓
17を通して観察することによって、撮影可能なフイル
ムのコマ数を確認することができる。
【0042】シャッタ駆動レバー71には、立ち下がり
片71cの下方にL字形の折曲片71dが形成され、こ
の折曲片71dの先端がシャッタ羽根72に臨んでい
る。前述したようにカム部材79の回転によりカム78
も一体に回転し、バネ94の付勢に抗してシャッタ駆動
レバー71が軸95を中心に時計方向に回転される。シ
ャッタ駆動レバー71は、時計方向への回転により立ち
上がり片71eが係止レバー70の突起70dに係合
し、バネ94の付勢に抗してシャッタ羽根72の爪72
aから離れたチャージ位置に保持される。
【0043】シャッタボタン16の押下によりロッド1
6aが係止レバー71の立ち下がり片71bを押し、軸
96を中心に係止レバー70が反時計方向に回転する。
この回転により係止レバー70の突起70dがシャッタ
駆動レバー71の立ち上がり片71eから外れ、シャッ
タ駆動レバー71がバネ94の付勢によって反時計方向
に所定角度だけ瞬時に回転する。この回転中に折曲片7
1dがシャッタ羽根72の爪72aを蹴飛ばす。蹴飛ば
しによりシャッタ羽根72は軸97を中心に回転し、シ
ャッタ開口102を開放する。そして、折曲片71dが
爪72aを乗り越えると、シャッタ羽根72はバネ10
0によって引き戻され、再びシャッタ開口102を遮蔽
する。
【0044】またこれと同時に、係止レバー70の反時
計方向の回転によって爪70aがカム部材79の切り欠
き部79aから脱してカム部材79の回転禁止が解除さ
れるとともに、巻き止め爪70cが巻き上げノブ18の
歯列18aから外れて巻き上げノブ18のフイルム巻き
上げ方向への回転操作が許容される。
【0045】シャッタボタン16から指を離すとロッド
16aの押圧が解除され、シャッタボタン16はこれ自
身の弾性によって元の位置に戻る。これにより、係止レ
バー70はバネ94の付勢により時計方向に僅かに回転
して戻り、そして、次回のフイルム巻き上げ操作によっ
てシャッタ駆動レバー71がチャージ位置に保持される
ようになる。
【0046】枚数表示板83の下面には、カム83bが
一体に設けられている。このカム83bは、写真フイル
ム32の最終コマに撮影を終えた後、巻き上げノブ18
をフイルム巻き上げ方向に回転してゆく過程で係止レバ
ー70の立ち上がり片70eに当接し、係止レバー70
を軸96を中心に反時計方向に回転させる。係止レバー
70がこのようにして回転すると、爪70aがカム部材
79の切り欠き部79aから外れ、ベルト75がフリー
になり、この状態で巻き上げノブ18を回転してもフイ
ルム巻き止めがかからず、写真フイルム32の全てをパ
トローネ33の内部に巻き込むことができる。このよう
にして写真フイルム32の全てをパトローネ33の内部
に巻き込むと、現像所でのパトローネ33の取り出し作
業が楽になる。
【0047】次に上記実施例の作用を説明する。フイル
ムユニット11は、図12に示す順番で製造される。す
なわち、本体基部26に後カバー27の底蓋60,61
を開いた状態で後カバー27を取り付ける。次に、本体
基部26に露光ユニット28、ストロボユニット30、
及び前カバー29を順に取り付ける。そして、このよう
に組み立てれたユニット本体12は、最終の写真フイル
ムパトローネ31を装填する装填工程に搬送される。
【0048】装填工程は、明室状態となっており、この
工程には別の工程で組み立てられた写真フイルムパトロ
ーネ31が搬送されている。写真フイルムパトローネ3
1は、写真フイルム32がパトローネ33の内部に全部
収納されており、また蓋部材47が閉じ位置の状態とな
っている。
【0049】図1に示すように、装填作業の前に、先ず
フイルム収納室36の底蓋61を閉じ、その後、写真フ
イルムパトローネ31がパトローネ収納室34の開口3
4aに装填される。この装填は、写真フイルムパトロー
ネ31のスプール46の軸方向に沿って装填される。こ
の装填によって巻き上げノブ18のフォーク18bがス
プール46のキー46bに係合する。その後、パトロー
ネ収納室34の底蓋60を閉める。この閉じ作業によっ
て底蓋60の開閉用回転軸62とスプール用回転軸63
との一端側62b,63bが、スプール46のキー46
bと蓋部材47のキー47cとにそれぞれ係合する。こ
れによって、パトローネ収納室34とフイルム収納室3
6とが光密に遮光される。
【0050】底蓋60を閉じた後に、写真フイルム32
をパトローネ33から引き出し、引き出した写真フイル
ム32をフイルム収納室36でロール形態するフイルム
送り出し作業を行う。この作業は、フイルム送り出し自
動装置によって移動的に行われる。
【0051】図13に示すように、フイルム送り出し自
動装置には、外部に露呈された開閉用回転軸62、スプ
ール用回転軸63、及び巻取り用回転軸69のそれぞれ
のキー62a,63a,69aに係合し、これらを回動
させる駆動軸110,111,112が備えられ、これ
らの駆動軸0,111,112を回転させることによっ
てフイルムの送り出しを行う。
【0052】送り出し作業は、先ず、駆動軸111を反
時計方向に所定量回転させて開閉用回転軸63を回し、
写真フイルムパトローネ31の蓋部材47を開き位置に
回転させる。これにより、写真フイルムパトローネ31
は図7に示す状態となる。その後、駆動軸110を反時
計方向に回転させてスプール用回転軸62を回転させ、
写真フイルムパトローネ31のスプール46をフイルム
送り出し方向に回転させる。このとき、治具棒113が
開口25に挿入され、逆止爪24が巻き上げノブ18の
歯列18aから引き離されているため、巻き上げノブ1
8に係合しているスプール46をフイルム巻き上げ方向
とは逆の方向に回転させることができる。
【0053】スプール46の回転により、写真フイルム
32は、分離爪52で掬われてフイルム通路51及び送
出口50を通って外部に導かれる。外部に導かれた写真
フイルム32は、フイルムユニット11の露光開口を通
ってフイルム収納室に送られる。この移送途中では、写
真フイルム32のパーフォレーション57にベルト75
の爪84が係合していく。
【0054】図14に、パーフォレーション57と爪8
4とが係合する過程を示す。ベルト75は、図14
(A)に示す状態が初期状態となっている。すなわち、
フイルム通路側に2つの爪だけが位置した状態となって
いる。これらの爪のうち写真フイルム32が送り出され
る側の爪84aに、写真フイルム32の先端が当接す
る。ベルト75は、写真フイルム32のフイルム巻き上
げ方向とは逆の回転がフリーとなっているため、カム部
材79等のフイルム巻き上げ機構を作動させることな
く、写真フイルム32の送り出しに従動する。
【0055】写真フイルム32の先端から最初のパーフ
ォレーション57aまでの間隔が写真フイルム1コマ分
の長さとなっているため、写真フイルム32の先端によ
って爪84aが押されるとベルト75が回転し、同図
(B)に示すように写真フイルム32の送り出し方向の
下流側で次の爪84bが最初のパーフォレーション57
aに入り込む。これにより、写真フイルム32の送り出
しに追従してベルト75が時計方向に沿って回転し、爪
84の配列がパーフォレーション57と同じに配列され
ているため、爪84が順次にパーフォレーション57に
係合してゆく。
【0056】写真フイルム32の先端がフイルム収納室
36にさしかかる前には、駆動軸112が巻取り用回転
軸69をこれのマーキングが所定位置に合った位置に回
転させている。これにより、フイルム収納室36の巻取
り軸35のスリット開口35bが受入れ位置(図4参
照)の状態で待機している。したがって、送り出される
写真フイルム32の先端は、簡単にスリット開口35a
に入り込むことができる。
【0057】その後、駆動軸112が再度回転する。こ
の回転は、写真フイルム32を送り出してから写真フイ
ルム32の先端がスリット開口35bに到達する時間は
予め予測できるから、この予測の時間を考慮した後に行
う。また、駆動軸112の回転方向は、図15に示すよ
うに巻取り軸35が時計方向に向けて回転するように行
う。これにより、写真フイルム32は、先端が巻取り軸
35のスリット開口35bに係合した状態で残りの写真
フイルム32の部分が巻取り軸35の外周にロール形態
で巻き取られる。このとき、駆動軸110もスプール4
6をフイルム送り出し方向に向けて回転させているが、
駆動軸112よりも遅い回転とすることで、写真フイル
ム32を巻取り軸35に巻き締めながら巻き取ることが
できる。
【0058】全部の写真フイルム32が巻取り軸35に
巻き取られた際には、写真フイルム32の後端がスプー
ル46に係止されているから、駆動軸112に負荷がか
かる。この負荷を検知して駆動軸112の回転を停止す
る。その後、駆動軸110,11,112を開閉用回転
軸62、スプール用回転軸63、及び巻取り用回転軸6
9のそれぞれのキー62a,63a,69aから退避さ
せる。このとき、巻取り軸35に巻き取られた写真フイ
ルム32のロールは巻き緩んで、フイルム収納室36の
内壁に当接した時点で落ちつくとともに、これのパーフ
ォレーション57はベルト75の爪84に係合した状態
となっている。さらに、治具棒113を開口25から引
き抜く。これにより、逆止爪24が巻き上げノブ18の
歯列18aに係合し、巻き上げノブ18のフイルム巻き
上げ方向とは逆の方向に回転するとこが阻止される。こ
のように組み立てられたユニット本体12に外ケース1
3が被せられ、フイルムユニット11が完成する。この
ように駆動軸110,111,112を全て同じ方向か
ら挿入できるようにしたから、自動化を図る上でも容易
となる。
【0059】上記実施例では、フイルム収納室36の開
口を塞ぐ底蓋61に、巻取り軸35を外部から回動させ
るための巻取り用回転軸69を別に設けているが、本発
明ではこれに限らず、巻取り軸35の一部を底蓋61か
ら外部に露呈させるようにして、露呈した巻取り軸35
を直接外部から回転操作するようにしてもよい。この場
合には、底蓋61を開閉自在なプルトップ式の構造にす
る必要がなく、したがって、後カバー27を本体基部2
6に取り付けた際にフイルム収納室36の開口を自然に
塞ぐような固定な底蓋とするのが望ましい。
【0060】また、上記実施例では、写真フイルムの送
り出しの際に、スプール用回転軸63を外部から回転さ
せて行うようにしているが、本発明ではこれに限らず、
巻き上げノブ18をフイルム巻き上げ方向とは逆の方向
に回転させて写真フイルム32をパトローネ33から送
り出すようにしてもよい。
【0061】図16は、巻き上げノブ18をフイルム巻
き上げ方向とは逆の方向に回転させて写真フイルムを送
り出す装置の概略を示す。モータ120は、ドライバ1
21を介して制御部122に駆動開始及び停止が制御さ
れる。モータ120の駆動は、モータギヤ123、ギヤ
124,ギヤ125を介して連結ギヤ126に伝達され
る。連結ギヤ126は、巻き上げノブ18の歯列18a
に噛合し、巻き上げノブ18を時計方向に回転させる。
【0062】作業を行う前には、開口25に治具棒11
3が挿入され、逆止爪24と巻き上げノブ18の歯列1
8aとの係合が解除されているので、巻き上げノブ18
をフイルム巻き上げ方向とは逆の方向に回転させること
ができる。ギヤ列124,125等は、スプール46の
回転速度を巻取り用回転軸112が巻取り軸35を回転
させる速度よりも遅くするためのものであるとともに、
巻き上げノブ18を回転させる際の必要トルクが得られ
るようにするためのものである。写真フイルムを全部引
き出した後には、巻取り用回転軸112に負荷がかか
る。この負荷は、巻取り完了信号として制御部122に
送出される。制御部122は巻取り完了信号を受けると
モータ120の駆動を停止する。これによれば、底蓋6
0に設けたスプール用駆動軸62を省略することができ
るから、コストダウンとなる効果がある。
【0063】また、上記実施例では、写真フイルム32
の先端と巻取り軸35との係合を、巻取り軸35に形成
したスリット開口35bに写真フイルム32の先端を挿
入することで行っているが、本発明ではこれに限らず、
図17に示すように、写真フイルム130の先端にこれ
を巻取り軸132に係合させるためのパーフォレーショ
ン131を所定ピッチで3つ形成しておき、これらのパ
ーフォレーション131を利用して写真フイルム130
を巻取り軸132に巻き取るようにしてもよい。この場
合には、図18に示すように、フイルム収納室36に写
真フイルム130の先端を巻取り軸131に導くための
板バネ133を設け、さらに巻取り軸132の外周に前
記パーフォレーション131に係合する爪134を形成
しておく。
【0064】送り出された写真フイルム130は、先端
が板バネ133にガイドされながら巻取り軸132に導
かれ、その後は、外部操作によって回転する巻取り軸1
32の爪134にパーフォレーション131が係合する
ことによって巻取り軸132の外周に写真フイルム13
0が巻き取られる。爪134の高さは写真フイルム13
0の厚みと略同じか、厚みよりも僅かに低くしておけ
ば、爪134の先端が写真フイルム130に当接して傷
等を与えることはない。また、板バネ133は、弾性自
在なため、巻取り軸132の外周に巻き取られて写真フ
イルムロールが大きな径となってもこれに応じて弾性変
形するから問題はない。なお、板バネ133は、写真フ
イルム130の乳剤面とは逆の面でガイドするようにし
ているから写真フイルム130の幅方向に沿った前面に
摺接するようにしても問題はないが、摺接する位置を露
光画面の範囲外とするのが最も望ましい。
【0065】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の製
法を用いることによって、レンズ付きフイルムユニ
ットの製造工程中で最も面倒なフイルム装填作業が明室
状態の中で簡単に行え、しかも、自動化を図ることも容
易となり、レンズ付きフイルムユニットの製造コストを
抑え、安価で信頼性の高い商品を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真フイルムパトローネをパトローネ収納室に
装填している状態を示す斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視
図である。
【図3】ユニット本体を示す分解斜視図である。
【図4】ユニット本体の断面図である。
【図5】写真フイルムパトローネの分解斜視図である。
【図6】蓋部材が閉じ位置の状態を示した写真フイルム
パトローネの断面図である。
【図7】蓋部材が開き位置の状態を示した写真フイルム
パトローネの断面図である。
【図8】写真フイルムを示す平面図である。
【図9】パトローネ収納室の断面図である。
【図10】フイルム収納室の断面図である。
【図11】シャッタ機構及びフイルム巻き止め機構等の
概略を示す説明図である。
【図12】明室でパトローネ収納室に装填したパトロー
ネから写真フイルムを引き出し、引き出した写真フイル
ムをフイルム収納室にロール形態で収納する工程のフロ
ーチャート図である。
【図13】明室でパトローネ収納室に装填したパトロー
ネから写真フイルムを引き出し、引き出した写真フイル
ムをフイルム収納室にロール形態で収納する装置の概略
を示した説明図である。
【図14】写真フイルム送り出し中にベルトの歯が写真
フイルムのパーフォレーションに係合してゆく過程を示
す説明図である。
【図15】送り出された写真フイルムをフイルム収納室
の巻取り軸に巻き取ってゆく過程を示す説明図である。
【図16】巻き上げノブを回転させて写真フイルムを送
り出すようにした実施例を示す説明図である。
【図17】先端に設けた巻取り用のパーフォレーション
を設けた写真フイルムを示す平面図である。
【図18】写真フイルムの先端に設けた巻取り用のパー
フォレーションを利用して写真フイルムを巻取り軸に巻
き取るようにした実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 レンズ付きフイルムユニット 12 ユニット本体 18 巻き上げノブ 31 写真フイルムパトローネ 46 スプール 47 蓋部材 57 パーフォレーション 62 開閉用回転軸 63 スプール用回転軸 69 巻取り用回転軸 110,111,112 駆動軸 113 治具棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−27373(JP,A) 特開 平5−341445(JP,A) 特開 平2−64533(JP,A) 実開 平2−69321(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 3/00 575 G03C 3/00 555 G03C 3/00 590 G03B 17/04 G03B 17/30

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未使用状態では写真フイルムを先端まで
    パトローネの内部に巻き込んでおき、フイルム通路に設
    けられた開閉自在な遮光用の蓋部材を開いて、パトロー
    ネの内部に設けたスプールを回転させることによって写
    真フイルムをパトローネ外部に送り出すようにした写真
    フイルムパトローネを装填するパトローネ収納室と、パ
    トローネから引き出した写真フイルムをロール形態で収
    納するフイルム収納室とを備え、撮影毎に巻き上げノブ
    をフイルム巻き上げ方向に回転操作することで、前記ス
    プールをフイルム巻取り方向に回転させて、露光済みの
    写真フイルムをパトローネの内部に収納してゆくレンズ
    付きフイルムユニットの製造方法において、 前記写真フイルムパトローネをパトローネ収納室に装填
    する第1工程と、前記パトローネ収納室の底に開閉自在
    に設けられたパトローネ取り出し用の蓋を閉じる第2工
    程と、前記蓋に回動自在に設けられた開閉用回転軸を外
    部から回転させて写真フイルムパトローネの蓋部材を開
    く第3工程と、一端が前記スプールにその軸方向で係合
    し、かつ他端が該ユニットの外部に露呈したスプール用
    回転軸を外部から回転操作して前記スプールをフイルム
    送り出し方向に回転させて写真フイルムをパトローネ外
    部に送り出し、送り出された写真フイルムの先端をフイ
    ルム収納室に設けられた巻取り軸に係合させ、その後、
    前記巻取り軸を外部操作によりフイルム巻取り方向に回
    転させてフイルム収納室の内部で巻取り軸の外周に写真
    フイルムを巻き付ける第4工程との全ての工程を明室状
    態の中で行うようにしたことを特徴とするレンズ付きフ
    イルムユニットの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第4工程は、前記パトローネ取り出
    し用の蓋に回動自在に設けられ、一端がスプールに係合
    し、他端が外部に露呈されたスプール用回転軸を外部か
    ら回転させて写真フイルムをパトローネ外部に送り出す
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載のレンズ付き
    フイルムユニットの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記スプール用回転軸を、フイルム送り
    出し方向への回転が逆止爪でロックされた前記巻き上げ
    ノブとし、前記第4工程では、前記逆止爪のロックを外
    部から解除した後に、前記巻き上げノブをフイルム巻き
    上げ方向とは逆のフイルム送り出し方向に回転させて写
    真フイルムをパトローネの外部に送り出すようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載のレンズ付きフイルムユニ
    ットの製造方法。
  4. 【請求項4】 未使用状態では写真フイルムを先端まで
    パトローネの内部に巻き込んでおき、フイルム通路に設
    けられた開閉自在な遮光用の蓋部材を開いて、パトロー
    ネの内部に設けたスプールを回転させることによって写
    真フイルムをパトローネ外部に送り出すようにした写真
    フイルムパトローネを装填するパトローネ収納室と、パ
    トローネから引き出した写真フイルムをロール形態で収
    納するフイルム収納室とを備え、撮影毎に巻き上げノブ
    をフイルム巻き上げ方向に回転操作することで、前記ス
    プールをフイルム巻取り方向に回転させて、露光済みの
    写真フイルムをパトローネの内部に収納してゆくレンズ
    付きフイルムユニットの製造方法において、 前記写真フイルムパトローネをパトローネ収納室に装填
    する第1工程と、 前記パトローネ収納室の底に開閉自在に設けられたパト
    ローネ取り出し用の蓋を閉じる第2工程と、 前記蓋に回動自在に設けられた開閉用回転軸を外部から
    回転させて写真フイルムパトローネの蓋部材を開く第3
    工程と、 一端が前記スプールにその軸方向で係合し、かつ他端が
    該ユニットの外部に露呈するスプール用回転軸を、外部
    から回転操作して前記スプールをフイルム送り出し方向
    に回転させて写真フイルムをフイルム収納室に向けて送
    り出す第4工程と、 写真フイルムの先端がフイルム収納室に設けた巻取り軸
    に到達するまでに、巻取り軸に設けたスリット開口がフ
    イルム先端の受入れ位置となるように、巻取り軸を外部
    から回転操作しておく第5工程と、 フイルム先端がスリット開口に入り込んだ後に、巻取り
    軸を外部操作によりフイルム巻取り方向に回転させてフ
    イルム収納室の内部で巻取り軸の外周に写真フイルムを
    巻き付ける第6工程との全ての工程を明室状態の中で行
    うようにしたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニ
    ットの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記スプール用回転軸を前記パトローネ
    取り出し用の蓋に回動自在に設けたことを特徴とする請
    求項4記載のレンズ付きフイルムユニットの 製造方法。
  6. 【請求項6】 前記スプール用回転軸を、フイルム送り
    出し方向への回転が逆止爪でロックされた前記巻き上げ
    ノブとし、前記第4工程では、前記逆止爪のロックを外
    部から解除した後に、前記巻き上げノブをフイルム巻き
    上げ方向とは逆のフイルム送り出し方向に回転させて写
    真フイルムをパトローネの外部に送り出すようにしたこ
    とを特徴とする請求項4記載のレンズ付きフイルムユニ
    ットの製造方法。
  7. 【請求項7】 先端に巻取り用のパーフォレーションが
    設けられた写真フイルムを未使用状態では先端までパト
    ローネの内部に巻き込んでおき、フイルム通路に設けら
    れた開閉自在な遮光用の蓋部材を開いて、パトローネの
    内部に設けたスプールを回転させることによって写真フ
    イルムをパトローネ外部に送り出すようにした写真フイ
    ルムパトローネが内蔵されており、これのパトローネを
    装填するパトローネ収納室と、パトローネから引き出し
    た写真フイルムをロール形態で収納するフイルム収納室
    とを備え、撮影毎に行う巻き上げノブのフイルム巻き上
    げ方向への回転操作によって、露光済みの写真フイルム
    を順次にパトローネの内部に収納してゆくレンズ付きフ
    イルムユニットの製造方法において、 前記写真フイルムパトローネをパトローネ収納室に装填
    する第1工程と、 前記パトローネ収納室の底に開閉自在に設けられたパト
    ローネ取り出し用の蓋を閉じる第2工程と、 前記蓋に回動自在に設けられた開閉用回転軸を外部から
    回転させて写真フイルムパトローネの蓋部材を開く第3
    工程と、 一端が前記スプールにその軸方向で係合し、かつ他端が
    該ユニットの外部に露呈するスプール用回転軸を、外部
    から回転操作して前記スプールをフイルム送り出し方向
    に回転させて写真フイルムをフイルム収納室に向けて送
    り出す第4工程と、 写真フイルムの先端がフイルム収納室に設けた巻取り軸
    に到達するまでに、外部操作によって前記巻取り軸をフ
    イルム巻取り方向に回転させておく第5工程と、 写真フイルムの先端がフイルム収納室に設けられた板バ
    ネによって巻取り軸に 向けてガイドされ、回転する巻取
    り軸の外周に設けられた爪に前記巻取り用のパーフォレ
    ーションが係合することで巻取り軸の外周に写真フイル
    ムを巻き付ける第6工程との全ての工程を明室状態の中
    で行うようにしたことを特徴とするレンズ付きフイルム
    ユニットの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記スプール用回転軸を前記パトローネ
    取り出し用の蓋に回動自在に設けたことを特徴とする請
    求項7記載のレンズ付きフイルムユニットの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記スプール用回転軸を、フイルム送り
    出し方向への回転が逆止爪でロックされた前記巻き上げ
    ノブとし、前記第4工程では、前記逆止爪のロックを外
    部から解除した後に、前記巻き上げノブをフイルム巻き
    上げ方向とは逆のフイルム送り出し方向に回転させて写
    真フイルムをパトローネの外部に送り出すようにしたこ
    とを特徴とする請求項7記載のレンズ付きフイルムユニ
    ットの製造方法。
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