JP3287876B2 - 焼却灰類の塊成化方法 - Google Patents
焼却灰類の塊成化方法Info
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- JP3287876B2 JP3287876B2 JP17485492A JP17485492A JP3287876B2 JP 3287876 B2 JP3287876 B2 JP 3287876B2 JP 17485492 A JP17485492 A JP 17485492A JP 17485492 A JP17485492 A JP 17485492A JP 3287876 B2 JP3287876 B2 JP 3287876B2
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- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼却灰類の塊成化方法
であって、更に詳しくは簡単な手段で焼却灰類を溶融処
理して無公害化せしめ、更に焼却灰類の有効利用を図る
ことにある。
であって、更に詳しくは簡単な手段で焼却灰類を溶融処
理して無公害化せしめ、更に焼却灰類の有効利用を図る
ことにある。
【0002】
【従来の技術】ここで、焼却灰類とは、都市ゴミ焼却
灰、下水道スラッジ等、若干の有機物を含む粉状の無機
物のことである。時にはスチール缶やアルミ缶或は針金
類やガラス壜等も含まれていることもある。これらの焼
却灰類は飛散、悪臭、水質又は大気汚染等の二次公害の
原因になることが多く、そのまま廃棄することは環境上
非常に難しい。
灰、下水道スラッジ等、若干の有機物を含む粉状の無機
物のことである。時にはスチール缶やアルミ缶或は針金
類やガラス壜等も含まれていることもある。これらの焼
却灰類は飛散、悪臭、水質又は大気汚染等の二次公害の
原因になることが多く、そのまま廃棄することは環境上
非常に難しい。
【0003】そのため、従来最近では、上記二次公害の
防止と減量化を目的に、焼却灰類をさらに溶融化する方
法が提案されているが、それらは溶融の方法や設備等に
関するものが多く、一連の処理システムとしての提案は
極めて少ないのが実状であり、仮にあったとしても、そ
れらのシステム提案は、必要以上に複雑であり、高度な
技術レベルが必要であったりして、結果的には設備費用
や運転技術等の面でその実現性に欠ける場合が多い。
防止と減量化を目的に、焼却灰類をさらに溶融化する方
法が提案されているが、それらは溶融の方法や設備等に
関するものが多く、一連の処理システムとしての提案は
極めて少ないのが実状であり、仮にあったとしても、そ
れらのシステム提案は、必要以上に複雑であり、高度な
技術レベルが必要であったりして、結果的には設備費用
や運転技術等の面でその実現性に欠ける場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
溶融処理システムにおける欠点を改善し、簡単な設備
で、しかも高度な運転技術も必要なく、容易に各種焼却
灰類を溶融し、塊成化する方法を提供することによっ
て、二次公害を防止すると共に、焼却灰類の減量化及び
その有効利用を図ることにある。
溶融処理システムにおける欠点を改善し、簡単な設備
で、しかも高度な運転技術も必要なく、容易に各種焼却
灰類を溶融し、塊成化する方法を提供することによっ
て、二次公害を防止すると共に、焼却灰類の減量化及び
その有効利用を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、焼却灰類を成
形する成形工程、傾動可能な直流電気炉で該成形物を溶
融し、該溶融物のCaO/SiO2を1.3以下に調整する溶融工
程、該溶融物を電気炉を傾動させて間欠的に出湯後、専
用ヤードで溶融物に冷却水を散布して冷却固化する冷却
工程及び該冷却固化物から金属類を分離する分離工程か
らなる焼却灰類の塊成化方法である。
形する成形工程、傾動可能な直流電気炉で該成形物を溶
融し、該溶融物のCaO/SiO2を1.3以下に調整する溶融工
程、該溶融物を電気炉を傾動させて間欠的に出湯後、専
用ヤードで溶融物に冷却水を散布して冷却固化する冷却
工程及び該冷却固化物から金属類を分離する分離工程か
らなる焼却灰類の塊成化方法である。
【0006】
【作用】本発明は以上の如き構成のものからなり、成形
工程では、対象とする焼却灰類に応じて調湿又は乾燥さ
せて単純に顆粒状とするか或は石灰、珪石、場合によっ
てはセメント等の造粒剤を添加して成形してもよく、そ
の成形の手段は特に限定するものではない。
工程では、対象とする焼却灰類に応じて調湿又は乾燥さ
せて単純に顆粒状とするか或は石灰、珪石、場合によっ
てはセメント等の造粒剤を添加して成形してもよく、そ
の成形の手段は特に限定するものではない。
【0007】前記成形工程で成形されたものを溶融工程
に導く。該溶融工程では、傾動可能な直流電気炉を用い
てCaO/SiO2が1.3以下になるように溶融する。この場
合、溶融物のCaO/SiO2が1.3以上になると冷却固化工程
で微粉化してしまい、本発明の目的である塊成化が得ら
れなくなってしまう。
に導く。該溶融工程では、傾動可能な直流電気炉を用い
てCaO/SiO2が1.3以下になるように溶融する。この場
合、溶融物のCaO/SiO2が1.3以上になると冷却固化工程
で微粉化してしまい、本発明の目的である塊成化が得ら
れなくなってしまう。
【0008】本発明で使用する直流電気炉は、炉底電極
(黒鉛等)と昇降可能な黒鉛電極を1本有する極めて単
純な構造で、加熱は主にこの2極間のアーク熱によるも
のであり、コンパクトであるために、設備費が安く、メ
ンテナンスも容易で、特別な高等技術も不要という利点
があり、本方法に直流電気炉を採用したところが本発明
の大きな特徴となっている。
(黒鉛等)と昇降可能な黒鉛電極を1本有する極めて単
純な構造で、加熱は主にこの2極間のアーク熱によるも
のであり、コンパクトであるために、設備費が安く、メ
ンテナンスも容易で、特別な高等技術も不要という利点
があり、本方法に直流電気炉を採用したところが本発明
の大きな特徴となっている。
【0009】また、直流電気炉は、交流電気炉の場合と
比較して電力効率が高く、電極原単位が半減でき、更に
誘導攪拌による均一溶解が可能であるほか、低騒音であ
るため、現場環境も良好ならしめるという利点もある。
比較して電力効率が高く、電極原単位が半減でき、更に
誘導攪拌による均一溶解が可能であるほか、低騒音であ
るため、現場環境も良好ならしめるという利点もある。
【0010】また、本発明で使用する直流電気炉は傾動
可能であって、任意に傾動さえ行えば容易に溶融物を炉
内より専用ヤードに排出することができ、その作業が非
常に簡単である。一方、溶融中における発塵について
は、炉蓋部分より炉内ガスを吸引し、そのガスを通常の
集塵機或は他の燃焼炉等に導いて防塵並びに公害対策処
理を行うのが好ましい。
可能であって、任意に傾動さえ行えば容易に溶融物を炉
内より専用ヤードに排出することができ、その作業が非
常に簡単である。一方、溶融中における発塵について
は、炉蓋部分より炉内ガスを吸引し、そのガスを通常の
集塵機或は他の燃焼炉等に導いて防塵並びに公害対策処
理を行うのが好ましい。
【0011】次いで、前記溶融物を流し樋等を介して冷
却工程に導く。冷却工程では、専用ヤードに取り出した
溶融物に冷却水を散布して冷却固化し、更に、前記冷却
固化されたものを分離工程に送る。該分離工程では、適
当な大きさに破砕した後、磁選或は浮選等の手段によっ
て金属類を分離する。尚、分離された金属類は適宜スク
ラップ等として再利用することができる。
却工程に導く。冷却工程では、専用ヤードに取り出した
溶融物に冷却水を散布して冷却固化し、更に、前記冷却
固化されたものを分離工程に送る。該分離工程では、適
当な大きさに破砕した後、磁選或は浮選等の手段によっ
て金属類を分離する。尚、分離された金属類は適宜スク
ラップ等として再利用することができる。
【0012】以上の処理によって得られたものは、路盤
材やコンクリートの骨材或は埋立て資材等として使用す
ることができる。即ち、本発明によって焼却灰類は溶融
・塊成化されるので、飛散等のおそれはなく、また水
質、大気等の公害問題の発生もなく、しかも焼却灰類の
減量が達成できるため、その取扱いが容易なものとな
り、焼却灰類の再利用が図られる。
材やコンクリートの骨材或は埋立て資材等として使用す
ることができる。即ち、本発明によって焼却灰類は溶融
・塊成化されるので、飛散等のおそれはなく、また水
質、大気等の公害問題の発生もなく、しかも焼却灰類の
減量が達成できるため、その取扱いが容易なものとな
り、焼却灰類の再利用が図られる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示したものである
が、次に図面を参照して本発明の構成、作用を具体的に
説明する。
が、次に図面を参照して本発明の構成、作用を具体的に
説明する。
【0014】表1に示す成分組成の粉状の都市ゴミ焼却
灰に、若干の鉄片、ガラス屑及び土砂類が混じったもの
を、ホッパー1より切り出し、パグミル2にて水を適宜
添加しながら混練して凝集塊状に成形した後、炉上ビン
3に装入した。
灰に、若干の鉄片、ガラス屑及び土砂類が混じったもの
を、ホッパー1より切り出し、パグミル2にて水を適宜
添加しながら混練して凝集塊状に成形した後、炉上ビン
3に装入した。
【0015】
【表1】
【0016】次いで、該凝集塊(平均水分約16%)250K
gをカーボンスタンプでライニングを施した傾動可能な
直流電気炉5(200KVA,炉底電極:人造黒鉛製)に分割
装入しながら通電し、溶融した。ほぼ全量が溶融した時
点で昇降電極6を卷き上げ、電気炉5を傾動させ、炉内
の溶融物を流し樋8を介して専用ヤード9へ排出し、上
部より散水設備10より散水しながら冷却した。この操
作を8回繰り返した。
gをカーボンスタンプでライニングを施した傾動可能な
直流電気炉5(200KVA,炉底電極:人造黒鉛製)に分割
装入しながら通電し、溶融した。ほぼ全量が溶融した時
点で昇降電極6を卷き上げ、電気炉5を傾動させ、炉内
の溶融物を流し樋8を介して専用ヤード9へ排出し、上
部より散水設備10より散水しながら冷却した。この操
作を8回繰り返した。
【0017】得られた塊状の固形物をホッパー11に受
け入れ、少量づつ切り出してジョークラッシャー13で
破砕した後、磁選機14で金属類を分離して小塊状のス
ラグ質固形物15を得た。
け入れ、少量づつ切り出してジョークラッシャー13で
破砕した後、磁選機14で金属類を分離して小塊状のス
ラグ質固形物15を得た。
【0018】表2にこれらの結果をまとめて示したが、
溶融時における発煙も少なく、電気炉の操作も極めて容
易であり、また溶融物の流動性は良好で、その出湯もス
ムースに行うことができた。尚、最終工程で得られる小
塊状のスラグ質の固形物の粒度については、使用するク
ラッシャの機種や仕様によって任意に変更することがで
きる。
溶融時における発煙も少なく、電気炉の操作も極めて容
易であり、また溶融物の流動性は良好で、その出湯もス
ムースに行うことができた。尚、最終工程で得られる小
塊状のスラグ質の固形物の粒度については、使用するク
ラッシャの機種や仕様によって任意に変更することがで
きる。
【0019】
【表2】
【0020】表3は、ここで得られたスラグ質固形物の
重金属溶出テストの結果を示したものであるが、公害防
止基準値も完全にクリアしており、安心して埋立て資材
や路盤材等として使用できることが明らかである。
重金属溶出テストの結果を示したものであるが、公害防
止基準値も完全にクリアしており、安心して埋立て資材
や路盤材等として使用できることが明らかである。
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】以上の如く本発明は、簡単な装置を組合
わせただけで焼却灰類を塊成化することができ、その処
理方法も簡単であり、電力原単位、耐火物の原単位も少
なく、従って塊成化コストを大幅に低減することができ
る。また、成形しているため、水質汚染、大気汚染等の
二次公害のおそれもなく、焼却灰類の減量化が図られ、
更には焼却灰類の有効利用が図られるという効果があ
る。
わせただけで焼却灰類を塊成化することができ、その処
理方法も簡単であり、電力原単位、耐火物の原単位も少
なく、従って塊成化コストを大幅に低減することができ
る。また、成形しているため、水質汚染、大気汚染等の
二次公害のおそれもなく、焼却灰類の減量化が図られ、
更には焼却灰類の有効利用が図られるという効果があ
る。
【図1】本発明の一実施例のフローシートである。
1、11:ホッパー 2:パグミル 3:炉上ビン 4:投原シュート 5:直流電気炉 6:昇降電極 7:炉底電極 8:流し樋蓋 9:専用ヤード 10:散水設備 12:ベルトコンベア 13:ジョークラッシャー 14:磁選機 15:スラグ質固形物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23J 1/00 F23J 1/08
Claims (1)
- 【請求項1】 焼却灰類を成形する成形工程、傾動可能
な直流電気炉で該成形物を溶融し、該溶融物のCaO/SiO2
を1.3以下に調整する溶融工程、該溶融物を電気炉を傾
動させて間欠的に出湯後、専用ヤードで溶融物に冷却水
を散布して冷却固化する冷却工程及び該冷却固化物から
金属類を分離する分離工程からなることを特徴とする焼
却灰類の塊成化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17485492A JP3287876B2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 焼却灰類の塊成化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17485492A JP3287876B2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 焼却灰類の塊成化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05340526A JPH05340526A (ja) | 1993-12-21 |
JP3287876B2 true JP3287876B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=15985818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17485492A Expired - Fee Related JP3287876B2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 焼却灰類の塊成化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3287876B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-09 JP JP17485492A patent/JP3287876B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05340526A (ja) | 1993-12-21 |
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