JP3286439B2 - タイヤ空気圧判定装置 - Google Patents

タイヤ空気圧判定装置

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JP3286439B2 JP31913493A JP31913493A JP3286439B2 JP 3286439 B2 JP3286439 B2 JP 3286439B2 JP 31913493 A JP31913493 A JP 31913493A JP 31913493 A JP31913493 A JP 31913493A JP 3286439 B2 JP3286439 B2 JP 3286439B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ空気圧判定装置
に関し、特に車輪速データの収集時間を短縮しつつも車
輪速データの信頼性を高めるように構成したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々のタイヤ空気圧警報装置
が提案され、例えば、タイヤ空気圧をセンサで検知しタ
イヤ空気圧の低下を判定するようにしたもの、或いは、
タイヤ空気圧が低下すると、空気圧が低下した車輪の回
転数が増加することから、4輪の車輪速を夫々検出する
車輪速センサを設け、車輪速センサで検出した車輪速に
基いてタイヤ空気圧の低下を判定するようにしたもの、
等が提案されている。
【0003】例えば、特開昭63−305011号公報
には、4つ車輪の車輪速センサからの出力を用いて、対
角線上にある1対の車輪の車輪速の合計と、他の対角線
上にある1対の車輪の車輪速の合計との差が所定値以上
のときに、合計車輪速が大きい方の1対の車輪の何れか
のタイヤの空気圧が低下したと判定し、その1対の車輪
の車輪速のうちの大きい方の車輪速が、4輪の車輪速の
平均値よりも所定値以上大きいときに、その車輪の空気
圧が低下したと判定し、その判定結果を警報するように
構成したタイヤ空気圧警報装置が記載されている。
【0004】車両のタイヤの製作誤差は、0.3%程度
の大きさであるが、タイヤ空気圧の低下によるタイヤの
動半径の変化量も0.3%程度の大きさであることも多
く、タイヤ空気圧判定には、高精度の制御が必要であ
る。そこで、タイヤ空気圧判定は、車両の定常走行状態
における、車輪数100回転(例えば、200回転)分
の所定量の車輪速データの平均値又は加算値を用いて実
行されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のよう
に、定常走行状態における車輪数100回転分の車輪速
データを収集するには、仮に、連続的に定常走行してい
る場合でも、5〜10分程度の時間がかかる。そこで、
車輪速データの収集時間を短縮する為に、車輪速の加減
速値が所定のしきい値以下のときにも、車輪速データを
収集することが望ましいが、路面の小さな凹凸でも、車
速により車輪速に及ぼす影響が異なり、車速の増大に応
じて影響が大きくなる。
【0006】それ故、前記所定のしきい値を車速と無関
係に設定する場合には、高車速域において収集できる車
輪速データが少なくなってタイヤ空気圧判定に必要な所
定量のデータを収集するデータ収集期間が長くなってタ
イヤ空気圧判定の頻度が低下すること、車輪速データの
信頼性が低下すること、等の問題がある。本発明の目的
は、データ収集期間を極力短縮してタイヤ空気圧判定の
頻度を高めることができ、車輪速データの信頼性を確保
できるようなタイヤ空気圧判定装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のタイヤ空気圧
判定装置は、車両の4輪の車輪速センサの検出信号を用
いてタイヤ空気圧の低下を検知して警報を出力するタイ
ヤ空気圧判定装置において、前記車輪速センサの検出信
号を受けて、その検出信号から得られる車輪速相当値の
データを収集するデータ収集手段と、前記車両の走行状
に関する値が所定範囲内のとき、データ収集手段に対
してデータの収集を禁止する禁止手段と、前記禁止手段
に対して、車速の大きいときは小さいときに比較して前
記所定範囲を狭く設定する範囲変更手段とを備えたもの
である。
【0008】ここで、前記所定範囲は、車輪速の加減速
度が設定しきい値以上の範囲であり、前記範囲変更手段
は、車速の大きいときは小さいときに比較して前記設定
しきい値を大きく設定するようにした構成(請求項1に
従属の請求項2)、前記データ収集手段は、車輪速セン
サの検出信号から求めた車輪速相当値のデータの今回値
と前回値以前の値により算出されるなまし値を用いて
まし処理するデータなまし手段を備え、このデータなま
し手段によりなまし処理された車輪速相当値を用いて空
気圧の低下を検知する構成(請求項1に従属の請求項
3)、前記データなまし手段は、車速が大きいときは小
さいときに比較してなまし度合いを大きくするようにし
た構成(請求項3に従属の請求項4)、等の種々の態様
に構成することができる。
【0009】
【発明の作用及び効果】請求項1のタイヤ空気圧判定装
置においては、データ収集手段は、車輪速センサの検出
信号を受けて、その検出信号から得られる車輪速相当値
のデータを収集するが、この車輪速相当値のデータは、
タイヤ空気圧判定に適用される。禁止手段は、車両の走
行状態に関する値が所定範囲内のとき、データ収集手段
に対してデータの収集を禁止し、範囲変更手段は、禁止
手段に対して車速が大きいときは小さいときに比較して
前記所定範囲を狭く設定する。
【0010】このように、禁止手段と範囲変更手段を設
けたことにより、車輪速相当値のデータの収集が禁止さ
れる所定範囲が、車速が大きいときは小さいときに比較
して狭く変更されるので、高車速状態における車輪速相
当値のデータの収集を促進して、タイヤ空気圧判定に供
するのに必要な所定量のデータの収集期間を短縮し、タ
イヤ空気圧判定の頻度を高めることができ、車輪速相当
値のデータの信頼性の低下を防止できる。
【0011】ここで、請求項2の発明では、前記所定
は、車輪速の加減速度が設定しきい値以上の範囲であ
り、範囲変更手段は、車速の大きいときは小さいときに
比較して前記設定しきい値を大きく設定する。これによ
り、車輪速の加減速度に対する路面の凹凸等による影響
で、データ収集に支障を来すことがない。請求項3の
では、前記データ収集手段のデータなまし手段は、車
輪速センサの検出信号から求めた車輪速相当値のデータ
の今回値と前回値以前の値により算出されるなまし値を
用いて車輪速相当値のデータをなまし処理する。従っ
て、路面の凹凸等が、車輪速相当値に及ぼす影響を緩和
し、車輪速相当値のデータの信頼性を高めることがで
き、タイヤ空気圧判定の信頼性を高めることができる。
請求項4の装置では、前記データなまし手段は、車速
大きいときは小さいときに比較してなまし度合いを大き
くするので、請求項3の作用・効果を増強することがで
きる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ説明する。本実施例は、アンチスキッドブレーキ
制御装置を備えた乗用の後輪駆動型自動車のタイヤ空気
圧判定装置に本発明を適用した場合の実施例である。第
1図に示すように、この自動車は、左右の前輪1,2が
従動輪、左右の後輪3,4が駆動輪とされ、エンジン5
の出力トルクが自動変速機6からプロペラシャフト7、
差動装置8および左右の駆動軸9,10を介して左右の
後輪3,4に伝達される。
【0013】各車輪1〜4には、車輪と一体的に回転す
るディスク11〜14と、制動圧の供給を受けて、これ
らディスク11〜14の回転を制動するキャリパ21〜
224などからなるブレーキ装置31〜34が夫々設け
られ、これらのブレーキ装置31〜34を作動させるブ
レーキ制御システム設けられている。このブレーキ制御
システムは、運転者によるブレーキペダル25の踏込力
を増大させる倍力装置26と、この倍力装置26によっ
て増大された踏込力に応じた制動圧を発生させるマスタ
ーシリング27とを有する。
【0014】このマスターシリング27からの前輪用制
動圧供給ライン28が2経路に分岐され、これら前輪用
分岐制動圧ライン29,30が左右の前輪1,2のブレ
ーキ装置31,32のキャリパ21,22に夫々接続さ
れ、左前輪1のブレーキ装置31に通じる一方の前輪用
分岐制動圧ライン29には、第1バルブユニット36が
設けられ、右前輪2のブレーキ装置32に通じる他方の
前輪用分岐制動圧ライン30にも、第1バルブユニット
36と同様の第2バルブユニット37が設けられてい
る。
【0015】一方、マスターシリンダ27からの後輪用
制動圧供給ライン41には、第1、第2バルブユニット
36,37と同様の第3バルブユニット44が設けられ
ている。この後輪用制動圧供給ライン41は、第3バル
ブユニット44の下流側で2経路に分岐されて、これら
後輪用分岐制動圧ライン42,43が左右の後輪3,4
のブレーキ装置33,34のキャリパ23,24に夫々
接続されている。このブレーキ制御システム、第1バル
ブユニット36を介して左前輪1のブレーキ装置31の
制動圧を可変制御する第1チャンネルと、第2バルブユ
ニット37を介して右前輪2のブレーキ装置32の制動
圧を可変制御する第2チャンネルと、第3バルブユニッ
ト44を介して左右の後輪3,4の両ブレーキ装置3
3,34の制動圧を可変制御する第3チャンネルとが設
けられ、これら第1〜第3チャンネルが互いに独立して
制御されるように構成してある。
【0016】前記ブレーキ制御システムには、第1〜第
3チャンネルを制御してアンチスキッドブレーキング制
御(ABS制御)を実行するコントロールユニット40
が設けられ、このコントロールユニット40は、ブレー
キペダル25のON/OFFを検出するブレーキスイッ
チ46からのブレーキ信号と、各車輪の回転速度を夫々
検出する車輪速センサ51〜54からの車輪速信号とを
受けて、これらの信号に応じた制動圧制御信号を第1〜
第3バルブユニット36,37,44に夫々出力するこ
とにより、左右の前輪1,2および後輪3,4のスリッ
プに対するABS制御を第1〜第3チャンネル毎に並行
して行なう。
【0017】次に、本願特有のタイヤ空気圧判定装置に
ついて説明する。このタイヤ空気圧判定装置は、前記4
つの車輪速センサ51〜54と、空気圧判定変数の初期
値設定を指令する為の初期設定スイッチ55と、ワーニ
ングランプ56、コントロールユニット50、などで構
成され、コントロールユニット50には、車輪速センサ
51〜54、初期設定スイッチ55、等からの信号が供
給され、コントロールユニット50は、ワーニングラン
プ56を駆動制御する。
【0018】前記各車輪速センサ51〜54は、ディス
ク21〜24に形成された又はディスク21〜24に隣
接状に設けられた図示外の検出用ディスクに形成された
48個の検出部を電磁ピックアップで検出し、車輪速パ
ルスP1〜P4を出力する。前記コントロールユニット
50は、車輪速センサ51〜54からの検出信号を濾波
するフィルタ及びフィルタで濾波された検出信号を波形
整形する回路、アナログの各種検出信号をA/D変換す
るAD変換器、入力出力インターフェイスと、CPUと
ROMとRAMとからなるマイクロコンピュータ等から
なり、ROMには、後述のタイヤ空気圧判定制御の制御
プログラムやマップが予め入力格納してあり、RAMに
は、その制御に必要な種々のメモリ類(バッファ、メモ
リ、フラグ、カウンタ、ソフトタイマ等)が設けられて
いる。
【0019】次に、コントロールユニット50により実
行されるタイヤ空気圧判定制御について説明する。タイ
ヤ空気圧判定制御は、何れかのタイヤを交換したり、何
れかのタイヤ空気圧を変更した場合等に初期設定スイッ
チ55からの指令に応じて実行され、空気圧判定変数D
の初期値D0を設定する為の初期値設定処理と、自動車
の走行時に常時実行され、4輪のタイヤ空気圧の低下を
検知してワーニングランプ56に警報を出力するタイヤ
空気圧判定処理とからなる。
【0020】最初に、初期値設定処理のフローチャート
について、図2〜図7を参照して説明する。尚、図中、
Si(i=1,2,3・・・)は、各ステップを示す。
図2に示すように、初期設定スイッチ55の操作に応じ
て制御が開始されると、カウンタIが0に設定され(S
1)、次にS2において、車輪速センサ51〜54から
の車輪速パルスP1〜P4を読込み、そのパルス数をカ
ウントして各輪1回転分の48個のパルスを検出する間
の時間を計時することで、4輪の1回転時間T1〜T4
が演算され、バッファに格納される。次に、S3におい
て、前記S2で求めた4輪の1回転時間T1〜T4を用
いて4輪の車輪速Vw1,Vw2,Vw3,Vw4が演
算されてメモリに格納される。
【0021】次に、S4〜S7において、図4に示す旋
回判定処理と、図5に示す加減速判定処理と、図6に示
す低μ路判定処理と、図7に示す悪路判定処理とが順に
実行される。そして、後述のように、旋回判定処理によ
り、旋回走行中と判定されると、フラグFtが1にセッ
トされ、また、加減速判定処理により、加減速中と判定
されると、フラグFadが1にセットされ、また、低μ
路判定処理により、低μ路と判定されると、フラグFμ
が1にセットされ、また、悪路判定処理により、悪路で
あると判定されると、フラグFakが1にセットされ
る。
【0022】次に、S8において、フラグFt,Fa
d,Fμ,Fakが全て0か否か判定し、その判定がYe
s のときには、S9において今回の車輪1回転時間のデ
ータT1〜T4がメモリに格納され、次に、カウンタI
がインクリメントされ(S11)、次にカウンタIのカ
ウント値Iが所定数N0(例えば、N0=200)以上
か否か判定し、I<N0のときには、S2へ戻ってS2
以降を繰り返し、I≧N0になると、S13へ移行し
て、前記所定数N0だけの車輪1回転時間T1〜T4の
平均値Tm1〜Tm4が演算され、その後図3のS14
へ移行する。尚、S8の判定においてフラグFt,Fa
d,Fμ,Fakのうちの何れか1つでも1の場合に
は、S10において今回の1回転時間のデータT1〜T
4がバッファから消去される。
【0023】次に、図3に示すように、S14におい
て、車輪1回転時間T1〜T4の平均値Tm1〜Tm4
を用いて、今回の判定変数D(i)が、図示の演算式、
つまり、次の演算式により演算されて、メモリに格納さ
れる。 D(i)=〔(Tm2+Tm3)−(Tm1+Tm
4)〕×2/(Tm1+Tm2+Tm3+Tm4) 次に、S15において今回の判定変数D(i)の絶対値
が所定値C0以下か否か判定し、Yes のときは、前回の
判定変数D(i−1)と今回の判定変数D(i)の差の
絶対値が所定値γ以下か否か判定し(S16)、その判
定がYes のときは、カウンタKaがインクリメントされ
(S17)、次にS18においてカウンタKaのカウン
ト値Kaが10以上か否か判定し、その判定が No のと
きにはS1へリターンしてS1以降を繰り返し、S18
の判定がYes になると、S19において、判定変数の初
期値D0が、図示の演算式に示すように過去の10組の
判定変数の平均値として演算されてメモリに格納され、
次にカウンタKaが0にリセットされ、この初期値設定
処理が終了する。尚、前記平均値Tm1〜Tm4の代わ
りに、前記所定数N0だけの車輪1回転時間T1〜T4
の加算値を用いてもよい。
【0024】S15の判定が No の場合には、判定変数
の値が異常であるとして、S21へ移行し、また、S1
6の判定が No の場合にも、前回の値に対して今回の値
が異常に変化していることに鑑みて、S21へ移行し、
S21において今回の判定変数D(i)がメモリから消
去され、その後S1へリターンする。以上のように、自
動車の定常走行状態における10組の判定変数の平均値
として判定変数の初期値D0が高精度に決定され、後述
のタイヤ空気圧判定処理においては、この初期値D0が
タイヤ空気圧判定に適用される。
【0025】次に、前記S4における旋回状態を判定す
る旋回判定処理について、図4により説明する。最初
に、S30において、前輪の車輪速差(Vw1−Vw
2)の絶対値ΔVw、前輪の車輪速差ΔVwf=(Vw
1−Vw2)、後輪の車輪速差ΔVwr=(Vw3−V
w4)が演算される。次に、前輪の車輪速差の絶対値Δ
Vwが0.5Km/h以下か否か判定され(S31)、
その判定結果がYes のときには、S34において非旋回
状態と判定され、フラグFtが0に設定され、その後終
了する。一方、ΔVwが0.5Km/h以下でないとき
には、S32において、ΔVwfとΔVwrとが、同符
号か否か判定する為に、ΔVwf×ΔVwr>0か否か
判定され、Yes のときには、S33おいて、旋回状態で
あると判定され、フラグFtが1にセットされ、その後
終了する。また、S32の判定結果がNoのときには、S
34において非旋回状態と判定され、フラグFtが0に
設定され、その後終了する。
【0026】次に、前記S5において加減速状態を判定
する加減速判定処理について、図5を参照しつつ説明す
る。最初に、前輪車輪速Vw1,Vw2を時間微分した
前輪車輪加速度AVw1,AVw2が演算され(S4
0)、次に、前輪車輪加速度AVw1,AVw2の絶対
値がどちらも所定値a以上か否か判定され(S41)、
その判定結果がYes のときには、S42において、加減
速状態と判定され、フラグFadが1にセットされて終
了し、また、S41の判定結果がNoのときには、S43
において、非加減速状態と判定され、フラグFadが0
に設定されて終了する。
【0027】次に、前記S6において低μ路走行状態を
判定する低μ路判定処理について、図6を参照しつつ説
明する。最初に、S50において、車速V(車体速)が
前輪車輪速Vw1,Vw2の平均値として演算される。
次に、S51において、後輪3のスリップ率SL3=
(Vw3−V)/Vと、後輪4のスリップ率SL4=
(Vw4−V)/Vとが演算される。次に、S52にお
いて、スリップ率SL3,SL4がどちらも所定値SL
0以上か否か判定され、Yes のときには、低μ路走行と
判定され、フラグFμが1にセットされて終了し、ま
た、S52の判定結果がNoのときには、S54において
高μ路と判定され、フラグFμが0に設定されて終了す
る。
【0028】次に、S7において悪路走行状態か否か判
定する悪路判定処理について、図7を参照しつつ説明す
る。最初に、S60において、前輪車輪速Vw1,Vw
2を用いて、前輪車輪加速度AVw1,AVw2が演算
され、次に、加減速フラグFadが0か否か(つまり、
加減速状態でないか否か)判定され(S61)、加減速
状態のときにはS2へリターンし、また、加減速状態で
ないときには、S62において、フラグFaが1か否か
判定される。フラグFaが1でないときには、S63に
おいて、カウンタM,Nが0にセットされ、且つ、タイ
マTcがリセット後スタートされ、次に、フラグFaが
1にセットされ(S64)、S65へ移行する。尚、S
62の判定でYes のときには、S62からS65へ移行
する。
【0029】S65においては、前輪1の車輪加速度A
Vw1の絶対値が所定値Ao以上か否か判定され、その
判定がYes のときには、S66へ移行して、カウンタM
がインクリメントされる。S67においては、前輪2の
車輪加速度AVw2の絶対値が所定値Ao以上か否か判
定され、その判定がYes のときには、S68へ移行し
て、カウンタNがインクリメントされる。次に、S69
では、タイマTcの計時時間Tcが所定時間T0以上に
なったか否か判定され、所定時間T0経過するまでは、
S69からS2へリターンするのを繰り返し、計時時間
Tcが所定時間T0以上になると、S69からS70へ
移行し、S70においてフラグFaが0にリセットさ
れ、次に、S71において、カウンタMのカウント値M
が所定値m以下で、且つ、カウンタNのカウント値Nが
所定値m以下か否か判定される。
【0030】S71の判定がYes のときには、S73に
おいて良路と判定され、フラグFakが0に設定されて
終了し、また、S71の判定がNoのときには、S72に
おいて悪路と判定され、フラグFakが1に設定されて
終了する。つまり、悪路走行時には、従動輪1,2の車
輪速が変動しやすくなることに鑑み、左右の各前輪1,
2の車輪加速度や減速度が所定時間T0内に、異常に大
きくなる回数をカウントして、そのカウント値M,Nか
ら悪路走行状態を判定するようにしてある。
【0031】次に、前記コントロールユニット50で実
行されるタイヤ空気圧判定処理のフローチャートについ
て、図8以降の図面に基いて説明する。このタイヤ空気
圧判定処理は、自動車の走行時には常時実行される処理
であり、この処理が開始されると、最初にカウンタJが
0にリセットされ(S80)、次に、前記初期値設定処
理におけるS2と同様に、車輪速パルスP1〜P4の読
込みとカウントを介して、4輪の1回転時間T1〜T4
が演算されてバッファに格納される(S81)。次に、
S82において、前記4輪の1回転時間T1〜T4を用
いて、4輪の車輪速Vw1,Vw2,Vw3,Vw4
と、4輪の車輪加速度AVw1,AVw2,AVw3,
AVw4と、従動輪1,2の車輪速Vw1,Vw2の平
均値である車速Vとが演算されてメモリに格納される。
【0032】次に、S83において、旋回判定処理が実
行され、次にS84において、悪路判定処理が実行され
るが、これらの処理は、図4、図7により初期値設定処
理において説明した処理と同様であるので説明を省略す
る。次に、S85において、フラグFt,Fakが全て
0か否か判定し、その判定がYes のとき、つまり、旋回
中や悪路走行中でない場合には、S86において、車輪
加速度AVw1〜AVw4が全て0か否か判定し、その
判定がYes のときはS87において、メモリに格納され
る1回転時間T1〜T4に、前記S81で得た1回転時
間T1〜T4を付与して、そのデータがメモリに格納さ
れ、その後S90へ移行する。
【0033】次に、S86の判定が No の場合には、S
88において、車輪加速度AVw1〜AVw4の絶対
値、つまり、車輪速Vw1〜Vw4の加減速度が、設定
しきい値THG(V)よりも小さい否か判定され、その
判定がYes のときには、S89において、今回の4輪の
1回転時間T1〜T4のデータになまし処理が施され、
そのなまし処理された4輪の1回転時間T1〜T4のデ
ータがメモリに格納される。前記設定しきい値THG
(V)は、図11のマップに示すように、車速Vの増大
に応じて段階的に大きくなるように設定されている。
尚、S89のなまし処理については、図10により後述
する。
【0034】次に、S90においては、カウンタJがイ
ンクリメントされて、S92へ移行する。一方、S85
の判定で No のとき、S88の判定で No のときには、
S91において今回のデータT1〜T4がバッファから
消去され、その後S92へ移行する。次に、S92にお
いて、カウンタJのカウント値Jが所定数N0(例え
ば、N0=200)以上か否か判定し、その判定が No
のときにはS81へリターンし、また、その判定がYes
のときには、S93へ移行する。S93において、図9
に示すように、所定数N0分の4輪の1回転時間T1〜
T4の平均値Tm1〜Tm4が演算され、次にS94に
おいて、空気圧判定変数Dが、図示の演算式,つまり、
前記S14と同様の演算式により演算され、次に、S9
5において、前記のように求めた空気圧判定変数Dと、
初期値設定処理で求めた初期値D0との差の絶対値が、
所定値Δ以上か否か判定する。
【0035】何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下する
と、その車輪の動半径が小さくなって、1回転時間の平
均値Tm1〜Tm4が小さくなるため、S95の判定を
介して、タイヤ空気圧の低下を検知することができる。
S95の判定がYes の場合には、S97においてタイヤ
空気圧異常と判定し、S98においてワーニングランプ
56が所定時間点灯され、その後リターンする。一方、
S95の判定が No のときには、S96においてタイヤ
空気圧正常と判定し、その後リターンする。尚、前記1
回転時間の平均値Tm1〜Tm4の代わりに、所定数N
0分の4輪の1回転時間T1〜T4の加算値を用いても
よい。
【0036】次に、前記S89のなまし処理について、
図10のフローチャートを参照しつつ説明する。S11
0の判定を介して、車速V≦50Km/hのときには、
S111において、前輪1の1回転時間T1について
は、T1の前回値をT1(i−1)、T1の今回値をT
1(i)とすると、T1=〔3×T1(i−1)+T1
(i)〕/4とするなまし処理が実行され、また、前輪
2の1回転時間T2、後輪3の1回転時間T3、後輪4
の1回転時間T4についても夫々同様のなまし処理が実
行される。また、S112の判定を介して、車速Vが5
0<V≦100Km/hのときには、S113におい
て、T1=〔7×T1(i−1)+T1(i)〕/8と
するなまし処理が実行され、また、1回転時間T2、T
3、T4についても夫々同様のなまし処理が実行され
る。
【0037】S114の判定を介して、車速Vが100
<V≦150Km/hのときには、S115において、
T1=〔11×T1(i−1)+T1(i)〕/12と
するなまし処理が実行され、また、1回転時間T2、T
3、T4についても夫々同様のなまし処理が実行され
る。また、S116の判定を介して、車速VがV>15
0Km/hのときには、S116において、T1=〔1
5×T1(i−1)+T1(i)〕/16とするなまし
処理が実行され、また、1回転時間T2、T3、T4に
ついても夫々同様のなまし処理が実行される。
【0038】次に、以上説明したタイヤ空気圧判定装置
の作用について説明する。前記S88、図11に示すよ
うに、車速Vの増大に応じて、設定しきい値THG
(V)を大きく変更するため、車速Vの増大に応じて、
路面の凹凸等の影響が顕著になって車輪速の加減速度が
大きくなっても、1回転時間T1〜T4のデータ収集性
が低下することがない。その結果、タイヤ空気圧判定に
供するのに必要な所定量のデータの収集期間を短縮し、
タイヤ空気圧判定の頻度を高めることができ、データの
信頼性の低下を防止でき、タイヤ空気圧判定の信頼性を
高めることができる。更に、車速Vの増大に応じて、な
まし処理のなまし度合いを大きくするので、路面の凹凸
等に起因する車輪速の変動を緩和して、1回転時間T1
〜T4のバラツキを少なくし、タイヤ空気圧判定に用い
る1回転時間T1〜T4の信頼性を高めることができ、
タイヤ空気圧判定の信頼性を高めることができる。
【0039】尚、前記実施例の図8におけるS86とS
87のステップを省略してもよいし、また、図11のマ
ップの設定しきい値THG(V)は、車速Vの増大に応
じてリニアに増大する特性に設定してもよいし、また、
S89におけるなまし処理は、一例を示すものに過ぎ
ず、その他のなまし処理を行なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るタイヤ空気圧判定装置と
その関連装置の構成図である。
【図2】タイヤ空気圧判定装置の初期値設定処理のフロ
ーチャートの一部である。
【図3】タイヤ空気圧判定装置の初期値設定処理のフロ
ーチャートの残部である。
【図4】図2のフローチャートの旋回判定処理のフロー
チャートである。
【図5】図2のフローチャートの加減速判定処理のフロ
ーチャートである。
【図6】図2のフローチャートの低μ路判定処理のフロ
ーチャートである。
【図7】図2のフローチャートの悪路判定処理のフロー
チャートである。
【図8】タイヤ空気圧判定装置のタイヤ空気圧判定処理
のフローチャートの一部である。
【図9】タイヤ空気圧判定装置のタイヤ空気圧判定処理
のフローチャートの残部である。
【図10】図8のS89のなまし処理のフローチャート
である。
【図11】設定しきい値THG(V)を設定したマップ
の線図である。
【符号の説明】
1,2 前輪(従動輪) 3,4 後輪(駆動輪) 50 コントロールユニット 51,52,53,54 車輪速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−305011(JP,A) 特開 平6−92114(JP,A) 特許3129555(JP,B2) 特許3095914(JP,B2) 特許3135437(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 23/00 - 23/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の4輪の車輪速センサの検出信号を
    用いてタイヤ空気圧の低下を検知して警報を出力するタ
    イヤ空気圧判定装置において、 前記車輪速センサの検出信号を受けて、その検出信号か
    ら得られる車輪速相当値のデータを収集するデータ収集
    手段と、 前記車両の走行状態に関する値が所定範囲内のとき、デ
    ータ収集手段に対してデータの収集を禁止する禁止手段
    と、 前記禁止手段に対して、車速の大きいときは小さいとき
    に比較して前記所定範囲を狭く設定する範囲変更手段
    と、 を備えたことを特徴とするタイヤ空気圧判定装置。
  2. 【請求項2】 前記所定範囲は、車輪速の加減速度が設
    定しきい値以上の範囲であり、前記範囲変更手段は、
    速の大きいときは小さいときに比較して前記設定しきい
    値を大きく設定するように構成されたことを特徴とする
    請求項1に記載のタイヤ空気圧判定装置。
  3. 【請求項3】 前記データ収集手段は、車輪速センサの
    検出信号から求めた車輪速相当値のデータの今回値と前
    回値以前の値により算出されるなまし値を用いてなまし
    処理するデータなまし手段を備え、このデータなまし手
    段によりなまし処理された車輪速相当値を用いて空気圧
    の低下を検知することを特徴とする請求項1に記載のタ
    イヤ空気圧判定装置。
  4. 【請求項4】 前記データなまし手段は、車速が大きい
    ときは小さいときに比較してなまし度合いを大きくする
    ように構成されたことを特徴とする請求項3に記載のタ
    イヤ空気圧判定装置。
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