JP3285757B2 - セラミック端子及びその製造方法 - Google Patents

セラミック端子及びその製造方法

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JP3285757B2 JP09509796A JP9509796A JP3285757B2 JP 3285757 B2 JP3285757 B2 JP 3285757B2 JP 09509796 A JP09509796 A JP 09509796A JP 9509796 A JP9509796 A JP 9509796A JP 3285757 B2 JP3285757 B2 JP 3285757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック端子及
びその製造方法に関し、より詳細には液化ガスタンク等
の気密容器内に電力を供給するためのセラミック端子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液化天然ガス等の液化ガスを貯蔵
するためのガスタンク内には、液化ガスを汲みだすため
の電動ポンプが設置されており、該ポンプへの給電は、
セラミック端子を介して行われている。
【0003】かかるセラミック端子は、図2に示すよう
にアルミナセラミックス等の電気絶縁性セラミックスか
ら成り、両端外周部にタングステンやモリブデン、マン
ガン等の高融点金属から成るメタライズ金属層12a、
12bが被着された略円筒状のセラミックスリーブ11
と、前記セラミックスリーブ11内を貫通する銅等の良
導電性の金属から成る電極棒13と、該電極棒13の一
端側とセラミックスリーブ11の一端側に跨設され、電
極棒13及びセラミックスリーブ11の一端側のメタラ
イズ金属層12aにロウ付けされた鉄−ニッケル−コバ
ルト合金等の金属から成る円筒状の接合金具14と、セ
ラミックスリーブ11の他端側と電極棒13の他端側と
の間に跨設され、セラミックスリーブ11の他端側のメ
タライズ金属層12b及び電極棒13とにロウ付けされ
た鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属から成るベロー
ズ15とから構成されており、ガスタンクの内外を気密
に仕切るためのフランジ10に、該フランジ10を貫通
した状態で取り付け使用される。
【0004】かかるセラミック端子は、ポンプへの給電
に伴う電極棒13のジュール発熱による温度上昇や液化
ガスによる直接あるいは間接の冷却による温度低下を繰
り返し受ける。
【0005】前記セラミック端子は、セラミックスリー
ブ11を構成するアルミナセラミックスの熱膨張係数が
7×10-6/℃であるのに対して電極棒13を構成する
銅の熱膨張係数が約27×10-6/℃であり両者の熱膨
張係数が大きく異なるため、ポンプへの給電に伴う電極
棒13のジュール発熱による温度上昇や液化ガスの冷却
による温度低下により電極棒13がセラミックスリーブ
11に対して大きく伸縮する。
【0006】前記セラミック端子では、ポンプへの給電
に伴う電極棒13のジュール発熱や液化ガスの冷却によ
る電極棒13の伸縮に伴ってセラミックスリーブ11と
電極棒13との間に発生する応力は電極棒13の他端側
とセラミックスリーブ11との間に跨設されたベローズ
15が電極棒13の伸縮に伴い適宜弾性変形することに
より吸収されるようになっており、セラミックスリーブ
11と電極棒13との間に発生する応力がベローズ15
の弾性変形により吸収されることからポンプへの給電に
伴う電極棒13のジュール発熱や液化ガスの冷却による
電極棒13の収縮に伴うセラミック端子の破壊が有効に
防止されることとなる。
【0007】前記セラミック端子は、セラミックスリー
ブ11に被着させたメタライズ金属層12a、12bと
接合金具14及びベローズ15とが、また銅から成る電
極棒13と鉄−ニッケル−コバルト合金から成る接合金
具14及びベローズ15とが各々その融点が大きく異な
るために、これらを溶接により接合することが極めて困
難なこと等から、一般に全ての接合部位をロウ付けによ
り接合することにより製作されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のセラミック端子によると、セラミックスリーブ11
と接合金具14及びベローズ15、並びに電極棒13と
接合金具14及びベローズ15とをそれぞれ銀ロウ等の
高融点ロウ材を介して接合する際、電極棒13の熱膨張
係数がセラミックスリーブ11の熱膨張係数よりも極め
て大きいことから、ロウ付けのためにロウ材の溶融温度
以上の温度に加熱する昇温時に電極棒13がベローズ1
5の中を滑りながらセラミックスリーブ11に比較して
極めて大きく伸長し、その状態でセラミックスリーブ1
1と接合金具14及びベローズ15とが並びに電極棒1
3と接合金具14及びベローズ15とが接合固定され、
その後、冷却過程において前記大きく伸長した電極棒1
3がセラミックスリーブ11に対して極めて大きく熱収
縮しようとし、この熱収縮に伴う大きな応力がベローズ
15に印加され、その結果、該応力によりベローズ15
がその弾性変形による応力吸収能力の限界近くまで、あ
るいは限界を越えて大きく変形してしまい、セラミック
端子をタンクに取り付けた後、ポンプへの給電に伴う電
極棒13のジュール発熱や液化ガスの冷却による電極棒
13の伸縮に伴って発生する応力を繰り返し受けると、
該応力を弾性変形により十分に吸収することができずに
ベローズ15に金属疲労による亀裂が発生してセラミッ
ク端子の気密信頼性が損なわれてしまうという欠点を有
していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック端子
は、両端部にメタライズ金属層が被着された筒状のセラ
ミックスリーブと、前記メタライズ金属層の一方にロウ
付けされた鉄系合金から成る第一接合金具と、前記メタ
ライズ金属層の他方にロウ付けされた鉄系合金から成る
第二接合金具と、前記セラミックスリーブの内部に挿通
され、一端側が前記第一接合金具にロウ付けされた銅か
ら成る電極棒と、前記電極棒の他端側と前記第二接合金
具との間に跨設され、前記電極棒にロウ付けされるとと
もに前記第二接合金具の外周面に溶接された鉄系合金か
ら成るベローズとから成り、前記各メタライズ金属層に
前記第一接合金具及び前記第二接合金具を、並びに前記
電極棒に前記第一接合金具及び前記ベローズをロウ付け
した後、前記第二接合金具とベローズとを溶接したこと
から各メタライズ金属層に前記第一接合金具及び前記第
二接合金具を、並びに前記電極棒に前記第一接合金具及
び前記ベローズをロウ付けする際、電極棒の他端側はベ
ローズを介してセラミックスリーブに接合されておらず
自由に伸縮可能であるためベローズにセラミックスリー
ブと電極棒との熱膨張係数の差に起因する大きな熱応力
が作用することはなく、また前記第二接合金具とベロー
ズとを溶接する際、溶接の熱が第二接合金具とベローズ
との接合部に局所的に印加されてセラミックスリーブ及
び電極棒に伝達されにくいことからベローズにセラミッ
クスリーブと電極棒との熱膨張係数の差に起因する大き
な熱応力が作用することもなく、これによってベローズ
にその弾性変形による応力吸収能力の限界近くまでの、
あるいは限界を越えた大きな変形を与えることはなくな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明のセラミック端子の一
実施形態を添付の図面を基に詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明のセラミック端子の一実施
形態を示し、1はセラミックスリーブ、2は電極棒、3
は第一接合金具、4は第二接合金具、5はベローズであ
る。
【0012】セラミックスリーブ1は、アルミナセラミ
ックス等の電気絶縁性セラミックから成る円筒体であ
り、その中心軸に沿って電極棒2を挿通可能な貫通孔1
aを有しており、該貫通孔1a内に電極棒2が挿通され
るとともにその一端部に電極棒2の一端側が第一接合金
具3を介して、その他端部に電極棒2の他端側が第二接
合金具4及びベローズ5を介して接合されている。
【0013】前記セラミックスリーブ1は、セラミック
端子をガスタンクを気密に仕切るフランジに取着した際
に電極棒2とフランジとを電気的に絶縁する作用をな
し、その中央外周部がフランジにロウ付けあるいは溶接
されることによってセラミック端子がフランジに取着さ
れる。
【0014】尚、前記セラミックスリーブ1の中央外周
部をガスタンク内外を気密に仕切るフランジに取着する
には、セラミックスリーブ1の中央外周部に適当なメタ
ライズ金属層(不図示)を被着形成させておくととも
に、該メタライズ金属層とフランジとを直接あるいは適
当な接合用金具を介してロウ付けあるいは溶接する方法
が採用され得る。
【0015】また、前記セラミックスリーブ1の両端外
周部には、その全周にわたりタングステン、モリブデ
ン、マンガン等の高融点金属から成るメタライズ金属層
6a、6bが被着形成されており、該メタライズ金属層
6a、6bには、それぞれ第一接合金具3及び第二接合
金具4が銀ロウ等のロウ材を介して接合されている。
【0016】尚、前記メタライズ金属層6a、6bは、
それぞれセラミックスリーブ1に第一接合金具3及び第
二接合金具4を接合させるための下地金属として作用す
る。
【0017】前記メタライズ金属層6aに接合された第
一接合金具3は、鉄−ニッケル−コバルト合金から成る
円筒体であり、該第一接合金具3には、銅から成る電極
棒2の一端側が銀ロウ等のロウ材を介して接合されてい
る。
【0018】前記第一接合金具3は、セラミックスリー
ブ1に電極棒2を接合させるための接合用金具として作
用し、その熱膨張係数が約6〜10×10-6/℃とセラ
ミックスリーブ1を形成するアルミナセラミックスの熱
膨張係数に近似する鉄−ニッケル−コバルト合金から成
ることから、該第一接合金具3とセラミックスリーブ1
とを銀ロウ等のロウ材を介して接合させる際にセラミッ
クスリーブ1と第一接合金具3との熱膨張係数の差に起
因してセラミックスリーブ1にクラックが発生したり、
第一接合金具3がセラミックスリーブ1から剥離したり
することはなくセラミックスリーブ1に強固に接合さ
れ、また該第一接合金具3は、靱性に優れる鉄−ニッケ
ル−コバルト合金から成ることから、該第一接合金具3
と電極棒2とを銀ロウ等のロウ材を介して接合させる際
に第一接合金具3と電極棒2との熱膨張係数の差に起因
して該第一接合金具3に大きな熱応力が印加されたとし
ても第一接合金具3にクラックや割れが発生することは
なく、その結果、セラミックスリーブ1の一端部に電極
棒2の一端側を該第一接合金具3を介して強固に接合さ
せることができる。
【0019】また、前記メタライズ金属層6bに接合さ
れた第二接合金具4は、前記第一接合金具3と同様に鉄
−ニッケル−コバルト合金から成る円筒体であり、該第
二接合金具4には同じく鉄−ニッケル−コバルト合金か
ら成るベローズ5が溶接により接合されている。
【0020】前記第二接合金具4は、セラミックスリー
ブ1にベローズ5を接合させるための接合用金属として
作用し、その熱膨張係数が約6〜10×10-6/℃とセ
ラミックスリーブ1を形成するアルミナセラミックスの
熱膨張係数に近似する鉄−ニッケル−コバルト合金から
成ることから、該第二接合金具4とセラミックスリーブ
1とを銀ロウ等のロウ材を介して接合させる際にセラミ
ックスリーブ1と第二接合金具4との熱膨張係数の差に
起因してセラミックスリーブ1にクラックが発生した
り、第二接合金具4がセラミックスリーブ1から剥離し
たりすることはなく、またベローズ5と同様の鉄−ニッ
ケル−コバルト合金から成ることから、その融点がベロ
ーズ5の融点と実質的に同一であり、従って該第二接合
金具4とベローズ5との接合を溶接により行うことがで
きる。
【0021】更に、前記第一接合金具3にその一端側が
接合された電極棒2は、該一端側に第一接合金具3との
接合用の鍔部2aが形成された無酸素銅から成る略円柱
体であり、該鍔部2aが第一接合金具3に銀ロウ等のロ
ウ材を介して接合されることにより、その一端側が第一
接合金具3を介してセラミックスリーブ1の一端部に接
合されている。
【0022】前記電極棒2は、ガスタンク内のポンプに
必要な電力を供給するための電力供給路として作用し、
該電極棒2には、セラミック端子をガスタンクに取り付
けた後、ガスタンク内のポンプに必要な電力を供給する
ための電流が流される。
【0023】尚、前記電極棒2は導電性に優れる銅から
成ることからガスタンク内のポンプに必要な電力を該電
極棒2を介して極めて効率よく供給することができる。
【0024】また、前記電極棒2の他端側は、前記第二
接合金具4に溶接により接合されたベローズ5に銀ロウ
等のロウ材を介して接合されている。
【0025】前記第二接合金具4と電極棒2との間に接
合されたベローズ5は、電極棒2の外径よりわずかに大
きな内径を有する円筒状の電極接合部5aと、該電極接
合部5aに連なりその内径がラッパ状に広がる拡大部5
bと、該拡大部5bに連なりその内径が第二接合金具4
の外径よりわずかに大きな円筒状の金具接合部5cとか
ら成り、電極接合部5aが電極棒2に銀ロウ等のロウ材
を介して接合されているとともに金具接合部5cが第二
接合金具4の外周面に溶接により接合されており、セラ
ミックスリーブ1と第一接合金具3及び第二接合金具4
並びに電極棒2と第一接合金具3及びベローズ5とが銀
ロウ等のロウ材を介して接合された後、溶接により第二
接合金具4に接合されている。
【0026】前記ベローズ5は、適度な弾性を有する鉄
−ニッケル−コバルト合金から成り、電極棒2に通電さ
れた際に該電極棒2が発生するジュール熱によってセラ
ミック端子が加熱されたり、液化ガスによりセラミック
端子が冷却された際にセラミックスリーブ1と電極棒2
との熱膨張係数の差に起因して両者間に発生する大きな
熱応力を拡大部5bが適宜弾性変形することにより吸収
緩和してセラミック端子の気密性が破壊されるのを防止
する作用をし、セラミックスリーブ1と第一接合金具3
及び第二接合金具4並びに電極棒2と第一接合金具3及
びベローズ5とが銀ロウ等のロウ材を介して接合された
後、溶接により第二接合金具4に接合されていることか
ら、セラミックスリーブ1と第一接合金具3及び第二接
合金具4並びに電極棒2と第一接合金具3及びベローズ
5とが銀ロウ等のロウ材を介して接合される際には、該
ロウ付けの熱によって電極棒2がセラミックスリーブ1
よりも大きく伸縮しても電極棒2の伸縮に伴って自由に
変位可能であり、従ってロウ付けの熱による電極棒2の
伸縮に伴う大きな変形を受けておらず、また第二接合金
具4に溶接により接合される際にも、第二接合金具4及
びベローズ5が熱伝導性に劣る鉄−ニッケル−コバルト
合金から成り、該溶接の熱がセラミックスリーブ1及び
電極棒2には伝達されにくいことから、該溶接の熱で電
極棒2がセラミックスリーブ1よりも大きく伸縮するこ
とはなく、従って電極棒2の伸縮に伴う大きな変形を受
けておらず、このためセラミック端子がガスタンクに取
着された後、通電により電極棒2がジュール発熱してセ
ラミック端子が温度上昇したり液化ガスによりセラミッ
ク端子が冷却された際にセラミックスリーブ1と電極棒
2との熱膨張係数の相違によってセラミックスリーブ1
と電極棒2との間に発生する熱応力をベローズ5の弾性
変形により十分に吸収緩和することができ、優れた気密
信頼性を提供する。
【0027】かくして本発明のセラミック端子によれ
ば、セラミックスリーブ1と第一接合金具3及び第二接
合金具4並びに電極棒2と第一接合金具3及びベローズ
5とが銀ロウ等のロウ材を介して接合された後、第二接
合金具4とベローズ5とが接合され、セラミックスリー
ブ1をガスタンクの内外を気密に仕切るフランジに接合
することによりガスタンクに取り付けられる。
【0028】次に本発明のセラミック端子の製造方法に
ついて説明する。
【0029】まず、セラミックスリーブ1、電極棒2、
第一接合金具3、第二接合金具4、ベローズ5を準備す
る。
【0030】前記セラミックスリーブ1は、アルミナ、
シリカ、マグネシア、カルシア等のセラミック原料粉末
に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して該原料粉
末を調整するとともに該調整された原料粉末を従来周知
のプレス成型法、押し出し成型法等のセラミック成型法
を採用して円筒状の生セラミック体を得、しかる後、前
記生セラミック体を高温で焼成して円筒状のセラミック
焼結体となすとともに前記セラミック焼結体の両端外周
部にメタライズ金属層となるモリブデン、マンガンから
成る金属ペーストを印刷塗布し、最後に前記金属ペース
トが印刷塗布されたセラミック焼結体を高温で焼成し、
セラミック焼結体にメタライズ金属層を焼き付けること
によって製作される。
【0031】尚、前記メタライズ金属層となる金属ペー
ストは、モリブデン、マンガン等の金属粉末に少量のガ
ラス成分、有機バインダー、溶剤を添加混合し、適当な
ペースト状となすことによって製作される。
【0032】また、前記電極棒2、第一接合金具3、第
二接合金具4及びベローズ5は、銅や鉄−ニッケル−コ
バルト合金等の金属から成るインゴットに従来周知の種
々の金属加工法を施すことにより所定の形状に製作され
る。
【0033】次に、セラミックスリーブ1と第一接合金
具3及び第二接合金具4とを、並びに電極棒2と第一接
合金具3及びベローズ5とをそれぞれの接合部(図1に
Aで示した箇所)の間に銀ロウ等のロウ材を挟んで互い
に相対的に所定の位置関係に保持するとともにこれらを
雰囲気炉中でロウ材が溶融する温度以上の温度に加熱し
てロウ材を一旦溶融させた後、該溶融したロウ材を冷却
固化させ、セラミックスリーブ1と第一接合金具3及び
第二接合金具4とを、並びに電極棒2と第一接合金具3
及びベローズ5とをロウ付けする。
【0034】このとき、セラミックスリーブ1と第一接
合金具3及び第二接合金具4、並びに電極棒2と第一接
合金具3及びベローズ5とは、相対的に所定の位置関係
に保持され、その状態でお互いにロウ付けされるもの
の、第二接合金具4とベローズ5とは相対的に所定の位
置関係に保持されないことから、セラミックスリーブ1
と第一接合金具3及び第二接合金具4、並びに電極棒2
と第一接合金具3及びベローズ5とをロウ付けする際の
昇温時には電極棒2の他端側はベローズ5とともに自由
に伸長し、該伸長した状態でベローズ5とロウ付けさ
れ、また冷却時には前記伸長した分だけ収縮して元の位
置に戻るのだけであるのでベローズ5にセラミックスリ
ーブ1の熱膨張係数と電極棒2の熱膨張係数の差に起因
する大きな熱応力が印加されることは一切なく、従って
ベローズ5が大きく潰れてベローズ5の弾性変形による
応力吸収の能力が大きく損なわれることはない。
【0035】最後に前記第二接合金具4とベローズ5と
を両者の接合部(図1にBで示す箇所)で溶接すること
によって図1に示すようなセラミック端子が完成する。
【0036】このとき、第二接合金具4とベローズ5と
を溶接する熱は、主に第二接合金具4とベローズ5とに
局部的に印加され、セラミックスリーブ1及び電極棒2
には直接印加されないことから、該溶接の熱によって電
極棒2が大きく伸長することはなく、従ってベローズ5
にセラミックスリーブ1の熱膨張係数と電極棒2の熱膨
張係数との差に起因する大きな熱応力が印加されること
は一切なく、ベローズが潰れてベローズ5の弾性変形に
よる応力吸収能力が大きく損なわれてしまうことはな
い。
【0037】
【発明の効果】本発明のセラミック端子は、両端部にメ
タライズ金属層が被着された筒状のセラミックスリーブ
と、前記メタライズ金属層の一方にロウ付けされた鉄系
合金から成る第一接合金具と、前記メタライズ金属層の
他方にロウ付けされた鉄系合金から成る第二接合金具
と、前記セラミックスリーブの内部に挿通され、一端側
が前記第一接合金具にロウ付けされた銅から成る電極棒
と、前記電極棒の他端側と前記第二接合金具との間に跨
設され、前記電極棒にロウ付けされるとともに前記第二
接合金具の外周面に溶接された鉄系合金から成るベロー
ズとから成り、前記各メタライズ金属層に前記第一接合
金具及び前記第二接合金具を、並びに前記電極棒に前記
第一接合金具及び前記ベローズをロウ付けした後、前記
第二接合金具とベローズとを溶接したことから各メタラ
イズ金属層に前記第一接合金具及び前記第二接合金具
を、並びに前記電極棒に前記第一接合金具及び前記ベロ
ーズをロウ付けする際、電極棒の他端側はベローズを介
してセラミックスリーブに接合されておらず自由に伸縮
可能であるためベローズにセラミックスリーブと電極棒
との熱膨張係数の差に起因する大きな熱応力が作用する
ことはなく、また前記第二接合金具とベローズとを溶接
する際、溶接の熱が第二接合金具とベローズとの接合部
に局所的に印加されてセラミックスリーブ及び電極棒に
伝達されにくいことからベローズにセラミックスリーブ
と電極棒との熱膨張係数の差に起因する大きな熱応力が
作用することもなく、これによってベローズにその弾性
変形による応力吸収能力の限界近くまでの、あるいは限
界を超えた大きな変形を与えることは一切なく優れた気
密信頼性を有するセラミック端子を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック端子の一例を示す断面図で
ある。
【図2】従来のセラミック端子の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・・・セラミックスリーブ 2・・・・・・電極棒 3・・・・・・第一接合金具 4・・・・・・第二接合金具 5・・・・・・ベローズ 6a、6b・・メタライズ金属層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端部にメタライズ金属層が被着された筒
    状のセラミックスリーブと、前記メタライズ金属層の一
    方にロウ付けされた鉄系合金から成る第一接合金具と、
    前記メタライズ金属層の他方にロウ付けされた鉄系合金
    から成る第二接合金具と、前記セラミックスリーブの内
    部に挿通され、一端側が前記第一接合金具にロウ付けさ
    れた銅から成る電極棒と、前記電極棒の他端側と前記第
    二接合金具との間に跨設され、前記電極棒にロウ付けさ
    れるとともに前記第二接合金具の外周面に溶接された鉄
    系合金から成るベローズとから成るセラミック端子。
  2. 【請求項2】両端部にメタライズ金属層が被着された筒
    状のセラミックスリーブと、前記メタライズ金属層の一
    方にロウ付けされた鉄系合金から成る第一接合金具と、
    前記メタライズ金属層の他方にロウ付けされた鉄系合金
    から成る第二接合金具と、前記セラミックスリーブの内
    部に挿通され、一端側が前記第一接合金具にロウ付けさ
    れた銅から成る電極棒と、前記電極棒の他端側と前記第
    二接合金具との間に跨設され、前記電極棒にロウ付けさ
    れるとともに前記第二接合金具に溶接された鉄系合金か
    ら成るベローズとから成るセラミック端子の製造方法で
    あって、前記各メタライズ金属層と前記第一接合金具及
    び前記第二接合金具、並びに前記電極棒と前記第一接合
    金具及び前記ベローズとをロウ付けした後、前記第二接
    合金具とベローズとを溶接することを特徴とするセラミ
    ック端子の製造方法。
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