JP3285120B2 - インテリジェントパワースイッチ及びスイッチング装置 - Google Patents

インテリジェントパワースイッチ及びスイッチング装置

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JP3285120B2
JP3285120B2 JP16487096A JP16487096A JP3285120B2 JP 3285120 B2 JP3285120 B2 JP 3285120B2 JP 16487096 A JP16487096 A JP 16487096A JP 16487096 A JP16487096 A JP 16487096A JP 3285120 B2 JP3285120 B2 JP 3285120B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインテリジェントパ
ワースイッチ及びスイッチング装置に関し、例えば自動
車においてバッテリからの電源を選択的に各負荷に供給
するインテリジェントパワースイッチ及びスイッチング
装置に適用し得る。
【0002】
【従来の技術】従来自動車においては、イグニッション
キー、ライトスイッチ、オーディオスイッチ等の操作ス
イッチの操作に応じてバッテリからの電源を選択的に各
電気部品(以下、この電気部品を負荷と呼ぶ)に供給す
るために、多数のスイッチング回路が搭載されている。
【0003】図6はその概略を示すもので、バッテリ1
がジャンクションブロック(J/B)2に接続されてい
ると共に、当該ジャンクションブロック2には操作パネ
ル3上に配設された操作スイッチSW1、SW2、……
が接続されている。ジャンクションブロック2には操作
スイッチSW1、SW2、……の数に応じたスイッチン
グ回路が設けられており、各スイッチング回路は操作ス
イッチSW1、SW2、……の操作に応じてバッテリ1
からの電源ラインと各負荷に繋がる電線との間の接続を
オン状態又はオフ状態とする。
【0004】これによりバッテリ電源はジャンクション
ブロック2を介して操作スイッチSW1、SW2、……
の操作に応じて各負荷に選択的に供給される。例えばヘ
ッドライトスイッチがオン操作された場合には、ジャン
クションブロック2でバッテリ1からの電源ラインとヘ
ッドライト4A、4Bへの電線とがオン状態とされるこ
とによりヘッドライト4A、4Bに電源が供給されヘッ
ドライト4A、4Bが点灯する。
【0005】なおヘッドライト4A、4Bのようにジャ
ンクションブロック2を介して直接負荷に電源が供給さ
れるものとは別に、例えばパワーウィンドを駆動するモ
ータ5A、5Bのようにジャンクションブロック2から
出力される電源をスイッチング回路6A、6Bを介して
供給されるものもある。このスイッチング回路6A、6
Bは操作スイッチ7A、7Bによってスイッチング制御
される。
【0006】実際上ジャンクションブロック2は、図7
に示すように構成されている。ジャンクションブロック
2には複数のリレーL1、L2、L3、……が設けられ
ており、これらのリレーL1、L2、L3、……は例え
ば上述したヘッドライト4A、4Bに対応するリレーL
1、L2のように直接操作スイッチSW1、SW2によ
ってオンオフが制御されて直接負荷に電流を与えるリレ
ーと、イグニッションスイッチ8の状態に応じてオンオ
フが制御されるリレーL3とがある。
【0007】このうちリレーL1、L2にはバッテリか
らヒュージブルリンク(FL)9及びヒューズF1、F
2を介してバッテリ電源が供給される。これによりバッ
テリ1とジャンクションブロック2を接続する電源ライ
ンに許容値以上の大電流が流れた場合にはヒュージブル
リンク9が溶断し、ジャンクションブロック2と各負荷
を接続する電線(ハーネス)に許容値以上の過電流が流
れた場合にはヒューズF1、F2が溶断することによ
り、電源ライン全体の発煙や発火、及び負荷に過電流が
流れるのを防止し得るようになされている。同様にリレ
ーL3にはバッテリ1からヒュージブルリンク9を介し
てバッテリ電源が供給されていると共に、当該リレーL
3の出力端はヒューズF3、F4及びリレーL4、L5
を介して各負荷5A、5Bに接続されている。
【0008】ところで、近年における半導体製造技術の
進歩に伴って、性能が良くかつ安価な半導体スイッチが
容易に手に入るようになったことにより、上述した機械
接点によって動作するリレーL1、L2、……に代えて
半導体スイッチを用いたスイッチング回路が提案されて
いる。
【0009】この種のスイッチング回路は、一般に半導
体スイッチを過電流や過熱から保護する保護機能を持っ
ており、半導体スイッチに定格電流以上の電流が流れる
ような場合または半導体スイッチが規定以上の温度まで
上昇した場合に、半導体スイッチを強制的にオフ制御す
ることにより半導体スイッチを保護するようになされて
いる。
【0010】図8に、この半導体スイッチを用いたスイ
ッチング回路の一例としてインテリジェントパワースイ
ッチと呼ばれるスイッチング回路を示す。スイッチング
回路30は上述した各リレーL1、L2、……に代えて
当該各リレーL1、L2、……の位置に接続される。例
えばスイッチング回路30がリレーL1に代えて接続さ
れた場合について説明すると、電源入力端子31にはヒ
ューズF1(図7)が接続され、出力端子32には負荷
4Aが接続される。また制御信号入力端子33には操作
スイッチSW1が接続される。
【0011】なおスイッチング回路30の場合には、実
際上、操作スイッチSW1がオン操作されると制御信号
入力端子33には操作スイッチSW1からオン制御信号
として例えば5〔V〕の制御電圧を供給し、操作スイッ
チSW1がオフ操作されると制御電圧を供給しないよう
な制御電圧発生部(図示せず)が操作スイッチSW1と
制御信号入力端子33の間に配設される。
【0012】スイッチング回路30は、ヒューズF1
(図7)に接続された入力端子31を介して電源電圧V
BをπMOS−FET34のドレインに与えると共に、
このπMOS−FET34のオンオフ制御をドライバ3
5によって行う。
【0013】またスイッチング回路30には、電源電圧
VBが過電圧である場合にこれを検出する過電圧検出回
路36と、πMOS−FET34のドレイン−ソース間
に流れる電流値に基づく電圧値を基準電圧発生回路43
からの基準電圧Vref と比較することにより過電流を検
出する電流検出回路37と、πMOS−FET34の近
傍に設けられた温度センサ(図示せず)により得れる温
度電圧値VTを基準電圧Vref と比較することによりπ
MOS−FET34の過熱を検出する温度検出回路38
とが設けられ、これら各検出回路36、37、38の検
出結果が論理和否定回路39に入力される。また論理和
否定回路39には制御電圧VINがインバータ40を介し
て入力される。
【0014】論理和否定回路39の出力はドライバ35
及びチャージポンプ41に与えられる。チャージポンプ
41は論理和否定回路39の出力が正論理のときだけ動
作し、レギュレータ42によって安定化された電源電圧
VDDの電圧を上昇させてドライバ35に供給する。ドラ
イバ35は論理和否定回路39の出力が正論理である場
合にはπMOS−FET34をオン動作させるような制
御電圧をπMOS−FET34のゲートに与えると共
に、論理和否定回路39の出力が負論理である場合には
πMOS−FET34をオフ動作させるような制御電圧
をπMOS−FET34のゲートに与える。
【0015】かくしてスイッチング回路30において
は、制御電圧VINが正論理の状態において、πMOS−
FET34に過電圧が印加された場合、πMOS−FE
T34に過電流が流れた場合、またはπMOS−FET
34が過熱した場合に、πMOS−FET34のスイッ
チング動作をオフ制御し得ることにより、πMOS−F
ET34を過電圧や過電流、過熱から保護することがで
きる。
【0016】またスイッチング回路30は負荷オープン
検出回路44を有する。負荷オープン検出回路44は、
出力端子32に電線を介して接続される負荷が出力端子
32との間でオープン状態にあるかいるか否かを検出す
る。負荷オープン検出回路44はコンパレータ45を有
し、当該コンパレータ45の非反転入力端は出力端子3
2に接続されていると共に反転入力端には基準電圧が入
力されている。また電源入力端子と出力端子との間は、
大きな抵抗値(100[kΩ]程度)を有するプルアッ
プ抵抗46によって接続されている。
【0017】ここで負荷オープン検出回路44はπMO
S−FET34がオフ制御されているときだけ負荷オー
プン検出動作をするようになされている。すなわちπM
OS−FET34がオフ制御されている状態において、
負荷オープンでないときは出力端子32の電圧は電源電
圧VBをプルアップ抵抗46と負荷の抵抗によって分圧
したものとなり、このときコンパレータ45は負論理の
信号を出力する。これに対して負荷オープンのときは出
力端子32の電圧は電源電圧VBとほぼ同じ値となり、
このときコンパレータ45は正論理の信号を出力する。
【0018】そしてコンパレータ45から出力される論
理信号(ステータス信号)がステータス信号出力端子4
7に供給される。ステータス信号出力端子47は、図6
のCPU48に接続されており、CPU48はステータ
ス信号に基づいて負荷オープンか否かを判断し、負荷オ
ープンであることを示す判断結果が得られた場合には、
インジケータランプ等でなる異常表示部49に異常表示
をさせる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示す
構成の従来のインテリジェントパワースイッチ30にお
いては、半導体スイッチをオフ制御している場合でも、
プルアップ抵抗46を介して負荷にリーク電流が流れて
しまう欠点がある。
【0020】さらにインテリジェントパワースイッチ3
0のように過電流保護、過熱保護、過電圧保護等の保護
回路を有するインテリジェントパワースイッチにおいて
は、負荷に電源が供給されない状態となったとき、その
原因が保護機能が働いて半導体スイッチがオフ制御され
たことによるものなのか、または負荷オープンとなった
ことによるものなのかを判断する事ができない。
【0021】ここでその原因を速やかに判断することが
できれば、部品の交換や修理等も速やかに行うことがで
き非常に便利であると考えられる。
【0022】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、過電流保護機能や過熱保護機能を有するインテリジ
ェントパワースイッチにおいて、保護機能が働いて半導
体スイッチがオフ制御されたことにより負荷に電源が供
給されていないのか、または負荷オープンとなったこと
により負荷に電源が供給されていないのかを簡易な構成
により速やかに判断することができるインテリジェント
パワースイッチ及びスイッチング装置を提案しようとす
るものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明により成された請求項1に記載のインテリジェン
トパワースイッチは、図1の基本構成図に示すように、
制御信号入力端子への制御信号の入力に応じてオンされ
て電源A2を出力端子に接続された負荷A3に供給する
半導体スイッチA4と、半導体スイッチA4に過電流が
流れた場合及び又は半導体スイッチA4が過熱した場合
に半導体スイッチA4の制御信号入力端子に信号を出力
して半導体スイッチA4をオフ制御することにより、半
導体スイッチA4を過電流及び又は過熱から保護する保
護手段A5とを有するインテリジェントパワースイッチ
A1において、半導体スイッチA4を流れる電流10に
応じた電圧を出力する電流検出手段A6と、電流検出手
段A6から出力された電圧を所定の値だけオフセットさ
せるオフセット手段A7と、半導体スイッチA4の出力
端子の電圧に基づいて負荷A3がオープンしていること
を検出する負荷オープン検出手段A8と、負荷オープン
が検出されたときオフセット手段A7によりオフセット
された電圧を降下させて出力する電圧降下手段A9と、
電圧降下手段A9の出力を外部に出力するための外部出
力手段A10とを設けるようにする。
【0024】以上の構成において、外部出力手段A10
からは、負荷A3に正常に電源が供給されている場合に
はオフセット電圧よりも高い電圧値が得られ、半導体ス
イッチA4がオフ制御されている場合にはオフセット電
圧に等しい電圧値が得られ、負荷A3がオープンしてい
る場合にはオフセット電圧よりも低い電圧値が得られる
ため、外部出力手段A10の電圧値を見れば、負荷A3
に電源が供給されているか否かがわかると共に、電源が
供給されていない場合にはその原因が半導体スイッチA
4がオフ制御されたことによるものなのかそれとも負荷
オープンによるものなのかがわかる。
【0025】また請求項2に記載のインテリジェントパ
ワースイッチは、電源が過電圧であることを検出する過
電圧検出手段A11と、過電圧が検出されたときオフセ
ット手段A7によりオフセットされた電圧を電圧降下手
段A9と異なる値だけ降下させて出力する第2の電圧降
下手段A12とを設けるようにする。
【0026】以上の構成において、外部出力手段A10
からは、負荷A3に正常に電源が供給されている場合に
はオフセット電圧よりも高い電圧値が得られ、半導体ス
イッチA4がオフ制御されている場合にはオフセット電
圧に等しい電圧値が得られ、負荷A3がオープンしてい
る場合にはオフセット電圧よりも低い電圧値が得られ、
過電圧の場合にはオフセット電圧よりも低くかつ負荷オ
ープンのときとは異なる電圧値が得られるため、外部出
力手段A10の電圧値を見れば、電源が過電圧か否かも
わかるようになる。
【0027】また請求項3に記載のスイッチング装置
は、請求項1に記載のインテリジェントパワースイッチ
A1と、外部出力手段A10から出力される出力電圧値
と、オフセット電圧に対応する電圧値とを比較監視し、
当該出力電圧値がオフセット電圧に等しい場合には半導
体スイッチA4がオフ制御されていると判断するオフ状
態判断手段A13と、外部出力手段A10から出力され
る出力電圧値と、オフセット電圧に対応する電圧値とを
比較監視し、当該出力電圧値がオフセット電圧よりも低
い値の場合には負荷A3がオープンであると判断する負
荷オープン判断手段A14とを設けるようにする。
【0028】また請求項4に記載のスイッチング装置
は、請求項2に記載のインテリジェントパワースイッチ
A1と、外部出力手段A10から出力される出力電圧値
と、オフセット電圧に対応する電圧値とを比較監視し、
当該出力電圧値がオフセット電圧に等しい場合には半導
体スイッチA4がオフ制御されていると判断するオフ状
態判断手段A13と、外部出力手段A10から出力され
る出力電圧値と、オフセット電圧から電圧降下手段A9
による電圧降下分を引いた電圧に対応する電圧値とを比
較監視し、当該出力電圧値がオフセット電圧から電圧降
下手段A9による電圧降下分を引いた電圧に対応する電
圧値に等しい場合には負荷A3がオープンであると判断
する負荷オープン判断手段A14と、外部出力手段A1
0から出力される出力電圧値と、オフセット電圧から第
2の電圧降下手段A12による電圧降下分を引いた電圧
に対応する電圧値とを比較監視し、当該出力電圧値がオ
フセット電圧から第2の電圧降下手段A12による電圧
降下分を引いた電圧に対応する電圧値に等しい場合には
電源が過電圧であると判断する過電圧判断手段A15と
を設けるようにする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の具体
例を図面を参照して説明する。 (1)スイッチング装置の概略構成 図2は、本発明によるスイッチング装置50の概略構成
をジャンクションブロック(J/B)51に適用した場
合について示す。ここでインターフェース(I/F)5
2には、各負荷53A、53B、53C、……、53X
に対応した操作スイッチ(図示せず)からのスイッチン
グ制御信号S1が入力され、これがマイコン54に供給
される。
【0030】ここでスイッチング装置50には各負荷5
3A、53B、53C、……、53Xそれぞれに対応し
たIPS(インテリジェントパワースイッチ)55A、
55B、55C、……、55Xが設けられており、マイ
コン54は各負荷53A、53B、53C、……、53
Xに対応した操作スイッチからのスイッチング制御信号
S1(以下、これを単に制御信号S1と呼ぶ)を、対応
するIPS55A、55B、55C、……、55Xの制
御信号入力端子T3に送出する。かくして各IPS55
A、55B、55C、……、55Xは操作スイッチのス
イッチング操作に応じてオンオフが制御されることによ
り、バッテリ56から電源入力端子T1に供給された電
源が出力端子T5を介して各負荷53A、53B、53
C、……、53Xに選択的に供給される。
【0031】かかる構成に加えて、IPS55A、55
B、55C、……、55Xは外部出力手段としての外部
出力端子T4を有し、当該外部出力端子T4からはIP
S55A、55B、55C、……、55Xの半導体スイ
ッチがオフ制御されているか否か、負荷53A、53
B、53C、……、53Xがオープンであるか否か、バ
ッテリ56から過電圧の電源が供給されているか否かを
判断するための状態信号S2が出力される。マイコン5
4はこの状態信号S2を監視することにより、半導体ス
イッチがオフ制御されているのか、負荷がオープンなの
か又は電源が過電圧なのかを判断する。
【0032】そしてマイコン54は、状態信号S2に基
づいて、半導体スイッチがオン制御状態にあるか、オフ
制御状態にあるか、負荷オープン状態にあるか、又は過
電圧状態にあるかを表す判断結果を得ると、判断結果信
号S3をインターフェース52を介して例えばインジケ
ータランプ等でなる表示部(図示せず)に送出する。
【0033】このようにIPS55A、55B、55
C、……、55Xにおいては、各外部出力端子T4か
ら、半導体スイッチがオフ状態にあることを表すと共
に、負荷オープンであることを表す状態信号S2を出力
するようにしたことにより、保護機能が働いて半導体ス
イッチがオフ制御されたことにより負荷に電源が供給さ
れていないのか、または負荷オープンとなったことによ
り負荷に電源が供給されていないのかを容易に判断する
ことができるようになされている。
【0034】またスイッチング装置50においては、各
IPS55A、55B、55C、……、55Xの半導体
スイッチを動作させるための駆動電圧を発生するチャー
ジポンプ57を複数のIPS55A、55B、55C、
……、55Xで共有化するようになされている。すなわ
ち1つのチャージポンプ57で発生させた駆動電圧によ
って複数の半導体スイッチを駆動させるようにしてい
る。またチャージポンプ57とIPS55A、55B、
55C、……、55Xの間の電源ライン上には例えばL
Cフィルタでなるノイズ除去回路58が設けられ、当該
ノイズ除去回路58によってチャージポンプ57の発振
動作により電源ライン上に乗ったノイズを除去する。
【0035】(2)スイッチング装置の詳細構成 (2−1)IPSの構成 次にスイッチング装置50の詳細構成を、図3を用いて
説明する。図3では、図2中の複数のIPS55A、5
5B、55C、……、55Xのうちの1つを取り出しそ
のIPS55Aの構成、及びそのIPS55Aとマイコ
ン54との関係について説明する。また一つのIPS5
5Aと別のIPS55B、55C、……、55Xの構成
は以下の説明と同様であり、別のIPS55B、55
C、……、55Xとマイコン54との関係も以下の説明
と同様であるため、一つのIPS55Aの説明によって
別のIPS55B、55C、……、55Xの説明を省略
する。
【0036】IPS55Aは、パワーMOS−FET6
1のオンオフがゲートに供給される制御電圧によって制
御されることにより、ノイズ除去回路58(図2)から
電源入力端子T1に印加された電源電圧VB を必要なと
きだけ出力端子T5及び電線64を介して負荷65に供
給するようになされている。またIPS55Aは、MO
S−FET61を過電流及び過熱から保護するための過
電流保護機能及び過熱保護機能を有する。
【0037】IPS55Aは、大きく分けて、メインの
半導体スイッチとしてのパワーMOS−FET61(以
下、これを単にMOS−FET61と呼ぶ)と、シャン
ト抵抗R0 を有しMOS−FET61を流れる電流値I
0を検出し当該電流値に応じた電圧値を出力する電流検
出回路67と、電流検出回路67から得られた電圧値と
基準電圧値とを比較することによりMOS−FET61
に当該MOS−FET61が損傷のおそれのある過電流
が流れたことを検出する過電流検出回路68と、過電流
検出回路68の検出結果と制御信号S1との論理積に応
じてMOS−FET61をオンオフ制御するための制御
電圧をMOS−FET61のゲートに選択的に供給する
論理積回路69と、MOS−FET61の温度に応じた
論理値を出力する温度検出回路70と、温度検出回路7
0の検出論理結果に基づいてMOS−FET61のゲー
ト電圧を強制的に降下させてMOS−FET61をオフ
動作させる過熱防止回路71と、負荷オープン検出回路
100と、電源電圧が過電圧になったことを検出する過
電圧検出回路101とにより構成されている。
【0038】ここで電流検出回路67は、図1の電流検
出手段A6として用いられ、過電流検出回路68、論理
積回路69、温度検出回路70及び過熱防止回路71は
保護手段A5として用いられ、負荷オープン検出回路1
00は負荷オープン検出手段A8及び電圧降下手段A9
として用いられ、過電圧検出回路101は過電圧検出手
段A11及び第2の電圧降下手段A12として用いられ
ている。
【0039】電流検出回路67はシャント抵抗R0を流
れる電流値I0をシャント抵抗R0の両端電圧を基に求め
る。ここでシャント抵抗R0としては抵抗値が10〔m
Ω〕、抵抗許容値が±5〔%〕程度のものが用いられて
おり、ワンチップ化された拡散抵抗やポリシリコン抵抗
を用いることにより精度の良い電流検出ができるように
なされている。
【0040】電流検出回路67はシャント抵抗R0の一
端の電圧を分圧抵抗R1及びR2を介して差動増幅回路7
2の反転入力端に入力すると共にシャント抵抗R0の他
端の電圧を入力抵抗R3を介して差動増幅回路72の非
反転入力端に入力し、かつ差動増幅回路72の非反転入
力端と出力端とを抵抗R4を介して接続することによ
り、MOS−FET61からの出力電流値I0に応じた
電圧値を出力し得るようになされている。
【0041】過電流検出回路68は、コンパレータ73
の非反転入力端に電流検出回路67からの検出電圧値を
入力すると共に反転入力端に基準電圧発生器74によっ
て生成された基準電圧値を入力し、検出電圧値が基準電
圧値以上になったとき出力を正電位(以下、これを正論
理と呼び、零電位を負論理と呼ぶ)を出力する。そして
コンパレータ73の出力をインバータ75を介して論理
積回路69に出力する。かくして過電流検出回路68は
MOS−FET61に過電流が流れた場合には正論理を
出力し、これに対して過電流が流れない場合には負論理
を出力する。
【0042】論理積回路69は、論理積否定回路76に
制御信号入力端子T3を介して制御信号S0を入力する
と共に過電流検出回路68からの論理値を入力し、それ
らの論理積否定結果を求める。論理積否定回路76の出
力はインバータ78を介してバッファ79に供給され
る。そしてバッファ79の出力が抵抗R5を介してMO
S−FET61のゲートに供給される。
【0043】ここで論理積回路69は、例えば制御信号
S1が正論理(この実施形態では正論理が5〔V〕程度
に、負論理が0〔V〕に設定されている)であり、かつ
過電流検出回路68からの出力が正論理(過電流でない
ことを表す)であった場合には、インバータ78から正
論理(この実施形態では5〔V〕の電圧値)の信号を出
力する。これに対して制御信号S1が正論理であり、か
つ過電流検出回路68からの出力が負論理であった場合
には、インバータ78から負論理(0〔V〕)の信号を
出力する。
【0044】このように論理積回路69は、過電流検出
回路68によってMOS−FET61に過電流が流れた
ことを表す論理値が得られたとき、または制御信号S1
がMOS−FET61をオフ動作させるための信号であ
ったときに負論理の信号を出力する。
【0045】またバッファ79には入力端子T2を介し
てチャージポンプ57の出力が供給され、これによりM
OS−FET61のゲートには当該MOS−FET61
をオン制御させようとする場合に必要な電圧値が確保さ
れる。すなわちこの例の場合、インバータ78からの正
論理出力は5〔V〕に設定され、これがバッファ79に
よって12〔V〕だけレベルシフトされる結果バッファ
出力は17〔V〕となる。因みにこの実施態様の場合、
電源電圧VBは12〔V〕に選定されている。
【0046】従って、インバータ出力が正論理の場合に
はMOS−FET61のゲートには17〔V〕の電圧が
印加されるためMOS−FET61は正常にオン動作す
る。これに対してインバータ出力が負論理の場合にはバ
ッファ79は接地電位となり、この結果ゲート−ソース
間に電位差が得られないのでMOS−FET61はオフ
動作する。なおMOS−FET61のゲート及びソース
間にはダイオード81及びツェナダイオード82が接続
されており、これによりゲートに必要以上の過電圧が印
加されようとした場合にこれをバイパスさせることがで
きMOS−FET61の損傷を防止することができる。
【0047】温度検出回路70は複数のダイオードが縦
続接続されてなる温度検出素子83を有する。実際上、
温度検出素子83はMOS−FET61の近傍に設けら
れている。温度検出回路70は、この温度検出素子83
がコンパレータ84の反転入力端に接続されていると共
にコンパレータ84の非反転入力端に基準電圧発生器8
5によって生成された基準電圧を入力するようになって
いる。
【0048】従って温度検出回路70では、MOS−F
ET61の温度が高くなるに伴って温度検出素子83を
構成する各ダイオードの抵抗値が低くなることによりコ
ンパレータ84の反転入力端の電位が下がっていき、や
がて反転入力端の電位が基準電位よりも低くなったとき
に、コンパレータ83から正論理を出力する。例えばM
OS−FET61の温度が150〔°〕以上のときに正
論理を出力するように設定されている。そしてこのコン
パレータ84の論理出力がインバータ86を介して過熱
防止回路71に送出される。
【0049】過熱防止回路71は、大きく分けて、温度
検出回路70から与えられる論理値及び制御信号S1に
基づいて動作するJKフリップフロップ87と、当該J
Kフリップフロップ87の出力に基づいてオンオフ動作
することによりメインのMOS−FET61のゲート電
圧を変化させてMOS−FET61をオンオフ制御する
FET88とにより構成されている。
【0050】具体的に説明すると、JKフリップフロッ
プ87のクロック入力CLには温度検出回路70の論理
出力が入力されていると共に、リセット入力Rにはトラ
ンジスタTr1のコレクタが接続されている。ここでト
ランジスタTr1のベースには制御信号S1がワンショ
ットマルチバイブレータ89を介して入力されるように
なされており、制御信号S0が負論理から正論理に変化
すると、ワンショットマルチバイブレータ89の出力パ
ルスが立ち上がることによりトランジスタTr1のコレ
クタからエミッタに電流が流れ、この結果リセット入力
Rの電位が立ち下がることによりJKフリップフロップ
87がリセットされる。またJKフリップフロップ87
のJ入力にはレギュレータ90によって安定化された電
源電圧VDDが入力されていると共に、K入力及びセット
入力Sは接地されている。
【0051】ここでJKフリップフロップ87の動作
を、図4を用いて説明する。すなわち時点t1において
制御信号S1が正論理になると(図4(A))、ワンシ
ョットマルチバイブレータ89の出力パルスが立ち上が
ってトランジスタTr1のベース電位が上がることによ
り出力パネルに応じたパルス幅のリセットパルス(図4
(C))がリセット入力Rに入力され、JKフリップフ
ロップ87がリセット状態とされる。
【0052】この状態において、時点t2でMOS−F
ET61の温度が所定値以上となると、温度検出回路7
0からクロック入力CLに入力される論理出力が正論理
(図4(B))になり、この結果Q出力が正論理とな
る。次に時点t3において入力制御信号S1が負論理に
なったり、時点t4で温度検出回路70からクロック入
力CLに入力される論理出力が負論理になってもJKフ
リップフロップ87はこの状態を保持しQ出力として正
論理を出力し続ける。やがて時点t5において、再び制
御信号S1が負論理から正論理になり、リセット入力R
にリセットパルスが入力されると、Q出力は正論理から
負論理に反転する(図4(D))。
【0053】このようにJKフリップフロップ87は、
制御信号S1が正論理の状態で温度検出回路70の出力
が正論理となったとき初めて正論理のQ出力を出力し、
この後温度検出回路70の出力が負論理になってもこの
状態を維持する。ここで過熱防止回路71をラッチ構成
とし、一旦MOS−FET61が所定温度以上になると
次にMOS−FET61をオン制御させるための制御信
号S1が到来するまでMOS−FET61をオフさせ続
けるのは次の理由による。
【0054】すなわち過熱防止回路をラッチ構成とせず
に温度検出に基づき実時間でMOS−FET61のオン
オフを制御しようとすると、MOS−FET61が所定
温度以上になりMOS−FET61をオフ制御すると間
もなくMOS−FET61の温度が下がるのでMOS−
FET61がオン制御される。そして再びMOS−FE
T61の温度が上昇するMOS−FET61がオフ制御
される。そしてこのようなオンオフが短時間の何度も繰
り返されるようになると負荷に対して不安定な電源が供
給されることになるため、制御信号S1が一旦負論理と
され再び正論理とされたときに初めてMOS−FET6
1をオン状態に復帰させるようになっている。
【0055】JKフリップフロップ87のQ出力は、上
述したバッファ79と同様にチャージポンプ57の出力
(17〔V〕)が供給され入力を12〔V〕だけレベル
シフトさせるバッファ91を介してFET88のゲート
に供給される。この結果、Q出力が正論理(5〔V〕)
の場合にはFET88のゲートには17〔V〕の電圧が
印加されるためFET88はオン状態とされる。これに
対してQ出力が負論理(0〔V〕)の場合にはFET8
8のゲートにはチャージポンプ57の出力が印加されな
いのでFET88はオフ状態となる。
【0056】ここでFET88がオン状態とされたとき
にはMOS−FET61のゲートは接地電位となる結
果、MOS−FET61は論理積回路69からの論理出
力に係わらず強制的にオフ状態にされる。これに対して
FET88がオフ状態とされたときにはMOS−FET
61のゲート電位は論理積回路69からの論理出力に応
じた値となる。
【0057】かくして温度検出回路70及び過熱防止回
路71においては、少なくともMOS−FET61の温
度が所定値以上になっている期間は、MOS−FET6
1のスイッチング状態を強制的にオフ状態とすることが
できることにより、MOS−FET61の過熱による損
傷を未然に回避できる。
【0058】このようにIPS55Aにおいては、過電
流検出回路68による過電流検出結果と制御信号S1と
の論理積を求めこの論理積結果に応じた電圧をMOS−
FET61のゲートに印加することによりMOS−FE
T61を破損させてしまうような過電流が流れた場合又
は制御信号S1が負論理の場合にMOS−FET61を
オフ状態とすると共に、温度検出回路70による温度検
出結果と制御信号S1とによりJKフリップフロップ
をラッチ動作させてMOS−FET61の温度が上昇
した場合にMOS−FET88を介して強制的にMOS
−FET61をオフ状態とするようになされている。
【0059】負荷オープン検出回路100は、コンパレ
ータ102の反転入力端に電源電圧VBを分圧して得た
基準電圧を入力すると共に非反転入力端に出力端子T5
の電圧を分圧抵抗により分圧して入力する。この結果負
荷オープン検出回路100は、出力端子T5と負荷65
の間に設けられたスイッチ(図示せず)がオフ状態とさ
れるなどの負荷オープン状態となると、非反転入力端の
電圧が電源電圧VBまで上昇するのでコンパレータ10
2からこのことを表す正論理の信号を出力する。
【0060】すなわちMOS−FET61がオン制御さ
れている状態において、負荷オープンでないときにはコ
ンパレータ102の非反転入力端には電源電圧VBに対
してMOS−FET61、シャント抵抗及び分圧抵抗に
よる電圧降下ぶんだけ低い電圧が入力されるので、この
ときコンパレータ102からは負論理の信号が出力され
る。これに対して負荷オープンのときにはコンパレータ
102の非反転入力端には電源電圧VBに等しい電圧が
入力されるので、このときコンパレータ102からは正
論理の信号が出力される。
【0061】過電圧検出回路101は、コンパレータ1
03の反転入力端に電源電圧VBをツェナダイオード1
04及び分圧抵抗R6、R7を介して得た基準電圧が入
力されていると共に非反転入力端には電源電圧VBが分
圧抵抗R8、R9により分圧されて入力されている。こ
の結果過電圧検出回路101は、バッテリ56から過電
圧の電源電圧VBが出力された場合、コンパレータ10
3からこのことを表す正論理の信号を出力する。
【0062】そしてコンパレータ102の出力は抵抗R
10を介してトランジスタTr2のゲートに与えられる
と共に、コンパレータ103の出力は抵抗R11を介し
てトランジスタTr3のゲートに与えられる。ここでト
ランジスタTr2のドレインは電流検出回路67の出力
と外部出力端子T4との間に接続されていると共にソー
スが接地されている。またトランジスタTr3のドレイ
ンは抵抗R12を介して電流検出回路67の出力と外部出
力端子T4との間に接続されていると共にソースが接地
されている。
【0063】この結果、負荷オープンとなったときには
トランジスタTr2によって外部出力端子T4の電圧は
ほぼ零電位まで降下され、これに対して電源電圧VBが
過電圧となったときにはトランジスタTr3によって負
荷オープンの場合と比較して抵抗R12の電圧降下分だけ
若干高い電位まで降下される。
【0064】ここで電流検出回路67は差動増幅回路7
2によって構成されているため、電流検出出力としてオ
フセットのある電圧を出力することになり、またオフセ
ット調整用端子(図示せず)を操作すれば出力電圧に所
望のオフセットを持たせることができる。
【0065】この結果、MOS−FET61がオフ制御
されている場合でも電流検出回路67の出力電位は零電
位からオフセット分だけ離れた値となり、外部出力端子
T4の電圧も零とはならずオフセット電圧となる。しか
し負荷オープンとなったときには外部出力端子T4の電
圧は負荷オープン検出回路100によって強制的に零ま
で降下され、また電源電圧VBが過電圧となったときに
は過電圧検出回路101によって負荷オープンのときよ
りも高くかつオフセット電圧よりも低い電圧まで降下さ
れる。
【0066】この結果IPS55Aにおいては、外部出
力端子T4の電圧を見れば、MOS−FET61が過熱
したり過電流が流れたために保護機能が働き負荷65に
電源が供給されていないのか、または負荷オープンによ
って負荷65に電源が供給されていないのかを容易に判
断できると共に、電源電圧VBが過電圧となっているこ
とも検知することができる。
【0067】すなわち負荷65に電源が供給されないの
は、過熱保護機能や過電流保護機能が働いた場合か、ま
たは負荷オープンの場合の2通りあるが、電流検出回路
67の出力値だけではどちらの原因で負荷65に電源が
供給されていないのか判断できない。そこでIPS55
Aでは、電流検出回路67のオフセットを積極的に利用
して負荷65に電源が供給されていない原因を比較的簡
易な構成で判別できるようになされている。
【0068】(2−2)マイコンの構成 ここでマイコン54はIPS55Aの外部出力端子T4
の電圧に基づいて、負荷に電源が供給されているか否か
を判断すると共に、負荷に電源が供給されていない場合
にはその原因を判別する。
【0069】マイコン54は外部出力端子T4の電圧
(すなわち状態信号S2)をアナログディジタル変換回
路(A/D)54Aによって例えば5〔ms〕のサンプリ
ング周期で8ビツトのディジタルデータに変換した後C
PU(中央処理ユニット)54Bに送出する。CPU5
4BはA/D変換回路54Aの出力データに基づいて、
図5に示す処理手順を実行することにより、負荷に正常
に電源が供給されているか、負荷に電源が供給されてい
ない場合にはその原因は何かを判断する。
【0070】CPU54Bは先ずステップSP1におい
て、IPS55Aに対応した操作スイッチ108がオン
操作されたか否か判断し、操作スイッチ108がオン操
作されたと判断した場合にはステップSP2に進み、こ
こで制御信号S1を正論理にしてMOS−FET61を
オン動作させる。
【0071】次にCPU54BはステップSP3におい
て外部出力端子T4の電圧V0を監視する。続くステッ
プSP4では、メモリ54Cに格納されている差動増幅
回路72のオフセット電圧に対応したオフセットデータ
Fを読み出し、当該オフセットデータと電圧V0とを比
較し、電圧V0がオフセット電圧以上であった場合には
ステップSP5に移る。一方CPU54BはステップS
P4で電圧V0がオフセット電圧未満である判断結果が
得られた場合にはステップSP6に移り電圧V0がほぼ
零であるか否か判断する。
【0072】ステップSP6で肯定結果が得られるとい
うことは、負荷オープン検出回路100によって負荷オ
ープンであることを示す正論理の信号が得られトランジ
スタTr2がオン動作し外部出力端子T4の電圧がほぼ
零になっていることを意味し、このときCPU54Bは
ステップSP7に移って表示部109に負荷オープン
あることを表示させる。
【0073】これに対してステップSP6で否定結果が
得られるということは、過電圧検出回路101によって
バッテリ56から過電圧電源VBが出力されたことを示
す正論理の信号が得られトランジスタTr3がオン動作
し外部出力端子T4の電圧がオフセット電圧未満でかつ
零よりは大きくなっていることを意味し、このときCP
U54BはステップSP8に移って表示部109に過電
圧であることを表示させる。
【0074】ステップSP5では電圧V0がオフセット
電圧に等しいか否か判断し、等しい場合にはステップS
P9に移り、表示部109に、インテリジェントパワー
スイッチ55による自己保護機能が働いてMOS−FE
T61がオフ制御されたことを表示させる。
【0075】またCPU54BはステップSP5で否定
結果が得られた場合、すなわち電圧V0がオフセット電
圧よりも大きかった場合、このことは負荷オープンでも
なくかつ保護機能によるMOS−FETのオフ制御もさ
れていおらず負荷に電源が供給されていることを意味す
るので、表示部109に、負荷に正常に電源が供給され
ていることを表示させる。
【0076】ここでCPU54BによるステップSP4
及びステップSP5の処理は、図1のオフ状態判断手段
A13としての機能を果たし、ステップSP4及びステ
ップSP6は負荷オープン判断手段A14及び過電圧判
断手段A15としての機能を果たす。
【0077】(3)効果 以上の構成によれば、外部出力端子T4から、半導体ス
イッチ61がオフ制御されているか否かを表すと共に負
荷オープンか否かを表す状態信号S2を出力するように
したことにより、当該外部出力端子T4の信号を監視す
れば、保護機能が働いて半導体スイッチがオフ制御され
たことにより負荷に電源が供給されていないのか、また
は負荷オープンとなったことにより負荷に電源が供給さ
れていないのかを速やかに判断することができるインテ
リジェントパワースイッチ55を実現できる。
【0078】また電流検出回路67によって形成された
MOS−FET61を流れる電流値I0に応じた電圧に
所定のオフセットをもたせ、そのオフセットのある電圧
を負荷オープン検出回路100によって強制的に降下さ
せるようにしたことにより、半導体スイッチに正常に電
流が流れている状態、半導体スイッチがオフ制御されて
いる状態及び負荷オープンの状態を容易に識別できるよ
うな状態信号S2を作ることができる。
【0079】(4)他の実施態様 なお上述の実施形態では、本発明によるインテリジェン
トパワースイッチ及びスイッチング装置をジャンクショ
ンブロックに用いた場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、要は制御信号入力端子への制御信号の入力
に応じてオンされて電源を出力端子に接続された負荷に
供給する半導体スイッチと、前記半導体スイッチに過電
流が流れた場合及び又は前記半導体スイッチが過熱した
場合に前記半導体スイッチの制御信号入力端子に信号を
出力して前記半導体スイッチをオフ制御することによ
り、前記半導体スイッチを過電流及び又は過熱から保護
する保護手段とを有するようなインテリジェントパワー
スイッチに広く適用することができる。
【0080】また上述の実施態様では、半導体スイッチ
としてパワーMOS−FET61を用いた場合について
述べたが、本発明の半導体スイッチはこれに限らず、他
の半導体スイッチを用いた場合でも上述の場合と同様の
効果を得ることができる。
【0081】また上述の実施態様では、オフセット手段
として差動増幅回路72を用いた場合について述べた
が、オフセット手段はこれに限らず、例えば抵抗等を用
いるようにしてもよい。
【0082】上述の実施態様では、電圧降下手段及び第
2の電圧降下手段としてトランジスタTr2及びトラン
ジスタTr3、抵抗R12を用いた場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、要は、電圧降下手段として
は負荷オープンが検出されたときオフセット手段により
オフセットされた電圧を降下させ得るものであればどの
ようなものでもよく、第2の電圧降下手段としては過電
圧が検出されたときオフセット手段によりオフセットさ
れた電圧を電圧降下手段と異なる値だけ降下させ得るも
のであればどのようなものでもよい。
【0083】さらに上述の実施態様では、オフ状態判断
手段、負荷オープン判断手段及び過電圧判断手段の機能
をCPU54B及びメモリ54Cで行うようにした場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、オフ状態判
断手段、負荷オープン判断手段及び過電圧判断手段を例
えばコンパレータ等のハード構成により実現するように
してもよい。
【0084】
【発明の効果】上述のように請求項1及び請求項3に記
載の発明によれば、外部出力手段の電圧値から、保護機
能が働いて半導体スイッチがオフ制御されたため負荷に
電源が供給されていないのか、または負荷オープンとな
ったため負荷に電源が供給されていないのかを、容易か
つ速やかに判断できるインテリジェントパワースイッチ
及びスイッチング装置を実現し得る。
【0085】また請求項2及び請求項4に記載の発明に
よれば、請求項1及び請求項3に記載の発明の効果に加
えて、外部出力手段の電圧値から、過電圧状態も容易か
つ速やかに判断できるインテリジェントパワースイッチ
を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインテリジェントパワースイッチ
及びスイッチング装置の基本構成図を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明によるスイッチング装置の全体構成を示
すブロック図である。
【図3】本発明によるインテリジェントパワースイッチ
及びスイッチング装置の詳細構成を示す図である。
【図4】図3中のJKフリップフロップの動作の説明に
供するタイミングチャートである。
【図5】図3中のCPUによる処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図6】自動車における各負荷への電源供給の説明に供
する略線図である。
【図7】機械接点を有するリレーを用いたジャンクショ
ンブロックの説明に供する略線図である。
【図8】従来のインテリジェントパワースイッチの構成
を示すブロック図である。値の説明に供するグラフであ
る。
【符号の説明】 A1 インテリジェントパワースイッチ A2 電源 A3 負荷 A4 半導体スイッチ A5 保護手段 A6 電流検出手段 A7 オフセット手段 A8 負荷オープン検出手段 A9 電圧降下手段 A10 外部出力手段 A11 過電圧検出手段 A12 第2の電圧降下手段 A13 オフ状態判断手段 A14 負荷オープン判断手段 A15 過電圧判断手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G08B 21/00 G08B 21/00 H02H 3/20 H02H 3/20 D 7/20 7/20 D (56)参考文献 特開 平6−225439(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/08 - 3/253 B60R 16/00 - 17/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御信号入力端子への制御信号の入力に
    応じてオンされて電源を出力端子に接続された負荷に供
    給する半導体スイッチと、前記半導体スイッチに過電流
    が流れた場合及び又は前記半導体スイッチが過熱した場
    合に前記半導体スイッチの制御信号入力端子に信号を出
    力して前記半導体スイッチをオフ制御することにより、
    前記半導体スイッチを過電流及び又は過熱から保護する
    保護手段とを有するインテリジェントパワースイッチに
    おいて、 前記半導体スイッチを流れる電流に応じた電圧を出力す
    る電流検出手段と、 前記電流検出手段から出力された前記電圧を所定の値だ
    けオフセットさせるオフセット手段と、 前記半導体スイッチの出力端子の電圧に基づいて前記負
    荷がオープンしていることを検出する負荷オープン検出
    手段と、 負荷オープンが検出されたとき前記オフセット手段によ
    りオフセットされた電圧を降下させて出力する電圧降下
    手段と、 前記電圧降下手段の出力を外部に出力するための外部出
    力手段とを具えることを特徴とするインテリジェントパ
    ワースイッチ。
  2. 【請求項2】 さらに、前記電源が過電圧であることを
    検出する過電圧検出手段と、 過電圧が検出されたとき前記オフセット手段によりオフ
    セットされた電圧を前記電圧降下手段と異なる値だけ降
    下させて出力する第2の電圧降下手段とを具えることを
    特徴とする請求項1に記載のインテリジェントパワース
    イッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインテリジェントパワ
    ースイッチと、 前記外部出力手段から出力される出力電圧値と、前記オ
    フセット電圧に対応する電圧値とを比較監視し、当該出
    力電圧値が前記オフセット電圧に等しい場合には前記半
    導体スイッチがオフ制御されていると判断するオフ状態
    判断手段と、 前記外部出力手段から出力される出力電圧値と、前記オ
    フセット電圧に対応する電圧値とを比較監視し、当該出
    力電圧値が前記オフセット電圧よりも低い値の場合には
    前記負荷がオープンであると判断する負荷オープン判断
    手段とを具えることを特徴とするスイッチング装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のインテリジェントパワ
    ースイッチと、 前記外部出力手段から出力される出力電圧値と、前記オ
    フセット電圧に対応する電圧値とを比較監視し、当該出
    力電圧値が前記オフセット電圧に等しい場合には前記半
    導体スイッチがオフ制御されていると判断するオフ状態
    判断手段と、 前記外部出力手段から出力される出力電圧値と、前記オ
    フセット電圧から前記電圧降下手段による電圧降下分を
    引いた電圧に対応する電圧値とを比較監視し、当該出力
    電圧値が前記オフセット電圧から前記電圧降下手段によ
    る電圧降下分を引いた電圧に対応する電圧値に等しい場
    合には前記負荷がオープンであると判断する負荷オープ
    ン判断手段と、 前記外部出力手段から出力される出力電圧値と、前記オ
    フセット電圧から前記第2の電圧降下手段による電圧降
    下分を引いた電圧に対応する電圧値とを比較監視し、当
    該出力電圧値が前記オフセット電圧から前記第2の電圧
    降下手段による電圧降下分を引いた電圧に対応する電圧
    値に等しい場合には前記電源が過電圧であると判断する
    過電圧判断手段とを具えることを特徴とするスイッチン
    グ装置。
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DE102005006867B4 (de) * 2004-02-24 2009-07-09 Denso Corporation, Kariya Halbleiterschalter mit Spannungsüberwachung

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