JP3283955B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP3283955B2 JP8145893A JP8145893A JP3283955B2 JP 3283955 B2 JP3283955 B2 JP 3283955B2 JP 8145893 A JP8145893 A JP 8145893A JP 8145893 A JP8145893 A JP 8145893A JP 3283955 B2 JP3283955 B2 JP 3283955B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体記憶装置に関
し、例えば、差動型のセンスアンプを備えるフラッシュ
メモリ等に利用して特に有効な技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】記憶データを紫外線により消去し電気的
に書き込みうるEPROM(UV Erasable
and Programmable Read Onl
y Memory)がある。また、記憶データを電気的
に消去しかつ書き込みうるEEPROM(Electr
ically Erasable and Progr
ammable Read Only Memory)
がある。さらに、EPROMと同様にそのゲート酸化膜
がトンネル酸化膜からなる不揮発性メモリセルを基本に
構成され、記憶データを所定のブロックごとにかつ電気
的に一括消去しうるいわゆるフラッシュメモリ(フラッ
シュEEPROM)がある。
【0003】フラッシュメモリについては、例えば、1
985年、『アイ・イー・ディー・エム(IEDM:I
nternational Electron Dev
ices Meeting)テクニカル ダイジェスト
(Technical Digest)』の第616頁
〜第619頁等に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に記載される従来
のフラッシュメモリにおいて、データ保持用セルからの
読み出し信号を増幅するためのセンスアンプは、いわゆ
る電流センス型のセンスアンプにより構成され、選択さ
れたメモリセルの読み出し信号は、単一信号線からなる
共通データ線を電流信号として伝達される。周知のよう
に、このような単一信号線による読み出し信号の伝達・
増幅は、レベル判定の基準となるリファレンス信号がな
いためにその動作速度が比較的遅くならざるを得ない。
このため、高速性が要求されるフラッシュメモリでは、
所定のリファレンス信号を形成するためのダミーセルを
設け、差動型のセンスアンプによって選択されたメモリ
セルの読み出し信号とリファレンス信号を比較・増幅す
る方法が採られる。
【0005】ところが、差動型のセンスアンプを備える
フラッシュメモリにも次のような問題点があることが本
願発明者等によって明らかとなった。すなわち、差動型
のセンスアンプを備える従来のフラッシュメモリでは、
ダミーセルをデータ保持用の不揮発性メモリセルと同一
のアレイ内に形成した場合、いわゆるブロック消去型の
フラッシュメモリではソース線を共有するすべてのメモ
リセルが消去対象となり、またいわゆる負電圧消去型の
フラッシュメモリでは同一のワード線に結合されるすべ
てのメモリセルが消去対象となる。このため、データ保
持用セルに対する通常の消去モードが実行されることに
よってダミーセルがいわゆる過消去状態となり、そのし
きい値電圧が必要以上に小さくなって、所望のリファレ
ンス電流が得られなくなる。したがって、これらのフラ
ッシュメモリでは、ダミーセルに対する消去・書き込み
動作を繰り返してそのしきい値電圧を調整しなくてはな
らず、これによってフラッシュメモリとしての使い勝手
が悪くなる。
【0006】一方、これに対処するため、リファレンス
信号を周辺回路内に形成された通常のMOSFET(金
属酸化物半導体型電界効果トランジスタ。この明細書で
は、MOSFETをして絶縁ゲート型電界効果トランジ
スタの総称とする)を利用して形成する方法もあるが、
この方法を採った場合、これらのMOSFETとデータ
保持用セルとの間に、温度による電流値変化等を含む物
理的特性やマスクの合わせ精度及びイオン注入量等に関
する比較的大きな条件差が生じ、所望のリファレンス信
号を精度良く形成することが困難となる。この結果、フ
ラッシュメモリの動作が不安定となり、その高速化が制
約を受けるものである。
【0007】この発明の目的は、ダミーセルのしきい値
電圧を調整することなく高精度のリファレンス信号を形
成しうるフラッシュメモリ等の半導体記憶装置を提供す
ることにある。この発明の他の目的は、差動型のセンス
アンプを備えるフラッシュメモリ等の使い勝手を良く
し、その高速化を推進することにある。
【0008】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、差動型のセンスアンプを備え
るNOR型のフラッシュメモリ等において、リファレン
ス信号を形成するためのダミーセルを、データ保持用セ
ルと同一のアレイ内に同一の製造工程によりかつ同一ピ
ッチで形成し、これらのダミーセルのソースを、データ
保持用セルとは独立した第2のソース線に結合するとと
もに、これらのダミーセルを、対応するワード線又は対
応する所定数のワード線のいずれかが選択状態とされる
とき、そのしきい値電圧が0VとされるスイッチMOS
FETを介して選択的にオン状態とする。
【0010】
【作用】上記手段によれば、ダミーセルの物理的特性や
製造条件等をデータ保持用セルに合致させることができ
るとともに、ダミーセルがデータ保持用セルに対する通
常の消去動モードによって過消去状態となるのを防止す
ることができる。この結果、ダミーセルのしきい値電圧
を調整することなく、所望のリファレンス信号を精度良
く形成できるため、差動型のセンスアンプを備えるフラ
ッシュメモリ等の使い勝手を良くし、その高速化を推進
することができる。
【0011】
【実施例】図1には、この発明が適用されたフラッシュ
メモリの一実施例のブロック図が示されている。また、
図2には、図1のフラッシュメモリに含まれるメモリア
レイMARYの第1の実施例の部分的な回路図が示され
ている。これらの図をもとに、まずこの実施例のフラッ
シュメモリの構成及び動作ならびにその特徴について説
明する。なお、図2の各回路素子ならびに図1の各ブロ
ックを構成する回路素子は、公知の半導体集積回路の製
造技術により、単結晶シリコンのような1個の半導体基
板上に形成される。また、以下の回路図において、図示
される通常のMOSFETはすべてNチャンネルMOS
FETである。
【0012】図1において、この実施例のフラッシュメ
モリは、半導体基板面の大半を占めて配置されるメモリ
アレイMARYをその基本構成要素とする。メモリアレ
イMARYは、図2に示されるように、同図の水平方向
に平行して配置されるm+1本のワード線W0〜Wm
と、垂直方向に平行して配置されるn+1本のビット線
B0〜Bnとを含む。これらのワード線及びビット線の
交点には、(m+1)×(n+1)個の不揮発性メモリ
セルつまりデータ保持用セルM0〜M7等が格子状に配
置される。メモリアレイMARYの同一の列に配置され
るm+1個のデータ保持用セルのドレインは、対応する
ビット線B0〜Bnにそれぞれ共通結合される。また、
同一の行に配置されるn+1個のデータ保持用セルのコ
ントロールゲートは、対応するワード線W0〜Wmにそ
れぞれ共通結合される。そして、メモリアレイMARY
を構成するすべてのデータ保持用セルのソースはソース
線SLに結合され、さらにソーススイッチSSに結合さ
れる。これにより、このフラッシュメモリは、いわゆる
NOR型のフラッシュメモリとされる。
【0013】この実施例において、メモリアレイMAR
Yは、さらに、データ保持用セルと同一の製造工程によ
りかつ同一ピッチで形成されるm+1個のダミーセルD
0〜Dnと、これらのダミーセルと同一ピッチで形成さ
れるm+1個のスイッチMOSFETQ1〜Q8等とを
含む。このうち、ダミーセルD0〜Dnのコントロール
ゲートは、p個つまり4個ずつ順次共通結合される。ま
た、そのドレインは、8個おきにリファレンス用ビット
線BRに結合され、そのソースは、4個ずれて8個おき
にリファレンス用ソース線SLRに結合される。一方、
スイッチMOSFETQ1〜Q8等は、すべて0Vのし
きい値電圧を持つものとされ、そのドレインは、選択電
位供給線VTに共通結合され、そのソースは、2個ずつ
共通結合された後、対応する4個のダミーセルの共通結
合されたコントロールゲートに結合される。リファレン
ス用ビット線BRは、後述するYスイッチYSのスイッ
チMOSFETQBを介してリファレンス用共通データ
線RDに接続され、リファレンス用ソース線SLRは、
接地電位VSSに結合される。
【0014】ここで、選択電位供給線VTには、表1に
示されるように、フラッシュメモリが読み出しモードと
されるとき、選択電位すなわち+3V(ボルト)のよう
な電源電圧VCCが供給され、消去モード又は書き込み
モードとされるとき、接地電位VSSつまり0Vの非選
択電位が供給される。また、フラッシュメモリが消去動
作確認のための消去ベリファイモードとされるとき、電
源電圧VCCより所定電位αだけ低い+2.5Vの選択
電位が供給され、書き込み動作確認のための書き込みベ
リファイモードとされるとき、電源電圧VCCより所定
電位βだけ高い+5Vの選択電位が供給される。なお、
+2.5Vは、後述する制御電圧VP1に相当し、+5
Vは、後述する制御電圧VP3に相当する。
【0015】
【表1】各動作モードにおける選択電位供給線VTの電
【0016】メモリアレイMARYを構成するワード線
W0〜Wmは、XアドレスデコーダXDに結合され、択
一的に選択状態とされる。XアドレスデコーダXDに
は、XアドレスバッファXBからi+1ビットの内部ア
ドレス信号X0〜Xiが供給されるとともに、電源電圧
VCCと図示されない電圧発生回路によって形成される
所定の制御電圧VP1〜VP4ならびにVG1が供給さ
れる。また、XアドレスバッファXBには、アドレス入
力端子AX0〜AXiを介してXアドレス信号AX0〜
AXiが供給され、ソーススイッチSSには、接地電位
VSSと上記電圧発生回路によって形成される制御電圧
VP2が供給される。ここで、電源電圧VCCは、前述
のように、+3Vとされる。また、制御電圧VP1,V
P2,VP3及びVP4は、それぞれ+2.5V,+4
V,+5V及び+12Vとされ、制御電圧VG1は、−
10Vのような負電位とされる。
【0017】XアドレスバッファXBは、アドレス入力
端子AX0〜AXiを介して供給されるXアドレス信号
AX0〜AXiを取り込み・保持するとともに、これら
のXアドレス信号をもとに内部アドレス信号X0〜Xi
を形成して、XアドレスデコーダXDに供給する。ま
た、XアドレスデコーダXDは、内部アドレス信号X0
〜Xiをデコードして、メモリアレイMARYの対応す
るワード線W0〜Wmを択一的に動作モードに応じた所
定の選択レベルとする。
【0018】この実施例において、Xアドレスデコーダ
XDによるワード線W0〜Wmの読み出しモードにおけ
る選択レベルは、特に制限されないが、表2に示される
ように、電源電圧VCCつまり+3Vとされる。また、
消去モード及び消去ベリファイモードにおける選択レベ
ルは、それぞれ制御電圧VG1つまり−10V及び制御
電圧VP1つまり+2.5Vとされ、書き込みモード及
び書き込みベリファイモードにおける選択レベルは、そ
れぞれ制御電圧VP4つまり+12V及び制御電圧VP
3つまり+5Vとされる。ワード線W0〜Wmの各動作
モードにおける非選択レベルは、消去モード時に制御電
圧VP2つまり+4Vとされる以外、他モード時はすべ
て接地電位VSSつまり0Vとされる。
【0019】一方、ソーススイッチSSは、ソース線S
Lを介してメモリアレイMARYを構成するすべてのメ
モリセルMCのソースに動作モードに応じた所定のソー
ス電圧を供給する。すなわち、ソーススイッチSSは、
表3に示されるように、フラッシュメモリが消去モード
とされるとき、ソース線SLに制御電圧VP2つまり+
4Vのソース電圧を供給し、フラッシュメモリが消去ベ
リファイモード,書き込みモード,書き込みベリファイ
モード又は読み出しモードとされるとき、ソース線SL
に接地電位つまり0Vのソース電圧を供給する。
【0020】
【表2】各動作モードにおけるワード線W0〜Wmの選
択・非選択レベル
【0021】
【表3】各動作モードにおけるソース線SLの電位
【0022】なお、フラッシュメモリが読み出しモード
あるいは消去ベリファイモード又は書き込みベリファイ
モードとされるとき、ビット線B0〜Bnには、表4に
示されるように、後述するセンスアンプSAから共通デ
ータ線CDを介して+1V程度の正電位が供給される。
また、書き込みモードにおいては、書き込みデータに従
って制御電圧VP3つまり+5V又は接地電位VSSつ
まり0Vが選択的に供給され、消去モードにおいてはす
べて開放状態とされる。一方、リファレンス用ビット線
BRには、表5に示されるように、読み出しモードある
いは消去ベリファイモード又は書き込みベリファイモー
ドとされるとき、センスアンプSAから共通データ線C
Dを介して+1V程度の正電位が供給され、消去モード
又は書き込みモードとされるとき、接地電位VSSつま
り0Vが供給される。
【0023】
【表4】各動作モードにおけるビット線B0〜Bnの電
【0024】
【表5】各動作モードにおけるリファレンス用ビット線
BRの電位
【0025】次に、メモリアレイMARYを構成するビ
ット線B0〜Bn及びリファレンス用ビット線BRは、
YスイッチYSに結合され、このYスイッチYSを介し
てそれぞれ選択的に共通データ線CD及びリファレンス
用共通データ線RDに接続される。ここで、Yスイッチ
YSは、図2に示されるように、メモリアレイMARY
のビット線B0〜Bnに対応して設けられるn+1個の
スイッチMOSFETQ9〜QAと、リファレンス用ビ
ット線BRに対応して設けられるもう1個のスイッチM
OSFETQBとを含む。このうち、スイッチMOSF
ETQ9〜QAのゲートには、YアドレスデコーダYD
から対応するビット線選択信号YS0〜YSnがそれぞ
れ供給され、スイッチMOSFETQBには、Yアドレ
スデコーダYDからリファレンス用ビット線選択信号Y
SRが供給される。YアドレスデコーダYDには、Yア
ドレスバッファYBからj+1ビットの内部アドレス信
号Y0〜Yjが供給され、YアドレスバッファYBに
は、アドレス入力端子AY0〜AYjを介してYアドレ
ス信号AY0〜AYjが供給される。
【0026】YアドレスバッファYBは、アドレス入力
端子AY0〜AYjを介して供給されるYアドレス信号
AY0〜AYjを取り込み・保持するとともに、これら
のYアドレス信号をもとに内部アドレス信号Y0〜Yj
を形成して、YアドレスデコーダYDに供給する。ま
た、YアドレスデコーダYDは、YアドレスバッファY
Bから供給される内部アドレス信号Y0〜Yjをデコー
ドして、対応するビット線選択信号YS0〜YSnを択
一的に電源電圧VCCのようなハイレベルとするととも
に、フラッシュメモリが読み出しモードあるいは消去ベ
リファイモード又は書き込みベリファイモードとされる
ことを条件に、リファレンス用ビット線選択信号YSR
を選択的に電源電圧VCCのようなハイレベルとする。
この結果、YスイッチYSを構成するスイッチMOSF
ETQ9〜QAは、対応するビット線選択信号YS0〜
YSnがハイレベルとされること択一的にオン状態と
され、メモリアレイMARYの対応するビット線B0〜
Bnと共通データ線CDとを択一的に接続状態とする。
また、YスイッチYSのスイッチMOSFETQBは、
リファレンス用ビット線選択信号YSRがハイレベルと
されることで選択的にオン状態となり、メモリアレイM
ARYのリファレンス用ビット線BRとリファレンス用
共通データ線RDとを選択的に接続状態とする。
【0027】メモリアレイMARYの指定されるビット
線B0〜Bnが択一的に接続される共通データ線CD
は、ライトアンプWAの出力端子に結合されるととも
に、センスアンプSAの一方の入力端子に結合される。
また、メモリアレイMARYのリファレンス用ビット線
BRが選択的に接続されるリファレンス用共通データ線
RDは、上記センスアンプSAの他方の入力端子に結合
される。ライトアンプWAの入力端子は、データ入力バ
ッファIBの出力端子に結合され、センスアンプSAの
出力端子は、データ出力バッファOBの入力端子に結合
される。データ入力バッファIBの入力端子は、データ
出力バッファOBの出力端子に結合され、さらにデータ
入出力端子DIOに結合される。
【0028】データ入力バッファIBは、フラッシュメ
モリが書き込みモードで選択状態とされるとき、データ
入出力端子DIOを介して入力される書き込みデータを
取り込み、ライトアンプWAに伝達する。ライトアンプ
WAは、データ入力バッファIBから伝達される書き込
みデータを所定の書き込み信号とし、共通データ線CD
を介してメモリアレイMARYの指定された1個のデー
タ保持用セルに書き込む。なお、ライトアンプWAから
共通データ線CDを介して供給される書き込み信号のハ
イレベルは、前述のように、制御電圧VP3つまり+5
Vとされ、そのロウレベルは接地電位VSSつまり0V
とされる。
【0029】一方、センスアンプSAは、いわゆる差動
型のセンスアンプとされ、フラッシュメモリが読み出し
モードで選択状態とされるとき、メモリアレイMARY
の指定される1個のデータ保持用セルから共通データ線
CDを介して出力される読み出し信号を、メモリアレイ
MARYの対応するダミーセルからリファレンス用共通
データ線RDを介して出力されるリファレンス信号を基
準に比較・増幅し、データ出力バッファOBに伝達す
る。データ出力バッファOBは、センスアンプSAを介
して伝達される読み出し信号をさらに増幅して、データ
入出力端子DIOからフラッシュメモリの外部に送出す
る。
【0030】タイミング発生回路TGは、外部から起動
制御信号として供給されるチップイネーブル信号CE
B,ライトイネーブル信号WEB及び出力イネーブル信
号OEBをもとに各種の内部制御信号及びモード制御信
号を選択的に形成し、フラッシュメモリの各回路に供給
する。
【0031】ところで、フラッシュメモリの製造直後の
初期状態において、メモリアレイMARYを構成するす
べてのデータ保持用セル及びダミーセルには、所定の紫
外線が照射される。このため、これらのデータ保持用セ
ル及びダミーセルは、フローティングゲートの蓄積電荷
が放出されて2V程度の比較的小さなしきい値電圧を持
つものとされ、いわゆる論理“1”のデータを保持する
ものとされる。
【0032】フラッシュメモリが書き込みモードで選択
状態とされるとき、メモリアレイMARYでは、前述の
ように、指定されるワード線が択一的に制御電圧VP4
つまり+12Vの選択状態とされ、その他のワード線は
接地電位VSSつまり0Vの非選択状態とされる。この
とき、ソース線SLつまりすべてのデータ保持用セルの
ソースには、接地電位VSSが供給される。また、指定
されるビット線には、書き込みデータに従って制御電圧
VP3つまり+5V又は接地電位VSSが選択的に供給
され、その他のビット線はすべて開放状態とされる。こ
のため、指定されるワード線及びビット線の交点に配置
された1個のデータ保持用セルでは、対応するビット線
が+5Vとされることを条件に選択的にソースドレイン
電流が流され、そのフローティングゲートに対する負電
荷の注入が行われる。この結果、このデータ保持用セル
は、そのしきい値電圧が+5V程度に大きくされ、これ
によっていわゆる論理“0”のデータを保持するものと
される。
【0033】なお、書き込みモードにおいて対応するビ
ット線が0Vとされるとき、指定される1個のデータ保
持用セルにはソースドレイン電流が流されず、その保持
データは消去状態つまり論理“1”のままとされる。ま
た、フラッシュメモリが書き込みモードとされるとき、
選択電位供給線VTには、前述のように、接地電位VS
Sが供給されるため、スイッチMOSFETQ1〜Q8
等のいずれかがオン状態となっても対応する4個のダミ
ーセルはともにオフ状態のままとされ、リファレンス用
ビット線BRにはリファレンス電流が流されない。
【0034】一方、フラッシュメモリが消去モードとさ
れるとき、メモリアレイMARYでは、指定されるワー
ド線が択一的に制御電圧VG1つまり−10Vの選択状
態とされ、その他のワード線はすべて制御電圧VP2つ
まり+4Vの非選択状態とされる。このとき、すべての
ビット線B0〜Bnつまりすべてのデータ保持用セルの
ドレインは開放状態とされ、ソース線SLつまりすべて
のデータ保持用セルのソースには制御電圧VP2つまり
+4Vが供給される。このため、選択状態とされるワー
ド線に結合されるn+1個のデータ保持用セルでは、フ
ローティングゲートに蓄積された電荷がそれぞれのソー
スに向かって放出される。この結果、これらのデータ保
持用セルは、そのしきい値電圧が+2V程度に小さくさ
れ、これによって保持データのワード線単位の消去動作
が実現される。
【0035】なお、+4Vの非選択状態とされるその他
のワード線に結合されるデータ保持用セルでは、フロー
ティングゲートに蓄積された電荷の放出が行われず、デ
ータ保持用セルはそれまでのデータを保持し続ける。ま
た、フラッシュメモリが消去モードとされるとき、選択
電位供給線VTには、前述のように、接地電位VSSつ
まり0Vが供給され、スイッチMOSFETQ1〜Q8
等のいずれかがオン状態となっても対応する4個のダミ
ーセルはオフ状態のままとされる。このため、ダミーセ
ルのフローティングゲートに変化はなく、データ保持用
セルに対する通常の消去モードによってダミーセルが過
消去状態となることはない。
【0036】次に、フラッシュメモリが読み出しモード
で選択状態とされるとき、メモリアレイMARYでは、
指定されるワード線が択一的に電源電圧VCCつまり+
3Vの選択状態とされ、その他のワード線はすべて接地
電位VSSつまり0Vの非選択状態とされる。また、指
定されるビット線には、センスアンプSAから共通デー
タ線CDを介して+1V程度の正電位が供給され、その
他のビット線はすべて開放状態とされる。これにより、
指定されるワード線及びビット線の交点に配置された1
個のデータ保持用セルがオン状態となり、その保持デー
タに従った値の読み出し電流が対応するビット線に流さ
れる。すなわち、選択されたデータ保持用セルが論理
“1”のデータを保持するとき、そのしきい値電圧は、
前述のように、+2V程度の比較的小さな値とされ、対
応するビット線には比較的大きな読み出し電流が流され
る。また、選択されたデータ保持用セルが論理“0”の
データを保持するとき、そのしきい値電圧は+5V程度
の比較的大きな値とされ、対応するビット線には比較的
小さな読み出し電流が流される。対応するビット線に得
られる読み出し電流は、前述のように、YスイッチYS
から共通データ線CDを介してセンスアンプSAの一方
の入力端子に伝達される。
【0037】ここで、フラッシュメモリが読み出しモー
ドとされワード線W0〜Wmが択一的に+3Vの選択状
態とされるとき、メモリアレイMARYでは、スイッチ
MOSFETQ1〜Q8等のうち対応する1個が択一的
にオン状態とされる。このとき、選択電位供給線VTに
は、前述のように、電源電圧VCCつまり+3Vが供給
される。また、スイッチMOSFETQ1〜Q8等は、
すべて0Vののしきい値電圧を持つものとされる。した
がって、対応する4個のダミーセルの共通結合されたコ
ントロールゲートには、スイッチMOSFETQ1〜Q
8等のうちオン状態とされる1個を介して選択電位供給
線VTの選択電位つまり+3Vがそのまま伝達され、こ
れによってこれらのダミーセルが一斉にオン状態とされ
る。この結果、リファレンス用ビット線BRは、オン状
態とされる4個の直列ダミーセルを介してリファレンス
用ソース線SLRつまり接地電位VSSに接続され、こ
れらのダミーセルを介する所定のリファレンス電流が流
される。このリファレンス電流は、前述のように、セン
スアンプSAの他方の入力端子に伝達され、データ保持
用セルの読み出し電流を比較・増幅するための基準電流
となる。
【0038】ダミーセルD0〜D7等は、前述のよう
に、フラッシュメモリの製造直後の初期状態において所
定の紫外線照射を受け、すべて論理“1”のデータを保
持するものとされる。また、これらのダミーセルは、デ
ータ保持用セルM0〜M7等と同一の製造工程によりか
つ同一ピッチで形成され、その物理的特性及び製造条件
等はデータ保持用セルと同様な変化を呈する。これらの
ことから、オン状態とされる4個のダミーセルを介して
リファレンス用ビット線BRに得られるリファレンス電
流の値は、論理“1”のデータを保持するデータ保持用
セルから対応するビット線B0〜Bnに出力される読み
出し電流のほぼ4分の1に相当するものとされ、しかも
プロセスバラツキや温度変化等にともなってデータ保持
用セルからの読み出し信号と同様な変化を呈する。これ
らの結果、この実施例のフラッシュメモリでは、ダミー
セルのしきい値電圧を調整することなく、所望のリファ
レンス電流を安定して得ることができ、これによってフ
ラッシュメモリの使い勝手を良くし、その高速化を推進
することができるものとなる。
【0039】なお、ダミーセルによるリファレンス電流
は、消去ベリファイモード及び書き込みベリファイモー
ドにおいても同様に得られるが、その値は、ワード線W
0〜Wmの選択レベルが意図的にワーストケース側に偏
向されることから、相応してワーストケース側に偏向さ
れる。このため、比較的悪い条件をもってデータ保持用
セルの保持データを順次読み出し、これらのデータ保持
用セルに対する消去又は書き込み動作が正常に行われた
ことを確認することができる。
【0040】図3には、図2のメモリアレイMARYの
一実施例の部分的な平面配置図が示され、図4には、そ
の一実施例のA−B断面構造図が示されている。これら
の図をもとに、この実施例のフラッシュメモリに含まれ
るメモリアレイの具体的レイアウトならびにその特徴に
ついて説明する。なお、以下の平面配置図において、P
型の半導体基板PSUB面上に形成されるN型の拡散層
は、点線によって示される。また、これらの拡散層の上
層にポリシリコン等を用いて形成される第1ないし第3
ゲート層は細い実線によって示され、さらにこれらのゲ
ート層の上層に形成されるアルミニウム配線層は太い実
線によって示される。
【0041】図3において、メモリアレイMARYを構
成するデータ保持用セルM0〜M7等は、P型半導体基
板PSUB面上に垂直方向に形成されたN型拡散層ND
1及びND2等をそのソース及びドレインとする。これ
らの拡散層の上層には、図4に例示されるように、図示
されない所定の絶縁膜をはさんでデータ保持用セルM0
〜M7等のフローティングゲートとなる第1ゲート層F
Gが形成され、その上層には、さらに図示されない所定
の絶縁膜をはさんでデータ保持用セルM0〜M7等のコ
ントロールゲートとなる第2ゲート層SG1〜SG8等
が形成される。第2ゲート層SG1〜SG8等は、対応
するワードシャント部WSHを介してその上層に形成さ
れる第2層のアルミニウム配線層AL21〜AL28等
に結合され、ワード線W0〜Wmとして機能する。拡散
層ND1及びND2等のデータ保持用セルM0〜M7等
のドレインとなる部分は、対応するコンタクトを介して
第1層のアルミニウム配線層AL11及びAL12等つ
まりビット線B0〜Bnに結合され、そのデータ保持用
セルM0〜M7等のソースとなる部分は、同図の水平方
向に配置された第2層のアルミニウム配線層AL29等
あるいは第3ゲート層TG1〜TG4等を介して、垂直
方向に配置された第1層のアルミニウム配線層AL13
つまりソース線SLに共通結合される。
【0042】一方、メモリアレイMARYを構成するダ
ミーセルD0〜D7等は、図3の垂直方向に形成される
N型拡散層ND4をそのソース及びドレインとし、スイ
ッチMOSFETQ1〜Q8等は、同様に垂直方向に形
成されるN型拡散層ND3をそのソース及びドレインと
する。拡散層ND3の上層には、図4に例示されるよう
に、対応するワード線W0〜Wmつまり第2ゲート層S
G1〜SG8等が延長され、スイッチMOSFETQ1
〜Q8等のゲートとなる。また、これらの第2ゲート層
の上層には、垂直方向に選択電位供給線VTとなる第1
層のアルミニウム配線層AL14が形成され、対応する
コンタクトを介して拡散層ND3のスイッチMOSFE
TQ1〜Q8等のドレインとなる部分に順次結合され
る。拡散層ND3のスイッチMOSFETQ1〜Q8等
のソースとなる部分は、第3ゲート層TG5〜TG8等
ならびに第1層のアルミニウム配線層AL17及びAL
18等を介して、拡散層ND4の対応する4個のダミー
セルのコントロールゲートとなる第2ゲート層SG9〜
SGG等にそれぞれ共通結合される。
【0043】ダミーセルD0〜D7等のドレイン・ソー
スとなる拡散層ND4の左側には、リファレンス用ソー
ス線SLRとなる第1層のアルミニウム配線層AL15
が垂直方向に形成され、その右側には、リファレンス用
ビット線BRとなる第1層のアルミニウム配線層AL1
6が垂直方向に形成される。このうち、アルミニウム配
線層AL16は、対応するコンタクトを介して拡散層N
D4のダミーセルD0〜D7等のドレインとなる部分に
8個おきに順次結合され、アルミニウム配線層AL15
は、対応するコンタクトを介して拡散層ND4のダミー
セルD0〜D7等のソースとなる部分に4個ずれて8個
おきに順次結合される。
【0044】以上のように、この実施例のフラッシュメ
モリでは、メモリアレイMARYを構成するダミーセル
D0〜D7等がデータ保持用セルM0〜M7等と同一の
製造工程によりかつ同一ピッチで形成されるとともに、
スイッチMOSFETQ1〜Q8等も、ダミーセルD0
〜D7等に対応して同一ピッチで形成される。このた
め、メモリアレイMARYのレイアウトが効率化される
とともに、ダミーセルD0〜D7等は、その物理的特性
及び製造条件等がデータ保持用セルと同様な変化を呈す
るものとなり、これらのダミーセルによって得られるリ
ファレンス電流のプロセスバラツキや温度変化等にとも
なう変化も、データ保持用セルによって得られる読み出
し信号と同様な変化を呈する。この結果、この実施例の
フラッシュメモリでは、所望のリファレンス電流を安定
して得ることができ、これによってフラッシュメモリの
高速化を推進することができるものである。
【0045】図5には、この発明が適用されたフラッシ
ュメモリに含まれるメモリアレイMARYの第2の実施
例の部分的な回路図が示され、図6には、その一実施例
の部分的な平面配置図が示されている。なお、この実施
例のフラッシュメモリは、前記図1〜図4の実施例を基
本的に踏襲するものであるため、これと異なる部分につ
いてのみ説明を追加する。
【0046】図5において、メモリアレイMARYは、
データ保持用セルM0〜M7等に対応してq列つまり2
列に設けられる合計2×(m+1)個のダミーセルD0
0〜D0nならびにD10〜D1nを含む。両列のダミ
ーセルのコントロールゲートは、縦及び横方向にq×p
個つまり合計4個ずつをもって順次共通結合される。ま
た、右列のダミーセルD10〜D1nのドレインは、2
個ずれて4個おきにリファレンス用ビット線BRに結合
され、左列のダミーセルD00〜D0nのソースは、2
個ずれて4個おきにリファレンス用ソース線SLRに結
合される。さらに、両列のダミーセルD00〜D0nな
らびにD10〜D1nのソース及びドレインは、4個お
きに共通結合される。これにより、リファレンス用ビッ
ト線BR及びリファレンス用ソース線SLRは、4個の
ダミーセルD00及びD01ならびにD10及びD11
等が同時にオン状態とされることを条件に、直列形態と
されるこれらのダミーセルを介して選択的に接続される
ものとなる。
【0047】偶数番号のワード線W0ないしWm−1と
対応する4個のダミーセルD00及びD01ならびにD
10及びD11等の共通結合されたコントロールゲート
との間には、そのゲートに内部制御信号CAを共通に受
けるスイッチMOSFETQC等がそれぞれ設けられ
る。また、奇数番号のワード線W1ないしWmと対応す
る4個のダミーセルD00及びD01ならびにD10及
びD11等の共通結合されたコントロールゲートとの間
には、そのゲートに内部制御信号CBを共通に受けるス
イッチMOSFETQF等がそれぞれ設けられる。
【0048】ここで、スイッチMOSFETQC及びQ
F等は、すべて0Vのしきい値電圧を持つべく設計され
る。また、内部制御信号CA及びCBは、フラッシュメ
モリが読み出しモードあるいは消去ベリファイモード又
は書き込みベリファイモードとされるとき、最下位ビッ
トの内部アドレス信号X0に従って選択的にスイッチM
OSFETQC及びQF等を完全にオン状態とするよう
なハイレベルとされ、フラッシュメモリが消去モード又
は書き込みモードとされるとき、内部アドレス信号X0
に関係なくスイッチMOSFETQC及びQF等を完全
にオフ状態となるようなロウレベルとされる。これによ
り、スイッチMOSFETQC及びQF等は、対応する
内部制御信号CA又はCBがハイレベルとされることで
選択的にオン状態となり、対応するワード線W0〜Wm
の選択又は非選択レベルを対応する4個のダミーセルD
00及びD01ならびにD10及びD11等の共通結合
されたコントロールゲートに伝達する。この結果、4個
のダミーセルD00及びD01ならびにD10及びD1
1等が、フラッシュメモリが読み出しモードあるいは消
去ベリファイモード又は書き込みベリファイモードとさ
れかつ対応する2本のワード線のいずれかが選択状態と
されることで選択的にオン状態となり、リファレンス用
ビット線BRとリファレンス用ソース線SLRとの間を
選択的に接続して、リファレンス用ビット線BRに所定
のリファレンス電流を流す。
【0049】ところで、ダミーセルD00〜D0nなら
びにD10〜D1nは、図6に示されるように、P型半
導体基板PSUB面上に垂直方向に形成されるN型拡散
層ND7及びND8をそのソース及びドレインとし、ス
イッチMOSFETQC及びQF等は、同様に垂直方向
に形成されるN型拡散層ND5及びND6をそのソース
及びドレインとする。これにより、ダミーセルD00〜
D0nならびにD10〜D1nは、データ保持用セルM
0〜M7等と同一の製造工程によりかつ同一ピッチで形
成され、スイッチMOSFETQC及びQF等も、これ
らのダミーセルに対応して同一ピッチで形成されるもの
となる。
【0050】以上の結果、この実施例においても、前記
図1ないし図4の実施例と同様な効果を得ることがで
き、これによってフラッシュメモリの使い勝手を良く
し、その高速化を推進できるものとなる。なお、この実
施例では、図6から明らかなように、例えばスイッチM
OSFETQCと隣接する偶数番号のワード線W2に対
応する同様なスイッチMOSFETとの間に使用されな
いスイッチMOSFETQDが存在し、スイッチMOS
FETQFと隣接する奇数番号のワード線W3に対応す
る同様なスイッチMOSFETとの間にも使用されない
スイッチMOSFETQEが存在する。このため、この
実施例のフラッシュメモリでは、これらの使用されない
スイッチMOSFETQD及びQE等のゲートにフラッ
シュメモリ内の最低電位となる内部制御信号CCを共通
に供給し、これらのスイッチMOSFETを完全なオフ
状態としていわゆる素子分離を図っている。
【0051】以上の二つの実施例に示されるように、こ
の発明を差動型のセンスアンプを備えるフラッシュメモ
リ等の半導体記憶装置に適用することで、次のような作
用効果を得ることができる。すなわち、 (1)差動型のセンスアンプを備えるNOR型のフラッ
シュメモリ等において、リファレンス信号を形成するた
めのダミーセルを、データ保持用セルと同一アレイ内に
同一の製造工程によりかつ同一ピッチで形成し、これら
のダミーセルのソースを、データ保持用セルとは独立し
た第2のソース線に結合するとともに、これらのダミー
セルを、対応するワード線又は対応する所定数のワード
線のいずれかが選択状態とされるとき、そのしきい値電
圧が0VとされるスイッチMOSFETを介して選択的
にオン状態とすることで、ダミーセルの物理的特性や製
造条件等をデータ保持用セルに合致させることができる
とともに、ダミーセルがデータ保持用セルに対する通常
の消去動モードによって過消去状態となるのを防止する
ことができるという効果が得られる。
【0052】(2)上記(1)項により、ダミーセルの
しきい値電圧を調整することなく、所望のリファレンス
信号を精度良く形成できるという効果が得られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、差動型のセン
スアンプを備えるNOR型のフラッシュメモリ等の使い
勝手を良くし、その高速化を推進することができるとい
う効果が得られる。
【0053】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1において、フラッシュメモリは、メモリアレイ
MARYを構成するすべてのメモリセルの記憶データを
一斉に消去するためのチップ消去モードを備えることが
できる。また、フラッシュメモリは、複数ビットの記憶
データを同時に入力又は出力するいわゆる多ビット構成
を採ることができるし、そのブロック構成や電源電圧及
び制御電圧の極性及び絶対値ならびに組み合わせ等は、
種々の実施形態を採りうる。
【0054】図2及び図5において、メモリアレイMA
RYは、複数のサブメモリアレイに分割することができ
る。また、ダミーセルは、例えば2本のワード線に対応
して2個ずつ設け、あるいは1本のワード線に対応して
複数個ずつ設ける等、任意の組み合わせを採ることがで
きる。図5におけるスイッチMOSFETQC及びQF
等は、内部制御信号CA及びCBのハイレベルがワード
線W0〜Wmの選択レベルよりもそのしきい値電圧分だ
け高くされることを条件に、そのしきい値電圧が0Vで
はない通常のMOSFETに置き換えることができる。
YスイッチYSを構成するスイッチMOSFETQ9〜
QBは、Pチャンネル及びNチャンネルMOSFETが
並列結合されてなる相補スイッチに置き換えることがで
きる。さらに、メモリアレイMARY及びYスイッチY
Sの具体的回路構成やMOSFETの導電型等は、これ
らの実施例による制約を受けない。図3及び図4ならび
に図6において、フラッシュメモリは、3層以上の金属
配線層を備えることができるし、その具体的レイアウト
は種々の実施形態を採りうる。
【0055】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野であるフラ
ッシュメモリに適用した場合について説明したが、それ
に限定されるものではなく、例えば、差動型のセンスア
ンプを備えるEEPROM等の各種メモリ集積回路やこ
れらのメモリ集積回路を内蔵する論理集積回路装置等に
も適用できる。この発明は、少なくとも不揮発性メモリ
セルを基本構成とするメモリアレイと差動型のセンスア
ンプとを備える半導体記憶装置ならびにこのような半導
体記憶装置を内蔵する半導体装置に広く適用できる。
【0056】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、差動型のセンスアンプを備
えるNOR型のフラッシュメモリ等において、リファレ
ンス信号を形成するためのダミーセルを、データ保持用
セルと同一アレイ内に同一の製造工程によりかつ同一ピ
ッチで形成し、これらのダミーセルのソースを、データ
保持用セルとは独立した第2のソース線に結合するとと
もに、これらのダミーセルを、対応するワード線又は対
応する所定数のワード線のいずれかが選択状態とされる
とき、そのしきい値電圧が0VとされるスイッチMOS
FETを介して選択的にオン状態とすることで、ダミー
セルの物理的特性や製造条件等をデータ保持用セルに合
致させることができるとともに、ダミーセルがデータ保
持用セルに対する通常の消去動モードによって過消去状
態となるのを防止することができる。この結果、ダミー
セルのしきい値電圧を調整することなく、所望のリファ
レンス信号を精度良く形成することができるため、差動
型のセンスアンプを備えるフラッシュメモリ等の使い勝
手を良くし、その高速化を推進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたフラッシュメモリの一実
施例を示すブロック図である。
【図2】図1のフラッシュメモリに含まれるメモリアレ
イの一実施例を示す部分的な回路図である。
【図3】図2のメモリアレイの一実施例を示す部分的な
平面配置図である。
【図4】図3のメモリアレイの一実施例を示すA−B断
面構造図である。
【図5】この発明が適用されたフラッシュメモリに含ま
れるメモリアレイの第2の実施例を示す部分的な回路図
である。
【図6】図5のメモリアレイの一実施例を示す部分的な
平面配置図である。
【符号の説明】
MARY・・・メモリアレイ、XD・・・Xアドレスデ
コーダ、XB・・・Xアドレスバッファ、SS・・・ソ
ーススイッチ、YS・・・Yスイッチ、YD・・・Yア
ドレスデコーダ、YB・・・Yアドレスバッファ、WA
・・・ライトアンプ、SA・・・センスアンプ、IB・
・・データ入力バッファ、OB・・・データ出力バッフ
ァ、TG・・・タイミング発生回路。M0〜Mn・・・
不揮発性メモリセル、Q1〜QF・・・NチャンネルM
OSFET、D0〜Dn,D00〜D0n,D10〜D
1n・・・ダミーセル、W0〜Wm・・・ワード線、B
0〜Bn・・・ビット線、BR・・・リファレンス用ビ
ット線、SL・・・ソース線、SR・・・リファレンス
用ソース線、CD・・・共通データ線、RD・・・リフ
ァレンス用共通データ線。ND1〜ND8・・・N型拡
散層、AL11〜AL1G・・・第1アルミニウム配線
層、AL21〜AL29・・・第2アルミニウム配線
層、SG1〜SGG・・・第2ゲート層、TG1〜TG
C・・・第3ゲート層。PSUB・・・P型半導体基
板、LOCOS・・・ロコス、FG・・・第1ゲート
層、WSH・・・ワードシャント部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 敬一 東京都青梅市今井2326番地 株式会社 日立製作所 デバイス開発センタ内 (56)参考文献 特開 平4−265599(JP,A) 特開 平2−7293(JP,A) 特開 平3−162796(JP,A) 特開 平5−28781(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 16/06 H01L 27/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対応するビット線と第1のソース線との
    間に設けられそのコントロールゲートが対応するワード
    線に結合される不揮発性メモリセルと、動作モードに対応して所定の電圧に切り換えられる選択
    電位供給線と上記選択電位供給線とリファレンス用メモリセルのコン
    トロールゲートとの間に設けられたスイッチMOSFE
    Tと、 リファレンス用ビット線と第2のソース線との間に設け
    られ、対応するワード線又は対応する所定数のワード線
    のいずれかが選択状態とされるとき上記スイッチMOS
    FETを介して伝えられる上記選択電位供給線の所定電
    位に対応して上記レンス用ビット線にリファレンス電流
    を流すリファレンス用メモリセルとを含むメモリアレイ
    と、 その差動入力端子の一方が指定されるビット線に選択的
    に接続されその他方が上記リファレンス用ビット線に選
    択的に接続される差動型のセンスアンプとを具備し、消去モード時と書き込みモード時のそれぞれにおいて、
    上記リファレンス用メモリセルに対して消去と書き込み
    とが行われないような電位を上記選択電位供給線に与え
    てなる ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記リファレンス用メモリセルは、上記不揮発性メモリ
    セルと同一の製造工程により、かつビット線方向に不揮
    発性メモリセルと同一ピッチで形成されるものであるこ
    とを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記リファレンス用メモリセルは、複数ワード線分に対
    応した複数個が上記リファレンス用ビット線と第2ソー
    ス線間に直列形態に接続され、 上記スイッチMOSFETは、上記複数のワード線のい
    ずれかが選択されたときに上記選択電位供給線の電位を
    上記複数個のリファレンス用メモリセルのコントロール
    ゲートに伝えるものである ことを特徴とする半導体記憶
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記スイッチMOSFETは、ビット線方向に不揮発性
    メモリセルと同一ピッチで形成され、上記複数ワード線
    分に対応した複数個の上記リファレンス用メモリセルに
    対応したものが上記選択電位供給線と上記直列形態にさ
    れたリファレンス用メモリセルのコントロールゲートと
    の間に並列に設けられるもので あることを特徴とする半
    導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、 上記スイッチMOSFETは、そのしきい値電圧が0V
    とされるものであることを特徴とする半導体記憶装置。
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