JP3283871B2 - 多層成形品 - Google Patents

多層成形品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、端縁部が好適に処理
された多層成形品に関するものである。
【0002】
【従来技術】最近の自動車におけるダッシュボードやグ
ローブボックス等の内装品は、軽量化や装飾性を向上さ
せ、また乗員にソフトな感触を与えるよう、表皮材と熱
可塑性樹脂とを一体成形した多層成形品が多用されるこ
とが多い。一例を図9に縦断面で示す如く、多層成形品
10は表面側に表皮材12が配されると共に、裏面側に
基体をなす芯材樹脂14が位置している。この表皮材1
2の材質としては、織布、不織布、熱可塑性樹脂シート
や熱可塑性エラストマーフィルム等が使用され、緩衝性
や弾力性を付与するためスポンジや発泡マット等のクッ
ション材16が裏打ちされる場合もある。また芯材樹脂
14としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
ナイロン等の熱可塑性樹脂や、スチレン-ブタジェンブ
ロック共重合体等の熱可塑性エラストマー等の如く、圧
縮成形や射出成形に通常的に使用されるものが好適に採
用される。
【0003】前述の表皮材12と芯材樹脂14とからな
る多層成形品10は、加熱した成形金型を用いる圧縮成
形方法により一般に製造される。例えば図7に示すグロ
ーブボックス用の蓋外被18を多層成形品10で構成す
るには、図10に示すように、キャビティ20を凹設し
た雌型22と、型閉成時に該キャビティ20に僅かな間
隙を介在させ得る凸部24を有する雄型26との組合わ
せからなる成形金型28が使用される。前記キャビティ
20および凸部24は、所要形状の蓋外被18を圧縮成
形し得る内面および外面輪郭が施されている。
【0004】その成形に際しては、図10に示す如く、
開放した成形金型28における雄型26を所要温度に加
熱すると共に、その雌型22のキャビティ前面に表皮材
12を水平に位置させる。この実施例では、表皮材12
の裏側となる面に前記クッション材16が一体に設けて
ある。また雄型26の凸部24に、賦形時に芯材樹脂1
4となる溶融樹脂原料30を位置させる。次いで雌型2
2と雄型26とを、図11に示す如く所要圧力で閉成す
ることにより、最終的に蓋外被18となる多層成形品1
0の賦形がなされる。前記樹脂原料30が冷却硬化した
後に、その成形金型28を開放して多層成形品10を取
出すことにより、図8に示す多層成形品10が得られ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにして得た多
層成形品10では、その表皮材12における端縁部12
aが、前記芯材樹脂14の端縁より外方にスカート状に
延出しており、そのままでは蓋外被18の最終形状を呈
するに至っていない。従って現場では、図9に示すよう
に、前記端縁部12aを芯材樹脂14の端縁部内方に巻
込むことにより最終製品としての蓋外被18を得ている
のが実情である。しかし端縁部12aを芯材樹脂14の
端縁部内方へアール状に巻込む後処理は仲々難かしく、
作業者による熟練を要している。殊に表皮材12の裏面
にクッション材16が設けてある場合は、厚みと弾性と
があるためにその困難性は倍加する。また端縁部12a
を巻込んだ処理後の見映えも良好でなかった。すなわち
多層成形品10の前記端縁部処理は、多くの手間と作業
時間とを要して生産効率を阻害し、加えて巻込み処理後
の見映えも良くない等の欠点を有している。
【0006】
【発明の目的】本発明は、多層成形品に内在している前
記の課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案された
ものであって、賦形後における多層成形品の端縁部が最
終製品の端縁部形状に近い状態にまで処理されており、
しかも端縁部処理後の見映えが極めて良好となる多層成
形品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明は、表皮材と芯材樹脂とを
一体成形してなる多層成形品において、前記表皮材と芯
材樹脂とを挟圧して形成したライン状の接合条と、前記
接合条の下部境界線の部分で余剰端縁部が切り放されて
おり、その切り放し後の接合条の部分を前記芯材樹脂の
端縁部内方へ巻込んだ端縁部とから構成したことを特徴
とする。この場合に、前記表皮材にクッション材を裏打
ちしておくのが好適である。
【0008】
【実施例】次に、本発明に係る多層成形品について、該
成形品の成形に使用する成形金型の構造との関係におい
て、添付図面を参照しながら以下説明する。図1は、多
層成形品の端縁部を処理する方法の実施に好適に使用さ
れる成形金型の縦断面を示すものであって、その基本構
成は図10に関して説明したところと同一である。従っ
て同一の部材や部位については、同じ符号で示して詳細
な説明は省略する。図示の成形金型28において、前記
雌型22に凹設されるキャビティ20の開口部周辺に
は、図2に示す型締め直前状態時に、所謂アンダーカッ
ト部を構成し得る一対の中型32,32が配設され、各
中型32は雌型22に対し水平な方向(つまり成形金型
28の開閉方向と交差する方向)に前進移動または後退
移動させ得るようになっている。なお該中型32は、図
示しないが例えば流体圧シリンダの如きアクチュエータ
に接続され、該アクチュエータの選択的な切換え動作に
より、直線的な進退運動が付与されるようになってい
る。
【0009】前記中型32は、先に述べた如く、成形金
型28を型締めする直前の状態において、雌型22のキ
ャビティ20に対しアンダーカット部を構成するように
なっている。すなわち前記アクチュエータを付勢して、
各中型32をキャビティ20の中心軸線Cに近接する方
向に前進させることにより、中型32の内方端縁部32
aは、図2に示す如く、該キャビティ20の周辺開口よ
り内側にオーバハングして、所謂アンダーカット部とな
る。また該アクチュエータを逆付勢して、各中型32を
キャビティ20の中心軸線Cから離間する方向に後退さ
せれば、中型32の内方端縁部32aは、図1に示す如
く、キャビティ20の周辺開口より外側に退避しアンダ
ーカット部が消失する。なお各中型32における内方端
縁部32aの輪郭は、その圧縮成形時に表皮材12の端
縁部12aを、賦形された芯材樹脂14の端縁部内方へ
アール状に巻込むような形状に設定しておくのが好まし
い。
【0010】
【実施例の作用】次に、このような構成に係る成形金型
を使用して、多層成形品の端縁部を処理する方法の実際
を説明する。多層成形品10の成形に先立ち、図2に示
す開放した成形金型28の雄型26を所要温度に加熱す
ると共に、前記アクチュエータの付勢作用下に各中型3
2を、キャビティ20の中心軸線Cと近接する方向に前
進させる。これにより中型32の内方端縁部32aは、
キャビティ20の周辺開口より内側に延出して所謂アン
ダーカット部となる。この状態の下で、雌型22のキャ
ビティ前面に表皮材12(クッション材16が一体成形
してある)を水平に位置させる。また雄型26の凸部2
4に溶融樹脂原料30を位置させた後、雌型22と雄型
26とを所要圧力で閉成する。これにより表皮材12と
溶融樹脂原料30とは、図3に示す如く、キャビティ2
0と凸部24との間に画成される隙間により所要形状に
成形される。このとき表皮材12の端縁部12aは、前
記中型32の内方端縁部32aにより内側へ強制的に抑
制されて、樹脂原料30が賦形化された芯材樹脂14の
端縁部内方へ巻込まれた状態となる。しかも、表皮材1
2と芯材樹脂14とが中型32の内方端縁部32aおよ
び雄型26の凸部24によって挟圧される部位は、雄型
26および樹脂原料の保有熱により容易に塑性変形する
と共に、溶融した樹脂原料によって、相互に接着したラ
イン状の接合条34を形成するに至る。
【0011】この状態で、多層成形品10における芯材
樹脂14の冷却硬化を待ち、図4に示すように、前記ア
クチュエータを逆付勢して各中型32をキャビティ20
の中心軸線Cから離間する方向に後退させる。これによ
り中型32の内方端縁部32aは、キャビティ20の周
辺開口より外側に退避する。その後に成形金型28を開
放して、得られた多層成形品10を取り出す。このとき
得られた多層成形品10には、先に述べかつ図5に示す
如く、その表皮材12と芯材樹脂14との前記中型32
および雄型26の挟圧部位に、ライン状の接合条34が
形成されている。従って該接合条34の下部境界線の部
分で、その余剰端縁部12bを切り放し、次いで該接合
条34の部分を芯材樹脂14の端縁部内方へ巻込んでや
れば、図6に示す如く端縁部がすっきりと処理された最
終製品が得られる。なお図示例では、圧縮成形技法によ
り多層成形品を成形する場合につき述べたが、本実施例
の応用はこれに限られるものではない。同様の成形金型
を使用して、射出成形やトランスファ成形にも僅かの変
形で好適に応用し得るものである。
【0012】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る多層成
形品によれば、前述した成形金型を使って賦形した後の
多層成形品には、その表皮材と芯材樹脂との前記中型お
よび雄型により挟圧されていた部位にライン状の接合条
が形成され、最終製品の端縁部形状に近い状態にまで処
理されている。従って、その端縁部処理のための後工程
が極めて簡略化され、生産効率を著しく向上させ得るも
のである。しかも端縁部を処理した後の見映えが、極め
て良好となる優れた効果も奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層成形品の端縁部処理に好適に使用される成
形金型の縦断面図であって、無負荷で開放させた状態を
示す。
【図2】図1に示す成形金型の縦断面図であって、表皮
材および熱可塑性樹脂を介在させて圧縮成形を行なう直
前の状態を示す。
【図3】図1に示す成形金型の縦断面図であって、型締
めして圧縮成形を行なっている状態を示す。
【図4】図1に示す成形金型の縦断面図であって、圧縮
成形中に中型を側方へ後退させた状態を示す。
【図5】多層成形品の端縁部処理方法により得られた多
層成形品の縦断面図である。
【図6】図5に示す多層成形品の端縁部を巻込み処理し
た状態を示す縦断面図である。
【図7】多層成形品で構成されるグローブボックス用蓋
外被の外観斜視図である。
【図8】従来の成形法により得られる多層成形品の8−
8線縦断面図である。
【図9】図8に示す多層成形品の端縁部を巻込み処理し
た状態を示す縦断面図である。
【図10】従来の成形金型の縦断面図であって、表皮材
および熱可塑性樹脂を介在させて圧縮成形を行なう直前
の状態を示す。
【図11】図10に示す成形金型の縦断面図であって、
型締めして圧縮成形を行なっている状態を示す。
【符号の説明】
10 多層成形品 12 表皮材 14 芯材樹脂(熱可塑性樹脂) 16 クッション材 34 接合条

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮材(12)と芯材樹脂(14)とを一体成形
    してなる多層成形品(10)において、 前記表皮材(12)と芯材樹脂(14)とを挟圧して形成したラ
    イン状の接合条(34)と、 前記接合条(34)の下部境界線の部分で余剰端縁部が切り
    放されており、その切り放し後の接合条(34)の部分を前
    記芯材樹脂(14)の端縁部内方へ巻込んだ端縁部とから構
    成したことを特徴とする多層成形品。
  2. 【請求項2】 前記表皮材(12)にクッション材(16)が裏
    打ちされている請求項1記載の多層成形品。
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