JP3282554B2 - 洗浄排水処理装置 - Google Patents

洗浄排水処理装置

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JP3282554B2
JP3282554B2 JP24455497A JP24455497A JP3282554B2 JP 3282554 B2 JP3282554 B2 JP 3282554B2 JP 24455497 A JP24455497 A JP 24455497A JP 24455497 A JP24455497 A JP 24455497A JP 3282554 B2 JP3282554 B2 JP 3282554B2
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嘉春 北村
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シブヤマシナリー株式会社
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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄排水処理装置に
係り、例えば、根菜類等の農作物を洗浄した洗浄排水を
処理する洗浄排水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、根菜類等の農作物を洗浄した後
の排水を処理する洗浄排水処理装置の従来の構成の一例
を示す図であり、この図により従来の構成を簡単に説明
する。洗浄排水は導入管102を介して受槽104に導
入され、ポンプ106によって凝集槽108に送られ
る。この凝集槽108内の洗浄排水中には、凝集剤槽1
10からポンプ112によって凝集剤が注入される。凝
集槽108内の撹拌機114によって撹拌されて凝集剤
が混和された洗浄排水は、次に沈降槽116に送られ
る。沈降槽116内で砂等の固形分が凝集、沈降すると
ともに、この沈降槽116からオーバーフローした上澄
み液は放流される。また、沈降槽116内に沈殿した固
形物は、沈降槽116の底部に接続された引抜き管11
8からポンプ120により引抜かれて汚泥槽122に送
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の洗浄排水処
理装置では、沈降槽116において、凝集した固形物が
沈降する時間を長くとり、濃縮された固形物を多く貯留
する必要があるため、大容量の沈降槽116を備える必
要があった。また、沈降槽116が大容量であるため、
付帯装置も大型の機器が必要であるという問題があっ
た。さらに、濃厚な凝集汚泥を沈降槽116に充分に貯
留して引抜こうとすると、汚泥の底部が固く締って引抜
きにくくなるという問題もあった。
【0004】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、沈降槽の容量を小さくするとともに、付帯設
備の小型化を図ることができる洗浄排水処理装置を提供
することを目的とするものである。
【0005】また、沈降槽内の汚泥をすべて引抜くこと
が可能な洗浄排水処理装置を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る洗浄排水処
理装置は、凝集剤が添加された洗浄排水を混合する混合
槽と、この混合槽内を撹拌する第1撹拌機と、混合槽内
の洗浄排水が導入され、固形物を沈降させて上澄み水と
分離する沈降槽と、沈降槽内を撹拌する第2撹拌機と、
沈降槽内に沈殿した固形物を汲み上げて給送するポンプ
と、沈降槽からポンプによって給送された固形物を貯留
する貯留槽と、貯留槽内の上澄み水を前記混合槽に導入
する導入通路と、沈降槽内の上澄み水を排出する排出手
段とを備えており、混合槽、沈降槽および貯留槽による
循環経路を形成し、前記排出手段により沈降槽内の上澄
み水を所定の水位まで排出した後、沈降槽内を第2撹拌
機によって撹拌しつつその液をポンプによって貯留槽に
給送し、前記各槽内の液を循環させるようにしたもので
ある。
【0007】本発明に係る洗浄排水処理装置では、沈降
槽内の上澄み水を所定の水位まで排出した後、第2撹拌
機によって撹拌しつつポンプを運転して、排水を沈降槽
に沈殿した固形物とともに貯留槽に送り、前記混合槽、
沈降槽および貯留槽内を循環させるようにしたので、沈
降槽内の汚泥をすべて除去することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態によ
り本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係
る洗浄排水処理装置の概略構成を説明する図、図2およ
び図3はそれぞれこの洗浄排水処理装置に設けられた液
槽の縦断面図と平面図であり、この洗浄排水処理装置
は、根菜類等の農作物を洗浄した洗浄排水が、導入管2
を介して供給される混合槽4と、この混合槽4内に導入
される洗浄排水に凝集剤を添加する第1凝集剤薬注手段
6および第2凝集剤薬注手段8と、前記混合槽4に隣接
して配置された沈降槽10と、この沈降槽10に隣接し
て配置され、沈降槽10内の上澄み水がオーバーフロー
して流入する放流槽12と、前記混合槽4に隔壁14を
隔てて隣接配置された汚泥貯留槽16とを備えている。
【0009】前記第1および第2の凝集剤薬注手段6,
8は、それぞれ凝集剤タンク18,20と、注入用ポン
プ22,24と薬注配管26,28とを備えている。前
記両凝集剤タンク18,20は、それぞれ、高分子凝集
剤Aと、高分子凝集剤Bが収容されており、前記注入用
ポンプ22,24の作動によって、前記高分子凝集剤を
導入管2を介して混合槽4内に導入される洗浄排水中に
注入する。導入管2を介して洗浄排水が導入される混合
槽4内には、第1撹拌機30が配置されており、この第
1撹拌機30の運転によって前記洗浄排水と、この排水
中に注入された凝集剤とを撹拌し、凝集反応を行なわせ
る。
【0010】混合槽4内で固形物が凝集したフロック凝
集液は、混合槽4と沈降槽10の間の隔壁32上に設け
られたオーバーフロー通路34から隣の沈降槽10内に
流入する。沈降槽10内は、仕切り壁36によって上部
が区画されている。また、混合槽4側の隔壁32から仕
切り壁36の方向へ向かってスロープ35が形成されて
いる。オーバーフローして沈降槽10内に流入した液中
の固形物は、スロープ35に沿って沈降して汚泥として
下部に沈殿し、上部は上澄み水となる。この沈降槽10
内には、この槽10内の液を撹拌する第2の撹拌機38
と、底部付近に設けられ、沈降槽10内の底部に沈殿し
た汚泥を前記貯留槽16に送る第1ポンプ40と、この
第1ポンプ40よりも上方に配置され、沈降槽10内の
上澄み水を隣接する放流槽12に排出する排出ポンプ4
2とが設けられている。
【0011】沈降槽10内では、沈降汚泥液が下部に配
置されている第1ポンプ38付近に溜り、上澄み水は、
通常の運転時には放流槽12との間の隔壁44を越えて
放流槽12側へ流れ出す。放流槽12内には、第2ポン
プ46が設けられており、固形物を沈降分離させた後の
上澄みの処理水は、この第2ポンプ46によって送り出
され、再生水として利用される。
【0012】汚泥貯留槽16は、前記混合槽4に隣接し
て配置されており、この汚泥貯留槽16内には、第3お
よび第4の撹拌機48,50が設けられている。また、
底部付近には、汚泥液を濾過脱水機側へ送る第3ポンプ
52が設けられている。
【0013】前記構成に係る洗浄排水処理装置の動作に
ついて説明する。根菜類を洗浄したのちの、砂等の固形
物を含んだ洗浄排水は、導入管2から混合槽4内に導入
される。この洗浄排水には、第1凝集剤薬注手段6およ
び第2凝集剤薬注手段8から、それぞれ高分子凝集剤A
および高分子凝集剤Bが薬注される。混合槽4内の第1
撹拌機30は連続運転されており、凝集剤が添加された
洗浄排水が撹拌され、排水中の固形物が凝集する。
【0014】混合槽4内のフロック凝集液は、オーバー
フロー通路34を介して沈降槽10へ流入し、沈降槽1
0内では、固形物が沈降し汚泥として沈殿する。沈降汚
泥液は、沈降槽10下部の第1ポンプ40付近に徐々に
蓄積される。固形物が沈降したあとの上澄み水は、連続
的に沈降槽10からオーバーフローして放流槽12へ送
られ、前述のように再度洗浄水として利用される。
【0015】沈降槽10内の第1ポンプ40は連続運転
しており、沈降槽10の下部に溜った沈降汚泥液は、こ
の第1ポンプ40によって汚泥貯留槽16へ送液され
る。汚泥貯留槽16に送られた汚泥液は、固形物が沈殿
し、上澄み水はオーバーフローして混合槽4に入る。さ
らに混合槽4の液はオーバーフロー通路34から沈降槽
10に流入し、さらに、この沈降槽10内の汚泥液が第
1ポンプ40によって汚泥貯留槽16に送り出されるよ
うになっており、汚泥貯留槽16、混合槽4および沈降
槽10を順次送液される循環サイクルが形成される。な
お、洗浄排水の処理を行なう通常の運転時には、汚泥貯
留槽16内に設けられている第3撹拌機48、第4撹拌
機50および第3ポンプ52はいずれも停止状態にあ
り、また、沈降槽10内の第2撹拌機38および上部の
排出ポンプ42も停止状態にある。
【0016】前記洗浄排水処理装置では、汚泥貯留槽1
6、混合槽4および沈降槽10の循環サイクルを構成し
ているので、沈降槽10の底部に沈殿する汚泥液の固形
物濃度が低くても、前記各槽16,4,10を循環させ
る間に汚泥貯留槽16の固形物濃度を徐々に高めること
ができ、後の工程での固形物分離を効率的に行なうこと
ができる。また、このように沈降汚泥を処理する濾過脱
水機を効率的に運転することができるので、濾過助材を
大幅に削減することができる。しかも、沈降槽10の容
量および付帯設備の縮小化を図ることができる。さら
に、沈降槽10内の第1ポンプ40を連続的に運転して
いるので、浮上しているフロックを引下げる作用が働
き、上澄み水の清澄性が向上する。
【0017】また、例えば、昼休みの時間帯や、洗浄作
業の終了後の排水が停止したときには、沈降槽10内の
排出ポンプ42を運転し、沈降槽10内の上澄み水を放
流槽12に排出して沈降槽10内の水位を所定の高さま
で下げる。そして、沈降槽10内の第2撹拌機38を運
転してこの槽10内を撹拌するとともに、第1ポンプ4
0を連続運転し、沈降槽10内の汚泥液を汚泥貯留槽1
6に送る。汚泥貯留槽16内では、固形物が沈殿し、上
澄み水が混合槽4にオーバーフローする。さらに、混合
槽4内の液が沈降槽10に送られる。このように沈降槽
10内の第1ポンプ40を連続運転して、汚泥液を汚泥
貯留槽16、混合槽4、沈降槽10と循環させることに
より、沈降槽10の底部に沈殿した汚泥液を上澄み水に
完全に置き換えることができる。なお。この沈降槽10
の洗浄時には、混合槽4の第1撹拌機30および貯留槽
16の第3、第4撹拌機48,50と第3ポンプ52は
停止しておく。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、凝集
剤が添加された洗浄排水を混合する混合槽と、この混合
槽内を撹拌する第1撹拌機と、混合槽内の洗浄排水が導
入され、固形物を沈降させて上澄み水と分離する沈降槽
と、沈降槽内を撹拌する第2撹拌機と、沈降槽内に沈殿
した固形物を汲み上げて給送するポンプと、沈降槽から
ポンプによって給送された固形物を貯留する貯留槽と、
貯留槽内の上澄み水を前記混合槽に導入する導入通路
と、沈降槽内の上澄み水を排出する排出手段とを備え、
混合槽、沈降槽および貯留槽による循環経路を形成し、
前記排出手段により沈降槽内の上澄み水を所定の水位ま
で排出した後、沈降槽内を第2撹拌機によって撹拌しつ
つその液をポンプによって貯留槽に給送し、前記各槽内
の液を循環させるようにしたことにより、沈降槽内の汚
泥を完全に除去することができる。また、沈降槽の容量
を小さくしても充分な処理能力を得ることができ、しか
も、付帯設備の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る洗浄排水処理装置
の概略を示す構成図である。
【図2】前記洗浄排水処理装置の各槽の縦断面図であ
る。
【図3】前記洗浄排水処理装置の各槽の平面図である。
【図4】従来の洗浄排水処理装置の概略を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
4 混合槽 10 沈降槽 16 貯留槽(汚泥貯留槽) 30 第1撹拌機 38 第2撹拌機 40 ポンプ(第1ポンプ) 42 排出手段(排出ポンプ)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凝集剤が添加された洗浄排水を混合する
    混合槽と、この混合槽内を撹拌する第1撹拌機と、混合
    槽内の洗浄排水が導入され、固形物を沈降させて上澄み
    水と分離する沈降槽と、沈降槽内を撹拌する第2撹拌機
    と、沈降槽内に沈殿した固形物を汲み上げて給送するポ
    ンプと、沈降槽から前記ポンプによって給送された固形
    物を貯留する貯留槽と、貯留槽内の上澄み水を前記混合
    槽に導入する導入通路と、沈降槽内の上澄み水を排出す
    る排出手段とを備え、混合槽、沈降槽および貯留槽によ
    る循環経路を形成し、前記排出手段により沈降槽内の上
    澄み水を所定の水位まで排出した後、沈降槽内を第2撹
    拌機によって撹拌しつつその液をポンプによって貯留槽
    に給送し、前記各槽内の液を循環させることを特徴とす
    る洗浄排水処理装置。
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