JP3282002B2 - 金型の加熱または冷却装置 - Google Patents
金型の加熱または冷却装置Info
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Description
脂成形するものに関する。通常、熱可塑性合成樹脂を金
型で成形する場合は、原料の金型への注入から成形、離
型に至るサイクルの間に必要に応じて金型を加熱あるい
は冷却することが行なわれている。
泡成形の場合、高温の蒸気を供給して加熱発泡融着を行
なった後、蒸気に変えて冷却水を供給すると共に真空ポ
ンプ等の吸引手段で熱交換室を減圧状態として、金型及
び成形体を真空気化冷却することが一般的に行なわれて
いる。
熱冷却装置では、未だ充分な冷却効率を得ることができ
ない問題があった。すなわち、熱交換室で冷却により気
化した蒸気は真空ポンプで吸引されることにより対流し
て真空気化冷却を連続的に行なうのであるが、熱交換室
の形状や真空ポンプの接続箇所によっては、真空ポンプ
のみでは充分な対流が得られず、その結果気化冷却の効
率が低下するためである。充分な冷却効率を得られない
と、冷却温度の分布が不均一となり、部分的に冷却ムラ
を生じることとなる。
気化した蒸気の対流を速くすることにより気化冷却の冷
却効率を高めて、冷却ムラを生じることのない金型の加
熱または冷却装置を得ることである。
冷却装置の構成は次の通りである。加熱または冷却する
ための熱交換室と成形部とを有する金型と、該熱交換室
へ加熱用流体または冷却用流体を供給する流体管路と、
該流体管路に設けた流体の通過を制御するための弁手段
と、熱交換室内の流体を吸引する吸引手段とから成るも
のにおいて、熱交換室の内部に金属製の冷却流体溜部を
形成し、該冷却流体溜部に冷却流体注入ノズルを設けた
ものである。
したことにより、熱交換室で冷却により気化した蒸気は
この金属製の冷却流体溜部に接触して、吸引手段に吸引
されるまでに凝縮して再び液体となる。従って、気化蒸
気が吸引手段に吸引されるだけの場合に比較して冷却流
体溜部で凝縮した割合いだけ気化蒸気の対流速度は速い
ものとなる。気化して凝縮した液体と、凝縮しなかった
気化蒸気は吸引手段に吸引され系外へ排除される。
て、左右一対の金型1,2と、金型1,2内の上部に配
置した金属製の冷却流体溜部5と、加熱用流体管路25
と冷却用流体管路3、及び、吸引手段4とで金型の加熱
または冷却装置を構成する。
し、この中空部6,7を熱交換室とする。金型1,2の
中央部を成形部13として、図示しない成形用の原料を
注入してこの成形部13内で成形するものである。熱交
換室6,7の上部に断面V字状の冷却流体溜部5を取り
付ける。冷却流体溜部5は銅や黄銅やステンレス鋼等で
作る。冷却流体溜部5の成形部13側に冷却流体を注入
する複数のノズル8を設け、反対側にもノズル9を設け
る。冷却流体溜部5の上端は弁11を介して冷却用流体
管路3と接続する。冷却用流体管路3から供給された冷
却流体は、冷却流体溜部5内に一旦溜りノズル8,9か
ら熱交換室6,7の内周面へ注入されるものである。
細孔30を貫通して設ける。細孔30は図2に部分拡大
断面図を示すように、中央に鋼球31をコイルバネ33
により弁座32側へ付勢して配置し、成形部13から熱
交換室7への流体の通過のみを許容する逆止弁とする。
細孔30の径は、後述するように熱交換室6,7を吸引
手段4で吸引するために小さなもので良く、例えば0.
05ミリから0.1ミリ程度とすることができる。この
逆止弁は、加熱用流体管路25から高圧の流体を供給し
た場合に、この加熱用高圧流体が成形部13側へ逃げて
しまうことを防止するものである。
して加熱用流体管路25に接続する。流体管路25から
供給された流体はヘッダ―35,36から熱交換室6,
7に供給されるものである。加熱用流体管路25には供
給蒸気圧力を制御する圧力制御弁26と開閉弁27を取
り付ける。
接続する。吸引手段4は、エゼクタ14とタンク15と
循環ポンプ16とで構成する。エゼクタ14はノズルを
内蔵した吸引部17とディフュ―ザ18とで構成する。
吸引部17とヘッダ―35,36を管路19で接続す
る。ディフュ―ザ18をタンク15と接続し、タンク1
5の下部と循環ポンプ16の吸込み口を接続すると共
に、吐出口をエゼクタ14の吸引部17に接続する。エ
ゼクタ14はタンク15内の流体を循環ポンプ16で循
環して吸引部17へ通過させることにより内蔵したノズ
ル部で吸引力を生じるものである。
位を検出するための液位センサ―や、液温を検出する温
度センサ―21を取り付けると共に、上部には冷却流体
補給管20を制御弁22を介して接続する。
る場合、圧力制御弁26の設定圧力値を所定値に設定し
て開閉弁27を開弁し、加熱用流体管路25から加熱用
の蒸気をヘッダ―35,36を介して熱交換室6,7へ
供給する。供給された蒸気は金型1,2を加熱し、蒸気
は凝縮して復水となる。復水は吸引手段4のエゼクタ1
4に弁37とスチ―ムトラップ23を介して吸引され、
タンク15に至りタンク15内の液位が高くなると随時
系外に排出される。
と、吸引手段4の吸引力を通過する水温により調節して
適宜設定することができる。例えば、加熱温度を100
度C以上の比較的高温としたい場合は、圧力制御弁26
の設定圧力を大気圧以上の圧力とし、吸引手段4の吸引
力をその圧力よりも僅かに低いものとすることによりで
きる。100度C以下の比較的低温蒸気で金型1,2を
加熱する場合は、圧力制御弁26の設定圧力を大気圧以
下の真空圧力に設定し、吸引手段4の吸引力を、タンク
15へ冷却水補給管20から冷却水を補給して循環水の
温度を下げることにより高めて、圧力制御弁26の設定
圧力よりも僅かに低くすることにより行うことができ
る。
冷却用流体管路3から冷却流体を熱交換室6,7に供給
すると共に、吸引手段4を駆動して熱交換室6,7内を
減圧状態とすることにより、供給された冷却流体は金型
1,2の熱を奪って気化することによって冷却する。こ
の場合、熱交換室6,7の上部に金属製の冷却流体溜部
5が形成されその内部に冷却流体が溜っているために、
冷却により気化した蒸気は熱交換室6,7の上方に滞留
するが冷却流体溜部5で冷却され再度液体となって熱交
換室6,7下方に滴下する。この冷却流体溜部5で気化
蒸気が再度凝縮することにより、蒸気の対流が促進さ
れ、冷却効率を高めることができる。
気化蒸気、及び、気化せずに残った冷却流体の一部は吸
引手段4の吸引部17に吸引されタンク15に至る。ま
た、成形部13で発生したガスは、任意の箇所に設置し
た細孔30とその内部の逆止弁から吸引手段4で吸引す
ることにより、適宜排除することができる。
製の冷却流体溜部を形成したことにより、熱交換室内で
の気化蒸気の対流を速めることができ、真空気化冷却の
冷却効率を高めて冷却ムラを防止することができる。
構成図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 加熱または冷却するための熱交換室と成
形部とを有する金型と、該熱交換室へ加熱用流体または
冷却用流体を供給する流体管路と、該流体管路に設けた
流体の通過を制御するための弁手段と、熱交換室内の流
体を吸引する吸引手段とから成るものにおいて、熱交換
室の内部に金属製の冷却流体溜部を形成し、該冷却流体
溜部に冷却流体注入ノズルを設けたことを特徴とする金
型の加熱または冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21191294A JP3282002B2 (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 金型の加熱または冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21191294A JP3282002B2 (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 金型の加熱または冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0852742A JPH0852742A (ja) | 1996-02-27 |
JP3282002B2 true JP3282002B2 (ja) | 2002-05-13 |
Family
ID=16613721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21191294A Expired - Fee Related JP3282002B2 (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 金型の加熱または冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3282002B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102203035B1 (ko) * | 2019-01-15 | 2021-01-14 | 더 프록터 앤드 갬블 캄파니 | 개선된 기공 구조체를 갖는 가요성 다공성 용해성 고체 시트 물품을 제조하는 방법 |
-
1994
- 1994-08-12 JP JP21191294A patent/JP3282002B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0852742A (ja) | 1996-02-27 |
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