JP3281864B2 - 混成集積回路装置の製造方法 - Google Patents

混成集積回路装置の製造方法

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JP3281864B2
JP3281864B2 JP15893698A JP15893698A JP3281864B2 JP 3281864 B2 JP3281864 B2 JP 3281864B2 JP 15893698 A JP15893698 A JP 15893698A JP 15893698 A JP15893698 A JP 15893698A JP 3281864 B2 JP3281864 B2 JP 3281864B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は混成集積回路装置に
関し、特に固化時間が短い熱可塑性樹脂を採用した混成
集積回路装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、混成集積回路装置として採用さ
れる封止方法は、主に2種類の方法がある。1つは、半
導体素子等の回路素子が実装された混成集積回路基板の
上に蓋をかぶせるような形状の手段、一般にはケース材
と呼ばれているものを採用して封止しているものがあ
る。この構造は、中空構造やこの中に別途樹脂が注入さ
れているものがある。
【0003】2つ目は、半導体ICのモールド方法とし
て有名なトランスファーモールドである。このトランス
ファーモールドは、一般に熱硬化性樹脂を採用し、金型
を約180度まで上昇させ、この温度を維持して硬化
(以下熱で反応して重合し固化する現象を指す。)さ
せ、その後金型から取り出し封止体としている。ここで
この実装に使用される半田は、一般に高温半田であり、
半田溶融の問題はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ケース
材を使った封止構造は、ケース材と中の素子が接触しな
いように基板にマージンを取ったりして外形サイズが大
きくなる問題があった。
【0005】一方、トランスファーモールドは、前述の
説明からも判るとおり、熱を加えながら硬化させるため
に、この工程に長い時間が必要となり、生産性を向上さ
せることができない問題があった。
【0006】そこで本出願人は、時間がそれほどかから
ない熱可塑性樹脂に着目した。これは硬化反応をせず、
熱を加えることで溶融し、冷やせば固化(以下反応せず
に固まる現象を指す。)するものである。従ってモール
ドした後、冷やせば固化し、短時間で封止が実現でき
る。しかし熱可塑性樹脂を例えばインジェクションモー
ルドで封止する場合、射出圧力が高く、基板や第1の支
持部材が上方にすくわれ、混成集積回路装置に対して混
成集積回路基板が斜めに配置されてしまう問題があっ
た。更には、金型の温度によっては、溶融樹脂が一番奥
まで届かずに固化する問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の欠点
に鑑み成されたもので、金型に設けられたゲートを、混
成集積回路装置の短辺に位置する側面と対応する金型
に、細長く設けると、樹脂の注入パスが、実質側辺と同
じ長さとなり、全域に渡り奥から均一に注入可能とな
る。また注入口の面積も広く取れるため、粘度の高い樹
脂も比較的低い注入圧で実現できる。
【0008】また混成集積回路基板表面よりも上方にゲ
ートを配置すれば、ゲートから注入される樹脂がダイレ
クトに基板の側面に当たったり、実装された素子にダイ
レクトに当たったりしない。また、混成集積回路基板や
支持基板の浮きに対して、上から注入すれば、この浮き
の現象を注入樹脂の圧力と、樹脂の重みで抑えることが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下で本発明の第1の実施形態に
係る混成集積回路装置について図1を参照しながら説明
する。
【0010】まず本発明の特徴である混成集積回路基板
1として、ここでは金属基板やこの金属基板の熱伝導性
に近い絶縁基板を採用している。理由の詳細は後述する
が、本発明で採用する熱可塑性樹脂2の注入温度が高い
ために、封止工程で基板温度が上昇するが、例えば金属
基板を採用すれば、外部への熱伝達が優れ、またヒート
シンクとして作用するため、混成集積回路基板1上の温
度上昇を抑制し半田3、4の溶融を防止できる。
【0011】金属基板としては、Cu、Fe、Alまた
は導電性の優れた金属より成る化合物等が考えられる
が、ここではAl基板を採用して説明してゆく。
【0012】このAl基板1は、表面が陽極酸化され酸
化物が生成され、その上に更に絶縁性の優れた樹脂5が
全面に被着されている。但し耐圧を考慮しなければ、こ
の金属酸化物は省略しても良い。
【0013】そしてこの樹脂5の上に例えばCuより成
る導電パターン6、7が形成され、トランジスタやIC
等の能動素子8、チップ抵抗、チップコンデンサ等の受
動素子9が半田を介して実装され、所定の回路が実現さ
れている。ここで一部半田を採用せず、銀ペースト等で
電気的に接続されても良い。また前記半導体素子8がフ
ェイスアップで実装される場合は、ボンデイングにより
金属細線10を介して接続されている。更には、外部リ
ード11が半田4を介して接続されており封止樹脂2か
ら外部に導出されている。
【0014】ここで封止用の熱可塑性樹脂2は、例えば
インジェクション成形で実現され、樹脂の注入温度が約
300度と非常に高く、半田で実装された回路素子を有
する混成集積回路基板1を金型にインサートして一体成
形する場合、高温の樹脂により半田が溶けて素子の半田
不良が発生する問題がある。特に樹脂ベースのプリント
基板等の熱伝導率の低い材料は顕著である。しかし本願
では、熱伝導率が高い材料を使用するため、熱放出が優
れ、且つ基板がヒートシンクとして働くために、基板表
面の温度上昇を抑制しこれらの問題を無くすことができ
る。ここで熱可塑性樹脂として採用したものは、PPS
(ポリフェニレンサルファイド)と呼ばれるものであ
る。またAl基板は、1.5ミリ厚のものを採用した。
金型温度は、トランスファーモールドの金型温度よりか
なり低く、約150度またはそれ以下であり、この金型
に約300度の液状樹脂を注入し、低い温度の金型によ
り素早く冷却固化される。このサイクルは、およそ10
〜20秒程度で、トランスファーモールドのサイクル
(30〜180秒)から比べれば大幅に短縮が可能であ
る。
【0015】また回路素子を実装した混成集積回路基板
1を熱可塑性樹脂2で成形する場合、予め半田の接合部
3、4、ボンデイングワイヤーとベアチップを熱硬化性
樹脂(例えばエポキし樹脂)Pでポッティングすると良
い。またこの熱硬化性樹脂は、混成集積回路基板の熱膨
張係数と同等のものが好ましい。
【0016】つまり前述した対策は、熱可塑性樹脂の成
形時、注入樹脂圧により、特に細線(100μm以下)
ワイヤーが倒れるのを防止したり、断線を防止する効果
を有する。また熱可塑性樹脂は、成形後混成集積回路基
板に密着しているだけであり、基板と反応して接着して
いない。そのため熱可塑性樹脂が直接回路素子と接触し
ていると、冷熱衝撃で、熱可塑性樹脂と実装部品、混成
集積回路基板と熱可塑性樹脂の熱膨張係数のミスマッチ
により、半田接続部、細線および太線も含めたワイヤー
接続部に応力が発生し、断線等が発生するが、このポッ
ティング樹脂によりこれらの問題を解決することができ
る。またポッティング樹脂Pは熱硬化型のエポキシ樹脂
が好ましく、熱可塑性樹脂は好ましくない。前述したよ
うに、熱可塑性樹脂は、機械的結合により密着している
だけであり、被封止材料とは化学結合していない。例え
ば熱衝撃で、基板が反りワイヤーが引っ張られると、ワ
イヤは被封止材料と反応していないためスリップし破断
に至る。しかしエポキシ樹脂のような被封止材料と化学
結合反応するものは、ワイヤ、基板、絶縁樹脂と反応し
て接着されているため、ワイヤがエポキシ樹脂の中でス
リップしない。更には成形時、熱可塑性樹脂が直接半田
と接触しないため、半田の部分の温度上昇を抑制するこ
とができる。
【0017】原因は定かでないが、外部リード11の半
田接続部は、ヒートサイクルの結果、樹脂をポッティン
グしなくとも不良が発生しないことが判っている。これ
は、外部リードが熱を外部へ伝えるため半田が溶けな
い、Aの部分で樹脂がL状にかみ合っているため樹脂と
基板のズレが少ない、外部リードが樹脂の剥離を押さえ
ている効果(アンカー効果)が有る為であると考えられ
る。つまり部分的にポッティングする場合は、この現象
からリードの部分のポッティングを省略しても良い。し
かし図4のように全面に樹脂を塗布する場合は、作業性
から見てこの省略は考えなくても良い。
【0018】またガラス繊維(グラスファイバー等)を
液状の樹脂に入れ、これをインジェクション封止する場
合は、ゲートの注入方向が重要となる。つまり図15下
のように左右に細長い場合、下の図のように短辺(右と
左の短辺)にゲートを設け、矢印の方向に注入する必要
がある。上の図のように長辺に対して垂直に繊維が並ぶ
と、樹脂の収縮は大きく、長辺に対して平行に並べば、
収縮の少ないファイバーにより樹脂の収縮は小さくな
る。特に熱可塑性樹脂の場合、注入温度が高いため、下
の図のような注入方法で基板や装置の反りを有効に防止
できる。これは、本実施例全てに言えることである。
【0019】また「注入樹脂が高粘度であること」、
「注入樹脂のパスが全域に渡り実質均一であること」が
考慮されて、ゲート形状が工夫されている。つまりゲー
トの断面積(注入方向に対して直角に切断された形状)
を大きく取れば、高粘度であっても注入圧力を低下させ
ることができる。しかも図15の側辺IJに渡り横長に
設ければ、樹脂の通過パスが、実質全域に渡り均一とな
り、奥(側辺S)から順に均一に注入でき、スの形成を
防止できる。またゲートの下端部は、混成集積回路基板
表面から少なくとも1mm以上取る必要がある。殆どの
実装部品が1mm以下であるためで、ゲートの位置を高
く取れば、注入樹脂がダイレクトに実装部品に衝突しな
い。この事は全実施例に言えることである。図2、図3
および図4は、熱可塑性樹脂の封止形態を説明するもの
で、図2は、熱可塑性樹脂の基板からの剥がれを防止
し、基板を放熱板として活用させるために、基板裏面周
囲まで延在させたものであり、図3は、混成集積回路基
板と外部シャーシー等の実装体との短絡を考えて裏面全
面にまで封止を行ったものである。更に図4は、混成集
積回路基板をハーフプレス加工し、凹み部Bを形成し、
ポッティング樹脂の基板外への流出を防止し、凹での熱
可塑性樹脂の食い込みを図ったものである。
【0020】以上、熱可塑性樹脂でモールドする場合の
着目点を簡単に整理すると、 射出成形時間 トランスファモールドで用いるエポキシ樹脂は、金型の
中で熱硬化反応する間放置する必要があるが、熱可塑性
樹脂は、たんに樹脂を冷やせばよく、成形時間の短縮が
できる。文献では、エポキシの1サイクルが30〜18
0秒に対して、PPSの熱可塑性樹脂では10〜20秒
である。
【0021】樹脂の歩留まりやリサイクル性 熱硬化型は、再利用できないが、熱可塑性は、熱を加え
れば再利用でき、ランナー等にある樹脂を回収、再利用
することで収率を向上できる。従ってリサイクルも可能
である。
【0022】射出成形条件 シリンダー温度:樹脂の溶融温度と実質同じであり、約
290〜320度である。
【0023】金型温度:固化させるために約70〜15
0度である。
【0024】射出圧力:50〜200Kg/cm2 つまりによる問題点をクリアできれば、、により
コストの大幅な低減ができる。
【0025】PPS(ポリフェニレンサルファイ
ド):熱可塑性樹脂の一つ この樹脂は、親水基が無いため吸水率はエポキシ樹脂の
半分であるが、リードや素子との密着性は、エポキシ樹
脂から比べると劣る。
【0026】ここで図3の如きモールドでは、基板の裏
面に樹脂を回り込ませる必要があるために、基板裏面と
金型の間に隙間を設けなくてはならない。しかし射出圧
力により基板が反る問題がある。実験によれば、基板裏
面に1mmの樹脂を被覆するためにピンを設けると、
1.5mmのAl基板が簡単に反ってしまった。そのた
め、図7、図8の如く第1の支持部材12を予め成形し
ておき、図6や図9の如くこの上に混成集積回路基板1
を載置し、この混成集積回路基板1が載置された第1の
支持部材12を図10の如く金型に配置し、再度熱可塑
性樹脂2でモールドした。注入された高熱の熱可塑性樹
脂2は、第1の支持部材12と当たり、当たった部分
は、その表面が溶け出す。従って基板裏面を覆ったフル
モールドが可能となる。
【0027】以下で本発明の第2の実施形態に係る混成
集積回路装置について図5および図6を参照しながら説
明する。
【0028】図6は、第1の支持部材12に混成集積回
路基板1が組み込まれたものを示している。そして図5
は、この図6のものを金型に配置し、熱可塑性樹脂でモ
ールドしたものを示す。混成集積回路基板は、セラミッ
ク、金属、プリント基板、ガラス基板またはフレキシブ
ルシート等が考えられるが、ここでは金属基板としてア
ルミニウム基板を用いて説明する。
【0029】ここでは混成集積回路基板1として、ここ
では金属基板やこの金属基板の熱伝導性に近い絶縁基板
を採用している。理由の詳細は後述するが、本発明で採
用する熱可塑性樹脂2の注入温度が高いために、金型内
で基板温度が上昇するが、例えば金属基板を採用すれ
ば、ヒートシンクとして作用するため、混成集積回路基
板1上の温度上昇を抑制し半田3、4の溶融を防止でき
る。
【0030】また金属基板としては、他にCu、Fe、
Alまたは導電性の優れた金属より成る化合物やセラミ
ック基板等が考えられる。
【0031】このAl基板1は、表面が陽極酸化され酸
化物が生成され、その上に更に絶縁性の優れた樹脂5が
全面に被着されている。但し耐圧を考慮しなければ、こ
の陽極酸化物は省略しても良い。
【0032】そしてこの樹脂5の上に例えばCuより成
る導電パターン6、7が形成され、トランジスタやIC
等の能動素子8(ここではベアチップ)、チップ抵抗、
チップコンデンサ等の受動素子9が半田を介して実装さ
れ、所定の回路が実現されている。ここで一部半田を採
用せず、銀ペースト等で電気的に接続されても良い。ま
た前記半導体素子8がフェイスアップで実装される場合
は、ボンデイングにより金属細線10を介して接続され
ている。更には、外部リード11が半田4を介して接続
されており封止樹脂2から外部に導出されている。ただ
しICカード等に採用する場合、外部リードは省略され
る。
【0033】ここで封止用の熱可塑性樹脂2は、例えば
インジェクション成形で実現され、樹脂の注入温度が約
300度と非常に高く、半田で実装された回路素子を有
する混成集積回路基板1を金型にインサートして一体成
形する場合、注入された高温の樹脂により半田が溶けて
素子の半田不良が発生する問題がある。特に樹脂ベース
のプリント基板等の熱伝導率の低い材料は顕著である。
しかし本願では、熱伝導率が高い材料を使用するため、
基板1がヒートシンクとして働くために、基板表面の温
度上昇を抑制しこれらの問題を無くすことができる。こ
こで熱可塑性樹脂として採用したものは、PPS(ポリ
フェニレンサルファイド)と呼ばれるものである。また
Al基板は、1.5ミリ厚のものを採用した。金型温度
は、トランスファーモールドの金型温度よりかなり低
く、約130度またはそれ以下であり、この金型に約3
00度の液状樹脂を注入し、低い温度の金型により素早
く冷却固化される。このサイクルは、およそ10〜20
秒程度で、トランスファーモールドのサイクル(30〜
180秒)から比べれば大幅に短縮が可能である。
【0034】また回路素子を実装した混成集積回路基板
1を熱可塑性樹脂2で成形する場合、予め半田の接合部
3、4、ボンデイングワイヤーとベアチップを熱硬化性
樹脂13(例えばエポキし樹脂)でポッティングすると
良い。更にこの熱硬化性樹脂は、混成集積回路基板の熱
膨張係数と同等のものが好ましい。
【0035】つまり前述した対策は、熱可塑性樹脂2の
成形時、注入樹脂圧により、特に金属細線(100μm
以下)が倒れたり、断線したりするのを防止する効果が
ある。また熱可塑性樹脂2は、成形後混成集積回路基板
1に密着しているだけであり、基板と反応して接着して
いない。そのため熱可塑性樹脂2が直接回路素子と接触
していると、冷熱衝撃で、熱可塑性樹脂2と実装部品
8,9、混成集積回路基板1 と熱可塑性樹脂2の熱膨張
係数のミスマッチにより、半田接続部、細線および太線
も含めたワイヤー接続部に応力が発生し、断線等が発生
するが、このポッティング樹脂13によりこれらの問題
を解決することができる。またポッティング樹脂Pは熱
硬化型のエポキシ樹脂が好ましく、熱可塑性樹脂は好ま
しくない。前述したように、熱可塑性樹脂は、密着して
いるだけであり、被封止材料とは反応していない。例え
ば熱衝撃で、基板が反りワイヤーが引っ張られると、ワ
イヤは被封止材料と反応せず接着していないためスリッ
プし破断に至る。しかしエポキシ樹脂のような被封止材
料と反応するものは、ワイヤと化学結合反応して接着さ
れているため、ワイヤがエポキシ樹脂の中でスリップし
ない。また成形時、熱可塑性樹脂2が直蝉e4da半田と接
触しないため、半田の部分の温度上昇を抑制することが
できる。前述したように金属基板を採用した際は、ヒー
トシンクとしての作用があるが、更に半田の上に樹脂が
被覆されていれば、半田の溶融は更に確実に防ぐことが
できる。また導電性の劣るプリント基板、セラミック基
板等では、半田の上に樹脂を被覆し、この樹脂の厚みの
調整、樹脂注入温度の調整によりやはり半田の溶融を防
止することができ、基本的に全ての考えられる基板を採
用し熱可塑性樹脂をインジェクションモールドできる。
【0036】また原因は定かでないが、金属基板に取り
付けられた外部リード11の半田接続部は、ヒートサイ
クルの結果、樹脂をポッティングしなくとも不良が発生
しないことが判っている。これは、外部リードが熱を外
部へ伝えるため半田が溶けない、Aの部分で樹脂がL状
にかみ合っているため樹脂と基板のズレが少ない、外部
リードが樹脂の剥離を押さえている(アンカー効果)が
有る為であると考えられる。つまり部分的にポッティン
グする場合は、この現象からリードの部分のポッティン
グを省略しても良い。しかし全面に樹脂を塗布する場合
は、作業性から見てこの省略は考えなくても良い。
【0037】また図6で明らかなように、基板の裏面の
周囲に段差14を設けたが、これは注入された熱可塑性
樹脂との接着性を向上させるものである。
【0038】続いて、第3の実施の形態について説明す
るが、図7および図8は、第1の支持部材20を表側と
裏側から見た図面であり、図9は、図6と同様に、この
第1の支持部材に混成集積回路基板21を実装した際の
図面である。
【0039】第1の支持部材20は、ちょうど蓋の無い
木のケースの様なもので、底面22を除いた側面は、後
述する金型により熱可塑性樹脂を注入する際に、樹脂が
底面まで回り込めるように、部分的に切除領域23が設
けられている。
【0040】図7では、図番24で示す側面で四つの側
面を構成しても良いし、前記切除領域23を有する側面
25で四つの側面を構成しても良い。そのため2種類の
側面24,25を図示した。
【0041】この側面の内側面26(Bで示す)は、混成
集積回路基板21の側面と当接し、ガタが無いような寸
法精度となっている。
【0042】特にこの側面は、混成集積回路基板のスト
ッパーの一手段にすぎず、混成集積回路基板を第1の支
持部材20に取り付けられれば、何でも良い。しかし樹
脂の射出圧力が高いため、混成集積回路基板が第1の支
持部材20からはずれないように設計する必要がある。
また後述するが表面27(Sで示す)は、金型と当接して
いる。また側面25は、あたかも四角形の板に厚みEの
板が付いているような形を取っている。つまり、ここの
切除領域23に、間隔Eの隙間を有するため、図8の段
差部28に樹脂が回り込むようになっている。
【0043】一方、図6の符号14のように段差部28
が設けられることで、注入される樹脂との接着性が向上
するが、この第1の支持部材20が熱可塑性樹脂ででき
ているため、金型に取り付け樹脂注入をすると、ここの
段差部に隙間があるため変形してしまう問題が発生し
た。従って、裏面29と同一平面を有する突起部、つま
り反り防止手段30が取り付けられている。この反り防
止手段30は、段差部全周に渡り設けられている。サイ
ズ、形状および個数等は、混成集積回路装置のサイズ、
射出圧力等が考慮されて決定され、この限りではない。
【0044】図9は、この第1の支持部材20に混成集
積回路基板21を取り付けた状態を示し、符号31は、
半田の溶融防止、金属細線の切断や曲げ防止用のポッテ
ィング樹脂である。
【0045】続いて図10と図11で、混成集積回路基
板21が取り付けられた第1の支持部材20が金型4
0,41に取り付けられた時の状態を説明する。図10
は、第1の支持部材の側面24,25の表面Sが金型と
面接触しているものを示し、図11は、金型と実質線接
触しているものを示している。強度的には、面の方が強
いため、波線で示したように、線接触する部分が面取り
され、台形の断面図のようになっていても良い。更には
点接触でも良い。また特に図11は、耐湿性を考慮した
形となっている。注入口(ゲート:G)から入った熱可
塑性樹脂は、第1の支持部材20のP2で傾斜を有して
接触する。つまり湿気のパスP1がP2と長くなるた
め、耐湿性の向上が図れる。ここでゲートを示す×の入
った○印は、紙面の裏から表へ樹脂が流れることを示
す。
【0046】図6や図7に於いて、第1の支持部材の側
面に実質半円球の突出体を形成し、点接触の形を取って
も良い。この場合、別途熱可塑性樹脂を注入し、図5の
ようにモールドした場合、金型との接触が点となるた
め、面や線接触よりも更に露出度が小さくなる。
【0047】図12、図13は、第1の支持部材を金型
に取り付け、樹脂注入して一体成形したときの全体図で
ある。図12は、×でハッチングした所にネジが取り付
けられるように縁43が形成されている。また一点鎖線
で示すところは第1の支持部材の裏面が露出している部
分を示している。また図13は、縁を省略した部分であ
り、一点鎖線はやはり裏面の露出部を示している。
【0048】図14は、図12の金型の装着状態をA−
A線から見た図面である。符号20が第1の支持部材、
44が混成集積回路基板、45が外部リード、46がポ
ッティング樹脂、47は、縁43が形成される空間であ
る。また3点鎖線で示す部分は、図11のP2で説明し
たのと同様に、角部をカットして耐湿性を向上させても
良い事を示している。
【0049】最後に、第1〜第3の実施の形態のどちら
にも言えることであるが、第1の支持部材には、注入樹
脂2による基板の温度上昇を考慮して、熱伝導性を向上
させるフィラーが混入されても良い。例えばここではア
ルミナ、Si等が混入されている。またこの第1の支持
部材を混成集積回路基板と金型で一緒に一体成形しよう
とすると、熱伝導性が優れ成形時に熱が金型に吸収さ
れ、基板裏面全体に回らない問題もある。従って第1の
支持部材を予め用意しておくことが重要である。また注
入樹脂2は、この問題もあり、逆に高熱伝導のフィラー
が混入されない熱可塑性樹脂が使われる。注入樹脂2の
熱が金型により奪われ、混成集積回路基板の途中で固化
してしまうからである。この成形方法であれば、第1の
支持部材は、熱伝導性重視で樹脂を選定し、注入樹脂は
成形性重視で選択できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、金型に設けられた
ゲートを、混成集積回路装置の短辺に位置する側面と対
応する金型に、細長く設けると、樹脂の注入パスが、実
質側辺と同じ長さとなり、全域に渡り奥から均一に注入
可能となる。また注入口の面積も広く取れるため、粘度
の高い樹脂も比較的低い注入圧で実現できる。
【0051】また混成集積回路基板表面よりも上方にゲ
ートを配置すれば、ゲートから注入される樹脂がダイレ
クトに基板の側面に当たったり、実装された素子にダイ
レクトに当たったりしない。また、混成集積回路基板や
支持基板の浮きに対して、上から注入すれば、この浮き
の現象を注入樹脂の圧力と、樹脂の重みで抑えることが
できる。
【0052】従って、インジェクションモールドの最大
の問題、射出成形条件により発生する問題点、つまり
注入樹脂が高温度である点は、実施例で述べたようにポ
ッティング樹脂により解決され、射出圧力が高い点は、
ゲート形状とその位置により解決される。そのため全て
の種類の混成集積回路基板に於いて、インジェクション
が可能となり、安価で生産効率の優れた混成集積回路装
置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である混成集積回路装
置の断面図である。
【図2】本発明の封止形態を説明する断面図である。
【図3】本発明の封止形態を説明する断面図である。
【図4】本発明の封止形態を説明する断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態である混成集積回路
装置の断面図である。
【図6】図5の第1の支持部材と混成集積回路基板の関
係を説明する図である。
【図7】本発明の第1の支持部材を説明する斜視図であ
る。
【図8】図7の第1の支持部材を説明する斜視図であ
る。
【図9】図7の第1の支持部材に混成集積回路基板を取
り付けた状態を説明する斜視図である。
【図10】図9を金型に取り付けた状態を説明する図で
ある。
【図11】第1の支持部材と金型の線接触を説明する図
である。
【図12】混成集積回路装置を説明する図である。
【図13】混成集積回路装置を説明する図である。
【図14】図12の封止方法を説明する図である。
【図15】封止樹脂に混入されるグラスファイバーの実
質的向きを説明する図である。
【符号の説明】
1 混成集積回路基板 2 熱可塑性樹脂_ 3,4 半田 5 樹脂 6,7 導電パターン 8 半導体素子 9 受動素子 10 金属細線 11 外部リード 12 第1の支持部材 13 ポッティング樹脂 14 段差部 20 第1の支持部材 21 混成集積回路基板 23 切除領域 24,25 側面 30 反り防止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成瀬 俊道 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−45481(JP,A) 特開 平3−225856(JP,A) 特開 平6−275671(JP,A) 特開 昭60−27134(JP,A) 特開 平9−199639(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面が絶縁処理され、この表
    面に設けられた導電パターンと、この導電パターンと半
    田を介して接続された半導体素子または/および受動素
    子とを有する金属基板から成る混成集積回路基板を金型
    を用いて封止樹脂で封止する混成集積回路装置の製造方
    法であり、 前記金型に設けられたゲートは、前記混成集積回路基板
    の短辺に位置する側面と対応する金型に横方向に細長く
    設けられ、且つ前記ゲートの横方向の長さは前記側面と
    実質同じであり、前記ゲートを介して前記封止樹脂が前
    記金型内に封入される事を特徴とした混成集積回路装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体素子と前記導電パターンとの
    電気的接続を行う金属細線、前記半導体素子および前記
    受動素子は、熱硬化性樹脂で覆われることを特徴とする
    請求項1記載の混成集積回路装置の製造方法。
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