JP3281643B2 - 充填装置 - Google Patents

充填装置

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JP3281643B2
JP3281643B2 JP16611592A JP16611592A JP3281643B2 JP 3281643 B2 JP3281643 B2 JP 3281643B2 JP 16611592 A JP16611592 A JP 16611592A JP 16611592 A JP16611592 A JP 16611592A JP 3281643 B2 JP3281643 B2 JP 3281643B2
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  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体槽を有する充填機
械に装着する充填装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の充填装置(特公昭59−2495
9号公報に記載のもの)を図3、図4により説明する
と、液体吐出弁が弁体1と弁軸2とにより構成されてい
る。弁軸2は、その下方部分が定位置に配置されたベル
形阻止部材4により案内されて、弁体1から上方に延長
した液体管20中を軸線方向に移動可能である。
【0003】弁体1は、弁軸2の下端部に係合する弁座
21と、同弁座21を包囲する環状のサイホン溝5とを
有している。上記ベル形阻止部材4は、下方に延長した
下端部22を有している。この下端部22には、多数の
スリット8が上下方向に並設されて、そこに櫛歯状部が
形成されている。そしてこの下端部(櫛歯状部)22が
上記サイホン溝5内に突出しており、これらベル形阻止
部材4の下端部22とサイホン溝5とにより、サイホン
閉鎖部3が構成されている。
【0004】上記ベル形阻止部材4及び上記弁軸2に
は、弁軸2の回転を阻止する突起6及び窪み7が設けら
れている。上記弁軸2の下端部から下方へ戻り気体管2
3が延長され、同戻り気体管23の内部に気体通路24
が設けられ、この気体通路24が弁軸2の内部に設けた
内部通路25に連通している。
【0005】図4は、ベル型阻止部材4の平面図で、充
填機械の回転軸線9(図3参照)から離れている側部1
0のスリット8の数及び幅またはその何れかが、回転軸
線9に向いている側部11のそれよりも大きくなってい
る。上記図3、図4に示す充填装置では、内部通路25
に設けられた気体弁26が適当な制御手段により上昇し
て、気体通路が開かれると、液体槽28内の上部空間部
にある気体が弁軸2上部内に設けた気体通路→弁軸2内
に設けた内部通路25→戻り気体管23内に設けた気体
通路24→充填すべき容器27の内部空間へ流入して、
液体槽28内の気体圧力と充填すべき容器27内の気体
圧力とが平衡する。
【0006】この状態になると、ばねの作用により、弁
軸2が上昇して、液体吐出弁1、2が開かれ、液体槽2
8内の液体が液体管20中の液体通路→液体吐出弁1、
2→容器27へ充填される。その際、容器27内の気体
が戻り気体管23内に設けた気体通路24→弁軸2内に
設けた内部通路25→弁軸2上部内に設けた気体通路→
液体槽28内へ逃げる。そして容器27内に充填された
液体の液面が戻り気体管23の下端部に達すると、気体
の逃げ道が閉じられて、液体の充填が自動的に停止す
る。
【0007】このとき、液体吐出弁1、2は、未だ開い
ている。従ってそれ以後も、液体吐出弁1、2を経て気
体交換が行われ、これに伴って弁座21よりも上方の液
体管20内の液体通路に存在する液体が流動する恐れが
ある。この点は、ベル形阻止部材4とサイホン溝5とに
よりサイホン閉鎖部3が構成されており、このサイホン
閉鎖部3が液体により封止されて、上述の気体交換が起
こらない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記図3、図4に示す
従来の充填装置には、次の問題があった。即ち、 (1)果肉糸(パルプ)入りの飲料を容器27に充填す
る場合、ベル形阻止部材4の下端部に設けたスリツト
(櫛歯状部)22に詰まる果肉糸の洗い流しが不充分で
あり、同スリツト(櫛歯状部)22に目詰まりが生じ
て、果肉糸(パルプ)入り飲料の充填が行えなくなる。 (2)液充填終了後、ベル形阻止部材4の下端部に設け
たスリツト(櫛歯状部)22に残った果肉糸の蛋白成分
が時間の経過とともにスリツト(櫛歯状部)22にこび
り付いて、作業終了後の洗浄工程で果肉糸の洗い落しが
困難になる。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、果肉糸入り飲料等の充填
を円滑に行うことができる。また果肉糸の蛋白成分をベ
ル形阻止部材の下端部に設けたスリツト(櫛歯状部)に
こびり付かせることがなくて、作業終了後の洗浄作業を
容易に行うことができる充填装置を提供しようとする点
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の充填装置は、環状液体通路を具えたハウ
ジングと、上記環状液体通路を開閉する弁軸側の環状液
体弁と、液体を充填する容器を位置決め及び密閉する保
持筒と、上記容器に気体を出入する気体管とを有し、液
体槽の液体を上記環状液体通路を介して上記容器へ充填
する充填装置において、前記ハウジングの環状液体通路
の入口に弁座を突設し、同弁座の外側及び内側に同弁座
を取り囲む内外2つの凹部を形成し、前記ハウジングの
内面に外ベル形阻止部材を固定し、前記気体管に連通し
た気体通路管の外面に内ベル形阻止部材を固定して、同
外ベル形阻止部材と前記ハウジングとの間、及び同内ベ
ル形阻止部材と前記気体管との間に液体通路を形成する
とともに、これら2つのベル形阻止部材の内外面の間を
前記環状液体弁が昇降可能に構成され、これら2つのベ
ル形阻止部材の下部に長孔状液通路を設けるとともに、
同長孔状液通路よりも下方の下端部側に多数のスリット
を上下方向に並設して櫛歯状部を形成し、同各櫛歯状部
を上記2つの凹部内に位置させることにより液充填が終
わって前記環状液体弁が下降する際に、同環状液体弁が
前記スリットに付着した異物を下方へ掻き落とすことを
特徴としている。
【0011】また本発明は前記充填装置において、2つ
のベル形阻止部材の櫛歯状部に撥水性めっきを施してい
る。
【0012】
【作用】本発明の充填装置は前記のように構成されてお
り、液充填時、充填液中の果肉糸が内外2つのベル形阻
止部材の下端部に設けたスリツト(櫛歯状部)に付着し
ても、液充填が終わって弁軸が下降する都度、弁軸側の
環状液体弁が果肉糸を下方へ残らず掻き落とすので、果
肉糸入り飲料等の充填が円滑に行われる。また上記のよ
うに液充填が終わって弁軸が下降する都度、弁軸及び環
状液体弁が果肉糸を下方へ残らず掻き落とすので、果肉
糸の蛋白成分が内外2つのベル形阻止部材の下端部に設
けたスリツト(櫛歯状部)にこびり付くことがなくて、
作業終了後の洗浄作業が容易に行われる。また内外2つ
のベル形阻止部材の櫛歯状部に撥水性めっきを施してお
り、この点からも、果肉糸が効果的に除去される上に、
蛋白成分のこびり付きが効果的に防止される。
【0013】
【実施例】次に本発明の充填装置を図1、図2に示す一
実施例により説明すると、図1の51がハウジングで、
同ハウジング51は、上方に延びる液体管52を有し、
同ハウジング51の下部は、内部片53と一体になって
いる。なおこの内部片53は、図3の弁体1に対応して
いる。
【0014】同内部片53は、その中心部に上方に延び
る気体通路管54を有し、同気体通路管54の内部に
は、気体通路54aが設けられている。また同気体通路
管54の周りの内部片53内には、環状の液体通路55
が設けられて、同液体通路55の下部には、外側に広が
る注入口56が設けられている。また同液体通路55の
上端部には、弁座51a、53aが上方に向かい突設し
ている。そして同弁座51aの外側に凹部51bが設け
られ、同弁座53aの内側に凹部53bが設けられてい
る。
【0015】57が環状の外ベル形阻止部材で、同外ベ
ル形阻止部材57がハウジング51の内面に固定されて
いる。また58が環状の内ベル形阻止部材で、同内ベル
形阻止部材58が気体通路管54の外面に固定されてい
る。そして外ベル形阻止部材57とハウジング51との
間、及び内ベル形阻止部材58と気体通路管54との間
に液体通路が形成され、これら外ベル形阻止部材57及
び内ベル形阻止部材58の下端部が凹部51b内及び凹
部53b内に突出して、サイホンが形成されている。
【0016】これら外ベル形阻止部材57及び内ベル形
阻止部材58の下部には、図1、図2に示すように長孔
状液通路57b及び58bが設けられ、これら長孔状液
通路57b及び58bよりも下方の外ベル形阻止部材5
7及び内ベル形阻止部材58の下端部には、多数のスリ
ット57a及び58aが上下方向に並設されて、この部
分が櫛歯状部になっている。この下端部(スリット57
a及び58a=櫛歯状部)には、撥水性めっき(例えば
フッ素系複合分散めっき)が施されている。上記スリッ
ト57a及び58aの巾は、0.4〜0.8mm程度が
好ましい。
【0017】図1の59が上記気体通路管54により案
内されて上下方向に移動可能な筒状の弁軸で、同弁軸5
9の上下方向中間部には、同弁軸59の内外に形成した
液体通路65を連通する複数の長孔状液通路59aが設
けられ、同弁軸59の下部には、環状液体弁60が設け
られている。なお同弁軸59は、図3の弁軸2に対応し
ている。
【0018】上記環状液体弁60は、外ベル形阻止部材
57と内ベル形阻止部材58との間を上下方向に移動可
能である。61が気体管で、同気体管61は、上記気体
通路管54内に摺動自在に嵌挿され、同気体管61の内
部には、気体通路61aが形成され、同気体通路61a
が気体通路管54内の気体通路54aに連通している。
なお同気体管61は、図3の気体管23に対応してい
る。
【0019】62が保持筒で、同保持筒62は、上記ハ
ウジング51の外面に気密状態を保って上下方向に摺動
自在に嵌挿されている。また同保持筒62の下部内面に
は、容器66をセンタリングするための円錐面62a
と、容器66を密閉するためのパッキン63とが設けら
れている。さらに同保持筒62の下部が曲がり部材64
を介して上記気体管61の下部に取付けられている。
【0020】次に前記図1、図2に示す充填装置の作用
を具体的に説明する。環状液体弁60を下降させ、これ
を弁座51a、53aに当接させて、液体通路55、6
5を遮断する一方、同気体通路54aの上部に設けた気
体弁(図示せず)より、気体通路54aを遮断している
ときに、運搬装置(図示せず)により、開口した空の容
器66を充填装置の下へ送り、図示を省略した機構によ
り、保持筒62を下降させて、保持筒62の円錐面62
aにより、容器66を中心に寄せながら、保持筒62の
パッキン63を容器66の口に当接させて、容器66を
密閉する。
【0021】次いで上記気体通路54aの上部に設けた
気体弁を開き、液体槽内の上部空間部にある気体を気体
通路54a→気体通路61a→充填すべき容器66の内
部空間へ流入させて、液体槽内の気体圧力と充填すべき
容器27内の気体圧力とを平衡させる。この状態になる
と、ばね(図示せず)の作用により、環状液体弁60と
弁軸59とを上昇させ、液体通路65、55を開いて、
液体槽内の充填液を液体通路65→外ベル形阻止部材5
7の長孔状液通路57b→外ベル形阻止部材57とハウ
ジング51との間に形成した液体通路→外ベル形阻止部
材57の下端部に設けた各スリット(櫛歯状部)57a
→液体通路55→容器66へ充填する一方、内ベル形阻
止部材58の長孔状液通路58b→内ベル形阻止部材5
8と気体通路管54との間に形成した液体通路→内ベル
形阻止部材58の下端部に設けた各スリット(櫛歯状
部)58a→液体通路55→容器66へ充填する(矢印
A参照)。
【0022】このとき、充填液の充填に伴って容器27
内の気体を気体通路61a→気体通路54a→液体槽へ
戻す。容器27に充填した充填液の上面が気体管61の
下端部に達すると、気体通路61aが閉じられるので、
容器66内の気体が液体槽に戻れなくなって、容器66
内に閉じ込められ、容器66内の圧力が上昇して、充填
液の容器66内への流入が停止する。
【0023】この時点では、環状液体弁60は、開いて
いるので、容器66内に閉じ込められた気体が液体通路
55を経て液体槽に戻ろうとするが、各ベル形阻止部材
57、58の各スリット(櫛歯状部)57a、58aに
おける液の表面張力により阻止される。次いで図示を省
略した機構により、環状液体弁60と上記気体通路54
aの上部に設けた気体弁とを閉じ、容器66内の気体圧
力を下げた後、容器66を次の蓋締装置へ送り出す。
【0024】
【発明の効果】本発明の充填装置は前記のように液充填
時、充填液中の果肉糸が内外2つのベル形阻止部材の下
端部に設けたスリツト(櫛歯状部)に付着しても、液充
填が終わって弁軸が下降する都度、弁軸側の環状液体弁
が果肉糸を下方へ残らず掻き落とすので、果肉糸入り飲
料等の充填を円滑に行うことができる。
【0025】また上記のように液充填が終わって弁軸が
下降する都度、弁軸側の環状液体弁が果肉糸を下方へ残
らず掻き落とすので、果肉糸の蛋白成分がベル形阻止部
材の下端部に設けたスリツト(櫛歯状部)にこびり付く
ことがなくて、作業終了後の洗浄作業を容易に行うこと
ができる。また内外2つのベル形阻止部材の櫛歯状部に
撥水性めっきを施しており、この点からも、果肉糸を効
果的に除去できる上に、蛋白成分のこびり付きを効果的
に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の充填装置の一実施例を示す縦断側面図
である。
【図2】同充填装置のベル形阻止部材の下端部に設けた
スリツト(櫛歯状部)を示す正面図である。
【図3】従来の充填装置を示す縦断側面図である。
【図4】同充填装置のベル形阻止部材を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
51 ハウジング 51a 弁座 51b 凹部 53a 弁座 53b 凹部 54 気体通路管 55 環状液体通路 57 外ベル形阻止部材 57a スリット(櫛歯状部) 57b 長孔状液通路 58 内ベル形阻止部材 58a スリット(櫛歯状部) 58b 長孔状液体通路 59 弁軸 60 環状液体弁 61 気体管 62 保持筒 66 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平2−23400(JP,U) 特公 昭59−24959(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B67C 3/00 - 11/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状液体通路を具えたハウジングと、上
    記環状液体通路を開閉する弁軸側の環状液体弁と、液体
    を充填する容器を位置決め及び密閉する保持筒と、上記
    容器に気体を出入する気体管とを有し、液体槽の液体を
    上記環状液体通路を介して上記容器へ充填する充填装置
    において、前記ハウジングの環状液体通路の入口に弁座
    を突設し、同弁座の外側及び内側に同弁座を取り囲む内
    外2つの凹部を形成し、前記ハウジングの内面に外ベル
    形阻止部材を固定し、前記気体管に連通した気体管通路
    の外面に内ベル形阻止部材を固定して、同外ベル形阻止
    部材と前記ハウジングとの間、及び同内ベル形阻止部材
    と前記気体管との間に液体通路を形成するとともに、こ
    れら2つのベル形阻止部材の内外面の間を前記環状液体
    弁が昇降可能に構成され、これら2つのベル形阻止部材
    の下部に長孔状液通路を設けるとともに、同長孔状液通
    路よりも下方の下端部側に多数のスリットを上下方向に
    並設して櫛歯状部を形成し、同各櫛歯状部を上記2つの
    凹部内に位置させることにより液充填が終わって前記環
    状液体弁が下降する際に、同環状液体弁が前記スリット
    に付着した異物を下方へ掻き落とすことを特徴とする充
    填装置。
  2. 【請求項2】 前記2つのベル形阻止部材の櫛歯状部に
    撥水性めっきを施したことを特徴とする請求項1記載の
    充填装置。
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