JP3279912B2 - 光コネクタフェルール端面用研磨テープ、光コネクタフェルール端面の研磨方法および光コネクタフェルール端面用研磨装置 - Google Patents
光コネクタフェルール端面用研磨テープ、光コネクタフェルール端面の研磨方法および光コネクタフェルール端面用研磨装置Info
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Description
ール端面の最終仕上げ研磨において、光コネクタフェル
ール端面に傷をつけず、かつフェルールと光ファイバと
の間に段差を発生させることなく研磨して、光学特性特
に反射減衰量の向上を図るのに好適な光コネクタフェル
ール端面用研磨テープ、光コネクタフェルール端面の研
磨方法および光コネクタフェルール端面用研磨装置に関
する。
イバの接続には取り外しが容易な光コネクタが広く使用
されている。接続には光ファイバと光ファイバを被覆す
る被覆部(フェルール)からなる光ファイバフェルール
の端面同志を直接突き合わせるため、接続時の光学特性
特に反射減衰量は光ファイバフェルール端面の加工性状
と精度に依存する。
段階の研磨によって加工を行うが、最終仕上げを行う研
磨工程の加工性状と精度により、その品質が左右され、
その最終仕上げ研磨には、メカニカルポリッシングと呼
ばれている研磨が行われている。
リッシングは、次のように行われる。すなわち、まず苛
性ソーダ、アンモニア、エタノールアミン等のアルカリ
溶液に、5〜300mμの粒子径を有する研磨材粒子を
懸濁させてpH9〜12のコロイダル液からなる研磨液
を作製する。次にこの研磨液をポリウレタン等の樹脂シ
ートからなる研磨布上に供給しながら、研磨布上で光コ
ネクタフェルール端面を研磨している。また別の研磨方
法として、後述するように、種々の研磨テープを用いて
研磨する方法が試みられる。
研磨布とを利用するメカニカルポリッシングは、比較的
小さな研磨材粒子を使用することができることから、高
精度な研磨加工が期待できるが、以下のような問題があ
る。
の濃度が変化したり、あるいは研磨材粒子の凝集によっ
て研磨材粒子の粒度分布が変化したりするため、光コネ
クタフェルール端面に研磨傷や研磨斑が発生することが
ある。このようにして発生した研磨傷や研磨斑は光の反
射の原因となることから、本来の光信号のノイズになる
という問題がある。また研磨終了後に光コネクタフェル
ール端面に付着している研磨材粒子を水洗、除去する工
程が必要であり、研磨工程が煩雑である。
フィルムからなる研磨テープ用基材に対して、結合剤
(バインダ)用樹脂液中に研磨材粒子を分散させてなる
塗工剤を塗工、乾燥することによって研磨層を形成して
研磨テープを作製し、これを光コネクタフェルール端面
の最終仕上げを行う研磨工程に使用してみた。
ステルフィルムを使用し、結合剤としてポリエステル系
樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂を使用し、研磨粒子
として平均粒子径1μ以上のダイヤモンドまたはアルミ
ナを使用して研磨シートを作成し、これを光コネクタフ
ェルール端面の最終仕上げ用の研磨テープとして使用し
たものである。しかし、この研磨テープを使用した場
合、結合剤の特性、研磨材の材質、粒子径および研磨層
の表面粗さが原因で、光コネクタフェルール端面に研磨
傷を発生させるばかりか、フェルールと光ファイバとの
間に段差を発生させるという問題があり好ましくないも
のである。
ようにポリエステル系樹脂、またはポリエステルウレタ
ン系樹脂からなる場合、結合剤中における研磨材粒子の
分散性はあまり良くないので、平均粒子径1μ未満の研
磨材粒子を使用した場合にも、研磨材粒子は凝集により
1μ以上の粗大粒子になりやすい。また、研磨テープの
研磨層中の研磨材粒子がアルミナ等のセラミックスある
いはダイヤモンドのように硬度が高い場合、この研磨材
粒子の硬度と大きさに伴い研磨層表面の中心線平均粗さ
Raが0.3μ前後と大きくなる。この場合、フェルー
ルはジルコニア等の硬いセラミックスで構成され、中心
の光ファイバに比較して研磨されにくくなっているた
め、比較的軟質の光ファイバが優先的に研磨され、この
結果光ファイバがフェルールに対して内側に引込み、光
ファイバとフェルールとの間に段差が発生する。このよ
うに光ファイバが引込むと、2本の光コネクタフェルー
ル端面同志を突き合わせた場合、2本の光コネクタフェ
ルールの光ファイバ間に隙間が生じ、信号伝達時に光の
反射が生じる。
においても種々の問題を有しており、所期の目的を達成
し十分に満足し得るものではなかったものである。
ものであり、光コネクタフェルール端面に傷をつけるこ
となく、かつフェルールと光ファイバとの間に段差を発
生させることなく研磨して、反射減衰量の向上を図るの
に好適な光コネクタフェルール端面用研磨テープ、光コ
ネクタフェルール端面の研磨方法および光コネクタフェ
ルール端面用研磨装置を提供することを目的とする。
基材と、この基材上に設けられた研磨層とを備え、上記
研磨テープ用基材は厚さ50〜100μのポリエステル
フィルムであり、該基材上に設けられた研磨層は平均粒
子径5〜30mμのシリカ粒子と平均粒子径5〜30m
μの酸化マグネシウム粒子との混合物からなる研磨材粒
子と、この研磨材粒子を結合する結合剤とを有し、研磨
層表面の中心線平均粗さRaが0.005〜0.2μで
あることを特徴とする光コネクタフェルール端面用研磨
テープである。
するポリマーまたはそのプレポリマーもしくはオリゴマ
ー、または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体であること
を特徴とする光コネクタフェルール端面用研磨テープで
ある。
上に設けられた研磨層とを備え、研磨テープ用基材が厚
さ50〜100μのポリエステルフィルムであり、該基
材上に設けられた研磨層は平均粒子径5〜30mμのシ
リカ粒子と平均粒子径5〜30mμの酸化マグネシウム
粒子との混合物からなる研磨材粒子と、この研磨材粒子
を結合する結合剤とを有し、研磨層表面の中心線平均粗
さRaが0.005〜0.2μである光コネクタフェル
ール端面用研磨テープを準備する工程と、前記光コネク
タフェルール端面用研磨テープを回転板上に配置する工
程と、前記回転板を回転させるとともに、水またはアル
コールを潤滑剤として流しながら前記光コネクタフェル
ール端面用研磨テープの研磨層に対して、光ファイバと
この光ファイバを被覆する被覆部とからなる光コネクタ
フェルールの端面を押付ける工程と、を備えたことを特
徴とする光コネクタフェルール端面の研磨方法である。
と、この基材上に設けられた研磨層と、前記回転板の回
転駆動機構と、前記光コネクタフェルール端面に潤滑剤
としての水またはアルコールを供給する供給装置とを備
え、研磨テープ用基材が厚さ50〜100μのポリエス
テルフィルムであり、該基材上に設けられた研磨層は平
均粒子径5〜30mμのシリカ粒子と平均粒子径5〜3
0mμの酸化マグネシウム粒子との混合物からなる研磨
材粒子と、この研磨材粒子を結合する結合剤とを有し、
研磨層表面の中心線平均粗さRaが0.005〜0.2
μであることからなる光コネクタフェルール端面用研磨
テープを上記の回転板上に配置し、前記光コネクタフェ
ルール端面用研磨テープの研磨層に対して、光ファイバ
とこの光ファイバを被覆する被覆部とからなる光コネク
タフェルールの端面を押付けて、この端面を研磨する光
コネクタフェルール端面用研磨装置である。
30mμのシリカ材粒子と平均粒子径5〜30mμとの
混合物を有しており、表面の中心線平均粗さRaが0.
005〜0.2μであるので、光コネクタフェルール端
面に傷をつけることなく、かつフェルールと光ファイバ
との間に段差を発生させることなく研磨して、反射減衰
量の向上を図ることができる。
施の形態について説明する。図1乃至図4は本発明の実
施の形態を示す図である。
イバ2を被覆する被覆部(フェルール)3とからなる光
コネクタフェルール1が示されている。このような光コ
ネクタフェルール1の端面1aの光ファイバ2および被
覆部3に対して、光コネクタフェルール端面用研磨テー
プ10により最終仕上げ研磨が行われるようになってい
る(図1参照)。なお、光コネクタフェルール1のう
ち、光ファイバ2は石英等のガラス材料からなり、また
被覆部3はジルコニア等からなっている。
回転金属板16上にエラストマ弾性体15を介して配置
される。
説明する。図2に示すように、研磨テープ10は、厚さ
50〜100μのポリエステルフィルム等からなる研磨
テープ用基材11と、研磨テープ用基材11上に、必要
ならば設けられエポキシ樹脂、アクリル樹脂またはポリ
エステル樹脂を主成分とするプライマ層12と、研磨テ
ープ用基材11、またはプライマ層12上に設けられた
研磨層13とからなっている。ここで研磨テープ10を
シート状に形成してもよく、また帯状に形成してもよ
い。
(ミリミクロン)の研磨材粒子、例えばコロイダルシリ
カ粒子と、このシリカ粒子同志を結合する結合剤とを有
している。
る。 (1) 研磨層中の結合剤について 本発明において、結合剤としては、その構造中にシロキ
サン結合(Si−O結合)を有するモノマー、プレポリ
マー若しくはオリゴマーまたはポリマー等を使用するこ
とができ、例えば、ポリシロキサンやその誘導体、その
変性物、あるいはそのブレンド物、更にはそのモノマ
ー、プレポリマー若しくはオリゴマー等を使用すること
ができる。
するモノマー、プレポリマー若しくはオリゴマーまたは
ポリマーは勿論のこと、該ポリシロキサンを構成するモ
ノマー、プレポリマー若しくはオリゴマーまたはポリマ
ーと、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル系またはポ
リメタクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エ
チレン共樹脂合体、ポリビニルアセタール系樹脂、ゴム
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェ
ノール系樹脂、アミノープラスト系樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、その他の
樹脂を構成するモノマー、プレポリマー若しくはオリゴ
マーまたはポリマーとを混合し、そのブレンド物、ある
いは反応変性物等を使用することができる。
は、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ
酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂等のプレポリマー若しくは
オリゴマーあるいはポリマーを主鎖とし、その側鎖にポ
リシロキサンのプレポリマー若しくはオリゴマーあるい
はポリマーを、例えば、グラフト重合等によって反応さ
せ、主鎖部分を有機性で構成し、側鎖部分をシロキサン
結合からなる無機性で構成してなる有機無機複合ポリマ
ー、そのプレポリマーもしくはオリゴマー等を使用する
ことが望ましいものである。
ーを使用することによって、研磨粒子が、塗工材中、あ
るいは研磨層中で凝集することなく一次粒子の状態を保
持することができ、微細な研磨に適する研磨シートを製
造し得ると言う利点を有するものである。
一次粒子の状態を保持し得る理由は、定かではないが、
後述するように、結合剤として使用する樹脂中にシロキ
サン結合(Si−O結合)を含有していると、研磨材粒
子として、例えば、コロイダルシリカ粒子を使用する場
合、その両者が相互にSi原子を共通とする官能基を有
することになり、両者が親和性を有して該研磨材粒子
が、塗工材としての組成物の状態、あるいは塗膜状の研
磨層の状態においても一次粒子の状態を保持し得ること
により、極めて良好に研磨仕上げできる研磨シートを製
造し得るものと推定される。
ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸
ビニル系樹脂、ポリアクリル系またはポリメタクリル系
樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタ
ール系樹脂、ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共
重合樹脂を使用することができる。
性、研磨層の硬度、研磨テープ用基材との接着性の点か
ら、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂を使用すること
が好ましい。 (2) プライマー層について 本発明において、プライマー層としては、例えば、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリ
ル系またはポリメタクリル系樹脂、ポリビニルアルコー
ル系樹脂、エチレン共樹脂合体、ポリビニルアセタール
系樹脂、ゴム系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ−プラスト系樹脂、
エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹
脂、セルロース系樹脂、その他の樹脂を構成するモノマ
ー、プレポリマー若しくはオリゴマーあるいはポリマー
の一種ないしそれ以上をビヒクルの主成分とする組成物
を塗布ないし印刷して形成することができる。
ート等の硬化剤を入れてもよい。 (3) 研磨層中の研磨粒子について 本発明において、研磨粒子としてはシリカ(酸化ケイ
素)を使用することができる。シリカのモース硬度は6
〜7であり、従来の研磨テープに使用されている研磨粒
子のモース硬度が、アルミナ(酸化アルミニウム)が
8.8、炭化ケイ素が9.5、ダイヤモンドが10.0
であることを考慮すると比較的低いために、前述のよう
に光コネクタフェルール端面に傷をつけたり、あるいは
光ファイバを優先的に研磨してフェルールと光ファイバ
との間に段差を発生させることはない。一方、モース強
度が6〜7であるシリカは、前処理である粗研磨で発生
した光コネクタフェルール端面の研磨傷や加工歪みを除
去する十分な研磨力を有する。
段差の問題を解決するために、上記のシリカ粒子は、そ
の粒子径が1μ未満、好ましくは5〜30mμ位のコロ
イダルシリカを使用することが望ましい。
粒子としては、平均粒子径5〜30mμのコロイダルシ
リカと、同じく平均粒子径5〜30mμの酸化マグネシ
ウム粒子との混合物を使用することができる。酸化マグ
ネシウムのモース硬度は6であり、シリカに近い硬度を
有する。
研磨層中において充てん剤としての効果を有する。すな
わち、酸化マグネシウム粒子の添加により、研磨層中の
研磨粒子密度が高まり、研磨加工時に研磨粒子が効率よ
く作用する。又、酸化マグネシウム粒子は滑剤として作
用するため、スクラッチ傷の抑制効果を有する。
比較的高い熱伝導性を有することから、研磨層への添加
により、研磨層の熱伝導性が向上し、摩擦熱を拡散し耐
久性を向上させる利点を有するものである。
ウム粒子との配合割合としては、例えばシリカ粒子対酸
化マグネシウム粒子とを90重量部対10重量部から9
5重量部対5重量部の割合で混合して使用することがで
きる。
クタフェルール端面に傷をつけることなく、かつフェル
ールと光ファイバの間に段差を発生させることなく研磨
することから、平均粒子径5〜30mμ位の研磨粒子を
使用することが最も好ましいものである。
タフェルール1の端面1aが研磨される。次に光コネク
タフェルール1の端面1aの研磨方法について図3
(a)(b)および図4により説明する。
光ファイバ2と被覆部3とからなる光コネクタフェルー
ル1の端面1aに対して、、予め接着剤除去を目的とし
た研磨が行われる。すなわち光コネクタフェルール1の
光ファイバ2は、被覆部3内に挿着されるとともに接着
剤(図示せず)により固定されるので、接着剤が光コネ
クタフェルール1の端面1aから外方へ流出することが
あり、この場合は接着剤を予め除去しておく必要があ
る。
板21上にエラストマ弾性体20aを介してSiCの粗
粒子を含むSiC研磨テープ20が配置される。次に回
転金属板21を回転移動させながら、SiC研磨テープ
20に対して光コネクタフェルール1の端面1aが無潤
滑で約1分間押付けられる。この場合光コネクタフェル
ール1自体もSiC研磨テープ20上で自転し、このよ
うにして、光コネクタフェルール1の端面1aに付着し
た接着剤が除去される。
上にエラストマ弾性体23を介してダイヤ研磨シート2
2が配置される。次に回転金属板24を回転移動させな
がら、ダイヤ研磨シート22に対して光コネクタフェル
ール1の端面1aが約4分間押付けられ、光コネクタフ
ェルール1の端面1aが粗研磨される。この場合、潤滑
剤として水が用いられ、また光コネクタフェルール1自
体がダイヤ研磨シート22上で自転する。回転金属板2
4の回転と光コネクタフェルール1の自転との関係は、
図4に示す回転金属板21の回転と光コネクタフェルー
ル1の自転の関係と同一である。図3(b)に示す光コ
ネクタフェルール1の粗研磨中において、回転金属板2
4とダイヤ研磨シート22との間にエラストマ弾性体2
3を介在させたことにより、光コネクタフェルール1の
端面1aがダイヤ研磨シート22内に入り込み光コネク
タフェルール1の端面1aが球面状に形成される。
にエラストマ弾性体15を介して本発明による研磨テー
プ10が配置され、研磨テープ10上において光コネク
タフェルール1の端面1aが水またはアルコールを潤滑
剤として約2分間研磨される。潤滑剤としては水、アル
コールのほか、界面活性剤、オイル等一般的に知られて
いるものを用いることができる。上述のように研磨テー
プ10の研磨層13(図2)は平均粒子径5〜30mμ
のシリカ粒子を有し、表面の中心線平均粗さRaが0.
005〜0.2μであるため光ファイバ2および被覆部
3を効率よく研磨でき、加工変質層を生じたり光ファイ
バ2と被覆部3との間に段差を生じさせることはない。
ール1のうち被覆部(フェルール)3は、ジルコニア等
の硬いセラミックスで構成され、中心の光ファイバ2に
比較して研磨されにくくなっている。このため、研磨テ
ープ10の研磨層13中に1μ以上のアルミナ粒子ある
いはダイヤモンド粒子が存在し、研磨層表面の中心線平
均粗さRaが0.3μ前後であると比較的軟質の光ファ
イバ2が優先的に研磨され、この結果光ファイバ2が被
覆部3に対して内側へ引込み、光ファイバ2と被覆部3
との間に段差が生じることがある。このように光ファイ
バ2が内側に引込むと、2本の光コネクタフェルール1
の端面1a同志を突き合せた場合、2本の光コネクタフ
ェルール1の光ファイバ2間に隙間が生じ、信号伝達時
に光の反射が生じるという問題が生じる。
10の研磨層13は、シリカが5〜30mμで、Raが
0.05〜0.2μであるため、光ファイバ2および被
覆部3を均一かつ精度良く研磨することができ、このた
め光ファイバ2と被覆部3との間に段差が生じることは
ない。同時に光ファイバ2と被覆部3に傷を生じさせる
ことなく、また研磨中に他の研磨材を含む研磨液を供給
する必要はない。
3は目詰まりすることなく、全体として徐々に減少して
いく。このため、研磨テープ10の寿命は研磨層13が
存在する限り続くので、研磨テープ10の寿命を長く維
持することができる。
イド日本(株):VAGH]70重量部とトルエン10
0重量部とメチルエチルケトン100重量部とを含む樹
脂液中に、平均粒子径10〜20mμのコロイダルシリ
カゾル[日産化学工業(株):オルガノシリカゾルME
K−ST、メチルエチルケトン溶媒、固形分30%]1
00重量部を添加した後、超音波分散を行い、これをト
ルエンとメチルエチルケトンとの等量混合溶剤で希釈す
ることにより、粘度20mPa・sの研磨層用の塗工剤
(a)を得た。
グを行った。次に厚さ75μのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム[東洋紡(株):コロナ処理E5100タ
イプ]からなる研磨テープ用基材の片面(コロナ処理
面)に、上記塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95
線、版深80μ)によって5g(dry/m2 )に塗工
し、加熱乾燥した後、3μ(dry)厚の研磨層を有す
る研磨テープを得た。
研磨層表面の中心線平均粗さRaは0.005〜0.2
μの範囲であった。
図1乃至図4に示したように光コネクタフェルール端面
の最終仕上げ研磨を行った結果、光コネクタフェルール
端面に研磨傷がなく、フェルールと光ファイバとの間に
段差がない、反射減衰量が40dB以上の光コネクタフ
ェルールが得られた。 〔実施例2〕 研磨層用の塗工剤 塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー[ユニオン・カーバ
イド日本(株):VAGH]70重量部とトルエン10
0重量部とメチルエチルケトン100重量部とを含む樹
脂液中に、平均粒子径10〜20mμのコロイダルシリ
カゾル[日産化学工業(株):オルガノシリカゾルME
K−ST、メチルエチルケトン溶媒、固形分30%]9
0重量部と、平均粒子径20mμ以下の酸化マグネシウ
ム微粒子[(株)バイコウスキージャパン:バイカロッ
クス]3重量部を添加した後、超音波分散を行い、これ
をトルエンとメチルエチルケトンとの等量混合溶剤で希
釈することにより、粘度20mPa・sの研磨層用の塗
工剤(b)を得た。
グを行った。次に厚さ75μのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム[東洋紡(株):コロナ処理E5100タ
イプ]からなる研磨テープ用基材の片面(コロナ処理
面)に、上記塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95
線、版深80μ)によって5g(dry/m2 )に塗工
し、加熱乾燥した後、3μ(dry)厚の研磨層を有す
る研磨テープを得た。
研磨層表面の中心線平均粗さRaは0.005〜0.2
μ未満の範囲であった。
図1乃至図4に示したように光コネクタフェルール端面
の最終仕上げ研磨を行った結果、光コネクタフェルール
端面に研磨傷がなく、フェルールと光ファイバとの間に
段差がない、反射減衰量が40dB以上の光コネクタフ
ェルールが得られた。 〔実施例3〕 研磨層用の塗工剤 有機無機複合ポリマーシリコーン樹脂液[日本合成ゴム
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分31%]80重量部に、平均粒
子径10〜15mμのコロイダルシリカゾル[日産化学
工業(株):オルガノシリカゾルIPA−ST、イソプ
ロピルアルコール溶媒、固形分30%]20重量部を添
加した後、粘度20mPa・sの研磨層用の塗工剤
(c)を得た。
タリングを行った。次に厚さ75μのポリエチレンテレ
フタレートフィルム[東洋紡(株):易接着処理K15
31タイプ]からなる研磨テープ用基材の片面(易接着
処理面)に、上記塗工剤をグラビアリバース法(斜線版
95線、版深80μ)によって5g(dry/m2 )に
塗工し、加熱乾燥した後、3μ(dry)厚の研磨層を
有する研磨テープを得た。
研磨層表面の中心線平均粗さRaは0.005〜0.2
μ未満の範囲であった。
図1乃至図4に示したように光コネクタフェルール端面
の最終仕上げ研磨を行った結果、光コネクタフェルール
端面に研磨傷がなく、フェルールと光ファイバとの間に
段差がない、反射減衰量が40dB以上の光コネクタフ
ェルールが得られた。
〜30mμのシリカ粒子と平均粒子径5〜30mμの酸
化マグネシウム粒子との混合物を有しており、表面の中
心線平均粗さRaが0.005〜0.2μであるので、
光コネクタフェルール端面に傷をつけることなく、かつ
フェルールと光ファイバとの間に段差を発生させること
なく研磨して、反射減衰量が40dB以上の光コネクタ
フェルールが得られる。
す図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】研磨テープ用基材と、 この基材上に設けられた研磨層とを備え、 上記研磨テープ用基材は厚さ50〜100μのポリエス
テルフィルムであり、該基材上に設けられた研磨層は平
均粒子径5〜30mμのシリカ粒子と平均粒子径5〜3
0mμの酸化マグネシウム粒子との混合物からなる研磨
材粒子と、この研磨材粒子を結合する結合剤とを有し、
研磨層表面の中心線平均粗さRaが0.005〜0.2
μであることを特徴とする光コネクタフェルール端面用
研磨テープ。 - 【請求項2】結合剤が、シロキサン結合を有するポリマ
ーまたはそのプレポリマーもしくはオリゴマー、または
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とす
る請求項1又は2記載の光コネクタフェルール端面用研
磨テープ。 - 【請求項3】研磨テープ用基材と、この基材上に設けら
れた研磨層とを備え、研磨テープ用基材が厚さ50〜1
00μのポリエステルフィルムであり、該基材上に設け
られた研磨層は平均粒子径5〜30mμのシリカ粒子と
平均粒子径5〜30mμの酸化マグネシウム粒子との混
合物からなる研磨材粒子と、この研磨材粒子を結合する
結合剤とを有し、研磨層表面の中心線平均粗さRaが
0.005〜0.2μである光コネクタフェルール端面
用研磨テープを準備する工程と、 前記光コネクタフェルール端面用研磨テープを回転板上
に配置する工程と、 前記回転板を回転させるとともに、水またはアルコール
を潤滑剤として流しながら前記光コネクタフェルール端
面用研磨テープの研磨層に対して、光ファイバとこの光
ファイバを被覆する被覆部とからなる光コネクタフェル
ールの端面を押付ける工程と、 を備えたことを特徴とする光コネクタフェルール端面の
研磨方法。 - 【請求項4】回転板と、 研磨テープ用基材と、 この基材上に設けられた研磨層と、 前記回転板の回転駆動機構と、 前記光コネクタフェルール端面に潤滑剤としての水また
はアルコールを供給する供給装置とを備え、 研磨テープ用基材が厚さ50〜100μのポリエステル
フィルムであり、該基材上に設けられた研磨層は平均粒
子径5〜30mμのシリカ粒子と平均粒子径5〜30m
μの酸化マグネシウム粒子との混合物からなる研磨材粒
子と、この研磨材粒子を結合する結合剤とを有し、研磨
層表面の中心線平均粗さRaが0.005〜0.2μで
あることからなる光コネクタフェルール端面用研磨テー
プを上記の回転板上に配置し、 前記光コネクタフェルール端面用研磨テープの研磨層に
対して、光ファイバとこの光ファイバを被覆する被覆部
とからなる光コネクタフェルールの端面を押付けて、こ
の端面を研磨する光コネクタフェルール端面用研磨装
置。
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JP05803596A JP3279912B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 光コネクタフェルール端面用研磨テープ、光コネクタフェルール端面の研磨方法および光コネクタフェルール端面用研磨装置 |
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ID=13072689
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JP05803596A Expired - Lifetime JP3279912B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 光コネクタフェルール端面用研磨テープ、光コネクタフェルール端面の研磨方法および光コネクタフェルール端面用研磨装置 |
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-
1996
- 1996-03-14 JP JP05803596A patent/JP3279912B2/ja not_active Expired - Lifetime
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