JP3279472B2 - センサレスモータ駆動回路 - Google Patents

センサレスモータ駆動回路

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JP3279472B2
JP3279472B2 JP04167096A JP4167096A JP3279472B2 JP 3279472 B2 JP3279472 B2 JP 3279472B2 JP 04167096 A JP04167096 A JP 04167096A JP 4167096 A JP4167096 A JP 4167096A JP 3279472 B2 JP3279472 B2 JP 3279472B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘッドホンステ
レオ,フロッピーディスクおよびハードディスク等の回
転駆動用モータとして用いる例えば3相のセンサレスモ
ータを半波駆動するセンサレスモータ駆動回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ヘッドホンステレオ等において
は、機器の小型化、薄型化に伴い位置検出器を必要とし
ないセンサレスモータが多く用いられている。以下に、
三相半波駆動センサレスモータを用いた従来例のセンサ
レスモータ駆動回路について説明する。図2は従来のセ
ンサレスモータ駆動回路の構成を示すブロック図であ
る。図2において、1は論理演算回路、2は台形波生成
回路、3は電圧/電流変換回路、4は電流増幅回路、5
は周波数/電圧変換回路、6,7,8はセンサレスモー
タの電機子巻線、9,10,11は出力トランジスタ、
12,23,24,25は比較器、14は速度指令入力
端子、15は電源電圧端子である。
【0003】図3は従来例のセンサレスモータ駆動回路
の各点における信号波形を示す波形図を示し、電機子巻
線6,7,8の誘起電圧EU ,EV ,EW と、比較器2
3,24,25の出力信号AU ,AV ,AW と、論理演
算回路1の出力信号BU ,B V ,BW と、台形波生成回
路2の台形波電圧CU ,CV ,CW と、電圧/電流変換
回路3の台形波電流DU ,DV ,DW と、周波数/電圧
変換回路5の出力電圧Vaとを示している。
【0004】また、図4は台形波生成回路2のU相部分
の具体構成を示す回路図であり、残りのV相およびW相
もU相と同様の構成である。図4において、26,2
7,28,29はそれぞれトランジスタ、30は電流2
0 を流す定電流源、31は電流I0 を流す定電流源、
32はクランプ用の基準電圧、33はコンデンサであ
る。
【0005】図5は電圧/電流変換回路3の具体構成を
示す回路図である。図5において、34〜44はそれぞ
れトランジスタ、45は電流I1 を流す定電流源であ
る。図10は周波数/電圧変換回路5の具体構成を示す
回路図である。図10において、51〜54はそれぞれ
トランジスタ、55は電流I2 を流す定電流源、56〜
59はそれぞれ抵抗である。
【0006】図11は周波数/電圧変換回路5における
誘起電圧と出力電圧Vaとの関係を示す特性図である。
以上のように構成されたセンサレスモータ駆動回路につ
いて、以下その動作を説明する。まず、図2の速度指令
入力端子14に、外部から所望速度に応じた速度指令電
圧を設定する。センサレスモータが起動すると、電機子
巻線6,7,8に、120度位相が異なり電源電圧を中
心にした図3の正弦波状の誘起電圧EU ,EV ,EW
発生する。その誘起電圧EU ,EV ,EW を図2の比較
器23,24,25によって電源電圧端子15に加えら
れる電源電圧VCCと比較し、図3の出力信号AU
V ,AW を作成する。
【0007】この比較器23,24,25の出力信号A
U ,AV ,AW は、誘起電圧EU ,EV ,EW がそれぞ
れ電源電圧VCCより高いときにローレベルとなり、逆に
電源電圧VCCより低いときにハイレベルとなる。このよ
うな比較器23,24,25の出力信号AU ,AV ,A
W は論理演算回路1へ入力される。この論理演算回路1
では、信号AU と信号AV の否定との論理積、信号AV
と信号AW との否定との論理積、信号AW と信号AU
否定との論理積の各論理演算を行い、出力信号BU ,B
V ,BW が生成される。
【0008】この論理演算回路1の出力信号BU
V ,BW は、それぞれ比較器23,24,25の出力
信号AU ,AV ,AW の立ち上がりから120度期間の
みハイレベルとなり、残りの240度期間はローレベル
となる。この論理演算回路1の出力信号BU ,BV ,B
W を、センサレスモータの音響ノイズやスパイクノイズ
を減少させるために台形波生成回路2によって、急激な
切り替りを滑らかにした台形波電圧CU ,CV ,CW
変更する。
【0009】ここでは、台形波生成回路2を例えば図4
のように回路構成することによって、論理演算回路1の
出力信号BU のハイレベル,ローレベルに応じてトラン
ジスタ26をオン,オフさせ、コンデンサ33への充
電,放電を切り換えることによって、台形波電圧を生成
している。具体的には、論理演算回路1の出力信号BU
がハイレベルのときは、トランジスタ26がオンで定電
流源30の電流2I0 はトランジスタ26を流れ、カレ
ントミラーのトランジスタ27には流れず、したがって
トランジスタ28にも定電流源30の電流I0 はコンデ
ンサ33に流れ込み、コンデンサ33を定電流で充電し
ていき、出力信号CU の電圧は直線的に上昇していく。
そして、出力信号C U の電圧がトランジスタ29のベー
ス・エミッタ間電圧と基準電圧32の和に達すると、ト
ランジスタ29が導通して定電流源30の電流I0 はト
ランジスタ29を通して流れることになり、出力信号C
U の電圧はそれ以上上昇しない。
【0010】また、論理演算回路1の出力信号BU がロ
ーレベルのときは、トランジスタ26がオフで定電流源
30の電流2I0 はカレントミラーのトランジスタ27
に流れることになり、したがってカレントミラーのトラ
ンジスタ28にも電流2I0が流れることになる。電流
2I0 のうち半分の電流I0 は定電流源31から流れ込
み、残りの電流I0 はコンデンサ33から流れ出し、コ
ンデンサ33が定電流で放電され、出力信号CU の電圧
は直線的に下降していく。そして、最終的にトランジス
タ28のコレクタ・エミッタ間飽和電圧まで降下する。
【0011】上述の説明のように、出力信号CU の電圧
の最大値はトランジスタ29のベース・エミッタ間電圧
と基準電圧32との和で決まり、最小値はトランジスタ
28のコレクタ・エミッタ間飽和電圧で決まる。周波数
/電圧変換回路5は、例えば、図10のように回路を構
成すると、誘起電圧EU ,EV ,EW よりセンサレスモ
ータの回転速度に比例した電圧Vaがa点に得られる。
なお、この周波数/電圧変換回路5の特性は、図11の
特性図で示される。
【0012】ここで、周波数/電圧変換回路5について
詳しく説明する。図10において、電圧Vaは、抵抗5
6の抵抗値をr56とし、抵抗56に流れる電流をI56
したときに、
【0013】
【数1】Va=I56×r56 で決まる。また、抵抗56に流れる電流I56は、トラン
ジスタ52,53,54のベース電流を無視すると、
【0014】
【数2】I56=I57+I58+I59 で表される。ただし、I57,I58,I59は抵抗57,5
8,59に流れる電流である。ここで、抵抗57,5
8,59に流れる電流I57,I58,I59は、抵抗57,
58,59の抵抗値をそれぞれrとし、トランジスタ5
2,53,54のエミッタの電位をそれぞれV1
2 ,V3 としたときに、
【0015】
【数3】I57=(EU −V1 )/r
【0016】
【数4】I58=(EV −V2 )/r
【0017】
【数5】I59=(EW −V3 )/r で表される。また、図10において、トランジスタ5
1,52,53,54のベース・エミッタ間電圧VBE
0.7V近似で考えると、トランジスタ52,53,5
4がオンとなった場合、
【0018】
【数6】V1 =V2 =V3 =VCC となる。したがって、〔数3〕,〔数4〕,〔数5〕よ
り、EU ≦VCCの場合にI57=0となり、EV ≦VCC
場合にI58=0となり、EW ≦VCCの場合にI59=0と
なる。
【0019】ここで、図10の動作を図3の誘起電圧E
U ,EV ,EW において、領域をAからGまでに分けて
説明する。誘起電圧EU ,EV ,EW は、電源電圧VCC
を基準とした正弦波であるので、dを振幅、ωを位相と
したときに、
【0020】
【数7】EU =dsin ω+VCC
【0021】
【数8】EV =dsin (ω−2π/3)+VCC
【0022】
【数9】EW =dsin (ω+2π/3)+VCC とおける。領域Aでは、EV <VCCより、I58=0、V
1 =V3 =VCCであるので、
【0023】
【数10】 I56=I57+I59 =(EU +EW −2VCC)/r =d{sin ω+sin (ω+2π/3)}/r =−{dsin (ω−2π/3)}/r =−(EV −VCC)/r となる。
【0024】領域Bでは、EV <VCC、EW <VCC
り、I58=I59=0、V1 =VCCであるので、
【0025】
【数11】 I56=I57 =(EU −VCC)/r となる。領域Cでは、EW <VCCより、I59=0、V1
=V2 =VCCであるので、
【0026】
【数12】 I56=I57+I58 =(EU +EV −2VCC)/r =d{sin ω+sin (ω−2π/3)}/r =−{dsin (ω+2π/3)}/r =−(EV −VCC)/r となる。
【0027】領域Dでは、EU <VCC、EW <VCC
り、I57=I59=0、V2 =VCCであるので、
【0028】
【数13】 I56=I58 =(EV −VCC)/r となる。領域Eでは、EU <VCCより、I57=0、V2
=V3 =VCCであるので、
【0029】
【数14】 I56=I58+I59 =(EV +EW −2VCC)/r =d{sin (ω−2π/3)+sin (ω+2π/3)}/r =−(dsin ω)/r =−(EU −VCC)/r となる。
【0030】領域Fでは、EU <VCC、EV <VCC
り、I57=I58=0、V3 =VCCであるので、
【0031】
【数15】 I56=I59 =(EW −VCC)/r となる。領域Gでは、EV <VCCより、I58=0、V1
=V3 =VCCであるので、
【0032】
【数16】 I56=I57+I59 =d{sin ω+sin (ω+2π/3)}/r =−{dsin (ω−2π/3)}/r =−(EV −VCC)/r となる。
【0033】なお、周波数/電圧変換回路5で誘起電圧
U ,EV ,EW よりセンサレスモータの回転速度に比
例した電圧Vaが得られるのは、誘起電圧EU ,EV
Wの振幅がセンサレスモータの回転速度に比例してい
るからである。周波数/電圧変換回路5の出力端である
a点の電圧Vaは、比較器12で速度指令入力端子14
に設定された速度指令電圧と比較されて、両者の誤差電
圧に対応した図5の誤差信号電流I1 が比較器12から
出力される。台形波生成回路2の台形波電圧CU
V ,CW は、電圧/電流変換回路3によって、その誤
差信号電流I1 に応じた台形波電流DU ,DV ,DW
変換される。ここでは、例えば、図5のように回路を構
成して、台形波電圧CU ,CV ,CW に応じて、誤差信
号電流I1 をU相,V相,W相に配分している。ここ
で、図5の回路動作について詳しく説明する。電流I2
がトランジスタ43に流れるが、カレントミラーによっ
て同じ電流がトランジスタ44に流れる。この電流はト
ランジスタ40〜42のインピーダンス比に応じて配分
され、そのインピーダンス比は台形波電圧CU ,CV
W によって決まる。そして、トランジスタ40に配分
された電流はトランジスタ34に流れ、カレントミラー
によって同じ電流がトランジスタ35を通して台形波電
流DU として流れる。また、トランジスタ41に配分さ
れた電流はトランジスタ36に流れ、カレントミラーに
よって同じ電流がトランジスタ37を通して台形波電流
V として流れる。また、トランジスタ42に配分され
た電流はトランジスタ38に流れ、カレントミラーによ
って同じ電流がトランジスタ39を通して台形波電流D
W として流れる。
【0034】そして、台形波電流DU ,DV ,DW は、
電流増幅回路4で増幅されて、出力トランジスタ7,
8,9のベースにそれぞれ供給され、センサレスモータ
が駆動される。このとき、比較器12によって周波数/
電圧変換回路5の出力電圧Vaは負帰還がかかり、速度
指令入力端子14に設定された速度指令電圧と等しくな
り、センサレスモータは所望の速度で回転する。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、電圧/電流変換回路3で、台形波電圧を
台形波電流に変換する際に、通電していない相に、不要
な微少電流が流れてしまうことがあった。この点を図6
を参照しながら説明する。図6には、電機子巻線6,
7,8の誘起電圧EU ,EV ,EW と台形波生成回路2
の台形波電圧CU ,CV ,CW と電圧/電流変換回路3
の台形波電流DU ,DV ,DW とを示している。また、
U は通電切替時における通電している相(V相,W
相)と通電していない相(U相)の電圧差を示し、VV
は通電切替時における通電している相(W相,U相)と
通電していない相(V相)の電圧差を示し、VW は通電
切替時における通電している相(U相,V相)と通電し
ていない相(W相)の電圧差を示し、IU ,IV ,IW
は台形波電流DU ,DV ,DW 中の不要な微小電流を示
している。
【0036】上記のような微小電流IU ,IV ,I
W は、例えば、図5のように電圧/電流変換回路5を構
成した場合、通電している相と通電していない相の電圧
差が十分でない場合において、通電の切り替わり時に発
生する。例えば、ヘッドホンステレオのように、低い電
源電圧の動作を要求される機器においては、電源電圧が
低いことと台形波駆動を行うことの二つの要因が重なっ
て、図6のように通電相の切り替わり時に、上記の電圧
差が十分に取れず、通電していない相に、不要な微小電
流IU ,IV ,IW が流れてしまう。この不要な微小電
流IU ,IV ,IWは、電流増幅回路4で増幅されて、
出力トランジスタ9,10,11のベースに流れ込み、
センサレスモータを減速させるように働く。この結果、
消費電流が増える。これは、低消費電力が望まれる機器
においては、大きな問題となる。
【0037】また、上記の不要な微小電流IU ,IV
W を取り除くために、図5のトランジスタ34,3
6,38のベース・エミッタ間に破線で示すように、抵
抗46U,46V,46Wを入れることが考えられる
が、そうすると、図6の台形波電流DU ,DV ,D
W は、図9の略台形波電流DU ’,DV ’,DW ’のよ
うに、変化して、通電信号の立ち上がり、立ち下がり時
が急峻となり、センサレスモータから発生する音響ノイ
ズやスパイクノイズが大きくなり、音響機器において
は、問題となる。
【0038】したがって、この発明の目的は、音響ノイ
ズやスパイクノイズを大きくすることなく、各相の電機
子巻線に通電していない期間に各相の電機子巻線に流れ
ようとする不要な電流を取り除くことができ、低消費電
力化を実現することができるセンサレスモータ駆動回路
を提供することである。
【0039】
【課題を解決するための手段】この発明のセンサレスモ
ータ駆動回路は、n相(nは2以上の整数)のセンサレ
スモータをn相半波駆動するものであり、一端が電源電
圧端子に共通接続されたセンサレスモータのn相の電機
子巻線の他端にコレクタを各々接続しエミッタをそれぞ
れ接地したn個の出力トランジスタと、n相の電機子巻
線に発生する誘起電圧と電源電圧とをそれぞれ比較する
n個の誘起電圧/電源電圧比較手段と、n個の誘起電圧
/電源電圧比較手段の出力信号をn相の台形波電圧に変
換する台形波変換手段と、センサレスモータの回転速度
に比例した速度対応電圧を生成する周波数/電圧変換手
段と、外部から入力される速度指令電圧と速度対応電圧
との誤差電圧を検出する速度指令電圧/速度対応電圧比
較手段と、台形波生成手段から出力されるn相の台形波
電圧を誤差電圧に応じた大きさのn相の台形波電流に変
換してn個の出力トランジスタのベースにそれぞれ供給
する電圧/電流変換手段と、センサレスモータのn相の
電機子巻線に発生する誘起電圧と所定の基準電圧とをそ
れぞれ比較するn個の誘起電圧/基準電圧比較手段と、
n個の誘起電圧/基準電圧比較手段の出力にそれぞれ基
づきセンサレスモータのn相の電機子巻線に発生する誘
起電圧が所定の基準電圧より高い期間に電圧/電流変換
手段からn個の出力トランジスタのベースにそれぞれ供
給される電流を遮断するn個の不要電流除去手段とを備
えている。
【0040】この発明の構成によると、センサレスモー
タが回転することによって、電機子巻線に生じる誘起電
圧とある基準電圧とをn個の誘起電圧/基準電圧比較手
段とにより比較して、センサレスモータのn相の電機子
巻線に発生する誘起電圧が所定の基準電圧より高い期間
に電圧/電流変換手段からn個の出力トランジスタのベ
ースにそれぞれ供給される電流をn個の不要電流除去手
段で遮断することにより、各相の電機子巻線に通電して
いない期間に各相の電機子巻線に流れようとする不要な
微小電流を取り除くことができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、この発明のセンサレスモー
タ駆動回路の実施の形態を図面に従って説明する。図1
は、この発明の実施の形態における三相半波駆動センサ
レスモータを駆動するセンサレスモータ駆動回路の構成
を示すブロック図である。図1において、1は論理演算
回路、2は台形波生成回路、3は電圧/電流変換回路、
4は電流増幅回路、5は周波数/電圧変換回路、6,
7,8はセンサレスモータの電機子巻線、9,10,1
1は出力トランジスタ、12,23,24,25は比較
器、14は速度指令入力端子、15は電源電圧端子であ
り、この部分は、従来のセンサレスモータ駆動回路と同
じである。16,17,18は比較器、19は基準電
圧、20,21,22は不要電流除去用のトランジスタ
であり、この部分が従来例に対して追加された部分であ
る。
【0042】ここで、3個の出力トランジスタ9,1
0,11は、一端が電源電圧端子15に共通接続された
センサレスモータの3相の電機子巻線6,7,8の他端
にコレクタを各々接続しエミッタをそれぞれ接地してい
る。また、比較器23,24,25は、それぞれ誘起電
圧/電源電圧比較手段を構成し、3相の電機子巻線6,
7,8に発生する誘起電圧と電源電圧VCCとをそれぞれ
比較する。論理演算回路1は、比較器23,24,25
の出力信号AU ,AV ,AW を論理演算して台形波変換
のための通電タイミングを決める信号BU ,BV ,BW
を作成する機能を有し、台形波生成回路2は、論理演算
回路1の出力信号BU ,BV ,BW を台形波電圧CV
U ,CW に変換する機能を有し、論理演算回路1およ
び台形波生成回路2で、3個の比較器23,24,25
の出力信号AU ,AV ,AW をn相の台形波電圧CV
U ,CW に変換する台形波変換手段として機能する。
周波数/電圧変換回路5はセンサレスモータの回転速度
に比例した速度対応電圧Vaを生成する周波数/電圧変
換手段となる。比較器12は、外部から入力される速度
指令電圧と速度対応電圧Vaとの誤差電圧を検出し、誤
差電圧に応じた誤差電流I1 を出力する速度指令電圧/
速度対応電圧比較手段となる。電圧/電流変換回路3
は、台形波生成回路2から出力される3相の台形波電圧
U ,CV ,CWを誤差電流I1 に応じた大きさの3相
の台形波電流DU ,DV ,DW に変換して電流増幅回路
4を介して3個の出力トランジスタ9,10,11のベ
ースにそれぞれ供給する。
【0043】比較器16,17,18は、センサレスモ
ータの3相の電機子巻線6,7,8に発生する誘起電圧
U ,EV ,EW と所定の基準電圧19とをそれぞれ比
較する3個の誘起電圧/基準電圧比較手段となる。トラ
ンジスタ20,21,22は、3個の比較器16,1
7,18の出力信号SU ,SV ,SW にそれぞれ基づき
センサレスモータの3相の電機子巻線6,7,8に発生
する誘起電圧EU ,EV,EW が所定の基準電圧19よ
り高い期間に電圧/電流変換回路3から3個の出力トラ
ンジスタ9,10,11のベースにそれぞれ供給される
電流を遮断する不要電流除去手段となる。
【0044】図7は、U相のみの電流増幅回路4および
比較器16との接続部の具体構成を示す回路図である。
図7において、47および48はカレントミラーを構成
するトランジスタ、49はトランジスタ48によりドラ
イブされるトランジスタである。ここで、例えば、電圧
/電流変換回路3は、図5のように構成するものとす
る。
【0045】図8は、図1の各点における信号波形図で
あり、センサレスモータの3相の電機子巻線6,7,8
に発生する誘起電圧EU ,EV ,EW と、電圧/電流変
換回路3の台形波電流DU ,DV ,DW と、比較器1
6,17,18の出力信号SU,SV ,SW と、電流増
幅回路4へ入力される台形波電流PU ,PV ,PW とを
示している。
【0046】以上のように構成されたセンサレスモータ
駆動回路について、以下その動作を説明する。従来のセ
ンサレスモータ駆動回路の同一部分の回路動作は、従来
の技術の項で説明したとおりであるので、重複した説明
は省略する。センサレスモータが起動すると、電機子巻
線6,7,8に誘起電圧EU ,EV ,EW が発生する。
その誘起電圧EU ,EV ,EW を、ある基準電圧(例え
ば電源電圧VCC)と比較器16,17,18によって比
較することにより、図8の出力信号SU ,SV ,SW
生成される。この信号SU ,SV ,SW を利用して、例
えば、図7のように電流増幅回路4と比較器16との接
続部を構成すると、信号SU のハイレベル,ローレベル
に応じてトランジスタ20がスイッチされ、このトラン
ジスタ20がオンの期間、台形波電流DU がトランジス
タ20を通しグラウンドに流れることになって電流増幅
回路4への供給が遮断され、トランジスタ20がオフの
期間は従来例と同様に台形波電流DU が電流増幅回路4
で増幅されて出力トランジスタ9のベースに供給される
ことになる。この結果、図8のように、台形波電流
U ,D V ,DW は、不要な微小電流IU ,IV ,IW
が取り除かれて、台形波電流PU,PV ,PW となって
電流増幅回路4へ供給されることになる。ただし、図8
では不要な微小電流IU ,IV ,IW が発生した場合の
台形波DU ,DV ,DW の波形を示してある。また、基
準電圧19を変化させることによって、信号SU
V ,SW のハイレベルとなる期間を変化させることが
でき、これにより、不要な微小電流IU ,IV ,IW
取り除く期間を自由に設定できる。
【0047】なお、上記実施の形態は、3相半波駆動の
センサレスモータを駆動するセンサレスモータ駆動回路
について説明したが、これに限らず、2相または4相以
上のセンサレスモータの駆動にも適用できるのはいうま
でもないことである。また、上記実施の形態では、セン
サレスモータに台形波電流を流す構成としたが、各電機
子巻線への通電期間の初めに電流値が徐々に増加し、通
電期間の終わりに電流値が徐々に減少するような波形の
電流を流す場合にも、本願と同様な課題があり、このよ
うな電流波形に対して本発明を適用すれば、課題を解決
できるのは、いうまでもないことであり、本発明でいう
台形波には、本来の台形波だけでなく、台形波に類似の
波形を含むものである。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、センサレスモータに
順次通電して、センサレスモータを回転させ、これによ
ってセンサレスモータの電機子巻線に発生する誘起電圧
を基準電圧と比較し、誘起電圧が基準電圧より高い期間
中の出力トランジスタへの電流供給を遮断することによ
り、センサレスモータの各相の電機子巻線にそれぞれ通
電していない期間に、各相の電機子巻線にそれぞれ流れ
ようとする不要な電流を取り除くことができ、モータの
音響ノイズやスパイクノイズを減らしつつ、低消費電力
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態におけるセンサレスモー
タ駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図2】従来例のセンサレスモータ駆動回路の構成を示
すブロック図である。
【図3】図2のセンサレスモータ駆動回路における各点
の信号波形図である。
【図4】図1および図2のセンサレスモータ駆動回路に
おけるU相の台形波生成回路のの一例の構成を示す回路
図である。
【図5】図1および図2のセンサレスモータ駆動回路に
おける電圧/電流変換回路の一例の構成を示す回路図で
ある。
【図6】図5の電圧/電流変換回路における信号波形図
である。
【図7】図1のセンサレスモータ駆動回路におけるU相
の比較器と電流増幅回路との接続部の構成を示す回路図
である。
【図8】図1のセンサレスモータ駆動回路における各点
の信号波形図である。
【図9】図5の電圧/電流変換回路においてトランジス
タ34,36,38のベース・エミッタ間に抵抗を入れ
た場合の出力信号波形図である。
【図10】図1および図2のセンサレスモータ駆動回路
における周波数/電圧変換回路の構成を示す回路図であ
る。
【図11】図10の周波数/電圧変換回路の誘起電圧と
a点電圧との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 論理演算回路(台形波変換手段) 2 台形波生成回路(台形波変換手段) 3 電圧/電流変換回路(電圧/電流変換手段) 4 電流増幅回路 5 周波数/電圧変換回路(周波数/電圧変換手段) 6,7,8 電機子巻線 9,10,11 出力トランジスタ 12 比較器(速度指令電圧/速度対応電圧比較手
段) 14 速度指令入力端子 15 電源電圧端子 16,17,18 比較器(誘起電圧/基準電圧比較
手段) 19 基準電圧 20,21,22 トランジスタ(不要電流除去手
段) 23,24,25 比較器(誘起電圧/電源電圧比較
手段) 26〜29 トランジスタ 30,31 定電流源 32 基準電圧 33 コンデンサ 34〜44 トランジスタ 45 定電流源 47〜54 トランジスタ 55 定電流源 56〜59 抵抗

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n相(nは2以上の整数)のセンサレス
    モータをn相半波駆動するセンサレスモータ駆動回路で
    あって、 一端が電源電圧端子に共通接続された前記センサレスモ
    ータのn相の電機子巻線の他端にコレクタを各々接続し
    エミッタをそれぞれ接地したn個の出力トランジスタ
    と、前記n相の電機子巻線に発生する誘起電圧と電源電
    圧とをそれぞれ比較するn個の誘起電圧/電源電圧比較
    手段と、前記n個の誘起電圧/電源電圧比較手段の出力
    信号をn相の台形波電圧に変換する台形波変換手段と、
    前記センサレスモータの回転速度に比例した速度対応電
    圧を生成する周波数/電圧変換手段と、外部から入力さ
    れる速度指令電圧と前記速度対応電圧との誤差電圧を検
    出する速度指令電圧/速度対応電圧比較手段と、前記台
    形波生成手段から出力されるn相の台形波電圧を前記誤
    差電圧に応じた大きさのn相の台形波電流に変換して前
    記n個の出力トランジスタのベースにそれぞれ供給する
    電圧/電流変換手段と、前記センサレスモータのn相の
    電機子巻線に発生する誘起電圧と所定の基準電圧とをそ
    れぞれ比較するn個の誘起電圧/基準電圧比較手段と、
    前記n個の誘起電圧/基準電圧比較手段の出力にそれぞ
    れ基づき前記センサレスモータのn相の電機子巻線に発
    生する誘起電圧が前記所定の基準電圧より高い期間に前
    記電圧/電流変換手段から前記n個の出力トランジスタ
    のベースにそれぞれ供給される電流を遮断するn個の不
    要電流除去手段とを備えたセンサレスモータ駆動回路。
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