JP3278208B2 - インクヘッドの回復方法及びそれを実施する装置 - Google Patents

インクヘッドの回復方法及びそれを実施する装置

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JP3278208B2 JP27432192A JP27432192A JP3278208B2 JP 3278208 B2 JP3278208 B2 JP 3278208B2 JP 27432192 A JP27432192 A JP 27432192A JP 27432192 A JP27432192 A JP 27432192A JP 3278208 B2 JP3278208 B2 JP 3278208B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、通信機器、各
情報機器に搭載または接続可能なインクジェット記録装
置或はプリンタ、及びそれに適用される記録ヘッドの回
復方法に関する発明である。特に本発明は、熱エネルギ
ーを発生してインク中に気泡を形成する発熱素子を備
え、これを電気的パルス信号によって駆動する駆動回路
を備えた装置の強制回復機構として有効な発明に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱エネルギーを用いて気泡を形成する基
本的な発明としては、米国特許第4740796号明細
書、西ドイツ公開公報第2843064号明細書に記載
されているように、発熱抵抗体を電気的パルス信号によ
って駆動するものや、光エネルギーを用いるものがあ
り、その他光エネルギーを熱に変換する素子を備えたも
のが知られている。
【0003】インクジェット記録の分野では、記録以外
にインクを吐出口から排出せしめる工程として予備吐出
と言われる回復が実行されている。この予備吐出を記録
中や待機中を含めて適切な排出を達成する発明として英
国特許第2169855号明細書が知られている。この
公報には、予備吐出として通常の記録中に実行される回
復に関して具体的に記載されて発明として明記されてい
る。
【0004】一方、極度の状態にある記録ヘッドの回復
については通常吸引回復というポンプを用いた回復が実
用化されている。記録ヘッドの状態に応じて適正な回復
処置を実行することを開示した米国特許第497745
9号明細書においても、最終的な強制回復は予備吐出で
はなく、吸引回復が採用されている。
【0005】又、従来の予備吐出は、比較的頻繁に実行
されるものであるため、通常の記録用の吐出条件か、こ
の条件に類似したものになっている。これは、記録ヘッ
ドの発熱素子の寿命を延命化するためである。この予備
吐出されたインクは、通常インク吸収体に向かって排出
されるが、これ以外に、専用の紙、記録シート、発泡
体、記録ヘッド用のキャップなどがインクの受け部材と
して知られている。
【0006】更に、上記予備吐出の回復効果を向上する
ために、記録ヘッドに密着された状態での吸引回復を上
記予備吐出に併用するという画期的な発明が本発明アサ
イニーによって1988年5月25日日米国出願SN1
98733に開示されている。
【0007】他方、キャップを記録ヘッドに密着させて
吸引を行った後に、キャップを記録ヘッドから離す前に
キャップ内を大気に連通させ、或は、キャップを記録ヘ
ッドから離した後に、キャップ内を吸引する空吸引とい
う技術を開示した発明が、米国特許第4967204号
明細書に開示されている。この発明の主たる目的は、キ
ャップ内からインクが漏れることを防止することにあ
る。
【0008】ところで、本発明の日本国出願日である1
991年10月18日より前の1991年8月14日に
米国に本発明のアサイニーにより出願されているシリア
ルナンバーSN745480号の発明では、長期放置或
は吐出口単位の使用頻度の大差による、熱エネルギー発
生型の吐出素子表面の不純物付着或はインク流動性の相
違といった問題を解決する回復処理を提供している。こ
の発明の代表的なものは、膜沸騰を生じさせるために必
要な最小限のエネルギーE0 よりも大きく、通常吐出よ
りも大きいエネルギーを供給して103 回以上の予備吐
出を行わせる強制回復モードを備え、記録媒体や、キャ
ップ内にインクを排出する回復方法が挙げられている。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】本発明者達は、こ
の先発明の強制回復モードのごとき回復を行う上で、記
録媒体の無駄を改善することを前提においた。然しなが
ら、排出インク量が多く、排出インクの跳ね返りが見ら
れたので、予備吐出時にキャップを記録ヘッドに密着さ
せたところ、逆に、上記記録ヘッド表面を大量の排出イ
ンクで覆うことになってしまった。この結果、安定した
インク吐出ができなくなり、更には記録ヘッド表面をク
リーニングすることが困難となり、通常のブレードクリ
ーニングでは除去できないインクが記録ヘッド表面に残
存してしまった。この状態で、記録を行うと記録用のイ
ンク吐出を乱してしまった。要するに、上記前提構成で
は、記録ヘッド内の回復は達成できても、新たに、記録
ヘッド表面の回復問題を引き起こし、結果的に十分な回
復結果を得ることができなかった。
【0010】また、記録媒体に、カラー記録手段による
上記強制回復モードを実行すると、記録媒体のインク収
容能力を超えてしまい、定着不良による装置内部の汚れ
や、ブレードクリーニング時の混色の問題を引き起こし
てしまった。
【0011】別の観点では、本発明者達は、キャップの
位置変動によって大量のインク予備吐出に対する適応能
力が低下して、新たにインク漏れを将来するといった問
題を見いだした。
【0012】本発明の主たる目的は、上述した通常の回
復ではない強制的な回復を必要とする問題に対して、イ
ンク保持領域に対して熱エネルギーが作用する作用領域
に供給されるエネルギーを変化させると共に、記録ヘッ
ドから離れたキャップからの空吸引によりヘッド内部及
びヘッド表面の不都合を解決できた回復方法及び装置を
提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、上記回復方法をより
確実に効率よく実行できる強制回復予備吐出モードを提
供するものである。
【0014】本発明の別の目的は、強制回復予備吐出モ
ードのインク吐出による回復効果を向上するために、記
録ヘッドの記録時の温調設定温度を更に高める工程を先
行実施する合理的かつ高寿命化を実現できる回復方法及
びその装置を提供することにある。
【0015】更に、本発明の別の目的は、記録ヘッドか
ら離れて使用される上記キャップの記録ヘッドに対する
位置調整を機械的に実行する工程を上記強制回復予備吐
出に対して先行実施する(好ましくは一吸引工程毎に該
機械的位置調整を行う)有効な回復シーケンスを提供す
ることにある。
【0016】本発明は、ベストモードとして、回復すべ
きヘッド内の記録時の温調設定温度を60℃以上に設定
し、そのための溶存気泡の気化を防止すると共に、記録
手段内部にインクが確実に充填されるべく吸引を通常よ
りも多く行う前工程と、該記録手段に通常記録条件のエ
ネルギーよりも高いエネルギーを供給し、104 回以上
の予備吐出と機械的にヘッド及びキャップの互いに離れ
た対向位置設定を行うと共に空吸引を行うフラッシング
回復工程とを有するインクヘッドの回復方法を提供する
ものである。
【0017】本発明の更に別の目的は、記録ヘッドを複
数有し、各ヘッド間の混色を防止したフラッシング回復
工程を実行するカラー記録装置を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】いずれにしても本発明の
装置の代表をここで挙げれば、以下の通りである。イン
ク保持部の熱作用部に気泡を形成するための熱エネルギ
ーを供給することで気泡を形成し、インクを吐出させて
記録を行う記録手段と、該記録手段に上記熱エネルギー
を形成するためのエネルギー供給手段と、該記録手段の
吐出口形成面を密閉するためのキャッピング手段と、該
キャッピング手段からインクを吸引する吸引手段と、上
記気泡を発生するために必要な最小限のエネルギーE0
1.25倍以上のエネルギーを供給して2×10 5
以上の予備吐出を上記記録手段から離れたキャッピング
手段に対して実行させると共に、該吸引手段による該キ
ャッピング手段から大気下におけるキャップ内インクの
吸引を行わせる強制回復手段と、を有することを特徴と
する。この発明によれば、予備吐出したインクの回収用
の記録シートを必要することなく、記録ヘッドに密着
したキャップによる上記不都合を解決して、上記強制回
復の効果を十分に記録に適用できた。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0020】図1は、本発明の実施例におけるシリアル
スキャン型式のカラーインクジェット記録装置の要部構
成を示す斜視図である。
【0021】イエローの色インクを吐出する記録ヘッド
1Y、マゼンタの色インクを吐出する記録ヘッド1M、
シアンの色インクを吐出する記録ヘッド1C、ブラック
の色インクを吐出する記録ヘッド1Kはキャリッジ20
1に所定距離をおいて設置してある。用紙やプラスチッ
ク薄板等から成る被記録材は搬送ローラ(不図示)を経
て排紙ローラ2、3に挟持され、不図示の搬送モータの
駆動に伴い矢印C方向に送られる。
【0022】ガイドシャフト4、及びエンコーダ5によ
りキャリッジ201が案内支持されている。キャリッジ
201は駆動ベルト6、7を介してキャリッジモータ8
の駆動により前記ガイドシャフト4に沿って往復移動さ
せられる。
【0023】前記、記録ヘッド1の被記録材と対面する
表面(吐出口形成面)には複数の吐出口が設けられてお
り、各吐出口の内部(液路)にはインク吐出用の熱エネ
ルギーを発生する発熱素子(電気・熱エネルギー変換
体)が設けられている。
【0024】エンコーダ5の読み取りタイミングにした
がい、前記発熱素子を記録信号に基づいて駆動し、ブラ
ック、シアン、マゼンタ、イエローの順に被記録材上に
インク液を飛翔、付着させることで画像を形成すること
ができる。
【0025】記録領域外に選定されたキャリッジ201
のホームポジションには、後述する4つのキャップをも
つキャップ部420をもつ回復ユニット400か配設さ
れている。
【0026】記録を行わない時には、キャリッジ201
をホームポジションへ移動させてキャップ部420の各
キャップにより対応する各記録ヘッド1の吐出口形成面
を密閉し、インク溶剤の蒸発に起因するインクの固着或
は塵埃等の異物の付着等による吐出口の目詰まりを防止
する。
【0027】また、上記キャップ部420の如きキャッ
ピング機構は、記録ヘッド1の記録頻度の低い吐出口の
吐出不良や目詰まりを解消するために、吐出口から離れ
た状態にあるキャップ部420へインクを吐出させる空
吐出モードに利用されたり、キャップした状態で不図示
のポンプを動作させ、吐出口からインクを吸引し、吐出
不良を起こした吐出口の吐出回復に利用される。
【0028】キャップ部420の隣接位置には、後述の
シーケンスに利用されるブレード540、拭き部材54
1が配設されており、記録ヘッド1の吐出口形成面をク
リーニングするのに使用される。
【0029】記録ヘッド1へのインクの供給は、キャリ
ッジ201上の不図示のサブタンクを介してインクチュ
ーブ9を通じてインクタンク10より行われる。
【0030】次に回復ユニット400の各部の動作につ
いて説明する。
【0031】図2は本例に係る回復ユニット400の概
略構成を示す。
【0032】ここで、401はユニット筐体であり、こ
のユニット筐体401に対して以下の各部が保持されて
いる。403はユニット内の各部動作の駆動源であるモ
ータであり、モータ出力軸405に取付けたウォーム4
07及びこれに噛合するウォームホイール409を介し
てウォームホイール軸411に駆動力が伝達される。
【0033】420は記録ヘッド1の吐出口形成面1A
に当接して吐出口周辺を覆うことが可能なキャップ部で
あり、少なくとも吐出口形成面1Aとの当接部分はゴム
等の弾性部材で形成される。430はキャップ部420
の各キャップ420Aを各記録ヘッドの吐出口形成面1
Aに夫々対応して圧接させるとともに、これにならわせ
て密着状態を確保するためのキャップ圧接・イコライズ
部である。440はポンプであり、キャップ部420の
各キャップ420Aに連通した吸引チューブ442及び
記録ヘッド1にインクを供給するため、キャリッジ本体
201に設けたサブタンク300に連通した吸引チュー
ブ444を介して夫々に吸引力を作用させ、廃インクチ
ューブ446を介してインクタンク内廃インク吸収体
(図示せず)に向けて吸引されてきたインクを排出す
る。このポンプ440は軸411に設けられたポンプ駆
動カム450及びこれに係合したポンプ駆動レバー45
2により駆動される。
【0034】本例において、キャップ部420の各キャ
ップ420Aとポンプ440とを連通するチューブ44
2は、そのチューブ442が接続されるキャップ内連通
孔442Aより鉛直方向上方に屈曲し、その後下方にあ
るポンプ440に接続されるようになっている。これに
より、キャップ420Aの記録ヘッドに対する密着状態
でキャップ部420を介して吐出口よりインク吸引を行
った後、排キャップ状態(吐出口形成面からキャップ4
20Aの先端が2mm以上、好ましくは5mmの離間距
離をおいた状態)での吸引処理(空吸引)を行わない、
もしくは十分に行わないようにすれば、少量のインクが
チューブ442内に残留する。すなわち、屈曲部の存在
によってインクがポンプ内にすべて流入しないからであ
る。このことを利用すれば、例えば記録中断時ないしは
記録休止時のキャップ状態において吐出口形成面1Aを
湿潤な雰囲気に保ち、吐出口を乾燥から保護して目詰ま
り等を防止できる。したがって、記録再開時における吸
引処理を不要もしくは僅少なものとすることができるよ
うになる。なお長期休止時ないしは電源オフ時には充分
な空吸引を行ってインクをチューブ内に残留しないよう
にし、チユーブ内での固着を防止することができる。
【0035】また、本例において、ユニット400が装
置に取付けられた状態では、ポンプ440は排出側が鉛
直方向下側に位置し、排出流路が下方を向くように配置
している。これにより、ポンプ440からのインク排出
が重力の作用を受けて円滑に行われることになる。
【0036】図3は、本発明の記録ヘッドに対向離間す
るキャップを記録ヘッドに対して正対応するように、相
対的な位置決めを機械的係合によって行う手段の一例を
説明するものである。本発明はこの実施例に限定される
ことなく、記録ヘッド側から伸長するレバーや、記録ヘ
ッド又はキャップのいずれかを微少移動させて、上記正
対置できるものすべてを含むものである。又、係合部
は、記録手段に限らずキャッピング手段のいずれでも良
く、夫々の部材を位置決め保持する支持体やヘッド或は
キャップ自体でも良い。
【0037】図3(A)は回復ユニット400の側断面
図である。ここで461はその先端部461Aが記録ヘ
ッドカバー205に設けられた凹部に進入することによ
りキャップ部420を吐出口形成面1Aに正対させるア
クセスレバーであり、少なくともその先端部分が記録ヘ
ッド走査方向(図面に直行する方向)に変位もしくは移
動可能である。465はアクセスレバー駆動アームであ
り、アクセスレバー461と結合している。また、この
アームは一端付近の軸465Aのまわりに回動可能であ
る。467は軸411に設けたカムであり、アーム46
5上のピン468と係合している。469はピン468
をカム467の輪郭にならわせてアーム465の動作を
規制するためのばねであり筐体401とアクセスレバー
461に設けた突起463との間に張架されてアーム4
65にカム467側への回動習性を付与する。
【0038】471はキッャプ部420を保持するキャ
ップホルダー、473はキャップホルダー471と一体
に設けられたホルダガイドレバーであり、その先端部4
75は筐体401に設けた穴を貫いて突出している。キ
ャップホルダー471はキャップ部420を保持して回
復ユニット400に対して進退可能であり、前進に応じ
てキャップ部420と吐出口形成面1Aとの当接がなさ
れ、後退に応じてこれが解除される。また、キャップ部
420ないしキャップホルダ471は記録ヘッド走査方
向に関して変位可能である。477はそのキャップホル
ダ471の進退を規制するカムに対しホルダ側係合部を
ならわせるためのばねであり、ホルダガイドレバー先端
部475に設けられている。
【0039】キャップ部420には後述する大気連通孔
が設けられ、この連通孔も同じく後述するカム513及
び駆動レバー511等を介して開閉される。
【0040】この大気連通孔の開閉機構を含め、キャッ
プ部の進退機構、アクセスレバーの進退機構等について
は図4〜図6について後述する。
【0041】図3(A)において、481は回復処理等
において回復ユニット400とキャリッジ部200との
ロック状態を得るためのロック部である。
【0042】また、本例では、ポンプ440は筐体側ポ
ンプ受容部401Aに設けた図3(B)に示すような保
持具483にて保持される。この保持具483は略C字
形状を有し、その弾性変形及び復元力によりポンプ44
0の保持を行う。なお、491及び493は、それぞ
れ、筐体側及びポンプ側の係止部であり、ポンプ440
の位置決め及び取付位置の保持に利用される。
【0043】図4はキャップ部の大気連通孔開閉機構を
中心として描いた回復ユニットの斜視図、図5は当該開
閉機構、キャップ部進退機構及びアクセスレバー進退機
構を中心として描いた回復ユニットの側断面図である。
【0044】まず、大気連通機構について説明する。
【0045】これらの図において、501はキャップ部
420の大気連通孔である。503は開閉レバーであ
り、大気連通孔部501を閉塞するためのパッド505
を設けたアーム503Aと作動レバー511に係合する
アーム部503Bとを有し、軸507のまわりに回動可
能に支持されている。509は開閉レバー503に対し
大気連通孔を閉塞する方向の回動習性を与えるためのば
ねである。
【0046】作動レバー511は、連通孔開閉用カム5
13に係合する部分511Aと開閉レバー503のアー
ム部503Bに係合する部分511Bとを有し、軸51
5のまわりに回動可能である。517はばねであり、部
分511Aがカム513に当接する方向に作動レバー5
11に対して回動習性を与えている。これにより、カム
513の変位に伴ってキャップ部420内空気が大気と
連通/遮断されることになる。
【0047】次に、キャップ部420の進退機構につい
て説明する。
【0048】図5において、キャップホルダ471及び
ホルダガイドレバー473は二点鎖線に示してある。5
21はホルダガイドレバー473に設けたコロであり、
キャップ進退用カム523と係合している。531はア
クセスレバー461の長手方向に設けた長穴であり、キ
ャップホルダ471に突設したピン533を嵌入させて
いる。従って本例の場合キャップ部420は進退動作に
際して長穴531に案内されることになる。また、記録
ヘッド走査方向にはアクセスレバー461と連動するこ
とになる。
【0049】535は、ばね477と協働してキャップ
部420を後退方向に付勢するばねである。また、20
5Hはアクセスレバー461の突入を受容すべく記録ヘ
ッドカバー205に設けた凹部である。
【0050】なお、図5においては、アクセスレバー駆
動アーム465は図の簡素化のため図3とは異なる位置
に示してある。
【0051】次にアクセスレバー461及びキャップ部
420の進退動作について説明する。
【0052】一般に、キャリッジを記録ヘッド吐出口形
成面とキャップとが正対した位置に精度高く停止させる
のは困難である。そこで、例えば回復ユニット側に突出
可能な部分を、記録ヘツド側にはこれを受容可能な部材
を設け、前者を後者に突入させることによって強制的に
記録ヘッド側がキャップに正対する位置にキャリッジを
設定するようにしても良い。本例では、キャリッジには
4個の記録ヘッドが搭載され、その重量は多大なものと
なっているため、これを上記のように強制的に変位させ
るのは大きな力を要するのみならず、上記突出部材やキ
ャップ等に過大な負荷を生じさせることにもなる。
【0053】そこで、本例ではキャップ部420側を記
録ヘッド吐出口形成面に正対させるべく変位させる構成
を採用する。
【0054】これを図6(A)〜(C)を用いて説明す
る。
【0055】まず、キャップ部によって覆われるべき4
つの記録ヘッドの配設範囲Hと、各別に記録ヘッドの突
出口形成面を覆う4つのキャップ部の配設範囲Cとが図
6(A)のようにdだけずれてキャリッジが停止したと
する(通常この距離dは、キャリッジ駆動モータの微少
なムラによって引き起こされるわずかなものであるが、
本発明のように多量のインクを受ける場合は、新たなイ
ンクもれの問題を引き起こす場合がある。)。
【0056】この状態からアクセルレバー461を突出
させて行くと、やがてその先端部461Aのテーパ部4
61Tがヘッドカバー205の凹部205Hに係合し、
アクセスレバー461がキャリッジ走査方向Sに変位可
能に支持されているのであれば、図6(B)に示すよう
に図中左方向に移動しながら凹部205Hに突入して行
くことになる。また、その左方向の移動は、ピン533
と長穴531とが係合していることから、キャップホル
ダ471ないしキャップ部420の同方向への変位を伴
うものとなる。
【0057】而して、アクセスレバー先端461Aの凹
部205Hへの突入が完了した図6(C)の状態では範
囲Hと範囲Cとのずれがなく、すなわち、記録ヘッドと
キャップ部420とが正対した状態となるので、キャッ
プ部420と前進させれば正確なキャッピングが施され
ることになる。
【0058】本例では、キャリッジの停止位置制御に関
して厳格な精度が要求されることなく、ある程度の精度
が確保されれば、アクセスレバーは凹部に突入できるよ
うにしている。
【0059】図6(A)〜(C)において540はブレ
ード、541は拭き部材であり、上述の各部と同様回復
ユニット400内に設けたカムによって進退可能で、吐
出させた状態でのキャリッジ走査に応じて記録ヘッド吐
出形成面に係合してその清掃を行うものである。
【0060】図7(A)〜(C)は本例において用いた
ポンプ440の構成例を示す。ポンプ440はシリンダ
本体551とシリンダヘッド553及び555と、ピス
トン557と、弁ユニット559とを有している。弁ユ
ニット559は一方のシリンダヘッド553に取付けら
れており、シリンダヘッド553はシリンダ本体551
上の突起561にスナップファスニング(所謂パッチン
止め)されている部分563を有し、これにより簡単に
弁ユニット559及びシリンダヘッド553の取付けが
可能となる。
【0061】弁ユニット559はキャップ側及びサブタ
ンク側からのインク導入口を開閉可能な弁体565と、
これを閉塞方向に付勢するばね567とを有している。
【0062】ピストン557は、一部に流路556を形
成したピストン軸577Aとピストン軸557Aに設け
られた弁体571及びフランジ部573と、軸557A
に遊嵌した状態で弁体、フランジ間に配置され、内部に
インク流路570Aを形成したコマ570とを有する。
また、シリンダヘッド555は封止用シール部555A
を有し、上記シリンダヘッド553と同様にシリンダ本
体551に取付けられる。
【0063】かかる構成において、図7(B)のよう
に、図中下方にピストン557が変位する場合は、上方
の室に発生する負圧によりばね567の付勢力に抗して
弁体565がインク導入口を開放し、これによってキャ
ップ側及びサブタンク側よりインク吸引がなされるとと
もに、弁体571が流路570Aを閉塞しているので、
下方室内のインクは逆流を生じることなく管部575を
介して排出される。その後、図7(C)に示すように、
ピストン557が上方に変移すると、弁体571は流路
570Aを開放し、上方室内に貯溜されていたインクが
流路570Aに及び556を介して下方室内に導入され
て行く。また、このときには弁体565がインク導入口
を閉塞するので、キャップ側及びサブタンク側にインク
が逆流することはない。
【0064】以上のような構成及び動作を行うポンプ4
40は図3(B)に示したような保持具にて回復ユニッ
ト筐体401に取付けられる。また、本例ではピストン
440は1キャップすなわち1記録ヘッドに対して1
つ、計4個が配設される。
【0065】本例の場合、記録ヘッドは色を異にするイ
ンク(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応
して4個設けられている。
【0066】図8は、本例に係る4つのポンプの駆動系
の概念図である。図に示すように、本例ではポンプ44
0は2個一組とされ、各組において軸471に取付けた
カム450及びレバー452により駆動される。本例で
は各組のカム位相を等しくし、すなわち4つのポンプ4
40は同位相で駆動されるようにしている。
【0067】以上の回復ユニットの各部カムないしこれ
に駆動される各部等の動作タイミングは、例えば図9の
ように定めることができる。なお、図9において「セン
サ」とはキャップ開閉状態を検出するセンサである。
【0068】図9、図12を用いて記録ヘッドの長期間
放置後におけるインク吐出正常化のためのヘッドリフレ
ッシングモードについて説明する。なお、本実施例は、
記録ヘッドの吐出口面とキャップとが離間した状態(即
ち、キャップ自体が大気連通状態)で行われるモードに
ついての例である。
【0069】まず、長期間放置後の記録ヘッドの保温温
度を回復効果を高めるために35℃から65℃(60℃
以上が好ましく、70℃以下にすることがより好まし
い。)に切り換える。図12は、図9のタンミングチャ
ートをフローチャートとして説明するもので、補足説明
として利用する。
【0070】ヘッド温度が65℃に達したら、回復ユニ
ットの各部カムをAの範囲で一往復させる。この動作に
よりキャップが記録ヘッドの吐出口形成面と密着した状
態でピストンが動作し、インクを吸引した後キャップが
吐出口形成面より離れ、更にピストンが動作しキャップ
中のインクが空吸引されキャップ内インクが回収され
る。この動作によって記録ヘッドを65℃まで急激に昇
温させたことにより生じたヘッド内部の気泡を取り除く
ことができる。このとき、アクセスレバーがキャリッジ
に対して進退を行うことにより各色ヘッドとキャップの
位置が正確に保たれる。
【0071】次にキャリッジを一度回復ユニットがある
ホームポジションから記録領域側に移動退避させた後、
各カムをCの位置で固定し、ブレードをキャリッジに対
して前進させ、この状態でキャリッジを再びホームポジ
ション側に走査移動させることで吐出口形成面に付着し
たインク滴やゴミなどを除去する。
【0072】次に各カムをB1の範囲で往復させながら
駆動周波数を通常の記録動作時に印加させる値の2分の
1である3KHzに落し、パルス時間を通常の記録動作
時に印加される値の3μsに対して1μs長くした4μ
sでヒーターを駆動させて対向配置されているキャップ
に向けてインクを吐出する。なお、前述したインク吐出
工程では、B1の範囲でカムを一往復させることにより
キャップは吐出口形成面より離れた状態で吸引ポンプが
一往復し空吸引をインクの吐出に応じて行っている。こ
のB1の範囲でのカムの一往復により吸引ポンプが一往
復するがその間に記録ヘッドからは一吐出口あたり10
000パルスの吐出が行われることになる。このインク
の吐出量はキャップ内に向かって吐出したインクがキャ
ップからあふれる前に前述のポンプによる吸引動作でキ
ャップ内のインクを十分空吸引可能な量である。一吐出
口あたり250000パルスの吐出すなわちピストンが
25往復するとヘッドフラッシングモードの吐出を終了
する。このときも、アクセスレバーがキャリッジに対し
て進退を繰り返し、ヘッドインク吐出口とキャップの位
置が正確に保たれ、キャップ外へインクが吐出されるこ
とはない。
【0073】次に、キャリッジを再び回復ユニットがあ
るホームポジションから記録領域側に退避させた後、ブ
レードをCの位置で前進させて固定し、キャリッジをホ
ームポジション側に向かって移動させることで吐出口形
成面を清掃後ブレードを後退させ、つづいて各カムをD
の位置に固定し、拭き部材をキャリッジに対して前進さ
せ、キャリッジを拭き部材上で往復移動させて更に吐出
口形成面を清掃してヘッドフラッシングモードの全工程
を終了する。
【0074】このようにキャップを記録ヘッドから離間
させた状態で、キャップ内に吐出させたインクを吸引し
ているので、ポンプによって発生された負圧が記録ヘッ
ドに対して不必要に作用せずヒーターの発熱によるヒー
ターのリフレッシュを含めた吐出回復が良好に行われ
る。
【0075】本実施例によれば、吐出口形成面とキャッ
プ部材とは離間した状態で所定の距離が保たれているた
め、キャップ内のインクの跳ね返り等により吐出口形成
面が濡れ、吐出不良を起こすといった問題がない。
【0076】また、たとえ、インクミストなどが吐出口
形成面に付着してもインク吐出後のクリーニングにより
清掃されるため吐出口形成面の濡れた状態が解消される
ためインクの吐出に関して問題を起こすことはない。
【0077】また、常にキャップに向けてインクを吐出
させ、このインクの吐出に応じてキャップ内からインク
を吸引しているため回復のために使用されていた無駄な
被記録材を使用することなく効率的に吐出回復が可能で
ある。
【0078】次に本発明における他のヘッドフラッシン
グモードの一例を説明する。
【0079】記録装置の要部構成、回復ユニットの構
成、動作は先の実施例と同様のため説明は省略する。
【0080】図10に本実施例における回復ユニット各
部の動作タイミングを示し、リフレッシッングモードの
吐出回復動作を説明する。なお、本実施例は記録ヘッド
とキャップが当接した状態で、キャップ側の大気開放弁
を開放させた状態で(大気開放状態)に関する例であ
る。この構成を実施する場合、キャップ内に吐出される
インクは、キャップ内に部分的に残る(吸収体に吸収さ
れる量)程度に吐出条件と、吸引ポンプによる吸引力を
設定すれば、上述したインクあふれでヘッド表面が汚れ
ることはない。図10の実施例よりも図9実施例の方
が、インクの跳ね返りの発生割合が極めて小さいのでよ
り好ましい。
【0081】まず、長期間放置後の記録ヘッドの保温温
度を回復効果を高めるために35℃から65℃に切り換
える。
【0082】ヘッド温度が65℃に達したら、回復ユニ
ットの各部カムをAの範囲で一往復させる。この動作に
よりキャップが記録ヘッドの吐出口形成面と密着した状
態でピストンが動作し、インクを吸引した後、キャップ
が吐出口形成面より離れ、更にピストンが動作し、キャ
ップ中のインクが空吸引される。上記動作で記録ヘッド
を急激に昇温させたことにより生じたヘッド内部の気泡
を取り除くことができる。このときアクセスレバーがキ
ャリッジに対して進退を行うことにより、各色ヘッドと
キャップの位置が正確に保たれる。
【0083】次にキャリッジを一度回復ユニットがある
ホームポジションより記録領域側に一旦退避させた後、
各カムをCの位置で固定し、ブレードをキャリッジに対
して前進させてキャリッジをホームポジション側に再び
移動させながら吐出口形成面に付着したインク滴を除去
する。
【0084】次に各カムをB2の範囲で往復させながら
駆動周波数を通常の記録時の2分の1である3KHzに
落とし、パルス時間を通常の記録時に印加する3μsに
対して1μs長くした状態で対向配置されているキャッ
プに向けてインクを吐出する。B2の範囲でカムが一往
復するとキャップが閉じた(吐出口形成面に密着した)
状態で吸引ポンプが一往復し、吐出口よりインクが吸引
される。なお、このときキャップ側に設けられている大
気開放弁が開放状態とされ、キャップ内は大気連通状態
となっている。ポンプカムが上死点の540°の所から
下死点360°の位置に移動し、吸引動作が行われてい
るときのみ一吐出口あたり5000パルスの吐出が行わ
れ、この量はキャップが閉じた状態でインクがあふれな
い量である。一吐出口あたり、250000パルスの吐
出すなわちピストンが50往復すると回復モードの吐出
を終了する。このとき、アクセスレバーは、キャリッジ
に対して突入状態であり、インク吐出口とキャップの位
置は正確に保たれている。
【0085】次にキャリッジを再び回復ユニットがある
ホームポジションより退避させた後、ブレードをCの位
置で固定し、キャリッジをホームポジションに移動させ
ながら吐出口形成面を清掃後、各カムをDの位置に固定
し、拭き部材をキャリッジに対して出し、キャリッジを
拭き部材上で往復移動させて更に吐出口形成面を清掃し
て本吐出回復動作を終了する。
【0086】このように大気連通状態のキャップをヘッ
ドと当接させた状態でフラッシングモードを行っている
ので、ポンプで発生した吸引負圧が記録ヘッドに作用せ
ず、ヒーターの発熱によるヒーターのリフレッシュを含
む吐出状態の回復が良好に行われる。
【0087】また、本実施例においてもインクの吐出に
応じてキャップ内のインクを吸引しているため、回復操
作で使用されていた無駄な被記録材を使用することなく
効率的に吐出回復が可能である。
【0088】なお、本実施例において、インク吐出及び
キャップ内インク吸引時にキャップを大気に開放状態と
せず、密閉状態としてインクの吐出とキャップ内インク
吸引を行うことで、インクの吐出口の内部で強制的にイ
ンクが引き出されることによるインクの強制流れによ
り、発熱素子表面で発泡する泡の発泡核の位置や消泡位
置が変化することになり、発熱素子表面全体を良好に活
性化することが可能となる。
【0089】また、前述の各実施例では記録ヘッドの長
期放置の場合を例に挙げたが、一部の吐出口のみから連
続した吐出が行われるようなかたよって記録後に使用さ
れなかった吐出口を活性化するためにも同様に本実施例
は適用することができる。
【0090】ところで、各実施例において、ヒーター活
性化のたのフラッシング回復動作時の吐出条件は、記録
時のインク吐出条件に対して駆動電圧を増大させる或は
駆動パルス幅を長くすることによって電気的エネルギー
量を増大させたものである。
【0091】以下に、印加される電気的エネルギー量に
ついて検討する。
【0092】この検討に際して、発泡開始電圧(吐出最
低電圧)V0 と駆動電圧Vとの比で表されるK値という
概念を導入した。
【0093】すなわちK=V/V0 駆動パルス幅とK値との関係は T=K2 ×T0 ここでT0 =発泡開始パルス幅(吐出最低パルス幅) T=駆動パルス幅 K=K値
【0094】本例では、記録ヘッドの特性を考慮して駆
動電圧を固定し、駆動パルス数を変化させて好適な駆動
条件を検討した。
【0095】表1はK値に応じて駆動パルス数を変化さ
せたときの吐出回復の効果を示したものである。
【0096】すなわち、記録ヘッドの駆動電圧を28V
に固定した上でK値を1.15、1.20、1.25、
1.30と規定し、回復のためのパルス数を1×10
5 、2×105 、3×105 、4×105 、5×105
に設定し、回復の状態を検討した。なお、ヘッド駆動周
波数は3.0KHz、ヘッド保温温度65℃、記録時の
吐出パルス幅Top=3.0μsとした。
【0097】また、評価は、回復操作後、印字状態が良
好に回復したものを○印、やや回復したものを△印、回
復の状態が良好でないものを×印で表した。
【0098】なお、吐出回復処理では、ヘッドの保温温
度が高いほど印加するエネルギー量が少なく、また少な
いインク吐出量(少ないパルス数)で効果的な回復が行
われる。
【0099】表1の結果から明らかなようにK値1.2
5以上、回復吐出パルス数2×105 以上とすることで
良好なヒーターの活性化が図れ、吐出状態の良好な回復
処理が行える。このように、表1はK値の増加によって
回復吐出パルス数を少なくできることを示しており、1
4 オーダーのパルス数でも十分な回復ができるK値を
設定することもできる。本例では周波数を3KHzとし
ているので許容値は大きくできるが、周波数を6KHz
とすると、K値を上げることにより回復吐出パルス数は
少なくて良いが、本実施例の場合、駆動パルス幅を長く
してK値を上げているため限界があるので、K値は1.
25以上、1.30以下の範囲が好ましい。
【0100】
【表1】
【0101】図11は、本発明インクジェット記録装置
のブロック図である。図11で、メインバスライン60
5に対して夫々アクセスする画像入力部603、それに
対応する画像信号処理部604、中央制御部CPU60
0といったソフト系処理手段と、操作部606、回復系
制御回路607、インクジェットヘッド温度制御回路6
16、ヘッド駆動制御回路617といったハード系処理
手段とに大別される。
【0102】CPU600は、通常ROM601とラン
ダムアクセスメモリ(RAM)602を有し、入力情報
に対して適正な記録条件を与えて記録ヘッド615を駆
動して記録を行う。又、RAM602内には、予め上述
した回復タイミングチャートを実行するプログラムが保
存されており、必要に応じて(例えば操作部606から
の強制回復モードの実行指令)、予備吐出条件等の回復
条件を回復系制御回路607、記録ヘッド、保温ヒータ
等に与える。回復系モータ608は、前述したような記
録ヘッドとこれに対向離間するキャップとの機械的係合
位置決め手段としてのアクセスレバー609や拭き部材
(ウレタンスポンジ等)610やクリーニングブレード
611、吸引ポンプ613を駆動する。ヘッド駆動制御
回路611は、熱ヘッドのインク吐出用電気熱変換体の
駆動条件を実行するもので、通常予備吐出や記録用イン
ク吐出、更には、本発明のようなフラッシングモードの
高水準駆動条件による回復予備吐出を記録ヘッドに行わ
せる。
【0103】一方、熱ヘッド615には、保温ヒータが
インク吐出用の電気熱変換体が設けられている基板に設
けられており、熱ヘッド内インク温度を所望設定温度に
加熱調整することができる。この保温ヒータは、基板で
はなく外部加熱方式や64或は128といったマルチ吐
出口に対しての共通液室内加熱ヒータであっても良い。
又、サーミスタ614は、同様に上記基板に設けられて
いるもので、実質的な記録ヘッド内部のインク温度を測
定するためのものである。サーミスタ614も同様に、
基板にではなく外部に設けられていても良く記録熱ヘッ
ドの周囲近傍にあっても良い。
【0104】図11の装置において、通常の回復モード
として、キャップ密閉による記録熱ヘッドからの吸引回
復や通常の予備吐出(パルス数103 未満)或は通常の
ブレードクリーニング等が行われる。又、図11装置
は、強制回復モードとして図12に示すフローチャート
も実行できる。通常ヘッド温度制御回路616は、ヘッ
ド温度を35℃に温調しており、その異常温度上昇限度
を70℃としてリミッター制御している。強制回復モー
ドでは、前述したように、この温調設定温度を65℃に
設定しているので、この異常温度上昇限度を80℃に変
更することで、65℃温調を可能にする。
【0105】図12において、ステップS1〜ステップ
S10までの工程が、フラッシングモードを実行するに
あたっての前処理工程として行われ、ステップS11
が、本発明でいう機械的係合による位置決め工程と言え
る。以下、ベストモードを説明する。
【0106】フラッシングモードが選択されるとステッ
プS1の判定が“Yes”となって、ヘッド保温温度を
通常の35℃から65℃に変更し、その限定温度になる
まで、保温ヒータにより加熱される(ステップS3)。
65℃調整状態になると、高温温調のためにインク中の
容存気泡がヘッド内部で微小気泡として残存する場合が
あるので、これを除去するための通常の吸引回復条件で
の回復がステップS4〜ステップS6で行われる。この
際、アクセスバーによる位置決めは不要であるが、本実
施例では、フラッシング時の高精度位置決めを利用して
いる。この吸引が終了すると、キャップを記録ヘッドか
ら離脱させ(ステップS7)た後、通常空吸引モードに
よってキャップ内インクを排出しておく(ステップS
8,S9)。これは、キャップ内インクの残存をなくし
て、フラッシング予備吐出の大量インクをより確実にキ
ャップ内に確保し得る状態に初期化するためである。こ
の後ステップS10では、記録ヘッドの吐出口形成面を
ワイパブレードによりさらに清掃して、結露の発生原因
を予め取り除く効果がある。
【0107】尚、上述の65℃ヘッド温調は、単独で行
われているが、より容存気泡の気化を防止することを重
視すれば、65℃温調への切換えと同時に前述の吸引回
復工程を併用して、記録ヘッド内インクを適切な状況に
維持しつつ加熱を実行することも可能である。
【0108】次に、記録ヘッドから離間しているキッャ
プの位置を再確認、或は、微調整する工程がステップS
11である。この工程は、キャリッジ移動型や、キャリ
ッジ移動に連動して回復手段の駆動切換えを行うものに
は特に有効であり、又キャップ自体がイコライズ可能な
構成にも特に有効である。いずれにしてもステップS1
1では、キャップをほとんど前後移動させることなく、
アクセスバーのみをキャリッジに対して係合せしめ、記
録ヘッドとこれを離間しているキャップとを正対状態に
確保する。
【0109】この後、ステップS12では、通常予備吐
出よりも高エネルギー(本例では供給パルス幅を大とし
ている)で記録ヘッドに予備吐出を行わせると同時に、
キャップ内部に対しては空吸引工程を実行する。これに
より、電気熱変換体のインクに対する熱作用面上のたい
積物は除去され、熱エネルギーを記録用の膜沸騰による
気泡形成に効率よく適用することができ、ヘッド内部の
回復は達成される。同時に記録ヘッドの吐出口形成面に
は、除去不能なインク付着は存在していない。
【0110】次にステップS14では、この吐出口形成
面をワイパブレードで清掃する。これは、高温温調によ
って生じる水蒸気の付着を除去するものである。本実施
例ではステップS14のワイピングをフラッシング吐出
終了後に行っているが、より好ましくは、フラッシグ吐
出数1×104 当たりといった所定割合毎に1回ワイピ
ングを行うことが良い。これは、水蒸気による露結が他
の浮遊ゴミを吸着してしまうことを未然に防止すること
ができるからである。本例の好ましい例を挙げれば、フ
ラッシング総パルス数2.5×105 のとき、5×10
4 パルス終了毎に、(予備吐出+空吸引)を中断して、
ワイピングを行い、さらにステップS11による位置決
めを行った後に(予備吐出+空吸引)を再開するように
すると最適であった。
【0111】ステップS15の拭き部材による拭き動作
は、必要に応じて行うもので、本例では、カラー複数記
録ヘッドのため採用している。この工程は、吐出口形成
面に通常形成される撥水処理面の機能をより最適に復活
させるためのものである。このように、本質的なフラッ
シング本処理工程が終了すると記録ヘッドを早急に記録
可能状態へもどす必要がある。そのため、本例ではま
ず、当然のことであるが、記録ヘッド温調温度を通常の
35℃にもどす(ステップS16)。
【0112】更に、記録熱ヘッド内部のインクは高温化
されているので、このインクを排出させて、徐々に且つ
確実に温度を降下せしめるものがステップS17〜ステ
ップS22である。このステップは、キャップ密閉によ
る記録ヘッドへの密着(S17)と吸引回復工程(S1
8)とキャップ離脱後の空吸引(S20,S21)とで
ある。これによってキャップ内インクはさらになくな
り、又ヘッド内インクも再充填されることで温度は低下
する。ステップS23のワイピングは、キャップが吐出
口形成面に当接した際のインク付着を除去するものであ
る。
【0113】この後、ヘッド温度が55℃以下になると
(ステップS24)、印字可能がステップS25で表示
され、フラッシングモード全工程が終了する。
【0114】以上、本実施例は、好ましい条件をすべて
実行するものであるが、本発明のクレームされている各
発明単位毎に夫々の有効な効果があることはいうまでも
ない。
【0115】なお、本発明は、特にインクジェット記録
方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用される
エネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば
電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギー
によりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッ
ド、記録装置において優れた効果をもたらすものであ
る。かかる方式によれば記録の高密度化、高精細化が達
成できるからである。
【0116】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生
せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、
結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(イン
ク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の
成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を
吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動
信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮
が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の
吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動
信号としては、米国特許第4463359号明細書、同
第4345262号明細書に記載されているようなもの
が適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関す
る発明の米国特許第4313124号明細書に記載され
ている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが
できる。
【0117】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書、米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの
圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示
する特開昭59−138461号公報に基づいた構成と
して本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッド
の形態がどのようなものであっても、本発明によれば記
録を確実に効率よく行うことができるようになるからで
ある。
【0118】更に、記録装置が記録できる記録媒体の最
大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのような
記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによって
その長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記
録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0119】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、或は装置本
体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置
本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップ
タイプの記録ヘッド、或は記録ヘッド自体に一体的にイ
ンクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッ
ドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0120】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個設けられるものに対して特に
有効である。すなわち、例えば記録装置の記録モードと
しては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、
記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組合せによる
かいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混
色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも
本発明は極めて有効である。
【0121】更に加えて、以上説明した本実施例におい
ては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ
以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液
化するもの、或はインクジェット方式ではインク自体を
30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってイン
クの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するもの
が一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液
状をなすものであればよい。加えて、積極的に熱エネル
ギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状
態変化のエネルギーとして使用せしめることで防止する
か、またはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固
化するインクを用いるかして、いずれにしても熱エネル
ギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、
液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時
点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギ
ーによって初めて液化する性質のインクを使用する場合
も本発明は適応可能である。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0122】更に加えて、本発明インクジェット記録装
置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画
像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合
せた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ
装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0123】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、キャップ部材に向けて吐出されたインクは大気
連通状態で負圧の発生によって吸引されるので、キャッ
プ内に吐出されたインクを良好に回収することができ、
また、記録手段に対してキャップ部材を大気開放状態と
しているのでキャップ内に働く負圧はインクの回収のみ
に使用され、記録手段に対しては何らの影響をも与える
ことがなく、そのために記録手段のヒーターの活性化を
含む吐出回復のために行われるインク吐出のためヒータ
ー駆動が極めて効率的に作用し、回復特性の向上が図れ
るインクジェット記録装置を提供することができる。
【0124】また、インク吐出による回復に際して被記
録材を用いずに行うので、無駄な被記録材の使用がなく
なり、更に、インクの吐出とインクの吸引とをほぼ同期
して行っているので回復処理の時間を短くすることがで
き、短時間で記録ヘッドのヒーターの活性化(リフレッ
シュ)を含む回復動作が行えるインクジェット記録装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるシリアルスキャン型
式のカラーインクジェット記録装置の要部構成図であ
る。
【図2】本例に係る回復ユニットの概略構成を示す模式
的側断面図である。
【図3】(A)及び(B)は、その回復ユニットの詳細
な側断面図及びそのポンプの保持部の正面図である。
【図4】キャップ部の大気連通孔開閉機構を中心として
描いた回復ユニットの斜視図である。
【図5】当該開閉機構等を中心として描いた回復ユニッ
トの側断面図である。
【図6】(A)〜(C)は本例に係るキャップ部進退機
構等の動作説明図である。
【図7】(A)〜(C)は本例において用いたポンプの
構成及び動作を説明するための説明図である。
【図8】ポンプ駆動系の一例を示す模式図である。
【図9】本例に係る回復ユニットの各部動作のタイミン
グを説明する説明図である。
【図10】本発明の別の実施例に係る回復ユニットの各
部動作のタイミングを説明する説明図である。
【図11】本発明が実施される装置例のブロック図であ
る。
【図12】本発明が実施された装置方法のフローチャー
トの例である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2、3 排紙ローラ 4 ガイドシャフト 5 エンコーダ 6、7 駆動ベルト 8 キャリッジモータ 9 供給チューブ 10 インクタンク 201 キャリッジ本体 205 ヘッドカバー 300 サブタンク 400 回復ユニット 401 ユニット筐体 403 モータ 407 ウォーム 409 ウォームホイール 420 キャップ部 440 ポンプ 450 カム 452 レバー 461 アクセスレバー 471 キャップホルダー 501 大気連通孔 540 ブレード 541 拭き部材
フロントページの続き (72)発明者 新井 篤 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 名越 重泰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−146552(JP,A) 特開 昭62−77940(JP,A) 特開 平2−6144(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165 B41J 2/175 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク保持部の熱作用部に気泡を形成す
    るための熱エネルギーを供給することで気泡を形成し、
    インクを吐出させて記録を行う記録手段と、 該記録手段に上記熱エネルギーを形成するためのエネル
    ギー供給手段と、 該記録手段の吐出口形成面を密閉するためのキャッピン
    グ手段と、 該キャッピング手段からインクを吸引する吸引手段と、 上記気泡を発生するために必要な最小限のエネルギーE
    01.25倍以上のエネルギーを供給して2×10 5
    以上の予備吐出を上記記録手段から離れたキャッピング
    手段に対して実行させると共に、該吸引手段による該キ
    ャッピング手段から大気下におけるキャップ内インクの
    吸引を行わせる強制回復手段と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 上記強制回復手段は、上記記録手段と上
    記離間状態のキャッピング手段を機械的に係合して離間
    対向位置決めする機構を有し、上記強制回復実行前に該
    機構による記録手段の吐出口形成面と上記キャッピング
    手段のインク受け部とを対向せしめる請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 上記機械的位置決め機構は、上記キャッ
    ピング手段側から上記記録手段側係合部へ吐出するレバ
    ーであって、上記キャッピング手段のインク受け部には
    インク吸収体が設けられている請求項2に記載のインク
    ジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 上記機械的位置決め機構は、上記吸引手
    段の吸引工程毎に上記係合を行う請求項2に記載のイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 熱インクヘッドのインク保持部を通常イ
    ンク吐出時よりも高温に温度制御すると共に熱インクヘ
    ッド内部にインクを強制供給する工程と、 インク保持部の熱作用部に気泡を形成するための熱エネ
    ルギーを供給することで気泡を形成してインクを吐出さ
    せるために必要な最小限の駆動パルス幅の1.25倍以
    上の駆動パルス幅を供給して2×105回以上の予備吐
    出を上記熱インクヘッドから離れたキャッピング手段に
    対して実行させると共に、該吸引手段による該キャッピ
    ング手段から大気下におけるキャップ内インクの吸引を
    行わせる強制回復工程と、 を有することを特徴とするインクヘッドの回復方法。
  6. 【請求項6】 上記強制回復工程は、上記熱インクヘッ
    ドと上記離間状態のキャッピング手段を機械的に係合し
    て離間対向位置決めする工程を有し、上記強制回復実行
    前に該機構による記録手段の吐出口形成面と上記キャッ
    ピング手段のインク受け部とを対向せしめる請求項5に
    記載の回復方法。
  7. 【請求項7】 上記機械的位置決め工程は、上記吸引手
    段の吸引工程毎に上記係合を行う請求項6に記載の回復
    方法。
  8. 【請求項8】 上記強制回復工程は、上記高温温度制御
    に伴う水蒸気が結露した熱インクヘッド表面をクリーニ
    ングする工程を上記予備吐出、上記吸引手段の作動を中
    断して実行する請求項5に記載の回復方法。
  9. 【請求項9】 インク保持部の熱作用部に気泡を形成す
    るための熱エネルギーを供給することで気泡を形成し、
    インクを吐出させて記録を行う記録手段と、 該記録手段に上記熱エネルギーを形成するためのエネル
    ギー供給手段と、 該記録手段の吐出口形成面を密閉するためのキャッピン
    グ手段と、 該キャッピング手段からインクを吸引する吸引手段と、 該記録手段と該キャッピング手段とを離間状態にした際
    に上記記録手段と上記離間状態のキャッピング手段を機
    械的に係合して離間対向位置決めする機構と、 上記気泡を発生するために必要な最小限のエネルギーE
    0 の1.25倍以上のエネルギーを供給して2×10 5
    以上の予備吐出を上記記録手段から離れたキャッピング
    手段に対して実行させると共に、該吸引手段による該キ
    ャッピング手段から大気下におけるキャップ内インクの
    吸引を行わせる強制回復手段と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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