JP3278104B2 - 中空部を有する樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
中空部を有する樹脂成形品の製造方法Info
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空部を有する樹脂
成形品の製造方法に関する。
成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中空部を有する樹脂成形品を製造
する方法として、いわゆるガスインジェクション法が知
られている。このガスインジェクション法では、成形型
のキャビティ内に溶融樹脂を注入した後、成形型に設け
られたガス供給通路から溶融樹脂の内部に加圧ガスを供
給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形成
する。そして、溶融樹脂を冷却、固化させた後、中空部
内の加圧ガスを上記ガス供給通路を介して型外に排出し
てから成形品を成形型から取り出す(特開平3−982
0号公報参照)。なお、成形品を成形型から取り出す前
に中空部内の加圧ガスを排出するのは、加圧ガスにより
成形品が膨らむことを防ぐためである。
する方法として、いわゆるガスインジェクション法が知
られている。このガスインジェクション法では、成形型
のキャビティ内に溶融樹脂を注入した後、成形型に設け
られたガス供給通路から溶融樹脂の内部に加圧ガスを供
給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形成
する。そして、溶融樹脂を冷却、固化させた後、中空部
内の加圧ガスを上記ガス供給通路を介して型外に排出し
てから成形品を成形型から取り出す(特開平3−982
0号公報参照)。なお、成形品を成形型から取り出す前
に中空部内の加圧ガスを排出するのは、加圧ガスにより
成形品が膨らむことを防ぐためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のガスイ
ンジェクション法においては、成形型に設けられたガス
供給通路から溶融樹脂の内部に加圧ガスを供給するとと
もに、このガス供給通路を介して中空部内の加圧ガスを
型外に排出しており、同一の通路を介してガスの供給及
び排出を行っている。そして、このガス供給通路は通常
0.5〜1.0mm程度と非常に孔径が小さい。このた
め、ガス排出時に樹脂の破片等が通路内に詰まったり、
ガス排出時間が長くかかったりするという不都合があっ
た。
ンジェクション法においては、成形型に設けられたガス
供給通路から溶融樹脂の内部に加圧ガスを供給するとと
もに、このガス供給通路を介して中空部内の加圧ガスを
型外に排出しており、同一の通路を介してガスの供給及
び排出を行っている。そして、このガス供給通路は通常
0.5〜1.0mm程度と非常に孔径が小さい。このた
め、ガス排出時に樹脂の破片等が通路内に詰まったり、
ガス排出時間が長くかかったりするという不都合があっ
た。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、中空部内の加圧ガスを確実に、かつ、素早く排出
することのできる中空部を有する樹脂成形品の製造方法
を提供することを解決すべき技術課題とするものであ
る。
あり、中空部内の加圧ガスを確実に、かつ、素早く排出
することのできる中空部を有する樹脂成形品の製造方法
を提供することを解決すべき技術課題とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本第
1発明の中空部を有する樹脂成形品の製造方法は、キャ
ビティ内に加圧ガスを供給するガス供給通路と、キャビ
ティ内と型外とを連通する通気通路と、該通気通路内及
び該キャビティ内を進退可能な棒状部材とを備えた成形
型を用いて中空部を有する樹脂成形品を製造する方法で
あって、上記成形型のキャビティ内に溶融樹脂を注入す
る工程と、上記溶融樹脂の内部に上記ガス供給通路から
加圧ガスを供給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に
中空部を形成する工程と、上記樹脂壁部の内面が少なく
とも溶融樹脂の融点以上の温度である時に、上記樹脂壁
部のうち上記棒状部材の進退方向に延在する部分の一部
に上記棒状部材の側面の一部を干渉させつつ上記棒状部
材を上記キャビティ内に前進させることにより、上記棒
状部材の外周面に上記樹脂壁部から一体的に延びる薄肉
状の溶融樹脂を付着させて孔を形成する工程と、上記溶
融樹脂よりなる樹脂壁部を冷却、固化させるとともに、
該樹脂壁部と一体的に連結された薄肉樹脂部を上記棒状
部材の外周面に形成する工程と、上記棒状部材を後退さ
せ、上記中空部のガス圧力で上記孔を潰すことにより、
上記薄肉樹脂部を上記樹脂壁部に一体的に保持させなが
ら上記通気通路と上記中空部とを連通する通気口を形成
し、該通気口を介して上記中空部内の加圧ガスを上記通
気通路から排出する工程とからなることを特徴とするも
のである。好適な態様において、前記通気孔が形成され
る部分の前記樹脂壁部の肉厚をtとし、該樹脂壁部の内
面からt A (t A ≦t)の厚さまでの部分が溶融樹脂の
融点以上の温度にあるとした場合、50≦(t A /t)
×100<90であるときに前記棒状部材を前記キャビ
ティ内に前進させる。 好適な態様において、前記棒状部
材は、前記通気口が形成される部分に対向する前記樹脂
壁部の内面に該棒状部材の先端部が到達するまで前進さ
れ、前記薄肉樹脂部は前記樹脂壁部に該薄肉樹脂部の両
端が一体的に連結されて形成されることを特徴とする請
求項1又は2記載の中空部を有する樹脂成形品の製造方
法。
1発明の中空部を有する樹脂成形品の製造方法は、キャ
ビティ内に加圧ガスを供給するガス供給通路と、キャビ
ティ内と型外とを連通する通気通路と、該通気通路内及
び該キャビティ内を進退可能な棒状部材とを備えた成形
型を用いて中空部を有する樹脂成形品を製造する方法で
あって、上記成形型のキャビティ内に溶融樹脂を注入す
る工程と、上記溶融樹脂の内部に上記ガス供給通路から
加圧ガスを供給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に
中空部を形成する工程と、上記樹脂壁部の内面が少なく
とも溶融樹脂の融点以上の温度である時に、上記樹脂壁
部のうち上記棒状部材の進退方向に延在する部分の一部
に上記棒状部材の側面の一部を干渉させつつ上記棒状部
材を上記キャビティ内に前進させることにより、上記棒
状部材の外周面に上記樹脂壁部から一体的に延びる薄肉
状の溶融樹脂を付着させて孔を形成する工程と、上記溶
融樹脂よりなる樹脂壁部を冷却、固化させるとともに、
該樹脂壁部と一体的に連結された薄肉樹脂部を上記棒状
部材の外周面に形成する工程と、上記棒状部材を後退さ
せ、上記中空部のガス圧力で上記孔を潰すことにより、
上記薄肉樹脂部を上記樹脂壁部に一体的に保持させなが
ら上記通気通路と上記中空部とを連通する通気口を形成
し、該通気口を介して上記中空部内の加圧ガスを上記通
気通路から排出する工程とからなることを特徴とするも
のである。好適な態様において、前記通気孔が形成され
る部分の前記樹脂壁部の肉厚をtとし、該樹脂壁部の内
面からt A (t A ≦t)の厚さまでの部分が溶融樹脂の
融点以上の温度にあるとした場合、50≦(t A /t)
×100<90であるときに前記棒状部材を前記キャビ
ティ内に前進させる。 好適な態様において、前記棒状部
材は、前記通気口が形成される部分に対向する前記樹脂
壁部の内面に該棒状部材の先端部が到達するまで前進さ
れ、前記薄肉樹脂部は前記樹脂壁部に該薄肉樹脂部の両
端が一体的に連結されて形成されることを特徴とする請
求項1又は2記載の中空部を有する樹脂成形品の製造方
法。
【0006】本第1発明の製造方法では、樹脂壁部の内
面が少なくとも溶融樹脂の融点以上の温度である時に、
上記樹脂壁部のうち上記棒状部材の進退方向に延在する
部分の一部に棒状部材の側面の一部を干渉させつつ棒状
部材をキャビティ内に前進させる。これにより、棒状部
材の外周面に樹脂壁部から一体的に延びる薄肉状の溶融
樹脂を付着させて孔を形成する。
面が少なくとも溶融樹脂の融点以上の温度である時に、
上記樹脂壁部のうち上記棒状部材の進退方向に延在する
部分の一部に棒状部材の側面の一部を干渉させつつ棒状
部材をキャビティ内に前進させる。これにより、棒状部
材の外周面に樹脂壁部から一体的に延びる薄肉状の溶融
樹脂を付着させて孔を形成する。
【0007】ここで、樹脂壁部の温度が高く樹脂壁部を
構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるときに棒状部
材を前進させた場合は、通気口が形成される部分にあっ
た溶融樹脂は樹脂壁部から一体的に延びて棒状部材の外
周面に薄肉状に一様に把持される。その後、溶融樹脂を
冷却、固化させる。なお、この状態では、キャビティ内
に進出した棒状部材の外周面に薄肉樹脂部が形成され、
この薄肉樹脂部は樹脂壁部と一体化されており、上記中
空部と上記孔とは開通していない。そして、棒状部材を
後退させて引き抜けば、薄肉樹脂部が中空部のガス圧力
を受けることにより、薄肉樹脂部と樹脂壁部との境界部
の一部、すなわち通気口が形成される部分の周りの樹脂
壁部と薄肉樹脂部との境界部が破断されて上記中空部と
上記孔とが開通するとともに、棒状部材があった部分に
形成された薄肉樹脂部の孔が潰される。これにより、上
記薄肉樹脂部が上記樹脂壁部に一体的に保持されなが
ら、上記通気通路と上記中空部とを連通する通気口が形
成され、該通気口を介して中空部内の加圧ガスを通気通
路から排出することができる。このとき、上記薄肉樹脂
部は樹脂壁部に一体的に保持されているので、薄肉樹脂
部が通気口や通気通路内に入り込むことはなく、薄肉樹
脂部等の樹脂くずにより通気通路内の流通性が低下する
ことを防止できる。したがって、中空部内の加圧ガスを
通気口及び通気通路を介して円滑に排出することができ
る。
構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるときに棒状部
材を前進させた場合は、通気口が形成される部分にあっ
た溶融樹脂は樹脂壁部から一体的に延びて棒状部材の外
周面に薄肉状に一様に把持される。その後、溶融樹脂を
冷却、固化させる。なお、この状態では、キャビティ内
に進出した棒状部材の外周面に薄肉樹脂部が形成され、
この薄肉樹脂部は樹脂壁部と一体化されており、上記中
空部と上記孔とは開通していない。そして、棒状部材を
後退させて引き抜けば、薄肉樹脂部が中空部のガス圧力
を受けることにより、薄肉樹脂部と樹脂壁部との境界部
の一部、すなわち通気口が形成される部分の周りの樹脂
壁部と薄肉樹脂部との境界部が破断されて上記中空部と
上記孔とが開通するとともに、棒状部材があった部分に
形成された薄肉樹脂部の孔が潰される。これにより、上
記薄肉樹脂部が上記樹脂壁部に一体的に保持されなが
ら、上記通気通路と上記中空部とを連通する通気口が形
成され、該通気口を介して中空部内の加圧ガスを通気通
路から排出することができる。このとき、上記薄肉樹脂
部は樹脂壁部に一体的に保持されているので、薄肉樹脂
部が通気口や通気通路内に入り込むことはなく、薄肉樹
脂部等の樹脂くずにより通気通路内の流通性が低下する
ことを防止できる。したがって、中空部内の加圧ガスを
通気口及び通気通路を介して円滑に排出することができ
る。
【0008】
【0009】上記課題を解決する本第2発明の中空部を
有する樹脂成形品の製造方法は、キャビティ内に加圧ガ
スを供給するガス供給通路と、キャビティ内と型外とを
連通する通気通路と、該通気通路内及び該キャビティ内
を進退可能な棒状部材とを備えた成形型を用いて中空部
を有する樹脂成形品を製造する方法であって、上記成形
型のキャビティ内に溶融樹脂を注入する工程と、上記溶
融樹脂の内部に上記ガス供給通路から加圧ガスを供給し
て溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形成する
工程と、上記樹脂壁部の内面が上記溶融樹脂の融点以上
の温度で、かつ、上記樹脂壁部の外側半分以上の厚さ部
分が上記溶融樹脂の融点以下の温度である時に、上記棒
状部材を上記キャビティ内に前進させ、上記樹脂壁部に
通気口を貫設するとともに、該棒状部材の先端に保持さ
れた樹脂壁部の破断片を該通気口と対向する樹脂壁部の
内面に付着させる工程と、上記溶融樹脂よりなる樹脂壁
部を冷却、固化させる工程と、上記破断片を上記通気口
と対向する樹脂壁部の内面に残したまま上記棒状部材を
後退させ、上記通気口を介して上記中空部内の加圧ガス
を上記通気通路から排出する工程とからなることを特徴
とするものである。
有する樹脂成形品の製造方法は、キャビティ内に加圧ガ
スを供給するガス供給通路と、キャビティ内と型外とを
連通する通気通路と、該通気通路内及び該キャビティ内
を進退可能な棒状部材とを備えた成形型を用いて中空部
を有する樹脂成形品を製造する方法であって、上記成形
型のキャビティ内に溶融樹脂を注入する工程と、上記溶
融樹脂の内部に上記ガス供給通路から加圧ガスを供給し
て溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形成する
工程と、上記樹脂壁部の内面が上記溶融樹脂の融点以上
の温度で、かつ、上記樹脂壁部の外側半分以上の厚さ部
分が上記溶融樹脂の融点以下の温度である時に、上記棒
状部材を上記キャビティ内に前進させ、上記樹脂壁部に
通気口を貫設するとともに、該棒状部材の先端に保持さ
れた樹脂壁部の破断片を該通気口と対向する樹脂壁部の
内面に付着させる工程と、上記溶融樹脂よりなる樹脂壁
部を冷却、固化させる工程と、上記破断片を上記通気口
と対向する樹脂壁部の内面に残したまま上記棒状部材を
後退させ、上記通気口を介して上記中空部内の加圧ガス
を上記通気通路から排出する工程とからなることを特徴
とするものである。
【0010】本第2発明の製造方法では、上記樹脂壁部
の内面が溶融樹脂の融点以上の温度で、かつ、上記樹脂
壁部の外側半分以上の厚さ部分が溶融樹脂の融点以下の
温度である時に、上記棒状部材を上記キャビティ内に前
進させる。これにより、樹脂壁部に通気口を貫設すると
ともに、棒状部材の先端に保持された樹脂壁部の破断片
を該通気口と対向する樹脂壁部の内面に付着させる。な
お、樹脂壁部の内面の温度が溶融樹脂の融点以上で、か
つ、上記樹脂壁部の外側半分以上の厚さ部分が溶融樹脂
の融点以下にある時に棒状部材を前進させているので、
樹脂壁部の溶融樹脂はある程度固まっており、上記本第
1発明のように通気口の部分にあった溶融樹脂が棒状部
材の外周面に薄肉状に保持されることがない。このた
め、通気口にあった部分の溶融樹脂は、樹脂壁部から破
断させて棒状部材の先端に保持され、融点以上の温度に
ある樹脂同士の接触により、通気口と対向する樹脂壁部
の内面に付着する。その後、溶融樹脂を冷却、固化させ
る。これにより、上記破断片は通気口と対向する樹脂壁
部の内面に完全に付着される。そして、棒状部材を後退
させれば、破断片を通気口と対向する樹脂壁部の内面に
残したまま棒状部材を引き抜くことができ、通気口を介
して上記中空部内の加圧ガスを通気通路から排出するこ
とが可能となる。このとき、樹脂壁部や上記破断片が通
気口や通気通路内に入り込んでガスの流通を妨げること
がないので、中空部内の加圧ガスを通気口及び通気通路
を介して円滑に排出することができる。
の内面が溶融樹脂の融点以上の温度で、かつ、上記樹脂
壁部の外側半分以上の厚さ部分が溶融樹脂の融点以下の
温度である時に、上記棒状部材を上記キャビティ内に前
進させる。これにより、樹脂壁部に通気口を貫設すると
ともに、棒状部材の先端に保持された樹脂壁部の破断片
を該通気口と対向する樹脂壁部の内面に付着させる。な
お、樹脂壁部の内面の温度が溶融樹脂の融点以上で、か
つ、上記樹脂壁部の外側半分以上の厚さ部分が溶融樹脂
の融点以下にある時に棒状部材を前進させているので、
樹脂壁部の溶融樹脂はある程度固まっており、上記本第
1発明のように通気口の部分にあった溶融樹脂が棒状部
材の外周面に薄肉状に保持されることがない。このた
め、通気口にあった部分の溶融樹脂は、樹脂壁部から破
断させて棒状部材の先端に保持され、融点以上の温度に
ある樹脂同士の接触により、通気口と対向する樹脂壁部
の内面に付着する。その後、溶融樹脂を冷却、固化させ
る。これにより、上記破断片は通気口と対向する樹脂壁
部の内面に完全に付着される。そして、棒状部材を後退
させれば、破断片を通気口と対向する樹脂壁部の内面に
残したまま棒状部材を引き抜くことができ、通気口を介
して上記中空部内の加圧ガスを通気通路から排出するこ
とが可能となる。このとき、樹脂壁部や上記破断片が通
気口や通気通路内に入り込んでガスの流通を妨げること
がないので、中空部内の加圧ガスを通気口及び通気通路
を介して円滑に排出することができる。
【0011】このように本第1発明及び第2発明の製造
方法では、加圧ガスを供給するガス供給通路とは別に設
けた通気通路を介して中空部内の加圧ガスを排出するの
で、中空部の大きさ等に応じて通気口や通気通路の孔径
を適宜設定することにより、確実、かつ、素早く中空部
内の加圧ガスを排出することができる。また、本第1発
明及び第2発明の製造方法では、中空部内の加圧ガスは
通気口及び通気通路を介して大気に開放されるが、この
とき中空部内の加圧ガスを瞬時に減圧させることができ
るので、断熱膨張の原理により中空部内のガス温度を急
激に低下させることが可能となる。このため、中空部内
の内部から樹脂を効率的に冷却することができる。
方法では、加圧ガスを供給するガス供給通路とは別に設
けた通気通路を介して中空部内の加圧ガスを排出するの
で、中空部の大きさ等に応じて通気口や通気通路の孔径
を適宜設定することにより、確実、かつ、素早く中空部
内の加圧ガスを排出することができる。また、本第1発
明及び第2発明の製造方法では、中空部内の加圧ガスは
通気口及び通気通路を介して大気に開放されるが、この
とき中空部内の加圧ガスを瞬時に減圧させることができ
るので、断熱膨張の原理により中空部内のガス温度を急
激に低下させることが可能となる。このため、中空部内
の内部から樹脂を効率的に冷却することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施形態により本発明を具
体的に説明する。 (実施形態1)本実施形態の中空部を有する樹脂成形品
の製造方法では、キャビティ内に加圧ガスを供給するガ
ス供給通路と、該キャビティ内と型外とを連通する通気
通路と、該通気通路内及び該キャビティ内を進退可能な
棒状部材とを備えた成形型を用いる。
体的に説明する。 (実施形態1)本実施形態の中空部を有する樹脂成形品
の製造方法では、キャビティ内に加圧ガスを供給するガ
ス供給通路と、該キャビティ内と型外とを連通する通気
通路と、該通気通路内及び該キャビティ内を進退可能な
棒状部材とを備えた成形型を用いる。
【0013】上記通気通路は、上記棒状部材が後退した
時にキャビティ内と型外とを連通しうるものであれば、
特に限定されない。例えば、上記通気通路は、上記棒状
部材が進退可能に配設され、キャビティ内に通じる第1
通気通路と、この第1通気通路から略直角方向に延在し
て型外に通じる第2通気通路とから構成することができ
る。また通気通路は、キャビティ内に注入された溶融樹
脂の内部に供給する加圧ガスの供給通路とは別個に設け
られる。
時にキャビティ内と型外とを連通しうるものであれば、
特に限定されない。例えば、上記通気通路は、上記棒状
部材が進退可能に配設され、キャビティ内に通じる第1
通気通路と、この第1通気通路から略直角方向に延在し
て型外に通じる第2通気通路とから構成することができ
る。また通気通路は、キャビティ内に注入された溶融樹
脂の内部に供給する加圧ガスの供給通路とは別個に設け
られる。
【0014】上記棒状部材は、通気通路及びキャビティ
内を進退可能で、樹脂壁部に所定の上記孔を形成しうる
ものであれば、機構や形状等は特に限定されない。例え
ば、上記棒状部材は、油圧又はエアーシリンダ等の駆動
手段に連結された断面円形状や断面四角形状等のピン部
材としたり、2段式の油圧シリンダの各ピストン部にそ
れぞれ連結されて独立に進退動可能とされた断面円形状
や断面四角形状等のスリーブ部材及びピン部材としたり
することができる。棒状部材をスリーブ部材及びピン部
材により構成する場合は、スリーブ部材を通気通路内の
みで進退動可能とするとともに、ピン部材をスリーブ部
材及びキャビティ内で進退動可能とすることにより、ピ
ン部材のみをキャビティ内で進退動可能とすることがで
きる。
内を進退可能で、樹脂壁部に所定の上記孔を形成しうる
ものであれば、機構や形状等は特に限定されない。例え
ば、上記棒状部材は、油圧又はエアーシリンダ等の駆動
手段に連結された断面円形状や断面四角形状等のピン部
材としたり、2段式の油圧シリンダの各ピストン部にそ
れぞれ連結されて独立に進退動可能とされた断面円形状
や断面四角形状等のスリーブ部材及びピン部材としたり
することができる。棒状部材をスリーブ部材及びピン部
材により構成する場合は、スリーブ部材を通気通路内の
みで進退動可能とするとともに、ピン部材をスリーブ部
材及びキャビティ内で進退動可能とすることにより、ピ
ン部材のみをキャビティ内で進退動可能とすることがで
きる。
【0015】上記棒状部材は、断面円形状や断面四角形
状等の先端段部が先端面に突設された形状とすることが
好ましい。この先端段部のみがキャビティ内に突出する
ように棒状部材を成形型に配設した状態で、該キャビテ
ィ内に溶融樹脂を注入し溶融樹脂の内部に加圧ガスを供
給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形成
することにより、先端段部の部分に形成される樹脂壁部
の肉厚とこの先端段部以外の部分に形成される樹脂壁部
の肉厚に差が生じるため、通気口を形成する部分におけ
る樹脂壁部の肉厚を他の部分より薄くすることができる
ので、棒状部材の前進時に所定の上記孔を形成し易くな
る。
状等の先端段部が先端面に突設された形状とすることが
好ましい。この先端段部のみがキャビティ内に突出する
ように棒状部材を成形型に配設した状態で、該キャビテ
ィ内に溶融樹脂を注入し溶融樹脂の内部に加圧ガスを供
給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形成
することにより、先端段部の部分に形成される樹脂壁部
の肉厚とこの先端段部以外の部分に形成される樹脂壁部
の肉厚に差が生じるため、通気口を形成する部分におけ
る樹脂壁部の肉厚を他の部分より薄くすることができる
ので、棒状部材の前進時に所定の上記孔を形成し易くな
る。
【0016】なお、上記先端段部の形状としては、断面
円形状よりも断面四角形状の方が好ましい。棒状部材の
後退時に、四角計上のコーナー部の樹脂壁部の肉厚が薄
くなって破れ易くなり、ガスをより確実に排出できるか
らである。また、本実施形態に用いる成形型としては、
ガス供給通路に開閉弁を設ける構成とすることもでき
る。この態様によれば、ガス排出時にこの開閉弁を閉鎖
しておけば、ガス供給通路からキャビティへのガス注入
口と上記開閉弁との間におけるガス供給通路内に存在す
るガスを、ガス注入口、キャビティ内及び通気通路を介
して排出することができる。この場合、上記ガス供給通
路内のガスは流通抵抗の大きなガス注入口を通過する際
に大きな流量損失を受け、徐々に減圧されつつ大気に開
放される。このとき、断熱膨張の原理によりガス温度が
低下する。このため、従来はそのまま外部に排出されて
いたガス供給通路内のガスを利用して、樹脂壁部の内部
から樹脂を冷却することが可能となる。
円形状よりも断面四角形状の方が好ましい。棒状部材の
後退時に、四角計上のコーナー部の樹脂壁部の肉厚が薄
くなって破れ易くなり、ガスをより確実に排出できるか
らである。また、本実施形態に用いる成形型としては、
ガス供給通路に開閉弁を設ける構成とすることもでき
る。この態様によれば、ガス排出時にこの開閉弁を閉鎖
しておけば、ガス供給通路からキャビティへのガス注入
口と上記開閉弁との間におけるガス供給通路内に存在す
るガスを、ガス注入口、キャビティ内及び通気通路を介
して排出することができる。この場合、上記ガス供給通
路内のガスは流通抵抗の大きなガス注入口を通過する際
に大きな流量損失を受け、徐々に減圧されつつ大気に開
放される。このとき、断熱膨張の原理によりガス温度が
低下する。このため、従来はそのまま外部に排出されて
いたガス供給通路内のガスを利用して、樹脂壁部の内部
から樹脂を冷却することが可能となる。
【0017】また本実施形態に用いる樹脂材料としては
特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン(P
P)、ABS、ポリアミド、ポリエステル等を用いるこ
とができる。上記成形型のキャビティ内に溶融樹脂を注
入する工程では、棒状部材の先端面を成形型の型面と面
一にした状態、好ましくは棒状部材の先端部をキャビテ
ィ内に若干突出させた状態(先端段部を有する棒状部材
の場合は、先端段部のみをキャビティ内に突出させた状
態)で、キャビティ内に溶融樹脂を注入、充填する。こ
のように棒状部材の先端部をキャビティ内に若干突出さ
せた状態で、溶融樹脂を注入し、かつ、溶融樹脂の内部
に加圧ガスを供給することにより、棒状部材の先端面に
当接する樹脂壁部の肉厚が他の部分より薄くなり、所定
の上記孔を形成し易くなる。
特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン(P
P)、ABS、ポリアミド、ポリエステル等を用いるこ
とができる。上記成形型のキャビティ内に溶融樹脂を注
入する工程では、棒状部材の先端面を成形型の型面と面
一にした状態、好ましくは棒状部材の先端部をキャビテ
ィ内に若干突出させた状態(先端段部を有する棒状部材
の場合は、先端段部のみをキャビティ内に突出させた状
態)で、キャビティ内に溶融樹脂を注入、充填する。こ
のように棒状部材の先端部をキャビティ内に若干突出さ
せた状態で、溶融樹脂を注入し、かつ、溶融樹脂の内部
に加圧ガスを供給することにより、棒状部材の先端面に
当接する樹脂壁部の肉厚が他の部分より薄くなり、所定
の上記孔を形成し易くなる。
【0018】上記溶融樹脂の内部に加圧ガスを供給して
中空部を形成する工程では、上記ガス供給通路から、キ
ャビティ内に充填された溶融樹脂の内部に加圧ガスを供
給して、溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形
成する。このとき、樹脂壁部は内面からガス圧力を受け
て成形型の型面に押圧される。上記棒状部材を前進させ
る工程では、樹脂壁部の内面が少なくとも溶融樹脂の融
点以上の温度である時に、上記樹脂壁部のうち上記棒状
部材の進退方向に延在する部分の一部に棒状部材の側面
の一部を干渉させつつ棒状部材をキャビティ内に前進さ
せる。このとき、棒状部材の側面の一部は棒状部材の進
退方向に延在する樹脂壁部の一部と、該樹脂壁部の肉厚
の30%以下の厚さで干渉させることが好ましい。棒状
部材の側面の一部を樹脂壁部の肉厚の30%を越える厚
さで樹脂壁部の一部と干渉させると、この部分の樹脂壁
部の肉厚が薄くなり過ぎるからである。なお、棒状部材
の側面が棒状部材の進退方向に延在する樹脂壁部に干渉
しない位置で棒状部材を前進させた場合は、この棒状部
材の外周面に円筒状の薄肉樹脂部が形成され、この円筒
状の薄肉樹脂部は棒状部材を後退させて引き抜いた後に
周囲全体から中空部のガス圧力を受けて潰されるため、
このときに潰された薄肉樹脂部により通気口が塞がれる
おそれがある。
中空部を形成する工程では、上記ガス供給通路から、キ
ャビティ内に充填された溶融樹脂の内部に加圧ガスを供
給して、溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形
成する。このとき、樹脂壁部は内面からガス圧力を受け
て成形型の型面に押圧される。上記棒状部材を前進させ
る工程では、樹脂壁部の内面が少なくとも溶融樹脂の融
点以上の温度である時に、上記樹脂壁部のうち上記棒状
部材の進退方向に延在する部分の一部に棒状部材の側面
の一部を干渉させつつ棒状部材をキャビティ内に前進さ
せる。このとき、棒状部材の側面の一部は棒状部材の進
退方向に延在する樹脂壁部の一部と、該樹脂壁部の肉厚
の30%以下の厚さで干渉させることが好ましい。棒状
部材の側面の一部を樹脂壁部の肉厚の30%を越える厚
さで樹脂壁部の一部と干渉させると、この部分の樹脂壁
部の肉厚が薄くなり過ぎるからである。なお、棒状部材
の側面が棒状部材の進退方向に延在する樹脂壁部に干渉
しない位置で棒状部材を前進させた場合は、この棒状部
材の外周面に円筒状の薄肉樹脂部が形成され、この円筒
状の薄肉樹脂部は棒状部材を後退させて引き抜いた後に
周囲全体から中空部のガス圧力を受けて潰されるため、
このときに潰された薄肉樹脂部により通気口が塞がれる
おそれがある。
【0019】上記棒状部材をキャビティ内に前進させる
のは、樹脂壁部の内面が少なくとも溶融樹脂の融点以上
の温度である時に行えばよい。具体的には、通気口が形
成される樹脂壁部の肉厚をtとし、樹脂壁部の内面から
tA (tA ≦t)の厚さまでの部分が溶融樹脂の融点以
上の温度にあるとした場合、t A /t((t A /t)×
100のこと。以下、同様)の値が、0<tA /tであ
るときに棒状部材を前進させればよい。なお、溶融樹脂
をキャビティに注入、充填してから溶融樹脂の内部に加
圧ガスを供給するまでの間に樹脂壁部の外面は棒状部材
の先端面との接触により冷却されているので、樹脂壁部
の外面付近は溶融樹脂の融点以下の温度となる。このた
め、上記tA /tの上限値は90程度となる。また、棒
状部材を前進させるタイミングについて溶融樹脂を注入
してからの時間で考えれば、樹脂充填完了してから約5
〜12秒後に棒状部材を前進させればよい。
のは、樹脂壁部の内面が少なくとも溶融樹脂の融点以上
の温度である時に行えばよい。具体的には、通気口が形
成される樹脂壁部の肉厚をtとし、樹脂壁部の内面から
tA (tA ≦t)の厚さまでの部分が溶融樹脂の融点以
上の温度にあるとした場合、t A /t((t A /t)×
100のこと。以下、同様)の値が、0<tA /tであ
るときに棒状部材を前進させればよい。なお、溶融樹脂
をキャビティに注入、充填してから溶融樹脂の内部に加
圧ガスを供給するまでの間に樹脂壁部の外面は棒状部材
の先端面との接触により冷却されているので、樹脂壁部
の外面付近は溶融樹脂の融点以下の温度となる。このた
め、上記tA /tの上限値は90程度となる。また、棒
状部材を前進させるタイミングについて溶融樹脂を注入
してからの時間で考えれば、樹脂充填完了してから約5
〜12秒後に棒状部材を前進させればよい。
【0020】但し、中空部内の加圧ガスをより円滑に排
出するという観点から、樹脂壁部の温度が高く樹脂壁部
を構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるときに棒状
部材を前進させることが好ましい。この場合、通気口が
形成される部分にあった溶融樹脂は樹脂壁部から一体的
に延びて棒状部材の外周面に薄肉状に一様に把持され
て、冷却、固化後には樹脂壁部と一体的に棒状部材の外
周面に薄肉樹脂部が一様に形成されるので、ガス排出時
に薄肉樹脂部等の樹脂くずにより通気口や通気通路の通
気性が低下するおそれがない。具体的には、上記tA /
tの値が、50≦tA /t<90であるときに棒状部材
を前進させることが好ましい。tA /tの値が50より
小さいとき、すなわち樹脂壁部の温度が低く樹脂壁部を
構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にないときに棒状部
材を前進させると、通気口が形成される部分にあった溶
融樹脂は樹脂壁部から破断されて棒状部材の外周面に薄
肉状に部分的に保持され、溶融樹脂が冷却、固化された
状態で棒状部材の外周面に薄肉樹脂部が部分的に形成さ
れるので、ガス排出時に樹脂くずにより通気口や通気通
路の通気性が低下するおそれがある。
出するという観点から、樹脂壁部の温度が高く樹脂壁部
を構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるときに棒状
部材を前進させることが好ましい。この場合、通気口が
形成される部分にあった溶融樹脂は樹脂壁部から一体的
に延びて棒状部材の外周面に薄肉状に一様に把持され
て、冷却、固化後には樹脂壁部と一体的に棒状部材の外
周面に薄肉樹脂部が一様に形成されるので、ガス排出時
に薄肉樹脂部等の樹脂くずにより通気口や通気通路の通
気性が低下するおそれがない。具体的には、上記tA /
tの値が、50≦tA /t<90であるときに棒状部材
を前進させることが好ましい。tA /tの値が50より
小さいとき、すなわち樹脂壁部の温度が低く樹脂壁部を
構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にないときに棒状部
材を前進させると、通気口が形成される部分にあった溶
融樹脂は樹脂壁部から破断されて棒状部材の外周面に薄
肉状に部分的に保持され、溶融樹脂が冷却、固化された
状態で棒状部材の外周面に薄肉樹脂部が部分的に形成さ
れるので、ガス排出時に樹脂くずにより通気口や通気通
路の通気性が低下するおそれがある。
【0021】上記溶融樹脂よりなる樹脂壁部を冷却、固
化させるとともに、該樹脂壁部と一体的に連結された薄
肉樹脂部を上記棒状部材の外周面に形成する工程は、樹
脂壁部の内面が少なくとも溶融樹脂の融点よりも低い温
度になるまで、すなわちtA =0となるまで行う。上記
中空部内の加圧ガスを排出する工程では、上記棒状部材
を後退させ、上記中空部のガス圧力で上記孔を潰すこと
により、上記薄肉樹脂部を上記樹脂壁部に一体的に保持
させながら上記通気通路と上記中空部とを連通する通気
口を形成し、該通気口を介して中空部内の加圧ガスを通
気通路から排出する。
化させるとともに、該樹脂壁部と一体的に連結された薄
肉樹脂部を上記棒状部材の外周面に形成する工程は、樹
脂壁部の内面が少なくとも溶融樹脂の融点よりも低い温
度になるまで、すなわちtA =0となるまで行う。上記
中空部内の加圧ガスを排出する工程では、上記棒状部材
を後退させ、上記中空部のガス圧力で上記孔を潰すこと
により、上記薄肉樹脂部を上記樹脂壁部に一体的に保持
させながら上記通気通路と上記中空部とを連通する通気
口を形成し、該通気口を介して中空部内の加圧ガスを通
気通路から排出する。
【0022】ここで、樹脂壁部の温度が高く樹脂壁部を
構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるとき、例えば
上記tA /tの値が50≦tA /t<90であるときに
棒状部材を前進させた場合は、樹脂壁部と一体的に薄肉
樹脂部が棒状部材の外周面に一様に形成されており、こ
の状態で棒状部材を引き抜けば、薄肉樹脂部が中空部の
ガス圧力を受けることにより、薄肉樹脂部と樹脂壁部と
の境界部の一部、すなわち通気口が形成される部分の周
りの樹脂壁部と薄肉樹脂部との境界部が破断されて上記
中空部と上記孔とが開通するとともに、棒状部材があっ
た部分に形成された薄肉樹脂部の孔が潰される。これに
より、上記薄肉樹脂部が上記樹脂壁部に一体的に保持さ
れながら、上記通気通路と上記中空部とを連通する通気
口が形成され、該通気口を介して中空部内の加圧ガスを
通気通路から排出することができる。このとき、薄肉樹
脂部は樹脂壁部に一体的に保持されているので、薄肉樹
脂部が通気口や通気通路内に入り込むことはなく、薄肉
樹脂部等の樹脂くずにより通気通路内の流通性が低下す
ることを防止できる。したがって、中空部内の加圧ガス
を通気口及び通気通路を介して円滑に排出することがで
きる。
構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるとき、例えば
上記tA /tの値が50≦tA /t<90であるときに
棒状部材を前進させた場合は、樹脂壁部と一体的に薄肉
樹脂部が棒状部材の外周面に一様に形成されており、こ
の状態で棒状部材を引き抜けば、薄肉樹脂部が中空部の
ガス圧力を受けることにより、薄肉樹脂部と樹脂壁部と
の境界部の一部、すなわち通気口が形成される部分の周
りの樹脂壁部と薄肉樹脂部との境界部が破断されて上記
中空部と上記孔とが開通するとともに、棒状部材があっ
た部分に形成された薄肉樹脂部の孔が潰される。これに
より、上記薄肉樹脂部が上記樹脂壁部に一体的に保持さ
れながら、上記通気通路と上記中空部とを連通する通気
口が形成され、該通気口を介して中空部内の加圧ガスを
通気通路から排出することができる。このとき、薄肉樹
脂部は樹脂壁部に一体的に保持されているので、薄肉樹
脂部が通気口や通気通路内に入り込むことはなく、薄肉
樹脂部等の樹脂くずにより通気通路内の流通性が低下す
ることを防止できる。したがって、中空部内の加圧ガス
を通気口及び通気通路を介して円滑に排出することがで
きる。
【0023】
【0024】このように本実施形態の製造方法では、加
圧ガスを供給するガス供給通路とは別に設けた通気通路
を介して中空部内の加圧ガスを排出するので、中空部の
大きさ等に応じて通気通路の孔径や通気口の口径を適宜
設定することにより、確実、かつ、素早く中空部内の加
圧ガスを排出することができる。また、本実施形態の製
造方法では、中空部内の加圧ガスは通気口及び通気通路
を介して大気に開放されるが、このとき中空部内の加圧
ガスが瞬時に減圧されるので、断熱膨張の原理により中
空部内のガス温度が急激に低下する。このため、樹脂壁
部の内部から樹脂を効率的に冷却することが可能とな
る。
圧ガスを供給するガス供給通路とは別に設けた通気通路
を介して中空部内の加圧ガスを排出するので、中空部の
大きさ等に応じて通気通路の孔径や通気口の口径を適宜
設定することにより、確実、かつ、素早く中空部内の加
圧ガスを排出することができる。また、本実施形態の製
造方法では、中空部内の加圧ガスは通気口及び通気通路
を介して大気に開放されるが、このとき中空部内の加圧
ガスが瞬時に減圧されるので、断熱膨張の原理により中
空部内のガス温度が急激に低下する。このため、樹脂壁
部の内部から樹脂を効率的に冷却することが可能とな
る。
【0025】(実施形態2)本実施形態の中空部を有す
る樹脂成形品の製造方法では、上記実施形態1と基本的
には同様の構成の成形型を用いる。そして、上記実施形
態1と同様の樹脂材料を用いて、上記成形型のキャビテ
ィ内に溶融樹脂を注入する工程、及び上記中空部を形成
する工程を、上記実施形態1と同様に行うことができ
る。
る樹脂成形品の製造方法では、上記実施形態1と基本的
には同様の構成の成形型を用いる。そして、上記実施形
態1と同様の樹脂材料を用いて、上記成形型のキャビテ
ィ内に溶融樹脂を注入する工程、及び上記中空部を形成
する工程を、上記実施形態1と同様に行うことができ
る。
【0026】上記棒状部材を前進させる工程は、上記実
施形態1の製造方法では、上記棒状部材の進退方向に延
在する樹脂壁部の一部に棒状部材の側面の一部を干渉さ
せつつ棒状部材をキャビティ内に前進させるが、本実施
形態2の製造方法では、棒状部材を前進させる位置につ
いては特に限定されない。但し、上記樹脂壁部の内面が
溶融樹脂の融点以上の温度で、かつ、上記樹脂壁部の外
側半分以上の厚さ部分が溶融樹脂の融点以下の温度であ
る時に、上記棒状部材をキャビティ内に前進させる。具
体的には、上記tA /tの値が、0<tA/t<50で
あるときに棒状部材を前進させればよい。tA /tの値
が50以上のとき、すなわち樹脂壁部の温度が高く樹脂
壁部を構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるときに
棒状部材を前進させると、通気口が形成される部分にあ
った溶融樹脂は樹脂壁部から一体的に延びて棒状部材の
外周面に薄肉状に一様に付着してしまう。一方、tA /
tの値が50未満のとき、すなわち樹脂壁部の温度が低
く樹脂壁部を構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にない
ときに棒状部材を前進させると、樹脂壁部に通気口を貫
設するとともに、通気口の部分にあった溶融樹脂が樹脂
壁部から破断されて棒状部材の先端に保持されるので、
この破断片を融点以上の温度にある樹脂同士の接着によ
り、通気口と対向する樹脂壁部の内面に付着させること
ができる。
施形態1の製造方法では、上記棒状部材の進退方向に延
在する樹脂壁部の一部に棒状部材の側面の一部を干渉さ
せつつ棒状部材をキャビティ内に前進させるが、本実施
形態2の製造方法では、棒状部材を前進させる位置につ
いては特に限定されない。但し、上記樹脂壁部の内面が
溶融樹脂の融点以上の温度で、かつ、上記樹脂壁部の外
側半分以上の厚さ部分が溶融樹脂の融点以下の温度であ
る時に、上記棒状部材をキャビティ内に前進させる。具
体的には、上記tA /tの値が、0<tA/t<50で
あるときに棒状部材を前進させればよい。tA /tの値
が50以上のとき、すなわち樹脂壁部の温度が高く樹脂
壁部を構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にあるときに
棒状部材を前進させると、通気口が形成される部分にあ
った溶融樹脂は樹脂壁部から一体的に延びて棒状部材の
外周面に薄肉状に一様に付着してしまう。一方、tA /
tの値が50未満のとき、すなわち樹脂壁部の温度が低
く樹脂壁部を構成する溶融樹脂が十分に溶融状態にない
ときに棒状部材を前進させると、樹脂壁部に通気口を貫
設するとともに、通気口の部分にあった溶融樹脂が樹脂
壁部から破断されて棒状部材の先端に保持されるので、
この破断片を融点以上の温度にある樹脂同士の接着によ
り、通気口と対向する樹脂壁部の内面に付着させること
ができる。
【0027】そして、上記実施形態1と同様に、溶融樹
脂を冷却、固化させて、上記破断片を通気口と対向する
樹脂壁部の内面に完全に付着させた後、棒状部材を後退
させれば、破断片を通気口と対向する樹脂壁部の内面に
残したまま棒状部材を引き抜くことができ、通気口を介
して上記中空部内の加圧ガスを通気通路から排出するこ
とが可能となる。このとき、樹脂壁部や上記破断片が通
気口や通気通路内に入り込んでガスの流通を妨げること
がないので、中空部内の加圧ガスを通気口及び通気通路
を介して円滑に排出することができる。
脂を冷却、固化させて、上記破断片を通気口と対向する
樹脂壁部の内面に完全に付着させた後、棒状部材を後退
させれば、破断片を通気口と対向する樹脂壁部の内面に
残したまま棒状部材を引き抜くことができ、通気口を介
して上記中空部内の加圧ガスを通気通路から排出するこ
とが可能となる。このとき、樹脂壁部や上記破断片が通
気口や通気通路内に入り込んでガスの流通を妨げること
がないので、中空部内の加圧ガスを通気口及び通気通路
を介して円滑に排出することができる。
【0028】このように本実施形態の製造方法では、加
圧ガスを供給するガス供給通路とは別に設けた通気通路
を介して中空部内の加圧ガスを排出するので、中空部の
大きさ等に応じて通気通路の孔径や通気口の口径を適宜
設定することにより、確実、かつ、素早く中空部内の加
圧ガスを排出することができる。また、本実施形態の製
造方法でも、上記実施形態1と同様に、断熱膨張の原理
によるガス温度の低下により、樹脂壁部の内部から樹脂
を効率的に冷却することが可能となる。
圧ガスを供給するガス供給通路とは別に設けた通気通路
を介して中空部内の加圧ガスを排出するので、中空部の
大きさ等に応じて通気通路の孔径や通気口の口径を適宜
設定することにより、確実、かつ、素早く中空部内の加
圧ガスを排出することができる。また、本実施形態の製
造方法でも、上記実施形態1と同様に、断熱膨張の原理
によるガス温度の低下により、樹脂壁部の内部から樹脂
を効率的に冷却することが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を具
体的に説明する。 (実施例1) 図1〜図7に示す本実施例は、請求項1乃至3記載の製
造方法を具体化したものである。
体的に説明する。 (実施例1) 図1〜図7に示す本実施例は、請求項1乃至3記載の製
造方法を具体化したものである。
【0030】成形型1は、第1分割型1a及び第2分割
型1bよりなり、製品形状のキャビティ2を有してい
る。また、第1分割型1aには断面形状が円形の通気通
路3が形成されている。この通気通路3は、水平方向に
延びる第1通気通路3aと、第1通気通路3aから直角
方向に上方に延びて大気に開放される第2通気通路3b
とから構成されている。なお、後述するピンがキャビテ
ィ内に進出したとき、後述する樹脂壁部7のうちピンの
進退方向に延在する樹脂壁部7fの一部にピンの側面の
一部が樹脂壁部7fの肉厚の約10%の厚さで干渉する
ように設定されている。また成形型1には、図示しない
溶融樹脂供給通路及び加圧ガス供給通路が形成されてお
り、キャビティ2内に溶融樹脂及び加圧ガスを供給可能
とされている。
型1bよりなり、製品形状のキャビティ2を有してい
る。また、第1分割型1aには断面形状が円形の通気通
路3が形成されている。この通気通路3は、水平方向に
延びる第1通気通路3aと、第1通気通路3aから直角
方向に上方に延びて大気に開放される第2通気通路3b
とから構成されている。なお、後述するピンがキャビテ
ィ内に進出したとき、後述する樹脂壁部7のうちピンの
進退方向に延在する樹脂壁部7fの一部にピンの側面の
一部が樹脂壁部7fの肉厚の約10%の厚さで干渉する
ように設定されている。また成形型1には、図示しない
溶融樹脂供給通路及び加圧ガス供給通路が形成されてお
り、キャビティ2内に溶融樹脂及び加圧ガスを供給可能
とされている。
【0031】上記第1通気通路3a内には、円筒状のス
リーブ4が進退摺動可能に配設されている。また、スリ
ーブ4内には断面形状が円形のピン5が進退摺動可能に
配設されている。スリーブ4及びピン5は、2段式の油
圧シリンダ6の各ピストン部(図示せず)にそれぞれ連
結されて独立に進退動可能とされている。そして、ピン
5の先端部には、図1及び図2に示すように、断面正方
形状の先端段部5aが2mmの突出量で突設されてい
る。
リーブ4が進退摺動可能に配設されている。また、スリ
ーブ4内には断面形状が円形のピン5が進退摺動可能に
配設されている。スリーブ4及びピン5は、2段式の油
圧シリンダ6の各ピストン部(図示せず)にそれぞれ連
結されて独立に進退動可能とされている。そして、ピン
5の先端部には、図1及び図2に示すように、断面正方
形状の先端段部5aが2mmの突出量で突設されてい
る。
【0032】上記成形型を用いて以下に示すように中空
部を有する樹脂成形品を製造した。まず、図1に示すよ
うに、スリーブ4の先端部が第1通気通路3aのキャビ
ティ2側の端部と一致するとともに、ピン5の先端段部
5aのみがキャビティ2内に突出するように、スリーブ
4及びピン5をセットした状態で、図示しない溶融樹脂
供給通路から溶融樹脂(ポリプロピレン樹脂、融点:1
68℃、樹脂温度:220℃)をキャビティ2内に約1
000kg/cm2 の圧力で注入、充填後、図示しない
加圧ガス供給通路から溶融樹脂内に加圧ガスを約200
kg/cm2 の圧力で供給して溶融樹脂よりなる肉厚:
3mmの樹脂壁部7の内部に中空部8を形成した。この
とき、図3に示すように、ピン5の先端段部5aに当接
する樹脂壁部7aの肉厚がt(t=2〜2.5mm)で
あり、他の部分の樹脂壁部7の肉厚よりも薄くなってい
た。なお、図7に上記樹脂壁部7aの部分における樹脂
温度の変遷を示すように、樹脂の充填完了後において、
樹脂壁部7aの内面7bの温度は220℃程度であり、
かつ、樹脂壁部7aの外面7cの温度は160℃程度で
ある。
部を有する樹脂成形品を製造した。まず、図1に示すよ
うに、スリーブ4の先端部が第1通気通路3aのキャビ
ティ2側の端部と一致するとともに、ピン5の先端段部
5aのみがキャビティ2内に突出するように、スリーブ
4及びピン5をセットした状態で、図示しない溶融樹脂
供給通路から溶融樹脂(ポリプロピレン樹脂、融点:1
68℃、樹脂温度:220℃)をキャビティ2内に約1
000kg/cm2 の圧力で注入、充填後、図示しない
加圧ガス供給通路から溶融樹脂内に加圧ガスを約200
kg/cm2 の圧力で供給して溶融樹脂よりなる肉厚:
3mmの樹脂壁部7の内部に中空部8を形成した。この
とき、図3に示すように、ピン5の先端段部5aに当接
する樹脂壁部7aの肉厚がt(t=2〜2.5mm)で
あり、他の部分の樹脂壁部7の肉厚よりも薄くなってい
た。なお、図7に上記樹脂壁部7aの部分における樹脂
温度の変遷を示すように、樹脂の充填完了後において、
樹脂壁部7aの内面7bの温度は220℃程度であり、
かつ、樹脂壁部7aの外面7cの温度は160℃程度で
ある。
【0033】そして、上記樹脂の充填完了後から5秒後
に油圧シリンダ6を駆動し、図4に示すように、ピン5
の進退方向に延在する樹脂壁部7fの一部にピン5の側
面の一部を干渉させつつピン5をキャビティ2内に前進
させた。なお、図7に示すように、この樹脂の充填完了
後から5秒後における樹脂壁部7aの内面の温度は21
0℃程度であり、かつ、樹脂壁部7aの外面7cの温度
は140℃程度であり、このとき、樹脂壁部7aの肉厚
tに対する、樹脂の融点以上の温度にある樹脂壁部7a
の内側部分の厚さtA の比であるtA /tの値は75程
度である。これにより、樹脂壁部7aの部分に後述する
通気口9が形成される部分を形成するとともに、樹脂壁
部7aの部分にあった溶融樹脂は樹脂壁部7から一体的
に延びてピン5の外周面に薄肉状に一様に把持させて孔
9aを形成した。なお、図4に示すように、このときピ
ン5の先端段部5aは通気口9が形成される部分と対向
する樹脂壁部7の内面まで到達しており、ピン5の先端
段部5a側においても、ピン5の外周面に把持された薄
肉状の溶融樹脂は樹脂壁部7と一体化されている。
に油圧シリンダ6を駆動し、図4に示すように、ピン5
の進退方向に延在する樹脂壁部7fの一部にピン5の側
面の一部を干渉させつつピン5をキャビティ2内に前進
させた。なお、図7に示すように、この樹脂の充填完了
後から5秒後における樹脂壁部7aの内面の温度は21
0℃程度であり、かつ、樹脂壁部7aの外面7cの温度
は140℃程度であり、このとき、樹脂壁部7aの肉厚
tに対する、樹脂の融点以上の温度にある樹脂壁部7a
の内側部分の厚さtA の比であるtA /tの値は75程
度である。これにより、樹脂壁部7aの部分に後述する
通気口9が形成される部分を形成するとともに、樹脂壁
部7aの部分にあった溶融樹脂は樹脂壁部7から一体的
に延びてピン5の外周面に薄肉状に一様に把持させて孔
9aを形成した。なお、図4に示すように、このときピ
ン5の先端段部5aは通気口9が形成される部分と対向
する樹脂壁部7の内面まで到達しており、ピン5の先端
段部5a側においても、ピン5の外周面に把持された薄
肉状の溶融樹脂は樹脂壁部7と一体化されている。
【0034】この状態で、7秒程度保持して溶融樹脂を
冷却、固化させた。これにより、図4及び図5に示すよ
うに、樹脂壁部7に両端が一体的に連結された肉厚:
0.6mm程度の薄肉樹脂部7dがピン5の外周面に一
様に形成された。そして、上記樹脂の充填完了後から1
2秒後に油圧シリンダ6を駆動し、図6に示すように、
スリーブ4及びピン5を第2通気通路3bが第1通気通
路3aに完全に開口する位置まで後退させた。これによ
り、薄肉樹脂部7dが中空部8のガス圧力を受けること
により、薄肉樹脂部7dと通気口9が形成される部分の
周りの樹脂壁部7との境界部が破断されて上記中空部8
と上記孔9aとが開通するとともに、ピン5があった部
分に形成された薄肉樹脂部7dの上記孔9aが潰される
ので、上記薄肉樹脂部7dが上記樹脂壁部7に一体的に
保持されながら、上記通気通路3と上記中空部8とを連
通する通気口9が形成され、この通気口9を介して中空
部8内の加圧ガスを第1通気通路3a及び第2通気通路
3bから型外へ排出することができる。このとき、樹脂
壁部7や薄肉樹脂部7dが通気口9や通気通路3内に入
り込んでガスの流通を妨げることがないので、中空部8
内の加圧ガスを通気口9及び通気通路3を介して円滑に
排出することができる。
冷却、固化させた。これにより、図4及び図5に示すよ
うに、樹脂壁部7に両端が一体的に連結された肉厚:
0.6mm程度の薄肉樹脂部7dがピン5の外周面に一
様に形成された。そして、上記樹脂の充填完了後から1
2秒後に油圧シリンダ6を駆動し、図6に示すように、
スリーブ4及びピン5を第2通気通路3bが第1通気通
路3aに完全に開口する位置まで後退させた。これによ
り、薄肉樹脂部7dが中空部8のガス圧力を受けること
により、薄肉樹脂部7dと通気口9が形成される部分の
周りの樹脂壁部7との境界部が破断されて上記中空部8
と上記孔9aとが開通するとともに、ピン5があった部
分に形成された薄肉樹脂部7dの上記孔9aが潰される
ので、上記薄肉樹脂部7dが上記樹脂壁部7に一体的に
保持されながら、上記通気通路3と上記中空部8とを連
通する通気口9が形成され、この通気口9を介して中空
部8内の加圧ガスを第1通気通路3a及び第2通気通路
3bから型外へ排出することができる。このとき、樹脂
壁部7や薄肉樹脂部7dが通気口9や通気通路3内に入
り込んでガスの流通を妨げることがないので、中空部8
内の加圧ガスを通気口9及び通気通路3を介して円滑に
排出することができる。
【0035】(実施例2) 図8〜図10に示す本実施例は、請求項4記載の製造方
法を具体化したものである。本実施例で用いる成形型1
は、キャビティ2内に進出したピン5が、ピン5の進退
方向に延在する樹脂壁部7fにピン5の側面が干渉しな
いように設定されていること、及びピン5に先端段部5
aが形成されていないこと以外は、前記実施例1の成形
型1と同様である。
法を具体化したものである。本実施例で用いる成形型1
は、キャビティ2内に進出したピン5が、ピン5の進退
方向に延在する樹脂壁部7fにピン5の側面が干渉しな
いように設定されていること、及びピン5に先端段部5
aが形成されていないこと以外は、前記実施例1の成形
型1と同様である。
【0036】図8に示すように、スリーブ4の先端部が
第1通気通路3aの先端部と一致し、かつ、ピン5の先
端部が2mmキャビティ2内に突出するように、スリー
ブ4及びピン5をセットした状態で、上記実施例1と同
様に成形型1のキャビティ2内に溶融樹脂を注入、充填
し、この溶融樹脂の内部に加圧ガスを供給して溶融樹脂
よりなる肉厚:3mmの樹脂壁部7の内部に中空部8を
形成した。このとき、ピン5の先端面に当接する樹脂壁
部7aの肉厚がt(t=2〜2.5mm)であり、他の
部分の樹脂壁部7の肉厚よりも薄くなっていた。なお、
図7に上記樹脂壁部7aの部分における樹脂温度の変遷
を示すように、樹脂の充填完了後において、樹脂壁部7
aの内面7bの温度は220℃程度であり、かつ、樹脂
壁部7aの外面7cの温度は160℃程度である。
第1通気通路3aの先端部と一致し、かつ、ピン5の先
端部が2mmキャビティ2内に突出するように、スリー
ブ4及びピン5をセットした状態で、上記実施例1と同
様に成形型1のキャビティ2内に溶融樹脂を注入、充填
し、この溶融樹脂の内部に加圧ガスを供給して溶融樹脂
よりなる肉厚:3mmの樹脂壁部7の内部に中空部8を
形成した。このとき、ピン5の先端面に当接する樹脂壁
部7aの肉厚がt(t=2〜2.5mm)であり、他の
部分の樹脂壁部7の肉厚よりも薄くなっていた。なお、
図7に上記樹脂壁部7aの部分における樹脂温度の変遷
を示すように、樹脂の充填完了後において、樹脂壁部7
aの内面7bの温度は220℃程度であり、かつ、樹脂
壁部7aの外面7cの温度は160℃程度である。
【0037】そして、上記樹脂の充填完了後から10秒
後に油圧シリンダ6を駆動し、図9に示すように、ピン
5をキャビティ2内に前進させた。なお、図7に示すよ
うに、この樹脂の充填完了後から10秒後における樹脂
壁部7aの内面の温度は170℃程度であり、かつ、樹
脂壁部7aの外面7cの温度は110℃程度であり、こ
のとき、樹脂壁部7aの肉厚tに対する、樹脂の融点以
上の温度にある樹脂壁部7aの内側部分の厚さtA の比
であるtA /tの値は42程度である。これにより、樹
脂壁部7aの部分に通気口9を貫設するとともに、樹脂
壁部7aの部分にあった溶融樹脂が樹脂壁部7から破断
されてピン5の先端面に保持され、この破断片7eを融
点以上の温度にある樹脂同士の接着により、通気口9と
対向する樹脂壁部7の内面に付着させた。
後に油圧シリンダ6を駆動し、図9に示すように、ピン
5をキャビティ2内に前進させた。なお、図7に示すよ
うに、この樹脂の充填完了後から10秒後における樹脂
壁部7aの内面の温度は170℃程度であり、かつ、樹
脂壁部7aの外面7cの温度は110℃程度であり、こ
のとき、樹脂壁部7aの肉厚tに対する、樹脂の融点以
上の温度にある樹脂壁部7aの内側部分の厚さtA の比
であるtA /tの値は42程度である。これにより、樹
脂壁部7aの部分に通気口9を貫設するとともに、樹脂
壁部7aの部分にあった溶融樹脂が樹脂壁部7から破断
されてピン5の先端面に保持され、この破断片7eを融
点以上の温度にある樹脂同士の接着により、通気口9と
対向する樹脂壁部7の内面に付着させた。
【0038】この状態で、2秒程度保持して溶融樹脂を
冷却、固化させ、上記破断片7eを通気口9と対向する
樹脂壁部7の内面に完全に付着させた。そして、上記樹
脂の充填完了後から12秒後に油圧シリンダ6を駆動
し、図10に示すように、上記破断片7eを樹脂壁部7
に付着させて残したまま、ピン5及びスリーブ4を第2
通気通路3bが第1通気通路3aに完全に開口する位置
まで後退させた。これにより、通気口9を介して中空部
8内の加圧ガスを第1通気通路3a及び第2通気通路3
bから型外へ排出することができる。このとき、樹脂壁
部7や破断片7eが通気口9や通気通路3内に入り込ん
でガスの流通を妨げることがないので、中空部8内の加
圧ガスを通気口9及び通気通路3を介して円滑に排出す
ることができる。
冷却、固化させ、上記破断片7eを通気口9と対向する
樹脂壁部7の内面に完全に付着させた。そして、上記樹
脂の充填完了後から12秒後に油圧シリンダ6を駆動
し、図10に示すように、上記破断片7eを樹脂壁部7
に付着させて残したまま、ピン5及びスリーブ4を第2
通気通路3bが第1通気通路3aに完全に開口する位置
まで後退させた。これにより、通気口9を介して中空部
8内の加圧ガスを第1通気通路3a及び第2通気通路3
bから型外へ排出することができる。このとき、樹脂壁
部7や破断片7eが通気口9や通気通路3内に入り込ん
でガスの流通を妨げることがないので、中空部8内の加
圧ガスを通気口9及び通気通路3を介して円滑に排出す
ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中空部を
有する樹脂成形品の製造方法は、溶融樹脂の内部に加圧
ガスを供給するガス供給通路とは別に設けた通気通路を
介して中空部内の加圧ガスを排出するようにしたもので
あるから、中空部の大きさ等に応じて通気通路の孔径や
通気口の口径を適宜設定することにより、確実、かつ、
素早く中空部内の加圧ガスを排出することができる。
有する樹脂成形品の製造方法は、溶融樹脂の内部に加圧
ガスを供給するガス供給通路とは別に設けた通気通路を
介して中空部内の加圧ガスを排出するようにしたもので
あるから、中空部の大きさ等に応じて通気通路の孔径や
通気口の口径を適宜設定することにより、確実、かつ、
素早く中空部内の加圧ガスを排出することができる。
【図1】 本実施例1の方法に係り、溶融樹脂の内部に
加圧ガスを供給して内部に中空部を有する樹脂壁部を形
成した状態を示す断面図である。
加圧ガスを供給して内部に中空部を有する樹脂壁部を形
成した状態を示す断面図である。
【図2】 本実施例1の方法に係り、ピンの先端形状を
示すピン及びスリーブの側面図である。
示すピン及びスリーブの側面図である。
【図3】 本実施例1の方法に係り、溶融樹脂の内部に
加圧ガスを供給して内部に中空部を有する樹脂壁部を形
成した状態を示す拡大断面図である。
加圧ガスを供給して内部に中空部を有する樹脂壁部を形
成した状態を示す拡大断面図である。
【図4】 本実施例1の方法に係り、ピンを前進させて
樹脂壁部に通気口となる部分を形成するとともに所定の
孔を形成した状態を示す断面図である。
樹脂壁部に通気口となる部分を形成するとともに所定の
孔を形成した状態を示す断面図である。
【図5】 本実施例1の方法に係り、ピンの外周面に薄
肉樹脂部が形成された状態を示す断面図である。
肉樹脂部が形成された状態を示す断面図である。
【図6】 本実施例1の方法に係り、ピンを後退させて
中空部内の加圧ガスを排出する状態を示す断面図であ
る。
中空部内の加圧ガスを排出する状態を示す断面図であ
る。
【図7】 本実施例1の方法に係り、樹脂壁部の樹脂温
度の変遷を示す説明図である。
度の変遷を示す説明図である。
【図8】 本実施例2の方法に係り、溶融樹脂の内部に
加圧ガスを供給して内部に中空部を有する樹脂壁部を形
成した状態を示す断面図である。
加圧ガスを供給して内部に中空部を有する樹脂壁部を形
成した状態を示す断面図である。
【図9】 本実施例2の方法に係り、ピンを前進させて
樹脂壁部に通気口を貫設した状態を示す断面図である。
樹脂壁部に通気口を貫設した状態を示す断面図である。
【図10】 本実施例2の方法に係り、ピンを後退させ
て中空部内の加圧ガスを排出する状態を示す断面図であ
る。
て中空部内の加圧ガスを排出する状態を示す断面図であ
る。
1は成形型、2はキャビティ、3は通気通路、4はスリ
ーブ、5はピン、7は樹脂壁部、7dは薄肉樹脂部、7
eは破断片、8は中空部、9は通気口である。
ーブ、5はピン、7は樹脂壁部、7dは薄肉樹脂部、7
eは破断片、8は中空部、9は通気口である。
Claims (4)
- 【請求項1】 キャビティ内に加圧ガスを供給するガス
供給通路と、キャビティ内と型外とを連通する通気通路
と、該通気通路内及び該キャビティ内を進退可能な棒状
部材とを備えた成形型を用いて中空部を有する樹脂成形
品を製造する方法であって、 上記成形型のキャビティ内に溶融樹脂を注入する工程
と、 上記溶融樹脂の内部に上記ガス供給通路から加圧ガスを
供給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形
成する工程と、 上記樹脂壁部の内面が少なくとも溶融樹脂の融点以上の
温度である時に、上記樹脂壁部のうち上記棒状部材の進
退方向に延在する部分の一部に上記棒状部材の側面の一
部を干渉させつつ上記棒状部材を上記キャビティ内に前
進させることにより、上記棒状部材の外周面に上記樹脂
壁部から一体的に延びる薄肉状の溶融樹脂を付着させて
孔を形成する工程と、 上記溶融樹脂よりなる樹脂壁部を冷却、固化させるとと
もに、該樹脂壁部と一体的に連結された薄肉樹脂部を上
記棒状部材の外周面に形成する工程と、 上記棒状部材を後退させ、上記中空部のガス圧力で上記
孔を潰すことにより、上記薄肉樹脂部を上記樹脂壁部に
一体的に保持させながら上記通気通路と上記中空部とを
連通する通気口を形成し、該通気口を介して上記中空部
内の加圧ガスを上記通気通路から排出する工程とからな
ることを特徴とする中空部を有する樹脂成形品の製造方
法。 - 【請求項2】前記通気孔が形成される部分の前記樹脂壁
部の肉厚をtとし、該樹脂壁部の内面からt A (t A ≦
t)の厚さまでの部分が溶融樹脂の融点以上の温度にあ
るとした場合、50≦(t A /t)×100<90であ
るときに前記棒状部材を前記キャビティ内に前進させる
ことを特徴とする請求項1記載の中空部を有する樹脂成
形品の製造方法。 - 【請求項3】前記棒状部材は、前記通気口が形成される
部分に対向する前記樹脂壁部の内面に該棒状部材の先端
部が到達するまで前進され、前記薄肉樹脂部は前記樹脂
壁部に該薄肉樹脂部の両端が一体的に連結されて形成さ
れることを特徴とする請求項1又は2記載の中空部を有
する樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項4】 キャビティ内に加圧ガスを供給するガス
供給通路と、キャビティ内と型外とを連通する通気通路
と、該通気通路内及び該キャビティ内を進退可能な棒状
部材とを備えた成形型を用いて中空部を有する樹脂成形
品を製造する方法であって、 上記成形型のキャビティ内に溶融樹脂を注入する工程
と、 上記溶融樹脂の内部に上記ガス供給通路から加圧ガスを
供給して溶融樹脂よりなる樹脂壁部の内部に中空部を形
成する工程と、 上記樹脂壁部の内面が上記溶融樹脂の融点以上の温度
で、かつ、上記樹脂壁部の外側半分以上の厚さ部分が上
記溶融樹脂の融点以下の温度である時に、上記棒状部材
を上記キャビティ内に前進させ、上記樹脂壁部に通気口
を貫設するとともに、該棒状部材の先端に保持された樹
脂壁部の破断片を該通気口と対向する樹脂壁部の内面に
付着させる工程と、 上記溶融樹脂よりなる樹脂壁部を冷却、固化させる工程
と、 上記破断片を上記通気口と対向する樹脂壁部の内面に残
したまま上記棒状部材を後退させ、上記通気口を介して
上記中空部内の加圧ガスを上記通気通路から排出する工
程とからなることを特徴とする中空部を有する樹脂成形
品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16216496A JP3278104B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | 中空部を有する樹脂成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16216496A JP3278104B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | 中空部を有する樹脂成形品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106357A JPH106357A (ja) | 1998-01-13 |
JP3278104B2 true JP3278104B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=15749248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16216496A Expired - Fee Related JP3278104B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | 中空部を有する樹脂成形品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3278104B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111086169A (zh) * | 2019-12-05 | 2020-05-01 | 鹤山联塑实业发展有限公司 | 一种排气装置、排气控制方法及其模具结构 |
-
1996
- 1996-06-21 JP JP16216496A patent/JP3278104B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH106357A (ja) | 1998-01-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |