JP3277566B2 - バッテリー保護回路 - Google Patents

バッテリー保護回路

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JP3277566B2
JP3277566B2 JP27494792A JP27494792A JP3277566B2 JP 3277566 B2 JP3277566 B2 JP 3277566B2 JP 27494792 A JP27494792 A JP 27494792A JP 27494792 A JP27494792 A JP 27494792A JP 3277566 B2 JP3277566 B2 JP 3277566B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次次電池の過充電及
び過放電を防止するための、所謂バッテリー保護回路に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数本の電池を直列に接続したバッテリ
ーパックにおいては、直列に接続されたトータルの電圧
を基準に過充電や過放電を検出した充電器や、負荷側を
オン/オフすることによってバッテリーの消費を防止し
ていた。
【0003】また、バッテリーの保護機能はバッテリー
側ではなく、充電器や負荷側に設けられており、該充電
器や負荷側が異常な過充電や過大電流が生じたときは、
バッテリー又はバッテリーパック内に備えてあるサーモ
スタット等の温度による検出によって電源供給をオン/
オフしている。
【0004】しかし、上記方法では、特に複数の電池か
ら構成されたバッテリーにおいては、夫々の電池の特性
が揃っていない場合は、特定の電池のみ過充電や過放電
状態となる恐れがあり、特に過放電及び過充電での性能
の劣化が大きい電池には、実質的に使用できない。
【0005】そこで、同一出願による先願発明(特願平
3−213019号明細書)が提案された。この先願発
明においては、直列接続された二次電池が充電及び放電
を繰り返す過程において、個々の構成する電池の個体差
により、電池の容量バランスが崩れてきても、そのバラ
ンスを復活する機能を有する電池容量バランス回路を充
放電回路に設けて過充電及び過放電を防止する方法であ
る。
【0006】即ち、電池容量バランス回路は、基本的に
電池を保護する回路から構成されており、それは過充電
の検出、充電電流のオフ、オーバーフローの検出、過放
電の検出、放電電流のオフ、ヒステリシス、過電流の検
出等の回路群から構成してバッテリーの保護をする方法
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術においては、例え電池の過放電、過充電を検出して
も、過放電検出後における回路群には電流が流れてお
り、常時消費電流が生じているという問題点があった。
又、複数の電池からなるバッテリーにおいて、各電池の
特性が揃っていない場合、特定の電池のみ過充電や過放
電状態となる恐れがあり、特に過放電及び過充電は、電
池の性能劣化に及ぼす影響が大きいという問題点があっ
た。
【0008】従って、バッテリーの過放電及び過充電を
検出する回路群と共に、過放電を検出後に回路に流れる
電流を出来る限り少なくして放電をできるかぎり抑制し
て電池を保護すると共に、バッテリーを構成する各電池
のバランスを取ることに解決しなければならない課題を
有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、二次電池と、該電池の電圧を検出すると共
に、該検出電圧と基準電圧とを比較して上記二次電池の
過放電状態又は過充電状態を検知する状態検知手段と、
放電電流又は充電電流を遮断するための第一及び第二の
スイッチ手段と、上記状態検知手段の検知結果に基づい
て上記第一及び第二のスイッチ手段の導通及び非導通を
制御する制御手段と、少なくとも上記状態検知手段に供
給する電源を遮断するためのパワーダウンスイッチ手段
と、上記状態検知手段により過放電状態が検知された場
合に上記パワーダウンスイッチ手段を非導通状態にする
パワーダウン手段と、過放電状態から再び充電が開始さ
れた場合に上記パワーダウンスイッチ手段を非導通状態
から導通状態に復帰させるパワーダウン解除手段と、を
備えたバッテリー保護回路であって、上記パワーダウン
解除手段は、上記二次電池の電圧が所定の電圧値を越え
た後上記パワーダウンスイッチ手段を導通状態に復帰さ
せることを特徴とするバッテリー保護回路を提供するも
のである。
【0010】そして、過放電状態から再び充電が開始さ
れた場合に上記パワーダウンスイッチ手段を非導通状態
から導通状態に復帰させるパワーダウン解除手段を備え
たこと;上記二次電池が複数直列につながれたバッテリ
ー保護回路にあっては、上記パワーダウン手段は上記状
態検知手段により1又は全ての上記二次電池の過放電状
態が検知された場合に上記パワーダウンスイッチ手段を
非導通状態にすること;瞬間的に大電流が所定時間帯
(T1)流れた場合は上記パワーダウンスイッチ手段が
所定時間帯(T2)非導通状態にならないようにし、上
記所定時間帯がT1〈T2であること;いずれかの上記
二次電池が過充電状態の場合は上記パワーダウンスイッ
チ手段が導通状態にならないようにするパワーダウン禁
止手段を備えたこと;上記パワーダウンスイッチ手段が
非導通時であって上記二次電池の電圧が略0Vの場合
は、強制的に上記二次電池を充電可能状態にする強制充
電手段を備えたこと;複数の上記二次電池の過充放電の
電池バランスを取る手段を備えたこと;充電用の端子と
放電用の端子とを分けたことを特徴とするバッテリー保
護回路を提供することである。
【0011】
【作用】本発明に係るバッテリー保護回路は、バッテリ
ーパックを構成する各電池毎からの端子電圧を監視して
過充電、過放電を検出し、バッテリーパック側のスイッ
チ、負荷、充電器をオン/オフするので充電器や負荷の
異常による影響を最小限に抑制すると共に、過充電、過
放電の状態に応じ、バッテリーパックを構成する電池間
のバランスを取ること、並びに電圧検出や制御に用いて
いる回路群の消費電流を過放電領域では、いわゆるパワ
ーダウンモードにして消費電流を小さくし、そのパワー
ダウンからの復帰は、単に充電動作により行うようにし
たものである。
【0012】
【実施例】本発明に係るバッテリー保護回路について、
図を参照にして詳細に説明する。図1は本発明に係る第
1実施例のバッテリー保護回路の概略を示すブロック図
であり、該ブロック図において、1はバッテリー保護回
路であり、該バッテリー保護回路1は、検出部2と、制
御部3と、復帰部4と、パワーダウンSW部5と、充放
電スイッチ部6と、から構成され、複数のバッテリーで
あるところの電池Abat、Bbatの充放電制御を行
うものである。
【0013】検出部2は、電池電圧検出部7と過電流検
出部8とから構成され、電池電圧検出部7は電池Aba
t、Bbatの各電圧より過充電(A、B)及び過放電
(A、B)状態を検出すると共に、過電流検出部8では
過電流状態の検出を行う。
【0014】制御部3は、放電系制御ロジック部9及び
放電SW制御部10と、GNDレベルシフト部11と、
充電系制御ロジック部12及び充電SW制御部13とか
ら構成されている。
【0015】制御部3の放電系制御ロジック部9及び放
電SW制御部10は、検出部2の電池電圧検出部7で検
出した電池Abat、Bbatの充放電状態や過電流検
出部8からの過電流信号の状態から、電池電圧検出部7
へオーバーフロー電流信号、後述する充放電スイッチ部
6へは放電スイッチ信号、復帰部4へはパワーダウン信
号を出力する。
【0016】又、放電系制御ロジック部9及び放電SW
制御部10からのグランド信号はGNDレベルシフト部
11を介して充電系制御ロジック部12及び充電SW制
御部13に入力される。
【0017】制御部3のGNDレベルシフト部11は、
放電系制御ロジック部9及び放電SW制御部10の放電
スイッチと、充電系制御ロジック部12及び充電SW制
御部13の充電スイッチのグランド(GND)が異なる
ため、夫々のグランド電位を一定の基準に定めるもので
ある。
【0018】制御部3の充電系制御ロジック部12及び
充電SW制御部13は、電池状態、充電検出(起動回
路)等から充放電スイッチ部6の制御、復帰部4に対し
てパワーダウン解除信号の出力等を行い、パワーダウン
解除信号は、電池電圧が所定電圧値以上にならないと、
所謂パワーダウンモードからの脱出を禁止するものであ
る。
【0019】復帰部4は、パワーダウン制御部14と起
動回路充電検出部15とから構成され、パワーダウン制
御部14は、放電系制御ロジック部9及び充電系制御ロ
ジック部12からのパワーダウン信号を後述するパワー
ダウンSW部5に送り、起動回路充電検出部15は、自
動又は手動により充電を開始させるものである。
【0020】パワーダウンSW部5は、パワーダウン制
御部14からのパワーダウン信号を検出部2及び制御部
3に送り、電源をオフにしてパワーダウンモードにす
る。
【0021】充放電スイッチ部6は、制御部3の放電S
W制御部10及び充電SW制御部13からの制御に基づ
いて電池Abat、Bbatの充電及び放電の制御を行
うものである。
【0022】次に、図1のブロック図に基づいて放電時
と、充電時における概ねの動作を説明する。 [1] 放電時 複数の電池Abat、Bbatとから構成されたバッテ
リーにおいて、検出部2の電池電圧検出部7は常時電池
Abat及び電池Bbatとの放電状態を監視してい
て、該電池Abat又は電池Bbatのいずれかが過放
電状態になると過放電(A)信号または過放電(B)信
号を制御部3の放電系制御ロジック部9に送出し、放電
系制御ロジック部9の制御により放電SW制御部10に
よって充放電スイッチ部6の放電スイッチをオフする。
【0023】充放電スイッチ部6の放電スイッチをオフ
することによって、過放電以外の電池をオーバーフロー
放電するように制御し、この状態の時、例えば電池Ab
at、Bbatとから構成されているバッテリーの場合
に、電池Abat、Bbat共に過放電の状態になれば
パワーダウンモードに入る。
【0024】尚、パワーダウンモードになるのは、電池
Abat、Bbatのいずれかが過放電状態になった場
合でも良い。即ち、電池Abat、Bbatとから構成
されたバッテリーであれば、電池Abat、又は電池B
batのいずれかが過放電となった場合にパワーダウン
モードに入る。
【0025】又、放電時において、所定値からなる過大
電流が所定時間流れたことを検出部2の過電流検出部8
によって検出した場合には、制御部3の放電SW制御部
10によって充放電スイッチ部6の放電スイッチをオフ
する。尚、瞬間的な大電流によって起きる過放電、過電
流の状態が所定時間以内であればパワーダウンモードに
ならない。
【0026】[2] 充電時 電池Abat、又は電池Bbatから構成されたバッテ
リーにおいて、電池Abat、又は電池Bbatが過充
電状態になったことを検出部2の電池電圧検出部7が検
出すると、過充電(A)信号または過充電(B)信号を
制御部3の充電系制御ロジック部12に送出し、充放電
スイッチ部6の充電スイッチをオフする。同時に図示し
ていないが、オーバーフロー回路により過充電状態とな
った電池を放電させる。
【0027】ここで、パワーダウンモード時からの充電
の場合は、復帰部4の起動回路充電検出部15からの充
電検出信号に基づいて、制御部3の充電SW制御部13
の制御により強制的に充電動作を行い、トータル電池電
圧が上昇し、所定電圧値以上になったことを充電制御ロ
ジック部12が検出すれば、パワーダウン解除信号を復
帰部4のパワーダウン制御部14に送出して、パワーダ
ウンモードから抜け出す、即ち過放電状態を脱出して、
正常充電状態となる。尚、電池Abat、又は電池Bb
atの片方が過放電状態であっても、他方が過充電状態
であればパワーダウンモードには入らず、過充電状態が
最優先される。
【0028】次に、電池Abat、Bbatから構成さ
れているバッテリーの放電特性とパワーダウンモードに
ついて説明する。即ち、バッテリーの放電特性は、図2
に示したように、放電時間の経過と共に電池電圧が放電
カーブ16を描きながら下がり続け、予め所定電圧値に
設定されている過放電電圧値17以下になった状態が過
放電状態である。
【0029】この過放電状態を図1に示した検出部2が
検出すれば、充放電スイッチ部6の放電スイッチをオフ
することによって負荷に対する放電は無くなり、バッテ
リーの電圧は過放電領域18で保持され、その残存容量
19は予め算出することができる。
【0030】しかし、負荷に対する放電は無くなったと
しても、前記図1で示したバッテリー保護回路1にはそ
の後も若干の電流が流れ続ける。従って、放電は進行し
続けるので、残存容量19の放電カーブは放電方向20
となる。
【0031】そのため考え出されたのがパワーダウンモ
ードであって、過放電状態になったバッテリー保護回路
の内、必要とする最小限の回路を除いた回路への電流を
遮断する方法である。
【0032】この、パワーダウンモードを設けることに
よって、放電カーブは放電方向21となり、過放電状態
になったときの残存容量19による電圧維持の期間に、
パワーダウンモードを設けなかった場合と比較するとき
わめて大きな差が出る。例えば過放電状態となったとき
の残存容量19が30mAh、過放電領域18において
動作をするための回路消費電流が20μA、パワーダウ
ンモードを設けた場合の過放電領域18において動作す
るための回路消費電流を1μAとすれば、以下の表1に
示すように電池電圧が過放電領域18から0Vになるま
での時間を大幅に改善することができる。
【0033】
【表1】
【0034】この表から理解できるように、電池電圧が
0Vになるまでの時間が1500時間→3万時間と大幅
に改善することができ、実際には電池電圧が下がると消
費電流もある程度少なくなるので、更に長期間維持で
き、バッテリーが過放電状態となることによって生じる
性能劣化を未然に防止することができる。
【0035】次に本発明に係るバッテリー保護回路の具
体的構成を図3に示してある。バッテリー保護回路1
は、主に複数のコンパレータとMOSトランジスター
と、種々のゲートが接続されて構成され、それらのコン
パレーター等の構成部材の接続状態は以下のようになっ
ている。
【0036】バッテリー保護回路1を備えたバッテリー
構成体は、充電器又は負荷のプラス側と接続するプラス
側端子(Eb+)に接続され、ヒューズ13を介して電
池Abatのプラス側に接続され、該電池Abatのマ
イナス側は電池Bbatのプラス側に接続された、所謂
直列接続になっている。
【0037】電池Bbatのマイナス側は放電用パワー
MOSトランジスタQDと、充電用パワーMOSトラン
ジスタQCを介して、充電器又は負荷のマイナス側の接
続端子であるマイナス側端子(Eb−)に接続されてい
る。又、パワーNMOSトランジスターQDのゲート端
子は端子DOに接続され、パワーNMOSトランジスタ
ーQCのゲート端子は端子COに接続されている。
【0038】電池Abatのプラス側は、抵抗R10を
介して端子VDDに、抵抗R11を介して端子CPUに
夫々接続されている。又、電池Abatと電池Bbat
との間の接続点は端子VCに接続され、電池Bbatの
マイナス側は抵抗R12を介して端子CPDに、抵抗R
13を介して端子VSSに、抵抗R15を介して端子V
Mに夫々接続されている。
【0039】アナログスイッチSW1は、制御端子を設
けたスイッチであって、一端は端子VDDに接続され、
他端は抵抗R14の一端とコンパレーターCOMP1の
マイナス側入力端子との接続点aに接続されており、且
つ接続点aはコンパレーターCOMP1〜5の電源供給
部に接続されている。また、制御端子は、オアゲートG
1の出力端子に接続されている。尚、端子VDDとアナ
ログスイッチSW1との接続中間位置からはPMOSト
ランジスターQ2、Q9、Q11のソース端子、及び抵
抗R5の一端に接続されている。
【0040】アナログスイッチSW2は、制御端子を設
けたスイッチであって、一端は端子VCに接続され、他
端はNMOSトランジスターQ15のソース端子と、N
MOSトランジスターQ16のドレン端子と、抵抗R1
6の他端と、抵抗R17の一端及び基準電圧E1のマイ
ナス側に接続されている。又、制御端子は、アナログス
イッチSW1の制御端子と同様にオアゲートG1の出力
端子に接続されている。
【0041】コンパレーターCOMP1〜COMP5
は、いづれも2個の入力端子と1個の出力端子を備えた
同種の比較器であって、コンパレーターCOMP1のマ
イナス側入力端子は、アナログスイッチSW1の一端と
抵抗R14の一端との接続点に接続され、プラス側入力
端子は、基準電圧E1のプラス側端子に接続されてい
る。そして、出力端子は、ノアゲートG3の入力端子に
接続されている。
【0042】コンパレーターCOMP2のマイナス側入
力端子は、基準電圧E1のプラス側端子に接続され、プ
ラス側入力端子は、抵抗R14の他端と抵抗R15の一
端との接続点に接続されている。そして、出力端子は、
オアゲートG4の入力端子、及びPNMOSトランジス
ターQ15のゲート端子に接続されている。尚、抵抗R
15の他端は抵抗R16の一端に接続され、抵抗R16
の他端はアナログスイッチSW2を介して端子VCに接
続されている。
【0043】コンパレーターCOMP3のマイナス側入
力端子は、抵抗R17の一端と抵抗R16の他端との接
続点、及びアナログスイッチSW2を介して端子VCに
接続され、プラス側入力端子は、基準電圧E2のプラス
側端子に接続されている。そして、出力端子は、オアゲ
ートG3の入力端子に接続されている。尚、抵抗R17
の他端は抵抗R18の一端に接続され、抵抗R18の他
端は抵抗R19の一端に接続され、抵抗R19の他端は
端子VSSに接続されている。
【0044】コンパレーターCOMP4のマイナス側入
力端子は、基準電圧E2のプラス側端子に接続され、プ
ラス側入力端子は、抵抗R18の他端と抵抗R19の一
端の接続点に接続されている。そして、出力端子は、オ
アゲートG4の入力端子、及びPNMOSトランジスタ
ーQ16のゲート端子に接続されている。
【0045】コンパレーターCOMP5のマイナス側入
力端子は、基準電圧E3のプラス側に接続され、プラス
側入力端子は、端子VMに接続されている。そして、出
力端子はオアゲートG11の入力端子及びアンドゲート
G2の入力端子に接続されている。尚、基準電圧E3の
マイナス側は接地(GND)されている。
【0046】NチャネルパワーMOSトランジスターQ
D(以下、パワーNMOSトランジスターQDと云う)
は、ソース、ゲート及びドレン端子と寄生ダイオードD
1を備えたトランジスターであって、ソース端子は電池
Bbatのマイナス側に接続され、ゲート端子は端子D
Oに接続され、ドレン端子はパワーNMOSトランジス
ターQCのドレン端子に接続されている。
【0047】NチャネルパワーMOSトランジスターQ
C(以下、パワーNMOSトランジスターQCと云う)
は、ソース、ゲート及びドレン端子と寄生ダイオードD
2を備えたトランジスターであって、ソース端子はマイ
ナス側端子(Eb−)に接続され、ゲート端子は端子C
Oに接続され、ドレン端子はパワーNMOSトランジス
ターQDのドレン端子に接続されている。そして、マイ
ナス側端子(Eb−)には保護抵抗R15を介して端子
VMに接続されている。尚、パワーNMOSトランジス
ターQDのドレン端子と、パワーNMOSトランジスタ
ーQCのソース端子との中間位置からは充電用と放電用
とを区別する端子(Ec−)が接続されていてもよい。
【0048】PMOSトランジスターQ1、Q2、Q9
〜Q16は、いづれもソース、ドレン、ゲート端子から
構成された同種のスイッチング素子であって、Pチャネ
ルMOSトランジスターQ1(以下、PMOSトランジ
スターQ1と云う)のソース端子は抵抗R2の一端、及
びPMOSトランジスターQ2のドレン端子に接続さ
れ、ドレン端子は抵抗R1の一端及びオアゲートG9の
入力端子に接続され、ゲート端子は抵抗R2の他端及び
3Vを限度とするツエナーダイオードZ1の一端に接続
されている。尚、抵抗R1の他端及びツエナーダイオー
ドZ1の他端は接地(GND)されている。
【0049】PチャネルMOSトランジスターQ2(以
下、PMOSトランジスターQ2と云う)のソース端子
は端子VDDに接続され、ドレン端子はPMOSトラン
ジスターQ1のソース端子と抵抗R2の一端の接続点に
接続され、ゲート端子は起動回路を構成する抵抗R5の
他端と、PMOSトランジスターQ11のゲート端子
と、NMOSトランジスターQ12のドレン端子との接
続点に接続されている。
【0050】PチャネルMOSトランジスターQ9(以
下、PMOSトランジスターQ9と云う)のソース端子
は端子VDDに接続され、ドレン端子はNMOSトラン
ジスターQ10のドレン端子と端子COを介してパワー
NMOSトランジスターQCのゲート端子との接続点に
接続され、ゲート端子はナンドゲートG15の出力端子
とNMOSトランジスターQ10のゲート端子との接続
点に接続されている。
【0051】NチャネルMOSトランジスターQ10
(以下、NMOSトランジスターQ10と云う)のソー
ス端子は端子VMに接続され、ドレン端子はPMOSト
ランジスターQ9のドレン端子と端子COを介してパワ
ーNMOSトランジスターQCのゲート端子との接続点
に接続され、ゲート端子はナンドゲートG10の出力端
子とPMOSトランジスターQ9のゲート端子との接続
点に接続されている。
【0052】PチャネルMOSトランジスターQ11
(以下、PMOSトランジスターQ11と云う)のソー
ス端子は端子VDDと抵抗R5の一端との接続点に接続
され、ドレン端子はオアゲートG8の入力端子と充電ロ
ジック部のナンドゲートG14と抵抗R4の一端とに接
続され、ゲート端子は抵抗R5の他端とNMOSトラン
ジスターQ12のドレン端子とPMOSトランジスター
Q2のゲート端子との接続点に接続されている。
【0053】NチャネルMOSトランジスターQ12
(以下、NMOSトランジスターQ12と云う)のソー
ス端子は端子VMに接続され、ドレン端子はPMOSト
ランジスターQ11のゲート端子と抵抗R5の他端とP
MOSトランジスターQ2のゲート端子との接続点に接
続され、ゲート端子は抵抗R6の一端、抵抗R4の他端
とNMOSトランジスターQ13のドレン端子との接続
点に接続されている。尚、抵抗R6の他端は接地(GN
D)されている。
【0054】NチャネルMOSトランジスターQ13
(以下、NMOSトランジスターQ13と云う)のソー
ス端子は接地(GND)され、ドレン端子は抵抗R6の
一端とNMOSトランジスターQ12のゲート端子と抵
抗R4の他端との接続点に接続され、ゲート端子はナン
ドゲートG6の出力端子に接続されている。
【0055】NチャネルMOSトランジスターQ14
(以下、NMOSトランジスターQ14と云う)のソー
ス端子は接地(GND)され、ドレン端子は抵抗R7の
一端に接続され、ゲート端子はナンドゲートG6の出力
端子に接続されている。尚、抵抗R7の他端は端子VM
に接続されている。
【0056】NチャネルMOSトランジスターQ15
(以下、NMOSトランジスターQ15と云う)のソー
ス端子はアナログスイッチSW2を介して端子VCに接
続され、ドレン端子は端子CPUに接続され、ゲート端
子はコンパレーターCOMP2の出力端子に接続されて
いる。
【0057】NチャネルMOSトランジスターQ16
(以下、NMOSトランジスターQ16と云う)のソー
ス端子は端子CPDに接続され、ドレン端子はアナログ
スイッチSW2を介して端子VCに接続され、ゲート端
子はコンパレーターCOMP4の出力端子に接続されて
いる。
【0058】オアゲートG1は、2個の入力端子と1個
の出力端子を備えたゲートであって、一方の入力端子は
アンドゲートG8の出力端子に接続され、他方の入力端
子はオアゲートG5の出力端子に接続され、出力端子は
アナログスイッチSW1、SW2の制御端子に接続され
ている。
【0059】アンドゲートG2は、2個の入力端子と1
個の出力端子を備えたゲートであって、一方の入力端子
はコンパレーター5の出力端子に接続され、他方の入力
端子はノアゲートG3の出力端子に接続され、出力端子
はコンパレーターCOMP2、COMP4のヒステリシ
ス入力端子に接続されている。
【0060】ノアゲートG3は、2個の入力端子と1個
の出力端子を備えたゲートであって、一方の入力端子は
コンパレーターCOMP1の出力端子に接続され、他方
の入力端子はコンパレーターCOMP3の出力端子に接
続され、出力端子はアンドゲートG2の入力端子及びノ
ットゲートG10の入力端子に接続されている。
【0061】オアゲートG4は、2個の入力端子と1個
の出力端子を備えたゲートであって、一方の入力端子は
コンパレーターCOMP2の出力端子に接続され、他方
の入力端子はコンパレーターCOMP4の出力端子に接
続され、出力端子はオアゲートG5の入力端子とノット
ゲートG7の入力端子との接続点に接続されている。
【0062】オアゲートG5は、2個の入力端子と1個
の出力端子を備えたゲートであって、一方の入力端子は
オアゲートG4の出力端子と接続され、他方の入力端子
はナンドゲートG6の出力端子に接続され、出力端子は
オアゲートG1の入力端子に接続されている。
【0063】ナンドゲートG6は、2個の入力端子と1
個の出力端子を備えたゲートであって、一方の入力端子
はノットゲートG10の出力端子に接続され、他方の入
力端子は時定数CR2の出力部に接続され、出力端子は
オアゲートG5と充電ロジック部のGNDレベルシフト
LSH1の入力部との接続点に接続されている。
【0064】ノットゲートG7は、その入力端子はオア
ゲートG4の出力端子に接続され、出力端子は充電ロジ
ック部のGNDレベルシフトLSH2の入力部に接続さ
れている。
【0065】アンドゲートG8は、2個の入力端子と1
個の出力端子から構成されたゲートであって、一方の入
力端子は入力ヒステリシスを持つバッファーを有するオ
アゲートG9の出力端子に接続され、他方の入力端子は
起動回路のPMOSトランジスターQ11のドレン端子
と抵抗R4の一端との接続点に接続され、出力端子はオ
アゲートG1の入力端子に接続されている。
【0066】オアゲートG9は、その入力端子はPMO
SトランジスターQ1のドレン端子と抵抗R1の一端と
の接続点に接続され、出力端子はアンドゲートG8の入
力端子に接続されている。尚、抵抗R1の他端は接地
(GND)されている。
【0067】ノットゲートG10は、その入力端子はノ
アゲートG3の出力端子と接続され、出力端子はナンド
ゲートG6の入力端子及びオアゲートG11の入力端子
に接続されている。
【0068】オアゲートG11は、2個の入力端子と1
個の出力端子から構成されたゲートであって、一方の入
力端子はノットゲートG10の出力端子と接続され、他
方の入力端子はコンパレーターCOMP5の出力端子に
接続され、出力端子は時定数CR1の入力部に接続され
ている。
【0069】オアゲートG12は、その入力端子は時定
数CR1の出力部に接続され、出力端子は時定数CR2
の入力部に接続されている。
【0070】ノットゲートG13は、その入力端子は時
定数CR1の出力部に接続され、出力端子は端子DOを
介してパワーNMOSトランジスターQDのゲート端子
に接続されている。
【0071】オアゲートG14は、2個の入力端子と1
個の出力端子から構成されたゲートであって、一方の入
力端子はPMOSトランジスターQ11のドレン端子と
抵抗R14の一端との接続点に接続され、他方の入力端
子はGNDレベルシフトLSH1の出力部に接続され、
出力端子はナンドゲートG15の入力端子に接続されて
いる。
【0072】ナンドゲートG15は、2個の入力端子と
1個の出力端子から構成されたゲートであって、一方の
入力端子はオアゲートG14の出力端子に接続され、他
方の入力端子はGNDレベルシフトLSH2の出力部に
接続され、出力端子はPMOSトランジスターQ9のゲ
ート端子及びNMOSトランジスターQ10のゲート端
子に接続されている。
【0073】GNDレベルシフトLSH1は、その入力
部はナンドゲートG6に接続され、出力部はオアゲート
G14の入力端子に接続されている。
【0074】GNDレベルシフトLSH2は、その入力
部はノットゲートG7の出力端子に接続され、出力部は
ナンドゲートG15の入力端子に接続されている。
【0075】時定数CR1は、パワーダウンモードの時
に所定時間帯T1の信号を発生し、キャパシターと抵抗
の組合せから形成されたものであって、入力部はオアゲ
ートG11の出力端子と接続され、出力部はオアゲート
G12の入力端子及びノットゲートG13の入力端子に
接続されている。
【0076】時定数CR2は、パワーダウンモードの時
に所定時間帯(T2−T1)の信号を発生し、キャパシ
ターと抵抗の組合せから形成されたものであって、入力
部はオアゲートG12の出力端子と接続され、出力端子
はナンドゲートG6の入力端子に接続されている。
【0077】上記説明したような接続状態にあるバッテ
リーの保護回路1の動作について、項目毎に以下説明す
る。
【0078】尚、充電器又は負荷と接続する端子を、例
えば充電用の端子をプラス側端子(Eb+)とマイナス
側端子(Eb−)とにした場合に、放電用端子をプラス
側端子(Eb+)とマイナス側端子(Ec−)とするよ
うに充電用端子と放電用端子を物理的に分離して充電及
び放電の際の障害をなくす構成にすることができる。
【0079】(1)充電及び過充電の場合。充電の場合
は、外部の充電器との接続端子又は放電負荷端子となる
プラス側端子(Eb+)から二次電池Abat、Bba
t、パワーNMOSトランジスターQD,QCを経て、
マイナス側端子(Eb−)へ充電電流が流れる。
【0080】この充電電流は、コンパレーターCOMP
2を中心とする過充電検出回路によって、常時過充電電
圧(例えば4.4V)を監視されている。そして、過充
電状態を検出すると、コンパレーターCOMP2の出力
端子からHレベル信号が出力され、ノアゲートG4及び
ノットゲートG7を介して充電ロジック部のGNDレベ
ルシフトLSH2の入力部にLレベル信号が入力され
る。
【0081】充電ロジック部は、Lレベル信号を入力す
ると、GNDレベルシフトLSH2によりグランドレベ
ルシフト(後述する)され、ナンドゲートG15の入力
条件がLレベルになり、その出力信号はHレベル信号に
なり、PMOSトランジスターQ9がオフ、NMOSト
ランジスターQ10がオンの状態になり、端子COの信
号はLレベルになってパワーNMOSトランジスターQ
Cをオフして充電電流を遮断する。
【0082】同時に、充電の停止による電池の端子電圧
の下がることによってコンパレーターCOMP2が直ち
に充電状態に復帰してしまう動作を避けるため、アンド
ゲートG2によりコンパレーターCOMP2(及びコン
パレーターCOMP4)のヒステリシススイッチ入力端
子の信号をHレベルの信号にしておいて(過放電状態で
なく、且つ過電流検出状態でないという条件)、ヒステ
リシスを持たせるものである。
【0083】ここで、ヒステリシスとは、コンパレータ
ーCOMP2のプラス側入力端子に入力されていたラダ
ー抵抗群により発生する比較電圧V1(例えば4.4
V)を比較電圧V2(例えば4.2V)に切り換えてコ
ンパレーターCOMP2の比較動作を変化させることで
ある。
【0084】この比較電圧V2は、充電電流が遮断され
電池Abatの端子電圧が下がっても、基準電圧E1よ
り高めに設定してあるので、充電電流を遮断後、電池の
端子電圧が下がっても直ちに充電は開始せず、充電の開
始にヒステリシス幅電圧(この場合0.2V)を持たせ
て直ちに再度充電することを回避することができる。
【0085】同時に、コンパレーターCOMP2の出力
端子からのHレベル信号は、NMOSトランジスターQ
15のベース端子の信号をHレベルにして過充電オーバ
ーフロー電流を放電させてバッテリーを保護するため、
NMOSトランジスターQ15をオンさせる。NMOS
トランジスターQ15がオンすると、電池Abatのプ
ラス側に接続されている抵抗R11を介して電池Aba
tの過充電オーバーフロー電流を、過充電となった電池
Abatをヒステリシス幅分低い電圧(例えば4.2
V)まで放電する。
【0086】このようにして、電池Abatの電圧が、
例えば4.2Vまで放電されると、コンパレーターCO
MP2の出力端子の信号はHレベルからLレベルに変化
すると、パワーNMOSトランジスターQCをオンして
再び充電が開始され、同時にNMOSトランジスターQ
15をオフしてバッテリーのオーバーフロー電流の放電
を中止しする。尚、過充電状態からの放電については後
で詳細に説明する。
【0087】(2)放電状態から過放電状態になり、該
過放電状態を検出後、パワーダウンモードになる場合。
プラス側端子(Eb+)とマイナス側端子(Eb−)と
に負荷をつなぐことによって、電池Abatと電池Bb
atは放電状態となる。この放電状態は、コンパレータ
ーCOMP1を中心とする過放電検出回路によって常時
監視されている。即ち、放電状態が続いて、例えば電池
Abatの電圧が過放電電圧(例えば2.4V)になる
と、コンパレーターCOMP1の出力端子からHレベル
の信号が出力され、ノアゲートG3及びノットゲートG
10を介してナンドゲートG6にHレベル信号が入力さ
れ、その出力端子からパワーダウン信号がLレベルで出
力されれば、所謂パワーダウンモードに入る。しかし、
ノットゲートG10の出力はオアゲートG11、時定数
CR1、入力バッファーを持つオアゲートG12、及び
時定数CR2を介して、ナンドゲートG6のもう一方の
端子につながっているのでナンドゲートG6の出力は、
すぐにLレベルの信号にはならず、T1+T2の時定数
経過後にLレベルの信号となり、ここで初めてパワーダ
ウン信号が出る。そしてパワーダウン信号はオアゲート
G5を介してオアゲートG1の出力信号がLレベルにな
り、アナログスイッチSW1、SW2を開状態に切り替
える。
【0088】アナログスイッチSW1の開状態は接続点
aに接続されているコンパレーターCOMP1〜5の電
源を遮断し、アナログスイッチSW2の開状態は端子V
Cから供給されている電源を遮断する。
【0089】ここで、パワーダウンモードに入って電源
が遮断された後から0Vになるまでの過程においては、
オアゲートG1からのLレベル信号が維持されなければ
ならない。そこで、パワーダウンモードを維持するため
の最小限の回路、例えばノアゲートG3、オアゲートG
4の電源をオフしたり、オアゲートG1とノアゲートG
3、オアゲートG4との出力にアンドゲートを付加する
等して、パワーダウン信号をLレベルに維持させておく
必要がある。
【0090】同時に、コンパレーターCOMP1の出力
端子からのHレベル信号は、ノアゲートG3を介してノ
ットゲートG10の出力端子からのODC信号をHレベ
ルにし、オアゲートG11を介して時定数CR1を時間
帯T1だけヒットさせ、ノットゲートG13に入力さ
れ、その出力端子からLレベルの信号を端子DOに供給
し、パワーNMOSトランジスターQDをオフし、放電
電流が遮断される。
【0091】同時にナンドゲートG6の出力がLレベル
の信号になると充電ロジック部に入力され、端子COに
接続されている出力側の信号はLレベルになり、パワー
NMOSトランジスターQCも遮断する。しかし、ナン
ドゲートG6の一方の入力は時定数CR1、CR2によ
りT1+T2の経過後にHレベルの信号になるので、そ
の分時間的に遅れてパワーダウン信号が出力されること
になる。従って、パワーNMOSトランジスターQDが
オフされた後(T2−T1時間経過後)にパワーNMO
SトランジスターQCがオフされることになる。
【0092】このように、放電電圧値(例えば2.4
V)以下になった場合には、パワーダウンモードに入る
ため充電状態のようなヒステリシスを持たせる必要はな
い。
【0093】(3)過電流検出の場合。過電流の検出は
コンパレーターCOMP5を中心とした回路によって構
成され、基準電圧値E3(例えば0.4V)と比較して
検出する。即ち、パワーNMOSトランジスターQD及
びパワーNMOSトランジスターQCの寄生ダイオード
D1及びD2(例えば合計して100mΩ)による順方
向電圧降下で生ずる電位差が基準電圧値(例えば0.4
V)を越えると、コンパレーターCOMP5の出力端子
からのOC信号がHレベルとなり、オアゲートG11を
介して時定数CR1及びノットゲートG13を介して端
子DOの信号がLレベルになり、パワーNMOSトラン
ジスターQDがオフして放電電流を遮断する。
【0094】この状態の時、即ちパワーNMOSトラン
ジスターQDがオフされると、プラス側端子(Eb+)
とマイナス側端子(Eb−)に接続されている負荷を介
して、プラス側端子(Eb+)の高い電圧が端子VMに
かかり、ほぼプラス側端子(Eb+)に近い値となり、
コンパレータCOMP5の出力端子からのOC信号をH
レベルにホールドすることができる。
【0095】このような状態において、プラス側端子
(Eb+)とマイナス側端子(Eb−)との間に接続さ
れている負荷を外すと、抵抗R15及び抵抗R7を介し
てNMOSトランジスターQ14に電流が流れて(例え
ば3μA)端子VMの電位を0Vまで引き下げることに
よってコンパレーターCOMP5の出力端子からのOC
信号は、Lレベルになり、過電流状態から復帰すること
ができる。
【0096】(4)過充電状態からの放電の場合。前記
(1)で説明したように、過充電状態においてはパワー
NMOSトランジスターQCがオフしているため、放電
電流が寄生ダイオードD2を流れ、寄生ダイオードD2
の順方向電圧(例えば約0.7V)によって、端子VM
の電位が高くなり、前記(3)で説明した過電流検出回
路が働いてしまう。
【0097】そのため、過電流検出回路の出力端子から
のOC信号がHレベルになった場合には、過放電状態を
検出していないこと(ヒステリシス解除禁止信号がHレ
ベル)を条件として、アンドゲートG2の入力条件が満
足されれば該アンドゲートG2の出力端子の解除信号が
Hレベルになり、コンパレーターCOMP2(及びコン
パレーターCOMP4)のヒステリシス状態を解除し、
コンパレーターCOMP2の出力端子はHレベルからL
レベルに変化し、オアゲートG4及びノットゲートG7
を介して充電ロジック部からの端子COの信号がHレベ
ルになり、パワーNMOSトランジスターQCをオンし
て正常に放電電流を流せる。
【0098】ここで、パワーNMOSトランジスターQ
Cをオンすることによって放電を開始するためには一定
の条件が必要となる。即ち、ノアゲートG3によって電
池Abat又は電池Bbatのどちらかが過放電の場合
には、ノアゲートG3の出力端子からの信号であるヒス
テリシス解除禁止信号がLレベルになって、アンドゲー
トG2の一方の入力条件が満足されなくなるので、アン
ドゲートG2の出力端子からの信号である解除信号はH
レベルになれず、コンパレーターCOMP2、4のアナ
ログスイッチ入力端子の信号の切り替えはできないよう
にしてある。これは、電池Abat又は電池Bbatの
どちらかが過充電状態から放電状態になる際に、片方の
電池Abat又は電池Bbatが過放電の状態の場合に
は、ヒステリシスが解除されるとパワーダウン禁止が解
除され、パワーダウンモードとなってしまい、過充電状
態の電池Abat又は電池Bbatはオーバーフロー電
流がオフとなり、過充電状態のままとなってしまう不都
合を回避するためである。
【0099】従って、通常は電池Abat又は電池Bb
atの片方が過放電状態の時はパワーダウンモードとな
るが、もう一方が過充電の場合はパワーダウンモードを
オアゲートG5によって禁止し、オーバーフロー電流が
流れるのを確保している。
【0100】(5)パワーダウンからの復帰の場合。パ
ワーダウン時は、前記(2)で説明したようにアナログ
スイッチSW1とアナログスイッチSW2と所謂開状態
に切り替えられて、パワーNMOSトランジスターQC
とパワーNMOSトランジスターQDとがオフの状態と
なっている。
【0101】この状態において、プラス側端子(Eb
+)とマイナス側端子(Eb−)に充電器をつなぐと端
子VMの電位が端子VSSの電位よりもマイナス電位と
なってしまい、起動回路(後述する)が働き、充電ロジ
ック部(後述する)により強制的に充電を開始すると共
に、トータル電圧検出回路(後述する)を動作させる。
【0102】(6)充電ロジック部充電ロジック部は、
起動回路からHレベルの信号をオアゲートG14に入力
されると充電の開始をする。即ちオアゲートG14の出
力端子からはHレベル信号を出力し、ナンドゲートG1
5の一方の入力条件とされ、他方の入力条件は過充電状
態でなければグランドレベルシフト(後述する)を介し
てHレベル信号であるので、ナンドゲートG15の入力
条件はすべて満足され、その出力端子からはLレベル信
号が出力され、PMOSトランジスターQ9をオンし、
NMOSトランジスターQ10をオフすることにより、
端子COの信号がHレベルになり、パワーNMOSトラ
ンジスターQCをオンさせ、充電電流が流れる。
【0103】そして、充電が進むと、トータル電圧検出
回路(後述する)によって、パワーダウンモードを解除
し、更に図2で説明した過放電領域18を脱すると、過
放電検出回路(コンパレーターCOMP1、3の出力端
子からの信号)からの信号はHレベルとなり、起動回路
からの信号はLレベルとなってしまう。
【0104】しかしながら、オアゲートG14のもう一
方の入力端子である過放電検出回路からの信号を入力す
るGNDレベルシフトLSH1の入力信号はHレベルで
あるので、端子COの信号はHレベルを維持することが
でき、パワーNMOSトランジスターQCをオンの状態
に維持して充電は継続することができるのである。
【0105】上記充電が継続した状態に於て、もし、過
充電状態となると過充電回路(コンパレーターCOMP
2、COMP4)からの信号はLレベルとなってGND
レベルシフトLSH2によりグランドレベルシフト(後
述する)をしてナンドゲートG15に入力され、その入
力条件が満足しなくなり、出力端子はHレベルの信号と
なり、端子COの信号がLレベルの信号になって、パワ
ーNMOSトランジスターQCがオフし、充電電流は遮
断される。
【0106】図4は、上記説明した充電ロジック部を6
個のMOSトランジスターで構成したものである。即
ち、起動回路からの信号を入力するオアゲートG14の
一方の入力端子がMOSトランジスターQ4、Q6に相
当し(起動入力)、パワーダウンからの復帰信号を入力
するGNDレベルシフトLSH1及びオアゲートG14
の他方の入力端子がMOSトランジスターQ7、Q8に
相当し(復帰入力)、過充電回路からの信号を入力する
GNDレベルシフトLSH2及びナンドゲートG15
が、MOSトランジスターQ3、Q5及びQ7,Q8に
相当する(過充電入力)。
【0107】例えば、起動回路からHレベルの起動入力
信号を受け取ると、MOSトランジスターQ6はオフす
ると共に、MOSトランジスターQ4をオンする。そう
するとPMOSトランジスターQ9、Q10のゲート端
子の信号がLレベルとなってPMOSトランジスターQ
9がオンし、NMOSトランジスターQ10がオフ状態
となり、端子COの信号はHレベルとなって、パワーN
MOSトランジスターQCをオンさせて充電電流を流す
ことができる。
【0108】(7)グランドレベルシフトの説明。グラ
ンドレベルシフトについては図5及び図6によって説明
する。このグランドレベルシフトとは、放電側グランド
(電池のグランド端子VSSの電位)であるパワーNM
OSトランジスターQDのソース端子の電位と、充電側
グランド(端子VMの電位)であるパワーNMOSトラ
ンジスターQCのソース端子の電位をシフトして同一電
位にするものである。そして、図5は、図3に示した全
体回路図の内、パワーNMOSトランジスターQDとパ
ワーNMOSトランジスターQCとを中心にした充放電
回路であって、充電するパワーNMOSトランジスター
QCと、放電するパワーNMOSトランジスターQDは
夫々、端子VMの電位、端子VSSの電位に対して0V
にしないと完全にオフする事ができないので、図6に示
すように、充電ロジック部に抵抗を設けたのである(図
4の抵抗R3に相当する)。
【0109】更に、グランドレベルシフトについて、図
6を参照にして詳細に説明すると、図6は、図3の充電
ロジック部のPMOSトランジスターQ9、NMOSト
ランジスターQ10を夫々QPとQNとし、抵抗Rで表
したものである。
【0110】即ち、x点である端子VSSの電位がLレ
ベルの信号の時に端子VMの電位が、端子VSSの電位
と同電位であれば、MOSトランジスターQPがオン
し、MOSトランジスターQNがオフすることによって
OUT信号がHレベルとなり、何ら問題はない。しか
し、もし抵抗Rを介在させない状態で端子VMの電位が
低くなると(充電中は必ずこの状態となる)、MOSト
ランジスターQNもオンしてしまい、MOSトランジス
ターQPとMOSトランジスターQNが、共にオンとな
ってしまう、即ちショート状態となるので、OUT信号
のHレベル状態が不確定状態のレベルとなり、更に、シ
ョート電流がMOSトランジスターQPとMOSトラン
ジスターQN間に流れるという不都合が生じる。
【0111】そこで、図6に示すように、MOSトラン
ジスターQPとMOSトランジスターQNの間に抵抗R
を介在させることによって、MOSトランジスターQN
がオンしても、y点がLレベルとなるだけであって、O
UT信号のHレベル状態は確保される。この抵抗Rには
ショート電流が流れることになるので、抵抗値は数Kオ
ーム〜数Mオームにする必要がある。尚、このショート
電流は充電時だけ流れる。又、x点がHレベルの時は、
端子VMの電位が低くなっても、高くなってもOUT信
号はLレベル(即ち端子VMの電位)となる。
【0112】(8)起動回路の説明。起動回路について
は、図3を参照にして説明する。端子VMの電位がある
電圧値以下となるとNMOSトランジスターQ12に電
流が流れ、抵抗R5による電圧降下でPMOSトランジ
スターQ11のゲートの電圧が下がることによって、P
MOSトランジスターQ11がオン状態となり、即ち導
通状態となる。PMOSトランジスターQ11が導通状
態となることによって、抵抗R4に流れる電流が多くな
る共に、上昇した電圧がNMOSトランジスターQ12
のゲートに供給され、NMOSトランジスターQ12を
更に導通状態にする。
【0113】NMOSトランジスターQ12のゲートの
電圧が、上昇すると共に、その供給源となる抵抗R5か
ら供給される電圧もPMOSトランジスターQ11の導
通状態によって、更に増加されNMOSトランジスター
Q12から流れる電流が増加する。
【0114】このように、PMOSトランジスターQ1
1とNMOSトランジスターQ12とのいわばマッチド
・ペアの関係によってNMOSトランジスターQ12に
より供給される電流が急激に増加するようになり、それ
によってPMOSトランジスターQ11及びNMOSト
ランジスターQ12自身がオン状態になって起動状態を
保持することとなる。
【0115】尚、この保持状態は、いわゆるパワーダウ
ンモードの信号により、NMOSトランジスターQ13
がオンする。即ち、過放電状態から脱するか、外部に取
り付けた充電器を外して、プラス側端子(Eb+)とマ
イナス側端子(Eb−)とを解放状態にすることによっ
て、端子VMの電位が端子VDDの電位まで高くなり、
保持状態が解除される。
【0116】次に、このような起動回路による動作状態
について、回路動作電圧値以上から充電した場合と、ハ
イパワーNMOSトランジスターQCの充電、例えば0
Vからの充電について図7〜図15を参照にして説明す
る。
【0117】(9)回路動作電圧値以上から充電した場
合。図7は、図3の起動回路部分を抽出した回路図であ
り、3個のPMOSトランジスターQ11、NMOSト
ランジスターQ12、NMOSトランジスターQ13と
2個の抵抗R4,R5とから構成されており、この回路
図の構成は図8に示す論値回路に置き換えて動作状態を
表すことができる。即ち、PMOSトランジスターQ1
1、NMOSトランジスターQ13をノアゲートとして
表したのが図8であり、動作のタイミング関係を表した
のが図9であるので、以下図8と図9を参照にして起動
回路における動作状態を説明する。
【0118】端子VMの電圧20aがある電圧値以下に
下がるとNMOSトランジスターQ12がオン状態とな
り、a点の電圧20bが急速にHレベルになり、且つb
点の電圧20cが急速にLレベルになる。
【0119】この状態で、充電すればパワーNMOSト
ランジスターQCがオンすると端子VMの電圧20a
は、パワーNMOSトランジスターQDの寄生ダイオー
ドD1の順方向電圧降下分だけマイナスとなる。そし
て、更に充電が進み、電池Abat、Bbatの電池電
圧20dが過放電電圧20eの領域を脱する(例えば
4.5V)と、パワーNMOSトランジスターQDがオ
ンすることによって、端子VMの電圧20aはほぼ0V
になる。
【0120】又、過放電検出が正常となりHレベルの信
号がくればa点の電圧20bがLレベル、b点の電圧2
0cがHレベルになり、起動回路は初期状態に戻り(図
8参照)、充電器を外す(即ち充電器解放)と充電電流
がなくなり、端子VMの電圧20aは完全に0Vとな
る。
【0121】(10)パワーNMOSトランジスターQ
CのVgsoff電圧以下、例えば0Vからの充電の場
合。図8及び図10に於て、端子VMの電圧20aが下
がり、NMOSトランジスターQ12がオンすることに
よってb点の電圧20cが端子VMの電圧20aに引か
れてマイナス電位になり、a点の電圧20bをHレベル
にしようとするが電池電圧20dが0Vなので、0V以
上にはなり得ない。同様に、充電ロジック部からのHレ
ベルの信号も0V以上にはなれない。結局、端子VMの
電圧20aをパワーNMOSトランジスターQCがオン
し始めるところ(パワーMOSトランジスター動作電圧
20g)まで下げることによって、パワーNMOSトラ
ンジスターQCをオンさせて、充電を開始する必要があ
る。
【0122】従って、パワーNMOSトランジスターQ
Cがオンできる電圧20gであるVgsoff値以上
(例えば2V)分のマイナスとなることによってパワー
NMOSトランジスターQCをオンさせることができ
る。
【0123】ここで、端子VMの電圧20aが何故に2
Vのマイナス分だけ必要とするかが問題となる。それ
は、パワーNMOSトランジスターQC、QDの特性に
よって定まった値であり、図11に示すように、その特
性はゲートソース間電圧(Vgs)がある電圧(Vgs
off)以下では、抵抗Rdsが非常に大きな値であ
り、電流(Ids)は流れない。
【0124】従って、電圧Vgsoffが0Vからの充
電である場合は、図10に示すように、充電が進んで電
池電圧20dが上昇し、2Vになるまで端子VMの電圧
20aとほぼ平行して上昇し、電池電圧20dが2V以
上になると、端子VMの電圧20dはパワーNMOSト
ランジスターQDの寄生ダイオードD1の順方向電圧降
下分(例えば0.7V)のマイナス値に近づく。
【0125】又、充電器により、充電していて、電池電
圧20dが2V以上で過放電電圧値以下の場合に、充電
器を外す(充電器解放20f)と、図10に示すよう
に、NMOSトランジスターQ12はオンした状態であ
るので、端子VMの電圧20aは急速に上昇する。そし
て、端子VMはNMOSトランジスターQ12のソース
端子と接続されているので端子VDDの電圧近くまで上
昇してPMOSトランジスターQ11及びNMOSトラ
ンジスターQ12をオフし、端子VMの電圧20aは0
Vまで下がる。
【0126】(11)トータル電圧検出の説明。パワー
ダウンモードからの充電では、強制的充電が開始するま
でのパワーダウンモードからの復帰は、電池電圧がある
程度高くなってから行うようにする必要がある。これ
は、過充電検出、過放電検出、過電流検出の基準電圧が
確立する前にパワーダウンモードを解除してしまうと誤
動作をする恐れがあるからである。
【0127】即ち、この誤動作は、図12に示すよう
に、基準電圧20k(例えば基準電圧E1、E2が1.
5V)の立ち上がり以上では、問題とならないが、図1
3に示すように、基準電圧20k(例えば基準電圧E
1、E2)が立ち上がる前にあっては、疑似的な検出結
果(疑似正常領域20i及び疑似過充電領域20j)が
出力されてしまう。
【0128】又、基準電圧E1、E2、E3は、夫々単
独で作り出す場合には、図12のようにすることによっ
て容易に目的とする基準電圧29k値を得ることができ
る。しかし、通常は1つの基準電源からオペアンプ等で
分配して、各基準電圧E1、E2、E3を作り出す。従
って、基準電圧の立ち上がり付近で疑似正常領域20
i、疑似過充電領域20j等の誤動作が生じる恐れがあ
る(図13参照)。そこで、電池電圧20d値が基準電
圧20h値を確保できる電圧値以上になってからパワー
ダウンモードを解除するようにして誤動作を防止してい
るのである。
【0129】この基準電圧値20hが確保できる電圧2
0kは、基準電圧値20hが1.5Vとすると最低でも
電圧3V(基準電圧E1+E2)は必要であり、その電
圧値の検出範囲は、3V(基準電圧E1+E2)〜4V
(過充電電圧よりも少し下の値)であればよい。尚、こ
の実際の検出回路は、図3に示すように、主に定電圧ダ
イオードであるツエナーダイオードZ1とPMOSトラ
ンジスターQ1、Q2とから構成されている。
【0130】この検出回路の動作は、充電を開始して生
じる起動回路からのLレベルの信号がPMOSトランジ
スターQ2をオンし、抵抗R2及びツエナーダイオード
Z1に電流が流れ、抵抗R2の電圧降下でPMOSトラ
ンジスターQ1がオンし、アンドゲートG8に入力され
強制パワーダウンモードを解除する。
【0131】ここで、電池電圧20dが3V以下である
とツエナーダイオードZ1に電流が流れないので、PM
OSトランジスターQ1はオフのままであり、パワーダ
ウンモードが解除されるための電圧値は約{(ツエナー
ダイオードZ1の電圧)+(PMOSトランジスターQ
1の電圧Vgsoff)}となる。
【0132】例えば、PMOSトランジスターQ1の電
圧Vgsoff=0.5Vとするとパワーダウンモード
が解除される電圧値は3.5Vである。
【0133】尚、図14は定電圧ダイオードを使用しな
い時のトータル電圧検出の回路を示したものであって、
MOSトランジスターの電圧Vgsoffだけで検出さ
せるようにした回路構成であり、必要に応じてトランジ
スターの段数を増加させても良い。
【0134】(12)時定数の説明(T1)(T2)。
負荷が、バッテリーのプラス側端子(Eb+)、マイナ
ス側端子(Eb−)の両端子に接続されている場合に於
て、バッテリーから供給されている電流は常に定格以下
の一定電流が流れているとは限らず、時には定格以上の
電流が瞬間的に流れる事がある。
【0135】例えば、平滑用コンデンサー(パスコン)
やモーター起動時に流れる電流は数十アンペアに達する
事がある。このような、瞬間的電流で、過電流保護やパ
ワーダウンモードになってしまっては継続した使用がで
きなくなり実用上不都合が生じる。
【0136】そこで、過放電検出と過電流検出とがある
時間帯内の変化の場合は検出しないようにする必要があ
る。そのため、過放電と過電流とを検出した場合には時
定数(T1,T2)を持たせるようにして問題を解決し
ている(図3参照)。この時定数(T1とT2)は論理
回路と組み合わせて共有として、各検出回路に時定数が
入っているのと等価になるようにし、図15に示すよう
なタイミングで動作する。以下、図3及び図15に基づ
いて説明する。
【0137】バッテリーの両端子(Eb+、Eb−)に
接続されたコンデンサー負荷等に流れる大電流の時間帯
が、時定数(T1)の時間帯位内の場合は、過電流検出
からのOC信号はない(Lレベルの信号)ので、時定数
CR1からの信号はLレベルのままであるので過電流保
護が働くことはない。一方、大電流が流れて電池電圧が
下がって疑似的に過放電状態となった場合には、過放電
状態から回復する時間帯が時定数CR1の時間帯(T
1)位内であれば、時定数CR1からの信号はLレベル
のままであるので、これも問題とならない。
【0138】しかし、過放電直前等で大電流がなくなっ
てから電圧が回復するまでの時間帯が、時定数CR1+
CR2の時間帯(T2)以上であった場合は、過放電状
態としてパワーダウンモードにする必要がある。即ち、
時定数CR1から出力される信号は、Hレベル信号とな
りパワーNMOSトランジスターQDをオフし、時定数
CR2がヒットした時間帯(T2−T1)の信号で時定
数CR2の出力信号がHレベル信号となり、その時に過
放電検出回路からのODC信号がHレベル(過放電状
態)であればパワーダウンモードになれる。
【0139】次に、ショートした場合には、過電流検出
回路が働いてOC信号がHレベルとなり、時定数CR1
の時間帯(T1)経過後に時定数CR1の出力がHレベ
ル信号になって、パワーNMOSトランジスターQDを
オフし過電流から保護する。
【0140】又、時定数CR1の時間帯(T1)が発生
している間に、疑似的に過放電状態であったとしても電
流遮断後電圧の回復が時定数CR2の時間帯(T2)以
内であればパワーダウンモードとはならない。
【0141】しかし、前述のように過放電直前などの場
合は、回復が遅れてパワーダウンモードとなることがあ
る。ここで、負荷を外すとパワーダウンモードでない時
は正常状態となる。又、時定数CR2の時間帯(T2−
T1)は電池の回復時間等から定めるが、普通は時定数
CR1の時間帯(T1)とにおいて、T1〈T2の関係
を保つように決定する。
【0142】次に本発明に係るバッテリー保護回路の第
2実施例について図16を参照して説明する。この第2
実施例は、マイコン等によって制御をするものでありブ
ロック図として示し、その動作状態は図17〜図19に
示したフローチャート図に従って制御される。
【0143】図16はバッテリー保護回路の各回路の動
作をいわゆるマイコンを用いて制御するブロックダイヤ
グラム図であり、既に第1実施例で説明した回路と同一
回路部分には同一符号を付して説明する。
【0144】即ち、プラス側端子(Eb+)に電池Ab
atのプラス側を接続し、電池Abatのマイナス側に
電池Bbatのプラス側を接続し、電池Bbatのマイ
ナス側は充放電スイッチ8を介在してマイナス側端子
(Eb−)に接続された、所謂直列接続状態であること
は第1実施例と同じである。そして、プラス側端子(E
b+)と電池Abatのプラス側との間には、アナログ
スイッチSW5と電池電圧検出部3の一端が夫々接続さ
れている。又、電池Abatのマイナス側と電池Bba
tのプラス側の中間位置には電池電圧検出部3のコモン
に相当する端子が接続され、電池Bbatのマイナス側
には充放電スイッチ8の一端が接続され、この充放電ス
イッチ8の他端とマイナス側端子(Eb−)の中間位置
には、過電流検出部5の一端と充電検出部12bの一端
とが夫々接続されている。尚、充放電スイッチ8は、放
電スイッチ制御部4bと充電スイッチ制御部11とに夫
々接続されている。
【0145】セントラルプロセッサーユニット(以下、
CPUと云う)21はアナログスイッチ5の制御端子及
び電池電圧検出部3の夫々と接続し、バスライン22を
備えた構成である。このバスライン22には、A/D変
換器23、プログラム制御部24、入出力制御部25、
パワーダウン制御部6及び起動回路部12aに夫々接続
されている。
【0146】又、CPU21や周辺回路は低消費電流と
なるように配慮され、電池電圧検出部3の過充電及び過
放電の検出レスポンスは、非常に遅くても良い(数ms
ec〜数十msec)ので、低い周波数のクロックを使
用することができる(例えば数10KHZ〜数HZ)。
これに対して、過電流検出部5の過電流検出は、ある程
度速いレスポンスが必要である。更に、CPU21を使
用することによって、バッテリーの各種の状態を容易に
把握することができるので、表示部を設けて残量表示、
過充電等を表示することができる。この表示部は液晶な
どの低消費電力のものを使う。そして、バッテリーパッ
ク本体に表示部を設けない場合は、状態信号をコネクタ
等で出力して負荷となる機器側で表示させることも可能
である。
【0147】A/D変換器23は、アナログスイッチS
W5の他端から電源を供給し、電池電圧検出部3の電池
電圧状態を検出する端子に接続され、バスライン22を
介してCPU21とアナログ値をデジタル値に変換した
データの送受信を行う。
【0148】プラグラム制御部19は、予め定まってい
るバッテリー保護回路を駆動させるためのプログラムが
格納されている制御部であって、CPU21からの命令
に従って適宜プログラムをバスライン22を介してCP
U21に送出する。
【0149】入出力制御部25は、電池バランス部2
6、放電スイッチ制御部4b、充電スイッチ制御部11
及び過電流検出部5の夫々に接続され、バスライン22
を介してCPU21からの命令に基づいて、適宜必要と
するデータを送受信する制御部である。
【0150】上記接続状態で構成されたバッテリー保護
回路1の動作について図17〜図19に示したフローチ
ャート図に基づいて説明する。先ずCPU21から充電
開始の命令が、バスライン22を介して入出力制御部2
5及び起動回路部12aの夫々に送出され、入出力制御
部25から充電スイッチ制御部11に充電開始の信号が
送られて、充放電スイッチ8の充電スイッチがオンして
充電が開始し、起動回路部12aが充電検出部12bか
らの充電状態を受信できる体制になる(S1〜S3)。
【0151】そして、充電が開始され、電池Abat及
びBbatへの充電状態は電池電圧検出部3によって検
出され、この検出された各電池の電圧値(アナログ値)
はA/D変換器23によりデジタル値に変換され、バス
ライン22を介してCPU21に入力され、予め定めて
ある動作電圧値との比較演算を行う(S4)。
【0152】即ち、電池の充電電圧が動作電圧値以下で
あって充電中である場合は、継続して電池の充電電圧の
状態を比較演算して監視し、充電中でない場合は、CP
U21はバスライン22を介してパワーダウン制御部6
にパワーダウンモードに入る命令をする(S5,S6、
S27、S28)。
【0153】もし、電池の充電電圧値が動作電圧値以上
になった場合は、パワーダウンスイッチをオフし放電ス
イッチをオンにし、この時に電池電圧検出部3が過充電
状態を検出した場合は、CPU21から入出力制御部2
5を介して電池バランス部26に各電池のバランスの制
御信号が送出されバランス動作を開始する(S7、S
8、S9、S10)。
【0154】各電池のバランスは、図18に示すように
電池バランス部26によって制御され、先ずCPU21
から入出力制御部25を介して充電スイッチ制御部11
により充放電スイッチ8の充電スイッチをオフし、充電
動作が停止する。そして各電池のバランス動作中である
ことを示すスイッチをオンし、過充電域にある電池は放
電させ各電池のバランスをとった後、電池のバランス動
作中である信号をオフし、充電スイッチをオンして充電
を開始する(S10〜S16)。
【0155】もし、過充電状態でなく、しかも過放電状
態であって且つ充電中であれば過充電状態を検出しなが
ら過放電状態になるのを待ち、もし充電中でなければ起
動回路部12aの動作を停止させ、時定数をヒットさせ
て瞬間的な過電流が流れたかどうかの判断をする(S
9、S17、S18、S19)。
【0156】もし、過放電状態でなければ、起動回路部
12aの動作を停止させ、パワーダウンモードを解除し
て所定電圧を負荷に供給する(S17、S20)。この
ようにマイコン等を使用しても実質的に、第1実施例と
同様のバッテリーの過充電及び過放電の保護が行えるの
である。
【0157】この状態において、過放電及び過充電状態
は常に電池電圧検出部3によって検出できる体制、即ち
CPU21で動作電圧と比較演算して監視し、過充電状
態になれば、その都度、電池バランス部26によりバラ
ンス制御を行い、各電池のバランス状態を均一に維持す
る(S21、S22、S10)。
【0158】もし、過放電状態が検出されると時定数を
ヒットさせて、本当に過放電状態であるか又は瞬間的な
大電流が流れたかの判断をし、この時に過充電状態であ
れば電池バランス部26により各電池のバランス状態を
制御し、過充電状態でなく本当に過放電状態であると判
断したならば、CPU21は入出力制御部25を介して
充放電スイッチ8の放電スイッチ及び充電スイッチをオ
フし、且つパワーダウン制御部6にパワーダウンモード
に入る命令をし、パワーダウンスイッチをオンしてパワ
ーダウンモードに入る。パワーダウンモードに入るとC
PU21はアナログスイッチSW5をオンし、A/D変
換器23の電源を遮断する。その他の遮断する回路は前
記パワーダウンモードの項と同様であり、その説明は省
略する(S22、S23、S24、S10、25、S2
6、S27,S28)。
【0159】次に、CPU21は過電流検出部5からの
過電流の検出による信号を受信すると現在の処理を中断
して、過電流インタラプトの処理に入る。即ち図19に
示すように、過電流インタラプトが発生するとCPU2
1は、入出力制御部25を介して放電スイッチ制御部4
bにより放電スイッチをオンし、且つ時定数をヒットさ
せ、時定数の時間帯よりも過電流の検出状態が短かけれ
ば瞬間的な大電流が流れたものと判断して現状の状態を
維持し、時定数の時間帯よりも過電流の検出状態が長け
れば過電流状態が発生したものと判断して放電スイッチ
をオフし、過放電状態であればパワーダウンモードに入
る(S29,S30、S31、S32、S33、S3
4)。
【0160】もし、過放電状態でなく、過電流状態であ
れば、過電流状態がなくなるのを待ってから現在の状態
に復帰することになる(S33,S34)。
【0161】
【発明の効果】本発明は上記説明したような構成にする
ことによって以下のような効果を奏する。 (1)パワーダウン手段を備えたバッテリー保護回路で
あって、パワーダウン解除手段は、二次電池の電圧が所
定の電圧値を越えた後パワーダウンスイッチ手段を導通
状態に復帰させることによって、過放電過充電検出の誤
動作を防止できる。
【0162】(2)過放電状態から再び充電が開始され
た場合に、パワーダウンスイッチ手段を非導通状態から
導通状態に復帰させるパワーダウン解除手段を備えたこ
とによてパワーダウンモードであっても迅速な充電を得
る事が出来る。
【0163】(3)二次電池が複数直列につながれたバ
ッテリー保護回路にあっては、パワーダウン手段は状態
検知手段により1又は全ての二次電池の過放電状態が検
知された場合にパワーダウンスイッチ手段を非導通状態
にすることによって、接続されている複数の二次電池全
ての整合性を保つことができる。
【0164】(4)瞬間的に大電流が流れた場合は、バ
ッテリーの電圧降下の検出を遅らせパワーダウンモード
に誤って入ることを確実に防止できる。
【0165】(5)いずれかの二次電池が過充電状態の
場合は、パワーダウンスイッチ手段が導通状態にならな
いようにするパワーダウン禁止手段を備えたことによっ
て、過充電状態にある電池と過放電状態にある電池との
均衡を迅速に整えることができる。
【0166】(6)パワーダウンスイッチ手段が非導通
時であって、二次電池の電圧が略0Vの場合は、強制的
に二次電池を充電可能状態にする強制充電手段を備えた
ことによって、0Vからの充電ができる。
【0167】(7)複数の二次電池の過充放電の電池バ
ランスを取る手段を備えたことによって、常に各電池の
充電と放電とを均一にすることができ、電池の寿命を長
くすることができる。
【0168】(8)充電用の端子と放電用の端子とを分
けたことによって、ショート等の2次的障害をなくすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、第1実施例のバッテリー保護回
路の全体ブロックダイヤグラム図である。
【図2】本発明に係る、バッテリー放電特性をグラフで
表した説明図である。
【図3】本発明に係る、バッテリー保護回路の具体例を
示す回路図である。
【図4】図3で示した回路の内、充電ロジック部を回路
で示した説明図である。
【図5】パワーMOSトランジスターのグランドの様子
を示した説明図である。
【図6】図5で示したグランドをシフトして同電位にす
る例をブロック図で示した説明図である。
【図7】図3で示した回路の内、起動回路部分のMOS
トランジスターを中心として抜粋した説明図である。
【図8】図7の説明図を論理回路で置き換えた説明図で
ある。
【図9】パワーMOSトランジスターの動作電圧以上か
ら充電し、過放電解除後に充電をやめた時の各部の電圧
の変化を示したグラフである。
【図10】バッテリーを0Vから充電し、過放電解除前
に充電をやめた場合の各電圧の変化を示したグラフであ
る。
【図11】MOSトランジスターの特性例を示したグラ
フである。
【図12】基準電圧と過充電過放電検出関係の内、基準
電圧が電池電圧と共に、立ち上がって定電圧となる場合
を示したグラフである。
【図13】基準電圧と過充電過放電検出関係の内、基準
電圧が急に立ち上がって定電圧となる様子を示したグラ
フである。
【図14】図3で示した回路の内、トータル電圧検出の
回路を別の回路構成で組み立てた説明図である。
【図15】図3で示した回路の内、時定数(T1、T
2)を示すタイミングチャートである。
【図16】本発明に係る第2実施例のバッテリー保護回
路をブロック図で示した回路図である。
【図17】第2実施例の回路図による動作を示すフロー
チャートである。
【図18】第2実施例の回路図による動作の内、電池の
バランス動作を示すフローチャートである。
【図19】第2実施例の回路図による動作の内、過電流
を検出した時の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 バッテリー保護回路 2 電圧状態検出部 3 電池電圧検出部 4 放電系制御部 4b 過放電スイッチ制御部 5 過電流電出部 6 パワーダウン制御部 7 グランドレベルシフト部 8 充放電スイッチ部 9 充電制御部 10 充電系制御ロジック 11 充電スイッチ制御ロジック 12 起動回路充電検出部 13 ヒューズ 15 放電カーブ 16 過放電電圧値 17 過放電領域 18 過放電領域 19 残存容量 20、21 放電方向 20a 端子VMの電圧 20b a点の電圧 20c b点の電圧 20d 電池電圧 20e 過放電電圧 20f 充電器解放 20g パワーMOSトランジスター動作電圧 20h 基準電圧値 20i 疑似正常領域 20k 基準電圧 20l、20m 比較電圧 20n 過放電領域 20o 過充電領域 21 CPU 22 バスライン 23 A/D変換器 24 プログラム制御部 25 入出力制御部 26 電池バランス部 Abat 電池 Bbat 電池 CO CO信号 COMP1〜COMP5 コンパレーター CR1,CR2 時定数 D1、D2 寄生ダイオード DO DO信号 E1、E2、E3 基準電圧 Eb+ プラス側端子 Eb− マイナス側端子 G1、G4、G5、G9、G11、G12 オアゲー
ト G2、G8 アンドゲート G3、G7、G10、G13 ノアゲート G6 ナンドゲート OC OC信号 ODC ODC信号 Q1〜Q16 MOSトランジスター QC、QD パワーMOSトランジスター SW1〜SW2 アナログスイッチ VDD、CPU、VC、CPD、VSS、VM 端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−83034(JP,A) 特開 昭54−75049(JP,A) 特開 昭63−234847(JP,A) 特開 平4−75430(JP,A) 特開 平4−208030(JP,A) 特開 平4−331425(JP,A) 特開 平5−49181(JP,A) 特開 平5−111177(JP,A) 実開 昭59−56938(JP,U) 実開 昭62−21733(JP,U) 実開 昭62−26134(JP,U) 実開 平2−41639(JP,U) 実開 平2−136445(JP,U) 特表 平7−503597(JP,A) 米国特許4238721(US,A) 米国特許4595872(US,A) 米国特許4716354(US,A) 米国特許4965738(US,A) 米国特許5017856(US,A) 米国特許5028858(US,A) 国際公開93/10589(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 7/18 H02J 7/00 - 7/12 H02J 7/34 - 7/35

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次電池と、該電池の電圧を検出すると
    共に、該検出電圧と基準電圧とを比較して上記二次電池
    の過放電状態又は過充電状態を検知する状態検知手段
    と、放電電流又は充電電流を遮断するための第一及び第
    二のスイッチ手段と、上記状態検知手段の検知結果に基
    づいて上記第一及び第二のスイッチ手段の導通及び非導
    通を制御する制御手段と、少なくとも上記状態検知手段
    に供給する電源を遮断するためのパワーダウンスイッチ
    手段と、上記状態検知手段により過放電状態が検知され
    た場合に上記パワーダウンスイッチ手段を非導通状態に
    するパワーダウン手段と、過放電状態から再び充電が開
    始された場合に上記パワーダウンスイッチ手段を非導通
    状態から導通状態に復帰させるパワーダウン解除手段と
    を備えたバッテリー保護回路であって、 上記パワーダウン解除手段は、上記二次電池の電圧が所
    定の電圧値を越えた後上記パワーダウンスイッチ手段を
    導通状態に復帰させることを特徴とするバッテリー保護
    回路。
  2. 【請求項2】 過放電状態から再び充電が開始された場
    合に上記パワーダウンスイッチ手段を非導通状態から導
    通状態に復帰させるパワーダウン解除手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載のバッテリー保護回路。
  3. 【請求項3】 上記二次電池が複数直列につながれたバ
    ッテリー保護回路にあっては、上記パワーダウン手段は
    上記状態検知手段により1又は全ての上記二次電池の過
    放電状態が検知された場合に上記パワーダウンスイッチ
    手段を非導通状態にすることを特徴とする請求項1記載
    のバッテリー保護回路。
  4. 【請求項4】 瞬間的に大電流が所定時間帯(T1)流
    れた場合は上記パワーダウンスイッチ手段が所定時間帯
    (T2)非導通状態にならないようにし、上記所定時間
    帯がT1〈T2であることを特徴とする請求項1又は請
    求項3記載のバッテリー保護回路。
  5. 【請求項5】 いずれかの上記二次電池が過充電状態の
    場合は、上記パワーダウンスイッチ手段が導通状態にな
    らないようにするパワーダウン禁止手段を備えたことを
    特徴とする請求項3に記載のバッテリー保護回路。
  6. 【請求項6】 上記パワーダウンスイッチ手段が非導通
    時であって上記二次電池の電圧が略0Vの場合は、強制
    的に上記二次電池を充電可能状態にする強制充電手段を
    備えたことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の
    バッテリー保護回路。
  7. 【請求項7】 複数の上記二次電池の過充放電の電池バ
    ランスを取る手段を備えたことを特徴とする請求項3に
    記載のバッテリー保護回路。
  8. 【請求項8】 充電用の端子と放電用の端子とを分けた
    ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のバッテ
    リー保護回路。
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