JP3277335B2 - 炭化方法および炭化装置 - Google Patents

炭化方法および炭化装置

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JP3277335B2
JP3277335B2 JP27019592A JP27019592A JP3277335B2 JP 3277335 B2 JP3277335 B2 JP 3277335B2 JP 27019592 A JP27019592 A JP 27019592A JP 27019592 A JP27019592 A JP 27019592A JP 3277335 B2 JP3277335 B2 JP 3277335B2
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健司 山根
恭子 松橋
彰 廣岡
直樹 加藤
俊昭 成定
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば廃棄木材などの
炭材を炭化処理して木炭としてその再利用を図るための
炭化方法および炭化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の炭化方法および炭化
装置としては、乾留炉を回転ドラムにより構成し、この
回転ドラム内で、炭材を加熱して炭化物を生成するもの
が知られている(例えば、特開昭47−15387号公
報参照)。このような炭化装置では、炭材の加熱手段と
して重油、液化石油ガス(LPG;以下、単にLPGと
いう)などの燃料を燃焼する燃焼バーナが用いられてお
り、この燃焼バーナの燃焼に伴う熱を供給することによ
り乾留炉内を所定の炭化処理温度(例えば、500〜9
00℃)まで加熱するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
炭化方法および炭化装置において、比較的大きな乾留炉
内の全域を、上記燃焼バーナの燃焼によりかなり高温の
上記炭化処理温度まで昇温させる必要があるため、その
燃焼バーナでの燃焼の消費量は極めて多量のものとな
る。しかも、一般に、上記炭化処理温度まで昇温させた
後、その高温状態をかなりの長時間(例えば、数時間)
にわたって持続させる必要があり、上記燃料消費量はま
すます増大化する。このため、炭化方法および炭化装置
において廃木材などを炭化処理して再利用を図るという
前提の目的である省資源化と相反する結果をきたしてい
る。
【0004】このような問題を解消して省資源化、省エ
ネルギー化を図るために、炭化処理する炭材の一部の炭
材自体を燃焼(以下、自燃という)させて、この燃焼に
よる熱を利用することが考えられる。ところが、自燃さ
せるためには乾留炉内の炭材に燃焼のための酸素、すな
わち、空気を供給してやる必要がある。この場合、空気
を供給し続けると、自燃がどんどん進行し、この進行に
伴って乾留炉の内部温度が上昇し続ける。このため、所
定の炭化処理を行うことができず、所定の品質の炭化物
を得ることができなくなる。一方、上記空気の供給の際
に、乾留炉の内圧が上昇し過ぎて、煙の漏出のおそれが
生じる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、炭化処理に伴
う加熱温度を所定のものに調節しつつ、その炭化処理の
ための加熱に要する燃料の省資源化、省エネルギー化を
図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、炭材を収容する乾留炉と、
この乾留炉の内部を加熱する加熱手段と、上記乾留炉に
外気を導入する外気導入手段と、乾留炉に接続された吸
引部およびバルブを有していて、乾留炉の内圧上昇に伴
い漏出する煙を回収する漏出煙回収手段とを備えた炭化
装置を用いて炭材を炭化処理する炭化方法であり、以下
の第1〜第4工程を備えるものである。すなわち、第1
工程において、上記加熱手段を作動して炭化処理温度ま
での昇温過程における中間温度まで上記乾留炉内を昇温
させる。第2工程において、上記中間温度に到達後、上
記加熱手段の作動を停止しかつ上記外気導入手段を作動
して炭材自体の燃焼により炭化処理温度まで昇温させ
る。そして、第3工程において、上記炭化処理温度に到
達後、上記外気導入手段の外気導入量の調節により上記
乾留炉の内部温度を上記炭化処理温度に保つようにす
る。さらに、第4行程において、上記吸引部の吸引量お
よびバルブの開度調整により漏出煙回収手段での煙の回
収量を調節して乾留炉内の圧力を所定圧力に保つように
する。
【0007】また、請求項記載の発明は、上記請求項
1記載の炭化方法を使用するための炭化装置に関するも
のであって、炭材を炭化処理する乾留炉と、この乾留炉
の内部を加熱する加熱手段と、上記乾留炉内に外気を導
入する外気導入手段と、上記乾留炉の内部温度を検出す
る内部温度検出手段と、この内部温度検出手段からの温
度検出値に基いて上記加熱手段および外気導入手段の各
作動を制御する制御手段とを備える。
【0008】そして、上記乾留炉は、ドラム軸回りに回
転可能に支持されたドラムと、このドラムの両端開口部
を覆い非回転状態に支持された一対の非回転部とを備え
る。また、乾留炉の内圧上昇に伴い漏出する煙を回収す
る漏出煙回収手段と、上記乾留炉の内圧を検出する圧力
検出手段とが設けられ、上記漏出煙回収手段は、上記各
非回転部と上記ドラムとの外面側の境界を全周にわたっ
て覆う環状の境界部カバーと、この境界部カバーの内部
空間に連通されて上記煙を吸引する吸引部とを備える。
【0009】さらに、上記制御手段を第1〜第4制御部
により構成する。上記第1制御部を、上記加熱手段を作
動させて上記乾留炉内を炭化処理温度までの昇温過程に
おける中間温度まで昇温させるように構成する。第2制
御部を、上記加熱手段の作動を停止して上記外気導入手
段を作動させて炭材自体の燃焼により上記乾留炉内を上
記中間温度から炭化処理温度まで昇温させるように構成
する。そして、第3制御部を、上記外気導入手段の外気
導入量の調節により上記乾留炉の内部温度を上記炭化処
理温度に保つように構成する。さらに、第4制御部を、
上記圧力検出手 段からの圧力検出値に基いて上記漏出煙
回収手段の回収量の調節により上記乾留炉の内圧を所定
の圧力設定範囲に維持するように構成するものである。
【0010】請求項記載の発明は、上記請求項記載
の発明において、上記外気導入手段として、上記乾留炉
と連通されて乾留炉内の煙を吸引する吸引部を備え、こ
の吸引部の作動によって上記各非回転部と上記ドラムと
の間に形成された隙間から外気を上記乾留炉内に吸入す
るように構成する。そして、上記各非回転部とドラムと
の間の一対の隙間を、加熱手段が配置されている側の方
を大きく形成する構成とするものである。
【0011】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
第1工程で加熱手段による加熱によって中間温度まで乾
留炉内が昇温される。この中間温度以上の昇温が、第2
工程で、外気導入に基く一部の炭材の自燃による熱を用
いて行われる。そして、炭化処理温度まで昇温された後
は、第3工程で、上記外気の導入量の調節による自燃の
程度の調節により上記炭化処理温度に維持される。この
ため、加熱手段による加熱は上記第1工程の中間温度ま
での昇温のためだけで済むため、上記加熱手段における
燃料や電気などの消費量が、従来の上記炭化処理温度ま
での昇温過程および炭化処理過程の全てにおいて加熱手
段による加熱を続行する方法と比べ、激減し、極めて大
きい省資源化、省エネルギー化が図られる。しかも、第
3工程において外気導入量の調節により乾留炉の内部温
度を所定の炭化処理温度に維持されるため、所定品質の
炭化物が確実に得られる。さらに、上記第4工程におい
漏出煙回収手段の吸引部の吸引量およびバルブの開度
調整によって煙の回収量を調節することにより乾留炉内
の圧力が所定値を超えないように調整されるため、乾留
炉内の内圧上昇に伴う煙の漏出が確実に防止され、炭化
装置周辺の大気が清浄な状態に保たれる。
【0012】また、上記請求項記載の発明では、内部
温度検出手段からの出力を受けて加熱手段、および外気
導入手段の制御が制御手段により行われて、上記請求項
1記載の発明に係る炭化方法が確実にかつ容易に実施さ
れ、上記炭化方法により得られる作用を容易かつ確実に
得ることができる。すなわち、第1制御部による制御に
より上記第1工程が、第2制御部による制御により上記
第2工程が、また、第3制御部による制御により上記第
3工程がそれぞれ容易かつ確実に行われる。また、第4
制御部による制御により、漏出煙回収手段の作動により
漏出する煙の回収が行われる上、圧力検出手段からの出
力を受けて漏出煙の回収量が調節されるため、乾留炉内
の内圧が所定の圧力設定範囲に確実に維持され、これに
より乾留炉内の煙の外部への漏出が確実に防止される。
【0013】上記請求項記載の発明では、上記請求項
項記載の発明による作用に加えて、乾留炉内への外気
の導入が、吸引部の作動により煙の回収と同時に行わ
れ、煙の回収手段を兼用することができる点で、装置の
コンパクト化が図られる。しかも、上記外気を吸引する
ための隙間を、加熱手段が配置されている側の方を大き
く形成しているため、加熱手段により熱せられてより高
温となった側により多量の外気が導入され、自燃の促進
により乾留炉内の昇温がより効率的に行われる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明の実施例に係る炭化装置を示し、
1は炭材を炭化処理するための乾留炉、2はこの乾留炉
1に炭材を供給する供給手段、3は上記乾留炉1で炭化
処理された炭化物を排出する排出手段、4は上記乾留炉
1内の炭材を燃焼熱により加熱する加熱手段、5は炭化
処理に伴い発生した煙から有効成分を分離する有効成分
抽出手段、6は乾留炉内の煙を上記有効成分抽出手段5
まで回収する煙回収手段、7は上記乾留炉内の内圧上昇
に伴い漏出する煙を上記有効成分抽出手段5まで回収す
る漏出煙回収手段、8は上記加熱手段4、煙回収手段6
および漏出煙回収手段7の各作動を制御する制御手段で
ある。
【0015】上記乾留炉1は、複数のローラ9,9によ
ってドラム軸Xの回りに回転可能に支持されたドラム1
0と、このドラム10の上記ドラム軸X方向一端部(図
1の左端部)に外挿されてそのドラム10の一端開口で
ある供給口11を遮蔽する供給側の非回転部としての筒
状端部カバー12と、他端部(図1の右端部)に外挿さ
れて上記ドラム10の他端開口である排出口13を遮蔽
する排出側の非回転部としての筒状端部カバー14とを
備えている。上記両端部カバー12,14は、上記ドラ
ム10のドラム軸X方向端部にそれぞれ外挿された状態
で、図示しない支持フレームによって位置固定されて非
回転状態になっており、上記ドラム10は、上記複数の
ローラ9,9が図示しないモータにより回転駆動される
ことにより上記ドラム軸Xの回りに回転駆動されるよう
になっている。
【0016】上記供給口11および排出口13の各端部
の上記ドラム10の外周面にはシール部材15(図2参
照)が固定されており、このシール部材15と各端部カ
バー12,14との間、すなわち、ドラム10と各端部
カバー12,14との外周側の境界部に所定間隔の環状
の隙間16,17が形成されている。そして、上記各端
部カバー12,14の外周面には、上記各隙間16,1
7の外部に臨む開口を覆う境界部カバー18,19が取
付けられている。この供給側の境界部カバー18は、図
2に詳細を示すように、ドラム軸X方向両側に配置され
たドーナッツ形の一対の壁板部18a,18bと、これ
らの外周側を連結する筒壁部18cとから内周側が開放
されて形成されている。そして、上記境界部カバー18
は、上記隙間16を外周側から囲んで配置されており、
一方の壁板部18aの内周縁が上記端部カバー12の外
周面に固定され、他方の壁板部18bの内周縁が所定幅
の隙間18dを隔てて上記ドラム10の外周面と相対向
して近接している。これにより、ドラム10の外周面に
沿って外気を導入するための環状の隙間16,18dが
形成されるとともに、上記境界部カバー18の内部に上
記隙間16を通してドラム10内から漏出する煙を捕集
する捕集空間18eが形成されている。また、排出側の
境界部カバー19も、上記供給側のもの18と同様に構
成されて、ドラム10との間に隙間19dが、また、内
部に捕集空間19eがそれぞれ形成されている。そし
て、上記加熱手段4の後述の燃焼バーナ25が配設され
た側である上記供給側の隙間16は、排出側の隙間17
より大きい開口面積となるように設定されており、上記
煙回収手段6の後述のブロワB2 により吸引された際、
上記供給側の隙間16から排出側よりも多量の空気が導
入されるようになっている。
【0017】上記供給手段2は、投入用コンベア20に
より投入される炭材を受けるホッパー21と、このホッ
パー21の下端排出口に連通されて上記乾留炉1に向か
って横向きに延ばされた送給筒部22と、シリンダ23
によって駆動されて上記送給筒部22内の炭材を上記乾
留炉1の供給口11まで押し込むピストン部材23とを
備えている。
【0018】上記排出手段3は、上記排出口13側の端
部カバー14の底部と連通されて上記排出口13から排
出された炭化物を斜め下方に導出する排出筒部24を備
えており、上記炭化物をこの排出筒部24の先端に接続
された図示しない容器まで導出するようになっている。
【0019】上記加熱手段4は、上記供給口11側の端
部カバー12を貫通して乾留炉1内に臨ませて配設され
た燃焼バーナ25と、第1ブロワB1 の作動によってエ
アフィルタ26から取り入れられた空気と燃料としての
LPGとの混合気を供給する混合気導入管27と、上記
第1ブロワB1 の下流側の混合気導入管27に接続され
てこの混合気導入管27にLPGを供給するLPGボン
ベ28とを備えており、上記混合気が燃焼バーナ25で
燃焼されて上記ドラム10内を加熱するようになってい
る。このLPGボンベ28は元バルブVo の開閉操作に
よって上記混合気導入管27に上記LPGボンベからの
気化ガスが供給されるようになっており、また、上記混
合気導入管27は途中に介在された第1バルブV1 の開
度調整によって上記混合気の供給が調整されるようにな
っている。上記第1ブロワB1 と第1バルブV1 とはそ
れぞれ上記制御手段8と接続されており、この制御手段
8からの制御信号によって第1ブロワB1 の作動および
第1バルブV1 の開閉とが制御されるようになってい
る。
【0020】有効成分抽出手段5は、上記乾留炉1から
回収された煙に含まれる粉炭を分離回収するサイクロン
セパレータ29と、このサイクロンセパレータ29で粉
炭が除去された後の煙に含まれるタール成分を分離回収
するタールトラップ30と、このタールトラップ30で
タール成分が除去された後の高温の煙を冷却、凝縮させ
ることによって木酢液と可燃ガスとの気液に分離するコ
ンデンサ31とを備えている。これらサイクロンセパレ
ータ29、タールトラップ30およびコンデンサ31へ
の上記煙の導入は、上記煙回収手段6および漏出煙回収
手段7の後述の各ブロワB2 ,B3 の駆動により行われ
るようになっている。
【0021】上記煙回収手段6は、上流端が上記乾留炉
1の排出側端部カバー14の上部に連通されて下流端が
上記サイクロンセパレータ29に接続された煙導出管3
2と、この煙導出管32に介在された吸引部としての第
2ブロワB2 と、この第2ブロワB2 の上流側位置の上
記煙導出管29に介在された第2バルブV2 とを備えて
いる。上記第2ブロワB2 および第2バルブV2 は上記
制御手段8と接続されて、この制御手段8からの制御信
号によって上記第2ブロワB2 の作動および第2バルブ
V2 の開度量調整が行われるようになっている。そし
て、上記第2バルブV2 を開状態にして上記第2ブロワ
B2 が駆動されることにより、乾留炉1内の煙が吸引さ
れるとともに、内部を外部より低圧とすることによりド
ラム10の両端部の環状の隙間16,18d、17,1
9dから外気がドラム10内に導入されるようになって
いる。すなわち、上記ブロワB2 で吸引することにより
乾留炉1内に外気を導入するようになっており、上記煙
回収手段6と、上記隙間16,18d、17,19dと
によって外気導入手段33が構成されている上記漏出煙
回収手段7は、二股に分岐された上流端が上記各境界部
カバー18,19の捕集空間18e,19eと連通され
て下流端が上記サイクロンセパレータ29に接続された
漏出煙導出管34と、この漏出煙導出管34に介在され
た吸引部としての第3ブロワB3 と、この第3ブロワB
3 の上流側位置の上記漏出煙導出管34に介在された第
3バルブV3 とを備えている。上記第3ブロワB3 およ
び第3バルブV3 は上記制御手段8と接続されて、この
制御手段8からの制御信号によって上記第3ブロワB3
の作動および第3バルブV3 の開度量調整が行われるよ
うになっている。そして、上記第3バルブV3 を開状態
にして上記第3ブロワB3 が駆動されることにより、上
記捕集空間18e,19eに捕集された漏出煙が吸引さ
れて上記サイクロンセパレータ29に回収されるととも
に、上記ドラム10内の圧力が下げられるようになって
いる。
【0022】上記制御手段8は、上記ドラム10の内圧
を検出する圧力検出手段である圧力センサ35と、上記
ドラム10内の内部温度を検出する温度センサ36とが
接続されており、これらの内圧検出値と温度検出値とに
基いて燃焼バーナ25の作動、第1〜第3ブロワB1 ,
B2 ,B3 の駆動および第1〜第3バルブV1 ,V2,
V3 の開度調整を行うようになっている。以下、上記制
御手段8の制御内容およびそれに基く作用、効果を図3
および図4に基いて説明する。なお、この制御は、ホッ
パー21に投入された炭材がピストン部材23の作動に
よりドラム10の供給口から内部に供給された状態から
スタートする。
【0023】まず、元バルブV0 が開かれた状態で、ス
テップS1で第1ブロワB1 の駆動および第1バルブV
1 の開作動を行うことにより燃焼バーナ25で混合気を
燃焼させて加熱を開始する。ステップS2で温度センサ
36からの出力に基いて現在のドラム10の内部温度T
t が所定の中間設定温度Tm を超えたか否かを判別し、
超えてなければ上記燃焼バーナ25による加熱を続行
し、超えた場合はステップS3で上記第1ブロワB1 の
駆動停止および第1バルブV1 の閉作動を行い、上記燃
焼バーナ25による加熱を停止する。上記中間設定温度
Tm は、炭化処理温度(例えば500℃)までの昇温過
程における中間温度(例えば300℃)が設定されてい
る。
【0024】次に、ステップS4で第2ブロワB2 の駆
動および第2バルブV2 の第1開度設定を行うことによ
り、上記ドラム10内の煙を吸引するとともに、ドラム
10の両端の各端部カバー12,14および各境界部カ
バー18,19の各隙間16,18e、17,19eか
ら外気を上記ドラム10内に吸引する。この導入された
外気により上記中間設定温度Tm まで加熱された炭材の
一部を自燃させ、この自燃に伴う熱により上記ドラム1
0内を加熱する。これにより、上記中間温度Tm 以上の
昇温過程をLPGを消費することなく、炭材の自燃によ
り行うことができ、燃料の省資源化、省エネルギー化を
図ることができる。この際、供給側の隙間16が排出側
の隙間17よりも大きく設定されて外気の流入抵抗が小
さいため、外気の導入量が供給口11側からの方が多く
なり、燃焼バーナ25の側のより高温に加熱された炭材
を効率的に自燃させることができ、上記自燃による昇温
を促進することができる。
【0025】そして、ステップS5で上記温度センサ3
6からの出力に基いて現在のドラム10の内部温度Tt
が上記炭化処理温度Th を超えたか否かを判別し、超え
てなければ上記外気の導入を続行して自燃を続行する。
上記炭化処理温度Th を超えた場合、ステップS6で上
記第2バルブV2 の開度量を絞って外気の導入量を制限
することにより自燃を制限し、これにより、内部温度T
t の上昇を制限する。そして、炭化処理温度Th 範囲
(例えば450〜550℃)となるように上記第2バル
ブV2 の開度の調整を行う。これにより、上記ドラム1
0内の温度を所定の炭化処理温度範囲に維持することが
できる。
【0026】この場合、上記外気の導入を制限すること
により、ドラム10の内圧が熱膨脹により上昇し、この
ため、上記隙間16,18d、17,19dから煙の漏
出が生じて炭化装置周辺の大気を汚染するおそれがあ
る。このため、ステップS7で圧力センサ35からの出
力に基いて現在の内圧値Pt が所定の規制値Ps を超え
たか否かを判別し、超えていない場合、上記ステップS
6の制御を続行し、超えた場合、ステップS8で第3バ
ルブV3 の開作動および第3ブロワB3 の駆動を行い、
捕集空間18e,19eに捕集された漏出煙の回収を行
う。これにより、漏出煙の外部への漏出を未然に防止し
て炭化装置周辺の大気汚染を防止することができる上、
ドラム10内の内圧上昇を抑制して低くすることができ
る。そして、ステップS9でドラム10内の内圧があら
かじめ設定された内圧規制値Ps 範囲(例えば0.9〜
1.0気圧)となるように上記第3バルブV3 の開度の
調整を行う。これにより、上記ドラム10内の内圧を所
定の圧力範囲に維持することができる。
【0027】なお、上記ステップS4およびステップS
8で各ブロワB2 ,B3 が駆動されて回収されたドラム
10内の煙は煙導出管32もしくは漏出煙導出管34を
通してサイクロンセパレータ29に導入され、このサイ
クロンセパレータ29などの有効成分抽出手段5によっ
て有効成分の回収が行われる。
【0028】そして、ステップS10で所定の炭化時間
の経過を判別して、未経過であればステップS6以下の
制御を繰り返し、経過したなら上記第3ブロワB3 など
の駆動を停止して制御を終了する。この後、ドラム10
内の炭化処理後の炭化物は排出手段3によって外部に取
り出される。
【0029】上記制御手段8において、上記ステップS
1〜S3によって第1制御部37が、上記ステップS
4,S5によって第2制御部38が、上記ステップS6
によって第3制御部39が、また、上記ステップS7〜
S9によって第4制御部40が構成されている。そし
て、上記炭化装置における各制御が、この炭化装置を用
いた炭化方法における各工程の内容を表している。すな
わち、上記ステップS1〜S3の内容が第1工程を、上
記ステップS4,S5の内容が第2工程を、上記ステッ
プS6の内容が第3工程を、また、上記ステップS7〜
S9の内容が第4工程をそれぞれ表している。
【0030】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、その他種々の変形例を包含するものであ
る。すなわち、上記実施例では、煙回収手段6および漏
出回収手段7に個別にブロワB2 ,B3 を設けている
が、これに限らず、1つのブロワで兼用させてもよい。
【0031】上記実施例では、第2ブロワB2 をサイク
ロンセパレータ29の上流側に設けているが、これに限
らず、上記第2ブロワB2 をコンデンサ31の上部から
可燃ガスを排出するための可燃ガス排出管に設けてもよ
い。
【0032】また、上記実施例では、加熱手段4の燃料
としてLPGを用いているが、これに限らず、例えば重
油などを用いてもよく、さらには上記加熱手段を電熱手
段により構成してもよい。この場合においても、省資源
化、省エネルギー化という効果を上記LPGを用いる場
合と同様に得ることができる。
【0033】さらに、実施例では、外気導入手段33を
煙回収手段6と隙間16などを用いて構成しているが、
これに限らず、例えば上記煙回収手段と独立させて、外
気導入管と、この外気導入管により乾留炉内に外気を押
し込むためのブロワとで外気導入手段を構成してもよ
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における炭化方法によれば、第2工程において外気導
入に基く炭材の自燃による熱を用いるようにしているた
め、加熱手段による加熱は炭化処理温度までの昇温過程
における中間温度までの範囲で行う第1工程だけで済む
ため、上記加熱手段における燃料や電気などの消費量
を、従来の上記炭化処理温度までの昇温過程および炭化
処理過程の全てにおいて加熱手段による加熱を続行する
方法と比べ、激減することができ、極めて大きい省資源
化、省エネルギー化を達成することができる。しかも、
第3工程において外気導入量の調節により乾留炉の内部
温度を所定の炭化処理温度に維持することができ、所定
品質の炭化物を確実に得ることができる。さらに、第4
工程において漏出煙回収手段の吸引部の吸引量およびバ
ルブの開度調整により乾留炉内の圧力が所定値を超えな
いように調整されるため、乾留炉内の内圧上昇に伴う煙
の漏出を確実に防止することができ、炭化装置周辺の大
気を清浄な状態に保つことができる。
【0035】また、請求項記載の発明によれば、内部
温度検出手段からの出力を受けて加熱手段、および外気
導入手段の制御を制御手段により行うことにより、上記
請求項1記載の発明に係る炭化方法を確実にかつ容易に
実施することができ、上記炭化方法により得られる効果
を容易かつ確実に得ることができる。さらに、漏出煙
収手段の作動により漏出する煙を回収することができる
上、圧力検出手段からの出力を受けて漏出煙の回収量が
調節されるため、乾留炉内の内圧を所定の圧力設定範囲
に維持することができ、乾留炉内の煙の外部への漏出を
確実に防止することができる。
【0036】請求項記載の発明によれば、上記請求項
項記載の発明による効果に加えて、乾留炉内への外気
の導入を、吸引部の作動により煙の回収と同時に行うこ
とができ、煙の回収手段を兼用することができる点で、
装置のコンパクト化を図ることができる。しかも、上記
外気を吸引するための隙間を、加熱手段が配置されてい
る側の方を大きく形成しているため、加熱手段により熱
せられてより高温となった側により多量の外気を導入す
ることができ、自燃の促進により乾留炉内の昇温をより
効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す全体構成図である。
【図2】境界部カバー近傍の拡大断面図である。
【図3】制御手段での制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図4】乾留炉の内部温度と時間との関係図である。
【符号の説明】
1 乾留炉 4 加熱手段 7 漏出煙回収手段 8 制御手段 10 ドラム 12,14 端部カバー 16,17 隙間 18,19 境界部カバー 18d,19d 隙間 18e,19e 捕集空間(内部空間)33 外気導入手段 35 圧力センサ(圧力検出手段) 36 温度センサ(内部温度検出手段) 37 第1制御部 38 第2制御部 39 第3制御部 40 第4制御部 B2 第2ブロワ(外気導入手段の吸引部) B3 第3ブロワ(漏出煙回収手段の吸引部) X ドラム軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 直樹 兵庫県西宮市田近野町6番107号 新明 和工業株式会社 開発技術本部内 (72)発明者 成定 俊昭 横浜市鶴見区尻手3丁目2番43号 新明 和工業株式会社 特装車事業部内 (56)参考文献 特開 昭52−4502(JP,A) 特開 昭51−128302(JP,A) 特開 平2−32194(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 53/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭材を収容する乾留炉と、この乾留炉の
    内部を加熱する加熱手段と、上記乾留炉に外気を導入す
    る外気導入手段と、乾留炉に接続された吸引部およびバ
    ルブを有していて、乾留炉の内圧上昇に伴い漏出する煙
    を回収する漏出煙回収手段とを備えた炭化装置を用いて
    炭材を炭化処理する炭化方法であって、上記加熱手段を
    作動して炭化処理温度までの昇温過程における中間温度
    まで上記乾留炉内を昇温させる第1工程と、 上記中間温度に到達後、上記加熱手段の作動を停止しか
    つ上記外気導入手段を作動して炭材自体の燃焼により炭
    化処理温度まで昇温させる第2工程と、 上記炭化処理温度に到達後、上記外気導入手段の外気導
    入量の調節により上記乾留炉の内部温度を上記炭化処理
    温度に保つ第3工程と 上記吸引部の吸引量およびバルブの開度調整により漏出
    煙回収手段での煙の回収量を調節して乾留炉内の圧力を
    所定圧力に保つ第4工程と を備えていることを特徴とす
    る炭化方法。
  2. 【請求項2】 炭材を炭化処理する乾留炉と、この乾留
    炉の内部を加熱する加熱手段と、上記乾留炉内に外気を
    導入する外気導入手段と、上記乾留炉の内部温度を検出
    する内部温度検出手段と、この内部温度検出手段からの
    温度検出値に基いて上記加熱手段および外気導入手段の
    各作動を制御する制御手段とを備えており、上記乾留炉は、ドラム軸回りに回転可能に支持されたド
    ラムと、このドラムの両端開口部を覆い非回転状態に支
    持された一対の非回転部とを備えており、 乾留炉の内圧上昇に伴い漏出する煙を回収する漏出煙回
    収手段と、上記乾留炉の内圧を検出する圧力検出手段と
    が設けられ、上記漏出煙回収手段は、上記各非回転部と
    上記ドラムとの外面側の境界を全周にわたって覆う環状
    の境界部カバーと、この境界部カバーの内部空間に連通
    されて上記煙を吸引する吸引部とを備えており、 上記制御手段は、上記加熱手段を作動させて上記乾留炉
    内を炭化処理温度までの昇温過程における中間温度まで
    昇温させる第1制御部と、上記加熱手段の作動を停止し
    て上記外気導入手段を作動させて炭材自体の燃焼により
    上記乾留炉内を上記中間温度から炭化処理温度まで昇温
    させる第2制御部と、上記外気導入手段の外気導入量の
    調節により上記乾留炉の内部温度を上記炭化処理温度に
    保つ第3制御部と、上記圧力検出手段からの圧力検出値
    に基いて上記漏出煙回収手段の回収量の調節により上記
    乾留炉の内圧を所定の圧力設定範囲に維持する第4制御
    部とを備えていることを特徴とする炭化装置。
  3. 【請求項3】 外気導入手段は、乾留炉と連通されて乾
    留炉内の煙を吸引する吸引部を備え、この吸引部の作動
    によって各非回転部とドラムとの間に形成された隙間か
    ら外気を乾留炉内に吸入するように構成されており、 上記各非回転部とドラムとの間の一対の隙間は、加熱手
    段が配置されている側の方が大きく形成されている請求
    記載の炭化装置。
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