JP3275822B2 - 車両用シート - Google Patents
車両用シートInfo
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- JP3275822B2 JP3275822B2 JP04034498A JP4034498A JP3275822B2 JP 3275822 B2 JP3275822 B2 JP 3275822B2 JP 04034498 A JP04034498 A JP 04034498A JP 4034498 A JP4034498 A JP 4034498A JP 3275822 B2 JP3275822 B2 JP 3275822B2
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- swing
- seat
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に身障者或い
は高齢者等がより楽に車両へ乗降できるようにするため
の車両用シートに関する。
は高齢者等がより楽に車両へ乗降できるようにするため
の車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両用シートとしては、
車室内フロア上に設置した回転盤と、該回転盤に取り付
けた幅方向移動用のスライドレールと、該スライドレー
ルを介して車両幅方向に移動可能なスイングベースと、
該スイングベースに、主として四節リンク機構から構成
されるスイング機構を介して取り付けたシート本体を備
えた構成としたものが提供されている。この車両用シー
トによれば、回転盤を介してシート本体を室外側へ約9
0°旋回させた後、該シート本体をスライドレールによ
り車両幅方向室外側にスライドさせ、然る後、スイング
機構を作動させてシート本体を車両側部のドア開口部を
経て室外側に振り出すことができ、これにより乗員の楽
な乗降を実現することができた。
車室内フロア上に設置した回転盤と、該回転盤に取り付
けた幅方向移動用のスライドレールと、該スライドレー
ルを介して車両幅方向に移動可能なスイングベースと、
該スイングベースに、主として四節リンク機構から構成
されるスイング機構を介して取り付けたシート本体を備
えた構成としたものが提供されている。この車両用シー
トによれば、回転盤を介してシート本体を室外側へ約9
0°旋回させた後、該シート本体をスライドレールによ
り車両幅方向室外側にスライドさせ、然る後、スイング
機構を作動させてシート本体を車両側部のドア開口部を
経て室外側に振り出すことができ、これにより乗員の楽
な乗降を実現することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用シートによれば、スイング動作をロックする
ためのスイングロック機構がスライド後端位置でのみロ
ックされる構成となっていたため、室内においてシート
本体を正面に向けた状態でシート本体を車両前側にスラ
イドさせるとスイングロックが解除されてしまい、結果
的に従来の車両用シートでは車両前後方向の位置調整手
段として上記スライドレールを利用することができなか
った。
来の車両用シートによれば、スイング動作をロックする
ためのスイングロック機構がスライド後端位置でのみロ
ックされる構成となっていたため、室内においてシート
本体を正面に向けた状態でシート本体を車両前側にスラ
イドさせるとスイングロックが解除されてしまい、結果
的に従来の車両用シートでは車両前後方向の位置調整手
段として上記スライドレールを利用することができなか
った。
【0004】本発明は、この問題に鑑みなされたもの
で、スライド位置に関係なくスイング動作をロックする
ことができるスイングロック機構を備え、その結果シー
ト本体を車両正面に向け、且つスイングロック状態を保
持したままで車両幅方向移動用のスライドレールを利用
して当該シート本体を車両前後方向に位置調整すること
ができる車両用シートを提供することを目的とする。
で、スライド位置に関係なくスイング動作をロックする
ことができるスイングロック機構を備え、その結果シー
ト本体を車両正面に向け、且つスイングロック状態を保
持したままで車両幅方向移動用のスライドレールを利用
して当該シート本体を車両前後方向に位置調整すること
ができる車両用シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本願発明は、
前記各請求項に記載した構成の車両用シートとした。 請
求項1記載の車両用シートによれば、車両幅方向移動用
のスライドレールを車幅方向に沿った位置に位置させる
ことにより、シート本体を車幅方向にスライドさせるこ
とができる。この車両幅方向移動用のスライドレール
を、回転盤を介して車両前後方向に沿った位置に回転さ
せることにより、該車両幅方向のスライドレールを利用
してシート本体を車両前後方向にもスライドさせること
ができる。
前記各請求項に記載した構成の車両用シートとした。 請
求項1記載の車両用シートによれば、車両幅方向移動用
のスライドレールを車幅方向に沿った位置に位置させる
ことにより、シート本体を車幅方向にスライドさせるこ
とができる。この車両幅方向移動用のスライドレール
を、回転盤を介して車両前後方向に沿った位置に回転さ
せることにより、該車両幅方向のスライドレールを利用
してシート本体を車両前後方向にもスライドさせること
ができる。
【0006】一方、シート本体のスイング動作をロック
するスイングロック機構は、シート本体とスイングベー
スとの間に設けられており、該スイングベースは上記車
両幅方向移動用のスライドレールにスライド可能に支持
されているので、スイングロック機構は、シート本体の
車両幅方向のスライドレールを利用した車両前後方向の
スライド位置に関係なく機能して、該シート本体のスイ
ング動作をロックする。 このことから、スイングロック
機構の機能を保持しつつ、車両幅方向移動用のスライド
レールを利用して当該シート本体の車両前後方向の位置
を調整することができる。 また、スライド位置に関係な
くスイングロック状態を維持することができるので、前
後方向スライド機構の有無に関係なく、当該スイングロ
ック機構を適用することができる。
するスイングロック機構は、シート本体とスイングベー
スとの間に設けられており、該スイングベースは上記車
両幅方向移動用のスライドレールにスライド可能に支持
されているので、スイングロック機構は、シート本体の
車両幅方向のスライドレールを利用した車両前後方向の
スライド位置に関係なく機能して、該シート本体のスイ
ング動作をロックする。 このことから、スイングロック
機構の機能を保持しつつ、車両幅方向移動用のスライド
レールを利用して当該シート本体の車両前後方向の位置
を調整することができる。 また、スライド位置に関係な
くスイングロック状態を維持することができるので、前
後方向スライド機構の有無に関係なく、当該スイングロ
ック機構を適用することができる。
【0007】請求項2記載の車両用シートによれば、シ
ート本体の車両前後方向の移動距離を大きくすることが
できるとともに、例えば車両フロアに段差がある場合で
あってもシート本体をこの段差の上方を経て前方へスラ
イドさせることができ、これにより当該車両用シートの
利用形態を多様化することができる。
ート本体の車両前後方向の移動距離を大きくすることが
できるとともに、例えば車両フロアに段差がある場合で
あってもシート本体をこの段差の上方を経て前方へスラ
イドさせることができ、これにより当該車両用シートの
利用形態を多様化することができる。
【0008】請求項3記載の車両用シートによれば、駆
動源による四節リンク機構の上下方向の傾動動作によっ
てシート本体をスイング動作させる通常の使用形態で
は、シート本体のスイング動作に連動してスイングロッ
ク機構が自動的にロック・アンロックされる。
動源による四節リンク機構の上下方向の傾動動作によっ
てシート本体をスイング動作させる通常の使用形態で
は、シート本体のスイング動作に連動してスイングロッ
ク機構が自動的にロック・アンロックされる。
【0009】請求項4記載の車両用シートによれば、シ
ート本体が室外側に変位し始めると、ロックホルダが下
方に回動してスイングロックが解除される。逆にシート
本体が室内の所定位置に戻されると、ロックプレートの
変位によりロックホルダが上方へ回動し、これによりロ
ックプレートにロックホルダが係合してスイングロック
機構がロックされる。このように、シート本体のスイン
グ動作に連動してスイングロック機構がロック・アンロ
ックされるので、スライド位置に関係なくスイングロッ
ク状態を維持することができ、従って請求項1記載の構
成に係る作用効果と同様の作用効果を奏する。
ート本体が室外側に変位し始めると、ロックホルダが下
方に回動してスイングロックが解除される。逆にシート
本体が室内の所定位置に戻されると、ロックプレートの
変位によりロックホルダが上方へ回動し、これによりロ
ックプレートにロックホルダが係合してスイングロック
機構がロックされる。このように、シート本体のスイン
グ動作に連動してスイングロック機構がロック・アンロ
ックされるので、スライド位置に関係なくスイングロッ
ク状態を維持することができ、従って請求項1記載の構
成に係る作用効果と同様の作用効果を奏する。
【0010】請求項5記載の車両用シートによれば、上
記作用効果に加えて、簡単な構成で確実に作動するスイ
ングロック機構を提供することができる。
記作用効果に加えて、簡単な構成で確実に作動するスイ
ングロック機構を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1実施形態を図
1〜図4に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車
両用シート1の概略の構成を示している。図1におい
て、左右は車両幅方向であり、紙面に直交する方向が車
両前後方向となる。従って、図1はシート本体10を車
両側方即ち乗降口側に向けた状態を示している。
1〜図4に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車
両用シート1の概略の構成を示している。図1におい
て、左右は車両幅方向であり、紙面に直交する方向が車
両前後方向となる。従って、図1はシート本体10を車
両側方即ち乗降口側に向けた状態を示している。
【0012】本実施形態において車両用シート1の基本
的な構成は特に変更を要しないが、以下簡単に説明する
と、図中2,2は車両フロアFの前後方向に沿って敷設
した車両前後方向スライド用のレールであり、この前後
方向スライド用のレール2,2を介してメインベース3
が車両前後方向にスライド可能に設けられている。メイ
ンベース3の上面には、外輪4aと内輪4bからなる回
転盤4が取り付けられている。内輪4bの上面には、サ
ブベース5を介して車両幅方向スライド用のレール6,
6が取り付けられている。この幅方向スライド用のレー
ル6,6を介してスイングベース7が一定の範囲でスラ
イド可能に設けられている。上記回転盤4を介してシー
ト本体10を図示するように乗降口側に回転させると、
この幅方向スライド用のレール6,6も乗降口側に向け
られ、この状態でシート本体10を室外側にスライドさ
せることができる(幅方向スライド)。この幅方向スラ
イド用のレール6,6が、前記従来の技術の欄に記載し
たスライドレールに相当する。図中6aは、スイングベ
ース7の両側部前後の4箇所に回転可能に取り付けたガ
イドローラーであり、このガイドローラー6a〜6aが
略コ字型をなす上記幅方向スライド用のレール6に沿っ
て転動することによりスイングベース7が一定の範囲で
スライドする。
的な構成は特に変更を要しないが、以下簡単に説明する
と、図中2,2は車両フロアFの前後方向に沿って敷設
した車両前後方向スライド用のレールであり、この前後
方向スライド用のレール2,2を介してメインベース3
が車両前後方向にスライド可能に設けられている。メイ
ンベース3の上面には、外輪4aと内輪4bからなる回
転盤4が取り付けられている。内輪4bの上面には、サ
ブベース5を介して車両幅方向スライド用のレール6,
6が取り付けられている。この幅方向スライド用のレー
ル6,6を介してスイングベース7が一定の範囲でスラ
イド可能に設けられている。上記回転盤4を介してシー
ト本体10を図示するように乗降口側に回転させると、
この幅方向スライド用のレール6,6も乗降口側に向け
られ、この状態でシート本体10を室外側にスライドさ
せることができる(幅方向スライド)。この幅方向スラ
イド用のレール6,6が、前記従来の技術の欄に記載し
たスライドレールに相当する。図中6aは、スイングベ
ース7の両側部前後の4箇所に回転可能に取り付けたガ
イドローラーであり、このガイドローラー6a〜6aが
略コ字型をなす上記幅方向スライド用のレール6に沿っ
て転動することによりスイングベース7が一定の範囲で
スライドする。
【0013】スイングベース7には、左右一対(図では
紙面に直交する方向に一対)の四節リンク機構8,8を
介してシートホルダ9が取り付けられている。この両四
節リンク機構8,8のそれぞれにおいて、2本のリンク
アーム8a,8bはそれぞれ支軸8c、8d,8e,8
fを介してスイングベース7及びシートホルダ9に回転
可能に連結されている。シートホルダ9にはシート本体
10が取り付けられている。
紙面に直交する方向に一対)の四節リンク機構8,8を
介してシートホルダ9が取り付けられている。この両四
節リンク機構8,8のそれぞれにおいて、2本のリンク
アーム8a,8bはそれぞれ支軸8c、8d,8e,8
fを介してスイングベース7及びシートホルダ9に回転
可能に連結されている。シートホルダ9にはシート本体
10が取り付けられている。
【0014】四節リンク機構8,8は、スイングベース
7上に設置した電動シリンダを駆動源として、後ろ側の
支軸8dに固定した駆動アーム8gを揺動させることに
より車幅方向(図1において左右方向)に傾動する。電
動シリンダは、電動モーター8Mとボールネジを主体と
するもので、本発明の実施にあたって特に変更を要しな
い。図1では、上記電動モータ8Mの後部のみが見えて
いる。上記車両前後方向のスライド動作及び車両用幅方
向のスライド動作は使用者の手動操作によりなされる。
但し、これらのスライド動作を例えば電動モータを駆動
源として行う電動式としてもよい。両スライド動作は、
それぞれロック機構によりスライド方向前端位置及び後
端位置或いはその途中の任意の位置においてロックでき
るようになっている。又、前記回転盤4による旋回動作
も、シート本体10が車両正面を向いた位置と側方の乗
降口側を向いた位置とでロックできるようになってい
る。これらについても特に変更を要しない。
7上に設置した電動シリンダを駆動源として、後ろ側の
支軸8dに固定した駆動アーム8gを揺動させることに
より車幅方向(図1において左右方向)に傾動する。電
動シリンダは、電動モーター8Mとボールネジを主体と
するもので、本発明の実施にあたって特に変更を要しな
い。図1では、上記電動モータ8Mの後部のみが見えて
いる。上記車両前後方向のスライド動作及び車両用幅方
向のスライド動作は使用者の手動操作によりなされる。
但し、これらのスライド動作を例えば電動モータを駆動
源として行う電動式としてもよい。両スライド動作は、
それぞれロック機構によりスライド方向前端位置及び後
端位置或いはその途中の任意の位置においてロックでき
るようになっている。又、前記回転盤4による旋回動作
も、シート本体10が車両正面を向いた位置と側方の乗
降口側を向いた位置とでロックできるようになってい
る。これらについても特に変更を要しない。
【0015】このような構成によれば、乗降口側に向け
た状態でロックしたシート本体10を手動操作により図
中実線で示す幅方向スライド後端位置から図中二点鎖線
で示す幅方向スライド前端位置に移動させ、この前端位
置で幅方向のスライド動作をロックする。然る後、電動
シリンダを作動すると、四節リンク機構8が室外側に傾
動してシート本体10が同じく二点鎖線で示す室外側の
位置に振り出される。
た状態でロックしたシート本体10を手動操作により図
中実線で示す幅方向スライド後端位置から図中二点鎖線
で示す幅方向スライド前端位置に移動させ、この前端位
置で幅方向のスライド動作をロックする。然る後、電動
シリンダを作動すると、四節リンク機構8が室外側に傾
動してシート本体10が同じく二点鎖線で示す室外側の
位置に振り出される。
【0016】この振り出し位置から戻すには、電動シリ
ンダを逆方向に作動させればよく、幅方向スライド前端
位置にシート本体10を戻し、然る後ロック機構をアン
ロックして幅方向スライド後端位置に手動操作により戻
し、この後端位置で幅方向スライド動作をロックする。
幅方向スライド後端位置に戻した後、シート本体10を
約90°旋回して車両正面向きに位置させ、この位置で
旋回動作をロックし、然る後、前後スライド後端位置に
戻してロックすれば、乗員の乗り込みが完了する。又、
上記とは逆の操作をすることにより、乗員はシート本体
10に着座したまま室外に下りることができる。このよ
うに、乗員はシート本体10に着座したまま室外から室
内の所定位置に乗り込むことができ、逆に室外に出るこ
とができるので、車両への乗降を楽に行うことができ
る。
ンダを逆方向に作動させればよく、幅方向スライド前端
位置にシート本体10を戻し、然る後ロック機構をアン
ロックして幅方向スライド後端位置に手動操作により戻
し、この後端位置で幅方向スライド動作をロックする。
幅方向スライド後端位置に戻した後、シート本体10を
約90°旋回して車両正面向きに位置させ、この位置で
旋回動作をロックし、然る後、前後スライド後端位置に
戻してロックすれば、乗員の乗り込みが完了する。又、
上記とは逆の操作をすることにより、乗員はシート本体
10に着座したまま室外に下りることができる。このよ
うに、乗員はシート本体10に着座したまま室外から室
内の所定位置に乗り込むことができ、逆に室外に出るこ
とができるので、車両への乗降を楽に行うことができ
る。
【0017】さて、以上のように構成した車両用シート
1において、シートホルダ9とスイングベース7との間
には、シート本体10のスイング動作をロックするため
のスイングロック機構20が設けられている。本実施形
態に係る車両用シート1はこのスイングロック機構20
に特徴を有しており、特に幅方向スライドレール6,6
によるスライド位置に関係なくシート本体10のスイン
グ動作がロックされる点に特徴を有している。
1において、シートホルダ9とスイングベース7との間
には、シート本体10のスイング動作をロックするため
のスイングロック機構20が設けられている。本実施形
態に係る車両用シート1はこのスイングロック機構20
に特徴を有しており、特に幅方向スライドレール6,6
によるスライド位置に関係なくシート本体10のスイン
グ動作がロックされる点に特徴を有している。
【0018】このスイングロック機構20の詳細が図2
に示されている。図中21はロックプレートであり、こ
のロックプレート21はシートホルダ9の側部下面に取
り付けられている。このロックプレート21の前部には
ロック用のロック凹部21aが形成されている。又、こ
のロックプレート21の外側面には、帯板形状の補助プ
レート22が取り付けられており、この補助プレート2
2の外側面下部には作動ピン23が側方へ突き出し状に
取り付けられている。この補助プレート22は上下に位
置調整できるようになっている。
に示されている。図中21はロックプレートであり、こ
のロックプレート21はシートホルダ9の側部下面に取
り付けられている。このロックプレート21の前部には
ロック用のロック凹部21aが形成されている。又、こ
のロックプレート21の外側面には、帯板形状の補助プ
レート22が取り付けられており、この補助プレート2
2の外側面下部には作動ピン23が側方へ突き出し状に
取り付けられている。この補助プレート22は上下に位
置調整できるようになっている。
【0019】一方、スイングベース7の側部には、ロッ
クホルダ25が支軸26を中心にして上下に回動可能に
取り付けられている。このロックホルダ25は、図示す
るように2枚のプレート25a,25aを上記支軸26
を介して一定間隔で平行に固定してなるもので、両プレ
ート25a,25a間であって上記支軸26の回りには
捩りばね28が装着されている。この捩りばね28の一
端は、図示は省略したが片側のプレート25aに固定さ
れ、他端は略L字型に折り曲げられて、いずれの部位に
も固定されない自由端28aとなっている。この捩りば
ね28は、ロックホルダ25に対して上方への回動力を
付与する機能を有している。この点については後述す
る。
クホルダ25が支軸26を中心にして上下に回動可能に
取り付けられている。このロックホルダ25は、図示す
るように2枚のプレート25a,25aを上記支軸26
を介して一定間隔で平行に固定してなるもので、両プレ
ート25a,25a間であって上記支軸26の回りには
捩りばね28が装着されている。この捩りばね28の一
端は、図示は省略したが片側のプレート25aに固定さ
れ、他端は略L字型に折り曲げられて、いずれの部位に
も固定されない自由端28aとなっている。この捩りば
ね28は、ロックホルダ25に対して上方への回動力を
付与する機能を有している。この点については後述す
る。
【0020】又、両プレート25a,25aの先端部間
にはロックピン27が掛け渡し状に固定されている。こ
のロックピン27が前記ロックプレート21のロック凹
部21aに嵌まり込むと、シート本体10のスイング動
作がロックされる。同じくスイングベース7の側部であ
って、ロックホルダ25の下方には、該ロックホルダ2
5の下方への回動端を規制するためのストッパプレート
29が側方へ張出し状に設けられている。ロックホルダ
25は、このストッパプレート29に当接する状態まで
回動すると、ほぼ水平向きになり、この時点でロックピ
ン27はロックプレート21の移動経路上から完全に外
れ、これによりシート本体10の振り出し動作が許容さ
れる。
にはロックピン27が掛け渡し状に固定されている。こ
のロックピン27が前記ロックプレート21のロック凹
部21aに嵌まり込むと、シート本体10のスイング動
作がロックされる。同じくスイングベース7の側部であ
って、ロックホルダ25の下方には、該ロックホルダ2
5の下方への回動端を規制するためのストッパプレート
29が側方へ張出し状に設けられている。ロックホルダ
25は、このストッパプレート29に当接する状態まで
回動すると、ほぼ水平向きになり、この時点でロックピ
ン27はロックプレート21の移動経路上から完全に外
れ、これによりシート本体10の振り出し動作が許容さ
れる。
【0021】図1、図2及び図3(A)はシート本体1
0のスイング動作がロックされた状態を実線で示してい
る。このロック状態では四節リンク機構8が最も立ち上
がった状態であり、このためシートホルダ9がスイング
ベース7に対して最も室内側(図において右側)に位置
している。このようなスイングロック状態においては、
ロックプレート21のロック凹部21a内にロックピン
27がほぼ嵌まり込んだ状態となっている。又、捩りば
ね28の自由端28aが補助プレート22の後端縁に押
されていることにより、この捩りばね28には付勢力が
発生し、この付勢力によりロックホルダ25が支軸26
を中心にして起立方向に回動した状態となっている。そ
の結果、上記したようにロックピン27がロックプレー
ト21のロック凹部21aに嵌まり込む状態となってい
る。更に、このロック状態では、作動ピン23がロック
ホルダ25の外側のプレート25aの上端縁に当接した
状態となっている。
0のスイング動作がロックされた状態を実線で示してい
る。このロック状態では四節リンク機構8が最も立ち上
がった状態であり、このためシートホルダ9がスイング
ベース7に対して最も室内側(図において右側)に位置
している。このようなスイングロック状態においては、
ロックプレート21のロック凹部21a内にロックピン
27がほぼ嵌まり込んだ状態となっている。又、捩りば
ね28の自由端28aが補助プレート22の後端縁に押
されていることにより、この捩りばね28には付勢力が
発生し、この付勢力によりロックホルダ25が支軸26
を中心にして起立方向に回動した状態となっている。そ
の結果、上記したようにロックピン27がロックプレー
ト21のロック凹部21aに嵌まり込む状態となってい
る。更に、このロック状態では、作動ピン23がロック
ホルダ25の外側のプレート25aの上端縁に当接した
状態となっている。
【0022】このようなスイングロック状態において、
電動シリンダを作動させることにより、スイング動作を
開始すると、スイングロック機構20が図3に示すよう
にしてアンロックされる。電動シリンダが作動すると、
四節リンク機構8の移動によりシートホルダ9及びシー
ト本体10が室外側に向けてほぼ水平に移動を開始す
る。すると、図3(B)に示すようにロックプレート2
1も同方向に移動する。ロックプレート21の補助プレ
ート22には作動ピン23が取り付けられており、この
作動ピン23は前記したようにロックホルダ25の外側
のプレート25aの上端縁に当接している。又、この時
点でロックホルダ25は捩りばね28の付勢力によりほ
ぼ起立した状態となっている。このため、ロックプレー
ト21がほぼ水平方向に移動を開始すると、ロックホル
ダ25が作動ピン23に押されて下方へ回動を開始す
る。ロックプレート21の移動に伴いロックホルダ25
が回動を開始するタイミングは、ロックプレート21が
ロックピン27に干渉しないよう設定する必要があり、
このタイミングは補助プレート22の上下位置を調整す
ることにより適切に設定することができる。又、この時
点では、未だ捩りばね28の自由端28aが補助プレー
ト22に押し付けられているため、捩りばね28の付勢
力がロックホルダ25に作用している。このため、作動
ピン23の移動によるロックホルダ25の下方への回動
は捩りばね28に抗してなされる。
電動シリンダを作動させることにより、スイング動作を
開始すると、スイングロック機構20が図3に示すよう
にしてアンロックされる。電動シリンダが作動すると、
四節リンク機構8の移動によりシートホルダ9及びシー
ト本体10が室外側に向けてほぼ水平に移動を開始す
る。すると、図3(B)に示すようにロックプレート2
1も同方向に移動する。ロックプレート21の補助プレ
ート22には作動ピン23が取り付けられており、この
作動ピン23は前記したようにロックホルダ25の外側
のプレート25aの上端縁に当接している。又、この時
点でロックホルダ25は捩りばね28の付勢力によりほ
ぼ起立した状態となっている。このため、ロックプレー
ト21がほぼ水平方向に移動を開始すると、ロックホル
ダ25が作動ピン23に押されて下方へ回動を開始す
る。ロックプレート21の移動に伴いロックホルダ25
が回動を開始するタイミングは、ロックプレート21が
ロックピン27に干渉しないよう設定する必要があり、
このタイミングは補助プレート22の上下位置を調整す
ることにより適切に設定することができる。又、この時
点では、未だ捩りばね28の自由端28aが補助プレー
ト22に押し付けられているため、捩りばね28の付勢
力がロックホルダ25に作用している。このため、作動
ピン23の移動によるロックホルダ25の下方への回動
は捩りばね28に抗してなされる。
【0023】こうしてロックホルダ25が下方へ回動す
ることにより、そのロックピン27がロックプレート2
1のロック凹部21a内から徐々に外れていく。ロック
ピン27がロック凹部21aから徐々に外れつつ、ロッ
クプレート21がさらに室外側に移動すると、補助プレ
ート22による捩りばね28の自由端28aの押し付け
作用が弱まるため、この捩りばね28の付勢力は徐々に
低下する。図3(B)に示すようにロックホルダ25が
更に下方へ回動してほぼ水平向きになると、補助プレー
ト22による捩りばね28の自由端28aの押し付け作
用が殆どない状態となり、又作動ピン23によるプレー
ト25aの押し付け作用も殆どない状態となる。従っ
て、以後ロックホルダ25は自重により下方へ回動して
ストッパプレート29に当接し、これでロックプレート
21の移動経路上からロックピン27が完全に外れた状
態(アンロック状態)となる。こうしてロックプレート
21がロックホルダ25から外れた後、更に電動シリン
ダが作動して四節リンク機構8が倒伏方向に移動するこ
とにより、シート本体10が所定の軌跡に沿って室外へ
振り出される。この段階におけるスイングロック機構2
0が図3(C)に示されている。
ることにより、そのロックピン27がロックプレート2
1のロック凹部21a内から徐々に外れていく。ロック
ピン27がロック凹部21aから徐々に外れつつ、ロッ
クプレート21がさらに室外側に移動すると、補助プレ
ート22による捩りばね28の自由端28aの押し付け
作用が弱まるため、この捩りばね28の付勢力は徐々に
低下する。図3(B)に示すようにロックホルダ25が
更に下方へ回動してほぼ水平向きになると、補助プレー
ト22による捩りばね28の自由端28aの押し付け作
用が殆どない状態となり、又作動ピン23によるプレー
ト25aの押し付け作用も殆どない状態となる。従っ
て、以後ロックホルダ25は自重により下方へ回動して
ストッパプレート29に当接し、これでロックプレート
21の移動経路上からロックピン27が完全に外れた状
態(アンロック状態)となる。こうしてロックプレート
21がロックホルダ25から外れた後、更に電動シリン
ダが作動して四節リンク機構8が倒伏方向に移動するこ
とにより、シート本体10が所定の軌跡に沿って室外へ
振り出される。この段階におけるスイングロック機構2
0が図3(C)に示されている。
【0024】シート本体10が室外に振り出された状態
から室内に戻す操作では、上記とは逆の過程を経る。す
なわち、電動シリンダが逆方向に作動すると、四節リン
ク機構8が立ち上げ方向に移動し、これによりシート本
体10及びシートホルダ9が同じ軌跡を逆に辿って室内
側に移動する。先ず、図3(C)に示すようにロックプ
レート21がロックホルダ25から離れているアンロッ
ク状態の段階では、ロックホルダ25はその自重により
ストッパプレート29に当接してほぼ水平姿勢に保持さ
れている。捩りばね28は、その自由端28aがフリー
状態であるので付勢力を発揮しない状態となっている。
から室内に戻す操作では、上記とは逆の過程を経る。す
なわち、電動シリンダが逆方向に作動すると、四節リン
ク機構8が立ち上げ方向に移動し、これによりシート本
体10及びシートホルダ9が同じ軌跡を逆に辿って室内
側に移動する。先ず、図3(C)に示すようにロックプ
レート21がロックホルダ25から離れているアンロッ
ク状態の段階では、ロックホルダ25はその自重により
ストッパプレート29に当接してほぼ水平姿勢に保持さ
れている。捩りばね28は、その自由端28aがフリー
状態であるので付勢力を発揮しない状態となっている。
【0025】図3(B)に示すようにシート本体10が
スイングベース7のほぼ上方に戻された状態となると、
ロックプレート21がロックホルダ25の上方に戻さ
れ、上記フリー状態であった捩りばね28の自由端28
aに補助プレート22の後端縁が当接する。この当接状
態のままシート本体10が室内側へさらに戻されること
により、捩りばね28の自由端28aが後方(室内側)
へ押される。このため、捩りばね28にはロックホルダ
25を起立方向に回転させるための付勢力が発生し、こ
の付勢力が補助プレート22の室内側への移動に伴って
徐々に大きくなる。
スイングベース7のほぼ上方に戻された状態となると、
ロックプレート21がロックホルダ25の上方に戻さ
れ、上記フリー状態であった捩りばね28の自由端28
aに補助プレート22の後端縁が当接する。この当接状
態のままシート本体10が室内側へさらに戻されること
により、捩りばね28の自由端28aが後方(室内側)
へ押される。このため、捩りばね28にはロックホルダ
25を起立方向に回転させるための付勢力が発生し、こ
の付勢力が補助プレート22の室内側への移動に伴って
徐々に大きくなる。
【0026】しかしながら、この段階では、ロックプレ
ート21の先端が未だロックピン27に対して完全には
後ろ側(図示右側)に通過していない状態であるので、
当該ロックホルダ25を依然としてほぼ水平の姿勢に保
持しておく必要がある。このため本実施形態では、捩り
ばね28の付勢力が発生し始める段階では、補助プレー
ト22に設けた作動ピン23が再びロックホルダ25の
上端縁に当接し、この当接位置が図示するように当初で
はロックホルダ25の支軸26(回動中心)に対して図
示左側に位置するように設定されており、これによりロ
ックホルダ25の起立方向への回動が規制されるように
なっている。このため、この段階ではロックホルダ25
は依然としてほぼ水平状態に保持され、捩りばね28の
付勢力のみが徐々に高められていく。
ート21の先端が未だロックピン27に対して完全には
後ろ側(図示右側)に通過していない状態であるので、
当該ロックホルダ25を依然としてほぼ水平の姿勢に保
持しておく必要がある。このため本実施形態では、捩り
ばね28の付勢力が発生し始める段階では、補助プレー
ト22に設けた作動ピン23が再びロックホルダ25の
上端縁に当接し、この当接位置が図示するように当初で
はロックホルダ25の支軸26(回動中心)に対して図
示左側に位置するように設定されており、これによりロ
ックホルダ25の起立方向への回動が規制されるように
なっている。このため、この段階ではロックホルダ25
は依然としてほぼ水平状態に保持され、捩りばね28の
付勢力のみが徐々に高められていく。
【0027】次に、四節リンク機構8がほぼ立ち上げ状
態に戻されて、シート本体10がほぼ原位置に戻された
状態に到ると、ロックプレート21の先端がロックピン
27を完全に通過し、且つ作動ピン23がロックホルダ
25の支軸26を通過した状態となり、これによりロッ
クホルダ25が起立方向へ回動可能な状態となる。な
お、ロックプレート21の移動に伴うロックホルダ25
の回動開始のタイミングは、補助プレート22の上下位
置を調整することにより或いは支軸26の位置を適切に
設定すること等により適切に設定されている。
態に戻されて、シート本体10がほぼ原位置に戻された
状態に到ると、ロックプレート21の先端がロックピン
27を完全に通過し、且つ作動ピン23がロックホルダ
25の支軸26を通過した状態となり、これによりロッ
クホルダ25が起立方向へ回動可能な状態となる。な
お、ロックプレート21の移動に伴うロックホルダ25
の回動開始のタイミングは、補助プレート22の上下位
置を調整することにより或いは支軸26の位置を適切に
設定すること等により適切に設定されている。
【0028】このように作動ピン23は、シート本体1
0の室内への戻し過程においては、ロックホルダ25の
起立側(スイングロック側)への回動を規制する機能を
有している。一方、この作動ピン23は、前記したよう
にシート本体10の室外への振り出し過程においては、
逆にロックホルダ25を下方(アンロック方向)に回動
させる機能を有している。こうしてロックホルダ25が
起立側へ回動可能な状態となった時点では、捩りばね2
8の自由端28aが補助プレート22により十分に押さ
れているため、その付勢力がロックホルダ25を起立側
へ回動させるために十分な程度にまで高められている。
従って、この時点でロックホルダ25が起立側に回動
し、これによりロックピン27がロックプレート21の
ロック凹部21a内に嵌まり込んで、スイングロック機
構20がロックされる。
0の室内への戻し過程においては、ロックホルダ25の
起立側(スイングロック側)への回動を規制する機能を
有している。一方、この作動ピン23は、前記したよう
にシート本体10の室外への振り出し過程においては、
逆にロックホルダ25を下方(アンロック方向)に回動
させる機能を有している。こうしてロックホルダ25が
起立側へ回動可能な状態となった時点では、捩りばね2
8の自由端28aが補助プレート22により十分に押さ
れているため、その付勢力がロックホルダ25を起立側
へ回動させるために十分な程度にまで高められている。
従って、この時点でロックホルダ25が起立側に回動
し、これによりロックピン27がロックプレート21の
ロック凹部21a内に嵌まり込んで、スイングロック機
構20がロックされる。
【0029】四節リンク機構8が完全に立ち上げ位置に
戻されて、シート本体10がスイングベース7の上方位
置に戻されると、スイング動作は完了し、電動シリンダ
が停止する。このスイングロック状態では、捩りばね2
8の自由端28aが補助プレート22により押されてい
るので、この捩りばね28の付勢力によりロックホルダ
25は依然として起立方向に付勢されており、これによ
りロックピン27がロックプレート21のロック凹部2
1a内に保持され、ひいてはスイングロック状態が維持
される。
戻されて、シート本体10がスイングベース7の上方位
置に戻されると、スイング動作は完了し、電動シリンダ
が停止する。このスイングロック状態では、捩りばね2
8の自由端28aが補助プレート22により押されてい
るので、この捩りばね28の付勢力によりロックホルダ
25は依然として起立方向に付勢されており、これによ
りロックピン27がロックプレート21のロック凹部2
1a内に保持され、ひいてはスイングロック状態が維持
される。
【0030】以上説明したように本実施形態の車両用シ
ート1によれば、シート本体10の室外側への振り出し
動作を開始するとこれに連動してスイングロック機構2
0がアンロックされ、逆に室内側へ戻す際にはその最終
段階で自動的にスイングロックされる。スイングロック
を実現するためのロックプレート21はシートホルダ9
に設けられ、ロックホルダ25はスイングベース7に設
けられている。このことから、本実施形態に係る車両用
シート1は、車両幅方向のスライド位置に関係なくその
スイング動作がロック・アンロックされ、従って、幅方
向スライド前端位置においてもスイングロック機構20
によりシート本体10のスイング動作はロックされてお
り、従来のように幅方向スライド後端位置を外れるとス
イング動作がアンロックされてしまうという問題はな
い。
ート1によれば、シート本体10の室外側への振り出し
動作を開始するとこれに連動してスイングロック機構2
0がアンロックされ、逆に室内側へ戻す際にはその最終
段階で自動的にスイングロックされる。スイングロック
を実現するためのロックプレート21はシートホルダ9
に設けられ、ロックホルダ25はスイングベース7に設
けられている。このことから、本実施形態に係る車両用
シート1は、車両幅方向のスライド位置に関係なくその
スイング動作がロック・アンロックされ、従って、幅方
向スライド前端位置においてもスイングロック機構20
によりシート本体10のスイング動作はロックされてお
り、従来のように幅方向スライド後端位置を外れるとス
イング動作がアンロックされてしまうという問題はな
い。
【0031】この構成によれば、幅方向スライドレール
6,6を車両前後方向のスライドレールとしても利用で
きるようになる。すなわち、シート本体10を車両室内
において正面向きにした状態(通常の着座状態)で、当
該シート本体10の車両前後方向の位置調整を前記前後
方向スライドレール2,2に加えて、上記幅方向スライ
ドレール6,6によっても行うことができる。
6,6を車両前後方向のスライドレールとしても利用で
きるようになる。すなわち、シート本体10を車両室内
において正面向きにした状態(通常の着座状態)で、当
該シート本体10の車両前後方向の位置調整を前記前後
方向スライドレール2,2に加えて、上記幅方向スライ
ドレール6,6によっても行うことができる。
【0032】例えば、図4に示すようにワンボックスカ
ーのように運転席や助手席の下方にエンジン収容スペー
スを確保するために、前列フロアFH(運転席や助手席
を配置する部分)が後列フロアFL(後列シートを配置
する部分)よりも一段高く設定されている車両におい
て、前列フロアFHの助手席を取り外しておくことによ
り、当該車両用シート1を後列フロアFLから前列フロ
アFHのほぼ助手席位置にまでスライドさせることがで
きるようになる。
ーのように運転席や助手席の下方にエンジン収容スペー
スを確保するために、前列フロアFH(運転席や助手席
を配置する部分)が後列フロアFL(後列シートを配置
する部分)よりも一段高く設定されている車両におい
て、前列フロアFHの助手席を取り外しておくことによ
り、当該車両用シート1を後列フロアFLから前列フロ
アFHのほぼ助手席位置にまでスライドさせることがで
きるようになる。
【0033】即ち、前後方向スライドレール2,2のみ
によっては後列フロアFLと前列フロアFHとの間に段
差があるので、シート本体10を前列フロアFHの助手
席位置にまで移動させることは困難であるが、前記例示
したように前後方向スライドレール2,2に対して幅方
向スライドレール6,6は一段高い位置に設定されてい
るので、後列フロアFLにおける前後方向のスライドを
前後方向スライドレール2,2により行い、後列フロア
FLの前端位置においてさらに幅方向スライドレール
6,6により当該シート本体10を車両前方へスライド
させることにより、シート本体10を前列フロアFH上
に移動させることができる。
によっては後列フロアFLと前列フロアFHとの間に段
差があるので、シート本体10を前列フロアFHの助手
席位置にまで移動させることは困難であるが、前記例示
したように前後方向スライドレール2,2に対して幅方
向スライドレール6,6は一段高い位置に設定されてい
るので、後列フロアFLにおける前後方向のスライドを
前後方向スライドレール2,2により行い、後列フロア
FLの前端位置においてさらに幅方向スライドレール
6,6により当該シート本体10を車両前方へスライド
させることにより、シート本体10を前列フロアFH上
に移動させることができる。
【0034】後列フロアFLの側方の開口部を経て室内
に移動した当該車両用シート1を上記のようにして助手
席位置にまでスライドさせることができれば、着座者
(例えば身障者等)は運転者と並んで乗車できるので特
別な感情(後列シートで特別な扱いを受けているという
差別意識)を抱くことなく、通常の乗員と同じ気持ちで
乗車することができるようになる。このように本実施形
態の車両用シート1によれば、スイングロック機構20
はそのスライド位置に関係なく機能するので、スイング
ロック状態を保持しつつ幅方向スライド機構を車両前後
方向へのスライド機構としても利用することができ、こ
れにより上記したように当該車両用シート1の前後方向
のスライド動作を前列フロアFHにまで設定して、当該
車両用シート1の利用形態(シートバリエーション)を
多様化することができる。
に移動した当該車両用シート1を上記のようにして助手
席位置にまでスライドさせることができれば、着座者
(例えば身障者等)は運転者と並んで乗車できるので特
別な感情(後列シートで特別な扱いを受けているという
差別意識)を抱くことなく、通常の乗員と同じ気持ちで
乗車することができるようになる。このように本実施形
態の車両用シート1によれば、スイングロック機構20
はそのスライド位置に関係なく機能するので、スイング
ロック状態を保持しつつ幅方向スライド機構を車両前後
方向へのスライド機構としても利用することができ、こ
れにより上記したように当該車両用シート1の前後方向
のスライド動作を前列フロアFHにまで設定して、当該
車両用シート1の利用形態(シートバリエーション)を
多様化することができる。
【0035】又、本実施形態におけるスイングロック機
構20は、スライドレール6,6によるスライド動作を
利用する構成とはなっていないので、当該幅方向のスラ
イド機構を備えていない構成のシートについても容易に
適用することができる。
構20は、スライドレール6,6によるスライド動作を
利用する構成とはなっていないので、当該幅方向のスラ
イド機構を備えていない構成のシートについても容易に
適用することができる。
【0036】更に、本実施形態におけるスイングロック
機構20は、電動モーターやシリンダ等のアクチュエー
タを用いることなく完全な機械的構成でスイングロック
・アンロックを実現する構成であるので、電源やエア源
等を必要とせず、且つ電気配線やエア配管等の取り回し
を考慮する必要が全くなく、良好な組付け性やメンテナ
ンス性を得ることができるとともに、確実なロック・ア
ンロック動作を長期間にわたって維持することができ
る。
機構20は、電動モーターやシリンダ等のアクチュエー
タを用いることなく完全な機械的構成でスイングロック
・アンロックを実現する構成であるので、電源やエア源
等を必要とせず、且つ電気配線やエア配管等の取り回し
を考慮する必要が全くなく、良好な組付け性やメンテナ
ンス性を得ることができるとともに、確実なロック・ア
ンロック動作を長期間にわたって維持することができ
る。
【0037】又、補助プレート22の板厚や作動ピン2
3の軸径を適切に設定してこれらの耐衝撃強度を他の部
位よりも低く設定しておくことにより、当該スイングロ
ック機構20に一定以上の衝撃的な外力が付加された時
に、補助プレート22或いは作動ピン23が破損するよ
うに設定することができる。これによれば、係る衝撃的
な外力によりロックプレート21がシート本体10とと
もに車両前方へ瞬間的に変位しても、補助プレート22
或いは作動ピン23が破損することにより、ロックホル
ダ25を押し下げる(アンロック方向に回動させる)作
用をなくすことができ、その結果当該スイングロック機
構20をロック状態に維持することができる。これによ
れば、乗員或いは当該シート1に対して衝撃的に大きな
G(ジー:加速度)が加わった場合であっても、スイン
グロック状態が確実に維持されるので乗員の安全を確保
することができる。
3の軸径を適切に設定してこれらの耐衝撃強度を他の部
位よりも低く設定しておくことにより、当該スイングロ
ック機構20に一定以上の衝撃的な外力が付加された時
に、補助プレート22或いは作動ピン23が破損するよ
うに設定することができる。これによれば、係る衝撃的
な外力によりロックプレート21がシート本体10とと
もに車両前方へ瞬間的に変位しても、補助プレート22
或いは作動ピン23が破損することにより、ロックホル
ダ25を押し下げる(アンロック方向に回動させる)作
用をなくすことができ、その結果当該スイングロック機
構20をロック状態に維持することができる。これによ
れば、乗員或いは当該シート1に対して衝撃的に大きな
G(ジー:加速度)が加わった場合であっても、スイン
グロック状態が確実に維持されるので乗員の安全を確保
することができる。
【0038】以上説明した実施形態には種々変更を加え
ることができる。例えば、ロックホルダ25を起立方向
に回動させるための付勢力を付与する手段(回動付勢手
段)として捩りばね28を用いる構成を例示したが、こ
の捩りばね28を板ばね31に置き換えて実施すること
もできる。板ばね31を用いたスイングロック機構30
の構成が図5に示されている。この第2実施形態におい
て変更を要しない部材或いは構成については説明を省略
し、同位の符号を用いる。ロックホルダ32の後端面に
上記板ばね31の下端部が固定されている。この板ばね
31は上方へ延びて、ロックプレート21の後方に至っ
ている。第2実施形態の場合、板ばね31の自由端31
aは図示するようにロックプレート21の後端縁に当接
する。ロックホルダ32のその他の構成は前記第1実施
形態と同様である。又、ロックプレート21には第1実
施形態と同様補助プレート22が取り付けられており、
この補助プレート22には同様に作動ピン23が取り付
けられている。この作動ピン23の作用は第1実施形態
と同様である。この第2実施形態の車両用シートのスイ
ングロック機構30によっても同様の作用効果を得る。
ることができる。例えば、ロックホルダ25を起立方向
に回動させるための付勢力を付与する手段(回動付勢手
段)として捩りばね28を用いる構成を例示したが、こ
の捩りばね28を板ばね31に置き換えて実施すること
もできる。板ばね31を用いたスイングロック機構30
の構成が図5に示されている。この第2実施形態におい
て変更を要しない部材或いは構成については説明を省略
し、同位の符号を用いる。ロックホルダ32の後端面に
上記板ばね31の下端部が固定されている。この板ばね
31は上方へ延びて、ロックプレート21の後方に至っ
ている。第2実施形態の場合、板ばね31の自由端31
aは図示するようにロックプレート21の後端縁に当接
する。ロックホルダ32のその他の構成は前記第1実施
形態と同様である。又、ロックプレート21には第1実
施形態と同様補助プレート22が取り付けられており、
この補助プレート22には同様に作動ピン23が取り付
けられている。この作動ピン23の作用は第1実施形態
と同様である。この第2実施形態の車両用シートのスイ
ングロック機構30によっても同様の作用効果を得る。
【図1】本発明の第1実施形態を示す図であり、車両用
シートの側面図である。本図は、紙面の左右方向が車両
の幅方向を表している。
シートの側面図である。本図は、紙面の左右方向が車両
の幅方向を表している。
【図2】スイングロック機構の全体斜視図である。本図
ではシートホルダ及びスイングベースを省略して示して
いる。
ではシートホルダ及びスイングベースを省略して示して
いる。
【図3】スイングロック機構におけるロックプレートと
ロックホルダの位置関係を示す図であって、(A)はロ
ック状態、(B)はアンロック状態、(C)はシート本
体が室外へ振り出された状態を示す。
ロックホルダの位置関係を示す図であって、(A)はロ
ック状態、(B)はアンロック状態、(C)はシート本
体が室外へ振り出された状態を示す。
【図4】幅方向スライドレールを前後方向スライド用に
利用した場合における当該車両用シートの側面図であ
る。
利用した場合における当該車両用シートの側面図であ
る。
【図5】本発明の第2実施形態を示す図である。
1…車両用シート 3…メインベース、4…回転盤、5…サブベース 6…幅方向スライドレール 7…スイングベース 8…四節リンク機構 10…シート本体 20…スイングロック機構(第1実施形態) 21…ロックプレート 22…補助プレート 23…作動ピン 25…ロックホルダ 27…ロックピン 28…捩りばね、28a…自由端 29…ストッパプレート 30…スイングロック機構(第2実施形態) 31…板ばね F…車両フロア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/24 A61G 3/00 B60N 2/06 B60N 2/14
Claims (5)
- 【請求項1】 車両フロアに設けた回転盤と、該回転盤
を介して車両前後方向に沿った位置と車幅方向に沿った
位置との間を回転可能に支持された車両幅方向移動用の
スライドレールと、該スライドレールにスライド可能に
支持されたスイングベースと、該スイングベースに四節
リンク機構を介して支持されたシート本体と、該シート
本体と前記スイングベースとの間に設けられ、該シート
本体の前記スライドレール上のスライド位置に関係な
く、前記四節リンク機構の上下方向の傾動動作による前
記シート本体のスイング動作をロックするためのスイン
グロック機構を備えた車両用シート。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両用シートであって、
車両フロアに車両前後方向に沿ったスライドレールを設
け、該スライドレールを介して回転盤を車両前後方向に
スライド可能に設けた車両用シート。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の車両用シート
であって、四節リンク機構を上下に傾動動作させるため
の駆動源を有し、該駆動源による前記四節リンク機構の
傾動動作に連動してスイングロック機構がロック・アン
ロックされる構成とした車両用シート。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載した
車両用シートであって、スイングロック機構は、シート
本体側に設けたロックプレートと、スイングベース側に
上下に回動可能に設けられて該ロックプレートに係脱す
るロックホルダを備え、四節リンク機構の下方への傾動
動作による前記シート本体の室外側への振り出し動作に
より前記ロックプレートが室外側に変位し始めると、前
記ロックホルダが下方に回動してスイングロック機構が
アンロックされ、前記ロックプレートが室内側に戻され
ると、前記ロックホルダが上方に回動して前記スイング
ロック機構がロックされる構成とした車両用シート。 - 【請求項5】 請求項4記載の車両用シートであって、
ロックホルダの回動支持部に回動付勢手段を付設し、該
回動付勢手段の一端を当該ロックホルダに固定する一
方、他端を自由端とし、シート本体が室内側へ戻される
とロックプレートが前記回動付勢手段の自由端に係合し
て該回動付勢手段の付勢力を発生させ、該付勢力により
ロックホルダが上方に回動する構成とした車両用シー
ト。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04034498A JP3275822B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | 車両用シート |
KR1020007002188A KR100336165B1 (ko) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | 차량용 회전좌석 |
CN 98808657 CN1125739C (zh) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | 车辆用旋转座位 |
PCT/JP1998/003872 WO1999011488A1 (fr) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Siege pivotant pour vehicule |
CA002302170A CA2302170C (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Vehicular turning seat |
AU88876/98A AU734240B2 (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Rotating vehicle seat |
DE69835019T DE69835019T2 (de) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Drehbarer fahrzeugsitz |
EP98940631A EP1008485B1 (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Vehicular turning seat |
US09/509,374 US6543848B1 (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Vehicular turning seat |
HK01100470A HK1029776A1 (en) | 1997-09-01 | 2001-01-19 | Vehicular turning seat |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04034498A JP3275822B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | 車両用シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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