JP3275728B2 - ロックウールボードの製造方法 - Google Patents

ロックウールボードの製造方法

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JP3275728B2 JP24948496A JP24948496A JP3275728B2 JP 3275728 B2 JP3275728 B2 JP 3275728B2 JP 24948496 A JP24948496 A JP 24948496A JP 24948496 A JP24948496 A JP 24948496A JP 3275728 B2 JP3275728 B2 JP 3275728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロックウールボー
ドの製造方法に関し、具体的には、外装材、内装材、内
装下地材、軒先天井材、バス用壁材、バス用天井材、床
材などの建築材として使用されるのに有用なロックウー
ルボードの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ロックウールボードの製造方
法としては、例えば、湿式にて板形状に抄造させた後、
乾燥させてロックウールボードを得るものが知られてい
た。
【0003】このようにして、得られたロックウールボ
ードは、断熱性、吸音性が良く、断熱性や吸音性が強く
要求される建物の壁材や天井材として使用されていたも
のであった。
【0004】そして、得られたロックウールボード自体
が繊維化した無機質繊維であるために、吸水しやすいも
のであり、しかも、ロックウールボードの表面の硬度が
低いものであることから、同ロックウールボードの表面
を塗装したり、接着剤を介して化粧シートを同ロックウ
ールボードの表面に貼りつけたりされていたものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなロックウールボードの製造方法においては、ロック
ウールボード自体が繊維化した無機質繊維である上に、
多孔質で表面に凹凸があるために、例えば、ロックウー
ルボードの表面を塗装する際においては、塗料のロック
ウールボード内部への吸い込み量や吸い込みムラが多
く、塗料の塗布量や塗布回数が著しく増えてしまい、吸
い込みムラによって、表面の仕上がりの外観としては良
いものではなかった。
【0006】また、接着剤を介して化粧シートをロック
ウールボードの表面に貼りつける際においては、接着剤
のロックウールボード内部への吸い込み量が多く、同接
着剤を重ね塗りしなければならず、その上、化粧シート
を貼っても、不陸が残り、表面の仕上がりの外観として
は良いものではなかった。
【0007】本発明は、上記の欠点を除去するためにな
されたもので、その目的とするところは、表面化粧の際
の工数がかからず、表面の仕上がりの外観としても良好
にすることができるロックウールボードの製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ロックウールボードの製造方法は、板形状のロックウー
ル基材全体を熱硬化性樹脂液で含浸して樹脂含浸基材
(2)となし、この樹脂含浸基材(2)の表面にアンカ
ーコートを施した後、熱硬化性樹脂液を含浸した樹脂含
浸紙(1)を熱圧にて貼り合わせることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項1に係るロックウールボー
ドの製造方法は、上記樹脂含浸紙(1)を熱圧にて貼り
合わせる前に、上記樹脂含浸基材(2)に予め上記熱硬
化性樹脂液を塗布して、アンカーコートを施すことを特
徴とする。
【0010】本発明の請求項2に係るロックウールボー
ドの製造方法は、上記熱圧の際に、上記樹脂含浸基材
(2)と上記樹脂含浸紙(1)とを配置させるととも
に、同樹脂含浸基材(2)と同樹脂含浸紙(1)との周
囲にスペーサー(7)を配置することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳しく
説明する。
【0012】図1は、本発明の参考となるロックウール
ボードの製造方法において、熱圧の工程での様子を示し
た概略図である。図2は、本発明のロックウールボード
の製造方法に用いられる一実施形態に係る樹脂含浸基材
を示した側面図である。図3は、本発明の他の一実施形
態に係るロックウールボードの製造方法において、熱圧
の工程での様子を示した概略図であって、図3の(a)
は、側面図であり、図3の(b)は、上面図である。図
4は、本発明のロックウールボードの製造方法におい
て、アンカーコートを施した場合とアンカーコートを施
さない場合とを比較した概略図であって、図4の(a)
は、アンカーコートを施した樹脂含浸基材の側面図であ
り、図4の(b)は、アンカーコートを施した樹脂含浸
基材に樹脂含浸紙を貼り合わせた際の様子を示した側面
図であり、図4の(c)は、アンカーコートを施してい
ない樹脂含浸基材に樹脂含浸紙を貼り合わせた際の様子
を示した側面図である。
【0013】本発明の参考となるロックウールボードの
製造方法は、図1に示すごとく、板形状のロックウール
基材全体を熱硬化性樹脂液で含浸して樹脂含浸基材
(2)となし、この樹脂含浸基材(2)の表面に熱硬化
性樹脂液を含浸した樹脂含浸紙(1)を熱圧にて貼り合
わせるものである。
【0014】上記ロックウール基材は、板形状のもので
あって、例えば、湿式にて抄造して乾燥されたものであ
るが、その他にも様々な方法によって造られるものであ
る。この湿式にて抄造する方法は、ロックウール吸音板
を抄造する際に行われる抄造方法と同様のものである。
【0015】なお、上記ロックウールは、玄武岩、輝緑
岩、または、鉱滓などが主原料であり、電気炉、また
は、溶鉱炉で溶融したものを遠心力、圧縮空気、高圧蒸
気などにより、吹き飛ばして急冷して、繊維化した無機
質繊維である。
【0016】上記樹脂含浸基材(2)は、上記ロックウ
ール基材全体を上記熱硬化性樹脂液で含浸して得られる
ものである。この熱硬化性樹脂液は、例えば、含浸槽な
どに満たされているものである。この熱硬化性樹脂液と
しては、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂や尿
素樹脂などが挙げられるものである。
【0017】なお、上記含浸としては、上記ロックウー
ル基材全体を含浸することができれば、上記熱硬化性樹
脂液中に上記ロックウール基材全体を浸漬してもかまわ
ないし、上記ロックウール基材の適当な箇所から部分的
に上記熱硬化性樹脂液を注入してもかまわないし、その
他の方法がとられてもかまわないものである。
【0018】また、含浸後、上記樹脂含浸基材(2)
は、必要に応じて、乾燥することで、含浸された上記熱
硬化性樹脂を硬化させるものである。このように、乾燥
されることによって、上記樹脂含浸基材(2)の内部の
水分が蒸発するとともに、上記熱硬化性樹脂の硬化が進
むものである。
【0019】なお、乾燥される際、一般には、乾燥の温
度としては、80〜200℃で、時間としては、30分
から12時間行われるが、適宜設定されるものである。
ちなみに、乾燥の温度が80℃未満であると、乾燥時間
が上記の数倍となり、工業的な効率が悪いものであり、
また、乾燥の温度が200℃を越えると、熱硬化性樹脂
の分解が起こりやすいものである。
【0020】上記樹脂含浸紙(1)は、熱硬化性樹脂液
を含浸されたものであって、上記樹脂含浸基材(2)の
表面に熱圧にて貼り合わせられるものである。この熱硬
化性樹脂液は、上記樹脂含浸基材(2)の場合と同様
に、例えば、含浸槽などに満たされているものである。
この熱硬化性樹脂液としても、上記樹脂含浸基材(2)
の場合と同様に、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂や尿素樹脂などが挙げられるものである。
【0021】なお、上記樹脂含浸紙(1)に含浸される
熱硬化性樹脂液は、上記樹脂含浸基材(2)に含浸され
る熱硬化性樹脂液と同一のものであってもよいし、互い
に反応し合って不都合なことが起こらなければ、異なる
ものであってもかまわないし、特に、限定されるもので
はない。
【0022】上記熱圧は、図1に示すごとく、例えば、
プレス機(4)を用いて、このプレス機(4)の下盤
(6)と上盤(5)との間に、上記樹脂含浸基材(2)
の表面に上記樹脂含浸紙(1)が載せられたものを配置
して行われるものである。
【0023】本発明は、このような参考となる製造方法
をとることによって、熱圧の際に、板形状のロックウー
ル基材全体を熱硬化性樹脂液で含浸して形成された樹脂
含浸基材(2)の表面の熱硬化性樹脂が融けて軟化し、
融けた熱硬化性樹脂が多孔質で表面に凹凸があるところ
を埋めるように流れ、樹脂含浸基材(2)の表面に載せ
られた樹脂含浸紙(1)とともに平滑な面に沿うような
形となるものであり、不陸の問題は解消されるものとな
る。したがって、樹脂含浸紙(1)によって、表面化粧
の際の工数がかかることなく、表面が簡単に仕上がると
ともに、不陸がないために、表面の仕上がりの外観とし
ても良いものとなる。
【0024】すなわち、本発明の参考となる製造方法
は、表面化粧の際の工数がかからず、表面の仕上がりの
外観としても良好にすることができるものである。
【0025】また、図2に示すごとく、上記樹脂含浸紙
(1)を熱圧にて貼り合わせる前に、上記樹脂含浸基材
(2)に予め上記熱硬化性樹脂液を塗布して、アンカー
コートを施すものであると、例えば、同図のごとく、樹
脂含浸基材(2)の界面(3)に塗布された熱硬化性樹
脂が付着しているものである。
【0026】このような方法をとることで、図4の
(a)に示すごとく、アンカーコートを施した際、樹脂
含浸基材(2)の界面(3)に付着した熱硬化性樹脂
(8)が同図4の(a)に示す矢印のごとく樹脂含浸基
材(2)の内部まで浸透するとともに、図4の(b)に
示すごとく、熱圧の際、アンカーコートの熱硬化性樹脂
(8)によって、樹脂含浸基材(2)の熱硬化性樹脂と
樹脂含浸紙(1)の熱硬化性樹脂とが、界面(3)で同
図4の(b)に示す矢印のごとく確実に混ざり合い、樹
脂含浸基材(2)へ深くアンカー効果を形成することが
でき、樹脂含浸基材(2)と樹脂含浸紙(1)とをより
一層確実に密着させることができるものである。
【0027】ちなみに、図4の(c)に示すごとく、ア
ンカーコートを施さなかった場合、熱圧の際、同図の矢
印に示すごとく樹脂含浸紙(1)の熱硬化性樹脂が融け
て、界面(3)に付着するような形となり、樹脂含浸基
材(2)の熱硬化性樹脂と樹脂含浸紙(1)の熱硬化性
樹脂とが混ざり合うようなことは少ないものである。
【0028】さらに、図3の(a)および(b)に示す
ごとく、上記熱圧の際に、上記樹脂含浸基材(2)と上
記樹脂含浸紙(1)とを配置させるとともに、同樹脂含
浸基材(2)と同樹脂含浸紙(1)との周囲にスペーサ
ー(7)を配置するものであると、スペーサー(7)に
よって、樹脂含浸基材(2)の圧縮強度のばらつきやプ
レスなどの圧力のばらつきをなくすことができて、結果
として、得られるロックウールボードとしては、厚さの
均一なものとなる。
【0029】上記スペーサー(7)としては、例えば、
金属製のものであってもかまわないし、硬質プラスチッ
ク製のものであってもかまわず、熱圧の際の熱によって
融けたり、熱圧の際の圧力によって壊れなければ、特に
限定されるものではない。
【0030】なお、上記熱圧は、図3の(a)に示すご
とく、例えば、プレス機(4)を用いて、このプレス機
(4)の下盤(6)と上盤(5)との間に、上記樹脂含
浸基材(2)の表面に上記樹脂含浸紙(1)が載せられ
たものを配置して行われるものである。
【0031】
【実施例】以下、本発明の参考例及び実施例を挙げる。
【0032】参考例 ロックウール76%、結合剤としてのでんぷん7%、無
機充填材としてのケイ砂(7号、8号)、パーライト、
シラスバルーン、水酸化アルミニウム、セピオライト1
4%、耐水化剤としてのワックスエマルジョン3%から
なるスラリーを板形状に抄造して乾燥した厚さ15m
m、長さ2730mm、幅1300mmのロックウール
基材全体を、熱硬化性樹脂液として採用した不飽和ポリ
エステル樹脂液で満たされた幅500mm、長さ300
0mm、深さ1500mmの含浸槽に、上記ロックウー
ル基材全体に上記熱硬化性樹脂液が浸透するまでの10
分間浸漬した後、200℃で2時間、ロールコンベアで
移動させながら乾燥させて、樹脂含浸基材(2)を得
た。
【0033】この厚さ15mmの樹脂含浸基材(2)の
表面、裏面のそれぞれに、同じく不飽和ポリエステル樹
脂液を含浸させてできた樹脂含浸紙(1)を配置して、
図3の(a)に示すごとく、樹脂含浸基材(2)と樹脂
含浸紙(1)との周囲にスペーサー(7)を配置した上
で、温度130℃、圧力9kgf/cm2 、圧縮時間1
5分の条件で熱圧を行い、樹脂含浸基材(2)に樹脂含
浸紙(1)が貼り合わされたロックウールボードを得る
ことができた。
【0034】その結果、表面化粧の際の工数としては、
上述のごとく少なく、このロックウールボードの表面仕
上がりの外観としては、良好であった。また、樹脂含浸
基材(2)と樹脂含浸紙(1)との界面の密着性は、良
好であった。
【0035】実施例 樹脂含浸紙(1)を熱圧にて貼り合わせる前に、樹脂含
浸基材(2)の表裏面に予め熱硬化性樹脂液として採用
された不飽和ポリエステル樹脂液を100〜120g/
m2 塗布して、1日風乾した以外は、参考例と同様にし
て、ロックウールボードを得ることができた。
【0036】その結果、表面化粧の際の工数としては、
上述のごとく少なく、このロックウールボードの表面仕
上がりの外観としては、良好であった。また、樹脂含浸
基材(2)と樹脂含浸紙(1)との界面の密着性は、
考例のものよりもさらに良好であった。
【0037】比較例1 樹脂含浸基材(2)の表面、裏面のそれぞれに、変性ウ
レタン系の接着剤を250〜300g/m2 塗布して、
一旦、乾燥させてから、再び、同変性ウレタン系の接着
剤を250〜300g/m2 塗布して、ポリ塩化ビニル
系シートを配置して、温度が常温、圧力9kgf/cm
2 、圧縮時間2時間の条件で冷圧を行った以外は、参考
と同様にして、ロックウールボードを得ることができ
た。
【0038】その結果、表面化粧の際の工数としては、
上述のごとく参考例や実施例に比べてやや多く、このロ
ックウールボードの表面仕上がりの外観としては、樹脂
含浸基材(2)に不陸が残り、不良であった。また、樹
脂含浸基材(2)とポリ塩化ビニル系シートとの界面の
密着性に関しては、良好であった。
【0039】比較例2参考例 と同様にして、樹脂含浸基材(2)を得てから、
この樹脂含浸基材(2)の表面、裏面のそれぞれに、ウ
レタン系のシーラーを200〜220g/m2 塗布し
て、一旦、乾燥させてから、再び、同変性ウレタン系の
接着剤を200〜220g/m2 塗布した。次に、ウレ
タン系の塗料を下塗り、中塗り、上塗りの三回に分け
て、各々300〜320g/m2 塗布して表面化粧を施
して、ロックウールボードを得ることができた。なお、
下塗り、中塗り後には、各々#400のサンドペーパー
にて研磨を行った。
【0040】その結果、表面化粧の際の工数としては、
上述のごとく参考例や実施例に比べて多く、このロック
ウールボードの表面仕上がりの外観としては、良好であ
った。また、樹脂含浸基材(2)と塗料との界面の密着
性に関しては、良好であった。
【0041】参考例や実施例と比較例1〜2とで得られ
たロックウールボードの表面仕上がりの外観と表面化粧
の際の工数と界面の密着性に関しての三項目を下記の表
1にまとめた。
【0042】
【表1】
【0043】なお、この表1中では、三項目すべてを
◎、○、△、×で表し、表面仕上がりの外観について
は、良好なものを○、樹脂含浸基材(2)に不陸が残
り、不良であるものを×とし、表面化粧の工数について
は、少ないものを○、やや多いものを△、多いものを×
とし、界面の密着性については、非常に良好なものを
◎、良好なものを○とした。
【0044】上述のことと表1とを合わせて鑑みて、
考例や実施例と比較例1〜2とを比べると、参考例や実
施例のものの方が、比較例1〜2のものよりも、ロック
ウールボードの表面仕上がりの外観と表面化粧の際の工
数と界面の密着性に関しての三項目すべてについて、同
等以上かはるかに良いものであり、熱圧の際に、板形状
のロックウール基材全体を熱硬化性樹脂液で含浸して形
成された樹脂含浸基材(2)の表面の熱硬化性樹脂が融
けて軟化し、融けた熱硬化性樹脂が多孔質で表面に凹凸
があるところを埋めるように流れ、樹脂含浸基材(2)
の表面に載せられた樹脂含浸紙(1)とともに平滑な面
に沿うような形となるものであり、不陸の問題は解消さ
れるものとなる。したがって、樹脂含浸紙(1)によっ
て、表面化粧の際の工数がかかることなく、表面が簡単
に仕上がるとともに、不陸がないために、表面の仕上が
りの外観としても良いものとなるといえる。
【0045】すなわち、本発明は、表面化粧の際の工数
がかからず、表面の仕上がりの外観としても良好にする
ことができるものであるといえる。
【0046】また、参考例と実施例とを比べてみると、
界面の密着性に関して、実施例のものの方が、参考例
ものよりも、さらに良くなっており、アンカーコートを
施した際、樹脂含浸基材(2)の界面(3)に付着した
熱硬化性樹脂(8)が樹脂含浸基材(2)の内部まで浸
透するとともに、熱圧の際、アンカーコートの熱硬化性
樹脂によって、樹脂含浸基材(2)の熱硬化性樹脂と樹
脂含浸紙(1)の熱硬化性樹脂とが、界面で確実に混ざ
り合い、樹脂含浸基材(2)へ深くアンカー効果を形成
することができ、樹脂含浸基材(2)と樹脂含浸紙
(1)とをより一層確実に密着させることができるもの
であるといえる。
【0047】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るロックウールボ
ードの製造方法によると、熱圧の際に、板形状のロック
ウール基材全体を熱硬化性樹脂液で含浸して形成された
樹脂含浸基材(2)の表面の熱硬化性樹脂が融けて軟化
し、融けた熱硬化性樹脂が多孔質で表面に凹凸があると
ころを埋めるように流れ、樹脂含浸基材(2)の表面に
載せられた樹脂含浸紙(1)とともに平滑な面に沿うよ
うな形となるものであり、不陸の問題は解消されるもの
となる。したがって、樹脂含浸紙(1)によって、表面
化粧の際の工数がかかることなく、表面が簡単に仕上が
るとともに、不陸がないために、表面の仕上がりの外観
としても良いものとなる。
【0048】すなわち、本発明は、表面化粧の際の工数
がかからず、表面の仕上がりの外観としても良好にする
ことができるものである。
【0049】本発明の請求項1に係るロックウールボー
ドの製造方法によると、アンカーコートを施した際、樹
脂含浸基材(2)の界面(3)に付着した熱硬化性樹脂
(8)が樹脂含浸基材(2)の内部まで浸透するととも
に、熱圧の際、アンカーコートの熱硬化性樹脂によっ
て、樹脂含浸基材(2)の熱硬化性樹脂と樹脂含浸紙
(1)の熱硬化性樹脂とが、界面で確実に混ざり合い、
樹脂含浸基材(2)へ深くアンカー効果を形成すること
ができ、樹脂含浸基材(2)と樹脂含浸紙(1)とをよ
り一層確実に密着させることができるものである。
【0050】本発明の請求項2に係るロックウールボー
ドの製造方法によると、スペーサー(7)によって、樹
脂含浸基材(2)の圧縮強度のばらつきやプレスなどの
圧力のばらつきをなくすことができて、結果として、得
られるロックウールボードとしては、厚さの均一なもの
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考となるに係るロックウールボード
の製造方法において、熱圧の工程での様子を示した概略
図である。
【図2】本発明のロックウールボードの製造方法に用い
られる一実施形態に係る樹脂含浸基材を示した側面図で
ある。
【図3】本発明の他の一実施形態に係るロックウールボ
ードの製造方法において、熱圧の工程での様子を示した
概略図であって、(a)は、側面図であり、(b)は、
上面図である。
【図4】本発明のロックウールボードの製造方法におい
て、アンカーコートを施した場合とアンカーコートを施
さない場合とを比較した概略図であって、(a)は、ア
ンカーコートを施した樹脂含浸基材の側面図であり、
(b)は、アンカーコートを施した樹脂含浸基材に樹脂
含浸紙を貼り合わせた際の様子を示した側面図であり、
(c)は、アンカーコートを施していない樹脂含浸基材
に樹脂含浸紙を貼り合わせた際の様子を示した側面図で
ある。
【符号の説明】
1 樹脂含浸紙 2 樹脂含浸基材 3 スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−206273(JP,A) 実開 平5−43198(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 D21J 1/00 - 1/20 E04C 2/00 - 2/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板形状のロックウール基材全体を熱硬化
    性樹脂液で含浸して樹脂含浸基材となし、この樹脂含浸
    基材の表面に予め上記熱硬化性樹脂液を塗布して、アン
    カーコートを施す熱硬化性樹脂液を含浸し、その後樹脂
    含浸紙を熱圧にて貼り合わせることを特徴とするロック
    ウールボードの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記熱圧の際に、上記樹脂含浸基材と上
    記樹脂含浸紙とを配置させるとともに、同樹脂含浸基材
    と同樹脂含浸紙との周囲にスペーサーを配置することを
    特徴とする請求項1記載のロックウールボードの製造方
    法。
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