JP3274595B2 - 光ファイバテープ心線の静電気・ダストの除去方法、及びその装置 - Google Patents

光ファイバテープ心線の静電気・ダストの除去方法、及びその装置

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JP3274595B2 JP32854495A JP32854495A JP3274595B2 JP 3274595 B2 JP3274595 B2 JP 3274595B2 JP 32854495 A JP32854495 A JP 32854495A JP 32854495 A JP32854495 A JP 32854495A JP 3274595 B2 JP3274595 B2 JP 3274595B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スロットの複数の
スロット溝内のそれぞれに光ファイバテープ心線を複数
本重ね合わせて挿入して構成する光ファイバケーブルの
スロット溝内に挿入する前の複数の光ファイバテープ心
線を重ね合わせる前に各光ファイバテープ心線の表面に
発生している静電気及び各光ファイバテープ心線の表面
に付着しているダストを除去する方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ線引装置において、電気炉か
ら引き出され紡糸されて製造される光ファイバ素線は、
紡糸と同時に、UV硬化型の樹脂等で被覆され、光ファ
イバ素線が形成される。この光ファイバ素線を複数本
(例えば、8本)並べ、アクリル酸塩、アクリル酸エス
テル、アクリル酸樹脂などのアクリレート樹脂で被覆し
て複数心備えた光ファイバテープ心線を形成している。
この光ファイバテープ心線をケーブル化する場合には、
ケーブルの機械特性の向上、特に側圧に対する高信頼性
をねらい複数条のスロットの形成されたスロットロッド
に収納するスロット型が多く用いられている。
【0003】
【0004】また、光ファイバテープ心線の最外層は、
アクリル酸塩、アクリル酸エステル、アクリル酸樹脂な
どのアクリレート樹脂で被覆して構成されており、光フ
ァイバテープ心線は静電気が帯電しやすく、光ファイバ
テープ心線に静電気が帯電した場合には空気中の小さい
塵埃を吸着してしまう。このため、空気中の小さい塵埃
を表面に付着したまま複数の光ファイバテープ心線を重
ね合わせてスロット内に挿入すると、スロット内に入り
込んだ塵埃が複数の光ファイバテープ心線に曲げ応力を
付加することになる。また、光ファイバテープ心線の表
面に塵埃が付着されていなくても、光ファイバテープ心
線に静電気が帯電した状態で光ファイバテープ心線同士
を重ね合わせてスロット内に挿入すると、重ね合わせた
光ファイバテープ心線同士が密着し、光ファイバテープ
心線間で余裕(融通性)がなくなる。このため、光ファ
イバケーブル形成後、該光ファイバケーブルに曲げが加
わった場合、光ファイバテープ心線間でずれが生じず、
重ね合わせた光ファイバテープ心線の曲げの内側と外側
では張力(曲げ応力)が異なり、しかも多大の張力(曲
げ応力)が掛かることになり、この張力による過大な曲
げ応力が光ファイバテープ心線に掛かると伝送損失が発
生することがある。
【0005】そこで、複数の光ファイバテープ心線を重
ね合わせる前に、光ファイバテープ心線に帯電した静電
気を除去し複数の光ファイバテープ心線が互いに密着す
るのを防止することが従来より試みられている。
【0006】従来の静電気除去法には、図4に示す如き
突起を光ファイバ近傍に設置する方法(例えば、特開平
4−154643号公報参照)がある。これは、光ファ
イバ5表面に帯電した静電気を導電部材3の尖端4との
間で放電して取り除くものである。すなわち、プーリー
8のガイドによって送られてくる光ファイバ5を挟むよ
うにして光ファイバ5の近傍に導電部材3の尖端4を配
置し、導電部材3の他端6は接地してあり、導電部材3
の尖端4近傍を通過するときに、光ファイバ5と導電部
材3の尖端4との放電によって光ファイバ5上の静電気
を消失させ、巻取用ボビン7によって巻き取る。
【0007】また、従来の静電気除去法には、図5に示
す如きイオン化した空気を吹き付ける方法(例えば、特
開平4−357136号公報参照)がある。これは、着
色機の例であるが、サプライリール9より繰り出された
光ファイバ素線10は、ダイス11によりインクを塗布
し、紫外線硬化炉12で硬化後、ロール13及びキャプ
スタンロール14に案内されて巻取リール15に巻き取
り、巻取リール15に巻き取る光ファイバ素線10に帯
電した静電気は、バスラインに沿って巻取リール15の
上流側に配設されている静電除去器17によって巻取リ
ール15の上流側で、静電除去器17によって除電し、
巻取リール15に巻き取る光ファイバ素線10に帯電し
た静電気は、巻取リール15の上流側で、静電除去器1
7によって除電するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静電気除去法にあっては、前者、後者共に静電気により
付着している塵や小さな埃等は除去できるが、目で確認
できる程度の比較的大きなゴミや光ファイバテープ心線
に帯電している静電気を完全に除去することが難しかっ
た。
【0009】そのため、従来の静電気除去法によって光
ファイバテープ心線の静電気を除去しようとすると、複
数の光ファイバテープ心線を重ね合わせスロットに誘導
する心線ダイス及びパイプに埃、ゴミ等が詰まってしま
い、埃、ゴミ等が詰まる前と詰まった後の光ファイバテ
ープ心線に加わる張力が異なってくるため、光ファイバ
テープ心線の撚り条件の安定化が難しく、また静電気の
影響によりスロットと光ファイバテープ心線同士が密着
してしまい、そのために微小曲げが心線に残る形にな
り、伝送損失の増加に繋がる場合がある。
【0010】本発明の目的は、ケーブル撚り工程におい
て、テープ心線上のゴミや埃を完全に除去し、心線ダイ
ス及びパイプへのゴミ、埃等の詰まりを防止し、テープ
心線の静電気を除去することでスロット溝内でのスロッ
トへの静電気による密着及び光ファイバテープ心線間で
の密着を防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願請求項1記載の発明
に係る光ファイバテープ心線の静電気・ダストの除去方
法にあっては、複数の供給ボビンから引き出した複数の
光ファイバテープ心線を2つのプーリーを介して集束し
て重ね合わせ、パイプによって構成される光ファイバテ
ープ心線挿入治具によって、スロットを複数条外周面に
形成してなり一定の速度で走行するスロットロッドの走
行によって変化するスロット形成方向に追従させながら
スロット内に挿入する撚り機の光ファイバテープ心線挿
入治具の前段の光ファイバテープ心線を重ね合わせる前
に、アルコール溶液を複数の光ファイバテープ心線のそ
れぞれの表面に直接当たるように噴霧し、隣接した次工
程で複数の光ファイバテープ心線のそれぞれの表面に付
着しているアルコール溶液をエアーによって吹き飛ばす
ことによって複数の光ファイバテープ心線の表面に付着
した塵埃及び複数の光ファイバテープ心線に発生してい
る静電気を除去するものである。複数の光ファイバテー
プ心線は、それぞれの複数の供給ボビンから引き出し、
プーリーを介して光ファイバテープ心線挿入治具のパイ
プに誘導される前段の複数の光ファイバテープ心線を重
ね合わせる前の各光ファイバテープ心線に間隔を有した
状態でこの複数の光ファイバテープ心線のそれぞれの表
面に直接当たるようにアルコール溶液を噴霧し、各光フ
ァイバテープ心線の表面に付着している塵埃を吹き飛ば
し、各光ファイバテープ心線に発生している静電気を除
去し、このアルコール溶液の噴霧によって複数の光ファ
イバテープ心線のそれぞれの表面に付着したアルコール
を、次工程でエアーを各光ファイバテープ心線の表面に
吹き付けることによって吹き飛ばす。このようにするこ
とにより、光ファイバケーブルの撚り工程において、光
ファイバテープ心線上のゴミや埃を完全に除去し、心線
ダイス及びパイプへのゴミ、埃等の詰まりを防止し、テ
ープ心線の静電気を除去することでスロット溝内でのス
ロットへの静電気による密着及び光ファイバテープ心線
間での密着を防止することができる。
【0012】本願請求項2記載の発明に係る光ファイバ
テープ心線の静電気・ダストの除去方法にあっては、上
記アルコール溶液を、エチルアルコール(C2 5
H)とメチルアルコール(CH3 OH)の混合溶液で構
成したものである。したがって、光ファイバテープ心線
に帯電した静電気を除去することができ、光ファイバテ
ープ心線挿入治具まで走行する間に再び静電気を帯電す
ることを防止することができ、スロット溝内でのスロッ
トへの静電気による密着及び光ファイバテープ心線間で
の密着を防止することができる。
【0013】本願請求項3記載の発明に係る光ファイバ
テープ心線の静電気・ダストの除去装置にあっては、複
数の供給ボビンから引き出した複数の光ファイバテープ
心線を2つのプーリーを介して集束して重ね合わせ、パ
イプによって構成される光ファイバテープ心線挿入治具
によって、スロットを複数条外周面に形成してなり一定
の速度で走行するスロットロッドの走行によって変化す
るスロット形成方向に追従させながらスロット内に挿入
する撚り機の光ファイバテープ心線挿入治具の前段にお
いて複数の光ファイバテープ心線の表面に付着した塵埃
及び複数の光ファイバテープ心線に発生している静電気
を除去するものであって,前記光ファイバテープ心線挿
入治具の前段に設けられ、前記光ファイバテープ心線を
重ね合わせる前に複数の光ファイバテープ心線を揃えた
状態で貫走する筐体と,前記筐体内に突出して設けら
れ、圧送されてくるエアによってアルコール溶液を前記
複数の光ファイバテープ心線のそれぞれの表面に噴霧す
るアルコール噴霧口と,前記筐体内に突出し前記アルコ
ール噴霧口に隣り合わせて設けられ、圧送されてくるエ
アを噴出するエア噴霧口と,によって構成したものであ
る。複数の光ファイバテープ心線は、それぞれの供給ボ
ビンから引き出され、プーリーを介して光ファイバテー
プ心線挿入治具のパイプに誘導される。この光ファイバ
テープ心線挿入治具の前段で、複数の光ファイバテープ
心線を重ね合わせる前(各光ファイバテープ心線に間隔
を有した状態)で、複数の光ファイバテープ心線を揃え
た状態で筐体内を貫走させ、筐体内に突出して設けられ
るアルコール噴霧口から、アルコール溶液を圧送されて
くるエアによって複数の光ファイバテープ心線のそれぞ
れの表面に直接当たるようにアルコール溶液を噴霧し、
複数の光ファイバテープ心線のそれぞれの表面に付着し
ている塵埃を吹き飛ばし、各光ファイバテープ心線に発
生している静電気を除去する。その後、次工程で筐体内
に突出して設けられるエア噴霧口から圧送されてくるエ
アを吹き付けて複数の光ファイバテープ心線のそれぞれ
の表面に揮発しないで残っているアルコールを吹き飛ば
す。このようにすることにより、光ファイバケーブルの
撚り工程において、光ファイバテープ心線上のゴミや埃
を完全に除去し、心線ダイス及びパイプへのゴミ、埃等
の詰まりを防止し、テープ心線の静電気を除去すること
でスロット溝内でのスロットへの静電気による密着及び
光ファイバテープ心線間での密着を防止することができ
る。
【0014】本願請求項4記載の発明に係る光ファイバ
テープ心線の静電気・ダストの除去装置にあっては、上
記筐体内を、仕切によって2つに仕切られた二部屋構造
となっており、該二部屋の内の一方の部屋に上記アルコ
ール噴霧口を設け、該二部屋の内の他方の部屋に上記エ
ア噴霧口を設けて構成したものである。
【0015】筐体内を、仕切によって2つに仕切られた
二部屋構造となっており、該二部屋の内の一方の部屋に
上記アルコール噴霧口を設け、該二部屋の内の他方の部
屋に上記エア噴霧口を設けて構成したものである。
【0016】圧送されてくるエアによってアルコール溶
液を複数の光ファイバテープ心線のそれぞれの表面に直
接当たるように噴霧し、複数の光ファイバテープ心線の
それぞれの表面に付着している塵埃を吹き飛ばし各光フ
ァイバテープ心線に発生している静電気を除去するアル
コール溶液噴霧室と、このアルコール溶液噴霧室と隔離
して圧送されるエアを複数の光ファイバテープ心線のそ
れぞれの表面に直接当たるように噴射するエア噴射室と
を設けることにより、アルコール溶液噴霧室において、
光ファイバテープ心線上のゴミや埃を完全に除去し、心
線ダイス及びパイプへのゴミ、埃等の詰まりを防止し、
テープ心線の静電気を除去することでスロット溝内での
スロットへの静電気による密着及び光ファイバテープ心
線間での密着を防止し、エア噴射室において、光ファイ
バテープ心線に付着して残ったアルコール溶液を吹き飛
ばすことができ、光ファイバテープ心線に付着したアル
コール溶液をスロット内へ光ファイバテープ心線と共に
収納してしまうのを防止することができる。
【0017】本願請求項5記載の発明に係る光ファイバ
テープ心線の静電気・ダストの除去装置にあっては、上
記アルコール溶液を、容器に収納され、該容器からバル
ブの開度を調整しながらエアの圧送されてくる上記アル
コール噴霧口に供給するようにしたものである。アルコ
ール溶液の噴霧量を調整できるバルブを、設けているた
め、光ファイバテープ心線の量によって適量に調整する
ことができる。
【0018】本願請求項6記載の発明に係る光ファイバ
テープ心線の静電気・ダストの除去装置にあっては、上
記アルコール噴霧口に圧送されるエアと上記エア噴霧口
に圧送されるエアを、同一のエアコンプレッサからレギ
ュレータによって圧力を調整して供給するようにしたも
のである。したがって、光ファイバテープ心線に噴霧す
るアルコール溶液の量と光ファイバテープ心線に噴霧す
るエアの量とを同時に調整することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1〜図3には、本願発明に係る光ファイ
バテープ心線の静電気・ダストの除去方法及びその装置
の一実施の形態が示されている。
【0020】すなわち、図1に示す如く、スロットロッ
ド1は、サプライドラム20に巻き付けられており、一
定速度で連続的にライン上に供給される。このライン上
に供給されたスロットロッド1は、回転自在に保持され
る回転目板21のスペーサ通路を貫通し、図1に図示の
矢印Aに示す方向に走行する。
【0021】一方、固定された供給ボビン22A〜22
Cの各々から供給される光ファイバテープ心線23A〜
23Cは、プーリー24Aを介してステンレスプーリー
25A、26Aで収束し、回転目板21を介して光ファ
イバテープ心線挿入治具27に送られる。この2つのス
テンレスプーリー25A、26Aの間には、静電気・ダ
ストの除去装置28Aが設けられている。
【0022】光ファイバテープ心線の静電気・ダストの
除去装置28Aは、図2に示す如く構成されている。す
なわち、架台29に載置され、複数の光ファイバテープ
心線を揃えた状態で内部を貫走する箱形状に形成される
筐体30と、筐体30内に突出して設けられ、圧送され
てくるエアによってアルコール溶液を複数の光ファイバ
テープ心線23A〜23Cのそれぞれの表面に噴霧する
アルコール噴霧口31と、筐体30内に突出し、アルコ
ール噴霧口31に隣り合わせて設けられ、圧送されてく
るエアを噴出するエア噴射口32とによって構成されて
いる。
【0023】33は、筐体30内を2つの部屋に仕切る
仕切で、この仕切33によって筐体30は、アルコール
噴霧口31が設けられたアルコール溶液噴霧室34と、
エア噴射口32が設けられたエア噴射室35に分離され
る。
【0024】アルコール噴霧口31とエア噴射口32に
は、エア供給管路36が接続されており、レギュレータ
37によってコンプレッサ38から供給されるエアの圧
力を調整してアルコール噴霧口31とエア噴射口32に
供給している。また、アルコール噴霧口31には、バル
ブ39を介して容器40に収納されたアルコール溶液4
1が供給されている。このバルブ39は、開度を調整で
きるようにできており、アルコール溶液41の供給量を
制御できるようになっている。このアルコール噴霧口3
1からは、アルコール溶液41がバルブ39を介して供
給されるアルコール溶液41がエア供給管路36から供
給されるエアによって、アルコール噴霧口31内に設け
られているフィルタ42を介して霧状になってアルコー
ル溶液噴霧室34内に供給される。
【0025】アルコール溶液噴霧室34内に噴霧された
アルコール溶液41は、結露して筐体30の底面43に
溜まる。この底面43は、ロート状に傾斜が設けられて
おり、傾斜の最下端部には排出口44が設けられてお
り、この排出口44にはフィルタ45を介してアルコー
ル循環ポンプ46が接続されている。このフィルタ45
は、アルコール溶液41を光ファイバテープ心線23A
〜23Cに吹き付け付着していた塵埃を含んだアルコー
ル溶液41の中から塵埃を取り除くためのものである。
この排出口44から排出されたアルコール溶液41は、
アルコール循環ポンプ46によってアルコール循環管路
47を通って容器40に戻され、再利用できるようにな
っている。
【0026】48は、筐体30内の光ファイバテープ心
線23A〜23Aが入線する側の入線口52の近傍に突
出して設けられ、筐体30のアルコール溶液噴霧室34
内で光ファイバテープ心線23A〜23Cに噴霧される
霧状のアルコール溶液が入線口52から漏れないように
するためのエアガードである。49は、筐体30内の光
ファイバテープ心線23A〜23Cが送出する側の出線
口53の近傍に突出して設けられ、筐体30のエア噴射
室35内の光ファイバテープ心線23A〜23Cに吹き
付け光ファイバテープ心線23A〜23Cに付着した塵
埃を含んだ霧状のアルコール溶液が入線口52から漏れ
ないようにするためのエアガードである。このエアガー
ド48、49は共に、図3に示す如く、光ファイバテー
プ心線23A〜23Cの入線口52、出線口53の幅よ
り少し大きい幅のエア噴射口48A,49Aを有してい
る。エアガード48、49のエア噴射口50、51から
噴射されるエアは、図示していないコンプレッサから常
時供給される一定量のエアであり、この一定量のエア
は、入線口52から光ファイバテープ心線23A〜23
Cに噴霧される霧状のアルコール溶液が、出線口53か
ら塵埃を含んだ霧状のアルコール溶液がそれぞれ漏れな
いだけの風量となっている。
【0027】また、エアガード48、49のエア噴射口
50、51から噴射されるエアは、アルコール噴霧口3
1とエア噴射口32にエア供給管路36を介してコンプ
レッサ38から供給されるエアを利用することもでき
る。
【0028】また、固定された供給ボビン22A〜22
Cの各々から供給される光ファイバテープ心線23D〜
23Fは、プーリー24Bを介してステンレスプーリー
25B、26Bで収束し、回転目板21を介して光ファ
イバテープ心線挿入治具27に送られる。この2つのス
テンレスプーリー25B、26Bの間には、静電気・ダ
ストの除去装置28Bが設けられている。この静電気・
ダストの除去装置は、スロットロッド1のテープ心線挿
入溝の数(本実施の形態では、2個)設けられている。
この静電気・ダストの除去装置28Bは、静電気・ダス
トの除去装置28Aと全く同じ構成を有している。しか
し、アルコール噴霧口31とエア噴射口32にエア供給
管路36を介してエアを供給するコンプレッサ38は、
全ての静電気・ダストの除去装置で共通に使用すること
もでき、共用することによって個別にエア調整を行わな
くて済むため、作業性を向上することができ便利であ
る。
【0029】このように静電気・ダストの除去装置28
A、28Bにおいて塵埃及び静電気が除去された光ファ
イバテープ心線23A〜23Fは、ステンレスプーリー
26A、26Bで案内されて回転自在に保持される回転
目板21の光ファイバテープ心線の通路(不図示)を通
過して、光ファイバテープ心線挿入治具27のステンレ
スパイプ(不図示)によってスロットロッド1のテープ
心線挿入溝に挿入される。
【0030】次に本実施の形態の作用について光ファイ
バテープ心線23A〜23Cがスロットロッド1のテー
プ心線挿入溝に挿入されるまでを例にとって、光ファイ
バケーブルが製造されるまでを説明する。サプライドラ
ム20からは、スロットロッド1が一定の速度で送り出
される。一方、供給ボビン22A〜22Cから光ファイ
バテープ心線23A〜23Cが送り出される。この光フ
ァイバテープ心線23A〜23Cは、プーリー24Aを
介してステンレスプーリー25Aに懸架され、静電気・
ダストの除去装置28Aに供給される。静電気・ダスト
の除去装置28Aに送られてくると、図2に示す如く、
架台29に支持された筐体30の入線口52から筐体3
0内に走行していく。筐体30内に入った光ファイバテ
ープ心線23A〜23Cは、アルコール溶液噴霧室34
において、アルコール噴霧口31からアルコール溶液4
1を噴霧される。このアルコール噴霧口31からのアル
コール溶液41の噴霧は、コンプレッサ38からレギュ
レータ37で圧力が調整され、エア供給管路36を介し
て送られてきたエアの圧力によってバルブ39の開弁に
よって容器40から供給されるアルコール溶液41を負
圧で引き出し、フィルタ42によって霧状にして行われ
る。アルコール噴霧口31からエチルアルコール(C2
5 OH)とメチルアルコール(CH3 OH)の1:1
の割合で混合したアルコール溶液41が噴霧されると、
光ファイバテープ心線23A〜23Cの表面に付着した
塵埃が除去され、同時に光ファイバテープ心線23A〜
23Cに帯電した静電気が取り除かれる。
【0031】塵埃と静電気が取り除かれた光ファイバテ
ープ心線23A〜23Cは、エア噴射室35のエア噴射
口32から噴射され、このエア噴射口32から噴射され
るエアによって表面に残ったアルコール溶液41が吹き
飛ばされる。この光ファイバテープ心線23A〜23C
の表面に吹き付けられたアルコール溶液41は、筐体3
0の内壁面に当り結露して底面43に落下し、また、光
ファイバテープ心線23A〜23Cの表面から吹き飛ば
されたアルコール溶液41が落下すると、排出口44か
ら排出され、排出されたアルコール溶液41中に混じっ
ている光ファイバテープ心線23A〜23Cの表面から
洗い落とされた塵埃をフィルタ45によって取り除き、
アルコール循環ポンプ46でアルコール循環管路47を
介して容器40に環流する。
【0032】このようにして塵埃と静電気が取り除かれ
た光ファイバテープ心線23A〜23Cは、出線口53
から出て、ステンレスプーリー26Aにガイドされて目
板21に導かれ、光ファイバテープ心線挿入治具27に
よって光ファイバテープ心線23A〜23Cをテープ心
線挿入溝に挿入する。そして、光ファイバテープ心線2
3A〜23Cをテープ心線挿入溝に挿入したスロットロ
ッド1の外周にテープ巻機54によって押え巻きテープ
55を巻き付け、その後、図示していないシース押出機
によってシースを被覆して光ファイバケーブル56を形
成し、この光ファイバケーブル56を巻取ドラム57に
巻き取る。
【0033】静電気・ダストの除去装置28A、28B
において塵埃を除去し、静電気を除去した光ファイバテ
ープ心線23A〜23Fは、その後に接触するのが全て
金属類であるため、静電気を再発させる可能性が低い。
【0034】図3に示す如く、複数条のテープ心線挿入
を有するスロットロッド1の1条のテープ心線挿入溝
に挿入される光ファイバテープ心線23A〜23C、2
3D〜23Fの塵埃の除去及び静電気の除去の処理を一
括して行うことができ、塵埃の除去及び静電気の除去に
エチルアルコール(C2 5 OH)とメチルアルコール
(CH3 OH)の混合溶液を使用することで、静電気の
再発を防止でき、テープ心線挿入溝内でテープ心線挿入
と光ファイバテープ心線23A〜23C、23D〜2
3F及び光ファイバテープ心線23A〜23C同士、光
ファイバテープ心線23D〜23F同士の密着を防止
し、微小曲げを起し難くし、伝送損失の増加を防止する
ことができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、光ファイ
バケーブルの撚り工程において、光ファイバテープ心線
上のゴミや埃を完全に除去し、心線ダイス及びステンレ
スパイプへのゴミ、埃等の詰まりを防止し、テープ心線
の静電気を除去することでスロット溝内での溝底面への
静電気による密着及び光ファイバテープ心線間での密着
を防止することができる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、光ファイバ
テープ心線に帯電した静電気を除去することができ、光
ファイバテープ心線挿入治具まで走行する間に再び静電
気を帯電することを防止することができ、スロット溝内
での溝底面への静電気による密着及び光ファイバテープ
心線間での密着を防止することができる。
【0037】請求項3記載の発明によれば、光ファイバ
ケーブルの撚り工程において、光ファイバテープ心線上
のゴミや埃を完全に除去し、心線ダイス及びステンレス
パイプへのゴミ、埃等の詰まりを防止し、テープ心線の
静電気を除去することでスロット溝内での溝底面への静
電気による密着及び光ファイバテープ心線間での密着を
防止することができる。
【0038】請求項4記載の発明によれば、アルコール
溶液噴霧室において、光ファイバテープ心線上のゴミや
埃を完全に除去し、心線ダイス及びステンレスパイプへ
のゴミ、埃等の詰まりを防止し、テープ心線の静電気を
除去することでスロット溝内での溝底面への静電気によ
る密着及び光ファイバテープ心線間での密着を防止し、
エア噴射室において、光ファイバテープ心線に付着して
残ったアルコール溶液を吹き飛ばすことができ、光ファ
イバテープ心線に付着したアルコール溶液をテープ心線
挿入溝内へ光ファイバテープ心線と共に収納してしまう
のを防止することができる。
【0039】請求項5記載の発明によれば、アルコール
溶液の噴霧量を調整できるバルブを、設けているため、
光ファイバテープ心線の量によって適量に調整すること
ができる。
【0040】請求項6記載の発明によれば、光ファイバ
テープ心線に噴霧するアルコール溶液の量と光ファイバ
テープ心線に噴霧するエアの量とを同時に調整すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイケーブルを製造するライ
ン全体の全体構成図である。
【図2】図1に図示の静電気・ダストの除去装置の詳細
図である。
【図3】図1に図示のA矢視図である。
【図4】従来の光ファイバ素線の静電気の除去装置を示
す構成図である。
【図5】従来の光ファイバ素線の他の静電気の除去装置
を示す構成図である。
【符号の説明】
1…………………………………………スロットロッド 20………………………………………サプライドラム 21………………………………………目板 22A〜22F…………………………供給ボビン 23A〜23F…………………………光ファイバテープ
心線 24A,24B…………………………プーリー 25A,25B…………………………ステンレスプーリ
ー 26A,26B…………………………ステンレスプーリ
ー 27………………………………………光ファイバテープ
心線挿入治具 28A,28B…………………………静電気・ダストの
除去装置 29………………………………………架台 30………………………………………筐体 31………………………………………アルコール噴霧口 32………………………………………エア噴射口 33………………………………………仕切 34………………………………………アルコール溶液噴
霧室 35………………………………………エア噴射室 36………………………………………エア供給管路 37………………………………………レギュレータ 38………………………………………コンプレッサ 39………………………………………バルブ 40………………………………………容器 41………………………………………アルコール溶液 42………………………………………フィルタ 43………………………………………底面 44………………………………………排出口 45………………………………………フィルタ 46………………………………………アルコール循環ポ
ンプ 47………………………………………アルコール循環管
路 48,49………………………………エアガード 50,51………………………………エア噴射口 52………………………………………入線口 53………………………………………出線口 54………………………………………テープ巻機 55………………………………………押え巻きテープ 56………………………………………光ファイバケーブ
ル 57………………………………………巻取ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 - 6/02 G02B 6/10 G02B 6/16 - 6/22 G02B 6/44

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の供給ボビンから引き出した複数の
    光ファイバテープ心線を2つのプーリーを介して集束し
    て重ね合わせ、パイプによって構成される光ファイバテ
    ープ心線挿入治具によって、スロットを複数条外周面に
    形成してなり一定の速度で走行するスロットロッドの走
    行によって変化するスロット形成方向に追従させながら
    スロット内に挿入する撚り機の光ファイバテープ心線挿
    入治具の前段の光ファイバテープ心線を重ね合わせる前
    に、アルコール溶液を複数の光ファイバテープ心線のそ
    れぞれの表面に直接当たるように噴霧し、隣接した次工
    程で複数の光ファイバテープ心線のそれぞれの表面に付
    着しているアルコール溶液をエアーによって吹き飛ばす
    ことによって複数の光ファイバテープ心線の表面に付着
    した塵埃及び複数の光ファイバテープ心線に発生してい
    る静電気を除去することを特徴とする光ファイバテープ
    心線の静電気・ダストの除去方法。
  2. 【請求項2】 上記アルコール溶液は、エチルアルコー
    ルとメチルアルコールの混合溶液である請求項1記載の
    光ファイバテープ心線の静電気・ダストの除去方法。
  3. 【請求項3】 複数の供給ボビンから引き出した複数の
    光ファイバテープ心線を2つのプーリーを介して集束し
    て重ね合わせ、パイプによって構成される光ファイバテ
    ープ心線挿入治具によって、スロットを複数条外周面に
    形成してなり一定の速度で走行するスロットロッドの走
    行によって変化するスロット形成方向に追従させながら
    スロット内に挿入する撚り機の光ファイバテープ心線挿
    入治具の前段において複数の光ファイバテープ心線の表
    面に付着した塵埃及び複数の光ファイバテープ心線に発
    生している静電気を除去するものであって, 前記光ファイバテープ心線挿入治具の前段に設けられ、
    前記光ファイバテープ心線を重ね合わせる前に複数の光
    ファイバテープ心線を揃えた状態で貫走する筐体と, 前記筐体内に突出して設けられ、圧送されてくるエアに
    よってアルコール溶液を前記複数の光ファイバテープ心
    線のそれぞれの表面に噴霧するアルコール噴霧口と, 前記筐体内に突出し前記アルコール噴霧口に隣り合わせ
    て設けられ、圧送されてくるエアを噴出するエア噴霧口
    と, によって構成してなる光ファイバテープ心線の静電気・
    ダストの除去装置。
  4. 【請求項4】 上記筐体内は、仕切によって2つに仕切
    られた二部屋構造となっており、該二部屋の内の一方の
    部屋に上記アルコール噴霧口を設け、該二部屋の内の他
    方の部屋に上記エア噴霧口を設けたものである請求項3
    記載の光ファイバテープ心線の静電気・ダストの除去装
    置。
  5. 【請求項5】 上記アルコール溶液は、容器に収納さ
    れ、該容器からバルブの開度を調整しながらエアの圧送
    されてくる上記アルコール噴霧口に供給するようにした
    ものである請求項3又は4記載の光ファイバテープ心線
    の静電気・ダストの除去装置。
  6. 【請求項6】 上記アルコール噴霧口に圧送されるエア
    と上記エア噴霧口に圧送されるエアは、同一のエアコン
    プレッサからレギュレータによって圧力を調整して供給
    されてくるものである請求項3、4又は5記載の光ファ
    イバテープ心線の静電気・ダストの除去装置。
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