JP3272358B2 - プロピレン重合体組成物 - Google Patents

プロピレン重合体組成物

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JP3272358B2 JP50274794A JP50274794A JP3272358B2 JP 3272358 B2 JP3272358 B2 JP 3272358B2 JP 50274794 A JP50274794 A JP 50274794A JP 50274794 A JP50274794 A JP 50274794A JP 3272358 B2 JP3272358 B2 JP 3272358B2
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橋本  幹夫
孝 上田
川崎  雅昭
悟 守屋
章 水野
大典 福岡
淳一 伊牟田
敬治 廣瀬
純治 斎藤
佳久 木曽
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Mitsui Chemicals Inc
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【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、2種のプロピレン重合体からなるプロピレ
ン重合体組成物、およびプロピレン重合体と、他のオレ
フィン系(共)重合体とからなるプロピレン重合体組成
物に関するものである。
発明の背景 プロピレン重合体は、従来より種々の成形方法により
成形され、広範な用途に利用されている。
このプロピレン重合体は、遷移金属化合物と、有機ア
ルミニウム化合物とからなる触媒、いわゆるチーグラー
型触媒を用いて製造されるのが一般的である。
チーグラー型触媒のうち、ハロゲン含有チタン触媒成
分を含むチタン系触媒を用いて製造されるプロピレン重
合体は、成形性および剛性に優れるが、引張り破断伸び
に劣るという問題点がある。また、チタン系触媒は、重
合活性が低いため、重合体中の触媒残渣が多く、このた
め成形体が着色したり、衛生性に劣ることがある。
一方、ジルコノセンなどの遷移金属化合物触媒成分を
含むメタロセン系触媒を用いて製造されるプロピレン重
合体は、引張り破断伸びに優れるが、成形性および剛性
(曲げ弾性率)に劣るという問題がある。しかし、メタ
ロセン系触媒は、重合活性に優れるため重合体中の触媒
残渣が少なく、成形体が着色することがなく、しかも衛
生性が良好である。
プロピレン重合体は、成形方法や用途に応じて要求さ
れる特性も異なってくるが、一般に、成形性、耐熱性、
機械的強度、高引張り破断伸び、耐衝撃性などが要求さ
れる。そしてこの要求を満足させるために2種以上のプ
ロピレン重合体をブレンドしてなる組成物、プロピレン
重合体と他の合成樹脂とをブレンドしてなる組成物など
が種々検討されている。
たとえばチタン系触媒を用いて製造されたプロピレン
重合体の物性を改良するために、分子量の異なる2種の
プロピレン重合体をブレンドすることが従来から行われ
ている。しかしながら、チタン系触媒を用いて製造され
たプロピレン重合体を2種ブレンドしてプロピレン重合
体組成物を調製すると、成形性は向上するものの、引張
り破断伸びは大きく低下してしまう。
また、チタン系触媒を用いて製造されたプロピレン重
合体に、軟質重合体などを配合して、プロピレン重合体
の引張り破断伸び、耐衝撃性を向上させることが行われ
ている。このような軟質重合体としては、チタン系触媒
あるいはバナジウム系触媒を用いて製造されたエチレン
・プロピレンランダム共重合体などが用いられている。
しかしながらチタン系触媒を用いて製造されたプロピレ
ン重合体に、チタン系触媒などを用いて製造されたエチ
レン・プロピレンランダム共重合体を配合しても、引張
り破断伸び、耐衝撃性は充分に改良されているとはいえ
なかった。
このように従来のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、機械的強度、引張り破断伸びなどの物性が必ずしも
満足するものではなかった。
発明の目的 本発明は、このような従来技術に鑑みなされたもので
あって、従来のプロピレン重合体またはプロピレン重合
体組成物に比べ、耐熱性、機械的強度、引張り破断伸び
などに優れるプロピレン重合体組成物を提供することを
目的としている。
発明の概要 本発明に係る第1のプロピレン重合体組成物は、 (A1) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜3の範
囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量%と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量%と からなり、前記プロピレン重合体(A2)のMFRと、前記
プロピレン重合体(A1)のMFRとの比〔(A2)/(A
1)〕が30以上であることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性に優れ
ている。
本発明に係る第2のプロピレン重合体組成物は、 (A1) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜3の範
囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量部と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量部と、 (B)軟質重合体;3〜30重量部と からなり、前記プロピレン重合体(A2)のMFRと、前記
プロピレン重合体(A1)のMFRとの比〔(A2)/(A
1)〕が30以上であることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
本発明に係る第3のプロピレン重合体組成物は、 (A3) (1)(d)固体状チタン触媒成分と、 (e)有機金属化合物触媒成分とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合
することにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が4〜15の範
囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量%と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
囲にあるプロピレン重合体;90〜10重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性に優れ
ている。
本発明に係る第4のプロピレン重合体組成物は、 (A3) (1)(d)固体状チタン触媒成分と、 (e)有機金属化合物触媒成分とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合
することにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が4〜15の範
囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量部と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
囲にあるプロピレン重合体;90〜10重量部と (B)軟質重合体;3〜30重量部と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
本発明に係る第5のプロピレン重合体組成物は、 (A4) (1)(d)固体状チタン触媒成分と、 (e)有機金属化合物触媒成分とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合
することにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフロー
レート(MFR)が0.01〜50g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が4〜15の範
囲にあり、 (4)X線回折法により測定される結晶化度が50%以
上であるプロピレン重合体;50〜97重量%と、 (C) (1)(i)(f)シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (g)前記遷移金属化合物(f)と反応してイオ
ン対を形成する化合物とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にエチレンと炭素数
3〜20のα−オレフィンおよび炭素数5〜20のポリエン
から選ばれる少なくとも1種のモノマーとを共重合する
ことにより得られ、 (2)エチレンから誘導される構成単位を20〜80モル
%の割合で含有し、 (3)135℃デカリン中で測定される極限粘度[η]
が、1.5〜5d/gの範囲にある エチレン・オレフィンランダム共重合体;3〜50重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝撃性、特
に耐低温衝撃性に優れている。
本発明に係る第6のプロピレン重合体組成物は、 (A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン
対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体;5〜95重量
%と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリー
ル基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置
換されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
基、酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜
20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有
基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−
O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−
P(R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR
3−[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1
〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
とは異なるプロピレン重合体;5〜95重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性に優れ
ている。
本発明に係る第7のプロピレン重合体組成物は、 (A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン
対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体;5〜95重量
%と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマー;5〜95重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝撃性に優
れている。
本発明に係る第8のプロピレン重合体組成物は、 (A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン
対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体;5〜95重量
%と、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体;5〜95重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れている。
本発明に係る第9のプロピレン重合体組成物は、 (A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン
対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
量%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が
95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラ
ストマー(D)が95重量%以下の割合で含有されること
を特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
本発明に係る第10のプロピレン重合体組成物は、 (A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン
対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
とは異なるプロピレン重合体と、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体と からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
量%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が
95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン重合体
(E)が95重量%以下の割合で含有されることを特徴と
している。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性に優れ
ている。
本発明に係る第11のプロピレン重合体組成物は、 (A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン
対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体と からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
量%の割合で含有され、前記オレフィン系エラストマー
(D)が95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィ
ン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有されること
を特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝撃性に優
れている。
本発明に係る第12のプロピレン重合体組成物は、 (A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン
対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体と からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
量%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が
95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラ
ストマー(D)が95重量%以下の割合で含有され、前記
オレフィン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有さ
れることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
本発明に係る第13のプロピレン重合体組成物は、 (A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属
化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%
以上の割合で含有する プロピレン共重合体;5〜95重量%と、 (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)と
は異なるプロピレン重合体;5〜95重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性に優れ
ている。
本発明に係る第14のプロピレン重合体組成物は、 (A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属
化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%
以上の割合で含有する プロピレン共重合体;5〜95重量%と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマー;5〜95重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝撃性に優
れている。
本発明に係る第15のプロピレン重合体組成物は、 (A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属
化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%
以上の割合で含有する プロピレン共重合体;5〜95重量%と、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体;5〜95重量%と からなることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れている。
本発明に係る第16のプロピレン重合体組成物は、 (A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属
化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%
以上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A7)
とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が95
重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラス
トマー(D)が95重量%以下の割合で含有されることを
特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
本発明に係る第17のプロピレン重合体組成物は、 (A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属
化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%
以上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)と
は異なるプロピレン重合体と、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体と からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が95
重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン重合体
(E)が95重量%以下の割合で含有されることを特徴と
している。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性に優れ
ている。
本発明に係る第18のプロピレン重合体組成物は、 (A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属
化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%
以上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体と からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
%の割合で含有され、前記オレフィン系エラストマー
(D)が95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィ
ン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有されること
を特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝撃性に優
れている。
本発明に係る第19のプロピレン重合体組成物は、 (A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属
化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオ
ン対を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%
以上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A7)
とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重
合体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90
モル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
重合体と からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が95
重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラス
トマー(D)が95重量%以下の割合で含有され、前記オ
レフィン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有され
ることを特徴としている。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
発明の詳細な説明 図1は、プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重
合体(A2)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒の
調製工程を示す説明図である。
図2は、プロピレン重合体(A3)およびプロピレン重
合体(A4)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒の
調製工程を示す説明図である。
図3は、エチレン・オレフィンランダム共重合体
(C)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒の調製
工程を示す説明図である。
図4は、プロピレン単独重合体(A5)およびプロピレ
ン共重合体(A7)の重合に用いられるオレフィン重合用
触媒の調製工程を示す説明図である。
以下、本発明に係るプロピレン重合体組成物について
具体的に説明する。
第1のプロピレン重合体組成物 第1のプロピレン重合体組成物は、 (i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、230℃、荷重2.16kgで測定される
メルトフローレート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲に
あり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜3の範
囲にあるプロピレン重合体(A1)と、 (i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られ、230℃、荷重2.16kgで測定されるM
FRが30〜1000g/10分の範囲にあり、GPCにより求められ
る分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範囲にあるプロピレ
ン重合体(A2)とからなり、 前記プロピレン重合体(A2)のMFRと、前記プロピレ
ン重合体(A1)のMFRとの比〔(A2)/(A1)〕が30以
上である。
プロピレン重合体(A1) 第1のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A1)は、後述するような遷移金属化合物(a)
と、有機アルミニウムオキシ化合物(b)および化合物
(c)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物
とを含むオレフィン重合用触媒を用いて製造されるプロ
ピレン単独重合体またはプロピレン共重合体である。
このプロピレン重合体(A1)は、230℃、荷重2.16kg
で測定されるMFRが0.01〜30kg/10分、好ましくは0.5〜
5.0g/10分の範囲にあることが望ましく、GPCにより求め
られるMw/Mnが2〜3の範囲にあることが望ましい。
またプロピレン重合体(A1)は、極限粘度[η]が、
1.3〜5.0d/g、好ましくは2.0〜4.0d/gの範囲にある
ことが望ましく、重量平均分子量は、12×104〜100×10
4、好ましくは20×104〜70×104の範囲にあることが望
ましい。さらにX線回折により測定される結晶化度が、
40%以上、好ましくは50%以上であることが望ましい。
プロピレン重合体(A1)は、エチレン、および1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、
1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセ
ン、1−エイコセンなどの炭素数4〜20のα−オレフィ
ンなどのプロピレン以外のモノマーから誘導される構成
単位を10モル%以下の割合で含んでいてもよい。
プロピレン重合体(A2) 第1のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A2)は、後述するような遷移金属化合物(a)
と、有機アルミニウムオキシ化合物(b)および化合物
(c)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物
とを含むオレフィン重合用触媒を用いて製造されるプロ
ピレン単独重合体またはプロピレン共重合体である。
このプロピレン重合体(A2)は、230℃、荷重2.16kg
で測定されるMFRが30〜1000g/10分、好ましくは50〜200
g/10分の範囲にあることが望ましく、GPCにより求めら
れるMw/Mnが2〜4の範囲にあることが望ましい。
また、プロピレン重合体(A2)は、極限粘度[η]
は、0.5以上1.3d/g未満、好ましくは0.8以上1.3d/g
未満の範囲にあることが望ましい。重量平均分子量は、
5×103〜15×104、好ましくは1×104〜12×104である
ことが望ましい。さらにX線回折により測定される結晶
化度が、40%以上、好ましくは50%以上であることが望
ましい。
プロピレン重合体(A2)は、前記プロピレン重合体
(A1)の項で例示したモノマーと同様のプロピレン以外
のモノマーから誘導される構成単位を5モル%以下の割
合で含んでいてもよい。
プロピレン重合体組成物 第1のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン重
合体(A1)と、前記プロピレン重合体(A2)とからな
り、プロピレン重合体(A1)は、10〜90重量%、好まし
くは30〜70重量%の割合で含まれ、プロピレン重合体
(A2)は10〜90重量%、好ましくは30〜70重量%の割合
で含まれることが望ましい。また、プロピレン重合体
(A2)のMFRと、プロピレン重合体(A1)のMFRとの比
〔(A2)/(A1)〕は、30以上、好ましくは40〜300、
さらに好ましくは50〜100の範囲にあることが望まし
い。
第1のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRが、1〜100g/10分、好ましくは5〜5
0g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン重合
体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mnが、4
〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.89〜0.92g/cm3、好ましくは0.90〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は95℃以上、好ましくは100〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、12000〜19000kg/cm2、好ましく
は14000〜18000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜4kg・c
m/cm、好ましくは2〜3kg・cm/cmの範囲にあることが望
ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜500%、好ましくは20
0〜400%の範囲にあることが望ましい。
第1のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防
止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇
剤、滑剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩
酸吸収剤、酸化防止剤などの添加剤が必要に応じて配合
されていてもよい。
このような第1のプロピレン重合体組成物は、公知の
方法を利用して製造することができ、たとえば、下記の
ような方法で製造することができる。
(1)プロピレン重合体(A1)と、プロピレン重合体
(A2)と、所望により添加される他成分とを、押出機、
ニーダーなどを用いて機械的にブレンドする方法。
(2)プロピレン重合体(A1)と、プロピレン重合体
(A2)と、所望により添加される他成分とを、適当な良
溶媒(たとえば;ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの炭
化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を除去する方法。
(3)プロピレン重合体(A1)と、プロピレン重合体
(A2)と、所望により添加される他成分とを、適当な良
溶媒にそれぞれ別個に溶解した溶液を調製した後混合
し、次いで溶媒を除去する方法。
(4)上記(1)〜(3)の方法を組み合わせて行う方
法。
(5)重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行い、
少なくとも1段階でプロピレン重合体(A1)を製造し、
他の段階でプロピレン重合体(A2)を製造することによ
り調製するか、あるいは、複数の重合器を用い、一方の
重合器でプロピレン重合体(A1)を製造し、他方の重合
器でプロピレン重合体(A2)をそれぞれ製造する方法。
このような第1のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性に優れている。さらに、重合体組成物中の触媒残渣が
少ないため、成形体が着色することがなく、しかも衛生
性が良好である。
次に、プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合
体(A2)を重合する際に用いられるオレフィン重合用触
媒、ならびにプロピレン重合体(A1)およびプロピレン
重合体(A2)の製造方法について説明する。
プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合体(A
2)は、 (i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒〔オレフィン重合用触媒
(1)〕の存在下にプロピレンを重合することにより製
造することができる。
図1にプロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合
体(A2)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒の調
製工程を示す。
(a)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む
周期律表第IV B族の遷移金属化合物としては、たとえば
下記式(I a)で表わされる遷移金属化合物および下記
式(I)で表わされる遷移金属化合物が挙げられる。
MLx …(I a) 式中、Mは、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウ
ム、バナジウム、ニオブ、タンタルおよびクロムからな
る群より選ばれる遷移金属原子、好ましくはチタニウ
ム、ジルコニウムまたはハフニウムであり、xは遷移金
属の原子価である。
Lは、遷移金属に配位する配位子または基であり、少
なくとも1個のLはシクロペンタジエニル骨格を有する
配位子であり、少なくとも2個のLがシクロペンタジエ
ニル骨格を有する配位子であることが好ましい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、
たとえば、シクロペンタジエニル基、インデニル基、4,
5,6,7−テトラヒドロインデニル基、4,5,6,6a−テトラ
ヒドロペンタレニル基、7,8−ジヒドロ−3H,6H−as−イ
ンダセニル基、フルオレニル基などを例示することがで
きる。これらの基は、アルキル基、アリール基、アラル
キル基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、鎖状アルキレン基、環状アル
キレン基などで置換されていてもよい。またこれらのシ
クロペンタジエニル骨格を有する基は、ベンゼン環、ナ
フタレン環、アセナフテン環、インデン環などと縮環し
ていてもよい。
これらの遷移金属に配位するシクロペンタジエニル骨
格を有する配位子の中では、インデニル骨格を有する配
位子であることが好ましく、特に置換基を有するインデ
ニル骨格を有する配位子であることが好ましい。
上記一般式(I a)で表される遷移金属化合物がシク
ロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上含む場合に
は、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する
基同士は、 エチレン、プロピレンなどのアルキレン基; 1,2−ジ(メチル)エチレンなどの置換アルキレン
基; 1,4−シクロヘキシレン、1,3−シクロペンチレンなど
のシクロアルキレン基; イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなどの置換ア
ルキリデン基; シリレン基; ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチル
フェニルシリレン基などの置換シリレン基; ゲルミル基; −P(Ra)−、−P(O)(Rb)−、−SO2N−(Rc
−、−Sn(Rd 2)−、[ただしRa、RcおよびRd 2はアルキ
ル基であり、Rbはアリール基である。] などを介して結合されていることが好ましい。
これらの中では、ジメチルシリレン基、ジフェニルシ
リレン基、メチルフェニルシリレン基などの置換シリレ
ン基を介して結合されていることが特に好ましい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のL
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、プロピル基、ペンチル基、ネオペンチル
基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などのシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、
メシチル基などのアリール基;ベンジル基、ネオフィル
基などのアラルキル基などの炭素数1〜10の炭化水素
基、 メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基
などの炭素数1〜10のアルコキシ基、 フェノキシ基などの炭素数6〜10のアリーロキシ基、 メシチルスルホナト基、フェニルスルホナト基、ベン
ジルスルホナト基、メチルスルホナト基、p−トルエン
スルホナト基、トリフルオロメタンスルホナト基などの
−OSO2Re、−CH2SiRe 3(但し、Reは炭素数1〜10の炭化
水素基である)、 フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、 または、水素原子である。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLが
2個以上である場合、各同一でも異なっていてもよい。
このような上記式(I a)で表される遷移金属化合物
は、たとえば遷移金属の原子価が4である場合、より具
体的には下記式(I b)で表される。
R4 kR5 lR6 mR7 nM …(I b) 式中、Mは上記遷移金属であり、R4は上記式(I a)
と同様のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であ
り、R5、R6およびR7は上記式(I a)と同様のシクロペ
ンタジエニル骨格を有する配位子、あるいは上述したよ
うなシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のL
と同様の基である。kは1以上の整数であり、k+l+
m+n=4である。
本発明では上記式(I b)において、R4、R5、R6およ
びR7のうち少なくとも2個、たとえばR4およびR5が置換
基を有するインデニル基である遷移金属化合物が好まし
く用いられる。この場合これらの2個のシクロペンタジ
エニル骨格を有する基同士は、上記式(I a)の場合と
同様の基を介して結合されていることが好ましい。
以下に、Mがジルコニウムである遷移金属化合物につ
いて具体的な化合物を例示する。
rac−エチレン−ビス{1−(2−メチルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジヒドリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウム二弗化物、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジブロミド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウム二沃化物、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジメトキシド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウム−n−ブトキシド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジフェノキシド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジ−t−ブトキシド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジメチル、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジネオペンチル、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジトリメチルシリルメチル、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジトシラート、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジメシラート、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジ(メシチルスフォナー
ト)、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジ(フェニスルフォナー
ト)、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジ(ベンジルスルフォナー
ト)、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジ(トリフルオロメタンスル
フォナート)、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノヒドリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ弗化物、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノブロミド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ沃化物、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノメトキシ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ−n−ブト
キシド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノフェノキシ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ−t−ブト
キシド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノメチル、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノネオペンチ
ル、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノトリメチル
シリルメチル、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノトシラー
ト、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノメシラー
ト、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ(メシチル
スルフォナート)、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ(フェニル
スルフォナート)、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ(ベンジル
スルフォナート)、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムモノクロリドモノ(トリフル
オロメタンスルフォナート)、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−シリレン−ビス{1−(2−メチルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルゲルミレン−ビス{1−(2−メチル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−フェニルフォスフィニレン−ビス{1−(2−
メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2,4−ジメチルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル,4−イソプ
ロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,4−ジメチル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,4
−エチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,4
−n−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,
イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,4
−n−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,4
−i−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,4
−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,4
−トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル,4
−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル,4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル,4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル,4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル,4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−t−ブチ
ル,4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−トリメチ
ルシリル,4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−フェニル,
4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,4−ジメチ
ルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル,
4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2,4−ジ
メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル,4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2,5−ジメチルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル,5−イソプ
ロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,5−ジメチル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,5
−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,5−ジメチ
ルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル,
5−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2,5−ジ
メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル,5−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2,6−ジメチルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル,6−イソプ
ロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,6−ジメチル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル,6
−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,6−ジメチ
ルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル,
6−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2,6−ジ
メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル,6−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2,4,5−トリメチルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−イソプロピル−4,5
−ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,4,5−トリメ
チルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,4,5−トリ
メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2,4,5−
トリメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2,5,6−トリメチルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,5,6−トリメ
チルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,5,6−トリ
メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2,5,6−
トリメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−5−t−
ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
5−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
−5−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル−5−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−6−t−
ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
6−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
−6−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル−6−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−5,6−ジ−
t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
5,6−ジ−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
−5,6−ジ−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル−5,6−ジ−t−ブチルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−5−トリ
メチルシリルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
5−トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
−5−トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル−5−トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−6−トリ
メチルシリルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
6−トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
−6−トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル−6−トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−5,6−ビス
トリメチルシリルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
5,6−ビストリメチルシリルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
−5,6−ビストリメチルシリルインデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル−5,6−ビストリメチルシリルインデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−5,6−ビス
トリフェニルシリルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
5,6−ビストリフェニルシリルインデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−メト
キシインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
4−メトキシインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−メチル
−4−メトキシインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−メ
チル−4−メトキシインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
5−メトキシインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−
6−メトキシインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−メチル−5,6−ジメ
トキシインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 エチレン−ビス{1−(2−メチル−4,5,6,7−テト
ラヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(4,5,6,7−テトラヒ
ドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−4,5,6,
7−テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチルシクロペ
ンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(3−メチルシクロペ
ンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(4−メチルシクロペ
ンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(5−メチルシクロペ
ンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(2,4−ジメチルシク
ロペンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(2,5−ジメチルシク
ロペンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン−ビス{1−(2,4,5−トリメチル
シクロペンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、 また上記のようなジルコニウム化合物において、ジル
コニウム原子を、チタン原子、ハフニウム原子、バナジ
ウム原子、ニオブ原子、タンタル原子またはクロム原子
に置換えた化合物を用いることもできる。
前記式(I a)で表される遷移金属化合物のうち、中
心の金属原子がジルコニウムであり、少なくとも2個の
インデニル骨格を含む配位子を有する遷移金属化合物が
好ましい。
本発明では、遷移金属化合物(a)として、特に下記
式(I)で表される遷移金属化合物が好ましく用いられ
る。
式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
原子を示し、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、
モリブデンまたはタングステンであり、好ましくはチタ
ニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、特に好まし
くはジルコニウムである。
R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、具体的に
は、 エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、ネオペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルなど
のアルキル基、ビニル、プロペニルなどのアルケニル基
などが挙げられる。
これらのうちインデニル基に結合した炭素が1級炭素
であるアルキル基が好ましく、さらにインデニル基に結
合した炭素が1級炭素である炭素数2〜4のアルキル基
が好ましく、特に、エチル基が好ましい。
R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、具体的に
は、 フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、アントラセ
ニル、フェナントリル、ピレニル、アセナフチル、フェ
ナレニル、アセアントリレニル、テトラヒドロナフチ
ル、インダニルなどである。これらのうちフェニル、ナ
フチル、アントラセニル、フェナントリルであることが
好ましい。
これらのアリール基は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
などのハロゲン原子; メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シク
ロヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシ
ル、ノルボルニル、アダマンチルなどのアルキル基、ビ
ニル、プロペニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル
基、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなど
のアリールアルキル基、フェニル、トリル、ジメチルフ
ェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピ
ルフェニル、ビフェニル、ナフチル、メチルナフチル、
アントラセニル、フェナントリルなどのアリール基など
の炭素数1〜20の炭化水素基; トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフェニル
シリルなどの有機シリル基で置換されていてもよい。
X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
基、酸素含有基またはイオウ含有基を示し、具体的に
は、 ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基としては、
前記と同様の原子および基を例示することができる。ま
た、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基としては、前
記炭素数1〜20の炭化水素基にハロゲン原子が置換した
基を例示することができる。
酸素含有基としては、ヒドロオキシ基、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、フ
ェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナ
フトキシなどのアリロキシ基、フェニルメトキシ、フェ
ニルエトキシなどのアリールアルコキシ基などが挙げら
れる。
イオウ含有基としては、前記酸素含有基の酸素がイオ
ウに置換した置換基、およびメチルスルホネート、トリ
フルオロメタンスルフォネート、フェニルスルフォネー
ト、ベンジルスルフォネート、p−トルエンスルフォネ
ート、トリメチルベンゼンスルフォネート、トリイソブ
チルベンゼンスルフォネート、p−クロルベンゼンスル
フォネート、ペンタフルオロベンゼンスルフォネートな
どのスルフォネート基、メチルスルフィネート、フェニ
ルスルフィネート、ベンゼンスルフィネート、p−トル
エンスルフィネート、トリメチルベンゼンスルフィネー
ト、ペンタフルオロベンゼンスルフィネートなどのスル
フィネート基が挙げられる。
これらのうち、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水
素基であることが好ましい。
Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜
20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有
基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−
O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−
P(R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR
3−[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1
〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
基]を示し、具体的には、 メチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、ジメ
チル−1,2−エチレン、1,3−トリメチレン、1,4−テト
ラメチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキ
シレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレン、ジフ
ェニル−1,2−エチレンなどのアリールアルキレン基な
どの炭素数1〜20の2価の炭化水素基; クロロメチレンなどの上記炭素数1〜20の2価の炭化
水素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基; メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレ
ン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)
シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェ
ニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p−トリル)
シリレン、ジ(p−クロロフェニル)シリレンなどのア
ルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリール
シリレン基、テトラメチル−1,2−ジシリル、テトラフ
ェニル−1,2−ジシリルなどのアルキルジシリル、アル
キルアリールジシリル、アリールジシリル基などの2価
のケイ素含有基; 上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニウムに置
換した2価のゲルマニウム含有基; 上記2価のケイ素含有基のケイ素をスズに置換した2
価のスズ含有基置換基などであり、 R3は、前記と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭
化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基であ
る。
このうち2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含
有基、2価のスズ含有基であることが好ましく、2価の
ケイ素含有基であることがより好ましく、アルキルシリ
レン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレンで
あることがより好ましい。
以下に上記式(I)で表される遷移金属化合物の具体
的な例を示す。
rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(β−ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2−メチル−1−ナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(5−アセナフチル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(o−メチルフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(m−メチルフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(p−メチルフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2,3−ジメチルフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2,4−ジメチルフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2,5−ジメチルフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2,4,6−トリメチルフェニル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(o−クロロフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(m−クロロフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(p−クロロフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2,3−ジクロロフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2,6−ジクロロフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(3,5−ジクロロフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(2−ブロモフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(3−ブロモフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(4−ブロモフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(4−ビフェニリル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−エチル−
4−(4−トリメチルシリルフェニル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−(β−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−(2−メチル−1−ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−(5−アセナフチル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル−4−(β−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル−4−(2−メチル−1−ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル−4−(5−アセナフチル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル−4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−プロ
ピル−4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−s−ブチ
ル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−s−ブチ
ル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−s−ブチ
ル−4−(β−ナフチル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−s−ブチ
ル−4−(8−メチル−9−ナフチル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−s−ブチ
ル−4−(5−アセナフチル)インデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−s−ブチ
ル−4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−s−ブチ
ル−4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ペン
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ペン
チル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル−4−(β−ナフチル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル−4−(2−メチル−1−ナフチル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル−4−(5−アセナフチル)インデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル−4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ブチ
ル−4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル−4−(β−ナフチル)インデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル−4−(2−メチル−1−ナフチル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル−4−(5−アセナフチル)インデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル−4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−i−ブチ
ル−4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−ネオペン
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−ネオペン
チル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ヘキ
シル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−n−ヘキ
シル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−エ
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−エ
チル−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−エ
チル−4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2−エ
チル−4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−エチル
−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−エチル
−4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−エチル
−4−(9−アントラセニル)インデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−エチル
−4−(9−フェナントリル)インデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2−エチル
−4−(4−ビフェリニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、 rac−メチレン−ビス{1−(2−エチル−4−フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−メチレン−ビス{1−(2−エチル−4−(α
−ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−エチル−4−フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−エチル−4−(α
−ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−エチレン−ビス{1−(2−n−プロピル−4
−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、 rac−ジメチルゲルミル−ビス{1−(2−エチル−
4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルゲルミル−ビス{1−(2−エチル−
4−(α−ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、 rac−ジメチルゲルミル−ビス{1−(2−n−プロ
ピル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リドなど。
本発明では、上記のような化合物においてジルコニウ
ム金属、チタニウム金属、ハフニウム金属を、バナジウ
ム金属、ニオブ金属、タンタル金属、クロム金属、モリ
ブデン金属、タングステン金属に置き換えた遷移金属化
合物を用いることもできる。
このような前記式(I)で表される遷移金属化合物
は、Journal of Organometallic Chem.288(1985)、第
63〜67頁、ヨーロッパ特許出願公開第0,320,762号明細
書および実施例に準じて、たとえば下記のようにして製
造することができる。
ただし、ZはCl、Br、I、o−トシル基を示し、 R2Raを示す。
前記式(I)で表される遷移金属化合物は、通常ラセ
ミ体として用いられるが、R型またはS型を用いること
もできる。
これらの遷移金属化合物(a)は単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また炭化水
素あるいはハロゲン化炭化水素に希釈して用いてもよ
い。
プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合体(A
2)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒(1)を
形成する(b)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来
公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−
78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の
有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
従来公知のアルミノキサンは、たとえば下記のような
方法によって製造することができる。
(1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、ト
リアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
を添加して反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウム
などの有機アルミニウム化合物に直接水や氷や水蒸気を
作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリ
アルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなど
の有機スズ酸化物を反応させる方法。
なお、該アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含
有してもよい。また回収された上記のアルミノキサンの
溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニウム化合物を
蒸留して除去した後、溶媒に再溶解あるいはアルミノキ
サンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、具体的には、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミ
ニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn−ブチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリse
c−ブチルアルミニウム、トリtert−ブチルアルミニウ
ム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム; トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチ
ルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウ
ム; ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウ
ムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブ
チルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウ
ムハライド; ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルア
ルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウム
ハイドライド; ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニ
ウムエトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキ
シド; ジエチルアルミニウムフェノキシドなどのジアルキル
アルミニウムアリーロキシドなどが挙げられる。
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシク
ロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミ
ニウムが特に好ましい。
また、アルミノキサンを調製する際に用いられる有機
アルミニウム化合物として、下記一般式 (i−C4H9xAly(C5H10 (式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xである。) で表されるイソプレニルアルミニウムを用いることもで
きる。
上記のような有機アルミニウム化合物は、単独である
いは組合せて用いられる。
アルミノキサンの溶液または懸濁液に用いられる溶媒
としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シ
メンなどの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オ
クタデカンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シ
クロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタン
などの脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石
油留分あるいは上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、
脂環族炭化水素のハロゲン化物とりわけ、塩素化物、臭
素化物などの炭化水素溶媒が挙げられる。その他、エチ
ルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類を用
いることもできる。これらの溶媒のうち特に芳香族炭化
水素または脂肪族炭化水素が好ましい。
プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合体(A
2)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒(1)を
形成する、前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン
対を形成する化合物(c)としては、特開平1−501950
号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号
公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公
報、特開平3−207704号公報、US−547718号公報などに
記載されたルイス酸、イオン性化合物およびカルボラン
化合物を挙げることができる。
ルイス酸としては、トリフェニルボロン、トリス(4
−フルオロフェニル)ボロン、トリス(p−トリル)ボ
ロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジ
メチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボロン、MgCl2、Al2O3、SiO2−Al2O3などが例示
できる。
イオン性化合物としては、トリフェニルカルベニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ
n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニ
ウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが
例示できる。
カルボラン化合物としては、ドデカボラン、1−カル
バウンデカボラン、ビスn−ブチルアンモニウム(1−
カルベドデカ)ボレート、トリn−ブチルアンモニウム
(7,8−ジカルバウンデカ)ボレート、トリn−ブチル
アンモニウム(トリデカハイドライド−7−カルバウン
デカ)ボレートなどが例示できる。
上記のような前記遷移金属化合物(a)と反応してイ
オン対を形成する化合物(c)は、2種以上混合して用
いることができる。
プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合体(A
2)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒(1)
は、上記のような遷移金属化合物(a)と、有機アルミ
ニウムオキシ化合物(b)および化合物(c)からなる
群より選ばれる少なくとも1種の化合物とから形成され
るが、これらとともに必要に応じて有機アルミニウム化
合物(j)を含有していてもよい。
このような有機アルミニウム化合物(j)としては、
たとえば下記式(II)で表される有機アルミニウム化合
物を例示することができる。
R9 nAlX3-n …(II) (式中、R9は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、Xはハ
ロゲン原子または水素原子を示し、nは1〜3であ
る。) 上記式(II)において、R9は炭素数1〜12の炭化水素
基たとえばアルキル基、シクロアルキル基またはアリー
ル基であるが、具体的には、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。
このような有機アルミニウム化合物(j)としては、
具体的には以下のような化合物が挙げられる。
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ(2−エチル
ヘキシル)アルミニウム、トリデシルアルミニウムなど
のトリアルキルアルミニウム; イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニ
ウム; ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウ
ムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジ
イソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウ
ムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド; メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニ
ウムセスキクロリド、イオプロピルアルミニウムセスキ
クロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチル
アルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウ
ムセスキハライド; メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウム
ジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウ
ムジハライド; ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルア
ルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハ
イドライドなど。
また有機アルミニウム化合物(j)として、下記式
(III)で表される化合物を用いることもできる。
R9 nAlL3-n …(III) (式中、R9は上記と同様であり、Lは−OR10基、−OSiR
11 3基、−OAlR12 2基、−NR13 2基、−SiR14 3基または−
N(R15)AlR16 2基であり、nは1〜2であり、R10、R
11、R12およびR16はメチル基、エチル基、イソプロピル
基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基など
であり、R13は水素原子、メチル基、エチル基、イソプ
ロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであ
り、R14およびR15はメチル基、エチル基などである。) このような有機アルミニウム化合物のなかでは、 R9 nAl(OAlR10 23-nで表される化合物、たとえば Et2AlOAlEt2、 (iso−Bu)2AlOAl(iso−Bu)などが好ましい。
上記式(II)および(III)で表される有機アルミニ
ウム化合物の中では、一般式R9 3Alで表される化合物が
好ましく、特にR9がイソアルキル基である化合物が好ま
しい。
プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合体(A
2)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒(1)
は、(a)遷移金属化合物〔成分(a)〕、(b)有機
アルミニウムオキシ化合物〔成分(b)〕(または遷移
金属化合物(a)と反応してイオン対を形成する化合物
(c)〔成分(c)〕)および所望により有機アルミニ
ウム化合物(j)〔成分(j)〕を不活性炭化水素溶媒
中またはオレフィン溶媒中で混合することにより調製す
ることができる。
オレフィン重合用触媒(1)の調製に用いられる不活
性炭化水素溶媒として具体的には、プロパン、ブタン、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ド
デカン、灯油などの脂肪族炭化水素; シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペン
タンなどの脂環族炭化水素; ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素; エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン
などのハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合物など
を挙げることができる。
オレフィン重合用触媒(1)を調製する際の各成分の
混合順序は任意であるが、成分(b)〔または成分
(c)〕と成分(a)とを混合するか、 成分(b)と成分(j)とを混合し、次いで成分
(a)を混合するか、 成分(a)と成分(b)〔または成分(c)〕とを混
合し、次いで成分(j)を混合するか、あるいは、 成分(a)と成分(j)とを混合し、次いで成分
(b)〔または成分(c)〕を混合することが好まし
い。
上記各成分を混合するに際して、成分(b)中のアル
ミニウムと、成分(a)中の遷移金属との原子比(Al/
遷移金属)は、通常10〜10000、好ましくは20〜5000で
あり、成分(a)の濃度は、約10-8〜10-1モル/(溶
媒)、好ましくは10-7〜5×10-2モル/(溶媒)の範
囲である。
成分(c)を用いる場合、成分(a)と成分(c)と
のモル比〔成分(a)/成分(c)〕は、通常0.01〜1
0、好ましくは0.1〜5の範囲であり、成分(a)の濃度
は、約10-8〜10-1モル/(溶媒)、好ましくは10-7
5×10-2モル/(溶媒)の範囲である。
成分(j)を用いる場合は、成分(j)中のアルミニ
ウム原子(Alj)と成分(b)中のアルミニウム原子(A
lb)との原子比(Alj/Alb)は、通常0.02〜20、好まし
くは0.2〜10の範囲である。
上記各触媒成分は、重合器中で混合してもよいし、予
め混合したものを重合器に添加してもよい。
予め混合する際の混合温度は、通常−50〜150℃、好
ましくは−20〜120℃であり、接触時間は1〜1000分
間、好ましくは5〜600分間である。また、混合触媒時
には混合温度を変化させてもよい。
オレフィン重合用触媒(1)は、無機あるいは有機
の、顆粒状ないしは微粒子状の固体である微粒子状担体
に、上記成分(a)、成分(b)〔または成分(c)〕
および成分(j)のうち少なくとも一種の成分が担持さ
れた固体状オレフィン重合用触媒であってもよい。
無機担体としては多孔質酸化物が好ましく、たとえば
SiO2、Al2O3などを例示することができる。
有機化合物の顆粒状ないしは微粒子状固体としては、
エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのα−オレフィ
ン、もしくはスチレンを主成分として生成される重合体
または共重合体を例示することができる。
また、オレフィン重合触媒(1)は、上記の微粒子状
担体、成分(a)、成分(b)〔または成分(c)〕、
予備重合により生成するオレフィン重合体および、所望
により成分(j)から形成されるオレフィン重合用予備
重合触媒であってもよい。
予備重合に用いられるオレフィンとしては、プロピレ
ン、エチレン、1−ブテンなどのオレフィンが用いられ
るが、これらと他のオレフィンとの混合物であってもよ
い。
なお、オレフィン重合用触媒(1)は、上記のような
各成分以外にもオレフィン重合に有用な他の成分、たと
えば、触媒成分としての水なども含むことができる。
プロピレン重合体(A1)およびプロピレン重合体(A
2)は、上記のオレフィン重合用触媒(1)の存在下に
プロピレンの重合を行うことによって製造することがで
きる。プロピレンの重合の際には、エチレン、および1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタ
デセン、1−エイコセンなどの炭素数4〜20のα−オレ
フィンなどのモノマーを、プロピレン1モルに対して0.
1モル以下の量で用いてもよい。
重合は懸濁重合、溶液重合などの液相重合法あるいは
気相重合法いずれにおいても実施できる。
液相重合法では上述した触媒調製の際に用いた不活性
炭化水素溶媒と同じものを用いることができ、プロピレ
ンを溶媒として用いることもできる。
プロピレンの重合温度は、懸濁重合法を実施する際に
は、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲であ
ることが望ましく、溶液重合法を実施する際には、通常
0〜250℃、好ましくは20〜200℃の範囲であることが望
ましい。また、気相重合法を実施する際には、重合温度
は通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃の範囲であるこ
とが望ましい。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/cm2
好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下であり、重合反応
は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法において
も行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2
段以上に分けて行うことも可能である。
得られるプロピレン系重合体の分子量は、重合系に水
素を存在させるか、あるいは重合温度、重合圧力を変化
させることによって調節することができる。
第2のプロピレン重合体組成物 第2のプロピレン重合体組成物は、 (i)(a)遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒を用いて製造され、230℃、荷
重2.16kgで測定されるMFRが0.01〜30g/10分の範囲にあ
り、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜3
の範囲にあるプロピレン重合体(A1)と、 (i)(a)遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒を用いて製造され、230℃、荷
重2.16kgで測定されるMFRが30〜1000g/10分の範囲にあ
り、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4
の範囲にあるプロピレン重合体(A2)と、 軟質重合体(B)とからなり、 前記プロピレン重合体(A1)のMFRと、前記プロピレ
ン重合体(A2)のMFRとの比((A2)/(A1))が30以
上である。
プロピレン重合体(A1) 第2のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A1)は、前記第1のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A1)と同様のプロピレン重
合体である。
プロピレン重合体(A2) 第2のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A2)は、前記第1のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A2)と同様のプロピレン重
合体である。
軟質重合体(B) 第2のプロピレン重合体組成物を構成する軟質重合体
(B)は、炭素数2〜20のα−オレフィンの(共)重合
体であり、190℃、2.16kg荷重で測定されるMFRが0.01〜
100g/10分、好ましくは0.05〜50g/10分の範囲にあるこ
とが望ましい。このような軟質重合体(B)は、X線回
折法によって測定される結晶化度が30%未満であり、非
晶質であることが望ましい。
炭素数2〜20のα−オレフィンとしては、たとえばエ
チレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、
1−デセンおよびこれらの混合物を挙げることができ
る。このうち炭素数2〜10のα−オレフィンであること
が特に好ましい。
軟質重合体(B)は、エチレンとα−オレフィンとの
共重合体であることが好ましく、α−オレフィンは、た
とえば炭素数3〜20のα−オレフィンであり、好ましく
は炭素数3〜6のα−オレフィンであり、特に好ましく
はプロピレンである。
軟質重合体(B)は、その特性を損なわない範囲内
で、ジエン化合物から誘導される成分単位などのような
α−オレフィンから誘導される成分単位以外の成分単位
を含んでいてもよい。
軟質重合体(B)に含まれることが許容される成分単
位としては、たとえば、1,4−ヘキサジエン、1,6−オク
タジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチ
ル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエ
ンのような鎖状非共役ジエン; シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチル
テトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−
エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノ
ルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネ
ン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノル
ボルネンのような環状非共役ジエン; 2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−
エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネ
ン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンなどのジ
エン化合物から誘導される成分単位を挙げることができ
る。
このようなジエン成分は、単独であるいは組み合わせ
て用いることができる。ジエン成分の含有率は、通常は
10モル%以下、好ましくは0〜5モル%である。
軟質重合体(B)としては、エチレンから誘導される
成分単位が0〜95モル%、好ましくは30〜92モル%、よ
り好ましくは40〜90モル%、炭素数3〜20のα−オレフ
ィンから誘導される成分単位が1〜100モル%、好まし
くは4〜70モル%、より好ましくは8〜60モル%、ジエ
ン成分から誘導される成分単位が0〜10モル、好ましく
は0〜5モル%、より好ましくは0〜3モル%からなる
共重合体を挙げることができる。
このような軟質重合体(B)は、チタン系、バナジウ
ム系、ジルコニウム系などの触媒を用いて、従来公知の
方法で製造することができる。
プロピレン重合体組成物 第2のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン重
合体(A1)と、前記プロピレン重合体(A2)と、前記軟
質重合体(B)とからなり、プロピレン重合体(A1)
は、10〜90重量部、好ましくは30〜70重量部の量で含ま
れ、プロピレン重合体(A2)は10〜90重量部、好ましく
は30〜70重量部の量で含まれ、軟質重合体(B)は、3
〜30重量部、好ましくは10〜25重量部の量で含まれるこ
とが望ましい。また、プロピレン重合体(A2)のMFRと
プロピレン重合体(A1)のMFRとの比〔(A2)/(A
1)〕が30以上、好ましくは40〜300、さらに好ましくは
50〜100の範囲であることが望ましい。
第2のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRが、1〜100g/10分、好ましくは5〜5
0g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン重合
体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mnが、4
〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.92g/cm3、好ましくは0.89〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、8500〜18000kg/cm2、好ましく
は9000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜50kg・
cm/cm、好ましくは10〜40kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜1000%、好ましくは3
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
第2のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
このような第2のプロピレン重合体組成物は、公知の
方法を利用して製造することができ、たとえばプロピレ
ン重合体(A1)と、プロピレン重合体(A2)と、軟質重
合体(B)と、所望により添加される他成分とを用い、
前記第1のプロピレン重合体組成物の項で説明した
(1)〜(5)の方法に準じて製造することができる。
第2のプロピレン重合体組成物は、プロピレン重合体
(A1)とプロピレン重合体(A2)とからなる組成物を下
記のように調製し、得られた組成物と軟質重合体(B)
とから前記のように製造してもよい。
プロピレン重合体(A1)とプロピレン重合体(A2)と
の組成物は、重合を反応条件の異なる2段以上に分け
て、少なくとも1段階でプロピレン重合体(A1)を製造
し、他の段階でプロピレン重合体(A2)を製造すること
により調製するができ、また、複数の重合器を用い、一
方の重合器でプロピレン重合体(A1)を製造し、他方の
重合器でプロピレン重合体(A2)をそれぞれ製造するこ
とにより調製することもできる。
このような第2のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性、耐衝撃性に優れている。さらに、重合体組成物中の
触媒残渣が少ないため、成形体が着色することがなく、
しかも衛生性が良好である。
第3のプロピレン重合体組成物 第3のプロピレン重合体組成物は、 後述するような固体状チタン触媒成分(d)と有機金
属化合物触媒成分(e)とを含むオレフィン重合用触媒
を用いて製造され、230℃、荷重2.16kgで測定されるMFR
が0.01〜30g/10分の範囲にあり、GPCにより求められる
分子量分布(Mw/Mn)が4〜15の範囲にあるプロピレン
重合体(A3)と、 (i)(a)遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒を用いて製造され、230℃、荷
重2.16kgで測定されるMFRが30〜1000g/10分の範囲にあ
り、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4
の範囲にあるプロピレン重合体(A2)とからなってい
る。
プロピレン重合体(A3) 第3のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A3)は、後述するような固体状チタン触媒成分
(d)と有機金属化合物触媒成分(e)とを含むオレフ
ィン重合用触媒を用いて製造されるプロピレン単独重合
体またはプロピレン共重合体であり、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRが0.01〜30g/10分、好ましくは0.5〜5
g/10分の範囲にあることが望ましく、GPCにより求めら
れるMw/Mnが4〜15、好ましくは4〜8の範囲であるこ
とが望ましい。
このプロピレン重合体(A3)は、極限粘度[η]が、
1.7〜5.0d/g、好ましくは2.2〜3.5d/gの範囲にある
ことが望ましく、重量平均分子量は、15×104〜100×10
4、好ましくは25×104〜50×104の範囲にあることが望
ましい。さらにX線回折により測定される結晶化度が、
55%以上、好ましくは60%以上であることが望ましく、
沸騰ヘプタン抽出残率(I.I.)は、90%以上、好ましく
は93%以上であることが望ましい。
プロピレン重合体(A3)は、前記プロピレン重合体
(A1)の項で説明したモノマーと同様のプロピレン以外
のモノマーから誘導される構成単位を5モル%以下の割
合で含んでいてもよい。
プロピレン重合体(A2) 第3のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A2)は、前記第1のプロピレン重合体組成物を
形成するプロピレン重合体(A2)と同様のプロピレン重
合体である。
プロピレン重合体組成物 第3のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン重
合体(A3)と、前記プロピレン重合体(A2)とからな
り、プロピレン重合体(A3)は、10〜90重量%、好まし
くは30〜70重量%の割合で含まれ、プロピレン重合体
(A2)は10〜90重量%、好ましくは30〜70重量%の割合
で含まれることが望ましい。また、プロピレン重合体
(A2)のMFRとプロピレン重合体(A3)のMFRとの比
〔(A2)/(A3)〕は、30以上、好ましくは40〜100の
範囲にあることが望ましい。
第3のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRが、1〜100g/10分、好ましくは5〜5
0g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン重合
体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mnが、5
〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.89〜0.92g/cm3、好ましくは0.90〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、100℃以上、好ましくは110〜1
50℃の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、14000〜21000kg/cm2、好ましく
は16000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜4kg・c
m/cm、好ましくは2〜3kg・cm/cmの範囲にあることが望
ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜500%、好ましくは20
0〜400%の範囲にあることが望ましい。
第3のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
プロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用して製
造することができ、たとえばプロピレン重合体(A3)
と、プロピレン重合体(A2)と、所望により添加される
他成分とを用い、前記第1のプロピレン重合体組成物の
項で説明した(1)〜(4)の方法に準じて製造するこ
とができる。
このような第3のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性に優れている。
次に、プロピレン重合体(A3)を重合する際に用いら
れるオレフィン重合用触媒およびプロピレン重合体(A
3)の製造方法について説明する。
プロピレン重合体(A3)は、 (d)固体状チタン触媒成分と、 (e)有機金属化合物触媒成分とを 含むオレフィン重合用触媒〔オレフィン重合用触媒
(2)〕の存在下にプロピレンを重合することにより製
造することができる。
図2に、プロピレン重合体(A3)の製造に使用される
オレフィン重合用触媒の調製工程を示す。
(d)固体状チタン触媒成分としては、チタン、マグ
ネシウム、ハロゲンおよび必要に応じて後述するような
電子供与体(k)を含有する固体状チタン触媒成分が挙
げられる。
この(d)固体状チタン触媒成分は、たとえばチタン
化合物、マグネシウム化合物および必要に応じて電子供
与体(k)を用い、これら化合物を接触させることによ
り調製される。
(d)固体状チタン触媒成分の調製に用いられるチタ
ン化合物としては、たとえば4価のチタン化合物あるい
は3価のチタン化合物が挙げられる。
4価のチタン化合物としては、下記一般式で示される
化合物が挙げられる。
Ti(OR)gX4-g 式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であ
り、0≦g≦4である。
これらの中で好ましいものは、テトラハロゲン化チタ
ンであり、特に四塩化チタンが好ましい。これらのチタ
ン化合物は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。あるいは炭化水素、ハロゲン化炭化水
素に希釈して用いてもよい。
3価のチタン化合物としては三塩化チタンが用いられ
る。
(d)固体状チタン触媒成分の調製に用いられるマグ
ネシウム化合物としては、還元能を有するマグネシウム
化合物および還元能を有しないマグネシウム化合物が挙
げられる。
還元能を有するマグネシウム化合物としては、たとえ
ば下記一般式で表わされる有機マグネシウム化合物が挙
げられる。
XnMgR2-n 式中、nは0≦n<2であり、Rは水素または炭素数
1〜20のアルキル基、アリール基またはシクロアルキル
基であり、nが0である場合2個のRは同一でも異なっ
ていてもよく、Xはハロゲンである。
このような還元能を有する有機マグネシウム化合物と
して具体的には、ジアルキルマグネシウム化合物、アル
キルマグネシウムハライド、アルキルマグネシウムアル
コキシド、その他ブチルマグネシウムハイドライドなど
が挙げられる。
また還元能を有しないマグネシウム化合物として具体
的には、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化
マグネシウム、フッ化マグネシウムなどのハロゲン化マ
グネシウム、アルコキシマグネシウム、アリロキシマグ
ネシウムハライド、アルコキシマグネシウム、アリロキ
シマグネシウム、マグネシウムのカルボン酸塩などが挙
げられる。その他マグネシウム金属、水素化マグネシウ
ムを用いることもできる。
これら還元能を有しないマグネシウム化合物は、上述
した還元能を有するマグネシウム化合物から誘導した化
合物、あるいは触媒成分の調製時に誘導した化合物であ
ってもよい。還元能を有しないマグネシウム化合物を、
還元能を有するマグネシウム化合物から誘導するには、
たとえば還元能を有するマグネシウム化合物を、ポリシ
ロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物、ハロゲン
含有アルミニウム化合物、エステル、アルコール、ハロ
ゲン含有化合物、あるいはOH基や活性な炭素−酸素結合
を有する化合物と接触させればよい。
なお、マグネシウム化合物は単独で、あるいは2種以
上組み合わせて用いることができ、また液状状態あるい
は固体状態で用いてもよい。マグネシウム化合物が固体
である場合、後述する電子供与体(k)と同様のアルコ
ール類、カルボン酸類、アルデヒド類、アミン類、金属
酸エステル類などを用いて液体状態にすることができ
る。
(d)固体状チタン触媒成分の調製においては、好ま
しくは電子供与体(k)が用いられる。このような電子
供与体(k)としては、アルコール類、フェノール類、
ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸ハライ
ド類、有機酸または無機酸のエステル類、エーテル類、
ジエーテル類、酸アミド類、酸無水物類、アルコキシシ
ランなどの含酸素電子供与体; アンモニア類、アミン類、ニトリル類、ピリジン類、
イソシアネート類などの含窒素電子供与体が挙げられ
る。
(d)固体状チタン触媒成分は、上記したようなチタ
ン化合物、マグネシウム化合物および好ましくは電子供
与体(k)を接触させて調製される。
これらの化合物を用いた(d)固体状チタン触媒成分
の調製方法は、特に限定されるものではないが、4価の
チタン化合物を用いる場合について数例挙げて以下に簡
単に述べる。
(1)マグネシウム化合物、電子供与体(k)および炭
化水素溶媒からなる溶液を、有機金属化合物と接触反応
させて固体を析出させた後、または析出させながらチタ
ン化合物と接触反応させる方法。
(2)マグネシウム化合物と電子供与体(k)から成る
錯体を有機金属化合物と接触反応させた後チタン化合物
を接触反応させる方法。
(3)無機担体と有機マグネシウム化合物の接触物に、
チタン化合物を接触反応させる方法。この際、あらかじ
め上記接触物をハロゲン含有化合物、電子供与体(k)
および/または有機金属化合物と接触反応させてもよ
い。
(4)マグネシウム化合物、電子供与体(k)、場合に
よっては更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機または有機
担体との混合物から、マグネシウム化合物の担持された
無機または有機担体を得、次いでチタン化合物を接触さ
せる方法。
(5)マグネシウム化合物、チタン化合物、電子供与体
(k)、場合によっては更に炭化水素溶媒を含む溶液と
無機または有機担体との接触により、マグネシウム、チ
タンの担持された(d)固体状チタン触媒成分を得る方
法。
(6)液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含
有チタン化合物と接触反応させる方法。
(7)液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含
有化合物と接触反応後、チタン化合物を接触させる方
法。
(8)アルコキシ基含有マグネシウム化合物をハロゲン
含有チタン化合物と接触反応する方法。
(9)アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子
供与体(k)から成る錯体をチタン化合物と接触反応す
る方法。
(10)アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子
供与体(k)から成る錯体を有機金属化合物と接触後チ
タン化合物と接触反応させる方法。
(11)マグネシウム化合物と、電子供与体(k)と、チ
タン化合物とを任意の順序で接触、反応させる方法。こ
の反応は、各成分を電子供与体(k)および/または有
機金属化合物やハロゲン含有ケイ素化合物などの反応助
剤で予備処理してもよい。
(12)還元能を有しない液状のマグネシウム化合物と、
液状チタン化合物とを、必要に応じて電子供与体(k)
の存在下で反応させて固体状のマグネシウム・チタン複
合体を析出させる方法。
(13)(12)で得られた反応生成物に、チタン化合物を
さらに反応させる方法。
(14)(11)あるいは(12)で得られる反応生成物に、
電子供与体(k)およびチタン化合物をさらに反応させ
る方法。
(15)マグネシウム化合物とチタン化合物と必要に応じ
て電子供与体(k)とを、粉砕して得られた固体状物
を、ハロゲン、ハロゲン化合物および芳香族炭化水素の
いずれかで処理する方法。なおこの方法においては、マ
グネシウム化合物のみを、あるいはマグネシウム化合物
と電子供与体(k)とからなる錯化合物を、あるいはマ
グネシウム化合物とチタン化合物を粉砕する工程を含ん
でもよい。また粉砕後に反応助剤で予備処理し、次いで
ハロゲンなどで処理してもよい。反応助剤としては、有
機金属化合物あるいはハロゲン含有ケイ素化合物などが
挙げられる。
(16)マグネシウム化合物を粉砕した後、チタン化合物
と接触・反応させる方法。この際、粉砕時および/また
は接触・反応時に電子供与体(k)や、反応助剤を用い
てもよい。
(17)上記(11)〜(16)で得られる化合物をハロゲン
またはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する
方法。
(18)金属酸化物、有機マグネシウムおよびハロゲン含
有化合物との接触反応物を、チタン化合物および必要に
応じて電子供与体(k)と接触させる方法。
(19)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ム、アリーロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合
物を、チタン化合物および/またはハロゲン含有炭化水
素および必要に応じて電子供与体(k)と反応させる方
法。
(20)マグネシウム化合物とアルコキシチタンとを少な
くとも含む炭化水素溶液とチタン化合物および/または
電子供与体(k)とを接触させる方法。この際、必要に
応じて、ハロゲン含有ケイ素化合物などのハロゲン含有
化合物をさらに接触させてもよい。
(21)還元能を有しない液状状態のマグネシウム化合物
と有機金属化合物とを反応させて固体状のマグネシウム
・金属(アルミニウム)複合体を析出させ、次いでチタ
ン化合物および必要に応じて電子供与体(k)を反応さ
せる方法。
このような(d)固体状チタン触媒成分の調製は、通
常−70℃〜200℃、好ましくは−50℃〜150℃の温度で行
われる。
このようにして得られる(d)固体状チタン触媒成分
は、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび好ましくは
電子供与体(k)を含有している。
この(d)固体状チタン触媒成分において、ハロゲン
/チタン(原子比)は、2〜200、好ましくは4〜90で
あり、マグネシウム/チタン(原子比)は、1〜100、
好ましくは2〜50であることが望ましい。
また好ましくは電子供与体(k)は、通常、電子供与
体(k)/チタン(モル比)が、0.01〜100、好ましく
は0.05〜50の割合で含有される。
このような(d)固体状チタン触媒成分の調製方法に
ついては、たとえば以下に例示するような公報にその詳
細が記載されている。
特公昭46−34092号、特公昭53−46799号、特公昭60−
3323号、特公昭63−54289号、特開平1−261404号、特
開平1−261407号、特公昭47−41676号、特公昭47−462
69号、特公昭48−19794号、特開昭60−262803号、特開
昭59−147004号、特開昭59−149911号、特開平1−2013
08号、特開昭61−151211号、特開昭53−58495号、特開
昭53−87990号、特開昭59−296413号、特開昭58−20661
3号、特開昭58−125706号、特開昭63−68606号、特開昭
63−69806号、特開昭60−81210号、特開昭61−40306
号、特開昭51−281189号、特開昭50−126590号、特開昭
51−92885号、特公昭57−45244号、特公昭57−26613
号、特公昭61−5483号、特開昭56−811号、特公昭60−3
7804号、特公昭59−50246号、特開昭58−83006号、特開
昭48−16986号、特開昭49−65999号、特開昭49−86482
号、特公昭56−39767号、特公昭56−32322号、特開昭55
−29591号、特開昭53−146292号、特開昭57−63310号、
特開昭57−63311号、特開昭57−63312号、特開昭62−27
3206号、特開昭63−69804号、特開昭61−21109号、特開
昭63−264607号、特開昭60−23404号、特開昭60−44507
号、特開昭60−158204号、特開昭61−55104号、特開昭
2−28201号、特開昭58−196210号、特開昭64−54005
号、特開昭59−149905号、特開昭61−145206号、特開昭
63−302号、特開昭63−225605号、特開昭64−69610号、
特開平1−168707号、特開昭62−104810号、特開昭62−
104811号、特開昭62−104812号、特開昭62−104813号な
ど。
本発明では、(d)固体状チタン触媒成分として、従
来公知の三塩化チタン系触媒成分を用いることもでき
る。
三塩化チタン系触媒成分としては、前述した三塩化チ
タンを例示することができる。またこのような三塩化チ
タンは、前述の電子供与体(k)および/または4価の
チタン化合物とともに、あるいはこれらと接触させた後
に用いることもできる。
このような三塩化チタン系触媒成分の調製方法につい
ては、たとえば以下に例示するような公報にその詳細が
記載されている。
特開昭63−17274号、特開昭64−38409号、特開昭56−
34711号、特開昭61−287904号、特開昭63−75007号、特
開昭63−83106号、特開昭59−13630号、特開昭63−1080
08号、特開昭63−27508号、特開昭57−70110号、特開昭
58−219207号、特開平1−144405号、特開平1−292011
号、特開平1−292011号など。
三塩化チタン系触媒成分としては、具体的に三塩化チ
タンが挙げられる。この三塩化チタンとしては、たとえ
ば四塩化チタンを、水素や金属マグネシウム、金属アル
ミニウム、金属チタンなどの金属あるいは有機マグネシ
ウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機亜鉛化合物
などの有機金属化合物と接触させて還元して得られる三
塩化チタンが好ましく用いられる。またこのような三塩
化チタンは、前述の電子供与体(k)および/または四
価のチタン化合物とともに、あるいはこれらと接触させ
た後に用いることもできる。
プロピレン重合体(A3)の重合に用いられるオレフィ
ン重合用触媒(2)を形成する(e)有機金属化合物触
媒成分としては、たとえば(e−1)有機アルミニウム
化合物、(e−2)第I族金属とアルミニウムとの錯ア
ルキル化合物、(e−3)第II族金属の有機金属化合物
などを用いることができる。
(e−1)有機アルミニウム化合物としては、前記
(j)有機アルミニウムと同様の化合物を例示すること
ができる。
(e−2)第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル
化物としては、下記一般式で表される化合物を例示でき
る。
M1AlRj 4 (式中、M1はLi、Na、Kであり、Rjは炭素数1〜15の炭
化水素基である。) (e−3)第II族金属の有機金属化合物としては、下
記一般式で表される化合物を例示できる。
RkR1M2 (式中、Rk、R1は炭素数1〜15の炭化水素基あるいはハ
ロゲンであり、互いに同一でも異なっていてもよいが、
いずれもハロゲンである場合は除く。M2はMg、Zn、Cdで
ある。) これらの化合物は、2種以上併用することもできる。
またプロピレン重合体(A3)を重合するに際して、前
記(b)有機アルミニウムオキシ化合物を用いることも
できる。
プロピレン重合体(A3)は、上述したような(d)固
体状チタン触媒成分および(e)有機金属化合物触媒成
分から形成されるオレフィン重合用触媒(2)の存在下
に、プロピレンを重合させることにより製造することが
できる。
オレフィン重合用触媒(2)は、(d)固体状チタン
触媒成分および(e)有機金属化合物触媒成分からなる
触媒にオレフィンを予備重合させた予備重合触媒であっ
てもよい。
予備重合の際に用いられるオレフィンとしては、炭素
数が2〜20のα−オレフィンを例示することができる。
これらの中では、プロピレンが好ましい。
予備重合の際には、上記のような触媒成分(d)およ
び触媒成分(e)と共に、必要に応じて前記電子供与体
(k)と同様の電子供与体、または下記電子供与体
(l)を用いることもできる。
電子供与体(l)としては、下記式で示される有機ケ
イ素化合物を挙げることができる。
RnSi(OR')4-n (式中、RおよびR'は炭化水素基であり、0<n<4で
ある) 上記のような一般式で示される有機ケイ素化合物とし
て具体的には、下記のような化合物が挙げられる。
これらの有機ケイ素化合物は、2種以上組み合わせて
用いることもできる。
さらに電子供与体(l)として、2,6−置換ピペリジ
ン類、2,5−置換ピペリジン類、置換メチレンジアミン
類、置換イミダゾリジン類などの含窒素電子供与体; 亜リン酸エステル類などリン含有電子供与体、 2,6−置換テトラヒドロピラン類、2,5−置換テトラヒ
ドロピラン類などの含酸素電子供与体を用いることもで
きる。
予備重合においては、通常(d)固体状チタン触媒成
分1g当り0.01〜2000g、好ましくは0.03〜1000g、特に好
ましくは0.05〜200gの量で前記のオレフィンを重合させ
ることが望ましい。
上記のようにして得られる予備重合触媒は、通常、懸
濁状態で得られる。このような予備重合触媒は、次工程
の重合において、懸濁状態のままで用いることもできる
し、生成した予備重合触媒を懸濁液から分離して用いる
こともできる。
プロピレン重合体(A3)の重合において上記のような
予備重合触媒を用いる場合には、該予備重合触媒と共に
さらに(e)有機金属化合物触媒成分を用いることが好
ましい。
プロピレン重合体(A3)は、上述したようなオレフィ
ン重合用触媒(2)の存在下に、プロピレンの重合を行
うことによって製造することができる。プロピレンの重
合の際には、エチレン、および前記プロピレン重合体
(A1)およびプロピレン重合体(A2)の重合の項で例示
した炭素数4〜20のα−オレフィンなどのモノマーを、
プロピレン1モルに対して0.1モル以下の量で用いても
よい。
プロピレン重合体(A3)は、溶解重合、懸濁重合など
の液相重合法あるいは気相重合法いずれにおいても重合
することができる。
重合が懸濁重合の反応形態で行われる場合には、反応
溶媒として、反応温度において液状のポリエン化合物や
オレフィンおよび/または上述した予備重合の際に用い
られる不活性溶媒と同様の溶媒を用いることができる。
重合で用いられるオレフィン重合用触媒(2)は、種
類によっても異なるが、通常、以下の量で用いられる。
(d)固体状チタン触媒成分(予備重合触媒を含む)
は、重合容積1当り(d)固体状チタン触媒成分また
は予備重合触媒中のチタン原子に換算して、通常は約0.
001〜100ミリモル、好ましくは約0.005〜20ミリモルの
量で用いられる。
(e)有機金属化合物触媒成分は、該触媒成分(e)
中の金属原子が、重合系中の(d)固体状チタン触媒成
分または予備重合触媒中のチタン原子1モルに対し、通
常約1〜2000モル、好ましくは約5〜500モルとなるよ
うな量で用いられる。
さらに触媒成分(d)および触媒成分(e)と共に、
前述した電子供与体(k)、(l)と同様の電子供与体
を必要に応じて用いることもできる。電子供与体が用い
られる場合には、電子供与体は、有機金属化合物触媒成
分(e)中の金属原子1モルに対し、通常約0.001モル
〜10モル、好ましくは0.01モル〜5モルの量で用いられ
る。
なおオレフィン重合用触媒(2)には、上記のような
各成分以外にも、オレフィンの重合に有用な他の成分を
含むことができる。
また重合時に、水素を用いれば、得られる重合体の分
子量を調節することができ、メルトフローレートの大き
い重合体が得られる。
重合は、通常、以下のような条件下で行われる。重合
温度は約−40〜300℃、好ましくは約−20〜150℃であ
り、重合圧力は、常圧〜100kg/cm2、好ましくは約2〜5
0kg/cm2である。
このような重合は、バッチ式、半連続式、連続式の何
れの方法においても行うことができる。さらに重合を、
2段以上に分けて行うこともできる。この際各段の反応
条件は同一であっても異なっていてもよい。
第4のプロピレン重合体組成物 第4のプロピレン重合体組成物は、 前記固体状チタン触媒成分(d)と前記有機金属化合
物触媒成分(e)とを含むオレフィン重合用触媒を用い
て製造され、230℃、荷重2.16kgで測定されるMFRが0.01
〜30g/10分の範囲にあり、GPCにより求められる分子量
分布(Mw/Mn)が4〜15の範囲にあるプロピレン重合体
(A3)と、 (i)(a)遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒を用いて製造され、230℃、荷
重2.16kgで測定されるMFRが30〜1000g/10分の範囲にあ
り、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4
の範囲にあるプロピレン重合体(A2)と、 軟質重合体(B)とからなっている。
プロピレン重合体(A3) 第4のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A3)は、前記第3のプロピレン重合体組成物を
形成するプロピレン重合体(A3)と同様のプロピレン重
合体である。
プロピレン重合体(A2) 第4のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A2)は、前記第1のプロピレン重合体組成物を
形成するプロピレン重合体(A2)と同様のプロピレン重
合体である。
軟質重合体(B) 第4のプロピレン重合体組成物を構成する軟質重合体
(B)は、前記第2のプロピレン重合体組成物を形成す
る軟質重合体(B)と同様の重合体である。
プロピレン重合体組成物 第4のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン重
合体(A3)と、前記プロピレン重合体(A2)と、前記軟
質重合体(B)とからなり、プロピレン重合体(A3)
は、10〜90重量部、好ましくは30〜70重量部の量で含ま
れ、プロピレン重合体(A2)は10〜90重量部、好ましく
は30〜70重量部の量で含まれ、軟質重合体(B)は、3
〜30重量部、好ましくは10〜25重量部の量で含まれてい
ることが望ましい。また、プロピレン重合体(A2)のMF
Rとプロピレン重合体(A3)のMFRとの比〔(A2)/(A
3)〕が、30以上、好ましくは40〜100の範囲にあること
が望ましい。
第4のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRが、1〜100g/10分、好ましくは5〜5
0g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン重合
体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mnが、5
〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.92g/cm3、好ましくは0.89〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、85℃以上、好ましくは95〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、8500〜18000kg/cm2、好ましく
は9000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜50kg・
cm/cm、好ましくは10〜40kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜1000%、好ましくは3
00〜500%の範囲にあることが望ましい。
第4のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記のような添加剤が配合されてい
てもよい。
プロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用して製
造することができ、たとえばプロピレン重合体(A3)
と、プロピレン重合体(A2)と、軟質重合体(B)と、
所望により添加される他成分とを用い、前記第1のプロ
ピレン重合体組成物の項で説明した(1)〜(4)の方
法に準じて製造することができる。
第5のプロピレン重合体組成物 本発明に係る第5のプロピレン重合体組成物は、 前記固体状チタン触媒成分(d)と有機金属化合物触
媒成分(e)とを含む触媒を用いて製造され、230℃、
荷重2.16kgで測定されるMFRが0.01〜50g/10分の範囲に
あり、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が4〜
15の範囲にあり、X線回折法により測定される結晶化度
が50%以上であるプロピレン重合体(A4)と、 (i)(f)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (g)前記遷移金属化合物(f)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
む触媒を用いて製造され、エチレンから誘導される構成
単位を20〜80モル%の割合で含有し、135℃デカリン中
で測定される極限粘度[η]が、1.5〜5d/gの範囲に
あるエチレン・オレフィンランダム共重合体(C)とか
らなっている。
プロピレン重合体(A4) プロピレン重合体(A4)は、プロピレン単独重合体ま
たはプロピレン共重合体であって、230℃、荷重2.16kg
で測定されるMFRが、0.01〜50g/10分、好ましくは1〜3
0g/10分の範囲にあることが望ましい。GPCにより求めら
れる分子量分布(Mw/Mn)が4〜15、好ましくは4〜8
の範囲にあることが望ましい。また、X線回折法により
測定される結晶化度が、50%以上、好ましくは60%以上
であり、高結晶性であることが望ましい。
プロピレン重合体(A4)は、135℃デカリン中で測定
される極限粘度[η]が、1.3〜5.0d/g、好ましくは
1.4〜3.0d/gであり、重量平均分子量が、12×104〜10
0×104、好ましくは13×104〜40×104であり、沸騰ヘプ
タン抽出残率(I.I.)が、90%以上、好ましくは93%以
上であることが望ましい。
プロピレン重合体(A4)は、エチレンおよび炭素数4
〜20のα−オレフィンから誘導される構成単位を5モル
%以下の割合で含有していてもよい。
炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、具体的に、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル
−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4
−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセ
ン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデ
セン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げら
れる。
エチレン・オレフィンランダム共重合体(C) エチレン・オレフィンランダム共重合体(C)は、エ
チレンから誘導される構成単位を20〜80モル%、好まし
くは30〜60モル%の割合で含有し、炭素数3〜20のα−
オレフィンおよび炭素数5〜20のポリエンから選ばれる
少なくとも1種のモノマー(オレフィン)から誘導され
る構成単位を80〜20モル%、好ましくは70〜40モル%の
割合で含有している。
炭素数3〜20のα−オレフィンとして具体的には、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセ
ン、1−オクタデセンなどが挙げられる。これらのう
ち、プロピレンが好ましい。これらは、単独であっても
あるいは2種以上の組み合わせであってもよい。
炭素数5〜20のポリエンとしては、共役もしくは非共
役のオレフィン性二重結合を2個以上有するポリエンが
挙げられ、具体的には、 1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,3−ヘキ
サジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、4
−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチ
ル−1,6−オクタジエン、6−エチル−1,6−オクタジエ
ン、6−プロピル−1,6−オクタジエン、6−ブチル−
1,6−オクタジエン、6−メチル−1,6−ノナジエン、7
−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−1,6−ノナジ
エン、7−エチル−1,6−ノナジエン、6−メチル−1,6
−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエン、6−メ
チル−1,6−ウンデカジエン、1,7−オクタジエン、1,9
−デカジエン、2,4,6−オクタトリエン、1,3,7−オクタ
トリエン、1,5,9−デカトリエンおよびジビニルベンゼ
ンなどの鎖状ポリエン化合物、 1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエ
ン、5−エチル−1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シク
ロヘプタジエン、ジシクロペンタジエン、ジシクロヘキ
サジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビ
ニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−
ノルボルネン、メチルヒドロインデン、2,3−ジイソプ
ロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−
イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン
−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネンおよび2−
プロペニル−2,5−ノルボルナジエンなどの環状ポリエ
ン化合物を挙げることができる。
エチレン・オレフィンランダム共重合体(C)は、13
5℃デカリン中で測定される極限粘度[η]が、1.5〜5d
/g、好ましくは2.0〜4.0d/gに範囲にある。
またエチレン・オレフィンランダム共重合体(C)
は、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が、3.0
以下、好ましくは2.0〜2.5の範囲にあることが望まし
い。
エチレン・オレフィンランダム共重合体(C)は、ガ
ラス転移温度(Tg)が−40℃以下、好ましくは−50℃以
下であることが望ましい。
エチレン・オレフィンランダム共重合体(C)は、低
結晶性あるいは非晶性であって、X線回折法により測定
される結晶化度が30%以下、好ましくは0〜10%以下で
あることが望ましい。
プロピレン重合体組成物 第5プロピレン重合体組成物は、前記(A4)プロピレ
ン重合体と前記(C)エチレン・オレフィンランダム共
重合体とからなり、プロピレン重合体(A4)は、50〜97
重量%、好ましくは70〜90重量%の割合で含まれ、エチ
レン・オレフィンランダム共重合体(C)は、3〜50重
量%、好ましくは10〜30重量%の割合で含まれることが
望ましい。
第5プロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16kg
で測定されるMFRが、0.01〜100g/10分、好ましくは1〜
50g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン重合
体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mnが、4
〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.92g/cm3、好ましくは0.89〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、8000〜17000kg/cm2、好ましく
は9000〜15000kg/cm2であることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜50kg・
cm/cm、好ましくは10〜40kg・cm/cmの範囲にあり、−30
℃において5〜15kg・cm/cm、好ましくは7〜15kg・cm/
cmの範囲にあることが望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜500%、好ましくは25
0〜450%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜110
℃の範囲にあることが望ましい。
第5のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第5のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえば(A4)プロピレン重
合体と、(C)エチレン・オレフィンランダム共重合体
とを用い、前記第1のプロピレン重合体組成物の項で説
明した(1)〜(4)の方法に準じて製造することがで
きる。
このような第5のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性に優れるとともに曲げ強度、耐衝撃性などの機
械的強度に優れている。
特に、第5のプロピレン重合体組成物は、プロピレン
重合体と、従来公知のチタン系触媒で製造されるエチレ
ン・オレフィンランダム共重合体とからなるプロピレン
重合体組成物に比べて耐低温衝撃性に優れている。
第5のプロピレン重合体組成物は、自動車構造材、家
電などの用途に好ましく用いられる。
次に、プロピレン重合体(A4)を重合する際に用いら
れる触媒および製造方法、(C)エチレン・オレフィン
ランダム共重合体を重合する際に用いられる触媒および
の製造方法について説明する。
プロピレン重合体(A4)は、前記プロピレン重合体
(A3)を製造する際に用いられるオレフィン重合用触媒
(2)と同様の、固体状チタン触媒成分(d)と有機金
属化合物触媒成分(e)とを含むオレフィン重合用触媒
の存在下に、プロピレンを重合させて得られる。
プロピレンの重合の際には、エチレン、および前述の
ような炭素数4〜20のα−オレフィンなどのプロピレン
以外のモノマーを、プロピレン1モルに対して0.1モル
以下の量で用いてもよい。
プロピレン重合体(A4)は、溶解重合、懸濁重合など
の液相重合法あるいは気相重合法いずれにおいても重合
することができる。
重合が懸濁重合の反応形態で行われる場合には、反応
溶媒として、反応温度において液状のポリエン化合物や
オレフィンおよび/または前記オレフィン重合用触媒
(1)の調製の際に用いられる不活性溶媒と同様の溶媒
を用いることができる。
重合で用いられる触媒は、種類によっても異なるが、
通常、以下の量で用いられる。
(d)固体状チタン触媒成分(予備重合触媒を含む)
は、重合容積1当り(d)固体状チタン触媒成分また
は予備重合触媒中のチタン原子に換算して、通常は約0.
001〜100ミリモル、好ましくは約0.005〜20ミリモルの
量で用いられる。
(e)有機金属化合物触媒成分は、該触媒成分(e)
中の金属原子が、重合系中の(d)固体状チタン触媒成
分または予備重合触媒中のチタン原子1モルに対し、通
常約1〜2000モル、好ましくは約5〜500モルとなるよ
うな量で用いられる。
さらに触媒成分(d)および触媒成分(e)と共に、
前述した電子供与体(k)、(l)と同様の電子供与体
を必要に応じて用いることもできる。電子供与体が用い
られる場合には、電子供与体は、有機金属化合物触媒成
分(e)中の金属原子1モルに対し、通常約0.001モル
〜10モル、好ましくは0.01モル〜5モルの量で用いられ
る。
なおプロピレン重合体(A4)の重合に用いられるオレ
フィン重合触媒には、上記のような各成分以外にも、オ
レフィンの重合に有用な他の成分を含むことができる。
また重合時に、水素を用いれば、得られる重合体の分
子量を調節することができ、メルトフローレートの大き
い重合体が得られる。
重合は、通常、以下のような条件下で行われる。重合
温度は約−40〜300℃、好ましくは約−20〜150℃であ
り、重合圧力は、常圧〜100kg/cm2、好ましくは約2〜5
0kg/cm2である。
このような重合は、バッチ式、半連続式、連続式の何
れの方法においても行うことができる。さらに重合を、
2段以上に分けて行うこともできる。この際各段の反応
条件は同一であっても異なっていてもよい。
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(C)
は、 (i)(f)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (g)前記遷移金属化合物(f)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒〔オレフィン重合用触媒
(3)〕の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα−オ
レフィンおよび炭素数5〜20のポリエンから選ばれる少
なくとも1種のモノマー(オレフィン)とを共重合させ
て得られる。
図3に、エチレン・オレフィンランダム共重合体
(C)の重合に用いられるオレフィン重合用触媒の調製
工程を示す。
(f)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含
む遷移金属化合物として、たとえば前記式(I)で表さ
れる遷移金属化合物(h)および下記式(I c)で表わ
される化合物が挙げられる。
MLx …(I c) [式中、Mはジルコニウム、チタニウム、ハフニウム、
バナジウム、ニオブ、タンタルおよびクロムからなる群
から選ばれる遷移金属であり、Lは遷移金属に配位する
配位子であり、少なくとも1個のLはシクロペンタジエ
ニル骨格を有する配位子であり、シクロペンタジエニル
骨格を有する配位子以外のLは、炭素数1〜12の炭化水
素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシ
リル基、SO3R基(ただしRはハロゲンなどの置換基を有
していてもよい炭素数1〜8の炭化水素基)、ハロゲン
原子または水素原子であり、xは遷移金属の原子価であ
る。] シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、
たとえば、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペン
タジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリ
メチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペ
ンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル
基、エチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシク
ロペンタジエニル基、プロピルシクロペンタジエニル
基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、ブチルシ
クロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエ
ニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基などのアルキ
ル置換シクロペンタジエニル基あるいはインデニル基、
4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基
などを例示することができる。これらの基は、ハロゲン
原子、トリアルキルシリル基などで置換されていてもよ
い。
これらの遷移金属に配位する配位子の中では、アルキ
ル置換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
上記式(I c)で表される化合物がシクロペンタジエ
ニル骨格を有する基を2個以上含む場合には、そのうち
2個のシクロペンタジエニル骨格を有する基同士は、エ
チレン、プロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリ
デン、ジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基、シ
リレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレ
ン基、メチルフェニルシリレン基などの置換シリレン基
などを介して結合されていてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位
子Lとしては、具体的に下記のようなものが挙げられ
る。
炭素数1〜12の炭化水素基としては、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げ
られ、より具体的には、 アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基などが例示され、 シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基などが例示され、 アリール基としては、フェニル基、トリル基などが例
示され、 アラルキル基としては、ベンジル基、ネオフィル基な
どが例示される。
またアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基などが例示され、 アリーロキシ基としては、フェノキシ基などが例示さ
れ、 ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など
が例示される。
SO3Rで表される配位子としては、p−トルエンスルホ
ナト基、メタンスルホナト基、トリフルオロメタンスル
ホナト基などが例示される。
このような遷移金属化合物は、たとえば遷移金属の原
子価が4である場合、より具体的には下記式(I d)で
表される。
R2 kR3 lR4 mR5 nM …(I d) (式中、Mは上記遷移金属であり、R2はシクロペンタジ
エニル骨格を有する基(配位子)であり、R3、R4および
R5はシクロペンタジエニル骨格を有する基、アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、
SO3R基、ハロゲン原子または水素原子であり、kは1以
上の整数であり、k+l+m+n=4である。) 本発明では上記式(I d)において、R2、R3、R4およ
びR5のうち少なくとも2個、たとえばR2およびR3がシク
ロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であるメタ
ロセン化合物が好ましく用いられる。この場合これらの
シクロペンタジエニル骨格を有する基はエチレン、プロ
ピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデン、ジフェ
ニルメチレンなどの置換アルキレン基、シリレン基また
はジメチルシリレン、ジフェニルシリレン、メチルフェ
ニルシリレン基などの置換シリレン基などを介して結合
されていてもよい。またR4およびR5はシクロペンタジエ
ニル骨格を有する基、アルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキ
シ基、トリアルキルシリル基、SO3R、ハロゲン原子また
は水素原子である。
以下に、Mがジルコニウムである遷移金属化合物につ
いて具体的な化合物を例示する。
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、 ビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、 ビス(インデニル)ジルコニウムビス(p−トルエン
スルホナト) ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、 エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、 エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロミ
ド、 エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、 エチレンビス(インデニル)ジフェニルジルコニウ
ム、 エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノ
クロリド、 エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(メタ
ンスルホナト)、 エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(p−
トルエンスルホナト)、 エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリ
フルオロメタンスルホナト)、 エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)
ジルコニウムジクロリド、 イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、 イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−メチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド、 ジメチルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレンビス(トリメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、 ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジル
コニウムジクロリド、 ジメチルシリレンビス(2−メチル,4−イソプロピル
インデニル)ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムビ
ス(トリフルオロメタンスルホナト)、 ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル)ジルコニウムジクロリド、 ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、 ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、 ジフェニルシリレンビス(2−メチル,4−イソプロピ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド、 メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミ
ド、 ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムモ
ノクロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコニウムモ
ノクロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)シクロヘキシルジルコ
ニウムモノクロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウム
モノクロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコニウム
モノクロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロ
リドモノハイドライド、 ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムモ
ノハイドライド、 ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウ
ム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルジルコニウ
ム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウ
ム、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシ
クロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシ
クロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メ
タンスルホナト)、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(p
−トルエンスルホナト)、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(ト
リフルオロメタンスルホナト)、 ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、 ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、 ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
エトキシクロリド、 ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)、 ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、 ビス(メチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 ビス(プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、 ビス(メチルプロピルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、 ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、 ビス(メチルブチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 ビス(メチルブチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムビス(メタンスルホナト)、 ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、 ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 ビス(ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、 ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド。
なお上記例示において、シクロペンタジエニル環の二
置換体は、1,2−および1,3−置換体を含み、三置換体
は、1,2,3−および1,2,4−置換体を含んでおり、またプ
ロピル、ブチルなどのアルキル基は、n−、i−、sec
−、tert−などの異性体を含んでいる。
上記のようなジルコニウム化合物において、ジルコニ
ウムを、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タ
ンタルまたはクロムに置換えた化合物を用いることもで
きる。
上記例示の遷移金属化合物としては、中心の金属原子
がジルコニウムであり、少なくとも2個のシクロペンタ
ジエニル骨格を含む配位子を有するジルコノセン化合物
が好ましく用いられる。
本発明では、遷移金属化合物(f)として前記式
(I)で表される遷移金属化合物が特に好ましく用いら
れる。
これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。また炭化水素あるいはハロ
ゲン化炭化水素に希釈して用いてもよい。
また上記のような遷移金属化合物(f)は、粒子状担
体に担持されていてもよい。このような担体としては、
前記オレフィン重合用触媒(2)の調製に用いられる担
体と同様の微粒子状担体が挙げられる。
有機アルミニウムオキシ化合物(b)は、前記と同様
の有機アルミニウムオキシ化合物であり、この有機アル
ミニウムオキシ化合物(b)は、上述したような担体に
担持させて用いることもできる。
遷移金属化合物(f)と反応してイオン対を形成する
化合物(g)は、前記化合物(c)と同様の化合物であ
り、この化合物(g)は、上述したような担体に担持さ
せて用いることもできる。
エチレン・オレフィンランダム共重合体(C)重合に
用いられるオレフィン重合用触媒(3)は、遷移金属化
合物(f)〔成分(f)〕、(b)有機アルミニウムオ
キシ化合物〔成分(b)〕(または遷移金属化合物
(f)と反応してイオン対を形成する化合物(g)〔成
分(g)〕)および所望により前記有機金属化合物
(e)〔成分(e)〕を不活性炭化水素溶媒中またはオ
レフィン溶媒中で混合することにより調製することがで
きる。
オレフィン重合用触媒(3)の調製に用いられる不活
性炭化水素溶媒としては、前記オレフィン重合用触媒
(3)の調製に用いられる不活性炭化水素溶媒と同様の
溶媒が挙げられる。
オレフィン重合用触媒(3)を調製する際の各成分の
混合順序は任意であるが、成分(b)〔または成分
(g)〕と成分(f)とを混合するか、 成分(b)と成分(e)とを混合し、次いで成分
(f)を混合するか、 成分(f)と成分(b)〔または成分(g)〕とを混
合し、次いで成分(e)を混合するか、あるいは、 成分(f)と成分(e)とを混合し、次いで成分
(b)〔または成分(g)〕を混合することが好まし
い。
上記各成分を混合するに際して、成分(b)中のアル
ミニウムと、成分(f)中の遷移金属との原子比(Al/
遷移金属)は、通常10〜10000、好ましくは20〜5000で
あり、成分(f)の濃度は、約10-8〜10-1モル/(溶
媒)、好ましくは10-7〜5×10-2モル/(溶媒)の範
囲である。
成分(g)を用いる場合、成分(f)と成分(g)と
のモル比〔成分(f)/成分(g)〕は、通常0.01〜1
0、好ましくは0.1〜5の範囲であり、成分(f)の濃度
は、約10-8〜10-1モル/(溶媒)、好ましくは10-7
5×10-2モル/(溶媒)の範囲である。
成分(e)を用いる場合は、成分(e)中の金属原子
(M)と成分(b)中のアルミニウム原子(Al)との原
子比(M/Al)は、通常0.02〜20、好ましくは0.2〜10の
範囲である。
上記各触媒成分は、重合器中で混合してもよいし、予
め混合したものを重合器に添加してもよい。
予め混合する際の混合温度は、通常−50〜150℃、好
ましくは−20〜120℃であり、接触時間は1〜1000分
間、好ましくは5〜600分間である。また、混合接触時
には混合温度を変化させてもよい。
オレフィン重合用触媒(3)は、無機あるいは有機
の、顆粒状ないしは微粒子状の固体である微粒子状担体
に、上記成分(f)、成分(b)〔または成分(g)〕
および成分(e)のうち少なくとも一種の成分が担持さ
れた固体状オレフィン重合用触媒であってもよい。
このような微粒子状担体としては、前記オレフィン重
合用触媒(2)の調製に用いられる担体と同様の微粒子
状担体が挙げられる。
また、オレフィン重合触媒(3)は、上記の微粒子状
担体、成分(f)、成分(b)〔または成分(g)〕、
予備重合により生成するオレフィン重合体および、所望
により成分(e)から形成される予備重合触媒であって
もよい。
予備重合に用いられるオレフィンとしては、プロピレ
ン、エチレン、1−ブテンなどのオレフィンが用いられ
るが、これらと他のオレフィンとの混合物であってもよ
い。
なお、オレフィン重合用触媒(3)は、上記のような
各成分以外にもオレフィン重合に有用な他の成分、たと
えば、触媒成分としての水なども含むことができる。
エチレン・オレフィンランダム共重合体(C)は、上
記のようなオレフィン重合用触媒(3)の存在下に、エ
チレンと、上述したような炭素数3〜20のα−オレフィ
ンおよび炭素数5〜20のポリエンから選ばれる少なくと
も1種のモノマー(オレフィン)とを共重合させて得ら
れる。共重合に際して、エチレンとオレフィンとは、前
述したような組成のエチレン・オレフィンランダム共重
合体(C)が得られるような量で用いられる。
エチレン・オレフィンランダム共重合体(C)の共重
合は、炭化水素媒体の共存下に実施することができる。
炭化水素媒体として具体的には、前述した有機アルミ
ニウムオキシ化合物(b)を調製する際に用いられる炭
化水素が挙げられる。
これらのうち、ヘキサン、メチルペンタン、メチルシ
クロペンタン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンな
どが好ましく用いられる。また、炭化水素媒体として、
共重合条件において液状のα−オレフィンを用いること
もできる。
エチレンとオレフィンとの重合は、通常、−20℃〜20
0℃、好ましくは0℃〜180℃、特に好ましくは、20℃〜
160℃の温度で、大気圧〜100kg/cm2、好ましくは大気圧
〜50kg/cm2、特に好ましくは大気圧〜30kg/cm2の圧力条
件下で行われる。
得られる共重合体の分子量は、重合温度などの重合条
件を変更することにより、あるいは水素(分子量調節
剤)の使用量を制御することにより調節することができ
る。
本発明では、この際得られる共重合体が前述したよう
なMFRを有するように分子量を調節する。
上記のような共重合は、溶液重合法、懸濁重合法など
により実施することができる。本発明では、これらのう
ち溶液重合法が好ましい。また重合は、バッチ式、半連
続式、連続式のいずれの方法においても行なうことがで
きるが、連続的に行なうことが好ましい。さらに重合
を、反応条件を変えて2段以上に分けて行なうこともで
きる。
重合直後の生成ポリマーは、従来公知の分離・回収方
法により回収できる。
溶液重合の場合は、直接溶媒を蒸発させ乾固する方
法、または相分離した後、濃厚相の溶媒を蒸発させ、乾
固する方法が好ましい。
第6のプロピレン重合体組成物 第6のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)前記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体(A5)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する、前記プロピレン重合体(A5)とは異な
るプロピレン重合体(A6)とからなっている。
プロピレン単独重合体(A5) 第6のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
単独重合体(A5)は、前記式(I)で表される遷移金属
化合物(h)と、有機アルミニウムオキシ化合物(b)
および化合物(i)からなる群より選ばれる少なくとも
1種の化合物とを含むオレフィン重合用触媒を用いて製
造されるプロピレンの単独重合体である。
プロピレン単独重合体(A5)は、230℃、荷重2.16kg
で測定されるMFRが0.01〜1000g/10分、好ましくは0.5〜
200分の範囲にあることが望ましく、GPCにより求められ
るMw/Mnが1.5〜3.5、好ましくは2.0〜3.0、より好まし
くは2.0〜2.5の範囲にあることが望ましい。
135℃デカリン中で測定される極限粘度[η]は、0.1
〜20d/g、好ましくは0.5〜10d/g、より好ましくは
1〜5d/gの範囲にあることが望ましく、重量平均分子
量は、1×103〜500×104、好ましくは1×104〜100×1
04の範囲にあることが望ましい。
X線回折により測定される結晶化度が、40%以上、好
ましくは50%以上であることが望ましく、沸騰ヘプタン
抽出残率(I.I.)は、90%以上、好ましくは93%以上で
あることが望ましい。
さらに、トリアドタクティシティー(mm分率)は、9
9.0%以上、好ましくは99.2%以上、より好ましくは99.
5%以上であることが望ましい。
プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規則
単位の割合は、0.5%以下、好ましくは0.18%以下、よ
り好ましくは0.15%以下であることが望ましい。
プロピレンモノマーの1,3−挿入に基づく位置不規則
単位の割合は、13C−NMRによる測定の検出下限未満(0.
03%未満)であることが望ましい。
なお、前記プロピレン単独重合体および後述するプロ
ピレン共重合体のトリアドタクティシティー(mm分
率)、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不
規則単位の割合およびプロピレンモノマーの1,3−挿入
に基づく位置不規則単位の割合は以下のようにして測定
される。
[トリアドタクティシティー(mm分率)] プロピレン共重合体のトリアドタクティシティー(mm
分率)は、ポリマー鎖中の任意の3個の頭尾結合したプ
ロピレン単位連鎖を平面ジグザグ構造で表現した時、そ
のメチル分岐の方向が同一である割合と定義し、13C−N
MRスペクトルから下記式により求めた。
で表される頭−尾で結合しているプロピレン単位3連鎖
の第3単位目のメチル基に由来する吸収強度を示す。
13C−NMRスペクトルは、試料をNMRサンプル管(5mm
φ)中でヘキサクロロブタジエン、o−ジクロロベンゼ
ンまたは1,2,4−トリクロロベンゼン約0.5mに、ロッ
ク溶媒である重水素化ベンゼンを約0.05m加えた溶媒
中で完全に溶解させた後、120℃でプロトン完全デカッ
プリング法で測定した。測定条件は、フリップアングル
45゜、パルス間隔3.4T1(T1は、メチル基のスピン格子
緩和時間のうち最長の値)以上を選択する。ポリプロピ
レンでは、メチル基のスピン格子緩和時間は、メチレン
基およびメチン基のスピン格子緩和時間より長いので、
この条件では、試料中の全ての炭素の磁化の回復は99%
以上である。ケミカルシフトは、頭−尾結合したプロピ
レン単位5連鎖の第3単位目のメチル基を21.593ppmと
して設定し、他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを
基準とした。
ピーク領域は、第1領域(21.1〜21.9ppm)、第2領
域(20.3〜21.0ppm)および第3領域(19.5〜20.3ppm)
に分類した。
第1領域では、PPP(mm)で示されるプロピレン単位
3連鎖中の第2単位目のメチル基が共鳴する。
第2領域では、PPP(mr)で示されるプロピレン単位
3連鎖の第2単位目のメチル基および、隣接する単位が
プロピレン単位およびエチレン単位であるプロピレン単
位のメチル基(PPE−メチル基)が共鳴する。
第3領域では、PPP(rr)で示されるプロピレン単位
3連鎖の第2単位目のメチル基および、隣接する単位が
いずれもエチレン単位であるプロピレン単位のメチル基
(EPE−メチル基)が共鳴する。
ここでプロピレン共重合体は、位置不規則ユニットを
含む部分構造として、下記構造(i)、(ii)および
(iii)を有する。
この構造(i)、(ii)および(iii)に由来するピ
ークの内、炭素Aおよび炭素Bは、それぞれ17.3ppm、1
7.0ppmで共鳴するので、炭素Aおよび炭素Bに基づくピ
ークは、前記第1〜3領域には現れない。さらに炭素A
および炭素Bは、ともに頭尾結合に基づくプロピレン3
連鎖に関与しないので、トリアドタクティシティーの計
算では考慮する必要はない。
また、炭素Cに基づくピーク、炭素に基づくDピーク
および炭素D'に基づくピークは、第2領域に現れ、炭素
Eに基づくピークおよび炭素E'に基づくピークは第3領
域に現れる。
したがって、第1〜3領域に現れるピークのうち、頭
−尾結合したプロピレン単位3連鎖に基づかないピーク
は、PPE−メチル基(20.7ppm付近で共鳴)、EPE−メチ
ル基(19.8ppm付近で共鳴)、炭素C、炭素D、炭素
D'、炭素Eおよび炭素E'に基づくピークである。
PPE−メチル基に基づくピーク面積は、PPE−メチン基
(30.6ppm付近で共鳴)のピーク面積より求めることが
でき、EPE−メチル基に基づくピーク面積は、EPE−メチ
ン基(32.9ppm付近で共鳴)のピーク面積より求めるこ
とができる。また、炭素Cに基づくピーク面積は、隣接
するメチン基(31.3ppm付近で共鳴)のピーク面積より
求めることができ、炭素Dに基づくピーク面積は、前記
構造(ii)のαβメチレン炭素に基づくピーク(34.3pp
m付近および34.5ppm付近で共鳴で共鳴)のピーク面積の
和の1/2より求めることができ、炭素D'に基づくピーク
面積は、前記構造(iii)の炭素E'のメチル基の隣接メ
チン基に基づくピーク(33.3ppm付近で共鳴)の面積よ
り求めることができ、炭素Eに基づくピーク面積は、隣
接するメチン炭素(33.7ppm付近で共鳴)のピーク面積
より求めることができ、炭素E'に基づくピーク面積は、
隣接するメチン炭素(33.3ppm付近で共鳴)のピーク面
積より求めることができる。
したがって、これらのピーク面積を第2領域および第
3領域のピーク面積より差し引くと、残りのメチル炭素
のピーク面積は全て頭−尾結合したプロピレン単位3連
鎖(PPP(mr)およびPPP(rr))に由来するピーク面積
となる。
以上によりPPP(mm)、PPP(mr)およびPPP(rr)の
ピーク面積を求めることができるので、上記数式に従っ
て、頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部のトリア
ドタクティシティー(mm分率)を求めることができる。
プロピレン単独重合体のトリアドタクティシティー
(mm分率)は、ポリマー鎖中の任意の3個のプロピレン
単位連鎖のうち、主鎖を平面ジグザグ構造で表現したと
き、そのメチル基の方向が同一で、かつ頭−尾結合して
いる割合と定義し、前記と同様に測定した13C−NMRスペ
クトルから下記式により求めた。
(式中、PPP(mm)は、前記と同様であり、ΣICH3は、
全メチル基に基づくピーク面積を示す。) ケミカルシフトは、頭−尾結合したプロピレン単位5
連鎖の第3単位目のメチル基を21.593ppmとして設定
し、他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを基準とし
た。
この基準では、PPP(mm)示されるプロピレン単位3
連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピークは、21.1
〜21.9ppmの範囲内に現れ、PPP(mr)示されるプロピレ
ン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピーク
は、20.3〜21.0ppmの範囲内に現れ、PPP(rr)示される
プロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づ
くピークは、19.5〜20.3ppmの範囲内に現れる。
ここで、プロピレン単独重合体は、プロピレン単位が
頭−尾で結合した規則構造の他、前記構造(i)で示さ
れるような2,1−挿入に基づく位置不規則単位を含む部
分構造を少量有する。
前記構造(i)で示される不規則構造において、炭素
A、炭素Bおよび炭素Cは、前述のPPP(mm)の定義に
合致しない。しかし、炭素Aおよび炭素Bは、16.5〜1
7.5ppmの領域で共鳴し、炭素Cは、20.7ppm付近(PPP
(mr)の領域)で共鳴する(ただし、位置不規則単位を
含む部分構造の確認は、これらのメチル基だけでなく、
隣接するメチレン基、メチン基のピークの確認とあわせ
て行う必要がある)。このため、炭素A、炭素Bおよび
炭素Cは、PPP(mm)の領域には含まれない。
したがって、プロピレン単独重合体のトリアドタクテ
ィシティー(mm分率)は、上記式により求めることがで
きる。
[プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規則
単位の割合] 重合時、プロピレンモノマーは、1,2−挿入(メチレ
ン側が触媒と結合する)するが、稀に2,1−挿入するこ
とがある。このためプロピレン共重合体は、前記構造
(i)、(ii)および(iii)で示されるような2,1−挿
入に基づく位置不規則単位を有する。この2,1−挿入に
基づく位置不規則単位の割合は、13C−NMRを利用して下
記の式から求めた。
ここで、ピークの命令は、Carmanらの方法(Rubber C
hem.Technol.,44(1971),781)に従った。また、Iα
βなどは、αβピークなどのピーク面積を示す。
プロピレンの単独重合体は、前記構造(i)で示され
るような2,1−挿入に基づく位置不規則単位を有する。
この2,1−挿入に基づく位置不規則単位の割合は、13C−
NMRを利用して下記の式から求めた。
(式中、ΣICH3は前記と同様である。) [プロピレンモノマーの1,3−挿入に基づく位置不規則
単位の割合] プロピレン共重合体では、プロピレンの1,3−挿入に
基づく3連鎖量は、βγピーク(27.4ppm付近で共鳴)
により求めた。
プロピレン単独重合体では、プロピレンの1,3−挿入
に基づく3連鎖量は、αδピーク(37.1ppm付近で共
鳴)およびβγピーク(27.4ppm付近で共鳴)により求
めた。
プロピレン重合体(A6) プロピレン重合体(A6)は、プロピレン単独重合体、
またはプロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
上の割合で含有するプロピレン共重合体である。
プロピレン重合体(A6)は、230℃、荷重2.16kgで測
定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.5〜20
0g/10分の範囲にあることが望ましい。GPCにより求めら
れる分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜15、好ましくは2.0
〜8.0の範囲にあることが望ましい。
また、X線回折法により測定される結晶化度は、40%
以上、好ましくは50%以上であることが望ましい。
さらに、135℃デカリン中で測定される極限粘度
[η]が、0.1〜20d/g、好ましくは0.5〜10d/gであ
り、重量平均分子量が、1×103〜500×104、好ましく
は1×104〜100×104であることが望ましい。
プロピレン重合体(A6)は、エチレンおよび前記プロ
ピレン重合体(A4)の項で例示したα−オレフィンと同
様の炭素数4〜20のα−オレフィンから誘導される構成
単位を10モル%以下の割合で含有していてもよい。
このようなプロピレン重合体(A6)は、たとえば上述
したようなプロピレン重合体(A1)の重合に用いられる
オレフィン重合用触媒(1)、プロピレン重合体(A3)
の重合に用いられるオレフィン重合用触媒(2)、エチ
レン・α−オレフィンランダム共重合体(C)の重合に
用いられるオレフィン重合用触媒(3)、あるいは後述
するようなプロピレン重合体(A5)の重合に用いられる
オレフィン重合用触媒(4)と同様の触媒を用いて重合
することができる。これらのオレフィン重合用触媒のな
かでは、オレフィン重合用触媒(1)、オレフィン重合
用触媒(3)およびオレフィン重合用触媒(4)を用い
ることが好ましく、オレフィン重合用触媒(4)を用い
ることが特に好ましい。
プロピレン重合体組成物 第6プロピレン重合体組成物は、前記プロピレン単独
重合体(A5)と前記プロピレン重合体(A6)(ただし、
プロピレン重合体(A6)前記プロピレン単独重合体(A
5)とは同一ではない)とからなり、プロピレン単独重
合体(A5)は、5〜95重量%、好ましくは15〜85重量
%、より好ましくは30〜70重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、5〜95重量%、好ましくは15〜
85重量%、より好ましくは30〜70重量%の割合で含まれ
ることが望ましい。
第6プロピレン重合体組成物では、前記(A5)プロピ
レン単独重合体の極限粘度([η]A5)、前記(A6)プ
ロピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A5≧[η]A6のとき、[η]A5は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A5/[η]A6)は、3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
[η]A5<[η]A6のとき、[η]A5は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A5)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第6のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.89〜0.92g/cm3、好ましくは0.90〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、12000〜21000kg/cm2、好ましく
は14000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜10kg・
cm/cm、好ましくは2〜5kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜500%、好ましくは20
0〜400%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、95℃以上、好ましくは100〜14
0℃の範囲にあることが望ましい。
第6のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第6のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえば(A5)プロピレン単
独重合体と、(A6)プロピレン重合体とを用い、前記第
1のプロピレン重合体組成物の項で説明した(1)〜
(5)の方法に準じて製造することができる。
このような第6のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性に優れている。
第6のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種フィルム、シートなどに好適に用いられる。
次に、プロピレン単独重合体(A5)を重合する際に用
いられる触媒およびプロピレン単独重合体(A5)の製造
方法について説明する。
プロピレン単独重合体(A5)を製造する際に用いられ
るオレフィン重合用触媒は、 (i)(h)前記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)前記有機アルミニウムオキシ化合物、およ
び (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒〔オレフィン重合用触媒
(4)〕である。
図4にプロピレン単独重合体(A5)の重合に用いられ
るオレフィン重合触媒の調製工程を示す。
前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を形成
する化合物(i)は、前記遷移金属化合物(a)と反応
してイオン対を形成する化合物(c)と同様の化合物で
ある。
上記のような前記遷移金属化合物(h)と反応してイ
オン対を形成する化合物(i)は、2種以上混合して用
いることができる。
プロピレン単独重合体(A5)を製造する際に用いられ
るオレフィン重合用触媒は、遷移金属化合物(h)と、
有機アルミニウムオキシ化合物(b)および化合物
(i)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物
以外に、前記有機アルミニウム化合物(j)を含んでい
てもよい。
このようなオレフィン重合用触媒(4)は、遷移金属
化合物(h)〔成分(h)〕、有機アルミニウムオキシ
化合物(b)〔成分(b)〕(または遷移金属化合物
(h)と反応してイオン対を形成する化合物(i)〔成
分(i)〕)および所望により有機アルミニウム化合物
〔成分(j)〕を不活性炭化水素溶媒中またはオレフィ
ン溶媒中で混合することにより調製することができる。
触媒の調製に用いられる不活性炭化水素溶媒として
は、前記オレフィン重合用触媒(1)の調製に用いられ
る不活性炭化水素溶媒と同様の溶媒を用いることができ
る。
オレフィン重合用触媒(4)を調製する際の各成分の
混合順序は任意であるが、成分(b)〔または成分
(i)〕と成分(h)とを混合するか、 成分(b)と成分(j)とを混合し、次いで成分
(h)を混合するか、 成分(h)と成分(b)〔または成分(i)〕とを混
合し、次いで成分(j)を混合するか、あるいは、 成分(h)と成分(j)とを混合し、次いで成分成分
(b)〔または成分(i)〕を混合することが好まし
い。
上記各成分を混合するに際して、成分(b)中のアル
ミニウムと、成分(h)中の遷移金属との原子比(Al/
遷移金属)は、通常10〜10000、好ましくは20〜5000で
あり、成分(h)の濃度は、約10-8〜10-1モル/(溶
媒)、好ましくは10-7〜5×10-2モル/の範囲であ
る。
成分(i)を用いる場合、成分(h)と成分(i)と
のモル比(成分(h)/成分(i))は、通常0.01〜1
0、好ましくは0.1〜5の範囲であり、成分(h)の濃度
は、約10-8〜10-1モル/(溶媒)、好ましくは10-7
5×10-2モル/(溶媒)の範囲である。
成分(j)を用いる場合は、該成分(j)中のアルミ
ニウム原子(Alj)と成分(b)中のアルミニウム原子
(Alb)との原子比(Alj/Alb)は、通常0.02〜20、好ま
しくは0.2〜10の範囲である。
上記各触媒成分は、重合器中で混合してもよいし、予
め混合したものを重合器に添加してもよい。
予め混合する際の混合温度は、通常−50〜150℃、好
ましくは−20〜120℃であり、接触時間は1〜1000分
間、好ましくは5〜600分間である。また、混合接触時
には混合温度を変化させてもよい。
オレフィン重合用触媒(4)は、無機あるいは有機の
化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である
微粒子状担体に、上記成分(h)、成分(b)〔または
成分(i)〕および成分(j)のうち少なくとも一種の
成分が担持された固体状オレフィン重合用触媒であって
もよい。
無機担体としては多孔質酸化物が好ましく、たとえば
SiO2、Al2O3などを例示することができる。
有機化合物の顆粒状ないしは微粒子状固体としては、
エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのα−オレフィ
ン、もしくはスチレンを主成分として生成される重合体
または共重合体を例示することができる。
また、オレフィン重合触媒(4)は、上記の微粒子状
担体、成分(h)、成分(b)〔または成分(i)〕、
予備重合により生成するオレフィン重合体および、所望
により成分(j)から形成されるオレフィン重合触媒で
あってもよい。
予備重合に用いられるオレフィンとしては、プロピレ
ン、エチレン、1−ブテンなどのオレフィンが用いられ
るが、これらと他のオレフィンとの混合物であってもよ
い。
なお、オレフィン重合用触媒(4)は、上記のような
各成分以外にもオレフィン重合に有用な他の成分、たと
えば、触媒成分としての水なども含むことができる。
プロピレン単独重合体(A5)は、上記のオレフィン重
合用触媒(4)の存在下にプロピレンの重合を行うこと
によって製造することができる。重合は懸濁重合、溶液
重合などの液相重合法あるいは気相重合法いずれにおい
ても実施できる。
液相重合法では上述した触媒調製の際に用いた不活性
炭化水素溶媒と同じものを用いることができ、プロピレ
ンを溶媒として用いることもできる。
プロピレンの重合温度は、懸濁重合法を実施する際に
は、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲であ
ることが望ましく、溶液重合法を実施する際には、通常
0〜250℃、好ましくは20〜200℃の範囲であることが望
ましい。また、気相重合法を実施する際には、重合温度
は通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃の範囲であるこ
とが望ましい。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/cm2
好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下であり、重合反応
は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法において
も行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2
段以上に分けて行うことも可能である。
第7のプロピレン重合体組成物 本発明に係る第7のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体(A5)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)とからなっている。
プロピレン単独重合体(A5) 第7のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
単独重合体(A5)は、前記第6のプロピレン重合体組成
物を構成するプロピレン単独重合体(A5)と同様のプロ
ピレン単独重合体である。
オレフィン系エラストマー(D) オレフィン系エラストマー(D)は、炭素数2〜20の
オレフィンおよび炭素数5〜20のポリエンからなる群よ
り選ばれる1種のモノマーの重合体、あるいは、炭素数
2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20のポリエンから
なる群より選ばれる2種以上のモノマーのランダム共重
合体またはブロック共重合体であって、エチレン、プロ
ピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテンから誘
導される構成単位の含有量が90モル%未満、好ましくは
85モル%以下であり、かつ、ガラス転移温度(Tg)が10
℃以下、好ましくは−100〜0℃、より好ましくは−100
〜−10℃の範囲にある。
炭素数2〜20のオレフィンとしてはエチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブ
テン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン−1、3
−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、
3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−
1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、トリメチル−
1−ブテン、エチル−1−ペンテン、1−オクテン、メ
チル−1−ペンテン、ジメチル−1−ペキセン、トリメ
チル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、メチルエ
チル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、プロピル
−1−ペンテン、1−デセン、メチル−1−ノネン、ジ
メチル−1−オクテン、トリメチル−1−ヘプテン、エ
チル−1−オクテン、メチルエチル−1−ヘプテン、ジ
エチル−1−ヘキセン、1−ドデセン、ヘキサドデセン
およびスチレンなどを挙げることができる。
炭素数5〜20のポリエンとしては、前記エチレン・オ
レフィンランダム重合体(C)の項で例示したポリエン
と同様のものが挙げられる。
このようなオレフィン系エラストマー(D)は、密度
が0.85〜0.92g/cm3、好ましくは0.85〜0.90g/cm3の範囲
にあり、135℃、デカリン中で測定される極限粘度
[η]は、0.1〜20d/g、好ましくは0.5〜10d/g、よ
り好ましくは1〜5d/gの範囲にあることが望ましい。
また、X線回折法によって測定した結晶化度が30%未
満、または非晶質であることが望ましい。
オレフィン系エラストマー(D)としては、たとえば 炭素数2〜20のオレフィンから選ばれる2種以上のモ
ノマーの共重合体、炭素数2〜20のオレフィンから選ば
れる1種のモノマーと、炭素数5〜20のポリエンから選
ばれる1種のモノマーとの共重合体、炭素数2〜20のオ
レフィンから選ばれる2種以上のモノマーと、炭素数5
〜20のポリエンから選ばれる1種のモノマーとの共重合
体などが挙げられる。
より具体的には、 エチレンから誘導される構成単位を50〜90モル%、炭
素数3〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20のポリエン
から選ばれるモノマーから誘導される構成単位を10〜50
モル%含有するエラストマー、 エチレンから誘導される構成単位を60〜90モル%、炭
素数3〜6のオレフィンおよび炭素数5、6のポリエン
から選ばれるモノマーから誘導される構成単位を10〜40
モル%含有するエラストマー、 エチレンから誘導される構成単位を65〜90モル%、プ
ロピレンおよびブテンから選ばれるモノマーから誘導さ
れる構成単位を10〜35モル%含有するエラストマー、 プロピレンから誘導される構成単位を50〜90モル%、
エチレン、炭素数4〜20のオレフィンおよび炭素数5〜
20のポリエンから選ばれるモノマーから誘導される構成
単位を10〜50モル%含有するエラストマー、 プロピレンから誘導される構成単位を50〜85モル%、
エチレン、炭素数4〜6のオレフィンおよび炭素数5、
6のポリエンから選ばれるモノマーから誘導される構成
単位を15〜50モル%含有するエラストマー、 プロピレンから誘導される構成単位を50〜80モル%、
エチレンおよびブテンから選ばれるモノマーから誘導さ
れる構成単位を20〜50モル%含有するエラストマー、 あるいは、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ゴム
中間ブロックにポリ(エチレン−ブテン)を有するスチ
レン系ブロック共重合体(SEBS)などを挙げることがで
きる。
オレフィン系エラストマー(D)は、炭素数2〜20の
オレフィンおよび炭素数5〜20のポリエンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のモノマーを、従来公知の方
法で重合または共重合することにより得られる。この重
合反応は、気相(気相法)で行うこともでき、また液相
(液相法)で行うこともできる。
なお、オレフィン系エラストマー(D)は、2種以上
組み合わせて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第7のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン単
独重合体(A5)と前記オレフィン系エラストマー(D)
とからなり、プロピレン単独重合体(A5)は、5〜95重
量%、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは50〜80
重量%の割合で含まれ、オレフィン系エラストマー
(D)は、5〜95重量%、好ましくは10〜70重量%、よ
り好ましくは20〜50重量%の割合で含まれることが望ま
しい。
第7のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、1.5〜3.5の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.92g/cm3、好ましくは0.90〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、8000〜21000kg/cm2、好ましく
は12000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜60kg・
cm/cm、好ましくは10〜40kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜1000%、好ましくは3
00〜500%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、85℃以上、好ましくは95〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第7のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
プロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用して製
造することができ、たとえばプロピレン単独重合体(A
5)と、オレフィン系エラストマー(D)とを用い、前
記第1のプロピレン重合体組成物の項で説明した(1)
〜(5)の方法に準じて製造することができる。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝撃性に優
れている。
第7のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種シートなどに好適に用いられる。
第8のプロピレン重合体組成物 第8のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体(A5)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン単独重合体(A5) 第8のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
単独重合体(A5)は、前記第6のプロピレン重合体組成
物を構成するプロピレン単独重合体(A5)と同様のプロ
ピレン単独重合体である。
オレフィン重合体(E) オレフィン重合体(E)は、エチレンから誘導される
構成単位を90モル%以上、好ましくは95モル%以上の割
合で含有するエチレン(共)重合体、ブテンから誘導さ
れる構成単位を90モル%以上、好ましくは95モル%以上
の割合で含有するブテン(共)重合体、または4−メチ
ル−1−ペンテンから誘導される構成単位を90モル%以
上、好ましくは95モル%以上の割合で含有する4−メチ
ル−1−ペンテン(共)重合体である。
前記エチレン共重合体は、炭素数3〜20のオレフィン
および炭素数5〜20のポリエンからなる群より選ばれる
モノマーから誘導される構成単位を10モル%未満の割合
で含有していてもよい。
前記ブテン共重合体は、ブテン以外の炭素数2〜20の
オレフィンおよび炭素数5〜20のポリエンからなる群よ
り選ばれるモノマーから誘導される構成単位を10モル%
未満の割合で含有していてもよい。
前記4−メチル−1−ペンテン共重合体は、4−メチ
ル−1−ペンテン以外の炭素数2〜20のオレフィンおよ
び炭素数5〜20のポリエンからなる群より選ばれるモノ
マーから誘導される構成単位を10モル%未満の割合で含
有していてもよい。
炭素数2〜20のオレフィンとしては、前記オレフィン
系エラストマー(D)の項で例示したものと同様のオレ
フィンを挙げることができる。
炭素数5〜20のポリエンとしては、前記オレフィン系
エラストマー(D)の項で例示したものと同様のポリエ
ンを挙げることができる。
このようなオレフィン重合体(E)は、密度が0.80〜
0.98g/cm3、好ましくは0.85〜0.96g/cm3の範囲にあり、
135℃、デカリン中で測定される極限粘度[η]は、0.1
〜20d/g、好ましくは0.5〜10d/g、より好ましくは
1〜5d/gの範囲にあることが望ましい。
オレフィン重合体(E)は、エチレン単独重合体また
はエチレン共重合体であることが好ましく、エチレン単
独重合体であることが特に好ましい。
オレフィン重合体(E)は、エチレン、ブテンおよび
4−メチル−1−ペンテンからなる群より選ばれる1種
のモノマーを従来公知の方法で重合するか、あるいは、
エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンから
なる群より選ばれる1種のモノマーと、前記モノマー以
外の炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20のポ
リエンからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマ
ーとを従来公知の方法で共重合することにより得られ
る。この重合反応は、気相(気相法)で行うこともで
き、また液相(液相法)で行うこともできる。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第8のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン単
独重合体(A5)と前記オレフィン重合体(E)とからな
り、プロピレン単独重合体(A5)は、5〜95重量%、好
ましくは30〜90重量%、より好ましくは50〜80重量%の
割合で含まれ、オレフィン重合体(E)は、5〜95重量
%、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜50重
量%の割合で含まれることが望ましい。
第8のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.1〜200g/10分、好ましくは1〜
100g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン重
合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mnは、
1.5〜3.5の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.80〜0.98g/cm3、好ましくは0.85〜0.94g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、12000〜21000kg/cm2、好ましく
は14000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜20kg・
cm/cm、好ましくは2〜10kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜500%、好ましくは20
0〜400%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、85℃以上、好ましくは100〜14
0℃の範囲にあることが望ましい。
第8のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
プロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用して製
造することができ、たとえばプロピレン単独重合体(A
5)と、オレフィン重合体(E)とを用い、前記第1の
プロピレン重合体組成物の項で説明した(1)〜(5)
の方法に準じて製造することができる。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れている。
第9のプロピレン重合体組成物 第9のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体(A5)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する前記プロピレン重合体(A5)とは異なる
プロピレン重合体(A6)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)とからなっている。
プロピレン単独重合体(A5) 第9のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
単独重合体(A5)は、前記第6のプロピレン重合体組成
物を構成するプロピレン単独重合体(A5)と同様のプロ
ピレン単独重合体である。
プロピレン重合体(A6) 第9のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A6)は、前記第6のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A6)と同様のプロピレン重
合体である。
オレフィン系エラストマー(D) 第9のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
系エラストマー(D)は、前記第7のプロピレン重合体
組成物を構成するオレフィン系エラストマー(D)と同
様のオレフィン系エラストマーである。
なお、オレフィン系エラストマーは、2種以上組み合
わせて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第9のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン単
独重合体(A5)と、前記プロピレン重合体(A6)〔ただ
し、プロピレン重合体(A6)と前記プロピレン単独重合
体(A5)とは同一ではない〕と、オレフィン系エラスト
マー(D)とを必須成分とし、プロピレン単独重合体
(A5)が5〜95重量%、プロピレン重合体(A6)が95重
量%以下、オレフィン系エラストマー(D)が95重量%
以下の割合で含まれている。
第9のプロピレン重合体組成物では、プロピレン単独
重合体(A5)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、3〜93重量%、好ましくは5〜
60重量%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含ま
れ、オレフィン系エラストマー(D)は、2〜92重量
%、好ましくは10〜65重量%、より好ましくは10〜40重
量%の割合で含まれることが望ましい。
第9のプロピレン重合体組成物では、前記(A5)プロ
ピレン単独重合体の極限粘度([η]A5)、前記(A6)
プロピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A5≧[η]A6のとき、[η]A5は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A5/[η]A6)は3〜30、好ましくは4〜20
の範囲にあることが望ましい。
[η]A5<[η]A6のとき、[η]A5は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A5)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第9のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.92g/cm3、好ましくは0.90〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、8000〜21000kg/cm2、好ましく
は12000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜60kg・
cm/cm、好ましくは15〜60kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜1000%、好ましくは3
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、85℃以上、好ましくは95〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第9のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第9のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン単独重合
体(A5)と、プロピレン重合体(A6)と、オレフィン系
エラストマー(D)とを用い、前記第1のプロピレン重
合体組成物の項で説明した(1)〜(5)の方法に準じ
て製造することができる。
このような第9のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性、耐衝撃性に優れている。
第9のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種フィルム、シートなどに好適に用いられる。
第10のプロピレン重合体組成物 本発明に係る第10のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体(A5)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する前記プロピレン重合体(A5)とは異なる
プロピレン重合体(A6)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン単独重合体(A5) 第10のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
単独重合体(A5)は、前記第6のプロピレン重合体組成
物を構成するプロピレン単独重合体(A5)と同様のプロ
ピレン単独重合体である。
プロピレン重合体(A6) 第10のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A6)は、前記第6のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A6)と同様のプロピレン重
合体である。
オレフィン重合体(E) 第10のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
重合体(E)は、前記第8のプロピレン重合体組成物を
構成するオレフィン重合体(E)と同様のオレフィン重
合体である。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第10のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン単
独重合体(A5)と、前記プロピレン重合体(A6)(ただ
し、プロピレン重合体(A6)と前記プロピレン単独重合
体(A5)とは同一ではない)と、オレフィン重合体
(E)とを必須成分とし、プロピレン単独重合体(A5)
が5〜95重量%、プロピレン重合体(A6)が95重量%以
下、オレフィン重合体(E)が95重量%以下の割合で含
まれている。
第10のプロピレン重合体組成物では、プロピレン単独
重合体(A5)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、3〜93重量%、好ましくは5〜
60重量%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含ま
れ、オレフィン重合体(E)は、2〜92重量%、好まし
くは10〜65重量%、より好ましくは10〜40重量%の割合
で含まれることが望ましい。
第10のプロピレン重合体組成物では、前記(A5)プロ
ピレン単独重合体の極限粘度([η]A5)、前記(A6)
プロピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A5≧[η]A6のとき、[η]A5は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A5/[η]A6)は3〜30、好ましくは4〜20
の範囲にあることが望ましい。
[η]A5<[η]A6のとき、[η]A5は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A5)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第10のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.80〜0.98g/cm3、好ましくは0.85〜0.94g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、12000〜21000kg/cm2、好ましく
は14000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜20kg・
cm/cm、好ましくは2〜10kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜500%、好ましくは20
0〜400%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、85℃以上、好ましくは100〜14
0℃の範囲にあることが望ましい。
第10のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第10のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン単独重合
体(A5)と、プロピレン重合体(A6)と、オレフィン重
合体(E)とを用い、前記第1のプロピレン重合体組成
物の項で説明した(1)〜(5)の方法に準じて製造す
ることができる。
このような第10のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性に優れている。
第11のプロピレン重合体組成物 本発明に係る第11のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体(A5)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン単独重合体(A5) 第11のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
単独重合体(A5)は、前記第6のプロピレン重合体組成
物を構成するプロピレン単独重合体(A5)と同様のプロ
ピレン単独重合体である。
オレフィン系エラストマー(D) 第11のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
系エラストマー(D)は、前記第7のプロピレン重合体
組成物を構成するオレフィン系エラストマー(D)と同
様のオレフィン系エラストマーである。
なお、オレフィン系エラストマー(D)は、2種以上
組み合わせて用いることができる。
オレフィン重合体(E) 第11のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
重合体(E)は、前記第8のプロピレン重合体組成物を
構成するオレフィン重合体(E)と同様のオレフィン重
合体である。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第11のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン単
独重合体(A5)と、前記オレフィン系エラストマー
(D)と、前記オレフィン重合体(E)とを必須成分と
し、プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重量%、オレ
フィン系エラストマー(D)が95重量%、オレフィン重
合体(E)が95重量%以下の割合で含まれている。
第11のプロピレン重合体組成物では、プロピレン単独
重合体(A5)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは50〜70重量%の割合で含まれ、オレ
フィン系エラストマー(D)は、3〜93重量%、好まし
くは10〜65重量%、より好ましくは20〜40重量%の割合
で含まれ、オレフィン重合体(E)は、2〜92重量%、
好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜30重量%
の割合で含まれることが望ましい。
第11のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、1.5〜3.5の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.93g/cm3、好ましくは0.90〜0.93g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、8000〜21000kg/cm2、好ましく
は12000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜60kg・
cm/cm、好ましくは20〜60kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜1000%、好ましくは3
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、85℃以上、好ましくは95〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第11のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第11のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン単独重合
体(A5)と、オレフィン系エラストマー(D)と、オレ
フィン重合体(E)とを用い、前記第1のプロピレン重
合体組成物の項で説明した(1)〜(5)の方法に準じ
て製造することができる。
このような第11のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝
撃性に優れている。
第11のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種フィルム、シートなどに好適に用いられる。
第12のプロピレン重合体組成物 第12のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
ることにより得られるプロピレン単独重合体(A5)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する、前記プロピレン重合体(A5)とは異な
るプロピレン重合体(A6)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン単独重合体(A5) 第12のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
単独重合体(A5)は、前記第6のプロピレン重合体組成
物を構成するプロピレン単独重合体(A5)と同様のプロ
ピレン単独重合体である。
プロピレン重合体(A6) 第12のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A6)は、前記第6のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A6)と同様のプロピレン重
合体である。
オレフィン系エラストマー(D) 第12のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
系エラストマー(D)は、前記第7のプロピレン重合体
組成物を構成するオレフィン系エラストマー(D)と同
様のオレフィン系エラストマーである。
なお、オレフィン系エラストマー(D)は、2種以上
組み合わせて用いることができる。
オレフィン重合体(E) 第12のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
重合体(E)は、前記第8のプロピレン重合体組成物を
構成するオレフィン重合体(E)と同様のオレフィン重
合体である。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第12のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン単
独重合体(A5)と、前記プロピレン重合体(A6)〔ただ
し、プロピレン重合体(A6)と前記プロピレン単独重合
体(A5)とは同一ではない〕と、オレフィン系エラスト
マー(D)と、オレフィン重合体(E)とを必須成分と
し、プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重量%、プロ
ピレン重合体(A6)が95重量%以下、オレフィン系エラ
ストマー(D)が95重量%以下、オレフィン重合体
(E)を95重量%以下の割合で含まれている。
第12のプロピレン重合体組成物では、プロピレン単独
重合体(A5)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは30〜50重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、2〜92重量%、好ましくは5〜
60重量%、より好ましくは30〜50重量%の割合で含ま
れ、オレフィン系エラストマー(D)は、2〜92重量
%、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜30重
量%の割合で含まれ、オレフィン重合体(E)は、1〜
91重量%、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10
〜30重量%の割合で含まれることが望ましい。
第12のプロピレン重合体組成物では、前記(A5)プロ
ピレン単独重合体の極限粘度([η]A5)、前記(A6)
プロピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A5≧[η]A6のとき、[η]A5は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A5/[η]A6)は3〜30、好ましくは4〜20
の範囲にあることが望ましい。
[η]A5<[η]A6のとき、[η]A5は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A5)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第12のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.93g/cm3、好ましくは0.90〜0.93g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、8000〜21000kg/cm2、好ましく
は12000〜20000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜60kg・
cm/cm、好ましくは20〜60kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜1000%、好ましくは3
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、85℃以上、好ましくは95〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第12のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第12のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン単独重合
体(A5)と、プロピレン重合体(A6)と、オレフィン系
エラストマー(D)と、オレフィン重合体(E)とを用
い、前記第1のプロピレン重合体組成物の項で説明した
(1)〜(5)の方法に準じて製造することができる。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
第12のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種フィルム、シートなどに好適に用いられる。
第13のプロピレン重合体組成物 第13のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有するプロピレン共重合体(A7)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)とは異
なるプロピレン重合体(A6)とからなっている。
プロピレン共重合体(A7) プロピレン共重合体(A7)は、前記プロピレン単独重
合体(A5)と同様のオレフィン重合用触媒(4)を用い
て製造されるプロピレンと、エチレンおよび炭素数4〜
20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも
1種のα−オレフィンとのランダム共重合体である。
プロピレン共重合体(A7)は、プロピレン単位を90モ
ル%以上、好ましくは90〜98モル%、より好ましくは90
〜96モル%以上の割合で含有し、エチレンおよび炭素数
4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれるα−オ
レフィンから誘導されるコモノマー単位を10モル%以
下、好ましくは2〜10モル%、より好ましくは4〜10モ
ル%の割合で含有することが望ましい。
ここで、炭素数が4〜20のα−オレフィンとしては、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、2−エ
チル−1−ヘキセン、1−デセン、1−ドデセン、1−
テトラデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。
共重合に用いられるコモノマーとしては、エチレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセンであることが好ましい。
プロピレン共重合体(A7)は、230℃、荷重2.16kgで
測定されるMFRが0.01〜1000g/10分、好ましくは0.5〜20
0分の範囲にあることが望ましく、GPCにより求められる
Mw/Mnが1.5〜3.5、好ましくは2.0〜3.0、より好ましく
は2.0〜2.5の範囲にあることが望ましい。
135℃デカリン中で測定される極限粘度[η]は、0.1
〜20d/g、好ましくは0.5〜10d/g、より好ましくは
1〜5d/gの範囲にあることが望ましく、重量平均分子
量は、1×103〜500×104、好ましくは1×104〜100×1
04の範囲にあることが望ましい。
X線回折により測定される結晶化度が、20%以上、好
ましくは30%以上であることが望ましい。
さらに、トリアドタクティシティー(mm分率)は、9
8.0%以上、好ましくは98.2%以上、より好ましくは98.
5%以上であることが望ましい。
プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規則
単位の割合は、0.5%以下、好ましくは0.18%以下、よ
り好ましくは0.15%以下であることが望ましい。
プロピレンモノマーの1,3−挿入に基づく位置不規則
単位の割合は、13C−NMRによる測定の検出下限未満(0.
03%未満)であることが望ましい。
プロピレン重合体(A6) 第13のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A6)は、前記第6のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A6)と同様のプロピレン重
合体である。
プロピレン重合体組成物 第13のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン共
重合体(A7)と、前記プロピレン重合体(A6)〔ただ
し、プロピレン重合体(A6)と前記プロピレン共重合体
(A7)とは同一ではない〕とからなり、プロピレン共重
合体(A7)は、5〜95重量%、好ましくは15〜85重量
%、より好ましくは30〜70重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、5〜95重量%、好ましくは15〜
85重量%、より好ましくは30〜70重量%の割合で含まれ
ることが望ましい。
第13プロピレン重合体組成物では、前記(A7)プロピ
レン共重合体の極限粘度([η]A7)、前記(A6)プロ
ピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A7≧[η]A6のとき、[η]A7は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A7/[η]A6)は、3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
[η]A7<[η]A6のとき、[η]A7は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A7)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第13のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.88〜0.92g/cm3、好ましくは0.89〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、2000〜20000kg/cm2、好ましく
は4000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜20kg・
cm/cm、好ましくは5〜20kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜2000%、好ましくは2
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第13のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第13のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえば(A7)プロピレン共
重合体と、(A6)プロピレン重合体とを用い、前記第1
のプロピレン重合体組成物の項で説明した(1)〜
(5)の方法に準じて製造することができる。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性に優れ
ている。
第14のプロピレン重合体組成物 第14のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、プロピレンから誘導される構成
単位を90モル%以上の割合で含有するプロピレン共重合
体(A7)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)とからなっている。
プロピレン共重合体(A7) 第14のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
共重合体(A7)は、前記第13のプロピレン重合体組成物
を構成するプロピレン共重合体(A7)と同様のプロピレ
ン共重合体である。
オレフィン系エラストマー(D) 第14のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
系エラストマー(D)は、前記第7のプロピレン重合体
組成物を構成するオレフィン系エラストマー(D)と同
様のオレフィン系エラストマーである。
なお、オレフィン系エラストマー(D)は、2種以上
組み合わせて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第14のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン共
重合体(A7)と前記オレフィン系エラストマー(D)と
からなり、プロピレン共重合体(A7)は、5〜95重量
%、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは50〜80重
量%の割合で含まれ、オレフィン系エラストマー(D)
は、5〜95重量%、好ましくは10〜70重量%、より好ま
しくは20〜50重量%の割合で含まれることが望ましい。
第14のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、1.5〜3.5の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.87〜0.92g/cm3、好ましくは0.88〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、2000〜20000kg/cm2、好ましく
は4000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜60kg・
cm/cm、好ましくは20〜60kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜2000%、好ましくは2
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第14のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
プロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用して製
造することができ、たとえばプロピレン共重合体(A7)
と、オレフィン系エラストマー(D)とを用い、前記第
1のプロピレン重合体組成物の項で説明した(1)〜
(5)の方法に準じて製造することができる。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝撃性に優
れている。
第14のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種シートなどに好適に用いられる。
第15のプロピレン重合体組成物 第15のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、プロピレンから誘導される構成
単位を90モル%以上の割合で含有するプロピレン共重合
体(A7)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン共重合体(A7) 第15のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
共重合体(A7)は、前記第13のプロピレン重合体組成物
を構成するプロピレン共重合体(A7)と同様のプロピレ
ン共重合体である。
オレフィン重合体(E) 第15のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
重合体(E)は、前記第8のプロピレン重合体組成物を
構成するオレフィン重合体(E)と同様のオレフィン重
合体である。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第15のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン共
重合体(A7)と前記オレフィン重合体(E)とからな
り、プロピレン共重合体(A7)は、5〜95重量%、好ま
しくは30〜90重量%、より好ましくは50〜80重量%の割
合で含まれ、オレフィン重合体(E)は、5〜95重量
%、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜50重
量%の割合で含まれることが望ましい。
第15のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、1.5〜3.5の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.80〜0.98g/cm3、好ましくは0.85〜0.94g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、2000〜20000kg/cm2、好ましく
は4000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜20kg・
cm/cm、好ましくは5〜20kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜2000%、好ましくは2
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第15のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
プロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用して製
造することができ、たとえばプロピレン共重合体(A7)
と、オレフィン重合体(E)とを用い、前記第1のプロ
ピレン重合体組成物の項で説明した(1)〜(5)の方
法に準じて製造することができる。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れている。
第16のプロピレン重合体組成物 第16のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、プロピレンから誘導される構成
単位を90モル%以上の割合で含有するプロピレン共重合
体(A7)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)とは異
なるプロピレン重合体(A6)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)とからなっている プロピレン共重合体(A7) 第16のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
共重合体(A7)は、前記第13のプロピレン重合体組成物
を構成するプロピレン共重合体(A7)と同様のプロピレ
ン共重合体である。
プロピレン重合体(A6) 第16のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A7)は、前記第6のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A6)と同様のプロピレン重
合体である。
オレフィン系エラストマー(D) 第16のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
系エラストマー(D)は、前記第7のプロピレン重合体
組成物を構成するオレフィン系エラストマー(D)と同
様のオレフィン系エラストマーである。
なお、オレフィン系エラストマー(D)は、2種以上
組み合わせて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第16のプロピレン重合体組成物 は、前記プロピレン共重合体(A7)と、前記プロピレン
重合体(A6)〔ただし、プロピレン重合体(A6)と前記
プロピレン共重合体(A7)とは同一ではない〕と、オレ
フィン系エラストマー(D)とを必須成分とし、プロピ
レン共重合体(A7)が5〜95重量%、プロピレン重合体
(A6)が95重量%以下、オレフィン系エラストマー
(D)が95重量%以下の割合で含まれている。
第16のプロピレン重合体組成物では、プロピレン共重
合体(A7)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、3〜93重量%、好ましくは5〜
60重量%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含ま
れ、オレフィン系エラストマー(D)は、2〜92重量
%、好ましくは10〜65重量%、より好ましくは10〜40重
量%の割合で含まれることが望ましい。
第16のプロピレン重合体組成物では、前記(A7)プロ
ピレン共重合体の極限粘度([η]A7)、前記(A6)プ
ロピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A7≧[η]A6のとき、[η]A7は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A7/[η]A6)は3〜30、好ましくは4〜20
の範囲にあることが望ましい。
[η]A7<[η]A6のとき、[η]A7は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A7)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第16のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.87〜0.92g/cm3、好ましくは0.88〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、2000〜20000kg/cm2、好ましく
は4000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜60kg・
cm/cm、好ましくは20〜60kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜2000%、好ましくは2
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第16のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第16のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン共重合体
(A7)と、プロピレン重合体(A6)と、オレフィン系エ
ラストマー(D)とを用い、前記第1のプロピレン重合
体組成物の項で説明した(1)〜(5)の方法に準じて
製造することができる。
このような第16のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性、耐衝撃性に優れている。
第16のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種フィルム、シートなどに好適に用いられる。
第17のプロピレン重合体組成物 第17のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、プロピレンから誘導される構成
単位を90モル%以上の割合で含有するプロピレン共重合
体(A7)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)とは異
なるプロピレン重合体(A6)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン共重合体(A7) 第17のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
共重合体(A7)は、前記第13のプロピレン重合体組成物
を構成するプロピレン共重合体(A7)と同様のプロピレ
ン共重合体である。
プロピレン重合体(A6) 第17のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A6)は、前記第6のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A6)と同様のプロピレン重
合体である。
オレフィン重合体(E) 第17のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
重合体(E)は、前記第8のプロピレン重合体組成物を
構成するオレフィン重合体(E)と同様のオレフィン重
合体である。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第17のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン共
重合体(A7)と、前記プロピレン重合体(A6)〔ただ
し、プロピレン重合体(A6)と前記プロピレン共重合体
(A7)とは同一ではない〕と、オレフィン重合体(E)
とを必須成分とし、プロピレン共重合体(A7)が5〜95
重量%、プロピレン重合体(A6)が95重量%以下、オレ
フィン重合体(E)が95重量%以下の割合で含まれてい
る。
第17のプロピレン重合体組成物では、プロピレン共重
合体(A7)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、3〜93重量%、好ましくは5〜
60重量%、より好ましくは30〜60重量%の割合で含ま
れ、オレフィン重合体(E)は、2〜92重量%、好まし
くは10〜65重量%、より好ましくは10〜40重量%の割合
で含まれることが望ましい。
第17のプロピレン重合体組成物では、前記(A7)プロ
ピレン共重合体の極限粘度([η]A7)、前記(A6)プ
ロピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A7≧[η]A6のとき、[η]A7は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A7/[η]A6)は3〜30、好ましくは4〜20
の範囲にあることが望ましい。
[η]A7<[η]A6のとき、[η]A7は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A7)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第17のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.80〜0.98g/cm3、好ましくは0.85〜0.94g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、2000〜20000kg/cm2、好ましく
は4000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において2〜20kg・
cm/cm、好ましくは5〜20kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、100〜2000%、好ましくは2
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第17のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第17のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン共重合体
(A7)と、プロピレン重合体(A6)と、オレフィン重合
体(E)とを用い、前記第1のプロピレン重合体組成物
の項で説明した(1)〜(5)の方法に準じて製造する
ことができる。
このような第17のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、成形
性に優れている。
第18のプロピレン重合体組成物 第18のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、プロピレンから誘導される構成
単位を90モル%以上の割合で含有するプロピレン共重合
体(A7)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン共重合体(A7) 第18のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
共重合体(A7)は、前記第13のプロピレン重合体組成物
を構成するプロピレン共重合体(A7)と同様のプロピレ
ン共重合体である。
オレフィン系エラストマー(D) 第18のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
系エラストマー(D)は、前記第7のプロピレン重合体
組成物を構成するオレフィン系エラストマー(D)と同
様のオレフィン系エラストマーである。
なお、オレフィン系エラストマー(D)は、2種以上
組み合わせて用いることができる。
オレフィン重合体(E) 第18のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
重合体(E)は、前記第8のプロピレン重合体組成物を
構成するオレフィン重合体(E)と同様のオレフィン重
合体である。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第18のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン共
重合体(A7)と、前記オレフィン系エラストマー(D)
と、前記オレフィン重合体(E)とを必須成分とし、プ
ロピレン共重合体(A7)が5〜95重量%、オレフィン系
エラストマー(D)が95重量%、オレフィン重合体
(E)が95重量%以下の割合で含まれている。
第18のプロピレン重合体組成物では、プロピレン共重
合体(A7)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは50〜70重量%の割合で含まれ、オレ
フィン系エラストマー(D)は、3〜93重量%、好まし
くは10〜65重量%、より好ましくは20〜40重量%の割合
で含まれ、オレフィン重合体(E)は、2〜92重量%、
好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜30重量%
の割合で含まれることが望ましい。
第18のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、1.5〜3.5の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.87〜0.92g/cm3、好ましくは0.88〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、2000〜20000kg/cm2、好ましく
は4000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において1〜60kg・
cm/cm、好ましくは20〜60kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜2000%、好ましくは2
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第18のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第18のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン共重合体
(A7)と、オレフィン系エラストマー(D)と、オレフ
ィン重合体(E)とを用い、前記第1のプロピレン重合
体組成物の項で説明した(1)〜(5)の方法に準じて
製造することができる。
このような第18のプロピレン重合体組成物は、耐熱
性、剛性および引張り破断伸びに優れるとともに、耐衝
撃性に優れている。
第18のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種フィルム、シートなどに好適に用いられる。
第19のプロピレン重合体組成物 第19のプロピレン重合体組成物は、 (i)(h)上記式(I)で表される遷移金属化合物
と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対
を形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
することにより得られ、プロピレンから誘導される構成
単位を90モル%以上の割合で含有するプロピレン共重合
体(A7)と、 プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以上の
割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)とは異
なるプロピレン重合体(A6)と、 (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20
のポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーを重
合または共重合することにより得られ、(2)エチレ
ン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル−1−ペンテ
ンから誘導される構成単位の含有量が90モル%未満であ
り、(3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下であるオレ
フィン系エラストマー(D)と、 エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンか
らなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導される構
成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン重合
体(E)とからなっている。
プロピレン共重合体(A7) 第19のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
共重合体(A7)は、前記第13のプロピレン重合体組成物
を構成するプロピレン共重合体(A7)と同様のプロピレ
ン共重合体である。
プロピレン重合体(A6) 第19のプロピレン重合体組成物を構成するプロピレン
重合体(A6)は、前記第6のプロピレン重合体組成物を
構成するプロピレン重合体(A6)と同様のプロピレン重
合体である。
オレフィン系エラストマー(D) 第19のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
系エラストマー(D)は、前記第7のプロピレン重合体
組成物を構成するオレフィン系エラストマー(D)と同
様のオレフィン系エラストマーである。
なお、オレフィン系エラストマー(D)は、2種以上
組み合わせて用いることができる。
オレフィン重合体(E) 第19のプロピレン重合体組成物を構成するオレフィン
重合体(E)は、前記第8のプロピレン重合体組成物を
構成するオレフィン重合体(E)と同様のオレフィン重
合体である。
なお、オレフィン重合体(E)は、2種以上組み合わ
せて用いることができる。
プロピレン重合体組成物 第19のプロピレン重合体組成物は、前記プロピレン共
重合体(A7)と、前記プロピレン重合体(A6)〔ただ
し、プロピレン重合体(A6)と前記プロピレン共重合体
(A7)とは同一ではない〕と、オレフィン系エラストマ
ー(D)と、オレフィン重合体(E)とを必須成分と
し、プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量%、プロピ
レン重合体(A6)が95重量%以下、オレフィン系エラス
トマー(D)が95重量%以下、オレフィン重合体(E)
を95重量%以下の割合で含まれている。
第19のプロピレン重合体組成物では、プロピレン共重
合体(A7)は、5〜95重量%、好ましくは30〜85重量
%、より好ましくは30〜50重量%の割合で含まれ、プロ
ピレン重合体(A6)は、2〜92重量%、好ましくは5〜
60重量%、より好ましくは30〜50重量%の割合で含ま
れ、オレフィン系エラストマー(D)は、2〜92重量
%、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜30重
量%の割合で含まれ、オレフィン重合体(E)は、1〜
91重量%、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10
〜30重量%の割合で含まれることが望ましい。
第19のプロピレン重合体組成物では、前記(A7)プロ
ピレン共重合体の極限粘度([η]A7)、前記(A6)プ
ロピレン重合体の極限粘度([η]A6)は、 [η]A7≧[η]A6のとき、[η]A7は、1〜10d/
g、好ましくは2〜5d/gの範囲にあり、[η]A6は、
0.2〜1.5d/g、好ましくは0.3〜1.0の範囲にあり、か
つ([η]A7/[η]A6)は3〜30、好ましくは4〜20
の範囲にあることが望ましい。
[η]A7<[η]A6のとき、[η]A7は、0.2〜1.5d
/g、好ましくは0.3〜1.0d/gの範囲にあり、[η]
A6は、1〜10d/g、好ましくは2〜5の範囲にあり、
かつ([η]A6/[η]A7)は3〜30、好ましくは4〜2
0の範囲にあることが望ましい。
第19のプロピレン重合体組成物は、230℃、荷重2.16k
gで測定されるMFRは、0.01〜1000g/10分、好ましくは0.
5〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、プロピレン
重合体組成物を構成するプロピレン成分全体のMw/Mn
は、4〜15の範囲にあることが望ましい。
密度は、0.87〜0.92g/cm3、好ましくは0.88〜0.92g/c
m3の範囲にあることが望ましい。
曲げ弾性率(FM)は、2000〜20000kg/cm2、好ましく
は4000〜15000kg/cm2の範囲にあることが望ましい。
アイゾット衝撃値(IZ)は、23℃において10〜60kg・
cm/cm、好ましくは20〜60kg・cm/cmの範囲にあることが
望ましい。
引張り破断伸び(EL)は、200〜2000%、好ましくは2
00〜1000%の範囲にあることが望ましい。
熱変形温度(HDT)は、80℃以上、好ましくは90〜140
℃の範囲にあることが望ましい。
第19のプロピレン重合体組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、前記第1のプロピレン重合体組成物
に配合されてもよい添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
第19のプロピレン重合体組成物は、公知の方法を利用
して製造することができ、たとえばプロピレン共重合体
(A7)と、プロピレン重合体(A6)と、オレフィン系エ
ラストマー(D)と、オレフィン重合体(E)とを用
い、前記第1のプロピレン重合体組成物の項で説明した
(1)〜(5)の方法に準じて製造することができる。
このようなプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性
および引張り破断伸びに優れるとともに、成形性、耐衝
撃性に優れている。
第19のプロピレン重合体組成物は、各種構造材料、た
とえば、自動車、家電などの用途、または日用品、ある
いは各種フィルム、シートなどに好適に用いられる。
発明の効果 本発明のプロピレン重合体組成物は、耐熱性、剛性お
よび引張り破断伸びに優れている。
実施例 以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
なお本発明において、各物性は下記のようにして測定
される。
[極限粘度[η]] 135℃デカリン中で測定した。
[メルトフローレート(MFR)] ASTM D1238に準拠して測定した。
条 件:230℃、2.16kg [曲げ弾性率(FM)] ASTM D790に準拠して測定した。
試験片 :12.7(幅)×6.4(厚さ)×127(長さ) スパン間:100mm 曲げ速度:2mm/分 [アイゾット衝撃値(IZ)] ASTM D256に準拠して測定した。
温度 :23℃、−30℃ 試験片:12.7(幅)×6.4(厚さ)×64(長さ) ノッチは機械加工 [引張り破断伸び(EL)] ASTM D638に準拠して測定した。
温度:23℃ [熱変形温度(HDT)] ASTM D648に準拠して測定した。
試験片:12.7(幅)×6.4(厚さ)×127(長さ) 製造例 [プロピレン重合体(1)の重合] rac−ジメチルシリルビス(2−メチルインデニル)
ジルコニウムジクロリドをZr原子に換算して0.0030ミリ
モルとメチルアルミノキサン1.50ミリモルを混合し、触
媒成分を調製した。
充分に窒素置換した4のステンレス製オートクレー
ブに、精製したトルエン1を入れ、プロピレン雰囲気
下におき20分攪拌した。次に反応系を昇温し、30℃にな
った時点でメチルアルミノキサン1.5ミリモルと上記触
媒成分を加え、プロピレン圧3kg/cm2−Gとして40℃で
1時間重合を行った。重合後、濾過によって溶媒を取り
除き、メタノールで洗浄した後、真空下80℃で10時間乾
燥した。
得られたポリマー〔プロピレン重合体(1)〕は146g
であり、重合活性は48,700g−PP/ミリモルZr、[η]は
2.58d/g、MFRは1.9g/10分、Mwは339,000、Mw/Mnは2.0
3であった。
[プロピレン重合体(2)の重合] 〈固体触媒成分の調製〉 充分に窒素置換した500mの反応器にシリカ(富士デ
ヴィソン社製F−948を窒素流通下200℃で6時間乾燥し
たもの)25g、トルエン310mを仕込み、攪拌しながら
系を0℃とした。ここへ、有機アルミニウムオキシ化合
物(シェリング社製メチルアルミノキサンをトルエンで
希釈したもの、2.1モル/)90mを窒素雰囲気下60分
かけて滴下した。次いでこの温度で30分、90℃で4時間
反応させた。その後反応系を放冷し、60℃になった時点
で上澄み溶液をデカンテーションによって取り除き、続
いて室温下、トルエン150mで3回洗浄した。
この結果、シリカ1gに対してAlを6.8ミリモル有する
固体触媒成分(C−1)を得た。
〈予備重合触媒成分(C−2)の調製〉 充分に窒素置換した500mの反応器にn−ヘキサン32
0mを仕込み、上記で得た固体触媒成分(C−1)をAl
原子に換算して40ミリモル、rac−ジメチルシリルビス
(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリドをZr
原子に換算して0.04ミリモルを加え10分間攪拌した。こ
こにトリイソブチルアルミニウムを1.2ミリモル加えて
更に10分間攪拌した後、プロピレンガス(13.4/時)
を1時間、20℃で流通させ、プロピレンの予備重合を行
った。上澄み溶液をデカンテーションによって取り除
き、デカン150mで3回洗浄した。
この結果、固体触媒1gあたりZr;0.0042ミリモル、Al;
4.35ミリモルが担持された予備重合触媒成分(C−2)
を得た。
〈重 合〉 充分に窒素置換した4のステンレス製オートクレー
ブに、n−ヘキサン1.5を入れ、プロピレン雰囲気下
におき20分攪拌した。次に反応系を昇温し、50℃になっ
た時点でトリイソブチルアルミニウム2.90ミリモル、上
記予備重合触媒成分(C−2)をZr原子に換算して0.00
30ミリモル加え、水素150mを封入し、プロピレン圧7k
g/cm2−Gとして60℃で2時間重合を行った。重合後、
濾過によって溶媒を取り除き、メタノールで洗浄した
後、真空下80℃で10時間乾燥した。
得られたポリマー〔プロピレン重合体(2)〕は304g
であり、重合活性は101,000g−PP/ミリモル−Zr、
[η]は1.01d/g、MFRは145g/10分、Mw/Mnは3.78であ
った。
[プロピレン重合体(3)の重合] 〈予備重合触媒成分(C−3)の調製〉 充分に窒素置換した500mの反応器にn−ヘキサン35
0mを仕込み、上記で得た固体触媒成分(C−1)をAl
原子に換算して16ミリモル、rac−ジメチルシリルビス
(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリドをZr
原子に換算して0.04ミリモルを加え10分間攪拌した。こ
こにトリイソブチルアルミニウムを1.2ミリモル加えて
更に10分間攪拌した後、プロピレンガス(13.4/時)
を1時間、20℃で流通させ、プロピレンの予備重合を行
った。上澄み溶液をデカンテーションによって取り除
き、デカン150mで3回洗浄した。
この結果、固体触媒1gあたりZr;0.0011ミリモル、Al;
4.50ミリモルが担持された予備重合触媒成分(C−3)
を得た。
〈重 合〉 充分に窒素置換した2のステンレス製オートクレー
ブに、n−ヘキサン750mを入れ、プロピレン雰囲気下
におき20分攪拌した。次に反応系を昇温し、50℃になっ
た時点でトリイソブチルアルミニウム2.7ミリモル、上
記予備重合触媒成分(C−3)をZr原子に換算して0.04
5ミリモル加え、プロピレン圧7kg/cm2−Gとして60℃で
1.5時間重合を行った。重合後、濾過によって溶媒を取
り除き、メタノールで洗浄した後、真空下80℃で10時間
乾燥した。
得られたポリマー〔プロピレン重合体(3)〕は403g
であり、重合活性は89,600g−PP/ミリモルZr、[η]は
1.33d/g、MFRは34g/10分、Mw/Mnは2.93であった。
[プロピレン重合体(4)の重合] 〈固体状チタン触媒成分の調製〉 無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mおよび2
−エチルヘキシルアルコール390.6gを混合し、次いで13
0℃で2時間加熱して均一溶媒とした後、この溶液中に
無水フタル酸21.3gを添加し、さらに、130℃にて1時間
攪拌混合を行い、無水フタル酸をこの均一溶液に溶解さ
せた。このようにして得られた均一溶液を室温に冷却し
た後、この均一溶液75mを−20℃に保持した四塩化チ
タン200m中に1時間にわたって全量滴下装入した。装
入終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇
温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル(D
IBP)5.22gを添加し、これより2時間同温度にて攪拌下
保持した。2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採
取し、この固体部を275mの四塩化チタンにて再懸濁さ
せた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行った。
反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃
デカンおよびヘキサンにて、洗液中に遊離のチタン化合
物が検出されなくなるまで充分洗浄した。以上の操作に
よって調製した固体状チタン触媒成分はデカンスラリー
として存在したが、この内の一部を触媒組成を調べる目
的で乾燥した。
このようにして得られた固体状チタン触媒成分の組成
はチタン2.4重量%、塩素60重量%、マグネシウム20重
量%およびDIBP13.0重量%であった。
〈予備重合触媒成分(C−4)の調製〉 400mの攪拌器付四ツ口ガラス製反応器に窒素雰囲気
下精製ヘキサン150m、トリエチルアルミニウム15ミリ
モル、ジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)3
ミリモルおよび上記固体状チタン触媒成分をTi原子換算
で1.5ミリモル添加した後、20℃で3.2/時の速度でプ
ロピレンを1時間この反応器に供給した。プロピレンの
供給が終了したところで反応器内を窒素で置換し上澄の
除去および精製ヘキサンの添加からなる洗浄操作を2回
行った後、精製ヘキサンで再懸濁して触媒ビンに全量移
液し、予備重合触媒成分(C−4)を得た。
〈重 合〉 17のオートクレーブに室温プロピレン雰囲気下でプ
ロピレンを4kg注入し、水素11を添加し、60℃に昇温
した後、トリエチルアルミニウム5ミリモル、DCPMS5ミ
リモル、上記予備重合触媒成分(C−4)をTi原子に換
算して0.05ミリモル添加し70℃にさらに昇温し、この温
度で40分重合反応を行った。反応終了後、直ちに少量の
エタノールを系内に添加して触媒を分解し、未反応のプ
ロピレンと水素をパージし白色粉末状重合体を得た。得
られた白色粉末状重合体を真空下80℃で10時間乾燥し
た。
乾燥後の白色粉末状重合体〔プロピレン重合体
(4)〕の収量は1630gであり、したがって活性は32,60
0g−PP/ミリモルTiであり、沸騰ヘプタン抽出残率(I.
I.)は99.1%、[η]は3.0d/g、MFRは1.2g/10分、Mw
/Mnは5.1であった。
[プロピレン重合体(5)の重合] 前記プロピレン重合体(4)の重合において、添加す
る水素の量を150とした他は、プロピレン重合体
(4)の重合と全く同様にして重合、後処理を行った。
得られたポリマー〔プロピレン重合体(5)〕は2030
gであり、重合活性は40600g−PP/ミリモル−Tiに相当し
た。[η]は1.10d/g、MFRは155g/10分、Mw/Mnは4.
9、沸騰ヘプタン抽出残率(I.I.)は97.0%であった。
[プロピレン重合体(6)の重合] 前記プロピレン重合体(4)の重合において、添加す
る水素の量を60とした他は、プロピレン重合体(4)
の重合と全く同様にして重合、後処理を行った。
得られたポリマー〔プロピレン重合体(6)〕は1905
gであり、重合活性は38100g−PP/ミリモル−Tiに相当し
た。[η]は1.55d/g、MFRは25g/10分、Mw/Mnは5.0、
沸騰ヘプタン抽出残率(I.I.)は98.8%であった。
[プロピレン重合体(7)の重合] 〈3−(2−ビフェニリル)−2−エチルプロピオン酸
の合成〉 2−4口丸底フラスコ(攪拌器、ジムロートコンデ
ンサー、滴下ロート、温度計付)にカリウム−t−ブト
キシド40.4g(360ミリモル)、トルエン300m、N−メ
チルピロリドン60mを加え、窒素雰囲気で60℃に加温
しながら、エチルマロン酸ジエチル62.1g(330ミリモ
ル)をトルエン150mに溶解した溶液を滴下した。滴下
終了後、同温で1時間反応させた。次に同温で2−フェ
ニルベンジルブロミド60.8g(300ミリモル)を90mの
トルエンに溶解した溶液を滴下した。滴下終了後昇温
し、2時間還流した。反応混合物を水600mに注ぎ、2N
−HClを加えてpH=1とした。有機相を分離し、水相を
トルエン200mでさらに3回抽出した。合わせた有機相
を飽和食塩水で中性まで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し
た。溶媒を減圧下で濃縮し、黄橙色液体の濃縮物110g得
た。
2−4口丸底フラスコ(攪拌器、ジムロートコンデ
ンサー、滴下ロート、温度計付)に水酸化カリウム202g
(3.06モル)とメタノール水溶液480m(メタノール/
水=4/1(=v/v))を加えた。室温下、窒素雰囲気で上
記濃縮物をメタノール水溶液150m(メタノール/水=
4/1(=v/v))に溶解させた溶液を滴下した。滴下後、
昇温し、4時間還流させた。その後、室温まで冷却し、
析出した固体を濾過した。濾物を水に溶解させ、硫酸を
加え酸性(pH=1)とし、塩化メチレン200mで5回抽
出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥した。溶媒
を減圧下濃縮して、白色固体の生成物72.6gを得た。
次に、1−3口丸底フラスコ(攪拌器、ジムロート
コンデンサー、温度計付)に上記白色固体72.6g、酢酸1
68m、水111mおよび濃硫酸39.3mを加え、窒素雰囲
気で6時間還流させた。反応終了後、酢酸を減圧下で留
去し水150mを加え、塩化メチレン150mで3回抽出し
た。合わせた有機相を飽和食塩水150mで洗浄後、無水
Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧で留去し、残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1
→1/1容量部で展開)で分離精製して白色固体41.1gを得
た(収率:54%)。
得られた生成物の物性を下記に示す。
FD−MS:254(M+) mp. :91.2〜94.0℃ NMR(CDCl3、90MHz): δ=0.71(t、J=7.2Hz、3H、CH3); 1.16〜1.58(m、2H); 2.32(bquin、J=7.0Hz、1H、 ); 2.61〜2.99(m、2H); 6.89〜7.47(m、9H) IR(KBr disk):1696cm-1(νc=o) 〈3−(2−ビフェニリル)−2−エチルプロピオニル
クロリドの合成〉 300m−3口丸底フラスコ(スターラーチップ、ジム
ロートコンデンサー、温度計、NaOHトラップ付)に3−
(2−ビフェニリル)−2−エチルプロピオン酸39.9g
(157.2ミリモル)と塩化チオニル77.7m(1065ミリモ
ル)を加え、窒素雰囲気で2.5時間加熱還流させた。反
応終了後、未反応の塩化チオニルを減圧で蒸留して黄橙
色液体の粗生成物45.6gを得た。この酸クロリドはこれ
以上精製せず次の反応に用いた。
得られた生成物の物性を下記に示す。
IR(Neat):1786cm-1(νc=o) 〈4−エチル−2−フェニル−1−インダノンの合成〉 500m−3口丸底フラスコ(攪拌器、ジムロートコン
デンサー、滴下ロート、温度計、NaOHトラップ付)に無
水塩化アルミニウム24.1g(181ミリモル)と二硫化炭素
150mを加え、氷冷下、窒素雰囲気で前記で得られた3
−(2−ビフェニリル)−2−エチルプロピオニルクロ
リド45.6g(52.4ミリモル)を二硫化炭素63mに溶解し
た溶液を滴下した。滴下終了後、内温を室温に上げ、1
時間反応させた。反応溶液を氷水600mに注いで分解
し、エーテル300mで2回抽出した。合わせた有機相を
飽和NaHCO3水300m、次に飽和食塩水300mで洗浄し、
無水Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧で留去し、残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=
10/1容量部で展開)で分離精製して目的物を黄色固体と
して32.4g得た(収率:88%)。
得られた生成物の物性を下記に示す。
NMR(CDCl3、90MHz): δ=0.98(t、J=7.2Hz、3H、CH3); 1.60〜2.20(m、2H); 2.42〜2.82(m、1H、 ); 2.80(dd、J=3.8Hz、16.5Hz、1H); 3.36(dd、J=7.6Hz、16.5Hz、1H); 7.09〜7.91(m、8H) IR(Neat):1705cm-1(νc=o) 〈2−エチル−1−ヒドロキシ−2−フェニルインダン
の合成〉 500m−3口丸底フラスコ(スターラーチップ、ジム
ロートコンデンサー、滴下ロート、温度計付)に水素化
ホウ素ナトリウム2.55g(67.8ミリモル)と84mのエタ
ノールを加え、窒素雰囲気下室温で2−エチル−4−フ
ェニル−1−インダノン31.8g(135.3ミリモル)を60m
のエタノールに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了
後、50℃に昇温し、さらに3.5時間反応させた。反応後
冷却し、未反応の水素化ホウ素ナトリウムをアセトンを
滴下して分解した。次に反応混合物を減圧下、濃縮し、
水150mとエーテル150mを加え抽出した。有機相を分
離後、水相をエーテル100mで2回抽出した。合わせた
有機相を飽和食塩水300mで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥
した。溶媒を減圧下で留去して粘調な淡黄色液体の目的
物(2種類の異性体混合物)を32g得た(収率:99%)。
得られた生成物の物性を下記に示す。
NMR(CDCl3、90MHz): δ=1.02(t、J=7.1Hz、3H、CH3); 1.31〜3.28(m、5H); 4.86、5.03(それぞれd、それぞれJ=6.4H
z、5.1Hz、合わせて1H、 ); 7.10〜7.66(m、8H) IR(Neat):3340cm-1(νc=o) 〈2−エチル−4−フェニルインデンの合成〉 1−4口丸底フラスコ(攪拌器、滴下ロート、温度
計付)に2−エチル−1−ヒドロキシ−4−フェニルイ
ンダン29.3g(123.9ミリモル)、トリエチルアミン51.6
g(371.4ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン0.75
g(6.3ミリモル)および塩化メチレン294mを加えた。
氷冷下、窒素雰囲気でメタンスルホニルクロリド19.2m
(247.5ミリモル)を塩化メチレン19.5mに溶解した
溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、同温度でさらに
3.5時間反応させた。反応混合物を氷水500mに注いだ
後、有機相を分離し、水相を塩化メチレン150mでさら
に2回抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO3水、次に
飽和食塩水で洗浄した後、無水Na2SO4で乾燥した。溶媒
を減圧で留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサンで展開)で分離精製して目的物(2種類の異
性体混合物)を淡黄色液体として19.7g得た(収率:73
%)。
得られた生成物の物性を下記に示す。
NMR(CDCl3、90MHz): δ=1.20(t、J=7.6Hz、3H、CH3); 2.49(q、J=7.6Hz、2H); 3.41(s、2H); 6.61、6.72(それぞれbs、合わせて1H); 7.09〜8.01(m、8H) 〈ジメチルシリル−ビス(2−エチル−4−フェニルイ
ンデン)の合成〉 500m−3口丸底フラスコ(スターラーチップ、ジム
ロートコンデンサー、滴下ロート、温度計付)に2−エ
チル−4−フェニルインデン15g(68.4ミリモル)、チ
オシアン酸銅240mg(1.89ミリモル)および無水エーテ
ル150mを加えた、窒素雰囲気で氷冷下1.6M濃度のn−
ブチルリチウムのヘキサン溶液47.1m(75.3ミリモ
ル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に昇温し、
さらに1時間反応させた。次に、ジメチルジクロロシラ
ン4.56m(37.8ミリモル)を無水エーテル13.5mに溶
解した溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、室温でさ
らに12時間反応させた。反応混合物をセライトで濾過
後、濾液を飽和塩化アンモニウム水150mに注いだ。有
機相を分離後、水相をエーテル150mで抽出した。合わ
せた有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し
た。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン→ヘキサン/塩化メチレン
=20/1容量部で展開)で分離して淡黄色固体の目的物
(2種類の異性体混合物)を13.5g得た(収率:80%)。
得られた生成物の物性を下記に示す。
NMR(CDCl3、90MHz): δ=−0.23、−0.17(それぞれs、合わせて6H、Si
−CH3); 1.12、1.19(それぞれt、それぞれJ=7.4H
z、合わせて6H、CH3); 2.44(bq、J=7.4Hz、4H); 3.81(s、2H、 ); 6.75(bs、2H、3−H−Ind); 6.88〜7.74(m、16H) 〈rac−ジメチルシリル−ビス(2−エチル−4−フェ
ニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドの合
成〉 200m−3口丸底フラスコ(スターラーチップ、玉入
コンデンサー、滴下ロート、温度計付)にアルゴン雰囲
気でジメチルシリル−ビス(2−エチル−4−フェニル
インデン)2.52g(5.07ミリモル)と無水エーテル51m
を加え、室温で1.58M濃度のn−ブチルリチウムのヘキ
サン溶液6.75m(10.68ミリモル)をゆっくり滴下し
た。滴下後、さらに13.5時間反応させた。得られた反応
液をドライアイス〜アセトン浴で−70℃に冷却し、ZrCl
41.185g(5.07ミリモル)の粉末を除々に添加した。添
加終了後、攪拌を継続しながら、終夜放置した。次に室
温で溶媒を減圧下に留去した。塩化メチレン90mを加
えた後、不溶物を濾過し、濾液を室温で濃縮晶析した。
析出した固体を濾過した後、無水エーテル5mで2回洗
浄し、減圧下で乾燥させて目的物を橙黄色固体として0.
68g得た(収率:20%)。
得られた生成物の物性を下記に示す。
NMR(CDCl3、90MHz): δ=1.09(t、J=7.3Hz、6H、CH3); 1.34(s、6H、Si−CH3); 2.46(quin、J=7.3Hz、2H); 2.73(quin、J=7.3Hz、2H); 6.96(s、2H、3−H−Ind); 6.99〜7.88(m、16H) 〈重 合〉 内容積100のステンレス製重合器に、窒素下で、ト
ルエン50を入れ、0℃に冷却した。次いで、プロピレ
ンを4Nm3/時、水素400N/時で2時間流通し系を十分
に飽和させた。プロピレンの流通量を2Nm3/時まで絞っ
た後、トリイソブチルアンモニウムを15.0ミリモル、メ
チルアルミノキサンをAl原子に換算して30.0ミリモル、
rac−ジメチルシリル−ビス(2−エチル−4−フェニ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリドをZr原子に換算
して0.10ミリモル加え、系を0℃に保ったまま1時間重
合を行った。重合の停止はメタノールを0.5加えるこ
とにより行った。系内を窒素にて置換しながら重合体懸
濁液を6時間静置後、約半量のトルエンをデカンテーシ
ョンにより抜き取った。残った重合体懸濁液は、0.1
の塩酸と60のメタノールを入れた200反応器に移送
し、30分間攪拌を行った。静置、デカンテーションの
後、再び50のメタノールで洗浄、デカンテーションを
行った。次いで反応器下部より重合体懸濁液を取り出
し、濾過にて溶媒を分離後、重合体を高真空下、100℃
にて一昼夜乾燥した。
得られたプロピレン単独重合体〔プロピレン重合体
(7)〕は1950gであり、重合活性は19500g−PP/ミリモ
ル−Zrに相当した。[η]は0.68d/g、MFRは900g/10
分、Mw/Mnは2.02、トリアドタクティシティーは99.5
%、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規
則単位の割合は0.11%、プロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合は検出下限以下(0.03
%未満)であった。
[プロピレン重合体(8)の重合] 前記プロピレン重合体(7)の重合において、水素の
流通量を90N/時とした他は、プロピレン重合体
(7)の重合と全く同様にして重合、後処理を行った。
得られたプロピレン単独重合体〔プロピレン重合体
(8)〕は2720gであり、重合活性は27200g−PP/ミリモ
ル−Zrに相当した。[η]は3.25d/g、MFRは0.75g/10
分、Mw/Mnは2.20、トリアドタクティシティーは99.6
%、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規
則単位の割合は0.16%、プロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合は検出下限以下(0.03
%未満)であった。
[プロピレン重合体(9)の重合] 前記プロピレン重合体(7)の重合において、水素の
流通量を120N/時とした他は、プロピレン重合体
(7)の重合と全く同様にして重合、後処理を行った。
得られたプロピレン単独重合体〔プロピレン重合体
(9)〕は3350gであり、重合活性は33500g−PP/ミリモ
ル−Zrに相当した。[η]は1.64d/g、MFRは13.5g/10
分、Mw/Mnは2.03、トリアドタクティシティーは99.5
%、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規
則単位の割合は0.13%、プロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合は検出下限以下(0.03
%未満)であった。
[プロピレン重合体(10)の重合] 前記プロピレン重合体(4)の重合において、水素の
添加量を45とした他は、プロピレン重合体(4)の重
合と全く同様にして重合、後処理を行った。
得られたプロピレン単独重合体〔プロピレン重合体
(10)〕は1930gであり、重合活性は38600g−PP/ミリモ
ル−Tiに相当した。[η]は1.75d/g、MFRは15g/10
分、Mw/Mnは5.0、沸騰ヘプタン抽出残率(I.I.)は98.8
%であった。
[プロピレン重合体(11)の重合] 前記プロピレン重合体(7)の重合において、水素の
流通量を350N/時とした他は、プロピレン重合体
(7)の重合と全く同様にして重合、後処理を行った。
得られたプロピレン単独重合体〔プロピレン重合体
(11)〕は2060gであり、重合活性は20600g−PP/ミリモ
ル−Zrに相当した。[η]は0.72d/g、MFRは670g/10
分、Mw/Mnは1.95、トリアドタクティシティーは99.5
%、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規
則単位の割合は0.14%、プロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合は検出下限以下(0.03
%未満)であった。
[プロピレン重合体(12)の重合] 内容積100のステンレス製重合器に、トルエン50
を入れ、0℃に冷却した。次いで、プロピレンを4Nm3/
時、エチレンを2Nm3/時、水素10N/時で2時間流通し
系を十分に飽和させた。プロピレンの流通量を1Nm3/
時、エチレンの流通量を300N/時まで絞って1時間お
いた後、トリイソブチルアルミニウムを8.0ミリモル、
メチルアルミノキサンをAl原子に換算して12.0ミリモ
ル、rac−ジメチルシリル−ビス(2−エチル−4−フ
ェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドをZr原子に
換算して0.040ミリモル加え、系を0℃に保ったまま1
時間重合を行った。重合の停止および後処理はプロピレ
ン重合体(7)の重合の場合と全く同様に行った。
得られたプロピレン共重合体〔プロピレン重合体(1
2)〕は1550gであり、重合活性は38700g−ポリマー/ミ
リモル−Zrに相当した。[η]は0.68d/g、MFRは950g
/10分、Mw/Mnは2.33、エチレンから誘導される構成単位
含有率は5.1モル%、トリアドタクティシティーは99.2
%、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規
則単位の割合は0.08%、プロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合は検出下限以下(0.03
%未満)であった。
[プロピレン重合体(13)の重合] 内容積100のステンレス製重合器に、トルエン35
を入れ、0℃に冷却した。次いで、プロピレンの流通量
を4Nm3/時、エチレンの流通量を2Nm3/時で系内の圧力が
2.5kg/cm2−Gとなるように調節しながら2時間流通し
系を十分に飽和させた。次いで、プロピレンの流通量を
1Nm3/時、エチレンの流通量を300N/時まで絞って1
時間おいた後、トリイソブチルアルミニウムを5.0ミリ
モル、メチルアルミノキサンをAl原子に換算して10.0ミ
リモル、rac−ジメチルシリル−ビス(2−エチル−4
−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドをZr原
子に換算して0.010ミリモル加えた。重合器内の圧力が
2.5kg/cm2−Gとなるように調節しながら温度を0℃に
保って1時間重合を行った。メタノールによる重合の停
止を行った後系内を脱圧し、窒素で置換した。後処理は
プロピレン重合体(7)の重合の場合と全く同様に行っ
た。
得られたプロピレン共重合体〔プロピレン重合体(1
3)〕は1310gであり、重合活性は131000g−ポリマー/
ミリモル−Zrに相当した。[η]は3.10d/g、MFRは0.
72g/10分、Mw/Mnは2.3、エチレンから誘導される構成単
位含有率は5.6モル%、トリアドタクティシティーは99.
3%、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規
則単位の割合は0.13%、プロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合は検出下限以下(0.03
%未満)であった。
[プロピレン重合体(14)の重合] 前記プロピレン重合体(12)の重合において、水素を
10N/時で流通した代わりに水素を全く用いなかった
他は、プロピレン重合体(12)の重合と全く同様にして
重合、後処理を行った。
得られたプロピレン共重合体〔プロピレン重合体(1
4)〕は1750gであり、重合活性は17500g−ポリマー/ミ
リモル−Zrに相当した。[η]は1.67d/g、MFRは9.5g
/10分、Mw/Mnは2.10、エチレンから誘導される構成単位
含有率は5.6モル%、トリアドタクティシティーは99.2
%、プロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規
則単位の割合は0.11%、プロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合は検出下限以下(0.03
%未満)であった。
[軟質重合体(エチレン・プロピレンランダム共重合
体)の重合] 〈固体状チタン触媒成分の調製〉 無水塩化マグネシウム23.8g、デカン122mおよび2
−エチルヘキシルアルコール116.1gを、130℃で2時間
加熱して均一溶液とした後、この溶液中に安息香酸エチ
ル5.72mを添加した。この均一溶液を−20℃に保持し
た四塩化チタン1中に20分かけて攪拌下滴下し、さら
に−20℃で1時間攪拌した。次にこの溶液を徐々に昇温
し、80℃に達したところで、さらに安息香酸エチル12.2
mを添加し、80℃で2時間攪拌した。
反応終了後、濾過により固体物質を採取し、この固体
物質を1の四塩化チタンにて再懸濁させ、90℃で2時
間攪拌した後、濾過により固体物質を採取し、洗液中に
遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで精製ヘキサ
ンで充分洗浄した。
得られた固体状チタン触媒成分は、チタンを3.7重量
%、塩素を59重量%、マグネシウムを17重量%および安
息香酸エチルを15重量%含有していた。
〈重 合〉 攪拌翼を備えた15のステンレス製重合器を用いて、
エチレンとプロピレンとを共重合させた。
重合器上部から、重合溶媒としてヘキサンを3/
時、上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分の
ヘキサンスラリー(チタン原子に換算して0.15ミリモル
/)を1/時、トリエチルアルミニウムのヘキサン
溶液(15ミリモル/)を0.5/時、安息香酸エチル
のヘキサン溶液(5ミリモル/)を0.5/時の速度
で連続的に供給した。また重合器上部から、エチレンを
90/時、プロピレンを270/時の速度で供給し、水
素を重合器内ガス相の水素濃度が2.3%になるように連
続的に供給した。
一方重合器下部から、重合器中の重合溶液が5とな
るように連続的に抜き出した。
共重合反応は、重合器外部に取り付けられたジャケッ
トに温水を循環させることにより80℃で行った。重合器
内圧力は、6.5kg/cm2(ゲージ)であった。
抜き出した重合溶液に少量のメタノールを添加して、
重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にて
ポリマーを溶媒から分離した後、80℃で一昼夜減圧乾燥
した。
上記のような操作により、エチレン・プロピレンラン
ダム共重合体(EPR−1)が、235g/時の量で得られた。
得られたエチレン・プロピレンランダム共重合体(EP
R−1)は、エチレンから誘導される構成単位含有率は4
2モル%、[η]は2.7d/gであった。
[エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR−2)
の重合] 攪拌翼を備えた15のオートクレーブを用いて、エチ
レンとプロピレンとを共重合させた。
重合器上部から、脱水精製したヘキサンを2.4、プ
ロピレンを3.3kg、メチルアルモキサンのトルエン溶液
(アルミニウム原子に換算して1.3mg原子/m)を0.27m
およびトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液
(1ミリモル/m)を7.7m装入した。
系を37℃に昇温した後、全圧が14kg/cm2となるように
エチレンを装入し、均圧管を用いて、ビス(1,3−ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの
トルエン溶液(0.004ミリモル/m)を2.4m装入し
た。温度を37℃に、全圧を14kg/cm2に維持しながら1時
間重合を行った。脱圧後ポリマー溶液を取り出して乾燥
した。収量は320gであった。
得られたエチレン・プロピレンランダム共重合体(EP
R−2)は、エチレンから誘導される構成単位含有率が4
3モル%であり、[η]が2.8d/gであった。
[エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR−3)
の合成] 攪拌翼を備えた2のオートクレーブを用いて、エチ
レンとプロピレンの共重合を行った。
すなわち、重合器上部から脱水精製したヘキサンを0.
9、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(1
ミリモル/m)を1m、メチルアルモキサンのトルエン
溶液(Al原子に換算して0.9ミリモル/m)を0.27m装
入した。系を50℃に昇温したのち全圧が3.8kg/cm2−G
となるようにプロピレンを装入し、さらに全圧が8kg/cm
2−Gとなるようにエチレンを装入した。rac−ジメチル
シリル−ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)
ジルコニウムジクロリドをZr原子に換算して0.0008ミリ
モル加えた後、温度50℃、全圧8kg/cm2−Gを維持しな
がら30分間重合を行った。脱圧後ポリマー溶液を大量の
メタノールに加え、ポリマーを取り出し、130℃で、12
時間減圧乾燥を行った。
得られたエチレン・プロピレンランダム共重合体(EP
R−3)の収量は、49.6g、エチレンから誘導される構成
単位含有率は、39モル%、[η]は3.1d/g、MFRは0.4
g/10分であった。
[エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR−4)
の合成] VO(OC2H5)Cl2−(C2H51.5AlCl1.5触媒により常用の
エチレン・プロピレンの共重合法により合成した。
得られたエチレン・プロピレンランダム共重合体(EP
R−4)の[η]は2.4d/g、MFRは0.6g/10分、エチレ
ンから誘導される構成単位含有率は81モル%であった。
[エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR−5)
の合成] 攪拌翼を備えた2のオートクレーブを用いて、エチ
レンとプロピレンの共重合を行った。
すなわち、重合器上部から脱水精製したヘキサンを1
、プロピレンを気体で、11N、トリイソブチルアル
ミニウムのヘキサン溶液(1ミリモル/m)を0.85m
、メチルアルモキサンのトルエン溶液(Al原子に換算
して1.2ミリモル/m)を0.13m装入した。系を80℃に
昇温したのち全圧が8kg/cm2−Gとなるようにエチレン
を装入し、rac−ジメチルシリル−ビス(2−エチル−
4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドをZr
原子に換算して0.0005ミリモル加えた後、温度80℃、全
圧8kg/cm2−Gを維持しながら30分間重合を行った。脱
圧後ポリマー溶液を大量のメタノールに加え、ポリマー
を取り出し、130℃で、12時間減圧乾燥を行った。
得られたエチレン・プロピレンランダム共重合体(EP
R−5)の収量は、58.4g、エチレンから誘導される構成
単位含有率は、79モル%、[η]は2.2d/g、MFRは0.7
g/10分であった。
[エチレン・1−ブテンランダム共重合体(EBR−1)
の合成] 攪拌翼を備えた2のオートクレーブを用いて、エチ
レンとプロピレンの共重合を行った。
すなわち、重合器上部から脱水精製したヘキサンを1
、1−ブテンを55m、トリイソブチルアルミニウム
のヘキサン溶液(1ミリモル/m)を0.85m、メチル
アルモキサンのトルエン溶液(Al原子に換算して1.2ミ
リモル/m)を0.13m装入した。系を90℃に昇温した
後、全圧が8kg/cm2−Gとなるようにエチレンを装入
し、さらにrac−ジメチルシリル−ビス(2−エチル−
4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドをZr
原子に換算して0.0005ミリモル加えた後、温度90℃、全
圧8kg/cm2−Gを維持しながら20分間重合を行った。脱
圧後ポリマー溶液を大量のメタノールに加え、ポリマー
を取り出し、130℃で、12時間減圧乾燥を行った。
得られたエチレン・1−ブテンランダム共重合体(EB
R−1)の収量は、52.8g、エチレンから誘導される構成
単位含有率は、82モル%、[η]は2.3d/g、MFRは0.6
g/10分であった。
[エチレン重合体(PE−1)および(PE−2)の合成] MgCl2担持型Ti触媒−トリエチルアルミニウムの組み
合わせ触媒により、常用のエチレンの重合法により合成
した。
エチレン重合体(PE−1)の[η]は1.20d/g、MFR
は29g/10分、Mw/Mnは4.1であった。
エチレン重合体(PE−2)の[η]は2.11d/g、MFR
は1.3g/10分、Mw/Mnは4.8であった。
実施例1 上記製造例で重合したプロピレン重合体(1)40重量
%と、プロピレン重合体(2)60重量%とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、樹脂温度200℃、金型温
度40℃の条件下に射出成形機にて、ASTM試験片を成形し
て各物性を測定した。
結果を表1に示す。
比較例1 上記製造例で重合したプロピレン重合体(3)を用い
て、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性
を測定した。
結果を表1に示す。
比較例2 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)40重量
%と、プロピレン重合体(5)60重量%とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてAS
TM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表1に示す。
実施例2 上記製造例で重合したプロピレン重合体(1)40重量
部と、プロピレン重合体(2)60重量部と、軟質重合体
(EPR−1)20重量部とからなるプロピレン重合体組成
物を用いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形
し、各物性を測定した。
結果を表2に示す。
比較例3 上記製造例で重合したプロピレン重合体(3)100重
量部と軟質重合体(EPR−1)20重量部とを用いて、実
施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定
した。
結果を表2に示す。
比較例4 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)40重量
部と、プロピレン重合体(5)60重量部と、軟質重合体
(EPR−1)20重量部とからなるプロピレン重合体組成
物を用いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形
し、各物性を測定した。
結果を表2に示す。
実施例3 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)50重量
%と、プロピレン重合体(2)50重量%とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてAS
TM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表3に示す。
比較例5 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)50重量
部と、プロピレン重合体(5)50重量部とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてAS
TM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表3に示す。
実施例4 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)50重量
部と、プロピレン重合体(2)50重量%と、軟質重合体
20重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用いて、
実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測
定した。
結果を表4に示す。
比較例6 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)50重量
部と、プロピレン重合体(5)50重量部と、軟質重合体
20重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用いて、
実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測
定した。
結果を表4に示す。
実施例5 上記製造例で重合したプロピレン重合体(6)100重
量%と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−2)20重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用
いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物
性を測定した。
結果を表5に示す。
比較例7 上記製造例で重合したプロピレン重合体(6)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−1)20重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用
いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物
性を測定した。
結果を表5に示す。
実施例6 上記製造例で重合したプロピレン重合体(7)50重量
部と、プロピレン重合体(8)50重量部とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてAS
TM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表6に示す。
比較例8 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)を用い
て、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性
を測定した。
結果を表6に示す。
実施例7 上記製造例で重合したプロピレン重合体(12)50重量
部と、プロピレン重合体(13)50重量部とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてAS
TM試験片を成形し、各物性を測定した。また、下記の条
件でフィルムを成形し、得られたフィルムのヘイズを測
定した。
30mmφの一軸押出機にTダイを取り付け、巾30cm、厚
さ50μmのフィルムを成形した。冷却ロールは25℃と
し、引き取り速度は3m/分とした。
結果を表7に示す。
比較例9 上記製造例で重合したプロピレン重合体(14)を用い
て、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性
を測定した。
結果を表7に示す。
実施例8 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)50重量
部と、プロピレン重合体(11)50重量部とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてAS
TM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表8に示す。
比較例9 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)50重量
部と、プロピレン重合体(5)50重量部とからなるプロ
ピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてAS
TM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表8に示す。
実施例9 上記製造例で重合したプロピレン重合体(7)50重量
部と、プロピレン重合体(8)50重量部、エチレン・プ
ロピレンランダム共重合体(EPR−1)20重量部とから
なるプロピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様
にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表9に示す。
実施例10 上記製造例で重合したプロピレン重合体(7)50重量
部と、プロピレン重合体(8)50重量部、エチレン・プ
ロピレンランダム共重合体(EPR−3)10重量部と、エ
チレン・プロピレンランダム共重合体(EPR−5)10重
量部とからなるプロピレン重合体組成物を用いて、実施
例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定し
た。
結果を表9に示す。
実施例11 上記製造例で重合したプロピレン重合体(12)50重量
部と、プロピレン重合体(13)50重量部と、エチレン・
プロピレンランダム共重合体(EPR−1)20重量部とか
らなるプロピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同
様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定した。ま
た、実施例7と同様にしてフィルムを成形し、ヘイズを
測定した。
結果を表10に示す。
比較例11 上記製造例で重合したプロピレン重合体(14)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−1)20重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用
いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物
性を測定した。また、実施例7と同様にしてフィルムを
成形し、ヘイズを測定した。
結果を表10に示す。
実施例12 上記製造例で重合したプロピレン重合体(4)50重量
部と、プロピレン重合体(11)50重量部と、エチレン・
プロピレンランダム共重合体(EPR−1)20重量部とか
らなるプロピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同
様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表11に示す。
実施例13 上記製造例で重合したプロピレン重合体(7)50重量
部と、プロピレン重合体(8)50重量部と、エチレン・
プロピレンランダム共重合体(EPR−1)10重量部と、
エチレン重合体(PE−1)10重量部とからなるプロピレ
ン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてASTM試
験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表12に示す。
実施例14 上記製造例で重合したプロピレン重合体(7)50重量
部と、プロピレン重合体(8)50重量部と、エチレン・
プロピレンランダム共重合体(EPR−3)10重量部と、
エチレン重合体(PE−2)10重量部とからなるプロピレ
ン重合体組成物を用いて、実施例1と同様にしてASTM試
験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表12に示す。
実施例15 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−1)25重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用
いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物
性を測定した。
結果を表13に示す。
実施例16 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−1)20重量部と、フィラー(タルク)15重量部とから
なるプロピレン重合体組成物を用いて、実施例1と同様
にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表13に示す。
実施例17 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−3)20重量部と、エチレン・1−ブテンランダム共重
合体(EBR−1)10重量部と、フィラー(タルク)15重
量部とからなるプロピレン重合体組成物を用いて、実施
例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定し
た。
結果を表13に示す。
実施例18 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−3)10重量部と、エチレン・プロピレンランダム共重
合体(EPR−4)10重量部とからなるプロピレン重合体
組成物を用いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成
形し、各物性を測定した。
結果を表14に示す。
実施例19 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−3)10重量部と、エチレン・プロピレンランダム共重
合体(EPR−5)10重量部とからなるプロピレン重合体
組成物を用いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成
形し、各物性を測定した。
結果を表14に示す。
比較例12 上記製造例で重合したプロピレン重合体(10)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−1)10重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用
いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物
性を測定した。
結果を表14に示す。
実施例20 上記製造例で重合したプロピレン重合体(14)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−1)20重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用
いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物
性を測定した。
結果を表15に示す。
比較例13 上記製造例で重合したプロピレン重合体(14)を用い
て、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性
を測定した。
結果を表15に示す。
実施例21 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−1)15重量部と、エチレン重合体(PE−1)10重量部
とからなるプロピレン重合体組成物を用いて、実施例1
と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表16に示す。
実施例22 上記製造例で重合したプロピレン重合体(9)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−3)15重量部と、エチレン重合体(PE−2)10重量部
とからなるプロピレン重合体組成物を用いて、実施例1
と同様にしてASTM試験片を成形し、各物性を測定した。
結果を表16に示す。
実施例23 上記製造例で重合したプロピレン重合体(6)100重
量部と、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR
−3)20重量部とからなるプロピレン重合体組成物を用
いて、実施例1と同様にしてASTM試験片を成形し、各物
性を測定した。
結果を表17に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−19385 (32)優先日 平成5年1月11日(1993.1.11) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−19386 (32)優先日 平成5年1月11日(1993.1.11) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 守屋 悟 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 水野 章 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 福岡 大典 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 伊牟田 淳一 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 廣瀬 敬治 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 斎藤 純治 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 木曽 佳久 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−135244(JP,A) 特開 昭62−256848(JP,A) 特開 昭62−195032(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/642 C08F 10/06 C08F 110/06 C08F 210/06 C08L 23/00 - 23/36 C08L 101/00 - 101/16

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A1) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する
    配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜3の範
    囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量%と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する
    配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
    囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量%と からなり、前記プロピレン重合体(A2)のMFRと、前記
    プロピレン重合体(A1)のMFRとの比((A2)/(A
    1))が30以上であることを特徴とするプロピレン重合
    体組成物。
  2. 【請求項2】(A1) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する
    配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜3の範
    囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量部と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する
    配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
    囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量部と、 (B)軟質重合体;3〜30重量部と からなり、前記プロピレン重合体(A2)のMFRと、前記
    プロピレン重合体(A1)のMFRとの比((A2)/(A
    1))が30以上であることを特徴とするプロピレン重合
    体組成物。
  3. 【請求項3】(A3) (1)(d)固体状チタン触媒成分と、 (e)有機金属化合物触媒成分とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合
    することにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が4〜15の範
    囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量%と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する
    配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
    囲にあるプロピレン重合体;90〜10重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  4. 【請求項4】(A3) (1)(d)固体状チタン触媒成分と、 (e)有機金属化合物触媒成分とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合
    することにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が0.01〜30g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が4〜15の範
    囲にあるプロピレン重合体;10〜90重量部と、 (A2) (1)(i)(a)シクロペンタジエニル骨格を有する
    配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (c)前記遷移金属化合物(a)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が30〜1000g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が2〜4の範
    囲にあるプロピレン重合体;90〜10重量部と (B)軟質重合体;3〜30重量部と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  5. 【請求項5】(A4) (1)(d)固体状チタン触媒成分と、 (e)有機金属化合物触媒成分とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合
    することにより得られ、 (2)230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
    ート(MFR)が0.01〜50g/10分の範囲にあり、 (3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
    C)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が4〜15の範
    囲にあり、 (4)X線回折法により測定される結晶化度が50%以上
    であるプロピレン重合体;50〜97重量%と、 (C) (1)(i)(f)シクロペンタジエニル骨格を有する
    配位子を含む周期律表第IV B族の遷移金属化合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (g)前記遷移金属化合物(f)と反応してイオン対を
    形成する化合物とを 含むオレフィン重合用触媒の存在下にエチレンと炭素数
    3〜20のα−オレフィンおよび炭素数5〜20のポリエン
    から選ばれる少なくとも1種のモノマーとを共重合する
    ことにより得られ、 (2)エチレンから誘導される構成単位を20〜80モル%
    の割合で含有し、 (3)135℃デカリン中で測定される極限粘度[η]
    が、1.5〜5d/gの範囲にある エチレン・オレフィンランダム共重合体;3〜50重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  6. 【請求項6】(A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
    と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られるプロピレン単独重合体;5〜95重量
    %と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
    とは異なるプロピレン重合体;5〜95重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  7. 【請求項7】(A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
    と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られるプロピレン単独重合体;5〜95重量
    %と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマー;5〜95重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  8. 【請求項8】(A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
    と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られるプロピレン単独重合体;5〜95重量
    %と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体;5〜95重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  9. 【請求項9】(A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
    と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい。 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
    とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
    量%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が
    95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラ
    ストマー(D)が95重量%以下の割合で含有されること
    を特徴とするプロピレン重合体組成物。
  10. 【請求項10】(A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
    と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
    とは異なるプロピレン重合体と、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体と からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
    量%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が
    95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン重合体
    (E)が95重量%以下の割合で含有されることを特徴と
    するプロピレン重合体組成物。
  11. 【請求項11】(A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
    と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体と からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
    量%の割合で含有され、前記オレフィン系エラストマー
    (D)が95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィ
    ン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有されること
    を特徴とするプロピレン重合体組成物。
  12. 【請求項12】(A5) (i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化合物
    と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンを重合す
    ることにより得られるプロピレン単独重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A5)
    とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体と からなり、前記プロピレン単独重合体(A5)が5〜95重
    量%の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が
    95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラ
    ストマー(D)が95重量%以下の割合で含有され、前記
    オレフィン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有さ
    れることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  13. 【請求項13】(A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化
    合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
    レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
    することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する プロピレン共重合体;5〜95重量%と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)と
    は異なるプロピレン重合体;5〜95重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  14. 【請求項14】(A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化
    合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
    レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
    することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する プロピレン共重合体;5〜95重量%と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマー;5〜95重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  15. 【請求項15】(A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化
    合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
    レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
    することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する プロピレン共重合体;5〜95重量%と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体;5〜95重量%と からなることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  16. 【請求項16】(A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化
    合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
    レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
    することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A7)
    とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
    %の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が95
    重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラス
    トマー(D)が95重量%以下の割合で含有されることを
    特徴とするプロピレン重合体組成物。
  17. 【請求項17】(A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化
    合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
    レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
    することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン共重合体(A7)と
    は異なるプロピレン重合体と、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体と からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
    %の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が95
    重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン重合体
    (E)が95重量%以下の割合で含有されることを特徴と
    するプロピレン重合体組成物。
  18. 【請求項18】(A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化
    合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
    レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
    することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体と からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
    %の割合で含有され、前記オレフィン系エラストマー
    (D)が95重量%以下の割合で含有され、前記オレフィ
    ン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有されること
    を特徴とするプロピレン重合体組成物。
  19. 【請求項19】(A7) (1)(i)(h)下記式(I)で表される遷移金属化
    合物と、 (ii)(b)有機アルミニウムオキシ化合物、および (i)前記遷移金属化合物(h)と反応してイオン対を
    形成する化合物 からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含
    むオレフィン重合用触媒の存在下にプロピレンと、エチ
    レンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合
    することにより得られ、 (2)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する プロピレン共重合体と、 (式中、Mは周期律表第IV a、V a、VI a族の遷移金属
    を示し、 R1は、炭素数2〜6の炭化水素基を示し、 R2は、炭素数6〜16のアリール基を示し、このアリール
    基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
    されていてもよい、 X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
    の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、
    酸素含有基またはイオウ含有基を示し、 Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20
    の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、
    2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O
    −、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR3−、−P
    (R3)−、−P(O)(R3)−、−BR3−または−AlR3
    −[ただし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基]を示す) (A6)プロピレンから誘導される構成単位を90モル%以
    上の割合で含有する、前記プロピレン単独重合体(A7)
    とは異なるプロピレン重合体と、 (D) (1)炭素数2〜20のオレフィンおよび炭素数5〜20の
    ポリエンから選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合
    体または共重合体であって、 (2)エチレン、プロピレン、ブテンまたは4−メチル
    −1−ペンテンから誘導される構成単位の含有率が90モ
    ル%未満であり、 (3)ガラス転移温度(Tg)が10℃以下である オレフィン系エラストマーと、 (E)エチレン、ブテンおよび4−メチル−1−ペンテ
    ンからなる群より選ばれる1種のモノマーから誘導され
    る構成単位を90モル%以上の割合で含有するオレフィン
    重合体と からなり、前記プロピレン共重合体(A7)が5〜95重量
    %の割合で含有され、前記プロピレン重合体(A6)が95
    重量%以下の割合で含有され、前記オレフィン系エラス
    トマー(D)が95重量%以下の割合で含有され、前記オ
    レフィン重合体(E)が95重量%以下の割合で含有され
    ることを特徴とするプロピレン重合体組成物。
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