JP3271625B2 - モニタの表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はモニタの表示装置に係
り、とくに表示ラベルを利用した表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】業務用モニタとして利用されるＣＲＴ
（Ｃａｔｈｏｄｅ ｒａｙ ｔｕｂｅ陰極線管、以下同
じ）式の表示装置は、例えば放送局において利用される
モニタであって、同一機種のモニタが複数台並べて配置
される。従ってそれらのモニタを識別するために、タリ
ーラベルと称されている表示ラベルをそれぞれのモニタ
に取付け、これによってそれぞれのモニタを他のモニタ
から識別するようにしている。

【０００３】このような表示ラベルを取付けるために、
従来はモニタのＣＲＴのスクリーン面を覆うように取付
けられるベズルの所定の位置に窓を形成するとともに、
この窓に連通するようにベズルの上面にスリットを設
け、このスリットを通して表示ラベルを挿入し、背面側
に配されたタリーランプによって照明し、所定の表示を
行なうようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ベズルの上部にスリッ
トを設け、このスリットによってベズルの窓の内側に表
示ラベルを挿入するようにした構造によると、表示ラベ
ルの挿入方向へのラベルのがたつきを生じ、また表示ラ
ベルを挿入するためのスリットによってモニタの外観を
損う欠点がある。また表示ラベルの取付け位置に着脱可
能にこの表示ラベルを受けるタリーホルダを取付けるよ
うにした構造のものがあるが、このような構造による
と、タリーホルダが脱落して紛失する欠点がある。

【０００５】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、機構が単純で、表示ラベルの取付けお
よび取外しが容易で、しかもモニタの外観を損うことが
ないようにしたモニタの表示装置を提供することを目的
とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本願の主要な発明は、Ｃ
ＲＴのスクリーン面の周囲を囲むように取付けられるベ
ズルの所定の位置に形成される矩形の開口と、前記矩形
の開口に対応して前記ベズルの裏側に取付けられ、少な
くとも前記矩形の開口の範囲と前記矩形の開口の短辺に
対する両外側所定範囲とが連続する同一平面である矩形
平面から成る受け面を有し、前記矩形の開口の短辺に対
する両外側所定範囲の平面と前記ベズルであって前記開
口の短辺の縁部の裏側面との間とで所定のポケット状の
隙間を形成する乳白色で半透明なラベルホルダと、短辺
の長さは前記矩形の開口の短辺の長さと同じかやや短
く、長辺の長さは前記矩形平面から成る受け面の長辺と
同じかやや短くて前記開口の長辺方向の寸法よりも大き
くなされ、しかも弾性を有し、湾曲した状態で前記開口
を通して前記ラベルホルダの受け面に装着されるととも
に短辺側側端が前記所定のポケット状の隙間に挿入され
て保持される表示ラベルと、前記ラベルホルダの背面側
に設けられ、前記ラベルホルダを通して前記表示ラベル
を裏面から照明する照明ランプと、を具備することを特
徴とするモニタの表示装置に関するものである。ここで
前記ラベルホルダの受け面の長辺側のエッジであってベ
ズルの開口と対応する領域内に小さな溝が形成されるこ
とが好ましい。

【０００７】

【作用】従って弾性を有する表示ラベルを湾曲した状態
でＣＲＴのスクリーン面の周囲を囲むように取付けられ
ているベスルの所定の位置に形成されている開口内に挿
入することにより、この開口に臨むようにベズルの裏側
に取付けられているラベルホルダの受け面によって受け
られた状態で保持されるようになる。そして背面側に設
けられた照明ランプからの光が上記の乳白色で半透明な
ラベルホルダを通して表示ラベルを背面側から照明す
る。表示ラベルの表示はベズルの矩形の開口を通して前
から見える。ラベルホルダの受け面の長辺側のエッジで
あってベズルの開口と対応する領域内に小さな溝が形成
されている場合には、先端が尖った工具を上記の溝内に
挿入するようにして表示ラベルを手前に変形させること
によって容易に取出すことができる。

【０００８】

【実施例】図５は本発明の一実施例に係る表示装置を備
えるモニタを示すものである。このモニタはＣＲＴから
構成され、業務用のモニタを構成している。キャビネッ
ト１０の前面側にはベズル１１が取付けられており、こ
のベズル１１がＣＲＴのスクリーン面１２の周囲を囲む
ように配されている。そしてベズル１１の下側には、各
種の操作を行なうための操作つまみを備える操作部１３
が設けられている。

【０００９】ＣＲＴのスクリーン面１２の周囲を囲むよ
うに取付けられているベズル１１の上部であってしかも
左右方向のほぼ中央部には、矩形の小さな開口１６が図
１および図２に示すように形成されている。そして開口
１６に対応するように、ベズル１１の内側には図３およ
び図４に示すようにラベルホルダ１７が取付けられてい
る。ラベルホルダ１７の表面側には凹部１８が形成され
るとともに、この凹部１８の下側であって左右方向のそ
のほぼ中央部には小さな溝１９が形成されている。そし
て開口１６を通してラベルホルダ１７に表示ラベル２０
が装着されるようになっている。

【００１０】表示ラベル２０はタリーラベルから構成さ
れており、弾性シートであって、算用数字、アルファベ
ット（大文字）等から成る表示が施されている。そして
表示ラベル２０の高さ方向の長さが開口１６の高さ方向
の寸法よりもやや小さい値に構成されている。これに対
してラベル２０の横方向の長さは、開口１６の横方向の
寸法よりもやや大きくなっており、図３に示すラベルホ
ルダ１７の凹部１８の横方向の寸法とほぼ等しい長さに
なっている。

【００１１】従ってこのような表示ラベル２０をラベル
ホルダ１７の凹部１８に装着する場合には、図１および
図２に示すように、２本の指で表示ラベル２０を湾曲さ
せるとともに、その左右両端をラベルホルダ１７の凹部
１８であって開口１６のエッジとの間の隙間の部分に挿
入し、この状態で表示ラベル２０から指を離すことによ
り、表示ラベル２０がそれ自身の弾性復元力によって真
直ぐな状態になり、図３および図４に示すように装着さ
れることになる。

【００１２】表示ラベル２０が取付けられるラベルホル
ダ１７は乳白色の半透明な合成樹脂成形体であって、し
かもその背面側には照明ランプ２３が取付けられている
（図４参照）。従ってこの照明ランプ２３の光がラベル
ホルダ１７を通して表示ラベル２０を背面側から照ら
し、これによって表示ラベル２０の表示を前面側から見
えるようにしている。

【００１３】このようなモニタの表示装置によると、タ
リー表示のための機構が非常に簡単になる。また表示ラ
ベル２０を装着する際にはこのラベル２０を湾曲した状
態で取付ければよい。また取外す際にも、ラベルホルダ
１７の凹部１８の下側に形成されている小さな溝１９を
利用し、小さなドライバのような先端が尖ったものを溝
１９に挿入するようにして表示ラベル２０を手前に変形
させることにより容易に取出すことができる。あるいは
また粘着テープを開口１６を通してラベルホルダ１７内
の表示ラベル２０に接着するとともに、この表示ラベル
２０を粘着テープを介して引張ることによって表示ラベ
ル２０が取外されることになる。しかもこのような構造
によれば、ラベルホルダ１７内へ表示ラベル２０を挿入
するためのスリットを設ける必要がなく、これによって
ベズル１１にスリットが形成されなくなってモニタの外
観を損うことがなくなる。またラベルホルダ１７はベズ
ル１１の裏側に固着されているために、着脱可能なラベ
ルホルダのように紛失することもない。

【００１４】このように本実施例に係る表示装置は、表
示ラベル２０を湾曲させてその両端をラベルホルダ１７
とベズル１１の開口１６のエッジとの間に挟み込むよう
にしたものであって、ラベルホルダ１７の凹部１８の部
分に入れるようにしたものである。そして取付けるとき
には表示ラベル２０を指で撓ませ、両端から挿入すると
ともに、取外す場合にはラベルホルダ１７の凹部１８の
小さな溝１９を利用し、ラベルホルダ１７と表示ラベル
２０との間に先端が尖ったドライバ等を入れてラベル２
０を抜去るようにしたものである。従って機構が単純で
あって、しかも表示ラベル２０の取付けおよび取外しが
容易になり、さらにはモニタの外観を損うことがなく、
またラベルホルダ１７の紛失もあり得なくなる。

【００１５】

【発明の効果】以上のように本発明は、ＣＲＴのスクリ
ーン面の周囲を囲むように取付けられるベズルの所定の
位置に形成される矩形の開口と、矩形の開口に対応して
ベズルの裏側に取付けられ、少なくとも矩形の開口の範
囲と矩形の開口の短辺に対する両外側所定範囲とが連続
する同一平面である矩形平面から成る受け面を有し、矩
形の開口の短辺に対する両外側所定範囲の平面とベズル
であって開口の短辺の縁部の裏側面との間とで所定のポ
ケット状の隙間を形成する乳白色で半透明なラベルホル
ダと、短辺の長さは矩形の開口の短辺の長さと同じかや
や短く、長辺の長さは矩形平面から成る受け面の長辺と
同じかやや短くて開口の長辺方向の寸法よりも大きくな
され、しかも弾性を有し、湾曲した状態で開口を通して
ラベルホルダの受け面に装着されるとともに短辺側側端
が所定のポケット状の隙間に挿入されて保持される表示
ラベルと、ラベルホルダの背面側に設けられ、ラベルホ
ルダを通して表示ラベルを裏面から照明する照明ランプ
と、を具備するようにしたものである。従って表示ラベ
ルをその長辺の方向に湾曲させた状態でベズルの開口に
挿入してラベルホルダの受け面上に装着することによっ
て、容易に表示ラベルを取付けることが可能になる。ま
た背面側の照明ランプによって半透明なラベルホルダを
介して表示ラベルが背面側から照明され、表示ラベルに
設けられている表示をベズルの矩形の開口を通して認識
することが可能になる。また表示ラベルを挿入するため
のスリット等をベズルの上部に設ける必要がなく、これ
によってモニタの外観を損うことがない表示装置が提供
される。ラベルホルダの受け面の長辺側エッジであって
ベズルの開口と対応する領域内に小さな溝を形成するよ
うにした構成によれば、先端が尖った工具を上記の小さ
な溝内に挿入するようにして表示ラベルの側部を変形さ
せることにより、表示ラベルをベズルの矩形の開口を通
してラベルホルダから取出すことが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】モニタの表示装置を示す斜視図である。

【図２】表示ラベルを湾曲した状態で装着している状態
を示す斜視図である。

【図３】表示装置の横断面図である。

【図４】図３におけるＩＶ〜ＩＶ線断面図である。

【図５】この表示装置を備えるモニタの外観斜視図であ
る。

【符号の説明】

１０ キャビネット １１ ベズル １２ ＣＲＴのスクリーン面 １３ 操作部 １６ 開口 １７ ラベルホルダ １８ 凹部 １９ 小さな溝 ２０ 表示ラベル（タリーラベル） ２３ 照明ランプ

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＣＲＴのスクリーン面の周囲を囲むよう
   に取付けられるベズルの所定の位置に形成される矩形の
   開口と、 前記矩形の開口に対応して前記ベズルの裏側に取付けら
   れ、少なくとも前記矩形の開口の範囲と前記矩形の開口
   の短辺に対する両外側所定範囲とが連続する同一平面で
   ある矩形平面から成る受け面を有し、前記矩形の開口の
   短辺に対する両外側所定範囲の平面と前記ベズルであっ
   て前記開口の短辺の縁部の裏側面との間とで所定のポケ
   ット状の隙間を形成する乳白色で半透明なラベルホルダ
   と、 短辺の長さは前記矩形の開口の短辺の長さと同じかやや
   短く、長辺の長さは前記矩形平面から成る受け面の長辺
   と同じかやや短くて前記開口の長辺方向の寸法よりも大
   きくなされ、しかも弾性を有し、湾曲した状態で前記開
   口を通して前記ラベルホルダの受け面に装着されるとと
   もに短辺側側端が前記所定のポケット状の隙間に挿入さ
   れて保持される表示ラベルと、 前記ラベルホルダの背面側に設けられ、前記ラベルホル
   ダを通して前記表示ラベルを裏面から照明する照明ラン
   プと、 を具備することを特徴とするモニタの表示装置。
2. 【請求項２】 前記ラベルホルダの受け面の長辺側のエ
   ッジであってベズルの開口と対応する領域内に小さな溝
   が形成されることを特徴とする請求項１に記載のモニタ
   の表示装置。