JP3270878B2 - 薄焼卵成型装置 - Google Patents

薄焼卵成型装置

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JP3270878B2
JP3270878B2 JP11331394A JP11331394A JP3270878B2 JP 3270878 B2 JP3270878 B2 JP 3270878B2 JP 11331394 A JP11331394 A JP 11331394A JP 11331394 A JP11331394 A JP 11331394A JP 3270878 B2 JP3270878 B2 JP 3270878B2
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信行 楠
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有限会社クスノキ厨房
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定形状の薄片状又は
薄板状の薄焼卵を成型する薄焼卵成型装置で、詳細に
は、お好み焼等に使用する薄焼卵の成型を省力化すると
ともに量産性の高い薄焼卵成型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品業界においては、調理の手間をかけ
ずに簡便に食し得ることから、各種の冷凍食品が製品化
されている。お好み焼についても例外ではなく、皮、
具、薄焼卵、めん類等をワンセツトにした冷凍お好み焼
きが出現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】冷凍お好み焼は、好評
であり量産化が要望され、皮の成型については例えば、
特公平4−45134号公報に開示されているように量
産技術が既に提案されている。ところが、薄焼卵につい
ては、未だに量産技術が開発されてなく、多くの人手に
よつて製造されている。そのため、良質で安価な冷凍お
好み焼を市場に供給し得ない状況である。
【0004】また、薄焼卵は、多くの料理に使用されて
おり、良質で安価な冷凍食品として供給されるならば、
さらに一層の用途拡大が期待されている。そのために
も、薄焼卵の成型を省力化し、量産技術を確立すること
が早急に要望されている。
【0005】本発明は、上記状況に鑑みてなされたもの
で、その課題は、良質で安価な薄焼卵を供給することで
あり、薄焼卵の成型を省力化するとともに量産性の高い
薄焼卵成型装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の薄焼卵成型装置は、型枠を有する所定数の
成型板が等間隔で無端状に連結され、所定範囲にわたる
水平移動域を有するように配置された成型コンベアと、
成型コンベアの水平移動域における上流側に設定された
仕込位置を基準に成型板の配置間隔に相当する距離づつ
成型コンベアを間欠的に移動させるコンベア移動機構
と、仕込位置に停止した成型板の型枠に液卵を定量供給
する供給機構と、成型板に供給された液卵をその型枠内
に延展させる延展機構と、成型コンベアの水平移動域に
沿つた所定範囲に設定された加熱域に配置され、この加
熱域を成型板が通過する間にその型枠内の液卵を加熱す
る加熱機構とを備えている。
【0007】成型コンベアは、水平軸まわりを移動可能
でほぼ逆台形状に配置されていてもよい。また、成型コ
ンベアは、所定数の成型板が左右一対の無端チエーンに
等間隔に配置され、各成型板間にその間隙を覆うように
補助板が配置されてなり、コンベア移動機構は成型コン
ベアの各無端チエーンに係合する原動スプロケツトと従
動スプロケツトとを備え、各スプロケツトは両者間が成
型コンベアの水平移動域となるように同一高さで前後方
向に所定間隔をおいて配置されているものでもよい。
【0008】成型板の型枠は、円形、楕円形又は矩形か
らなる対称形状であつてもよい。その際、供給機構は、
仕込位置に停止した成型板の型枠の偏心した供給位置に
液卵を供給するように配置された液卵ノズルを有し、延
展機構は水平に自転可能に支持されたローラ状の延棒を
有し、この延棒を成型板の型枠の供給位置と同一方向寄
りの外側から成型板の型枠の上面に当接して他側に移動
させるようになつていてもよい。延展機構については、
延棒を旋回中心を通る水平線に沿つて支持し、仕込位置
に停止した成型板の型枠の上面に当接して旋回させるよ
うになつており、旋回中心は供給位置と同一方向におけ
る成型板の型枠の範囲内に偏心するとともに、供給位置
と直交する方向における成型板の型枠の範囲外に偏心し
た位置に設定されていることが好ましい。さらに、延展
機構は、延棒を昇降可能に設け、延展開始時には仕込位
置に停止した成型板の型枠の上面と同一高さに下降し、
延展終了時には成型板の型枠の内側から離れると同時に
上昇させるようになつていることが好ましい。
【0009】仕込位置に停止した成型板の型枠内に液卵
を供給する前に油膜を形成する油膜形成機構、加熱域を
通過した成型板から薄焼卵を取出す製品取出機構、又は
薄焼卵が取出された後の成型板を冷却する冷却機構を備
えていてもよい。製品取出機構については、成型コンベ
アが水平軸まわりを移動可能でほぼ逆台形状に配置され
ている場合には、加熱域を通過した成型板が下向きに停
止する取出位置において成型板の型枠の前方内側に圧力
空気を噴射する噴射ノズルを有するものであつてもよ
い。
【0010】
【作用】成型コンベアをコンベア移動機構により成型板
の配置間隔に相当する距離づつ間欠的に移動し、仕込位
置に停止した成型板の型枠に供給機構により液卵を定量
供給し、供給された液卵を延展機構により型枠内に均一
に延展して仕込みを完了する。その後、成型コンベアを
1ピツチ移動し、次の上流側の成型板を仕込位置に停止
し、上記と同様にして液卵を仕込む。液卵が仕込まれた
成型板は、加熱域に移動し、液卵を加熱機構により加熱
する。そして、成型板が移動、停止を繰り返しながら加
熱域を通過する間に、仕込まれた液卵を所定状態に焼成
し、型枠の形状に相当した薄焼卵に成型する。また、成
型コンベアが所定数の成型板を有していることから、各
成型板に順次液卵を仕込み、その間に先に成型板に仕込
んだ液卵を加熱することになり、薄焼卵を連続して自動
的に成型する。その際、仕込位置及び加熱域が成型コン
ベアの水平移動域に設定されていることから、各成型板
が液卵の仕込み及び焼成する間において水平状態にあ
り、液卵が型枠内で偏らないで均一に分布する。
【0011】成型板の型枠が円形、楕円形又は矩形から
なる対称形状であるものにおいて、供給機構の液卵ノズ
ルにより成型板の型枠の偏心した供給位置に液卵を供給
するとともに、延展機構の延棒を供給位置と同一方向寄
りの外側から成型板の型枠の上面に当接しながら他側に
移動するものである場合には、型枠の供給位置に最も近
い内側方向には液卵が供給時に流動して延展し、型枠の
他側方向には延棒の移動により円滑に流動して延展す
る。従つて、延棒を一行程移動させることにより、液卵
を型枠内に均一に延展することになる。その際、例えば
成型板の型枠が円形であり、延展機構の延棒が成型板の
型枠に対して偏心した位置を旋回中心として旋回する場
合には、型枠における旋回中心から遠い側と近い側との
液卵の流動速度が異なり、遠い側では高速で流動し、近
い側では低速で流動する。そして、延棒が旋回中心を通
り供給位置と直交する位置、例えば供給位置が左右方向
に偏心している場合には型枠の前後方向の中心線と平行
な位置に到達するまでは、液卵を遠い側に向けて流動さ
せ、延棒が上記位置を通過した後においては、遠い側か
ら近い側に向けて流動させる。上記のように遠い側と近
い側とで液卵の流動速度を異ならせ、延展の途中におい
て液卵の流動方向を変化させることから、液卵を型枠の
全体にわたつて均一に延展させることになる。さらに、
延展機構の延棒を昇降可能に設け、延棒が型枠の内側か
ら離れると同時に上昇して延展を終了するようになつて
いる場合には、液卵を型枠から溢れさせることなく隅々
まで均一に延展させる。
【0012】油膜形成機構を備えている場合には、成型
板が焦げ付き防止処理されているものであつても、より
確実に薄焼卵の焦げ付きを防止するとともに、製品であ
る薄焼卵を円滑に取出し得る。また、製品取出機構を備
えている場合には、液卵の仕込みから製品取出しまでを
一貫して自動的に行うことになり、薄焼卵をより効率良
く連続成型する。成型コンベアが水平軸まわりを移動可
能でほぼ逆台形状に配置されているものにおいて、噴射
ノズルを有する製品取出機構を備えている場合には、成
型板の型枠の前方内側に圧力空気を噴射することによ
り、薄焼卵の前方部を型枠から外す。そして、薄焼卵の
前方部が自重により垂れ下がり、これにより他の部位を
順次型枠から剥離する。しかも、噴射ノズルから噴射さ
れる圧力空気が薄焼卵の裏面と型枠間に吹き付けられ、
他の部位の剥離を助長する。
【0013】冷却機構を備えている場合には、薄焼卵を
取出した後に成型板を冷却し、成型板が仕込位置に停止
した時に供給される液卵が熱により直ちに凝固しない程
度、すなわち液卵の流動を妨げない程度に温度管理す
る。これにより、コンパクトな構造とするとともに、成
型速度を高速化して量産性を高める。すなわち、成型板
を自然放熱により冷却する場合には、成型板の冷却時間
が長くなり、成型コンベアを長くし、または移動速度を
低く設定する必要がある。そのため、構造が大型化し、
又は成型速度が低くなる。一方、冷却装置を設けた場合
には、薄焼卵を取出した後の成型板を積極的に冷却する
ことから、冷却時間によらず仕込み時間、焼成時間、製
品取出時間等に基づいて成型コンベアの長さ及び移動速
度を設定すればよく、コンパクトな構造で高い量産性が
得られる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図により説明する。図1及
び図2において、1はお好み焼用の薄焼卵を自動的に成
型する薄焼卵成型装置で、成型コンベア2がコンベア移
動機構3により機体4にほぼ逆台形状に配置され、水平
軸まわりを移動するようになつている。成型コンベア2
は、左右一対の無端チエーン5に所定数の成型板6が等
間隔に配置され、成型板6間にその間隙を覆うように補
助板7が配置され、成型板6及び補助板7の両端が各無
端チエーンのリンク袖8に固定されている。成型板6
は、図3〜5にも示すように薄焼卵に対応した形状の型
枠9を有しており、この型枠9は円形で所定深さを有す
るように成型板6の上面中央に突出して形成されてい
る。コンベア移動機構3は、原動スプロケツト10と従
動スプロケツト11とが前後方向に所定間隔をおいて同
一高さに配置され、一対の案内スプロケツト12、13
が原動スプロケツト10と従動スプロケツト11との下
方において上記よりも短い間隔をおいて同一高さに配置
されている。すなわち、各スプロケツト10、11、1
2、13は、逆台形状に配置されており、成型コンベア
を各無端チエーン5が係合するように取り付けることに
より、成型コンベア2をほぼ逆台形状に支持することに
なる。その際、原動スプロケツト10と従動スプロケツ
ト11の軸心間が成型コンベア2を水平に支持して移動
する水平移動域となり、この領域において成型板6が型
枠9を上向きにして水平に移動することになる。コンベ
ア移動機構の原動スプロケツト10には駆動モータ(図
示せず)が駆動連結されており、この駆動モータを主制
御装置(図示せず)で制御することにより成型コンベア
2を仕込位置を基準として成型板6の配置間隔に相当し
た距離づつ間欠的に移動するようになつている。仕込位
置は、成型コンベア2の水平移動域内の上流側に設定さ
れており、成型板6をその型枠9の中心が仕込位置に一
致した時に停止するようになつている。
【0015】14は、成型コンベア2を水平移動域でよ
り安定して水平支持する案内レールで、成型コンベア2
の水平移動域における各無端チエーン5の下方に所定範
囲にわたつて設けられ、各無端チエーン5の下方へのた
わみを阻止するようになつている。15は、仕込位置に
停止した成型板2を案内保持する保持機構で、図7にも
示すように複数の挟持ローラ16が仕込位置における成
型コンベア2の左右両側に成型板6の上面に当接するよ
うに設けられ、これらの挟持ローラ16により仕込位置
における成型板6の浮き上がりや傾動を阻止するように
なつている。
【0016】17は、成型板の型枠9に供給された液卵
を加熱する加熱機構で、ガスバーナ18が成型コンベア
2の水平移動域における成型板6の下方に所定範囲にわ
たつて設置され、機体4外に設置されたガス供給源19
に接続されている。そして、ガス供給源19を主制御装
置(図示せず)で制御することにより、ガスバーナ18
へのガス供給量を調整し、成型板6を所定温度に加熱す
るようになつている。すなわち、成型板6が仕込位置か
らガスバーナ18の設置範囲である加熱域を通過する間
に成型板6を下方から加熱し、型枠9に供給された液卵
を所定状態に焼成するようになつている。なお、加熱機
構17は、ガスバーナ18が成型コンベア2の上方又は
上下両方に配置されたものでもよく、またガス加熱器以
外の加熱手段、例えば電気加熱器等を備えたものでもよ
い。
【0017】20は、成型板の型枠9に油膜を形成する
油膜形成機構で、油供給バルブ機構(図示せず)を副制
御装置21で制御することにより油貯蔵タンク(図示せ
ず)の油を油膜形成ノズル22から定量噴霧するように
なつている。油膜形成ノズル22の配置は、図3〜5に
も示すように成型板の型枠9内に油膜を形成するように
仕込位置に停止した成型板6の上方における3個所、す
なわち成型板の型枠9のほぼ右方内側で中心よりもやや
前方の位置、型枠9のほぼ前方内側で中心よりもやや左
方の位置、及び前後方向に延びる中心線上で中心と後方
内側の中間位置に設定されている。なお、油膜形成ノズ
ル22は、最少の油量で最適の油膜を形成し得るなら
ば、何個所に配置されていてもよい。油の供給時期、供
給量等は、成型板2が仕込位置に停止した直後に所定の
油膜を形成し得る油量を供給するように設定されてい
る。
【0018】23は、仕込位置に停止した成型板の型枠
9に液卵を定量供給する供給機構で、供給バルブ機構2
4を副制御装置21で制御し、貯蔵タンク25に加圧貯
蔵された液卵を液卵ノズル26から成型板の型枠9に定
量供給するようになつている。液卵ノズル26の配置
は、図3〜5にも示すように成型板の型枠9の左右方向
に延びる中心線上で中心と右方内側の中間位置よりも僅
かに右方寄りに偏心した供給位置の上方であり、供給し
た液卵が自然に流動して成型板の型枠9の右方内側まで
延展し得る位置に設定されている。なお、供給位置は、
供給した液卵が自然に流動して供給位置に最も近い側の
内側まで延展するように、成型板の型枠9に偏心して設
定されていればよい。液卵の供給時期、供給量等は、油
膜形成機構20の作動終了後に薄焼卵1個分の液卵を供
給するように設定されている。
【0019】27は、仕込位置に停止した成型板の型枠
9に供給された液卵を型枠9内に延展する延展機構で、
延棒28を昇降機構29及び旋回機構30で上下動及び
旋回し、液卵を強制的に流動させて型枠9内に延展する
ようになつている。延棒28は、液卵が付着し難い材質
からなるローラ状体であり、図3〜6にも示すように昇
降機構29の延棒支持杆31に旋回中心を通る水平線に
沿つて自転するように支持されている。昇降機構29
は、流体圧シリンダ32がピストン33を下向きにして
旋回機構30の旋回用レバー34に取り付けられ、ピス
トン33に延棒支持杆31が取り付けられており、流体
圧シリンダ32を副制御装置21で制御することにより
延棒支持杆31を所定ストロークで上下動するようにな
つている。すなわち、供給機構23の作動終了後に延棒
支持杆31を下降し、延棒28を図5に実線で示す待機
位置から二点鎖線で示す延展開始位置に移動し、延展終
了位置に到達した時に延棒支持杆31を上昇して退避位
置まで移動させるようになつている。延展開始位置は、
成型板の型枠9上面に当接する高さに設定され、退避位
置は成型板の型枠9上面に当接しない高さ、すなわち待
機位置と同一高さに設定されている。旋回機構30は、
旋回用モータ35が旋回中心に配置され、旋回用モータ
35に旋回用レバー34が駆動連結されており、旋回用
モータ35を副制御装置21で制御することにより旋回
用レバー34を旋回中心を中心として所定角度水平に往
復揺動するようになつている。すなわち、昇降機構29
により延棒28が延展開始位置に到達した後に旋回用レ
バー34いいかえれば昇降機構29及び延棒28の旋回
を開始し、延棒28が延展終了位置に到達した時に停止
する。そして、延棒28が退避位置に上昇した後に逆方
向に旋回し、延棒28が待機位置に到達した時に停止す
るようになつている。
【0020】延棒28の旋回中心と、旋回方向における
延展開始位置及び延展終了位置の配置を図6により説明
する。旋回中心Pは、仕込位置に停止した成型板の型枠
9に対して左右方向においては液卵ノズル26の下方の
供給位置と同一に偏心し、型枠の中心Qから距離M離れ
た位置に設定され、又前後方向においては型枠9の中心
Qから距離N離れた後方の位置に設定されている。延展
開始位置は、図6における右端に示す延棒28の位置で
あり、供給位置と同一方向で型枠9の右方の外側に設定
されている。延展終了位置は、図6における左端に示す
延棒28の位置であり、延棒28が型枠9の後方寄りの
内側と接する位置に設定されている。なお、旋回中心P
は、左右方向において供給位置と同一に偏心するととも
に、前後方向において型枠9から離れた前方に設定され
ていてもよい。また、旋回中心Pは、供給位置と同一方
向において型枠9の範囲内で偏心するとともに、供給位
置の方向と直交する方向において型枠9の範囲外に偏心
して設定されていればよい。その際、供給位置と同一方
向の偏心量は、供給位置の偏心量以下であることが好ま
しい。なお、油膜形成機構20、供給機構23及び延展
機構27は、移動台車36に設置されており、この移動
台車36を図1及び図2に示す位置に停止固定した時に
おける油膜形成ノズル22、液卵ノズル26及び延棒2
8が仕込位置に停止した成型板の型枠9に対してそれぞ
れ上記した位置関係となるように設置されている。
【0021】37は、加熱域を通過した成型板6から製
品である薄焼卵を取出す製品取出機構で、噴射ノズル3
8が製品取出位置に停止した成型板の型枠9の前方内側
に対向して設けられ、圧力空気源39を主制御装置(図
示せず)で制御することにより噴射ノズル38から圧力
空気を型枠9の前方内側に噴射し、薄焼卵を型枠9から
剥離させるようになつている。製品取出位置は、成型板
6が原動スプロケツト10の下方寄りに停止する位置に
設定されており、この位置において成型板6は図1に示
すように上面いいかえれば型枠9が下向きに傾斜してい
る。噴射ノズル38の下方には製品シユート40と収納
箱(図示せず)が設けられており、型枠9から剥離され
た薄焼卵が製品シユート40上に落下し、製品シユート
40に案内されて収納箱(図示せず)に人り込むように
なつている。なお、製品取出機構37は、真空で吸着す
る吸着パツト、カギ状の引掛具等を有するものでもよ
い。また、製品取出位置を水平移動域における加熱域の
前方で成型板6が停止する位置に設定し、吸着パツト、
引掛具等を有する製品取出機構で薄焼卵を型枠9から持
ち上げて取出すようになつていてもよい。
【0022】41は、薄焼卵が取出された後の成型板6
を冷却する冷却機構で、冷却フード42が案内スプロケ
ツト12、13間で支持された成型コンベア2の部位を
囲むように設けられ、機体4外に設置された冷却機本体
43から冷却フード42に冷却空気を送風して成型板6
を冷却するようになつている。冷却空気の温度及び風量
は、冷却機本体43を主制御装置(図示せず)で制御す
ることにより調整し、成型板6が仕込位置に停止した後
に供給される液卵が直ちに固まらない程度、すなわち液
卵の流動を妨げない程度の温度となるように設定されて
いる。なお、冷却機構41としては、冷却水を利用した
ものであつてもよい。
【0023】本実施例の薄焼卵成型装置1は、上記のよ
うに構成されており、その作動を次に説明する。コンベ
ア移動機構3、加熱機構17及び冷却機構41を作動
し、成型コンベア2を空送りして暖機運転し、成型板6
を所定温度まで暖める。暖機運転が終了した後に成型作
動を開始する。先ず、油膜形成機構20が作動し、油貯
蔵タンク(図示せず)から油供給バルブ機構(図示せ
ず)を介して油膜形成ノズル22に所定量の油を供給
し、油膜形成ノズル22から仕込位置に停止した成型板
の型枠9に噴霧して油膜を形成する。油膜形成ノズル2
2は、図3〜5にも示すように3個所に配置されてお
り、供給位置付近を中心として型枠9に適切に油膜を形
成する。油膜形成機構20の作動終了後に供給機構23
が作動し、液卵貯蔵タンク25から液卵供給バルブ機構
24を介して所定量の液卵を液卵ノズル26に供給し、
液卵ノズル26から型枠9に供給する。供給された液卵
は、供給位置から四方に自然に流動し、型枠9における
供給位置に最も近い右方内側にまで達する。供給機構2
3の作動終了後に延展機構27が作動し、延棒28によ
り液卵を型枠9全体に延展する。すなわち、昇降機構2
9により延棒28を待機位置から延展開始位置に移動
し、旋回機構30により延棒28を旋回中心を中心とし
て旋回する。延棒28は、型枠9の上面に当接した状態
で自転しながら旋回し、液卵を強制的に流動させながら
延展終了位置まで旋回する。延展終了位置に到達した時
に昇降機構29により上昇して退避位置に移動し、しか
る後旋回機構30により逆方向に旋回して待機位置に復
帰する。その際、延棒28の旋回中心が型枠9に対して
偏心して設定されているとともに、延展開始位置が供給
位置と同一方向寄りで型枠9の外側に設定されているた
め、延棒28が図6に示すように旋回する。すなわち、
延棒28が供給位置に到達するまでは液卵を前方方向に
流動させ、供給位置を通過した後は液卵を前方から後方
にかき寄せるように流動させる。しかも、延棒28の前
部側が後部側よりも高速であることから、液卵を広範囲
に迅速に流動させる。従つて、液卵を型枠9全体に均一
に延展させることになる。また、延展終了位置が型枠9
の後方寄りの内側に延棒28が接する位置に設定され、
延棒28が延展開終了位置に到達すると同時に上昇され
るため、液卵を型枠9から溢れさせることがなく、延展
終了位置における型枠9の内側まで液卵を延展させるこ
とになる。以上のようにして液卵を型枠9に仕込む。な
お、仕込位置に停止した成型板6は、保持機構15によ
り水平に案内保持されている。すなわち、成型板6は、
その左右両側上面に当接した複数の挟持ローラ16によ
り浮き上がりや傾動が阻止され、水平に保持されてい
る。これにより、油膜形成、液卵供給及び延展の各工程
を適切に行い、液卵を偏らないように均一に型枠9に仕
込むことになる。
【0024】延展機構27の作動が終了した後、原動ス
プロケツト10が駆動し、成型コンベア2を1ピツチ前
進させる。そして、仕込位置に停止した次の成型板の型
枠9に上記と同様にして液卵を仕込む。一方、液卵が仕
込まれた成型板6は、停止・移動を繰り返しながら加熱
域を前進し、加熱機構のガスバーナ18により下方から
加熱され、順次温度上昇する。そして、仕込まれた液卵
は、加熱域を通過する時には所定状態に焼成されてい
る。その際、成型板6は、一対の無端チエーン5が案内
レール14により案内支持されていることから、水平状
態で移動することになり、液卵が偏らない状態で均質に
焼成される。
【0025】加熱域を通過した成型板6が製品取出位置
に停止した時に製品取出機構37が作動し、噴射ノズル
38から圧力空気源39の圧力空気を成型板の型枠9の
前方内側に噴射する。これにより、薄焼卵の前端部が上
記型枠9から外れる。そして、成型板6が型枠9を下向
きに傾斜していることから、薄焼卵の前端部が自重によ
り垂れ下がり、これにより他の部位を剥離させる。その
際、薄焼卵の前端部と型枠9との間から薄焼卵の裏面に
圧力空気が入り込み、この圧力空気により薄焼卵の剥離
を助長する。そして、剥離された薄焼卵は、製品シユー
ト40上に落下し、製品シユート40上を滑つて収納箱
(図示せず)に入る。
【0026】薄焼卵が取出された成型板6は、冷却機構
の冷却フード42内を停止・移動を繰り返しながら通過
し、成型板6が仕込位置に停止した後に供給される液卵
が直ちに固まらない程度、すなわち液卵の流動を妨げな
い程度の温度まで冷却される。これにより、仕込位置に
停止した成型板の型枠9に供給した後から延展機構27
により延展を終了するまでの仕込期間中に成型板6の熱
により液卵が直ちに固まらないことから、型枠9内を円
滑に流動して均一に延展する。また、加熱域において成
型板6を急激に温度上昇させる必要がなく、緩やかに温
度上昇させればよいことから、加熱機構17による成型
板6の温度制御を簡便に行い得るとともに、装置全体と
しての熱損失を抑制し得る。
【0027】本発明は、本実施例のみに限定されるもの
ではなく、例えば成型コンベアは垂直軸の回りを水平移
動するように設けられていてもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、成型コンベアを成型板
の配置間隔づつ間欠的に移動することにより、仕込位置
に停止した成型板の型枠に液卵を供給した後に延展して
仕込み、液卵を仕込んだ成型板を加熱域に移動して加熱
機構で液卵を加熱し、これにより液卵を所定状態に焼成
して薄焼卵を成型することから、薄焼卵を自動的に連続
して成型し得る。また、液卵の仕込み及び焼成期間中に
成型板が水平状態に支持されおり、液卵が成型板の型枠
内に偏らないで均一に分布しているため、薄焼卵を均質
に成型し得る。従つて、薄焼卵の成型を省力化するとと
もに量産化し、良質の薄焼卵を安価に供給することが可
能になつた。
【0029】油膜形成機構、製品取出装置及び冷却機構
を設けることにより、さらに省力化し量産性を高め得
る。特に、冷却機構を設けることにより、冷却時間によ
らず仕込時間、焼成時間、製品取出時間等に基づいて成
型コンベアの長さ及び移動速度を設定し得るため、装置
全体としてのコンパクト化を図るとともに成型コンベア
の移動速度を高速化して量産性を高め得る。
【0030】成型板の型枠が円形、楕円形又は矩形から
なる対称形状であるものにおいては、供給機構の液卵ノ
ズルを仕込位置に停止した成型板の型枠の偏心した供給
位置に液卵を供給するように配置し、延展機構の延棒を
供給位置と同一方向寄りの外側から型枠の上面に当接し
ながら型枠に対して偏心した位置を旋回中心として旋回
するように設けることにより、液卵を型枠の全体にわた
つて均一に延展させ得る。さらに、延展機構の延棒を昇
降可能に設け、延棒が型枠の内側から離れると同時に上
昇して延展を終了するようにしたものは、液卵を型枠か
ら溢れさせることなく隅々まで均一に延展させ得る。こ
れらにより、より良質の薄焼卵を成型することが可能に
なつた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の概念的な正面図である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】図1のB−B矢視拡大図で、延展機構の延展終
了時における各要部の関連を示す。
【図4】図1のB−B線矢視拡大図で、延展機構の延展
開始前における各要部の関連を示す。
【図5】図4のC−C線に沿つた断面図である。
【図6】延展機構の延棒の作動を説明する概略説明図で
ある。
【図7】図3のD−D線に沿つた断面図で、保持機構と
成型板との関連を示す。
【図8】図1のE−E矢視拡大図で、製品取出機構と成
型板との関連を示す
【図9】図8のF−F線に沿つた断面図である。
【符号の説明】
1 薄焼卵成型装置 2 成型コン
ベア 3 コンベア移動機構 5 無端チエ
ーン 6 成型板 7 補助板 9 成型板の型枠 10 原動ス
プロケツト 11 従動スプロケツト 12,13
案内スプロケツト 17 加熱機構 18 ガスバ
ーナ 20 油膜形成機構 22 油膜形
成ノズル 23 供給機構 26 液卵ノ
ズル 27 延展機構 28 延棒 29 昇降機構 30 旋回機
構 37 製品取出機構 38 噴射ノ
ズル 41 冷却機構 42 冷却フ
ード

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠を有する所定数の成型板が等間隔で
    無端状に連結され、所定範囲にわたる水平移動域を有す
    るように配置された成型コンベアと、成型コンベアの水
    平移動域における上流側に設定された仕込位置を基準に
    成型板の配置間隔に相当する距離づつ成型コンベアを間
    欠的に移動させるコンベア移動機構と、仕込位置に停止
    した成型板の型枠に液卵を定量供給する供給機構と、成
    型板に供給された液卵をその型枠内に延展させる延展機
    構と、成型コンベアの水平移動域に沿つた所定範囲に設
    定された加熱域に配置され、この加熱域を成型板が通過
    する間にその型枠内の液卵を加熱する加熱機構とを備え
    ていることを特徴とする薄焼卵成型装置。
  2. 【請求項2】 成型コンベアは、水平軸まわりを移動可
    能でほぼ逆台形状に配置されている請求項1記載の薄焼
    卵成型装置。
  3. 【請求項3】 成型コンベアは、所定数の成型板が左右
    一対の無端チエーンに等間隔に配置され、各成型板間に
    その間隙を覆うように補助板が配置されてなり、コンベ
    ア移動機構は成型コンベアの各無端チエーンに係合する
    原動スプロケツトと従動スプロケツトとを備え、各スプ
    ロケツトは両者間が成型コンベアの水平移動域となるよ
    うに同一高さで前後方向に所定間隔をおいて配置されて
    いる請求項1又は2記載の薄焼卵成型装置。
  4. 【請求項4】 成型板の型枠が円形、楕円形又は矩形か
    らなる対称形状である請求項1〜3のいずれか1項記載
    の薄焼卵成型装置。
  5. 【請求項5】 供給機構は、仕込位置に停止した成型板
    の型枠の偏心した供給位置に液卵を供給するように配置
    された液卵ノズルを備えており、延展機構は水平に自転
    可能に支持されたローラ状の延棒を備え、この延棒を成
    型板の型枠の供給位置と同一方向寄りの外側から成型板
    の型枠の上面に当接して他側に移動させるようになつて
    いる請求項4記載の薄焼卵成型装置。
  6. 【請求項6】 延展機構は、延棒を旋回中心を通る水平
    線に沿つて支持し、仕込位置に停止した成型板の型枠の
    上面に当接して旋回させるようになつており、旋回中心
    は供給位置と同一方向における成型板の型枠の範囲内に
    偏心するとともに、供給位置の方向と直交する方向にお
    ける成型板の型枠の範囲外に偏心した位置に設定されて
    いる請求項5記載の薄焼卵成型装置。
  7. 【請求項7】 延展機構は、延棒を昇降可能に設け、延
    展開始時には仕込位置に停止した成型板の型枠の上面と
    同一高さに下降し、延展終了時には成型板の型枠の内側
    から離れると同時に上昇させるようになつている請求項
    5又は6記載の薄焼卵成型装置。
  8. 【請求項8】 仕込位置に停止した成型板の型枠内に液
    卵を供給する前に油膜を形成する油膜形成機構を備えて
    いる請求項1〜7のいずれか1項記載の薄焼卵成型装
    置。
  9. 【請求項9】 加熱域を通過した成型板から薄焼卵を取
    出す製品取出機構を備えている請求項1〜8のいずれか
    1項記載の薄焼卵成型装置。
  10. 【請求項10】 加熱域を通過した成型板が下向きで停
    止する製品取出位置において成型板の型枠の前方内側に
    圧力空気を噴射する噴射ノズルを有する製品取出機構を
    備えている請求項1〜9のいずれか1項記載の薄焼卵成
    型装置。
  11. 【請求項11】 薄焼卵が取出された後の成型板を冷却
    する冷却機構を備えている請求項1〜10のいずれか1
    項記載の薄焼卵成型装置。
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