JP3269388B2 - テープ切断装置 - Google Patents

テープ切断装置

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JP3269388B2
JP3269388B2 JP15251396A JP15251396A JP3269388B2 JP 3269388 B2 JP3269388 B2 JP 3269388B2 JP 15251396 A JP15251396 A JP 15251396A JP 15251396 A JP15251396 A JP 15251396A JP 3269388 B2 JP3269388 B2 JP 3269388B2
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文男 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテープ状材料を切断
するテープ切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に従来のテープ切断装置を示す。図
3(a)に示すように、従来のテープ切断装置10は、
平坦面11を有するベース板12と、平坦面11に対し
て垂直な方向(すなわち、矢印Aの方向)に自在に移動
させることができるカッター13とからなる。
【0003】このテープ切断装置10は以下のようにし
て用いられる。まず、図3(a)に示すように、テープ
14の保護紙15を剥がした状態で、テープ14の接着
面14aをカッターの方向に向け、非接着面14bがベ
ース板12の平坦面11に沿うように、テープ14を所
定の長さだけ送り、その時点で停止させる。
【0004】次いで、テープ吸着機構16(例えば、真
空でテープを吸引する機構)がテープ14の上方におい
てテープ14の非接着面14bに接触し、テープ14を
吸着する。この後、カッター13を平坦面11に向かっ
て平坦面11に接触するまで移動させる。これによっ
て、テープ14は所望の長さに切断される。切断された
テープ14の小片14cはテープ吸着機構16によって
吸着された状態で他の場所へ移送され、被接着物(図示
せず)に接着される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のテ
ープ切断装置においては、カッター13の刃先をベース
板12の平坦面11に押し当てることによりテープ14
を切断するものであるため、テープ14を確実に切断す
るためには、カッター13の刃先が平坦面11に対して
常に平行に位置していることが要求される。カッター1
3の刃先が平坦面11に対して僅かでも傾斜している
と、テープ14に切れ残りの部分が生じることになるか
らである。
【0006】しかしながら、カッター13はその使用頻
度に比例して刃先が摩耗し、図4(a)に示すように、
刃先が平坦面11に対して平行でなくなることがある。
あるいは、カッター13の取り付け部に緩みが生じ、図
4(b)に示すように、カッター13の刃先が平坦面1
1に対して微小角度θだけ傾くことがある。
【0007】このようにカッター13の刃先が平坦面1
1に対して傾斜すると、テープ14を完全に切断するこ
とは不可能であり、テープ14に切れ残りの部分が生
じ、所望の長さの小片14cを得ることができなくな
る。
【0008】カッター13の刃先が摩耗したり(図4
(a))、カッター13の刃先が傾斜したような場合
(図4(b))には、カッター13の研磨やカッター1
3の取り付け状態の調整を行うことにより、カッター1
3の刃先を平坦面11に対して平行にすることが可能で
はあるが、それらの作業は何れも熟練を要する作業であ
り、テープ切断装置の作業効率を著しく低下させる原因
になっている。
【0009】本発明はこのような従来のテープ切断装置
の問題点に鑑みてなされたものであり、カッターの刃先
が摩耗したり、あるいは、カッターの刃先がベース板の
平坦面に対して傾斜するに至ったような場合であって
も、カッターの研磨もしくは位置調整を行うことなく、
テープの切断不良を防止することができるテープ切断装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係るテープ切断装置は、平坦面を有するベ
ース板と、前記平坦面に対して垂直な方向に可動なカッ
ターとからなり、前記平坦面に沿って送られてきたテー
プ状材料を前記カッターの刃先が前記平坦面に達するま
で移動することにより切断するテープ切断装置におい
て、前記ベース板は、前記平坦面を有する受け板と、該
受け板の両端において前記受け板と連続し、外方にくの
字状に突出する部分を有する二つの側板とからなり、前
記受け板の前記平坦面と反対側の面には、鉛直方向に延
び、かつ、広がり角度Aを有する溝が形成されており、
前記ベース板は、先端の頂角が前記広がり角度Aよりも
小さい角度Bである支持棒が前記溝に係合することによ
り、回動可能に支持されており、前記ベース板の前記側
板に対向して各々ガイド板が配置され、前記ガイド板に
は、前記側板のくの字状の突出部分の先端との干渉を避
けるための凹部が形成されており、前記カッターの刃先
が前記平坦面に接したときに前記平坦面は前記カッター
との間に前記テープ状材料を挟み込むように回動し得る
ことを特徴とする。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係るテープ切断装
置の一実施形態を示す。本テープ切断装置20は、平坦
面21を有するベース板22と、平坦面21に対して垂
直な方向(すなわち、矢印Aの方向)に自在に移動させ
ることができるカッター23とを備えている。
【0013】ベース板22は、カッター23に対向して
直立している受け板22aと、受け板22aの両端にお
いて受け板22aと連続する相互に平行な二つの側板2
2bと、受け板22a及び側板22bの下端と連続して
いる底板22cとからなっている。
【0014】受け板22aのカッター23に対向してい
る面が平坦面21を形成している。二つの側板22bの
外周面には外方にくの字状に突出する部分22dが形成
されている。また、底板22cはベース24上に支持さ
れており、ベース板22はベース24上において自在に
摺動し得るようになっている。
【0015】受け板22aの平坦面21とは反対側の面
22eの中央には、鉛直方向に延びる三角形断面の溝2
5が形成されている。この溝25は、図1(c)に示す
ように、広がり角度が約120度になるように形成され
ている。溝25には支持棒26の先端が接触している。
図1(b)に示すように、支持棒26はL字形の部材か
らなり、その基部26aにおいてベース24に固定され
ている。支持棒26の先端26bは60度の角度をなす
三角形形状をなしており、溝25の底部(三角形の頂点
に当たる位置)に接している。
【0016】このように支持棒26の先端26bが溝2
5と接し合っているため、支持棒26とベース板22と
は相互に回動可能である。本実施形態においては、前述
のように、支持棒26がベース24に固定され、不動の
状態にあるため、ベース板22がベース24上において
支持棒26に対して自在に回動し得るようになってい
る。ベース板22が支持棒26に対して回動し得る範囲
は、120−60=60度の範囲である。
【0017】ベース板22の各側板22bの外側には各
側板22bに対向してガイド板27が配置されている。
各ガイド板27には、各側板22bのくの字状突出部分
22dとの干渉を避けるための半球状の凹部29が形成
されている。
【0018】上記のような構成を有する本実施形態に係
るテープ切断装置によれば、たとえカッター23の刃先
が摩耗したり、あるいは、カッター23が平坦面21に
対して傾斜して取り付けられている場合であっても、テ
ープの切断不良を起こすことなく、テープを完全に切断
することが可能である。以下、図2を参照して、カッタ
ー23の刃先が摩耗した場合を例にとり、本テープ切断
装置20の作用を説明する。
【0019】図2(a)に示すように、カッター23の
刃先が摩耗し、このため、カッター23の刃先はベース
板22の平坦面21に対して微小角度θだけ傾斜してい
るものとする。図1(b)に示すように、テープ14の
保護紙15を剥がした状態で、テープ14の接着面14
aをカッター23の方向に向け、非接着面14bがベー
ス板22の平坦面21に沿うように、テープ14を所定
の長さだけ送り、その時点で停止させる。
【0020】この後、カッター23を平坦面21に向か
って移動させる。この場合、従来のテープ切断装置にお
いては、テープ14は部分的にのみ切断され、テープの
切断不良を生じる。これに対して、本実施形態に係るテ
ープ切断装置20においては、ベース板22はベース2
4上を回動自在に支持されているため、刃先が平坦面2
1に対して傾斜しているカッター23が部分的に平坦面
21に当接すると、平坦面21は支持棒26の先端部2
6bを支点として矢印B方向に回動する。この矢印B方
向へのベース板22の回動により、図2(b)に示すよ
うに、カッター23の刃先はその全長にわたって平坦面
21と当接する。従って、テープ14はカッター23に
よって全面的に切断される。
【0021】なお、ベース板22が回動する際、ベース
板22の側板22bに対向して配置されているガイド板
27には、側板22bのくの字状突出部分22dに対応
する位置に半球状の凹部29が形成されているため、側
板22bのくの字状突出部分22dがガイド板27と干
渉することにより、ベース板22の回動が妨げられるこ
とはない。
【0022】上記の実施形態においては、受け板22a
に形成された溝25の広がり角度を120度、支持棒2
6の先端部26bの頂角を60度に設定したが、両者の
角度はこれらには限定されない。溝25の広がり角度を
支持棒26の先端部26bの頂角よりも大きく設定する
ことにより、ベース板22を自在に回動させることがで
きる。さらに、溝25の広がり角度と支持棒26の先端
部26bの頂角との差を所定の値に設定することによ
り、ベース板22の回動角度を所望の範囲に限定するこ
とが可能である。
【0023】上記の実施形態においては、ベース板22
は支持棒26と溝25との組み合わせにより回動可能に
支持されているが、ベース板22の支持方法はこれには
限定されない。ベース板22をカッター23の移動面内
(上記実施形態においては、水平面内)において回動可
能に支持できる手段であればいかなる手段でも用いるこ
とができる。また、本テープ切断装置はテープ状材料の
他にプラスチック、金属箔などの種々の材料の切断に応
用することが可能である。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るテープ切断
装置においては、カッターが当接すべき平坦面がカッタ
ーの移動面内において回動自在に構成されている。この
ため、カッターの刃先が平坦面に対して傾いてる場合で
あっても、平坦面はカッターの刃先の傾斜角度に応じて
回動することができるので、カッターの刃先がテープの
全面にわたってテープに当接する。その結果、従来のテ
ープ切断装置であればテープの切断不良を起こすような
場合であっても、完全にテープを切断することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテープ切断装置の一実施形態を示
す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B
線における断面図、(c)はベース板に形成された溝と
支持棒との関係を示す拡大図である。
【図2】図1に示したテープ切断装置の作動を示す図で
あり、(a)はテープ切断前の状態を示す平面図、
(b)はテープ切断中の状態を示す平面図である。
【図3】従来のテープ切断装置の作動を示す斜視図であ
り、(a)はテープ切断前の状態を示し、(b)はテー
プ切断中の状態を示し、(c)はテープ切断後の状態を
示す。
【図4】(a)及び(b)ともに従来のテープ切断装置
におけるテープの切断不良の問題点を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
10 従来のテープ切断装置 11 平坦面 12 ベース板 13 カッター 14 テープ 15 保護紙 16 テープ吸着機構 20 本発明に係るテープ切断装置 21 平坦面 22 ベース板 23 カッター 24 ベース 25 溝 26 支持棒 27 ガイド板 29 凹部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦面を有するベース板と、前記平坦面
    に対して垂直な方向に可動なカッターとからなり、前記
    平坦面に沿って送られてきたテープ状材料を前記カッタ
    ーの刃先が前記平坦面に達するまで移動することにより
    切断するテープ切断装置において、前記ベース板は、前記平坦面を有する受け板と、該受け
    板の両端において前記受け板と連続し、外方にくの字状
    に突出する部分を有する二つの側板とからなり、 前記受け板の前記平坦面と反対側の面には、鉛直方向に
    延び、かつ、広がり角度Aを有する溝が形成されてお
    り、 前記ベース板は、先端の頂角が前記広がり角度Aよりも
    小さい角度Bである支持棒が前記溝に係合することによ
    り、回動可能に支持されており、 前記ベース板の前記側板に対向して各々ガイド板が配置
    され、前記ガイド板には、前記側板のくの字状の突出部
    分の先端との干渉を避けるための凹部が形成されてお
    り、 前記カッターの刃先が前記平坦面に接したときに前記平
    坦面は前記カッターとの間に前記テープ状材料を挟み込
    むように回動し得ることを特徴とするテープ切断装置。
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