JP3269126B2 - エポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なエポキシ樹脂用硬
化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤、さらに詳しくは、
多分子系ホスト化合物で包接することにより、(1)エ
ポキシ樹脂に混合した場合、可使時間が大幅に延長され
る利点及び(2)従来の硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化
促進剤の吸湿性、昇華性、分解性などを改善できる特徴
があり、特にエポキシ系接着剤に好適に用いられるエポ
キシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂は金属などとの接着
性に優れ、かつその硬化物は電気絶縁性、耐薬品性、耐
熱性、機械的強度などに優れていることから、各種成形
品、電気絶縁材、接着剤、塗料、あるいは積層板やFR
P用樹脂などの用途に、各種分野において幅広く用いら
れている。このエポキシ樹脂は、常温で液状又は熱可塑
性の状態のものが、硬化促進剤の存在下もしくは非存在
下にエポキシ樹脂用硬化剤と反応させることにより、三
次元構造を有する硬化物となる。硬化した樹脂の性状は
硬化剤によって大きく左右されることが知られており、
これまで種々の硬化剤が工業用途に用いられている。と
ころで、接着剤は使用方法によって1液型と2液型とに
大別することができ、前者の1液型は市販の接着剤をそ
のまま被着体につけて、加熱、加圧、放置するなどして
接着させることのできる接着剤である。一方2液型は主
剤と硬化剤もしくは硬化剤と硬化促進剤とを使用時に混
合したのち、この混合物を被着体につけて、加熱、加
圧、放置するなどして接着させることのできる接着剤で
ある。エポキシ系接着剤は通常2液型であり、この2液
型は作業面からみると手数がかかり非効率的であるもの
の、硬化物の接着強度、熱特性、電気特性などにおいて
優れている面も多いため、電気部品や自動車、航空機分
野において広く利用されている。しかしながら、前記2
液型接着剤においては、可使時間、すなわち塗布するた
めに調製した接着剤が使用できる状態を維持する時間が
短く、作業効率が悪いという欠点がある。例えば可使時
間が2時間の接着剤については、1日8時間の作業時間
中に4回も主剤と硬化剤とを混合する作業が必要であ
る。そこで、可使時間を延長させうるエポキシ樹脂用硬
化剤として、エポキシ基と反応性を有する化合物をサイ
クロデキストリンで包接したものが提案されている(特
公昭63−26766号公報)。しかしながら、このサ
イクロデキストリンは単分子系ホストであり、その空洞
部に該エポキシ基と反応性を有する化合物がとり込まれ
て包接化合物となるが、ゲスト化合物を放出しにくく、
放出条件が苛酷となったり、アミラーゼなどのサイクロ
デキストリン分解酵素を必要とするなどの問題がある。
さらに、エポキシ樹脂は半導体チップや各種電灯用ソケ
ット等の電気絶縁材、粉体塗料用主剤等としても使用さ
れているが、このような適用分野では、吸湿性のある硬
化剤は使用することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、エポキシ樹脂に混合した場合、可使時間
が大幅に延長され、また硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化
促進剤の吸湿性の他、昇華性、分解性をも改善できるな
ど、作業効率を向上させることができるエポキシ系接着
剤に用いられるエポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂
用硬化促進剤を提供することを目的としてなされたもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エポキシ
樹脂に混合した場合、可使時間を大幅に延長させうるエ
ポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤や耐
湿性硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤を開発すべく
鋭意研究を重ねた結果、通常のエポキシ樹脂用硬化剤及
びエポキシ樹脂用硬化促進剤を多分子系ホスト化合物で
包接したものは、エポキシ樹脂に混合した場合、可使時
間を大幅に延長させうる上、硬化時間も短縮され、耐湿
性が大幅に向上し、サイクロデキストリンで包接したも
のに比べてゲスト放出性に優れ、前記目的に適合しうる
ことを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、エポキシ基と反応して
エポキシ樹脂を硬化させる化合物を多分子系ホスト化合
物で包接して成るエポキシ樹脂用硬化剤並びに、エポキ
シ基と反応してエポキシ樹脂を硬化させる化合物の硬化
速度を進める化合物を多分子系ホスト化合物で包接して
成るエポキシ樹脂用硬化促進剤を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて用いられるエポキシ基と反応してエポキシ樹脂を
硬化させる化合物及びエポキシ樹脂用硬化促進剤につい
ては特に制限はなく、従来エポキシ樹脂の硬化剤及びエ
ポキシ樹脂用硬化促進剤として慣用されているものの中
から任意のものを選択して用いることができるが、これ
らの中で有機化合物が好適である。
【0006】このような硬化剤としては、例えば脂肪族
ポリアミン系、脂環式や複素環式ポリアミン系、ポリア
ミド系、芳香族ポリアミン系、変性ポリアミン系、その
他アミン系、酸無水物系及びその他硬化剤などが用いら
れる。脂肪族ポリアミン系硬化剤としては、例えばジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエ
チレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルア
ミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
ジブチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチ
レンジアミンなどが挙げられ、脂環式や複素環式ポリア
ミン系硬化剤としては、例えばメンタンジアミン、イソ
ホロンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)
−2,4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデ
カンアダクト、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4
−アミノ−3−メチルシクロヘキシルメタン)、ビス
(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどが挙げられ
る。
【0007】ポリアミド系硬化剤としては、例えばダイ
マー酸とポリアミンとの縮合により得られるポリアミド
などが、芳香族ポリアミン系硬化剤としては、例えばm
−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジ
アミノジフェニルスルホン、m−キシレンジアミンなど
が、変性ポリアミン系硬化剤としては、例えばエポキシ
化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マン
ニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケト
ン封鎖ポリアミンなどが挙げられる。さらに、アミン系
硬化剤としてはジシアンジアミド、三フッ化ホウ素−ピ
ペリジン錯体、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体
などが挙げられる。
【0008】酸無水物系硬化剤としては、例えば無水フ
タル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘ
キサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ
無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水
フタル酸、無水マレイン酸、テトラメチレン無水マレイ
ン酸、無水トリメリット酸、無水クロレンド酸、無水ピ
ロメリット酸、ドデセニル無水コハク酸、無水ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(ア
ンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アン
ヒドロトリメリテート)、メチルシクロヘキセンテトラ
カルボン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物などが挙げ
られる。また、その他硬化剤としては、例えばチオ尿素
誘導体、ポリイソシアネート、オクチル酸第一スズ、フ
ェノールノボラック樹脂、ポリメルカプタン、ポリサル
ファイドなどが挙げられる。一方、硬化促進剤として
は、1,8−ジアザビシクロ(4,5,0)ウンデセン−
7などが挙げられる。なお、2−メチルアミノメチルフ
ェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチルフ
ェノール)や2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾールなどのイミダゾール系化合物など
は硬化剤としても、硬化促進剤としても使用される。
【0009】本発明において、これらの硬化剤及びエポ
キシ樹脂用硬化促進剤を包接するのに用いられる多分子
系ホスト化合物については、多分子が層状構造を成す
際、形成される空間にゲスト化合物を取り込むものであ
ればよく、特に制限はない。このような多分子系ホスト
化合物としては、例えば1,1,6,6−テトラフェニル
−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、1,6−ビ
ス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ−
2,4−ジイン−1,6−ジオール、1,1−ビス(2,4
−ジメチルフェニル)−2−プロピン−1−オール、2,
5−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ヒドロキノン、
1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−1,4−ジ
オール、1,1,2,2−テトラフェニルエタン−1,2−
ジオール、1,1−ビス−2−ナフトール、9,10−ジ
フェニル−9,10−ジヒドロアントラセン−9,10−
ジオール、1,1,6,6−テトラキス(2,4−ジメチル
フェニル)−2,4−へキサジイン−1,6−ジオール、
9,10−ビス(4−メチルフェニル)−9,10−ジヒ
ドロアントラセン−9,10−ジオール、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、N,N,
N',N'−テトラキス(シクロヘキシル)−(1,1'−ビ
フェニル)−2,2'−カルボキシアミド、1,4−ジアザ
ビシクロ−(2,2,2)−オクタン、4,4'−スルホニル
ビスフェノール、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2'−メチレンビス(4−クロロフェノール)、t−
ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキ
ノン、顆粒状コーンスターチ(ポーラスY−20)、
α,α,α',α'−テトラフェニル−1,1'−ビフェニル
−2,2'−ジメタノール、2,4,6−トリクロロフェノ
ール、p−t−オクチルフェノール、o−ニトロフェノ
ール、ビスフェノールA、2,4−ジニトロフェノー
ル、p−ニトロフェノール、5,5−ジメチルヒダント
イン、p−t−ブチルフェノール、p−クロロフェノー
ル、N−フェニルマレイミド、9,9'−ビアントラセ
ン、フェノール、ピクリン酸、2,6−ジニトロフェノ
ールなどが挙げられるが、これらの中でフェノール系の
ものが好適である。これらの多分子系ホスト化合物はそ
れぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。
【0010】本発明のゲスト化合物であるエポキシ樹脂
用硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤が液体の場合に
は、例えば(1)前記の多分子系ホスト化合物と該ゲス
ト化合物とを、1:0.1〜1モル、好ましくは等モル
の割合で混合し、5〜10分間程度撹拌する方法、ある
いは(2)該ゲスト化合物をメタノールやジクロロメタ
ンなどの有機溶媒に溶かし、これに多分子系ホスト化合
物を、ゲスト化合物に対し1:0.1〜1モル、好まし
くは等モルになるように加え、5〜10分間程度撹拌混
合し、放置したのち結晶をろ取するか、又はホスト化合
物が溶媒に溶ける場合は、溶媒を留去させて結晶を析出
させ、ろ取する方法などにより調製することができる。
一方、ゲスト化合物が固体の場合には、前記(2)の方
法により調製することができる。
【0011】本発明のエポキシ樹脂用硬化剤及びエポキ
シ樹脂用硬化促進剤が適用できる未硬化エポキシ樹脂と
しては公知のもの、例えばビスフェノールA−エピクロ
ルヒドリン樹脂、多官能性エポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、エポキシノボラック樹脂
など、1分子中に少なくとも1個のエポキシ基を有する
ものを挙げることができる。本発明のエポキシ樹脂用硬
化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤を、前記の未硬化エ
ポキシ樹脂に配合した場合、可使時間は、該硬化剤及び
エポキシ樹脂用硬化促進剤中のゲスト化合物のみを配合
した場合に比べて著しく長くなる。1例を挙げるとゲス
ト化合物のみを配合した場合の可使時間が10分間であ
ったのに対し、該ゲスト化合物を包接した本発明のエポ
キシ樹脂用硬化剤を配合した場合の可使時間は約4.4
日であった(実施例2)。本発明のエポキシ樹脂用硬化
剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤はゲスト化合物の放出
が容易であり、この硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進
剤を配合した未硬化エポキシ樹脂は、単に適当な温度に
加熱するのみで硬化し、迅速に所望の硬化物を与える。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化
促進剤は、エポキシ樹脂を硬化される用途、例えば、エ
ポキシ樹脂系接着剤、半導体封止材、プリント配線板用
積層板、ワニス、粉体塗料、液体塗料、注型材料、イン
ク等の用途に好適に使用することができる。
【0012】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 実施例1 第1表に示す種類の硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進
剤(ゲスト化合物)及び多分子系ホスト化合物を用い
て、包接化合物を製造した。硬化剤及びエポキシ樹脂用
硬化促進剤が液体の場合は、硬化剤及びエポキシ樹脂用
硬化促進剤とホスト化合物とを等モルの割合で混合し、
10分間室温で撹拌することにより、包接化合物を製造
した。また、硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤が固
体の場合は、メタノール又はジクロルメタンに硬化剤及
びエポキシ樹脂用硬化促進剤を溶解し、これにホスト化
合物を該硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤に対して
等モルの割合で加え、10分間撹拌したのち、1日間放
置後、包接化合物の結晶をろ取した。なお、ホスト化合
物が溶媒に溶ける場合は、溶媒を適当に留去させて包接
化合物の結晶を析出させ、ろ取した。この結果を第1表
に示す。なお表において○印は包接化合物が得られたも
のであり、また、略号は次を意味する。
【0013】硬化剤及び硬化促進剤 EDA:エチレンジアミン DETA:ジエチレントリアミン TETA:トリエチレンテトラミン IPDA:イソホロンジアミン m−XDA:m−キシレンジアミン DDM:ジアミノジフェニルメタン PMDA:無水ピロメリット酸 DMP−30:2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール DMP−10:o−ジメチルアミノメチルフェノール 2MZ:2−メチルイミダゾール 2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール DBU:1,8−ジアザビシクロ(4,5,0)ウンデセ
ン−7
【0014】ホスト化合物 (1)1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン (2)4,4'−スルホニルビスフェノール (3)4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール) (4)2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール) (5)4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール) (6)2,2'−メチレンビス(4−クロロフェノール) (7)t−ブチルヒドロキノン (8)2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン (9)N,N,N',N'−テトラキス(シクロヘキシル)−
(1,1'−ビフェニル)−2,2'−カルボキシアミド (10)α,α,α',α'−テトラフェニル−1,1'−ビフ
ェニル−2,2'−ジメタノール (11)2,4,6−トリクロロフェノール (12)p−t−オクチルフェノール (13)o−ニトロフェノール (14)ビスフェノールA (15)2,4−ジニトロフェノール (16)p−ニトロフェノール (17)5,5−ジメチルヒダントイン (18)p−t−ブチルフェノール (19)p−クロロフェノール (20)N−フェニルマレイミド (21)9,9'−ビアントラセン (22)フェノール (23)ピクリン酸 (24)2,6−ジニトロフェノール
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】実施例2 未硬化エポキシ樹脂(エピコート828、油化シェルエ
ポキシ製、商品名)95重量部に2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)5重
量部を配合した接着剤(A)の可使時間と、未硬化エポ
キシ樹脂(エピコート828)95重量部にDMP−3
0の包接化合物(粒径500μm以下)14.41重量
部[DMP−30 5重量部、ホスト化合物4,4'−ス
ルホニルビスフェノール9.41重量部]を配合した接
着剤(B)の可使時間の相異を、それぞれの接着剤の経
時による粘度変化を測定することにより求めた。接着剤
の経時による粘度変化を図1に示す。粘度測定はJIS
K-6833−1980に準じ、B8U型回転粘度計
(東京計器製、ローター番号No.5)を用い、前記2
種の接着剤それぞれ100mlをねじ口びん5V−100
(日電理化硝子製)に入れて室温で行った。また、可使
時間を粘度が初期粘度の2倍になるまでの時間とした場
合、DMP−30を配合した接着剤の可使時間は10分
であり、DMP−30の包接化合物を配合した接着剤の
可使時間は4.4日であった。
【0018】実施例3 未硬化エポキシ樹脂(エピコート828)100重量部
に、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4M
Z)5重量部配合した接着剤(C)の可使時間と、未硬
化エポキシ樹脂(エピコート828)100重量部に2
E4MZの包接化合物(粒径500μm以下)22.3
重量部[2E4MZ 5重量部、ホスト化合物2,2'−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)17.3重量部]を配合した接着剤(D)の可使時
間の相異を実施例2と同様にして、それぞれの接着剤の
経時による粘度変化を測定することにより求めた。その
結果を第2表及び図2に示す。
【0019】
【表3】
【0020】エポキシ系接着剤の場合、可使時間とは一
般的には粘度が初期粘度の2倍になるまでの時間といわ
れており、この基準に従って可使時間を求めると、2E
4MZを配合した接着剤の可使時間は4時間であり、2
E4MZの包接化合物を配合した可使時間は7.4時間
となる。これにより、包接化合物を配合することによ
り、可使時間が1.9倍延長できることが分かった。
【0021】実施例4 実施例2で使用した、未硬化エポキシ樹脂(エピコート
828)95重量部に2,4,6−トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール(DMP−30)5重量部を配合
した接着剤とエピコート828 95重量部にDMP−
30の包接化合物(粒径500μm以下)14.4重量
部[DMP−30 5重量部、ホスト化合物4,4'−ス
ルホニルビスフェノール9.41重量部]を配合した接
着剤を生布に塗布し、これをJIS H-4000アルミ
板にはり合わせ、130℃1時間熱硬化させた後、手は
く離で評価した。その結果、両方とも生布が破壊した。
これにより、包接化合物が添加されても接着強度に悪影
響はないことが確認された。
【0022】実施例5 未硬化エポキシ樹脂(エピコート828)100重量部
に対し、o−ジメチルアミノメチルフェノール(DMP
−10)5重量部を配合した接着剤の可使時間と、未硬
化エポキシ樹脂(エピコート828)100重量部にD
MP−10の包接化合物13.9重量部[DMP−10
5重量部、ホスト化合物1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン8.9重量部]を配合した接
着剤の可使時間を実施例2と同様にして測定することに
より求めた。可使時間を粘度が初期粘度の2倍になるま
での時間とした場合、DMP−10を配合した接着剤の
可使時間は2.3時間であり、DMP−10包接化合物
を配合した接着剤の可使時間は4.1時間であった。
【0023】実施例6 未硬化エポキシ樹脂(エピコート828)100重量部
に対し、2−メチルイミダゾール(2MZ)2重量部を
配合した接着剤の可使時間と、未硬化エポキシ樹脂(エ
ピコート828)100重量部に各種2MZ包接化合物
[2MZが2重量部になるように配合]を配合した接着
剤の可使時間を25℃において実施例2と同様にして測
定することにより求めた。可使時間を粘度が初期粘度の
2倍になるまでの時間とした場合、2MZを配合した接
着剤の可使時間は6.2時間であり、各種2MZ包接化
合物を配合した接着剤の可使時間は、第3表に示す結果
となった。
【0024】
【表4】
【0025】実施例7 2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)な
らびに2E4MZ包接化合物[2E4MZ:22.4
%;ホスト化合物(4)・・・2,2'−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール):77.6
%]、2−メチルイミダゾール(2MZ)、2MZ包接
化合物[2MZ:23.4%;ホスト化合物(1)・
・・1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン:76.6%]、2MZ包接化合物[2MZ:
28.5%;ホスト化合物(12)・・・p−t−オク
チルフェノール:71.5%]、2MZ包接化合物
[2MZ:26.4%;ホスト化合物(14)・・・ビ
スフェノールA:73.6%]の6種類のサンプルを各
2gシャーレに広げ、そのシャーレを恒温恒湿器[東洋
製作所(株)製アテンプターMODEL−AG型]に入れ
て、30℃、90%RHにおける重量の増減の経時変化
を測定した。結果を図3に示す。2E4MZは、重量が
増加し、吸湿性があると考えられるのに対し、2E4M
Z包接化合物ではそれがみられなくなった。また2MZ
は重量が減少し、昇華や分解性があると考えられるのに
対し、2MZ包接化合物ではそれがみられなくなった。
【0026】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、通常
エポキシ樹脂に用いられる硬化剤及びエポキシ樹脂用硬
化促進剤を多分子系ホスト化合物で包接したものであっ
て、エポキシ樹脂に配合した場合、可使時間が大幅に延
長され、また硬化剤及びエポキシ樹脂用硬化促進剤の吸
湿性、昇華性、分解性などを改善することができるな
ど、作業効率を向上させることができ、しかもサイクロ
デキストリンで包接したものに比べてゲスト放出性に優
れており、エポキシ系接着剤に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例2における硬化剤を配合したエ
ポキシ樹脂接着剤の経時による粘度変化を示すグラフで
ある。
【図2】図2は、実施例3におけるエポキシ樹脂接着剤
の経時による粘度変化を示すグラフである。
【図3】図3は、実施例7における化合物の経時による
吸湿率を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中根 和美 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗 田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−158618(JP,A) 特開 昭61−231024(JP,A) 特開 昭60−202115(JP,A) 特開 平2−255827(JP,A) 特開 昭63−61016(JP,A) 特開 昭62−18421(JP,A) 特開 昭61−185528(JP,A) 特開 昭61−120824(JP,A) 特開 昭47−39199(JP,A) 特開 昭60−174740(JP,A) 特開 平4−318043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/18 - 59/72

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ基と反応してエポキシ樹脂を硬化
    させる化合物を多分子系ホスト化合物で包接して成るエ
    ポキシ樹脂用硬化剤。
  2. 【請求項2】エポキシ基と反応してエポキシ樹脂を硬化
    させる化合物の硬化速度を進める化合物を多分子系ホス
    ト化合物で包接して成るエポキシ樹脂用硬化促進剤。
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