JP3268991B2 - 光スイッチング素子 - Google Patents

光スイッチング素子

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JP3268991B2 JP34389396A JP34389396A JP3268991B2 JP 3268991 B2 JP3268991 B2 JP 3268991B2 JP 34389396 A JP34389396 A JP 34389396A JP 34389396 A JP34389396 A JP 34389396A JP 3268991 B2 JP3268991 B2 JP 3268991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光によって駆動さ
れゼロクロス機能を有する光サイリスタなどの光スイッ
チング素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から図6に示すような光サイリスタ
1が、光駆動型のスイッチング素子として広く用いられ
ている。光サイリスタ1は、その光ゲート(以下、「P
G」と略称することもある)の部分に光2が照射される
と、光起電流が生じ、光サイリスタ1のアノード(A)
とカソード(K)との間が導通状態となってオンとな
る。光サイリスタ1は、PNPトランジスタ3とNPN
トランジスタ4とを等価的に形成するPエミッタ層、N
ベース層、Pベース層およびNエミッタ層の4層から成
り、一旦光起電流が生じると、正帰還作用によってオン
状態となり、アノード・カソード間に順方向電圧が印加
されている限りオン状態を続けるスイッチング素子であ
る。光2を発生する発光ダイオードなどの発光素子と光
サイリスタ1とは電気的に絶縁することが容易であるの
で、図6に示すような光サイリスタ1は高い電圧がかか
る電気回路に広く用いられている。光ゲートとカソード
との間に抵抗5を接続すれば、光サイリスタ1としての
入力感度を調整することができる。
【0003】図7は、図6に示す光サイリスタ1にゼロ
クロス機能を付加した構成を示す。光サイリスタ1の光
ゲートとカソード間には、MOS電界効果型トランジス
タ(以下、「MOSFET」と略称する)6のドレイン
(D)およびソース(S)間が接続され、ゲート(G)
は光サイリスタ1を構成するPNPトランジスタ3のベ
ースとNPNトランジスタ4のコレクタとの接続点に接
続される。光サイリスタ1のカソードに対しアノード側
の電圧が上昇すると、PNPトランジスタ3のエミッタ
・ベース間を通じてMOSFET6のゲートの電圧も上
昇する。この電圧がMOSFET6の閾値電圧Vth値
以上になると、MOSFET6のドレイン・ソース間は
導通状態となって非常に低いインピーダンスの状態とな
る。このため、NPNトランジスタ4のベース・エミッ
タ間を流れる電流はMOSFET6のドレイン・ソース
間の方に流れてしまい、光サイリスタ1は正帰還を起こ
すことができず、オン状態とはならない。すなわち、図
7の光サイリスタ1は、アノード・カソード間の電圧に
ついては、MOSFET6のゲート電圧が閾値電圧Vt
h値未満までしか上がらない範囲のみでオン状態となる
ことが可能である。光サイリスタ1が一旦オン状態にな
れば、アノード・カソード間に逆方向の電圧が加わるま
でオン状態を続ける。したがって、図7の構成は、光サ
イリスタ1のアノード・カソード間電圧がある程度低い
範囲でオンとなることができるゼロクロス型のスイッチ
ング特性を有することになる。
【0004】図6に示すような非ゼロクロス型の光スイ
ッチング回路は、光入力を制御することで交流信号の位
相制御に利用することができる。図7に示すようなゼロ
クロス型の光スイッチング回路は、負荷回路の電圧が低
いときしかスイッチングしないので、スイッチングによ
って発生するノイズを少なくすることができる利点があ
る。特公平7−112150には、非ゼロクロス型とゼ
ロクロス型との両方の機能を有し、照射される光量でい
ずれかに切換えることができる先行技術が開示されてお
り、図8はその1例を示す。図8で図6および図7に対
応する部分には同一の参照符を付し、重複した説明は省
略する。
【0005】MOSFET6のゲートおよびソース間に
は、フォトトランジスタ7のコレクタおよびエミッタが
それぞれ接続される。MOSFET6のゲートとPNP
トランジスタ3のベースおよびNPNトランジスタ4の
コレクタとの接続点との間には、ダイオード8が接続さ
れる。フォトトランジスタ7に入射する光2の光量が、
光サイリスタ1がオンする光2の光量よりも大きい光量
に達すると、フォトトランジスタ7はオン状態となり、
MOSFET6のドレイン・ソース間を低インピーダン
スで短絡するので、MOSFET6のゲートの電圧は閾
値電圧Vth値まで上昇しなくなる。フォトトランジス
タ7がオン状態のときに、光サイリスタ1側から大きな
電流が流れ込まないように、ダイオード8が必要であ
る。MOSFET6がオン状態とならなければ、光サイ
リスタ1はアノード・カソード間の電圧が高くても光2
の入射によってオン状態となる非ゼロクロス型として動
作する。光2の光量がフォトトランジスタがオンになる
光量未満のときには、MOSFET6のゲートにダイオ
ード8を介して光サイリスタ1の中間層からの電圧が印
加されるので、ゼロクロス型として動作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特公平7−11215
0に開示されている先行技術のうち、図8に示す構成は
MOSFET6のゲートにフォトトランジスタ7とダイ
オード8とを接続する必要がある。特公平7−1121
50に開示されている他の先行技術でも、MOSFET
6のゲートにはダイオード8を接続する必要がある。フ
ォトトランジスタ7は、MOSFET6のドレインと光
ゲートとの間に接続する場合もある。したがって、この
先行技術ではフォトトランジスタとダイオードとを必要
とし、構成部品の数が多くなってしまう。
【0007】図9は、図8の構成を1チップの半導体集
積回路として構成する場合を想定して示す。N型のシリ
コン基板10に、P型のアノード領域13を形成する。
N型のカソード領域14は、P型のゲート領域15を形
成した内部に形成する。これらアノード領域13、シリ
コン基板10、ゲート領域15およびカソード領域14
でPNPNの4層構造を有する光サイリスタ1が構成さ
れる。シリコン基板10には、光サイリスタ1から離れ
た位置にP型のMOSFET領域16を形成する。MO
SFET領域16内部には、N型のドレイン領域16D
およびソース領域16Sを形成する。ドレイン領域16
Dおよびソース16S間のチャネル部にゲート電極16
Gを設ける。さらにシリコン基板10には、P型のフォ
トトランジスタ領域17およびダイオード領域18をそ
れぞれ形成する。フォトトランジスタ領域17内には、
N型のコレクタ領域17Cを形成する。
【0008】しかしながら、フォトトランジスタ領域1
7ではエミッタ領域をN型の領域としてシリコン基板1
0とは分離して形成し、カソード領域14と電気的に接
続しなければならない。このため、図8の構成を1チッ
プ化することは非常に困難である。特公平7−1121
50に開示されている他の先行技術も、たとえばダイオ
ード8のカソードをアノード領域13に接続する必要が
あり、図9に示すダイオード領域18のように簡単に形
成することができない。
【0009】本発明の目的は、使用する部品が少なく簡
単な構成でゼロクロス型と非ゼロクロス型との両方の機
能を備えることができる光スイッチング素子を提供する
ことである。また本発明の他の目的は、他に部品を付加
することなく1チップでゼロクロス型と非ゼロクロス型
との両方の機能を備えることができる光スイッチング素
子を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、PNPNの4
層を有し、所定の第1光量以上の光の照射でオン状態と
なる光サイリスタと、光サイリスタのゲートおよびカソ
ードの間にそれぞれ接続される2つの出力端子と、入力
に従って出力端子間を遮断状態または導通状態のいずれ
かに制御するための制御端子とを有するスイッチング素
子と、スイッチング素子の制御端子と、光サイリスタの
ゲートとは異なる中間層とに、それぞれ接続される2つ
の駆動端子を有し、光サイリスタがオン状態となる第1
光量より大きい第2光量以上の光の照射で、2つの駆動
端子間がオン状態となってスイッチング素子の制御端子
に出力端子間を導通状態にする入力を与え、第2光量未
満の光の照射で、2つの駆動端子間がオフ状態となって
スイッチング素子の制御端子に出力端子間を遮断状態に
する入力を与える受光素子とを含むことを特徴とする光
スイッチング素子である。本発明に従えば、光サイリス
タと受光素子とに入射する光が光サイリスタに所定の第
1光量以上で第2光量未満のときには、受光素子は2つ
の駆動端子間がオフ状態であるので、スイッチング素子
の制御端子には出力端子間を遮断状態にする入力が与え
られ、光サイリスタはゲートとカソードとの間に接続さ
れるスイッチング素子の影響を受けない。このため、光
が照射されれば光サイリスタはオン状態となることが可
能であり、非ゼロクロス型として動作する。照射される
光の光量が、第2光量以上となると、受光素子がオン状
態となり、光サイリスタのアノード・カソード間電圧が
上昇するとスイッチング素子の制御端子に出力端子間を
オン状態とする入力が与えられる。光サイリスタのゲー
トとカソードとの間に出力端子が接続されるスイッチン
グ素子が導通状態となると、光サイリスタはオン状態に
なることができなくなり、アノード・カソード間電圧が
低い範囲でのみオン状態となることができるゼロクロス
型として動作する。すなわち、光の照射量が第2光量よ
りも小さいときには非ゼロクロス型として動作し、光の
照射量が第2光量以上のときにはゼロクロス型として動
作する。
【0011】また本発明は、共通の半導体基板に、前記
光サイリスタのアノード領域、およびカソード領域を内
部に有するゲート領域と、前記スイッチング素子形成用
領域と、前記受光素子形成用領域とが配置されて形成さ
れることを特徴とする。本発明に従えば、共通の半導体
基板上に、アノード領域および内部にカソード領域を有
するゲート領域によって構成される光サイリスタと、ス
イッチング素子および受光素子を容易に形成し、1チッ
プの半導体集積回路として低コストで形成することがで
きる。
【0012】また本発明は、前記光サイリスタとして、
逆並列に接続される2組を含むことを特徴とする。本発
明に従えば、2個の光サイリスタを逆並列に接続し、光
制御型のトライアックとして交流電気回路の制御を容易
に行うことができる。
【0013】また本発明で、前記スイッチング素子はM
OS電界効果型トランジスタであり、2つの駆動端子は
ドレインおよびソースであり、制御端子はゲートである
ことを特徴とする。本発明に従えば、スイッチング素子
としてMOS電界効果型トランジスタを使用するので、
光サイリスタを形成する半導体基板上にウエルとして分
離して形成し、電極配線によって容易に必要な接続を行
うことができる。
【0014】また本発明で、前記受光素子はフォトダイ
オードであることを特徴とする。本発明に従えば、受光
素子はフォトダイオードであり、駆動端子は光サイリス
タの中間層に接続されるので、光サイリスタの中間層内
に形成して構成を簡略化することができる。
【0015】また本発明で、前記受光素子はフォトトラ
ンジスタであることを特徴とする。本発明に従えば、フ
ォトトランジスタの駆動端子の1つは光サイリスタの中
間層に接続されるので、中間層内にフォトトランジスタ
を形成して構成の簡略化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態に
よる光スイッチング素子の基本的な構成を示す。光サイ
リスタ21は、光22を照射することによってオン状態
に制御することが可能である。一旦オン状態となると、
PNPトランジスタ23およびNPNトランジスタ24
から成る等価回路が、正帰還による自己保持機能を有す
るので、アノード・カソード間に順方向の電圧が印加さ
れている限りオン状態を継続する。光サイリスタ21が
オンになる感度は、光ゲートとカソードとの間に接続さ
れる抵抗25によって調整可能である。光ゲートとカソ
ードとの間には、ゼロクロス機能用のMOSFET26
のドレインとソースとがそれぞれ接続される。MOSF
ET26のゲートには、フォトダイオード27のアノー
ドが接続される。フォトダイオード27のカソードは、
PNPトランジスタ23のベースおよびNPNトランジ
スタ24のコレクタの接続点に接続される。
【0017】光サイリスタ21に、オンすることが可能
な第1光量である光の量(以下、「IFT」として示す)
以上の光量の光が照射されると、光サイリスタ21はオ
ンする。このときの光量は、フォトダイオード27によ
る発電量が、MOSFET26のゲートを充分に充電す
ることができず、MOSFET26はオン状態となるこ
とができないように設定する。このため光サイリスタ2
1は、図6に示した非ゼロクロス型と同様に動作する。
【0018】さらに光サイリスタ21に照射する光量を
増加させると、MOSFET26のゲートは、フォトダ
イオード27の発電量によって充電される。光サイリス
タ21のアノード・カソード間の電圧が上昇し、PNP
トランジスタ23のベースおよびNPNトランジスタ2
4のコレクタの接続点からフォトダイオード27を介し
て与えられる電圧がMOSFET26の閾値Vth値以
上になると、スイッチング素子であるMOSFET26
のドレイン・ソース間は導通状態になる。MOSFET
26のドレイン・ソース間が導通状態となると、光サイ
リスタ21の光ゲートとカソードとの間が短絡され、光
サイリスタ21は光22がIFTを超えてもオンすること
ができなくなる。したがって光サイリスタ21は、アノ
ード・カソード間電圧の上昇によってMOSFET26
のゲートにVth値以上の電圧がかかるようになるとオ
ンになることができず、アノード・カソード間電圧がそ
の電圧よりも低い範囲でしかオンになることができない
ゼロクロス型として動作する。
【0019】本実施形態では、光サイリスタ21のゼロ
クロス/非ゼロクロスの切換えを行うために、フォトダ
イオード27の面積を適切な値として、フォトダイオー
ド27の発電量をコントロールする。たとえば、光サイ
リスタ21のIFTを6mAとなるように、光サイリスタ
21を構成するNPNトランジスタ24の電流増幅率h
FEと、抵抗25の抵抗値RGKとを設定した場合、フォト
ダイオード27の面積を0.005mm2にすること
で、光サイリスタ21に照射する光量(以下、「IF
という)が15mA未満では非ゼロクロス型として機能
し、IF≧15mAではゼロクロス型として機能する光
スイッチング素子を得ることができる。
【0020】図2は、図1に示す光スイッチング素子の
動作状態を示す。(a)は非ゼロクロス型としての動
作、(b)はゼロクロス型としての動作を示す。(a)
に示す非ゼロクロス動作では、サイリスタ入力信号とし
てアノード・カソード間に、時刻t0から逆方向の交流
信号が印加され、時刻t1で0となり、極性が反転し、
時刻t2で光入力信号がIF=10mAで入力され、サ
イリスタ出力信号の導出が開始される。時刻t3でサイ
リスタ入力信号が0になるとサイリスタ出力信号も遮断
される。時刻t4でサイリスタ入力信号が再び0から順
方向に変化すると、時刻t5で再び0になるまでサイリ
スタ出力信号が導出される。光入力信号は時刻t6まで
継続するけれども、サイリスタ入力信号が逆方向となっ
ているので、サイリスタ出力信号は導出されない。
(b)に示すゼロクロス動作では、時刻t10から逆方
向のサイリスタ入力信号が入力され、時刻t11で0と
なって順方向に変化し、時刻t12でIF=20mAの
光入力信号が与えられる。しかしながら、時刻t12で
はサイリスタ入力信号の順方向電圧が高く、MOSFE
T26のドレイン・ソース間が導通状態となってしまう
ので、サイリスタ出力信号は遮断されたままである。サ
イリスタ入力信号が時刻t13で0から逆方向に変化し
た後、時刻t14でサイリスタ入力信号が0から順方向
に変化する際に光サイリスタ21はオン状態となること
ができる。一旦オン状態になるとアノード・カソード間
電圧が高くなってもオン状態を続け、時刻t15でサイ
リスタ入力信号が0から逆方向に変化するまでサイリス
タ出力信号が導出される。時刻t16で光入力信号が終
了するので、時刻t16以降ではサイリスタ出力信号は
導出されない。
【0021】図3は、図1の光スイッチング素子を1チ
ップの半導体集積回路として構成する場合の基本的な断
面構造を示す。N型のシリコン基板30に、ボロンなど
の不純物を選択的に拡散してP型のアノード領域33を
形成する。このときに内部にカソード領域34を形成す
るためのゲート領域35も同時に形成する。さらにMO
SFET領域36としてPウエルも形成する。またフォ
トダイオード領域37も形成する。これらのP型不純物
の拡散の後、ゲート領域35内に抵抗拡散部を形成す
る。さらに、ゲート領域35内には、リンなどのN型不
純物を選択的に拡散して前述のカソード領域34を形成
する。また同時に、MOSFET領域36内にドレイン
領域36Dおよびソース領域36Sをそれぞれ形成す
る。
【0022】その後、酸化膜40を形成した後、酸化膜
40の必要個所に選択的に穴を設け、アルミニウム(A
l)によってゲート電極36Gと配線とを形成する。こ
のAl配線によって、ゲート領域35とドレイン領域3
6D、カソード領域34とソース領域36S、フォトダ
イオード領域37とゲート電極36Gをそれぞれ接続
し、図1に示す光スイッチング素子の構成が1チップの
半導体集積回路として実現される。
【0023】図4は、本発明の実施の他の形態による光
スイッチング素子の構成を示す。本実施形態で、図1に
示す実施形態と対応する部分には同一の参照符を付し重
複した説明を省略する。本実施形態では、MOSFET
26のゲートと、PNPトランジスタ23のベースおよ
びNPNトランジスタ24のコレクタの接続点との間に
フォトトランジスタ47を接続する。本実施形態では、
受光素子としてフォトトランジスタ47を用いるので、
小さな面積でも光22に対する感度を高め、非ゼロクロ
ス型に移行する光量の設定を容易に行うことができる。
【0024】図5は、図4の光スイッチング素子を1チ
ップの半導体集積回路として構成する場合の断面構成を
示す。本実施形態で図3の構成に対応する部分には、同
一の参照符を付し重複した説明を省略する。本実施形態
で、N型のシリコン基板30には、P型不純物の拡散に
よってアノード領域33を形成すると同時にフォトトラ
ンジスタ領域57を形成する。フォトトランジスタ領域
57内に、カソード領域34の形成と同時にN型の不純
物を拡散させてエミッタ領域57Eを形成する。シリコ
ン基板30は、フォトトランジスタ47のコレクタとし
て動作する。したがって、図4に示す実施形態も、図1
に示す実施形態とほぼ同工程で製造することができる。
【0025】以上説明した光サイリスタ21を2組逆並
列に接合すれば、光トライアック、すなわち光駆動型の
双方向サイリスタを得ることができる。また、スイッチ
ング素子としてMOSFET26を用いているけれど
も、他のスイッチング素子を用いることもできる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、少ない部
品数でゼロクロス型と非ゼロクロス型との両方の機能を
有する光スイッチング素子を実現することができる。光
の照射光量が、第1光量以上で第2光量未満のときに
は、スイッチング素子は遮断状態のままであるので、光
サイリスタは非ゼロクロス型として制御される。光の照
射光量が第2光量以上のときには、光サイリスタのアノ
ード・カソード間電圧の上昇によってスイッチング素子
の制御端子に出力端子間を導通状態に制御する入力が与
えられると、光サイリスタはオン状態になることができ
なくなるので、ゼロクロス型として動作する。2つの機
能をスイッチング素子と受光素子とで達成することがで
きるので、部品点数を少なくすることができる。受光素
子は駆動端子の1つを光サイリスタの中間層に接続する
ので、半導体集積回路の内部に形成することが容易であ
る。
【0027】また本発明によれば、共通の半導体基板上
に光サイリスタ、スイッチング素子および受光素子を形
成するので、部品数が少なくなり、製造コストの低減を
図ることができる。
【0028】また本発明によれば、交流回路で広く使用
することができる光駆動型の双方向サイリスタを容易に
得ることができる。
【0029】また本発明によれば、受光素子としてフォ
トダイオードを用いるので、フォトダイオードの面積を
調整して第2光量の設定を容易に行うことができる。
【0030】また本発明によれば、受光素子としてフォ
トトランジスタを用いるので、小さな面積で高感度を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の光スイッチング素子の
等価的な電気回路図である。
【図2】図1の実施形態の動作を示す波形図である。
【図3】図1の実施形態の光スイッチング素子の構造を
示す断面図である。
【図4】本発明の実施の他の形態の光スイッチング素子
の等価的な電気回路図である。
【図5】図4の実施形態の光スイッチング素子の構造を
示す断面図である。
【図6】従来からの非ゼロクロス型の光サイリスタの等
価的な電気回路図である。
【図7】従来からのゼロクロス型の光サイリスタの等価
的な電気回路図である。
【図8】先行技術によるゼロクロス型と非ゼロクロス型
との両方の機能を備える光スイッチング素子の等価的な
電気回路図である。
【図9】図8の先行技術の構成を1チップの半導体集積
回路として構成する場合の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
21 光サイリスタ 22 光 23 PNPトランジスタ 24 NPNトランジスタ 26 MOSFET 27 フォトダイオード 30 シリコン基板 33 アノード領域 34 カソード領域 35 ゲート領域 36 MOSFET領域 36D ドレイン領域 36S ソース領域 36G ゲート電極 37 フォトダイオード領域 40 酸化膜 47 フォトトランジスタ 57 フォトトランジスタ領域 57E エミッタ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/74 601A 29/78 301J (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/74 H01L 21/70 H01L 27/24 H01L 29/749 H01L 29/78

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PNPNの4層を有し、所定の第1光量
    以上の光の照射でオン状態となる光サイリスタと、 光サイリスタのゲートおよびカソードの間にそれぞれ接
    続される2つの出力端子と、入力に従って出力端子間を
    遮断状態または導通状態のいずれかに制御するための制
    御端子とを有するスイッチング素子と、 スイッチング素子の制御端子と、光サイリスタのゲート
    とは異なる中間層とに、それぞれ接続される2つの駆動
    端子を有し、光サイリスタがオン状態となる第1光量よ
    り大きい第2光量以上の光の照射で、2つの駆動端子間
    がオン状態となってスイッチング素子の制御端子に出力
    端子間を導通状態にする入力を与え、第2光量未満の光
    の照射で、2つの駆動端子間がオフ状態となってスイッ
    チング素子の制御端子に出力端子間を遮断状態にする入
    力を与える受光素子とを含むことを特徴とする光スイッ
    チング素子。
  2. 【請求項2】 共通の半導体基板に、 前記光サイリスタのアノード領域、およびカソード領域
    を内部に有するゲート領域と、 前記スイッチング素子形成用領域と、 前記受光素子形成用領域とが配置されて形成されること
    を特徴とする請求項1記載の光スイッチング素子。
  3. 【請求項3】 前記光サイリスタとして、逆並列に接続
    される2組を含むことを特徴とする請求項1または2記
    載の光スイッチング素子。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング素子はMOS電界効果
    型トランジスタであり、2つの駆動端子はドレインおよ
    びソースであり、制御端子はゲートであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の光スイッチング素
    子。
  5. 【請求項5】 前記受光素子はフォトダイオードである
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ス
    イッチング素子。
  6. 【請求項6】 前記受光素子はフォトトランジスタであ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光
    スイッチング素子。
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