JP3115679B2 - 双方向静電誘導サイリスタ - Google Patents

双方向静電誘導サイリスタ

Info

Publication number
JP3115679B2
JP3115679B2 JP04035365A JP3536592A JP3115679B2 JP 3115679 B2 JP3115679 B2 JP 3115679B2 JP 04035365 A JP04035365 A JP 04035365A JP 3536592 A JP3536592 A JP 3536592A JP 3115679 B2 JP3115679 B2 JP 3115679B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
gate
conductive type
electrode
type impurity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04035365A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05235328A (ja
Inventor
嘉城 早崎
拓治 毛野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP04035365A priority Critical patent/JP3115679B2/ja
Publication of JPH05235328A publication Critical patent/JPH05235328A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3115679B2 publication Critical patent/JP3115679B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thyristors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、双方向静電誘導サイ
リスタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トライアック(双方向サイリス
タ)が交流制御半導体デバイスとして様々な用途に使わ
れている。図5はトライアックの要部構成をあらわし、
図6はトライアックの電圧−電流特性をあらわす。トラ
イアックでは、図5に示すように、第1導電型(例え
ば、n型)半導体層からなるベース領域51の表面部分
に第2導電型(例えば、p型)半導体層からなるエミッ
タ領域52とゲート領域53が設けられ、ベース領域5
1の直下に第2導電型半導体層からなるベース領域54
が設けられていて、さらに、その下に第1導電型半導体
層からなるアノード領域55が設けられており、このア
ノード領域55の表面部分には第2導電型のエミッタ領
域56が設けられている。そして、ベース領域51とエ
ミッタ領域52にまたがってカソード電極61が形成さ
れ、ゲート領域53の上方にゲート電極62が形成され
ていて、さらに、アノード領域55とエミッタ領域56
にまたがってアノード電極63が形成されている。
【0003】上記構造のトライアックには、各領域5
2,51,54,55からなるサイリスタと、各領域5
6,55,54,51からなるサイリスタが、互いに逆
の向きの形で構成されていることになる。その結果、図
6にみるように、電圧の極性が+−いずれであっても動
作する、すなわち双方向においてスイッチ動作(オン・
オフ)動作することが出来、交流制御が可能となるので
ある。なお、図6においては、実線が導通状態の時の特
性を示し、点線が遮断状態の時の特性を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
トライアックは、通常はオン電圧が小さく問題ないので
あるが、その動作メカニズムがバイポーラトランジスタ
をベースとするものであるから、温度が上昇するとオン
電圧が高くなり、発熱量が増えるため、比較的大きな放
熱板を必要とする。しかし、この大きな放熱板は、交流
電力をそのまま制御して消費するパワーエレクトロニク
ス機器の小型化の障害となっており、改善が望まれてい
る。
【0005】この発明は、上記事情に鑑み、大きな放熱
板は必要としない低発熱タイプの交流制御可能な半導体
デバイスを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる双方向静電誘導サイリスタでは、
半導体基板におけるチャネル領域用の第1導電型半導体
領域の表面部分に、カソード領域用の第1導電型不純物
高密度領域とゲート領域用の第2導電型不純物高密度領
域およびカソード領域用の第2導電型不純物高密度領域
が、両第2導電型不純物高密度領域の間に第1導電型不
純物高密度領域が位置するように形成され、カソード領
域用の両第1,2導電型不純物高密度領域が表面で電極
により短絡されている静電誘導型セルが二つ、同じ第1
導電型半導体領域をチャネル領域にして前記半導体基板
に設けられているとともに、各静電誘導型セルにおける
前記電極を出力電極とする構成となっている。
【0007】この発明の双方向静電誘導サイリスタ(以
下、適宜「双方向サイリスタ」と言う)においては、第
1導電型がn型である場合は、第2導電型がp型であ
り、逆に、第1導電型がp型である場合は、第2導電型
がn型である。
【0008】
【作用】この発明の双方向サイリスタは、静電誘導型セ
ルを備えており、遮断時には、両セルにおけるゲート・
カソード間を逆バイアスする電圧信号をゲート電極に与
えるようにする。そうすると、ゲート領域からチャネル
領域内に空乏層が伸び、ビルトインポテンシャルによっ
てゲート領域と同じ導電型のカソード領域からの空乏層
とパンチスルーし、チャネルが閉じた状態となり、電流
は流れない。これに対し、導通時は、両静電誘導型セル
のゲート・カソード間を順バイアスする電圧信号をゲー
ト電極に与えるようにする。両セルともゲート領域から
チャネル領域内に広がる空乏層が消滅してチャネルが開
いた状態となる。その結果、制御対象の交流の極性に関
係なくいずれの方向にも電流が流れる。そのため、交流
制御が可能となる。
【0009】そして、この発明の双方向サイリスタで
は、導通時、基本的にp−i−nの順方向導通状態に因
る電流経路が存在する形となるため、温度上昇に伴って
オン電圧が上昇することが抑えられることから、損失が
少なく、大きな放熱板を必要としなくなる。また、各静
電誘導型セルは、いずれも、遮断時にチャネル領域内に
残留するキャリア(普通は正孔)は、ゲート領域と同導
電型のカソード領域の方にも流れ、その分、ゲート領域
に流れるキャリアが減るため、遮断時のゲート駆動電力
が少なくて利用し易いという利点もある。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら詳しく説明する。この発明は、下記の実施例に限らな
い。図1は、実施例にかかる双方向静電誘導サイリスタ
の要部構成をあらわす。図2は、このサイリスタの等価
回路図である。
【0011】実施例の双方向サイリスタ1は、実質的に
同じ構成の二つの静電誘導型セルを備えており、一方の
静電誘導型セルAと他方の静電誘導型セルBが一定距離
を隔てて同じn- 型半導体領域(n- 型半導体基板)2
にある。一方の静電誘導型セルAにおいては、チャネル
領域用のn- 型(不純物低密度)半導体領域2の表面部
分に、カソード領域用のn+ 領域11とゲート領域用の
+ 領域12およびカソード領域用のp+ 領域13が、
両p+ 領域12,13の間にn+ 領域11が位置するよ
うに形成されている。そして、n- 型半導体領域2の表
面においては、電極(ゲート電極)15がゲート領域用
のp+ 領域12にコンタクトし、電極(カソード電極)
16がカソード領域用のn+ 領域11とp + 領域13に
渡ってコンタクトしていて、n+ 領域11とp+ 領域1
3は表面で電極16により短絡されており、いわゆる短
絡ゲート型構造となっている。
【0012】他方の静電誘導型セルBにおいても、チャ
ネル領域用のn- 型半導体領域2の表面部分に、カソー
ド領域用のn+ 領域21とゲート領域用のp+ 領域22
およびカソード領域用のp+ 領域23が、両p+ 領域2
2,23の間にn+ 領域21が位置するように形成され
ている。そして、n- 型半導体領域2の表面において
は、電極(ゲート電極)25がゲート領域用のp+ 領域
22にコンタクトし、電極(カソード電極)26がカソ
ード領域用のn+ 領域21とp+ 領域23に渡ってコン
タクトしていて、n+ 領域21とp+ 領域23は表面で
電極26により短絡されており、いわゆる短絡ゲート型
構造となっている。
【0013】このように、二つの静電誘導型セルA,B
の各領域は同じ一つのチャネル領域用のn- 型半導体領
域2にあり、図2に示す等価回路図になっている。勿
論、この双方向サイリスタ1においては、制御信号が印
加される制御電極は電極15,25であり、制御対象の
交流がかかる出力電極は互いに独立の関係にある電極
(第1出力電極)16および電極(第2出力電極)26
であることは言うまでもない。
【0014】続いて、実施例の双方向サイリスタ1の動
作を説明する。遮断時には、双方向サイリスタ1の電極
15と電極16および電極25と電極26を短絡する
か、あるいは、電極15,電極25に逆バイアス用の電
圧信号を与えるかして、チャネルCH1やチャネルCH
2を閉じるようにする。逆に、導通時には、電極15,
電極25には順バイアス用の電圧信号を与えるようにし
て、チャネルCH1やチャネルCH2を開くようにす
る。導通状態の場合、電極16,26間に制御対象の交
流がかかっており、電極16側が電極26側よりも高い
電圧となる期間はp+ 領域13とn+ 領域21の間にp
−i−nの電流通路が成立し、電極26側が電極16側
よりも高い電圧となる期間はp+ 領域23とn+ 領域1
1の間にp−i−nの電流通路が成立し、温度上昇に伴
うオン電圧の増大を抑えられることは、前述した通りで
ある。
【0015】また、遮断時には、チャネル領域であるn
- 型半導体領域2内に残留する正孔は、p+ 領域13,
23にも流れ、その分、ゲート領域であるp+ 領域1
2,22に流れる正孔が減るため、遮断時のゲート駆動
電力が少なくてすむということも、前述した通りであ
る。したがって、実施例の双方向サイリスタの導通時の
電極16、26の印加電圧と電流の関係は、図3の実線
の通りになり、遮断時の電極16、26の印加電圧と電
流の関係は、図3の破線の通りになる。勿論、導通時は
ダイオードの順方向降下分(ドロップ分)の電圧となる
ことは言うまでもない。
【0016】なお、放熱性について具体的に調べた結果
を図4に示す。図4は、交流ピーク電流3A程度で放熱
板無しの場合の双方向静電誘導サイリスタとトライアッ
クの経過時間と温度上昇の関係をあらわすものである。
この発明の双方向サイリスタの場合は、実線で示すよう
に約50℃程度に留まるのに対し、トライアックでは、
破線で示すように、約70℃程度まで上昇してしまい、
この発明の双方向サイリスタの場合、約20℃も低く抑
えておけるのである。
【0017】
【発明の効果】以上に述べたように、この発明にかかる
双方向静電誘導サイリスタは、制御対象の交流のいずれ
の極性でも電流が流せるため交流制御可能であり、しか
も、その動作メカニズムがパイポーラトランジスタに因
らないため、発熱量が少なくて大きな放熱板を必要とせ
ず、パワーエレクトロニクス機器の小型化に適したもの
となっており、しかも、遮断時のゲート駆動電力が少な
いため、利用し易くて、非常に有用な半導体デバイスで
あると言うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の双方向サイリスタの要部構成をあらわ
す断面図である。
【図2】実施例の双方向サイリスタの等価回路図であ
る。
【図3】実施例の双方向サイリスタの電圧−電流特性を
あらわすグラフである。
【図4】この発明の双方向サイリスタと従来のトライア
ックの動作時の温度上昇の経時特性を経過をあらわすグ
ラフである。
【図5】従来のトライアックの要部構成をあらわす断面
図である。
【図6】従来のトライアックの電圧−電流特性をあらわ
すグラフである。
【符号の説明】
1 双方向サイリスタ 2 n- 型半導体領域(チャネル領域用の第1導電型半
導体領域) 11 n+ 領域(カソード領域用の第1導電型不純物高
密度領域) 12 p+ 領域(ゲート領域用の第2導電型不純物高密
度領域) 13 p+ 領域(カソード領域用の第2導電型不純物高
密度領域) 16 (出力)電極 21 n+ 領域(カソード領域用の第1導電型不純物高
密度領域) 22 p+ 領域(ゲート領域用の第2導電型不純物高密
度領域) 23 p+ 領域(カソード領域用の第2導電型不純物高
密度領域) 26 (出力)電極 A 静電誘導型セル B 静電誘導型セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/747 H01L 29/74

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板におけるチャネル領域用の第
    1導電型半導体領域の表面部分に、カソード領域用の第
    1導電型不純物高密度領域とゲート領域用の第2導電型
    不純物高密度領域およびカソード領域用の第2導電型不
    純物高密度領域が、両第2導電型不純物高密度領域の間
    に第1導電型不純物高密度領域が位置するように形成さ
    れ、カソード領域用の両第1,2導電型不純物高密度領
    域が表面で電極により短絡されている静電誘導型セルが
    二つ、同じ第1導電型半導体領域をチャネル領域にして
    前記半導体基板に設けられているとともに、各静電誘導
    型セルにおける前記電極が出力電極となっている双方向
    静電誘導サイリスタ。
JP04035365A 1992-02-21 1992-02-21 双方向静電誘導サイリスタ Expired - Fee Related JP3115679B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04035365A JP3115679B2 (ja) 1992-02-21 1992-02-21 双方向静電誘導サイリスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04035365A JP3115679B2 (ja) 1992-02-21 1992-02-21 双方向静電誘導サイリスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05235328A JPH05235328A (ja) 1993-09-10
JP3115679B2 true JP3115679B2 (ja) 2000-12-11

Family

ID=12439878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04035365A Expired - Fee Related JP3115679B2 (ja) 1992-02-21 1992-02-21 双方向静電誘導サイリスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3115679B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05235328A (ja) 1993-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5014102A (en) MOSFET-gated bipolar transistors and thyristors with both turn-on and turn-off capability having single-polarity gate input signal
US5357125A (en) Power switching semiconductor device including SI thyristor and MOSFET connected in cascade
JPS62296474A (ja) 縦形mosfet
US5357120A (en) Compound semiconductor device and electric power converting apparatus using such device
JPS62115765A (ja) 半導体装置
US5294816A (en) Unit cell arrangement for emitter switched thyristor with base resistance control
US5144401A (en) Turn-on/off driving technique for insulated gate thyristor
US5378903A (en) Semiconductor device with low on-voltage and large controllable turn-off current
US5079607A (en) Mos type semiconductor device
JP2946750B2 (ja) 半導体装置
US6137122A (en) Latch-up controllable insulated gate bipolar transistor
JP2653095B2 (ja) 伝導度変調型mosfet
JPH04261065A (ja) 半導体装置
US7173290B2 (en) Thyristor switch with turn-off current shunt, and operating method
JP3115679B2 (ja) 双方向静電誘導サイリスタ
US5293054A (en) Emitter switched thyristor without parasitic thyristor latch-up susceptibility
US5296725A (en) Integrated multicelled semiconductor switching device for high current applications
US6965131B2 (en) Thyristor switch with turn-off current shunt, and operating method
EP0118336B1 (en) High voltage mos/bipolar power transistor apparatus
US5212396A (en) Conductivity modulated field effect transistor with optimized anode emitter and anode base impurity concentrations
JPH08213618A (ja) 半導体装置
JPS63104481A (ja) 伝導度変調型たて型mosfet
JPH0441501B2 (ja)
JP3200328B2 (ja) 複合半導体装置
JP2700026B2 (ja) 絶縁ゲートバイポーラ導通形トランジスタ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees