JP3268880B2 - 光記録方法 - Google Patents

光記録方法

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JP3268880B2 JP08737193A JP8737193A JP3268880B2 JP 3268880 B2 JP3268880 B2 JP 3268880B2 JP 08737193 A JP08737193 A JP 08737193A JP 8737193 A JP8737193 A JP 8737193A JP 3268880 B2 JP3268880 B2 JP 3268880B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度記録が可能なフォ
トンモードの光記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】次世代の光記録技術としてフォトンモー
ドで反応するフォトクロミック材料を応用するための研
究が活発になされている。フォトンモード光記録では光
磁気記録や相変化型光記録等のヒートモード記録とは異
なり、光化学藩王によって記録が行われるため、光の持
つ波長や偏光の自由度を利用した波長多重記録、偏光多
重記録を行うことでヒートモード記録よりも高密度な情
報記録が可能になる。
【0003】ところでこのような光記録媒体に高速で情
報を記録するためには強い記録レーザパワーもしくは高
い記録感度が必要であるが、記録パワーについては使え
るレーザ光源の制約から上限があるため、媒体側の記録
感度を高めることが望ましいと考えられている。
【0004】特にヒートモード型媒体では光のエネルギ
ーが熱に変換されて記録が行われるため、できるだけ記
録光の波長において反射率が小さい方が望ましいことが
特公平3−43692号公報に開示されている。
【0005】一方フォトンモード型光記録において、記
録感度を高めるためにはフォトクロミック材料自身の光
吸収の強さを表す分子吸光係数と反応の効率を示す量子
収率が大きいことが必要であるとされている。これにつ
いては有機エレクトロニクス材料研究会 JOEM WORKSHOP
'91「光記録媒体における有機素材の特徴と課題」1991
年7 月11日 13 日 論文集 P.45 に量子収率と記録に必
要なパワーについて述べられている。
【0006】即ちこれまではフォトンモード記録におい
て記録感度を向上させるためには材料自身の特性改善が
必要であるということだけが議論されており、材料が決
まった時にどのようにすれば最も効率よく記録が行える
か(言い換えればどのようにすれば所定の反射率変化量
を最も少ない記録パワーによって達成できるか)につい
ては全く検討されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の技
術の問題点に鑑みてなされたものであり、フォトンモー
ド型光記録媒体に効率よく、高感度で記録を行う方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録用の光の
波長に対する光照射前の反射率RL が0.5以下の光記
録媒体を用い、前記光記録媒体に前記記録用光を照射す
ることにより該光記録媒体に消色反応を起こし光照射後
の反射率RH を0.5より大きくするとともに、前記記
録前後の反射率RL 及びRH
【0009】
【数3】
【0010】を満たすものである。
【0011】なお、前記RL 及びRH は、
【0012】
【数4】
【0013】を満たすことが望ましい。
【0014】
【作用】ある定まった材料に対して記録層中の材料濃度
又は膜厚を調整することにより記録光波長において前記
反射率RL が0.5(50%)以下とされた媒体を準備
し、この媒体に記録用の光を照射して消色反応(記録用
光における)を起こし、記録後の記録マーク部の前記反
射率RH が0.5以上で且つ
【0015】
【数5】
【0016】の関係を満たすように設定すれば少ない記
録用光パワーで大きな反射率変化を得ることが可能とな
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の光記録方法について図面に基
づき詳細に説明する。フォトンモードの光記録媒体の感
度はその材料分子の記録用光波長に対する分子吸光係数
が大きいほど、また反応の量子収率が高いほど大きいと
言えるが、材料が定まった時に媒体をどのように構成
し、どのように記録すれば少ないパワーで所定の反射率
変化が得られるか、即ち効率よく記録が行われるかにつ
いては明らかではなかった。
【0018】記録層中の材料濃度C[mol/l] を大きくす
ると、次式で規定される光の吸収率A
【0019】
【数6】
【0020】が大きくなるので吸収されるフォトンの数
は増大するが、同時に反応させるべき分子の数も増え
る。従って分子濃度を増加させることが効率よい記録を
実行する上で効果があることがどうかについては明白で
はなく、また今までに検討されたこともなかった。
【0021】そこで本発明者は所望の反射率変化量をで
きるだけ少ない記録パワーで達成する(あるいは所定の
記録パワーでできるだけ大きな反射率変化量を達成す
る)という観点から上記問題に取り組み、実験的・理論
的検討を行った。
【0022】一般的にフォトクロミック材料としてはス
ピロピラン系、アゾベンゼン系、フルギド系、そしてジ
アリールエテン系材料等が良く知られている。ところが
本発明ではフォトンモードで記録が行われる媒体を対象
としており、スピロピラン等のヒートモードによる反応
をかなり含む材料は本発明の効果を確認する上で望まし
くないといえる。
【0023】そこでここでは図2に分子構造及び吸収ス
ペクトルを示した熱安定性に優れ、フォトンモードのみ
で反応するジアリールエテン系材料を用いた。この材料
は図中破線で示される吸収スペクトルを有する開環状態
に波長450〜500nm付近の青色〜緑色の光を照射
すると閉環反応が起こり、実線で示された吸収スペクト
ルへと変化する。また図中実線で示された吸収スペクト
ルを有する閉環状態に波長600nm付近の光を照射す
ると開環反応が起こり、元の破線で示された状態へと復
帰する。
【0024】従って記録・消去用にそれらの波長の光が
使用でき、再生はその反応により吸収が変化する波長域
の光を照射し、反射率変化を検出することにより実行で
きる。なお、本実施例においては初期状態を実線状態と
して、λ=633nmのHe−Neレーザ光を比較的高
いパワーで照射し、開環反応(即ち記録波長において消
色反応)を起こすことで記録を行い、また同波長の光を
微弱パワー(〜0.01mW)で照射して再生を行っ
た。媒体構成は図3で示したように透明ガラスディスク
基板1の上に前記ジアリールエテン系材料をポリスチレ
ン樹脂との種々の比率で混合し、シクロヘキサノンに溶
解させてスピンコートを行い、乾燥させて膜厚0.5μ
mの記録層2を作成し、更にその上からAg反射膜3を
真空蒸着方により形成した。なお図3中、4は紫外線硬
化樹脂を材料とする保護膜である。斯かる構成におい
て、Ag反射膜3は波長633nmにおいて極めて高い
反射率(〜98%)を有しているので反射膜による光の
ロスは実質的に無視できる。従ってこの媒体の反射率が
1以下(100%以下)になる原因は記録層2に含まれ
るフォトクロミック分子によるものと解釈しても良い。
換言すれば記録光照射で吸収されたフォトンはすべてフ
ォトクロミック分子によるものである。
【0025】さて、反射膜3による光のロスが無視でき
る時、λ=633nmにおいては反射率Rは
【0026】
【数7】
【0027】で表される。従って初期反射率R0 を変化
させるために濃度Cを種々に換えてサンプル1〜4を作
成した。もちろん濃度Cを変化させる変わりに膜厚dを
変化させても良い。そして得られた各サンプルに種々の
記録パワーで記録を行い所定の反射率変化量を達成する
ために必要パワーPrec を求め、それを初期反射率R0
に対してプロットした結果を図4〜図7に示す。なお記
録条件は相対速度2.4m/s、記録周波数Wは1MH
z一定とし、また別途測定した材料レベルでの感度を表
す分子吸光係数εと量子収率kの積は1000l/mo
l・cmである。 サンプル1:まず図4は反射率変化量ΔR=0.1(1
0%)に対する必要記録パワーPrecを示したものであ
り、初期反射率R0 =0.45(45%)の時にPrec
が極小になっていることが図4からわかる。この場合の
記録マーク部の反射率はΔR=0.1よりRH =0.4
5+0.1=0.55となり、初期(非マーク部)反射
率R0 =RL =0.45なので、
【0028】
【数8】
【0029】の関係を満たしている。
【0030】サンプル2:図5は反射率変化量ΔR=
0.2(20%)に対する必要記録パワーPrec を示し
たものであり、初期反射率R0 =0.4(40%)の時
にPrec が極小になっていることが図5からわかる。こ
の場合の記録マーク部の反射率はΔR=0.2よりRH
=0.4+0.2=0.6となり、初期(非マーク部)
反射率R0 =R L =0.4なので、
【0031】
【数9】
【0032】の関係を満たしている。
【0033】サンプル3:図6は反射率変化量ΔR=
0.3(30%)に対する必要記録パワーPrec を示し
たものであり、初期反射率R0 =0.35(35%)付
近の時にPrec が極小になっていることが図6からわか
る。この場合の記録マーク部の反射率はΔR=0.3よ
りRH =0.35+0.3=0.65となり、初期(非
マーク部)反射率R0 =RL =0.35なので、
【0034】
【数10】
【0035】の関係を満たしている。
【0036】サンプル4:図7は反射率変化量ΔR=
0.4(40%)に対する必要記録パワーPrec を示し
たものであり、初期反射率R0 =0.3(35%)の付
近の時にPrec が極小になっていることが図7からわか
る。この場合の記録マーク部の反射率はΔR=0.4よ
りRH =0.3+0.4=0.7となり、初期(非マー
ク部)反射率R 0 =RL =0.3なので、
【0037】
【数11】
【0038】の関係を満たしている。
【0039】なお図4〜図7からPrec が極小となる初
期反射率に対し、±0.1(10%)程度の範囲内であ
れば必要Prec に大きな変化は無く、本発明の効果を得
ることができることがわかる。
【0040】さてここで以上の実験結果を理論的に解析
すると、透過率Tの下での媒体の吸収率Aは前述の通り
膜厚Lに対して
【0041】
【数12】
【0042】なる関係を有する。
【0043】時間dtの間に吸収されたフォトン量dn
【0044】
【数13】
【0045】で表される。
【0046】そして反応分子量dNは、量子収率kに対
して
【0047】
【数14】
【0048】となる。
【0049】一方照射光のスポット面積をS、アボガド
ロ数をNa、dtにおける分子濃度変化をdCとすれば
【0050】
【数15】
【0051】であるから、濃度に対する次の非線形微分
方程式が得られる。
【0052】
【数16】
【0053】斯かる数16を
【0054】
【数17】
【0055】を用いてTに対する微分方程式に書き直す
【0056】
【数18】
【0057】が得られる。
【0058】反射膜3の反射率が高い場合TをRと解釈
して良いので
【0059】
【数19】
【0060】なる一般的な方程式が得られる。
【0061】次に上記数19を
【0062】
【数20】
【0063】によって変数変換すると
【0064】
【数21】
【0065】となる。
【0066】上記数21の方程式は反射率RがβPの関
数で与えられることを示している。本発明の効果である
記録光照射で反射率変化が最大になる条件は、上記数2
1の左辺の値が極大、即ち該左辺の微分=0がゼロとい
う条件で与えられるから
【0067】
【数22】
【0068】となりR=0.5なる解が得られる。この
ことによりR=0.5を挟んでRH >0.5、RL
0.5とすることが効率よく記録が行える条件であるこ
とが推察できる。
【0069】この推論を明確にするために前記数21の
微分方程式を数値計算により解いてRとβPの関係を求
めたものを図1に実線で示す。同図において破線は数2
2の解を示したものである。この図の実線から最も効率
よく記録が行える領域がR=0.5を中心とした点対称
形をしていることがわかり、即ち
【0070】
【数23】
【0071】とすれば良いことになる。
【0072】さらに実線のグラフにおいてQで囲まれた
領域ではRの変化が急であり、これ6以外の領域では比
較的緩やかなカーブとなっている。従ってRL 及びRH
【0073】
【数24】
【0074】の範囲に設定することが望ましいというこ
とになる。
【0075】さらにSN比が高い方が望ましいという観
点からは反射率変化量が大きい方が望ましいので、
【0076】
【数25】
【0077】とすれば良いことがわかる。
【0078】
【発明の効果】以上の説明の如く本発明によればフォト
ンモードの光記録媒体に対し、効率の高い記録が行える
効果が期待でき、より少ない記録光パワーによって大き
な反射率変化が得られ、高いSN比を期待できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基になる理論的に算出されたβPと反
射率R及びRのβPによる微分値との関係を示す図であ
る。
【図2】実施例で用いたフォトクロミック材料の分子構
造及び吸収スペクトルを示す図である。
【図3】実施例で用いた媒体の構造を示す断面図であ
る。
【図4】サンプル1の初期反射率R0 と記録パワーP
rec との関係を示す図である。
【図5】サンプル2の初期反射率R0 と記録パワーP
rec との関係を示す図である。
【図6】サンプル3の初期反射率R0 と記録パワーP
rec との関係を示す図である。
【図7】サンプル4の初期反射率R0 と記録パワーP
rec との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射膜 4 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/24 B41M 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用の光の波長に対する光照射前の反
    射率RL が0.5以下のフォトンモードで反応する光記
    録媒体を用い、前記光記録媒体に前記記録用光を照射す
    ることにより該光記録媒体に消色反応を起こし光照射後
    の反射率RHを0.5より大きくするとともに、前記記
    録前後の反射率RL 及びRH が 【数1】 を満たすことを特徴とする光記録方法。
  2. 【請求項2】 前記RL 及びRH が 【数2】 を満たすことを特徴とする上記請求項1記載の光記録方
    法。
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
入江正浩、外2名,有機フォトクロミック媒体開発の現状,電子材料,日本,Vol.30,No.9,pp.123−127

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