JPH08203122A - 光記録媒体とその再生方法 - Google Patents

光記録媒体とその再生方法

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JPH08203122A
JPH08203122A JP7012868A JP1286895A JPH08203122A JP H08203122 A JPH08203122 A JP H08203122A JP 7012868 A JP7012868 A JP 7012868A JP 1286895 A JP1286895 A JP 1286895A JP H08203122 A JPH08203122 A JP H08203122A
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mask layer
photon
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JP7012868A
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English (en)
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Tsuyoshi Tsujioka
強 辻岡
Toshio Harada
俊雄 原田
Minoru Kume
実 久米
Kazuhiko Kuroki
和彦 黒木
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォトンモード反応で起こる材料からなるマ
スク層を備えた光記録媒体において、超解像効果を高め
てより高密度情報の再生を可能とすることを目的とす
る。 【構成】 記録層2と、フォトンモード性材料を含有
し、この材料が記録層2を透過した再生光を吸収するこ
とによって生じるフォトンモード反応によって再生光の
透過率が増大し、該記録層を透過した再生光を部分的に
透過するマスク層3と、このマスク層3を透過した再生
光を反射する反射層4と、をこの順序で備え、前記マス
ク層の再生光照射部分は該照射前の光学濃度が0.4以
上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度記録された情報の
再生が可能な光記録媒体とその再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、再生可能な記録密度を向上させる
ために、色素材料からなるマスク層を備える光記録媒体
を用いた超解像技術が研究されている。この技術は、一
般的に再生光をマスク層側から照射して、このマスク層
の一部の透過率を高めることにより、読み出しスポット
より小さな実効スポットをマスク層下の記録層に形成
し、高密度記録された情報を再生しようとするものであ
る。
【0003】特開平5−242524号(G11B 7
/24)号公報並びに特開平5−266478号(G1
1B 7/00)号公報には、斯るマスク層に例えば逆
フォトクロミック性スピロピランを用いることが記載さ
れている。この場合、再生時には、マスク層のスポット
形成部の一部分の光吸収が低減されて実効スポットが小
さくなり、再生光スポット通過後、光吸収が増大する。
この逆フォトクロミック性を有するマスク層の光吸収の
低下は、再生光の照射によって生じる逆フォトクロミッ
ク性材料の光反応に基づくものであり、再生光スポット
通過後のマスク層の光吸収の増大は、スポット通過後、
主に常温時における熱的反応による。
【0004】また、特開平5−242524号(G11
B 7/24)号公報には、温度に依存して光吸収の大
きさが変化するサーモクロミック性色素材料を用いたマ
スク層が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記逆
フォトクロミック性マスク層は、再生光照射時に光反応
による吸収の低下と共に、スポット中心での温度上昇に
よる熱的反応(ヒートモード反応)による吸収の増大が
起こるため、スポット中心での透過率向上が不十分にな
って、超解像効果が十分に得られない恐れがあった。
【0006】また、上記サーモクロミック性マスク層の
場合、サーモクロミック反応が温度上昇に伴って起こる
反応であるので、このマスク層に反応を生じさせるに必
要な十分な熱を加える必要がある。この結果、記録層が
光磁気層や相変化層などのヒートモード性である場合に
は、上記熱により記録層の情報が破壊される恐れがあっ
た。
【0007】上述の問題は、着色反応及び消色反応とも
主にフォトンモード反応が起こる材料、即ちフォトンモ
ード性材料をマスク層(フォトンモード性マスク層)を
用いることにより解決できる。斯る材料としては、特開
平5−40963(G11B7/24)号や雑誌「光化
学討論会要項集III」の第393頁のA206(199
4年)に開示のある可飽和吸収性色素材料の他、フォト
ンモード性フォトクロミック材料が知られている。
【0008】しかしながら、フォトンモード性マスク層
を備えた光記録媒体においても、情報の高密度化の要求
に伴って更なる超解像効果が得られることが要望されて
いる。
【0009】従って、本発明は上述の問題点を鑑みなさ
れたものであり、フォトンモード性マスク層を備えた光
記録媒体において、超解像効果を高めてより高密度情報
の再生を可能とすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光記録媒体は、
記録層と、前記記録層を透過した再生光の吸収によって
生じるフォトンモード反応により、再生光に対する透過
率が増大するフォトンモード性マスク層と、該マスク層
を透過した再生光を反射する反射層又は反射性基板と、
をこの順序で備え、前記マスク層の再生光照射部分は該
照射前の光学濃度が0.4以上であることを特徴とす
る。
【0011】更に、前記マスク層は、フォトンモード性
フォトクロミック材料又はフォトンモード性可飽和吸収
性色素材料を含有することを特徴とする。
【0012】また、前記記録層は、再生光が透過するよ
うに層厚が設定された光磁気層又は相変化層であること
を特徴とする。
【0013】特に、前記反射層又は反射性基板の再生光
に対する反射率は80%以上であることを特徴とする。
【0014】本発明の光記録媒体の再生方法は、記録層
と、前記記録層を透過した再生光の吸収によって生じる
フォトンモード反応により、再生光に対する透過率が増
大するフォトンモード性マスク層と、該マスク層を透過
した再生光を反射する反射層又は反射性基板と、をこの
順序で備えた光記録媒体の前記記録層に記録された情報
を再生光により再生する際に、前記マスク層の再生光照
射部分は該照射前の光学濃度が0.4以上に設定されて
いることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明では、記録層を透過した再生光を吸収す
ることによって生じるフォトンモード反応によって再生
光に対する透過率が増大するフォトンモード性マスク層
の再生光照射部分におけるその照射前の光学濃度を0.
4以上とし、しかも記録層を透過した再生光はマスク層
に照射された後、マスク層を透過した再生光が反射層又
は反射性基板の反射面で効率よく反射されて再度マスク
層に照射されるので、マスク層の再生光に対する透過率
が非線形的に顕著に増大する。
【0016】尚、本発明者は、照射前の光学濃度が0.
4以上であるフォトンモード性フォトクロミック材料か
らなるマスク層に任意の強度の再生光を照射した場合、
マスク層の再生光の透過率が非線形的に大きくなること
を既に見出しているが、本発明は、更に上述のようにマ
スク層が記録層と反射層又は反射性基板との間にある構
成を採用することにより、記録層を透過した再生光がマ
スク層を透過した後、反射層又は反射性基板で高反射さ
れて再度透過することに因って上記非線形的な増大が顕
著になる現象を利用するものである。
【0017】
【実施例】本発明の原理をまず理論的に説明する。尚、
図1は本発明の一例に係る光記録媒体の模式断面図であ
る。
【0018】図1中、1は透光性基板、2は基板1上に
形成された再生光が透過可能な記録層、3は記録層2上
に形成されたフォトンモード性フォトクロミック材料又
はフォトンモード性可飽和吸収性色素材料等のフォトン
モード性材料を含有した層厚L(cm)のマスク層、4
はマスク層3上に形成された再生光を高反射する反射率
recの反射層である。
【0019】上記マスク層3は、上記フォトンモード性
材料が再生光を吸収することによって生じるフォトンモ
ード反応によって再生光の透過率が増大する性質を有す
る。
【0020】このマスク層3の再生光に対する透過率T
は次式で表される。
【0021】T=exp(−2.3εCL) ここで、εは上記フォトンモード反応を生じ得る状態の
フォトンモード性材料の分子吸光係数[l/(mol・
cm)]、Cは上記状態のフォトンモード性材料の濃度
[mol/l]であり、マスク層3の光学濃度ODはε
CLである。
【0022】本願発明者は、マスク層3の透過率Tが以
下の時間t[秒]に関する微分方程式に従って変化する
ことを理論的に見出した。
【0023】
【数1】
【0024】ここで、φは上記フォトンモード反応によ
って分子の吸収が消失する確率を表し、フォトクロミッ
ク分子の場合は反応の量子収率に相当し、可飽和吸収性
色素分子の場合は1である。τは上記材料中の分子が光
を吸収し、フォトンモード反応によって吸収を消失して
いる時間[秒]を表し、フォトクロミック分子の場合は
実質的に無限大、可飽和吸収性色素分子の場合は励起寿
命に相当する。また、Pは再生光の照射強度[W]、S
は再生光のマスク層3での照射面積[cm2]、λは再
生光の波長[m]、T0は再生光照射前の透過率であ
り、定数αは次式で表される。
【0025】α=2.3×103/(hcNA)=1.9
×104[Jm/mol] 尚、hはプランク定数、cは真空中での光速度、NA
アボガドロ数である。
【0026】以下に、上記微分方程式を数値計算により
解いた結果を示す。ここでは、P=4mW、S=1×1
-8cm2、λ=680×10-9m、T0=0.2、0.
4、0.6とした。
【0027】まず、上記マスク層3がフォトンモード性
フォトクロミック材料を含有する場合において、反射層
4の反射率Rrecが0.2、0.5、0.8とした時の
上記微分方程式を数値計算により解いて透過率Tの2乗
と再生光の照射時間(time)の関係を調べた。尚、
このフォトンモード性フォトクロミク材料のτは実質的
に無限大なので、方程式の右辺第1項は無視でき、量子
収率φと分子吸光係数εの積で表される感度εφは10
00l/(mol・cm)なる値を用いた。
【0028】この結果を図2〜図4に示す。尚、図2〜
図4はそれぞれ初期光学濃度(再生光照射前の光学濃
度)ODが0.22(T0=0.6)、0.4(T0
0.4)、0.69(T0=0.2)の場合を表す。
【0029】これら図から、初期光学濃度ODが0.4
以上の場合に、マスク層3の透過率変化の非線形性が顕
著に大きくなり、しかも反射率Rrecが大きい程、好ま
しくは0.8以上の場合に、マスク層3の非線形性が顕
著に大きくなることが判る。
【0030】次に、上記マスク層3が可飽和吸収性色素
材料を含有する場合において、反射層4の反射率Rrec
が0.2、0.5、0.8とした時の上記微分方程式を
数値計算により解いて透過率Tの2乗と再生光の照射時
間(time)の関係を調べた。尚、励起寿命τは斯る
材料の代表的な値である100ns、分子吸光係数εは
20000l/(mol/cm)を用いた。
【0031】この結果を図5〜図7に示す。尚、図5〜
図7はそれぞれ初期光学濃度ODが0.22、0.4、
0.69の場合を表す。
【0032】これら図からも、初期光学濃度ODが0.
4以上の場合に、マスク層3の透過率変化の非線形性が
顕著に大きくなり、しかも反射率Rrecが大きい程、好
ましくは0.8以上の場合に、マスク層3の非線形性が
顕著に大きくなることが判る。
【0033】このように上記方程式の数値解析から判る
ように、初期光学濃度ODが0.4以上且つ反射層が高
反射率、好ましくは反射率が0.8以上としたフォトン
モード性マスク層を記録層と反射層の間に設けることに
より、高超解像効果が得られることが判る。
【0034】また、上記図3、図4、図6、及び図7か
ら判るように、マスク層3の透過率は再生光の照射量に
依存して大きくなり、且つ媒体と再生光は相対的に移動
して情報の再生が行われるので、マスク層3は再生光ス
ポットの後部分が再生光の透過部分となる。
【0035】以下、具体的な実施例によって本発明を更
に説明する。 (第1実施例)本実施例のマスク層はフォトンモード性
フォトクロミック材料を含有する光記録媒体であり、図
8はこの光記録媒体の概略構成図である。
【0036】図8中、11は直径12cmのポリカーボ
ネイト製透光性基板、12は基板11上にスパッタリン
グ法等により形成された基板保護のための層厚500Å
のSiN透光性誘電体層、13は誘電体層12上にスパ
ッタリング法等により形成された再生光が透過可能な層
厚、例えば300ÅのTbFeCo光磁気層(記録
層)、14は光磁気層13上にフォトンモード性フォト
クロミック材料としてのジアリールエテン系フォトクロ
ミック材料とバインダーとしてのポリスチレンを含有す
るシクロヘキサノン溶液をスピンコート法により塗布形
成したフォトクロミック材料とポリスチレンからなる層
厚0.5μmのマスク層、15はマスク層14上に蒸着
法等により形成された層厚2000Åの銀からなる反射
層、16は反射層15上形成した層厚10μmの紫外線
硬化樹脂からなる保護層である。
【0037】本実施例の上記フォトクロミック材料は、
以下に示す構造式のものを用いた。
【0038】
【化1】
【0039】この材料は、青色光の照射により波長60
0〜700nm近傍の光吸収が増大(着色)し、赤色光
の照射により同波長域の光吸収が低下(消色)する。こ
の材料はフォトンモード性フォトクロミック材料であ
り、両現象はフォトンモードで起こり、熱による反応は
起こらない。
【0040】以下、上記光記録媒体とこの光記録媒体と
はマスク層の位置が誘電体層12と光磁気層13の間に
変わった以外は同じである比較例の光記録媒体につい
て、種々の周波数を磁界変調方式で記録した後、再生を
行って高周波(高線記録密度)領域を含めた周波数での
再生出力を調べた。
【0041】ここで、記録再生は、記録時に出力を6m
W、再生時に2mWとした半導体レーザから出力される
波長680nm帯のレーザ光を光記録媒体の基板側から
照射すると共に、相対速度を4m/秒とした。また本実
施例及び比較例の光記録媒体も、再生前にハロゲンラン
プから出力される光を青色光(着色光)を取り出すフィ
ルターを介して媒体表面全域に基板側から十分照射する
ことによりマスク層の初期光学濃度ODを0.2〜0.
7と設定して行った。尚、この初期光学濃度ODは上記
フォトクロミック材料の材料濃度を高く含有させた上で
着色光照射量を比較的短い所定時間照射しても設定でき
る。
【0042】図9は本実施例の光記録媒体の比較例の光
記録媒体に対する記録周波数4MHz(記録マーク長が
約0.5μmに対応)での相対再生出力差と上記初期光
学濃度の関係を示す。尚、相対再生出力差は記録周波数
1MHzでの再生出力で規格化した。
【0043】この図9から、本実施例の光記録媒体は初
期光学濃度が0.4以上の場合に比較例の光記録媒体に
比べて非常に高い再生出力が得られることが判る。特
に、初期光学濃度が0.45以上の場合に略4dB以上
大きくなることが判る。
【0044】即ち、このことから、初期光学濃度が0.
4以上のマスク層を備えた本実施例の媒体は、超解像の
効果が顕著であることが判る。 (第2実施例)本実施例の光記録媒体は、第1実施例の
マスク層に含有されるフォトンモード性フォトクロミッ
ク材料を可飽和光吸収性色素材料に代えた以外は同じで
あり、比較例の光記録媒体もこの点のみ異なる。
【0045】上記可飽和光吸収性色素材料は、赤色光の
照射により励起状態に励起された後、基底状態(着色状
態)に戻るのに10〜100ns(=励起状態の寿命
τ)と長い期間を有し、この励起状態にある間は更に上
記赤色光を吸収できない性質を有する。従って、この材
料は、上記期間後に良好な着色状態戻るので、第1実施
例とは異なり、初期光学濃度を設定するため、再生光照
射前に他の波長の光を照射する等の工程は必要がなく、
媒体作成時の可飽和光吸収性色素材料の材料濃度やマス
ク層の層厚により設定される。
【0046】尚、斯る現象もフォトンと色素材料分子と
の反応、即ちフォトンモードで起こり、熱による反応に
よっては起こらない。
【0047】本実施例の可飽和光吸収性色素材料は以下
に示す構造式のものを用いた。
【0048】
【化2】
【0049】以下、上記光記録媒体と比較例の光記録媒
体について、第1実施例と同じく、種々の周波数を磁界
変調方式で記録した後、再生を行って高周波数(高線記
録密度)領域を含めた周波数での再生出力を調べた。
【0050】ここで、記録再生には、記録時に出力を8
mW、再生時に4mWとした半導体レーザから出力され
る波長680nm帯のレーザ光を光記録媒体の基板側か
ら照射すると共に、相対速度を4m/秒とした。
【0051】図10は本実施例の光記録媒体の比較例の
光記録媒体に対する記録周波数4MHz(記録マーク長
が約0.5μmに対応)での相対再生出力差と上記初期
光学濃度の関係を示す。尚、相対出力差は記録周波数1
MHzでの再生出力で規格化した。
【0052】この図10から、本実施例の光記録媒体は
初期光学濃度が第1実施例と同じく、0.4以上の場合
に比較例の光記録媒体に比べて非常に高い再生出力が得
られることが判る。特に、初期光学濃度が0.45以上
の場合に3dB以上大きくなることが判る。
【0053】即ち、このことから、初期光学濃度が0.
4以上のマスク層を備えた本実施例の媒体は、超解像の
効果が顕著であることが判る。
【0054】上述の実施例では、光磁気型光記録媒体を
示したが、本発明は他の再生光が透過可能な記録層を備
えた光記録媒体に適宜にも利用でき、例えば記録層とし
て再生光が透過可能な層厚に設定された相変化型層を備
えた相変化型記録媒体にも適応できる。
【0055】また、マスク層に含有される材料も上記実
施例の材料に限定されず、フォトクロミック性材料であ
れば利用可能であり、その初期光学濃度は0.4以上、
好ましくは0.45以上であればよい。尚、マスク層に
フォトクロミック性材料が含有されていなければ、初期
光学濃度を0.4以上に設定しても上述のような大きな
効果は得られない。
【0056】尚、上述では、透光性基板上に記録層、マ
スク層、及び反射層をこの順序で設けたが、反射性基板
(反射層を備えた基板、表面が反射面となる基板)上
に、マスク層、記録層をこの順序で設けた構成にしても
よい。
【0057】
【発明の効果】本発明では、記録層を透過した再生光を
吸収することによって生じるフォトンモード反応によっ
て再生光に対する透過率が増大するマスク層の再生光照
射部分におけるその照射前の光学濃度を0.4以上と
し、しかも記録層を透過した再生光はマスク層に照射さ
れた後、マスク層を透過した再生光が反射層又は反射性
基板の反射面で効率よく反射されて再度マスク層に照射
されるので、マスク層の再生光に対する透過率が非線形
的に顕著に増大する。この結果、記録層に記録されたよ
り高密度な情報を精度よく再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための光記録媒体の模
式断面図である。
【図2】フォトンモード性フォトクロミック材料からな
るマスク層(初期光学濃度=0.22)を備えた上記光
記録媒体のマスク層の(透過率T)2と再生光の照射時
間の関係を示す図である。
【図3】フォトンモード性フォトクロミック材料からな
るマスク層(初期光学濃度=0.4)を備えた上記光記
録媒体のマスク層の(透過率T)2と再生光の照射時間
の関係を示す図である。
【図4】フォトンモード性フォトクロミック材料からな
るマスク層(初期光学濃度=0.69)を備えた上記光
記録媒体のマスク層の(透過率T)2と再生光の照射時
間の関係を示す図である。
【図5】フォトンモード性可飽和吸収性色素材料からな
るマスク層(初期光学濃度=0.22)を備えた上記光
記録媒体のマスク層の(透過率T)2と再生光の照射時
間の関係を示す図である。
【図6】フォトンモード性可飽和吸収性色素材料からな
るマスク層(初期光学濃度=0.4)を備えた上記光記
録媒体のマスク層の(透過率T)2と再生光の照射時間
の関係を示す図である。
【図7】フォトンモード性可飽和吸収性色素材料からな
るマスク層(初期光学濃度=0.69)を備えた上記光
記録媒体のマスク層の(透過率T)2と再生光の照射時
間の関係を示す図である。
【図8】第1及び第2実施例に係る光記録媒体の模式断
面図である。
【図9】比較例1に対する第1実施例の光記録媒体の相
対再生出力差と初期光学濃度の関係を示す図である。
【図10】比較例2に対する第2実施例の光記録媒体の
相対再生出力差と初期光学濃度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 透光性基板 3 マスク層 4 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒木 和彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録層と、前記記録層を透過した再生光
    の吸収によって生じるフォトンモード反応により、再生
    光に対する透過率が増大するフォトンモード性マスク層
    と、該マスク層を透過した再生光を反射する反射層又は
    反射性基板と、をこの順序で備え、前記マスク層の再生
    光照射部分は該照射前の光学濃度が0.4以上であるこ
    とを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記マスク層は、フォトンモード性フォ
    トクロミック材料又はフォトンモード性可飽和吸収性色
    素材料を含有することを特徴とする請求項1記載の光記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録層は、再生光が透過するように
    層厚が設定された光磁気層又は相変化層であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記反射層又は反射性基板の再生光に対
    する反射率は80%以上であることを特徴とする請求項
    1、2、又は3記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 記録層と、前記記録層を透過した再生光
    の吸収によって生じるフォトンモード反応により、再生
    光に対する透過率が増大するフォトンモード性マスク層
    と、該マスク層を透過した再生光を反射する反射層又は
    反射性基板と、をこの順序で備えた光記録媒体の前記記
    録層に記録された情報を再生光により再生する際に、前
    記マスク層の再生光照射部分は該照射前の光学濃度が
    0.4以上に設定されていることを特徴とする光記録媒
    体の再生方法。
JP7012868A 1995-01-30 1995-01-30 光記録媒体とその再生方法 Pending JPH08203122A (ja)

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