JP3268798B2 - 3次元表示装置 - Google Patents

3次元表示装置

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JP3268798B2
JP3268798B2 JP27116491A JP27116491A JP3268798B2 JP 3268798 B2 JP3268798 B2 JP 3268798B2 JP 27116491 A JP27116491 A JP 27116491A JP 27116491 A JP27116491 A JP 27116491A JP 3268798 B2 JP3268798 B2 JP 3268798B2
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lcd
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富雄 曽根原
三男 岡田
襄二 濱▲崎▼
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は両眼視差を利用した3次
元表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の3次元表示装置は、1990年画
像工学コンファレンス論文集、11−4、pp.213
−216(1990)に示されるように小さい素レンズ
を配置したレンズ板(以下、レンズ板と称する)に対し
正確に投射位置合わせを行って投射したものや、テレビ
ジョン学会技術報告vol.14、67、pp.1−6
(1990)、電子情報通信学会春期全国大会SD−3
−17にあるように、表示素子に接し、表示素子の画素
ピッチとレンズ板レンズ板のピッチを調整して正確な位
置合わせを行った表示装置であった。またテレビジョン
学会技術報告、vol.12、35、pp.53−5
8、VVI88−42(1989)に示されるように、
投影画像表示面はフィルムを用いるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の3次元
表示装置には小さい素レンズを配置したレンズ板と画素
を正確に位置合わせをしなければならないという問題
点、表示装置の画素数に比べ、得られる解像力が大きく
低下する問題点、さらに視点が大きく動くと立体視がで
きなくなる問題点があった。そこで本発明では、投影位
置を変えた複数の表示素子からの多重化した像をレンズ
板を通して投射することによって位置合わせ精度を緩和
し、一つの表示装置の画素数の負担を軽減することを目
的とするものである。また3次元動画映像、そして3次
元カラー動画映像を得ることを目的にしている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の視差像
を投影する複数のマトリクス型表示装置と、これら表示
装置に対応した複数の投射レンズと、これら投射レンズ
からの像を投影するレンズ板と、このレンズ板の後焦点
面に配置された再帰性反射スクリーンとを備え、前記レ
ンズ板のレンズピッチは、投影された像の画素ピッチよ
りも小さいことを特徴とする。
【0005】また、前記複数の表示装置は、液晶表示装
置であることを特徴とする。
【0006】さらに、前記複数の表示装置は、前記スク
リーン上の投影画素が重ね合わさるように光学配置され
ていることを特徴とする。
【0007】また、複数の視差像を投影する複数のマト
リクス型表示装置と、これら表示装置に対応した複数の
投射レンズと、これら投射レンズからの像を投影するレ
ンズ板と、このレンズ板の後焦点面に配置された再帰性
反射スクリーンと、このスクリーンに投影された像を視
認できる視認可能な領域を調整する光学手段とを備え、
前記レンズ板のレンズピッチは、投影された像の画素ピ
ッチよりも小さいことを特徴とする。
【0008】さらに、前記光学手段は、非光軸のレンズ
素子を含むことを特徴とする。
【0009】
【0010】
【作用】本発明は図1に示すように投影用の複数の表示
装置101、表示装置に対応した複数の投射レンズ10
2、レンズ板103、レンズ板の後焦点面に置かれた再
帰性反射スクリーン105を基本構成としている。なお
106は表示装置を照明する照明光である。この様な多
眼式の3次元表示装置は、観察者の両眼視差に対応した
画像を一つのスクリーンを通して観察することによって
再生像点104が空間的に位置決定され、3次元感を得
るものである。本発明の装置は、投影用表示装置からの
光束がスクリーン上で再帰性を示すために、1つの再生
像点をつくる右目と左目の光束を、2つの視差像を表示
する投影表示装置から自動的に空間サンプリングして選
び出すことができる。それに対し、レンズ板の後焦点面
に表示像を配置した場合は、図2に示すように視差像を
空間サンプリングして順に並べる必要があった。このた
め同じ3次元再生像を得るのに必要な表示装置の性能
は、レンズ板と同程度の画素密度で済む本発明に対し、
図2の従来の場合はレンズ板の数倍の画素密度を要求す
る。また本発明は、スクリーンに対し視差像を合わせて
投影すれば自動的に視差像が位置合わせされるため、投
影表示像間の合わせ精度だけが必要であるのに対し、従
来の方法は、レンズ板の各素レンズと極めて高い精度で
視差像を対応させなければならず、投影表示像はレンズ
板に対し絶対的な位置精度を要求される。このように本
発明では投影用表示装置の位置精度に対する要求が緩和
され、さらに表示信号についても従来必要であった視差
像を空間サンプリングしてと合成を行って作る必要がな
くなった。
【0011】以下、実施例により本発明の詳細を示す。
【0012】
【実施例】
(実施例1)図3、図4は、それぞれ、本発明の3次元
表示装置の模式図と立面図である。投影用の表示装置は
薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する)によって駆
動される単色の液晶表示装置301(以下、LCDと称
する)を用いて、これを水平一次元配列したものであ
る。レンズ板はレンティキュラースクリーンLS 302
を用いた。反射スクリーンは拡散反射性をもたせたアル
ミコートをされ、レンズ板の焦点位置に接着してある。
また303は投影LCDの間隔を見かけ上小さくするた
めの凸面鏡である。304は各LCDに配置された投影
レンズL1であり、連続的な視域を確保し、光軸をはずす
ために設置したフレネルレンズFL 305と共にLCD
像をスクリーンに結像させる。このフレネルレンズと凸
面鏡が変換光学系を構成する。
【0013】LCDへの照明は、ハロゲンランプLP 3
06と熱線カットフィルター、コンデンサーレンズL2
308、強制空冷装置FN 307からなる照明装置によ
り平行光をLCDに入射させ、LCDへの光束の入射角
度による表示ムラを防止した。ES 309は LCDの制
御・信号処理回路、CL 310は撮像機からの信号ケー
ブルである。観察者は、凸面鏡CM越しに、LSの近傍に表
示された像を観察する。表1に本実施例で用いた構成の
実際例を示す。
【0014】
【表1】
【0015】次に本実施例の装置の作用を簡単に説明す
る。視差像信号(ここでは視点を水平方向に変えたLC
Dのch分のビデオ信号)を独立したLCD群に与え、
各々のLCDは少しずつ視点のずれたところから物体を
見た像を表示する。この表示像を水平方向に1列に並
べ、スクリーン上で1つに重なるように投影する。本実
施例では各LCD対応させた投射レンズと変換光学系
(光軸をはずしたフレネルレンズと凸面鏡)によって投
影光学系を作っている。レンティキュラースクリーンの
再帰性によって、右目の見る像は、右目の視点から見た
像に対応するLCD像となる。左目も同様である。そし
て視点をずらすにつれ、順次、視点の移動方向に対応す
るLCD像にシフトしていく。そこで視点の移動に対
し、飛びの無いなめらかな像シフトと広い視域を得るた
めには、多数の投影用表示装置を視点の移動に対応する
角度変化と同じように配置する必要がある。このために
はLCDの間隔は人の両眼間隔より小さいことが望まし
いが、実際にはLCDの大きさの制限や配線のスペース
を必要となり、間隔が大きくなってしまう。これを実現
するために、本実施例では小さな間隔で配置された投射
レンズ群とそれに対応する投影用表示装置、変換光学系
を用いている。投影用表示装置としてドライバー回路を
同じガラス基板に内蔵したポリシリコンTFTによって
駆動される小型のLCDを用いて間隔を狭めている。ま
た本実施例では画素数320×220の12chのLC
Dを用いたが、これと同じ性能の3次元表示装置を従来
の方法で形成しようとすると、横方向が12倍の画素密
度の表示装置を必要とする。さらに従来の方法ではレン
ズ板の素レンズ内に空間サンプリングされた12chの
視差像を正確に合わせ込まなければならず、表示装置、
レンズ板の精度は極めて高いものが要求された。本実施
例の場合、LCDをスクリーン上に多重投射するだけで
済み、レンズ板に対し合わせ精度を必要としない。さら
にLCD自身が位置精度の高いマトリクス画素を持つた
めに各投影像間の相対的な位置合わせ精度も簡単に行わ
れる利点もある。また視差像の映像信号をそのままLC
Dに入力すれば良くサンプリングと合成を行って表示信
号を作る必要がない。
【0016】更に詳細に各構成体について説明する。初
めに変換光学系について説明する。本実施例では連続性
視域の深さを確保するために、フレネルレンズと凸面鏡
CMによる2枚構成の変換光学系を採用している。各LC
Dの間隔が人の両眼間隔(約64mm)と比較するとき、や
や大き過ぎ、そのままでは像の飛びが大きく連続的な視
域がとれない。このような場合には、視域を若干縮小し
ても人の視覚性能と整合させる方が重要となる。これら
の不連続性は、テレビジョン学会誌、vol.44、N
o.5、pp.598−607に記述されているように
映像情報の受け手である観察者がいる空間(以下、表示
空間と呼ぶ)における、投射レンズ配列(以下、相点配
列と呼ぶ)とレンティキュラースクリーンの素レンズ中
心配列(以下、録点配列と呼ぶ)との位置関係で決まる
ことが知られている。
【0017】図5では、投射レンズ配列の前面に置かれ
た光学系について説明する。図5(a)において、C面は
投射レンズ中心配列面、E面は録点面であり、A面は視
差像群が再生される面(LCD表示面)である。LCは #
1,#2 面間に配置され、Z軸を光軸とする大口径レンズ
系からなる変換光学系である。
【0018】A面を左方から照明するとき、投射レンズ
の一つを通過して#1面を通る光線PはLCによって変
換され、#2面を出るときにはP2となる。レンティキュラ
ー・スクリーンの作用により3D像はE面の近傍(OB)に現
れる。観察者はE面と同一空間にいるので、観察者が見
る像も(OB)である。しかし、E面に投射される光線の延
長が集まる点は、図5(a)において、E面から変換光学
系 LCを通してC面を見たときの、C面の像面、即ち、
図5(b)に示されたC′面上の点である。従って、観察
空間における相点面はC′面であり、その位置と相点間
隔は図示のu0とc′である。図ではLCが拡大光学系で
ある場合を示しているが、LCが縮小光学系の場合には
c′は、図5(a)における投射レンズ間隔cより小さく
なる。このように本実施例でで用いた光学系は、観察者
にとっては、相点面縮小光学系となっている。 相点面
変換においては、観察者にとって、両眼視覚性の良い位
置に適当な間隔c′で相点が現れることが望ましい。他
方投影表示装置にとっては、視差像はレンティキュラー
スクリーン面Eの上に結像されなければならない。従っ
てこのような変換光学系では、相点間隔の適切な変換
と、視差像の結像という二つの条件を同時に満たすこと
が必要である。
【0019】図6は、相点面の変換のために2枚レンズ
系を用いた場合の説明図である。図7は上記の二つの条
件を同時に満たす場合の2枚のレンズ焦点距離とレンズ
間隔を求める図である。撮像側では、本実施例のよう
に、無限遠にピントを合わせたレンズ配列と変換光学系
とによって視差像群が得られているものとする。表示側
において、無限遠にピントを合わせた投射レンズ配列の
直前に一枚のレンズL1(f1)を置き、その前方距離dの位
置にもう一枚のレンズL2(f2)を配置した場合、図7の横
軸は相点間隔の拡大率M (=c'/c)を、縦軸は規格化され
た距離 u2/u0(図5(a),(b)を参照)による相点位置
を示す。描かれている実線と短破線と長破線との曲線群
は、それぞれ、二枚のレンズの焦点距離 f2(α),f1(β)
とレンズ間隔d(γ)とを、規格化角度をα,β,γで表わ
したものである。
【0020】なおf1(β)=u0 cotβ,f2(α)=u0 cot
α,d(γ)=u0 cotγ,F=u0/M単位はdegreeであ
る。
【0021】A面に再生された視差像と、E面に投射・
再生される像との間の像拡大率は、-u0/(fM)である。
ここに、f は図5(a)に示した投射レンズ焦点距離であ
る。3D像の拡大率は撮像系における拡大率(通常は縮小
系である)と-u0/(fM) との積となる。
【0022】例として、相点側が凸レンズであり、録点
側が凹レンズであり、焦点距離の絶対値がともに1100m
m、録点面の前方の距離u0=1100mmの位置に相点面を得
たいならば、図6を参照して、-α=β=45°となる。図
7において α=-45°, β=45°の曲線の交点における値
を読み取ると γ=31.7°,u2/u0=0.62 , M=0.62 が得
られる。従って、相点間隔拡大率Mは0.62、録点側にあ
る凹レンズから相点面までの距離u2及び必要なレンズ
間隔dは、それぞれ、u2=680mm,d=680mmが予測され
る。
【0023】このようにして設計された本実施例の変換
系では、投射レンズ配列面から 約120mm離れた位置に凸
レンズ(L1(f1)、フレネルレンズ)があり、凹レンズ
(L2(f2))の替わりに凸面鏡が用いた。その値はu2=65
0mm,d=550mm,u0=1100mm,f1=1100mm,f2=-1100mm,M=0.
73である。
【0024】また、フレネルレンズFL中心部のレンズ形
状不整に伴う著しい歪を除去し、且つ、レンティキュラ
ースクリーンLSへの入射角を小さくするため、フレネル
レンズの中心部の使用を避け、フレネルレンズの中心か
ら約160mm偏った部分を用いている。これは変換光学系
の光軸を両眼とスクリーン中心の作る平面から上下には
ずし、スクリーンから目に向かう光束と投影表示装置か
らスクリーンに向かう光束が重なりあわないようにする
ためでもある。
【0025】次にスクリーンであるが、本実施例では、
反射再帰性能よりも映像の柔らかさを重視して拡散性の
強いものを用いた。なおレンズのピッチは投影された像
の画素ピッチよりも小さくし、望ましくは画素ピッチの
2倍以上のピッチを持つ必要がある。これは投影用表示
装置の表示情報をレンズ板で損なわないためである。
【0026】本実施例で用いいたLCDとその照明装置
は、この表示装置の最も重要な要素である。その設計・
調整の要点は次の通りである。
【0027】1)LCDは小型で高解像力・高コントラス
トのものであることが望ましい。
【0028】2)LCDの電気・光学特性のバラツキが小
さいこと。
【0029】3)光源は小型で白色平行光が得られる均質
なものであり、LCDの温度上昇を起こさな いことが
重要である。
【0030】4)照明光束方向、投射レンズ中心位置、L
CDの光軸周りの回転の補正、偏光板の偏光方向に対し
て、それぞれ調整機構を持つこと。
【0031】電気調整は偏光板方向調整及び照明光束方
向調整と密接に関連する。コントラストとラティチュー
ドは二次元画像表示の場合と共通な問題であるが、視差
像間の明るさの均一性と色の均一性、及び、相互位置合
わせは三次元像表示において特に必要である。
【0032】LCDの前後2枚の偏光板の方向調節と、
LCDバイアス電圧調節、信号電圧調節、及び、照明光
束方向調節とによって、LCD全面で一様に明るく、二
次元像のコントラストが高く、透過光の色が白色或いは
同系統の色になるように調整する。LCDの色ばらつき
が存在すると、両眼視覚に好ましくない。LCD透過光
の明るさのバラツキも両眼視覚には好ましくない。LC
Dバラツキによって明るさのバラツキが避けられない場
合には、信号電圧振幅調整、光源輝度調整、フィルター
等によって、バラツキが 3dB以内となるように抑え込
む。本実施例では凸面鏡とスクリーンでの反射ロスを減
らすために透過偏光方向を水平に揃えている。また明る
さのバラツキは各LCDからの投影光をモニターし、光
源、LCDの駆動信号にフィードバック制御をかけても
よい。
【0033】視差像の位置合わせは光学調整による。全
ての視差像チャンネルに同じ標準映像試験信号を入れて
置く。投射レンズ配列の前面にフレネルレンズを置き、
先ず、それぞれのチャンネルについて、フレネルレンズ
の焦点面上に鮮明な像が現われるように、それぞれの投
射レンズの奥行き距離を調整する。次に、LCDのそれ
ぞれの水平軸が水平となるようにLCD取付枠を調整す
る。その後、複数個の視差像チャンネルを同時に用い
て、投射レンズの横方向位置を調整して視差像が最も良
く重なるようにする。
【0034】このようにして、レンティキュラースクリ
ーンの向こう側に動画3D像を観察することができた。
本実施例の場合、表示空間における相点間隔は約35mm、
相点面位置はレンティキュラースクリーン前方約1100mm
にある。視域の深さはレンティキュラースクリーン前方
約600mmから4000mm以上。視域の範囲では、被写体の大
きさと比較して 約160% に拡大された三次元像が得られ
ている。なお、得られた3次元像は複数のLCDの画像
情報が合成、認識されるためにマトリクス状の画素が目
につきにくく、質感の優れたものとなった。
【0035】さらに、撮像光学系の主軸方向が直線的で
あるのに対して、表示光学系ではフレネルレンズと凸面
鏡によって屈曲されているために、表示された3D像は
若干歪んでいる。これは主にフレネルレンズの収差、投
射レンズの収差と考えられる。しかし、撮像光学系を表
示光学系に合わせるか、或いは、表示する前にそれぞれ
の視差像に画像補正歪を与えることによって解消するこ
とができる。
【0036】表示された3D像の両眼視解像度は、LC
Dの解像力の粗さ(320×220)と比較して向上し
ているように観察された。視差像の合わせ込みが完全な
らば、水平解像力は両眼分の表示情報を持つためLCD
単体と比較して理論的に約2倍に改善される。
【0037】なお本実施例の表示信号は多連の CCDカメ
ラからなる撮像装置から得た。撮像レンズ配列は無限遠
にピント合わせした水平一次元配列である。さらに各L
CDへはチャンネルごとにベースバンド信号として送出
した。
【0038】(実施例2)実施例2は実施例1のLCD
にカラーフィルター付のLCDを採用した場合の実施例
である。実際の装置構成は実施例1と同様であるのでこ
こでは説明を割愛する。RGBの3原色カラーフィルタ
ーをLCDの画素に配置して併置加法混色を行なうカラ
ー再現法は小型液晶テレビジョンで汎用される方法であ
るが、本実施例ではこのLCDの投影像をレンズ板の投
影画素に対し少なくともレンズ板の素レンズが1以上対
応するようにレンズ板ピッチ、LCD画素、投影光学系
が設定されている。従来の方法ではレンズ板の1素レン
ズに空間サンプリングされた視差にたいする複数のカラ
ー視差像を正確に合わせ込まなければならず、表示装
置、レンズ板、投影装置の精度は極めて高いものが要求
される。これに対し本実施例の場合、LCDをスクリー
ン上に多重投射するだけで済み、レンズ板に対し合わせ
精度を必要としない。さらにLCD自身が位置精度の高
いマトリクス画素を持つために各投影像間の相対的な位
置合わせ精度も簡単に行われる利点もある。また視差像
の映像信号をそのままLCDに入力すれば良くサンプリ
ングと合成を行って表示信号を作る必要がない。さらに
LCDの投影像をレンズ板の投影画素に対し望ましくは
レンズ板の素レンズが10以上対応するようにするとL
CD画素とレンズ板とのモアレ縞を防ぐ効果がある。
【0039】またスクリーン状に多重投射されるLCD
像を図8に示すように用途によって並び方を変えること
ができる。図8は簡単のため隣合う3ch分の投影像を
横一列の場合について示した。例えば図8(a)のよう
に映像信号のサンプリングをかくLCDで揃え、さらに
RGB画素を揃えて多重投射すると視点が動いても細部
の色変化が少なく、色彩を重視する場合に用いるとよ
い。また図8(b)のように映像信号のサンプリングを
ずらし、RGB画素を隣合うLCD毎にRGB,GR
B,BRGと規則的にずらして行くことによって相関の
強い隣接画像の情報を混入させ単一LCDの場合よりも
見た目の解像度を向上させることができる。こうして本
実施例ではレンティキュラースクリーンを通してカラー
の動画3D像を観察することができた。表示空間、視
域、像の大きさは実施例1と同様である。なお、得られ
た3次元像は複数のLCDの画像情報が合成、認識され
るためにカラーフィルターやマトリクス状の画素が目に
つきにくく、質感の優れたものとなった。
【0040】以上実施例を述べたが、本発明は以上の実
施例のみならず、液晶のカラープロジェクターやCRT
のプロジェクターを投影表示装置として用いることがで
きる。この場合表示装置間の間隔が両眼間隔よりも大き
くなるため、本発明の変換光学系は非常に有用となる。
本発明は動画3次元表示を現実的なレベルで得ることが
でき、広く医用、コンピューターグラフィックス、各種
設計業務などに応用が可能である。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、複数
の投影用表示装置を多重投影することにより一つの装置
の画素数の負担を軽減する効果を有する。また本発明
は、スクリーンに対し自動的に視差像が位置合わせされ
るため、投影表示像はレンズ板に対し投影するだけで済
み、絶対的な位置精度を必要としないメリットもある。
また複数の表示情報が合成、認識されるためにマトリク
ス状の画素が目につきにくく、質感の優れたものとなっ
た。さらに本発明では表示信号についても従来必要であ
った視差像を空間サンプリングしてと合成を行って作る
必要がなくなるという効果も有すしている。さらに光源
装置を分散することによって光源の負担も減少する効果
もある。また本発明による変換光学系の採用によって、
連続的な3次元視野が確保され、さらに間隔の広い投影
表示装置であっても採用することができる。
【0042】このようにして3次元動画映像、3次元カ
ラー動画映像をホログラフィックな手法やきわめて大規
模な表示装置を用いることなく実現できる効果は大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の作用の説明図。
【図2】 従来の視差型3次元表示装置の原理図。
【図3】 本発明の3次元表示装置の模式図。
【図4】 本発明の3次元表示装置の立面図。
【図5】 変換光学系の原理説明図(a)(b)共。
【図6】 相点面の変換のために2枚レンズ系を用いた
場合の説明図。
【図7】 2枚のレンズ焦点距離とレンズ間隔を求める
図。
【図8】 LCD像の多重投射の説明図、RGB画素を
揃えた場合(a)、RGB画素を規則的にずらした場合
(b)。
【符号の説明】
101 … 投影用表示装置 102 … 投射レンズ 103 … レンズ板 104 … 再生像点 105 … 再帰性反射スクリーン 106 … 照明光 301 … LCD 302 … レンティキュラースクリーン 303 … 凸面鏡 304 … 投影レンズ 305 … フレネルレンズ 306 … ハロゲンランプ 307 … 強制空冷装置 308 … コンデンサーレンズ 309 … LCDの制御・信号処理回路 310 … 信号ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 三男 東京都杉並区久我山3−5−34 (72)発明者 濱▲崎▼ 襄二 東京都目黒区大岡山1−6−15 審査官 田部 元史 (56)参考文献 特開 昭58−4132(JP,A) 特開 平3−65943(JP,A) テレビジョン学会技術報告VOL.12 NO.35(1988年)P.53−58 高橋 正巳 他 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/22 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の視差像を投影する複数のマトリクス
    型表示装置と、これら表示装置に対応した複数の投射レ
    ンズと、これら投射レンズからの像を投影するレンズ板
    と、このレンズ板の後焦点面に配置された再帰性反射ス
    クリーンとを備え、前記レンズ板のレンズピッチは、投
    影された像の画素ピッチよりも小さいことを特徴とする
    3次元表示装置。
  2. 【請求項2】前記複数の表示装置は、液晶表示装置であ
    ることを特徴とする請求項1記載の3次元表示装置。
  3. 【請求項3】前記複数の表示装置は、前記スクリーン上
    の投影画素が重ね合わさるように光学配置されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の3次元表示装置。
  4. 【請求項4】複数の視差像を投影する複数のマトリクス
    型表示装置と、これら表示装置に対応した複数の投射レ
    ンズと、これら投射レンズからの像を投影するレンズ板
    と、このレンズ板の後焦点面に配置された再帰性反射ス
    クリーンと、このスクリーンに投影された像を視認でき
    る視認可能な領域を調整する光学手段とを備え、前記レ
    ンズ板のレンズピッチは、投影された像の画素ピッチよ
    りも小さいことを特徴とする3次元表示装置。
  5. 【請求項5】前記光学手段は、非光軸のレンズ素子を含
    むことを特徴とする請求項4記載の3次元表示装置。
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