JP2920051B2 - 3次元ディスプレイ装置 - Google Patents

3次元ディスプレイ装置

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JP2920051B2
JP2920051B2 JP5217374A JP21737493A JP2920051B2 JP 2920051 B2 JP2920051 B2 JP 2920051B2 JP 5217374 A JP5217374 A JP 5217374A JP 21737493 A JP21737493 A JP 21737493A JP 2920051 B2 JP2920051 B2 JP 2920051B2
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dimensional
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眞行 片桐
敏男 野村
宣捷 賀好
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Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特殊な眼鏡を必要とせ
ずに、立体画像が再生できる3次元ディスプレイ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、専用のメガネなしで立体画像が見
られる3次元ディスプレイ装置として、レンチキュラレ
ンズを用いたものがある。このレンチキュラレンズを用
いた3次元ディスプレイ装置は、表示画面の各画素と対
応するレンチキュラレンズの位置合わせが容易であるこ
とや、表示画面とレンチキュラレンズとの間隔を狭くで
きるなどの理由によって、液晶ディスプレイなどのフラ
ットパネルディスプレイに適応される。
【0003】図12にレンチキュラレンズを用いた従来
の3次元ディスプレイ装置を示す。この3次元ディスプ
レイ装置は、液晶パネルの表示面に直接レンチキュラレ
ンズを貼ったタイプのものである。液晶パネルに同時に
異なる視差像を2枚表示した2眼式である。液晶パネル
1の表示画素Di1に左目に対応する視差像(以下、左
目用画像)の一部が、表示画素Di2に右目に対応する
視差像(以下、右目用画像)の一部が表示されている。
表示画素Di1とDi2のペアに対して、シリンドリカ
ルレンズLiが対応して置かれる。表示画素Di1、D
i2を透過した光はシリンドリカルレンズLiの働きに
よって、観察領域内のそれぞれ表示空間P、表示空間Q
に分離される。これは、iが1からnにわたって、同様
なことが起こり、表示空間Pには左目用画像が集められ
ていて、表示空間Qには右目用画像が集められている。
表示空間P、表示空間Qにそれぞれ左目、右目をもって
くると立体像が観察できる。
【0004】このように、レンチキュラ方式の3次元デ
ィスプレイ装置では、立体像が観察できる空間は限定さ
れていて、かつとびとびのところに存在する。
【0005】一方、立体像が観察できる空間を広げる目
的で、多数の異なる視差像を再生する多眼式を採用する
場合がある。しかし、その場合液晶パネル1に同時に多
数(3枚以上)の異なる視差像を表示しなければなら
ず、液晶パネル1の表示画素数は限定されているので、
1枚の視差像の解像度は大きく減少する。
【0006】そこで、より広い空間で高解像度の立体像
が観察できるようにと、2眼式の立体像を再生しながら
観察者の頭部の位置を検出して、立体再生像をその位置
に合わせる従来の頭部追跡型3次元ディスプレイがあ
る。
【0007】観察者の位置は例えば、ビデオカメラで常
時撮影し、その画像信号から顔の輪郭または目の位置を
検出する。その位置に立体再生像が表示されるように、
制御する。
【0008】図13に頭部追跡型3次元ディスプレイの
基本原理を説明する図を示す。液晶パネル1の前面にレ
ンチキュラレンズ100が置かれ、立体像が再生される
原理は図11で説明した原理と同じである。
【0009】図12と異なる点はレンチキュラレンズ1
00にレンズ移動装置101が接続されていて、液晶パ
ネル1に対するレンチキュラレンズ100の相対的位置
を可変できることである。液晶パネル1に対するレンチ
キュラレンズ100の相対位置が変わると、レンチキュ
ラレンズを構成する各シリンドリカルレンズの作用によ
って、シリンドリカルレンズからの出射方向が変わり、
表示空間の位置P′,Q′が制御できる。
【0010】レンズ移動装置101はレンチキュラレン
ズ100の位置を正確に制御する装置である。従って、
精密な機構系からなる。
【0011】レンチキュラレンズを移動させることによ
って立体像が再生される位置を、検出された頭部の位置
に合うように制御する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の2眼式の3次元ディスプレイ装置ではレンチキュラ方
式の原理に基づいて、立体像が観察できる空間が著しく
限定される。
【0013】従来の多眼式の3次元ディスプレイ装置で
は多眼の分、立体像の観察空間は広がるが、1枚の視差
像の解像度は劣化し、低品位の立体像しか再生できな
い。
【0014】また、従来の頭部追跡型の3次元ディスプ
レイ装置では、液晶パネルとレンチキュラレンズの相対
的位置を非常に正確に制御しなければならない。そのた
めに、精密な機構系を用いるので装置が大型となり、比
較的大きいレンチキュラレンズを移動させるので表示空
間の位置制御の応答性がよくないという課題がある。ま
た、レンチキュラレンズを表示パネルと平行な面内でし
か動かさないので、頭部追跡される範囲も表示パネルに
平行な面内に限定される。
【0015】更に、従来の頭部追跡型3次元ディスプレ
イは2眼式であり、頭を動かしても観察される立体像は
変化せず、自然な立体像は再生されなかった。
【0016】本発明の目的は、上記従来の3次元ディス
プレイ装置における問題点に鑑み、機構系を含まない頭
部追跡型の3次元ディスプレイ装置を実現し、立体視観
察領域を格段に広げ、高解像度で高品質の立体像を再生
する3次元ディスプレイ装置を提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、上記の特徴に加えて
頭部の位置にあった内容の立体像を再生して、自然に立
体像が観察できる3次元ディスプレイ装置を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、複数の
異なる視差像を同時に表示する表示手段と、表示手段に
装着されておりシリンドリカルレンズのアレイで構成さ
れてかつシリンドリカルレンズの光学特性を可変できる
光学手段と、観察者の頭部の空間的位置を検出する検出
手段と、検出手段に接続されており検出手段で検出され
た頭部の位置情報に基づいて頭部の最適位置に立体像が
再生されるように光学手段を制御する制御手段とを備え
る3次元ディスプレイ装置によって達成される。
【0019】本発明の他の目的は、複数の異なる視差像
を同時に表示する表示手段と、表示手段に装着されてお
りシリンドリカルレンズのアレイで構成されてかつシリ
ンドリカルレンズの光学特性を可変できる光学手段と、
観察者の頭部の空間的位置を検出する検出手段、検出手
段に接続されており検出手段で検出された頭部の位置情
報に基づいて頭部の最適位置に立体像が再生されるよう
に記光学手段を制御する制御手段と、多眼表示を行うた
めの複数の立体信号源と、複数の立体信号源及び検出手
段に接続されており検出手段で検出された頭部の位置情
報に基づいて表示手段に表示するための立体信号を選択
する選択手段とを備える3次元ディスプレイ装置によっ
ても達成される。
【0020】また、本発明の3次元ディスプレイ装置の
光学手段は、液晶で構成してもよい。
【0021】更に 本発明の3次元ディスプレイ装置の
表示手段及び光学手段の間に投影レンズと拡散層とを備
えて構成してもよい。
【0022】
【作用】第1発明の3次元ディスプレイ装置では、表示
手段に複数の異なる視差像を同時に1列の表示画素列置
きに表示し、その上面に光学手段を装着する。光学手段
は電気的に光学特性が制御されるシリンドリカルレンズ
のアレイで構成される。光学手段の作用で表示手段に表
示された複数の視差像は分離されて、ある観察領域に投
影される。観察者は異なる視差像を同時に異なる目で見
れば立体視が観察できる。検出手段は観察者の頭部の空
間的位置を検出する。制御手段は、検出手段から頭部の
位置情報を受けて、その情報に基づいて最適な位置に立
体像が再生されるように光学手段の光学特性を制御す
る。
【0023】第2発明の3次元ディスプレイ装置では、
表示手段に複数の異なる視差像を同時に1列の表示画素
列置きに表示する。多眼表示を行うための複数の立体信
号源が用意され、選択手段によって表示手段に表示する
立体信号を選択する。表示手段の上面に光学手段が装着
される。光学手段は電気的に光学特性が制御されるシリ
ンドリカルレンズのアレイで構成される。光学手段の作
用で表示手段に表示された複数の視差像は分離されて、
ある観察領域に投影される。観察者は異なる視差像を同
時に異なる目で見れば、立体像が観察できる。検出手段
は観察者の頭部の空間的位置を検出する。制御手段は、
検出手段から頭部の位置情報を受けて、その情報に基づ
いて最適な位置に立体像が再生されるように光学手段の
光学特性を制御する。更に、選択手段は検出手段から頭
部の位置情報を受けてその位置に合った立体信号を選択
して表示手段に表示する。
【0024】第3の発明では、光学手段が液晶で構成さ
れているので、大きな屈折率変化があり、低電圧でレン
ズの光学特性を変化させることができる。
【0025】第4の発明では、表示手段及び光学手段の
間に投影レンズと拡散層とを備えて、投射型の3次元デ
ィスプレイを実現して大画面表示を可能にする。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の3次元ディス
プレイ装置の実施例を説明する。
【0027】図1は、本発明の3次元ディスプレイ装置
の第1実施例の構造を示す断面図である。
【0028】本実施例の3次元ディスプレイ装置は2眼
式であり、フラットディスプレイパネルに光学特性可変
レンズを貼り付けたタイプのものであり、立体像の再生
空間を電気的に制御できるように構成されている。
【0029】図1の3次元ディスプレイ装置は、表示手
段である液晶パネル1、液晶パネル1に密着して配置さ
れた光学手段である光学特性可変レンズ2、検出手段で
ある頭部検出部3、光学特性可変レンズ2及び頭部検出
部3に接続された制御手段である光学特性可変レンズ制
御部4によって構成されている。
【0030】液晶パネル1には2つの異なる視差像が1
画素置きに表示されている。液晶パネル1の表示画素D
i1に左目に対応する視差像(以下、左目用画像)の一
部が、表示画素Di2に右目に対応する視差像(以下、
右目用画像)の一部が表示されている(以下iはi=1
〜nを示す)。
【0031】各走査線でも同様に表示されており、表示
パネルの縦方向に同じ視差像の1部がつながる。液晶パ
ネル1としてカラー液晶パネルを用いる場合には1単位
の色(例えば、赤、緑、青)の配列を縦方向にしなけれ
ばならない。そうしなければ、各色の画素の結像位置が
レンズの作用によって分離して、再生像が色ずれを起こ
す。
【0032】液晶パネル1は、その他のフラットパネル
ディスプレイに置き換えることもできる。例えば、エレ
クトロ・ルミネッセンス(EL)パネル、プラズマディ
スプレイを用いることができる。
【0033】光学特性可変レンズ2は、レンチキュラレ
ンズと同じ作用を有するレンズで、かつ電気的にそのレ
ンズ特性を制御することができる。ここでは、光学特性
可変レンズ2はシリンドリカルレンズLiのアレイから
構成されている。
【0034】図1ではシリンドリカルレンズLiの断面
が示されており、レンズの長手方向と紙面の垂直な方向
は一致する。また、液晶パネル1に同じ視差像が表示さ
れている画素列とレンズの長手方向を一致させる。光学
特性可変レンズ2の詳細は後述する。
【0035】液晶パネル1内の表示画素Di1,Di2
のペアに対して、光学特性可変レンズ2内のシリンドリ
カルレンズLiが対応しており、密着して配置される。
表示画素Di1,Di2を透過した光は、シリンドリカ
ルレンズLiの働きによって、観察領域のそれぞれ表示
空間P、表示空間Qに分離され、投影される。これはi
からnまでの全ての表示画素において同様なことが起こ
り、左目用画像が投影される表示空間P、右目用画像が
投影される表示空間Qが形成される。観察者は表示空間
P、表示空間Qにそれぞれ左目、右目をもってくると立
体像が観察できる。表示画像Di1,Di2とシリンド
リカルレンズLiの相対的位置関係を変えることで、表
示空間Pと表示空間Qの位置を制御できる。
【0036】頭部検出部3は、液晶パネル1の周辺に配
置されており、観察者の頭部の空間上の位置を検知して
頭部の位置情報を出力する。ここで、頭部検出部3には
以下の方式のものが用いられる。
【0037】まず、第1の方式は、頭部検出部3として
赤外線受発光素子を用いる方式である。この第1の方式
では、赤外線発光素子から出射されて観察者の瞳で反射
された赤外線を上記赤外線受光素子によって受光するこ
とによって、観察者の瞳の位置を検出する。
【0038】第2の方式は、ビデオカメラで常時観察者
の顔面を捕らえ、その顔面の画像を画像処理することに
より、瞳を認識して観察者の瞳の空間位置を検出する方
法である。第2の方式では、頭部検出部3をビデオカメ
ラ、画像処理・認識装置及び位置検出装置で構成する。
【0039】第3の方式は、観察者の頭部に磁界発生器
を取り付けて、この磁界発生器から頭部の周辺に発生す
る磁界をパネル側に設けた複数の磁界検出器を用いて検
出することによって、頭部の空間位置を検出する方法が
ある。即ち、第3の方式では、頭部検出部3を磁界発生
器、複数の磁界検出器及び磁界検出器からの信号を処理
する装置などで構成する。なお、観察者の頭部に磁界検
出器を取り付けてパネル側に磁界発生器を設けても差し
支えない。
【0040】頭部検出部3によって検出された頭部の位
置情報は光学特性可変レンズ制御部4に送られる。
【0041】光学特性可変レンズ制御部4は、頭部検出
部3で得られた頭部位置情報に基づいて、光学特性可変
レンズ2内の各シリンドリカルレンズの屈折率の大きさ
及び分布を制御する。それによって、各シリンドリカル
レンズから出射される光の方向を変え、立体視が再生さ
れる空間の位置を制御する。
【0042】図2は、上記光学特性可変レンズの一構成
例であり、特に液晶を用いた光学特性可変レンズの一部
の断面を示す。
【0043】図2の光学特性可変レンズは、ガラス基板
13の上に短冊状電極11a、11b、11c、…を並
べた電極アレイ11が形成されている。電極アレイ11
はITO(インジウム・スズ・オキサイド)膜などの透
明電極である。図2では、短冊状電極11a、11b、
11c、…は断面を表し、紙面に垂直な方向に細長く伸
びている。もう一方のガラス基板14の上に電極12が
形成されている。電極12はガラス基板14に全面均一
な電極である。電極12も透明電極である。
【0044】短冊状電極11a、11b、11c、…及
び電極12はそれぞれ液晶駆動回路(図示せず)に接続
されている。
【0045】電極アレイ11と電極12の間には封入さ
れた液晶10が備えられている。液晶分子10′は初期
状態でガラス基板に平行あるいは垂直の均一な状態で配
向される。
【0046】上記液晶分子10′の屈折率は、分子軸の
方向と分子軸に直交する方向とでは異なる。そのため、
液晶分子10′は光学的異方性を示す。ガラス基板1
3,14に対する液晶分子10′の傾斜角は、電極アレ
イ11と電極12の間に印加される電圧によって変化
し、それに伴って液晶分子10′の集合体が呈する屈折
率が変化する。即ち、液晶への印加電圧を制御すること
によって、光学特性可変レンズの屈折率分布を制御する
ことができる。
【0047】上記液晶分子10′への印加電圧のパター
ンの一例を示す。いま、仮に、初期状態をホモジニアス
配向(ガラス基板に平行)とし、電極11eを中心とし
て、電極11dと11f、電極11cと11g、電極1
1b、11hの順に印加する電圧を減少させると、液晶
分子10′の集合体の屈折率の分布は図3に示すように
変化する。
【0048】液晶分子10′の集合体の屈折率の変化の
幅は、液晶分子10′が固有する最大屈折率と最小屈折
率の間で規定される。
【0049】このように、電極アレイ11に印加する電
圧のパターンを変えれば、液晶分子10′の集合体の屈
折率の分布形状、屈折率の全体レベル、周期的に繰り返
される屈折率分布のピッチを制御することができる。
【0050】1つのシリンドリカルレンズの光学特性
は、レンズ円筒面の曲率、レンズの厚さ、レンズのピッ
チの3つの項目で規定される。図2に示す光学特性可変
レンズでは、レンズ球面の曲率は屈折率の分布形状に、
レンズの厚さは屈折率の全体レベルに、レンズのピッチ
は屈折率分布のピッチに対応する。
【0051】次に、図4〜図7を参照して、シリンドリ
カルレンズの光学特性と立体視の再生位置の関係を説明
する。
【0052】図4にシリンドリカルレンズの光学特性を
決める変数を示す。液晶パネルの中央の画素Di1、D
i2に対応したシリンドリカルレンズLiがあり、図2
にはその断面が示されている。シリンドリカルレンズL
iは円筒面をもち、その曲率中心を原点とし、円筒面の
長手方向をy軸とし、y軸に直交し、シリンドリカルレ
ンズが並んでいる方向をx軸とし、x軸とy軸に直交
し、観察方向に伸びる軸をz軸とする。
【0053】シリンドリカルレンズの円筒面の曲率を
R、厚さをt、ピッチをPl、レンズ媒体の屈折率をn
とする。また、表示画素Di1,Di2の幅(x軸方
向)をPd、表示画素Di1,Di2の中点とシリンド
リカルレンズLiの中心軸(z軸)とのずれ(x軸方
向)PHとする。液晶パネルのx軸方向の表示画素をD
とする。
【0054】観察領域にある、x−y平面に平行でかつ
距離z0 離れた面をa−a′平面とし、a−a′平面に
投影される投影像P,Qのx軸方向の幅をdiとし、投
影像P,Qの中点Aとz軸との距離をx0 とする。投影
像の幅diは人間の平均的な目(瞳)の間隔(約65m
m)以上に設定するのが好ましいが、必要以上に大きな
値にすると光が分散して投影像が暗くなる。
【0055】観察者の左目、右目の中点に点Aが合うよ
うに制御すれば、観察者は頭をある範囲内で動かして
も、立体視が可能である。レンズの光学特性を規定する
変数t、R、P1、PHを調節することで点Aの空間位
置(x0 ,z0 )を制御することができる。ここで、P
d、D、n、diは予め設定された固定の値をもつ。
【0056】図5は、表示画素1個からa−a′平面に
投影される像の関係を表す。簡単な相似形となり、
(1)式を満たす。
【0057】Pd/di=(t−R)/z0 …(1) 一方、レンチキュラレンズは液晶表示面で焦点を結ぶの
が適当である。その条件は(2)式で満たされる。
【0058】1/t=(n−1)/n・R…(2) (1)式と(2)式からレンズの厚さt、円筒面の曲率
半径Rを求めることができる。
【0059】t=(n・z0 ・Pd)/di…(3) R={(n−1)・z0 ・Pd}/di…(4) ここで、t、Rは頭部位置検出部より検出された距離z
0 に基づいて算出される。
【0060】図6は、表示画素2つ分(2眼式なので)
の幅2PdとレンズピッチP1の関係を示す。このレン
ズピッチP1の設定は、各表示画素を透過した光が再生
空間Pまたは再生空間Qに集中することを目的とする。
【0061】 P1/2Pd=(z0 −R)/(z0 +t−R)…(5) ここで、P1は(1)式、(3)式〜(5)式から次の
ように求められる。
【0062】 P1=2Pd・{di−(n−1)・Pd}/(di+Pd)…(6) 図7は、表示画素とレンチキュラレンズの相対位置のず
れ量PHと投影像の位置x0 との関係を示す。これは投
影パターンの中心点Aの空間位置を制御することを目的
とする。
【0063】PH/x0 =(t−R)/z0 …(7) (1)式と(7)式よりPHは(8)式で表される。
【0064】PH=(x0 ・Pd)/di…(8) このように、レンズの円筒面の半径R、レンズの厚さ
t、レンズのピッチP1及び液晶パネルの中心点での表
示画素とレンズの相対的なずれPHとを制御すれば、投
影パターン(点A)の空間位置を制御することができ
る。また、変数R、t、P1及びPHは予め設定されて
既知の液晶パネルの表示画素の幅Pd、距離z0 離れた
a−a′平面に投影される投影像P,Qの幅di、レン
ズ媒体の屈折率n及び観察者の頭部位置検出部で求めら
れた頭部の位置(x0 ,z0 )から算出される。
【0065】図2に示す光学特性可変レンズでは、上記
変数のレンズの円筒面の半径Rは屈折率分布の形状に対
応し、電極アレイ11に加える電圧パターンの形状で制
御される。レンズの厚さtは屈折率分布の全体的なレベ
ルに対応し、電極アレイ11に加える電圧パターンの全
体的なレベルで制御される。レンズのピッチP1は周期
的に変化する屈折率分布のピッチに対応し、電極アレイ
11に加える電圧パターンのピッチで制御される。液晶
パネルの中心点での表示画素とレンズの相対的なずれP
Hは周期的に変化する屈折率分布の位相に対応し、電極
アレイ11に加える電圧パターンをシフトすることで制
御できる。
【0066】本実施例ではレンズの光学特性は全て電気
的に行うことができ、機構部を全く必要としない。
【0067】図8は、光学特性可変レンズの他の構成例
の構造断面を示す。
【0068】図8の光学特性可変レンズは、ガラス基板
24の上に透明な全面電極23を形成する。全面電極2
3はITO(インジウム・スズ・オキサイド)など透明
膜で構成される。全面電極23の上に高い柔軟性を有す
る透明物体20を積層する。透明物体20が流動性を示
す場合は、透明物体20が流れ出さないように透明物体
20の上に透明皮膜21を形成する。透明皮膜21は薄
く柔軟性を有する。透明物体20は例えばシリコーン系
のゴムやオイルが用いられる。透明物体20と透明皮膜
21の間に短冊状電極22を多数並べて形成する。短冊
状電極22は図8では断面が示され、紙面に垂直な方向
に細長く伸びている。短冊状電極22とITO(インジ
ウム・スズ・オキサイド)など透明膜で構成される。短
冊状電極22は1本毎に駆動回路(図示せず)が接続さ
れている。また、全面電極23も駆動回路に接続されて
いる。
【0069】透明物体20の表面の初期状態は平面であ
る。短冊状電極22に部分的に電圧を加え、全面電極2
3との間に働く静電力で透明物体20あるいは透明皮膜
21の表面に凹凸を付ける。一定間隔を置いた短冊状電
極22bに、全面電極23に加えられる電圧と逆の極性
の電圧を印加する。そして、上記一定間隔の中間の位置
の短冊状電極22aに、全面電極23に加えられる電圧
と同じ極性の電圧を印加する。短冊状電極22bと全面
電極23の間には静電引力が働き、短冊状電極22bと
全面電極23の間隔が縮まる。逆に、短冊状電極22a
と全面電極23の間には静電斥力が働き、短冊状電極2
2aと全面電極23の間隔が広がる。柔軟性のある透明
物体20はその影響を受けて変形する。このようにし
て、周期的に円筒面が形成されて、シリンドリカルレン
ズが構成される。
【0070】レンズとして必要とされる円筒面の凹凸は
1mm程度である。低電圧で変形させるには、短冊状電
極22と全面電極23の間に生じる電界を大きくするの
が効果的で、初期状態(平面)で短冊状電極22と全面
電極23の間隔を1.5mm程度にするのが好ましい。
必要とされるレンズ全体の厚さがあるが、それはガラス
基板24の厚さで調節する。
【0071】電圧を印加する短冊状電極22は22aと
22bに限定されることはなく、一連の短冊状電極22
にある電圧パターンをもって、電圧が印加されることが
ある。
【0072】円筒面の形状(曲率半径、厚さ)は短冊状
電極22に印加する電圧パターンの形で制御する。円筒
面の周期は短冊状電極22に印加される電圧パターンの
周期で制御する。また、円筒面が形成される位置は短冊
状電極22に印加される電圧パターンをシフトして制御
する。このようにして、透明物体20あるいは透明皮膜
21の表面に形成される円筒面の形状及び位置を短冊状
電極22に印加される電圧パターンで制御することがで
きる。
【0073】上述したように実施例は、観察者の位置に
合わせて、立体視の再生される位置を制御し、広い範囲
で立体視が観察されるように構成した。しかし、液晶パ
ネルには異なる2つの視差像が表示されているだけなの
で、観察者が移動しても観察される立体視像は変わらな
い。即ち、本実施例では、2眼式3次元ディスプレイ装
置の観察領域の拡大化を図った。
【0074】通常、観察者の頭部が移動すると、観察さ
れる立体視像も変わるのが自然である。即ち、複数の立
体視像を備えた多眼式が3次元ディスプレイにとって望
ましい。次に、多眼式に対応した実施例を説明する。
【0075】図9は、本発明の3次元ディスプレイ装置
の他の実施例の構成を示す。
【0076】図9の3次元ディスプレイ装置は、液晶パ
ネルの前面にレンチキュラレンズを置く直視型の3次元
ディスプレイ装置であり、特に4眼表示の場合を示す。
【0077】図9の3次元ディスプレイ装置は、表示手
段である液晶パネル1、液晶パネル1の前面に密着して
配置された光学手段である光学特性可変レンズ2、検出
手段である頭部検出部3、頭部検出部3及び光学特性可
変レンズ2に接続された制御手段である光学特性可変レ
ンズ制御部4、液晶パネル1に接続された立体信号合成
部42、立体信号合成部42に接続された選択手段であ
る立体信号選択部43、立体信号選択部43に接続され
た立体信号源33〜36によって構成されている。
【0078】図9の3次元ディスプレイ装置では、液晶
パネル1の前面に光学特性可変レンズ2が貼り付けられ
る。実際の装置では液晶パネル1の背面に表示用照明光
源が置かれるが、図9では省略してある。
【0079】図9の実施例では画像表示パネルとして液
晶パネルを用いたが、その他にエレクトロ・ルミネッセ
ンス(EL)パネル、プラズマディスプレイ、発光ダイ
オード(LED)アレイなどのフラットパネルディスプ
レイを用いることができる。そのときは表示用照明光源
を必要としない。
【0080】液晶パネル1には通常、カラー液晶パネル
が用いられる。そのとき、レンズの作用によって色画像
が分離しないように液晶パネルのカラーフィルタの配列
は、レンチキュラレンズの長手方向(垂直方向)と同じ
にする。
【0081】光学特性可変レンズ2はシリンドリカルレ
ンズのアレイである。図9の光学特性可変レンズ2は、
紙面に垂直方向に細長いシリンドリカルレンズのアレイ
の断面を表している。
【0082】図9の実施例においては、4つの異なる視
差像が表示できる4眼式であるが、同時に表示するのは
2つの異なる視差像である。従って、本実施例において
用いる光学特性可変レンズ2は通常2眼式の3次元ディ
スプレイ装置に用いられるものと同一である。即ち、表
示画素Di1,Di2のペアに対して光学特性可変レン
ズ2内のシレンドリカルレンズLiが対応して置かれる
(以下i=1〜nを表す)。画素Di1,Di2を透過
した光はシリンドリカルレンズLiの働きによって、観
察領域のそれぞれ空間P、空間Qに分離される。画素D
i1に左目用視差像を、画素Di2に右目用視差像を表
示した場合には、空間P、空間Qにそれぞれ左目、右目
をもってくると立体像が観察できる。
【0083】図9では各シリンドリカルレンズLiの形
状は同じであるが、画素Di1,Di2のペアのピッチ
とシリンドリカルレンズLiのピッチは異なる。シリン
ドリカルレンズのピッチが若干小さく設定されている。
従って、液晶パネルの周辺において画素のペアの中心と
それに対応するシリンドリカルレンズの中心がずれ、そ
のずれ量は周辺にいく程大きくなる。このずれによっ
て、液晶パネル1の中央と周辺でシリンドリカルレンズ
へのそれぞれの画素からの透過光の入射角が異なるた
め、液晶パネル1の周辺の画素からの透過光を観察領域
の特定の空間Pと空間Qに集めることができる。
【0084】液晶パネル1に表示する視差像を得る手段
としては、図10に示すような4台のビデオカメラを、
一定の間隔で、その中心軸を対象物体に向けて配置する
撮像系がある。これにより、4つの異なる像が得られる
が、カメラ44によって得られる像を像1とし、これを
図9中の立体信号源33として用いる。同様に、カメラ
45によって得られる像2を立体信号源34に、カメラ
46によって得られる像3を立体信号源35に、カメラ
47によって得られる像4を立体信号源36に対応させ
る。このうちの隣り合う2つの像について、左側のカメ
ラの像を左目で、右側のカメラの像を右目で観察するこ
とにより、立体視が可能になる。本実施例のような4眼
式の場合には、3つの異なる方向の立体像を観察するこ
とができる。ここで3つの異なる立体像とは、左目と右
目でそれぞれ(像1と像2)、(像2と像3)、(像3
と像4)を見る場合に観察される立体像である。なお、
4つの異なる像を生成する手段として、コンピュータグ
ラフィックスを用いる方法もある。また、立体信号源は
実時間で動くものであっても、光ディスクのような蓄積
系に記録されたものであってもよい。
【0085】頭部検出部3は、観察者の頭部、特に両眼
の中点の空間的位置を検出する装置である。頭部検出の
方式はいくつか考えられる。第1の方式として、頭部検
出部に赤外線発光素子を備えて、近赤外線を観察者の頭
部に照射し、その反射強度を測定することにより、観察
者の頭部位置を検出する方法がある。
【0086】第2の方式として、ビデオカメラあるいは
電荷結合素子(CCD)カメラで常に観察者を捕らえ、
画像処理によって瞳を認識してその空間位置を検出する
方法がある。この場合、頭部検出部にビデオカメラ、画
像処理・認識装置、位置検出装置が含まれる。
【0087】第3の方式として、観察者の頭部に磁界発
生器をつけて、複数の磁界検出器を用いて、磁界発生器
の空間位置を検出する方法がある。この場合、頭部検出
部に磁界発生器、複数の磁界検出器、磁界検出器からの
信号の処理装置などが含まれる。この方式では、観察者
の頭部に磁界検出器をつけて、パネル側に磁界発生器を
置く場合もある。
【0088】その他の方式としては、機械的な方式、超
音波を用いる方式、慣性力を用いた方式などがある。
【0089】次に、観察者の頭部に追随して立体像の再
生位置を制御し、かつ再生される立体像を変える手法を
説明する。
【0090】図10で示すような撮影系で撮影して表示
する場合、観察領域を予め液晶パネル1に垂直な2つの
平面で区切り、3つの空間S、T、Uに分割する。空間
S、T、Uはカメラの配置で決まる。空間SとTはカメ
ラ45のレンズの主点を通り、液晶パネルに垂直な平面
で分割されれ、また、空間TとUはカメラ46の主点を
通り、液晶パネルに垂直な平面で分割される。
【0091】頭部検出部3によって検出された両眼の中
点の位置情報は光学特性可変レンズ制御部4に送られ
る。光学特性可変レンズ制御部4は光学特性可変レンズ
2の光学特性を制御して、液晶パネル1の表示画素Di
1あるいは表示画素Di2に表示された像の投影像P及
び投影像Qの位置を制御する。投影像Pと投影像Qの投
影位置はその境界の点Aを観察者の両眼の中点に合わせ
られるように制御される。
【0092】光学特性可変レンズ2の作用は上述の実施
例と同様である。
【0093】立体信号選択部43には、例えば上述した
図10のような撮像系によって得られた4つの立体信号
源33〜36が接続されており、頭部の位置情報によっ
て4つの立体信号源の内の1つを左目用信号に割り当
て、別の1つを右目用信号に割り当てる。立体信号合成
部42は、立体信号選択部43によって選択された2つ
の信号を、それぞれ偶数フィールドと奇数フィールドに
振り分け、液晶パネル1上で左目用視差像と右目用視差
像を表示画素Di1と表示画素Di2に表示させる。
【0094】例えば、いま観察者の両眼の中点が空間T
内にあって、境界点Aも空間T内に制御されていると
(図9の点A)、液晶パネル1の表示画素Di1に像2
を、表示画素Di2に像3を表示する。観察者が頭を移
動させて、それに追随した境界点Aが空間Uに入ったと
き(図9の点A′)には、液晶パネル1の表示画素Di
1に像3を、表示画素Di2に像4を表示して像を入れ
換える。
【0095】即ち、観察者の位置に追随した境界点Aが
どの空間に存在するかによって、液晶パネル1に表示す
る像を入れ換える。境界点Aの位置と表示する像の関係
を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】頭部検出部3によって検出された頭部の位
置情報は、立体信号選択部43にも送られる。その位置
情報に基づいて、立体信号選択部43は表1に示される
立体信号源の組み合わせを選択し、立体信号を立体信号
合成部42に送る。
【0098】空間Tの大きさは撮像系のカメラの間隔に
依存する。通常、カメラの間隔は人間の平均的な両眼の
間隔に合わすのがよい。また、より滑らかな像変化が得
られるように、カメラの間隔を平均的な両眼の間隔の半
分以下にすることもある。ただし、その場合にはカメラ
の台数を増やさなければ、立体像が変化して観察できる
領域が狭くなる。
【0099】このようにすれば、観察者が頭部を移動さ
せても、観察者の頭部の位置に合わせて、最適な位置に
立体像が再生され、かつ観察者の頭部の位置に合わせ
て、再生される立体像が変わり、非常に自然な立体像が
観察できる。
【0100】本発明を投射型3次元ディスプレイ装置に
も応用できる。図11にその実施例を表す投射型3次元
ディスプレイ装置の構造断面図を示す。
【0101】図11の投射型3次元ディスプレイ装置で
は、光源51から放射された光は集光レンズ53で集め
られて、液晶パネル1に入射される。光は液晶パネル1
で変調を受け、透過した光は投射レンズ52で光学特性
可変スクリーン50内の拡散層50bに結像される。即
ち、液晶パネル1に表示された像が拡大して拡散層50
bに投影される。
【0102】光学特性可変スクリーンは光学特性が電気
的に制御される可変レンチキュラレンズアレイ50aと
拡散層50bから構成される。可変レンチキュラレンズ
アレイ50aは図2あるいは図8に示される構造を有す
る。可変レンチキュラレンズアレイ50aの光学特性は
光学特性可変スクリーン制御部54によって、制御され
る。
【0103】投射型は直視型に較べて、可変レンチキュ
ラレンズアレイ50aと液晶パネル1の間に投射レンズ
52と拡散層50bが存在するだけで、本質的な違いは
ない。
【0104】上述した立体像の再生位置の制御方法及び
表示画像の切り換え方法は全く同様に応用される。頭部
検出部3、立体信号合成部42、立体信号選択部43及
び立体信号源33〜36は同様な機能を有しており、同
様な作用をする。
【0105】
【発明の効果】第1発明の3次元ディスプレイ装置は、
複数の異なる視差像を同時に表示する表示手段と、表示
手段に装着されておりシリンドリカルレンズのアレイで
構成されてかつシリンドリカルレンズの光学特性を可変
できる光学手段と、観察者の頭部の空間的位置を検出す
る検出手段と、検出手段に接続されており検出手段で検
出された頭部の位置情報に基づいて頭部の最適位置に立
体像が再生されるように光学手段を制御する制御手段と
を備えるので、検出手段によって観察者の頭部の空間的
位置を検出し、立体像の再生位置を常に最適な位置に制
御することによって、観察者に最適な投影像が呈示でき
る。そして、立体像の再生位置を制御する手段として、
電気的に光学特性が制御できるレンズを用いるため、精
密な機構系を必要とせず、応答性にも優れ、また、3次
元ディスプレイ装置の小型化が図れる。更に、制御でき
る立体像の再生空間の位置は観察距離方向にも制御でき
るので、観察者の頭部に追随できる空間が3次元空間と
なり、頭部移動の自由度が大きくなる。
【0106】また、第2発明の3次元ディスプレイ装置
は、複数の異なる視差像を同時に表示する表示手段と、
表示手段に装着されておりシリンドリカルレンズのアレ
イで構成されてかつシリンドリカルレンズの光学特性を
可変できる光学手段と、観察者の頭部の空間的位置を検
出する検出手段、検出手段に接続されており検出手段で
検出された頭部の位置情報に基づいて頭部の最適位置に
立体像が再生されるように記光学手段を制御する制御手
段と、多眼表示を行うための複数の立体信号源と、複数
の立体信号源及び検出手段に接続されており検出手段で
検出された頭部の位置情報に基づいて表示手段に表示す
るための立体信号を選択する選択手段とを備えるので、
検出手段によって観察者の頭部の空間的位置を検出し、
それに応じて2眼式のレンチキュラレンズによって形成
される立体像表示空間を移動するとともに、多眼表示を
行なうための複数の立体信号源が接続された選択手段に
よって再生像を選択し、観察者の位置に応じた立体像を
呈示する。この結果、第1の発明の効果に加えて、観察
者の頭部の位置に合って、滑らかに、かつ連続的に変化
する立体像を呈示することができ、非常に自然に立体像
を観察することができる。また、背面投射型プロジェク
タを用いることにより、以上の効果に加えて、大画面化
を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3次元ディスプレイ装置の一実施例の
基本構成を示す断面図である。
【図2】図1の3次元ディスプレイ装置に用いられる光
学特性可変レンズの構造拡大断面図である。
【図3】図2に示す光学特性可変レンズの屈折率分布を
の説明図である。
【図4】図1の3次元ディスプレイ装置に用いられるシ
リンドリカルレンズの光学特性を表す各変数の説明図で
ある。
【図5】図1の3次元ディスプレイ装置における表示画
素と投影像の関係を表す説明図である。
【図6】図1の3次元ディスプレイ装置における表示画
素ピッチとレンチキュラレンズピッチの関係を表す説明
図である。
【図7】図1の3次元ディスプレイ装置における表示画
素とレンチキュラレンズの相対的位置のずれ量と投影像
の位置の関係を表す説明図である。
【図8】図1の3次元ディスプレイ装置に用いられる光
学特性可変レンズの他の実施例の構造拡大断面図であ
る。
【図9】本発明の3次元ディスプレイ装置の第2実施例
の基本構造を示す断面図である。
【図10】図9の3次元ディスプレイ装置に用いられる
撮影系の一例を示す概略説明図である。
【図11】投射型の3次元ディスプレイ装置の基本構造
を示す断面図である。
【図12】従来の3次元ディスプレイ装置の構造を示す
断面図である。
【図13】従来の頭部追跡型3次元ディスプレイ装置の
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル 2 光学特性可変レンズ 3 頭部検出部 4 光学特性可変レンズ制御部 33,34,35,36 立体信号源 42 立体信号合成部 43 立体信号選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−107247(JP,A) 特開 昭64−73330(JP,A) 特開 平4−122922(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 27/22 G03B 35/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なる視差像を同時に表示する表
    示手段と、該表示手段に装着されておりシリンドリカル
    レンズのアレイで構成されてかつ該シリンドリカルレン
    ズの光学特性を可変できる光学手段と、観察者の頭部の
    空間的位置を検出する検出手段と、該検出手段に接続さ
    れており該検出手段で検出された該頭部の位置情報に基
    づいて該頭部の最適位置に立体像が再生されるように該
    光学手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とす
    る3次元ディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 複数の異なる視差像を同時に表示する表
    示手段と、該表示手段に装着されておりシリンドリカル
    レンズのアレイで構成されてかつ該シリンドリカルレン
    ズの光学特性を可変できる光学手段と、観察者の頭部の
    空間的位置を検出する検出手段、該検出手段に接続され
    ており該検出手段で検出された該頭部の位置情報に基づ
    いて該頭部の最適位置に立体像が再生されるように該記
    光学手段を制御する制御手段と、多眼表示を行うための
    複数の立体信号源と、該複数の立体信号源及び該検出手
    段に接続されており該検出手段で検出された該頭部の位
    置情報に基づいて該表示手段に表示するための立体信号
    を選択する選択手段とを備えることを特徴とする3次元
    ディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 前記光学手段が液晶で構成されることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の3次元ディス
    プレイ装置。
  4. 【請求項4】 前記表示手段及び前記光学手段の間に投
    影レンズと拡散層とを備えることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の3次元ディスプレイ装置。
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