JP3268582B2 - 紙のサイジング - Google Patents

紙のサイジング

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、紙のサイジングに関し、そしてより具体的
にはセルロース反応性サイジング剤および疎水性に改質
した分散剤を含む水性分散液、これらの調製並びに使用
に関する。
背景 セルロース反応性サイジング剤、例えばアルキルケテ
ンダイマー(AKD)やアルケニル無水こはく酸(ASA)ベ
ースのものは、中性またはわずかにアルカリの原料pHで
の製紙において広く用いられ、紙と板紙へ水性液体によ
る濡れと浸透に対するある程度の耐性を与える。セルロ
ース反応性サイジング剤に基づく紙のサイズ剤は一般
に、水性相とそこへ分散したサイジング剤の細かく分割
した粒子または小滴を含む分散液の形で提供される。分
散液は通常、アニオン性化合物、例えばリグノスルフォ
ン酸ナトリウム、を高分子量のカチオン性または両性ポ
リマー、例えばカチオン性澱粉、ポリアミン、ポリアミ
ドアミンまたはビニル付加ポリマー、と組み合わせてな
る分散剤系の助けにより調製される。分散剤系の化合物
全体の電荷により、サイズ分散液はカチオン性またはア
ニオン性である。
セルロース反応性サイジング剤は、一般に少ない適用
量で良好なサイジングを提供する。しかしながら、従来
のセルロース反応性サイジング剤の効率は、高いカチオ
ン需要を有しかつ親油性木材抽出物、例えば、樹脂酸、
脂肪酸、脂肪酸エステル、トリグリセリド等、をかなり
の量含む原料と用いられる時、劣化することが経験によ
り知られている。カルボン酸塩またはカルボン酸基を含
む親油物質のアニオン特性により、親油性抽出物をかな
りの量含む原料は通常どちらかといえば高いカチオン需
要を有する。親油性物質は、繊維へのサイジング剤の吸
着に対し有害となりうることが見いだされており、これ
は不十分なサイジングの原因になるかも知れない。この
ような原料でのサイジングを改良するために、製紙業者
はサイジング剤の適用量を増やさなければならず、これ
はもちろん経済的により有利でなくそして製紙工程で再
循環される白水中のサイジング剤の蓄積が増加しうる。
これらの問題は製紙工場でよりさらに顕著であり、工場
では清水をほんの少量工程に導入するだけで白水は大規
模に再循環され、これによりさらにカチオン需要と、親
油性抽出分の蓄積と、白水中の保持されないサイジング
剤と脱水すべき原料とが増加する。
従って本発明の目的は、セルロース反応性サイジング
剤の改良した分散液そして改良したサイジングをもたら
す方法を提供することであり、ここでセルロース反応性
サイジング剤の分散液は、高いカチオン性需要および/
または親油性抽出物を高含量有するセルロースの原料と
共に、および/または大規模な白水再循環の工程におい
て用いられる。
本発明 本発明によれば、高いカチオン性需要を有しおよび/
または親油物質を多量に含む原料の内部サイジングに、
疎水性に改質した分散剤を有するセルロース反応性サイ
ジング剤の水性分散液を用いることにより、改良された
サイジングが得られることが見いだされた。改良された
サイジングは、このような分散液を製紙工程で用いるこ
とにより得られることも見いだされ、この工程では白水
が大規模に再循環され、それにより高いカチオン性需要
および/または親油性抽出物高含量という条件が作り出
される。従って、本発明は全体として、サイジングが困
難な原料の内部サイジングにおける、セルロース反応性
サイジング剤と疎水的に改質した分散剤とを含む水性サ
イジング分散液の使用に関し、これはセルロース繊維、
および任意の充填剤を含む原料へサイジング分散液を添
加し、原料を金網上で脱水してセルロース繊維を含むウ
ェブ、または紙を得るものである。本発明の第一の面に
おいて、原料は少なくとも50μeq/原料ろ液1リットル
のカチオン需要を有する。本発明の第二の面において
は、原料は少なくとも10ppmの親油性物質を含む。本発
明の第三の面は、金網上で原料を脱水してセルロース繊
維含有ウェブと白水を得、この白水を再循環し、そして
任意に清水を導入して、脱水すべきセルロース繊維を含
有する原料を形成するという工程を含み、ここで導入す
る清水の量は、生産する乾燥セルロース製品1トン当た
り30トン未満である。本発明は、従って、更に請求の範
囲で定めるように、セルロース繊維のサイジング工程に
おける、セルロース反応性サイジング剤および疎水性に
改質した分散剤を含む水性サイジング分散液の使用に関
する。
本発明の好ましい実施態様において、水性分散液はセ
ルロース反応性サイジング剤およびアニオン疎水性に改
質した分散剤、とりわけアニオン性疎水性に改質したセ
ルロース誘導体、を含み、そして本発明は更に、請求の
範囲に更に定められるように、このような分散液とその
調製に関する。分散液は改良された安定性とサイジング
特性を提供し、そして特に、高いカチオン需要を有しお
よび、とりわけ高い程度の白水閉じ込めでの親油性物質
を含む製紙原料で有用である。
本発明によれば、セルロース反応性サイジング剤の同
等適用量において、従来のサイジング分散液に比べサイ
ジングを改善した紙を生産することが可能であり、そし
てセルロース反応性サイジング剤をより少ない量用いて
同等水準のサイジングを達成することが可能である。仕
様に合ったサイジングを達成するのにより少量のサイジ
ング剤を用いることのできる可能性は、工程を循環する
白水中で吸着されないサイジング剤が蓄積するという危
険を減らし、これによりサイジング剤が抄紙機に凝集お
よび析出するという危険を減らす。本発明は従って相当
な経済的および技術的恩恵を提供する。
本発明に係るセルロース反応性サイジング剤は、当分
野で公知のセルロース反応性サイジング剤のいずれから
も選ぶことができる。適切には、サイジング剤は疎水性
ケテンダイマー、ケテン多量体、酸無水物、有機イソシ
アネート、塩化カルバモイルおよびこれらの混合物から
なる群より選ばれ、好ましくはケテンダイマーおよび酸
無水物、最も好ましくはケテンダイマーである。適切な
ケテンダイマーは以下の(I)の一般式を有し、ここで
R1およびR2は飽和のまたは不飽和の炭化水素基、通常は
飽和の炭化水素を表し、炭化水素基は適切には8から36
の炭素原子を有し、通常はヘキサデシルおよびオクタデ
シル基のような、12から20の炭素原子を有する直鎖また
は分枝鎖アルキル基である。適切な酸無水物は以下の一
般式(II)により特徴付けられ、ここでR3およびR4は同
一または異なることがあり、そして適切には8から30の
炭素原子を含む飽和または不飽和の炭化水素基を示し、
またはR3とR4は−C−O−C−部分と共に5から6員環
を形成でき、任意に更に30までの炭素原子を含む炭化水
素基で置換される。商業的に用いる酸無水物の例として
は、アルキルおよびアルケニル無水こはく酸並びに特に
イソオクタデセニル無水こはく酸が挙げられる。
適切なケテンダイマー、酸無水物および有機イソシア
ネートは米国特許No.4,522,686に開示された化合物を含
み、この特許をここで参考文献に加える。適切な塩化カ
ルバモイルの例は米国特許No.3,887,427に開示されたも
のを含み、この特許もまたここで参考文献に加える。
セルロース活性化サイジング剤に加え、サイズ分散液
はまた非セルロース反応性サイジング剤を含むことがで
きる。このタイプの適切なサイジング剤の例としてはロ
ジン、例えば強化および/またはエステル化したロジ
ン、ワックス、脂肪酸と樹脂酸誘導体、例えば脂肪酸ア
ミドおよび脂肪酸エステル、例えば天然脂肪酸のグリセ
ロールトリエステルが挙げられる。
本発明に従って用いる分散液は、疎水性に改質した分
散剤、すなわち一つ以上の疎水基を有する分散剤を含
む。好ましくはこの疎水基はペンダントであり、すなわ
ち分散剤に疎水性側鎖の形で付いている。適切な基の例
としては、少なくとも4、適切には少なくとも6そして
好ましくは約8から約30の炭素原子を含む疎水性置換
基、とりわけ少なくとも4、適切には少なくとも6そし
て好ましくは8から30の炭素原子の飽和または不飽和の
炭化水素鎖を含む、疎水性のアミド、エステルおよびエ
ーテル置換基が挙げられ、これは任意にヘテロ原子、例
えば酸素または窒素、および/またはヘテロ原子を含む
基、例えばカルボニルまたはアシルオキシ、により中断
されている(interrupted)。分散剤は、0.01から0.8、
適切には0.02から0.5そして好ましくは0.03から0.4の疎
水性置換度(DSH)を有することができる。
疎水的に改質した分散剤は荷電していても荷電してい
なくてもよく、好ましくは荷電しておりそして一つ以上
の同一のまたは異なった型のイオン基を含む。イオン基
はカチオン性および/またはアニオン性であることがで
きる。従って、分散剤はアニオン性、両性またはカチオ
ン性であり得、好ましくは両性またはアニオン性であ
り、最も好ましくはアニオン性である。適切なアニオン
性基としては硫酸塩基並びにカルボン酸基、スルフォン
酸基、りん酸基およびホスホン酸基が挙げられ、これら
は遊離酸としてまたは水溶性アンモニウムまたはアルカ
リ金属(一般にナトリウム)塩、例えばカルボン酸ナト
リウムおよび硫酸ナトリウムとして存在できる。分散剤
は広い範囲にわたって変化するイオン置換度を有するこ
とができ、すなわち、アニオン置換度(DSA)は0.01か
ら1.4、適切には0.1から1.2、そして好ましくは0.2から
1.0であることができる。カチオン置換度(DSC)は0.01
から1.0、適切には0.1から0.8そして好ましくは0.2から
0.6であることができる。
分散剤は合成および天然源から誘導することができそ
して好ましくは水溶性または水分散性である。適切な分
散剤の例としては、例えば、澱粉、グアールガム、セル
ロース、キチン、チトサン、グリカン、ガラクタン、グ
ルカン、キサンタンガム、マンナン、デキストリン等の
ような疎水性に改質した多糖類、好ましくは澱粉、グア
ールガムおよびセルロース誘導体で、適切にはアニオン
性およびカチオン性誘導体そして好ましくは多糖のリン
酸塩、スルフォン酸塩およびカルボン酸塩のようなアニ
オン性誘導体、例えば、アニオン性およびカチオン性ポ
リウレタン、カチオン性ポリアミドアミンのような疎水
性に改質した高分子縮合製品;例えば、(メタ)アクリ
ルアミド、(メタ)アクリレート、カルボン酸ビニル等
をベースにした疎水性に改質したアニオン性およびカチ
オン性ビニル付加ポリマー、が挙げられる。疎水性に改
質した合成ポリマーは、疎水性置換基を有するモノマ
ー、例えば疎水性鎖のアルキル(メタ)アクリルアミド
および(メタ)アクリレート、ステアリン酸ビニル等、
および任意のアニオン性および/またはカチオン性モノ
マーを重合に用いて容易に調製できる。
適切な疎水性に改質しおよび荷電した分散剤の例は米
国特許Nos.4,228,277;4,239,592と4,687,519;欧州特許
出願Nos.512319と551817および国際特許出願公開No.WO9
4/24169に開示されたものが挙げられ、これらの特許を
ここで参考文献に加える。本発明に係り用いた分散剤
は、分散剤を疎水性に改質することを除いて従来の方法
で調製できる。
分散液中に存在する疎水的に改質した分散剤の量は、
とりわけ、材料の型およびそのDSHならびに、もし荷電
しているなら、DSA、DSC、サイジング剤の型、望ましい
アニオン度、カチオン度および得られた分散液の固体含
量により広い範囲で変えることができる。疎水性に改質
した分散剤は、分散液の中に、サイジング剤に基づき、
100重量%までの量、通常0.1から20重量%、適切には0.
2から10重量%および好ましくは0.3から6重量%存在で
きる。
本発明の好ましい実施態様において、サイズ分散液
は、上述のような疎水性に改質した分散剤と、界面活性
剤を含む。この界面活性剤は、使用する時、アニオン
性、非イオン性またはカチオン性であり得る。用いる界
面活性剤は、適切には約8から約30以上、そして好まし
くは約8〜25のHLB(親水親油バランス)値を有すべき
である。
適切なカチオン性界面活性剤には、サイジング剤の粒
子または小滴と疎水性に改質したセルロース誘導体との
間で界面活性剤としておよび/またはカップリング剤と
して機能できるいかなるカチオン性化合物も含まれる。
好ましい界面活性剤には、一般式R4N+X-を有するアンモ
ニウム化合物が含まれ、ここで個々のR基は以下から独
立して選ばれ:(i)水素、(ii)炭化水素基、適切に
は脂肪族そして好ましくはアルキル基で、1から約30の
炭素原子、好ましくは1から22の炭素原子を有するも
の;および(iii)炭化水素基、適切には脂肪族そして
好ましくはアルキル基で、約30までの炭素原子、好まし
くは4から22の炭素原子を有し、かつ一つ以上のヘテロ
原子、例えば酸素または窒素、および/またはヘテロ原
子を含む基、例えばカルボニル基とアシルオキシ基、に
より妨げられているもの;そして適切には前記R基の内
少なくとも3つそして好ましくは全てが複数の炭素原子
を有し;適切には前記R基の内少なくとも1つそして好
ましくは少なくとも2つが、少なくとも9の炭素原子お
よび好ましくは少なくとも12の炭素原子を含み;そして
ここでX-はアニオン、代表的にはハロゲン化合物、例え
ば塩化物である。適切な界面活性剤の例としては、塩化
ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチ
ルアンモニウム、塩化ジココジメチルアンモニウム、塩
化ココベンジルジメチルアンモニウム、塩化ココ(精
留)ベンジルジメチルアンモニウム、塩化オクタデシル
トリメチルアンモニウム、塩化ジオクタデシルジメチル
アンモニウム、塩化ジヘキサデシルジメチルアンモニウ
ム、塩化ジ(水素化牛脂)ジメチルアンモニウム、塩化
ジ(水素化牛脂)ベンジルメチルアンモニウム、塩化
(水素化牛脂)ベンジルジメチルアンモニウム、塩化ジ
オレイルジメチルアンモニウム、および塩化ジ(エチレ
ンヘキサデカンカルボキシレート)ジメチルアンモニウ
ムが挙げられる。特に好ましいカチオン性界面活性剤に
は、従って、9から30の炭素原子の少なくとも一つの炭
化水素基を含有するものが含まれ、とりわけ第四級アン
モニウム化合物が含まれる。更に好ましいカチオン性表
面活性剤には第四級ジ−およびポリアンモニウム化合物
が含まれ、この化合物は少なくとも一つの炭化水素基、
適切には脂肪族そして好ましくはアルキルで、9から30
の炭素原子、好ましくは12から22の炭素原子を含有す
る。このタイプの適切な界面活性剤の例としては、二塩
化N−オクタデシル−N−ジメチル−N'−トリメチル−
プロピレン−ジアンモニウムが挙げられる。適切にはこ
のカチオン性界面活性剤は約200と約800の間の分子量を
有する。適切なアニオン性界面活性剤としては、硫酸ア
ルキル、アリールおよびアルキルアリールと硫酸エーテ
ル、カルボン酸アルキル、アリールおよびアルキルアリ
ール、スルフォン酸アルキル、アリールおよびアルキル
アリール、リン酸アルキル、アリールおよびアルキルア
リールとリン酸エーテル、およびスルフォこはく酸ジア
ルキルが挙げられ、アルキル基は1から18の炭素原子を
有し、アリール基は6から12の炭素原子を有し、および
アルキルアリール基は7から30の炭素原子を有する。適
切なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナト
リウム、ラウリルスルフォン酸ナトリウムおよびドデシ
ルベンゼンスルフォン酸ナトリウムが挙げられる。
使用する時、界面活性剤は分散液中に、サイジング剤
に基づき、0.1から20重量%、適切には1から10重量%
そして好ましくは2から7重量%存在できる。好ましい
実施態様において、サイズ分散液はアニオン疎水性に改
質した分散剤とカチオン性界面活性剤を含む。好ましく
はこのサイズ分散液はアニオン性であり、すなわちアニ
オン性分散剤がイオン過剰で存在する。他の好ましい実
施態様において、サイズ分散液はカチオン疎水性に改質
した分散剤とアニオン性界面活性剤を含む。好ましくは
このサイズ分散液はカチオン性であり、すなわちカチオ
ン性分散剤がイオンの過剰で存在する。
サイジング分散液は、製紙原料へ従来の方法で添加で
きる。ここで用いる、「紙」という用語は、紙のみでな
く、シートまたはウェッブの形状の全ての型のセルロー
スに基づく製品を含むことを意味し、例えば厚紙や板紙
を含む。原料は、任意に鉱物充填剤との組み合わせで、
セルロース繊維を含み、そして通常セルロース繊維の含
量は、乾燥原料に基づき、少なくとも50重量%である。
従来の型の無機充填剤の例としてはカチオン、白土、二
酸化チタン、石膏、タルクならびに、チョーク、粉砕大
理石および沈降炭酸カルシウムのような、天然と合成の
炭酸カルシウムが挙げられる。適切には原料へ添加する
セルロース反応性サイジング剤の量は、セルロース繊維
と任意の充填剤の乾燥重量に基づき、0.01から1.0重量
%、好ましくは0.05から0.5重量%であり、ここで適用
量は主にサイズするパルプまたは紙の品質、用いるサイ
ジング剤および要望するサイジングの程度による。
サイズ分散液はセルロースパルプの原料サイジングで
用いられ、ここで原料は高カチオン需要を有しおよび/
または相当な量の親油性物質を含有しており、例えば白
水の再循環が大規模なところにおいて、例えばあるグレ
ードの木材含有・再生利用パルプから調製した原料であ
る。通常カチオン需要は少なくとも50μeq/原料ろ液1
リットル、適切には少なくとも100μeq/原料ろ液1リッ
トルそして好ましくは150μeq/原料ろ液1リットルであ
る。カチオン需要は従来の方法で、例えば1.6μmフィ
ルターを通してろ過した生原料から得られる原料ろ液お
よび滴定液としてポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニ
ウム)を用いて、ミューテック粒子電荷検出器(M tek
Particle Charge Detector)により測定できる。親油性
物質の量は少なくとも10ppm、通常少なくとも20ppm、適
切には少なくとも30ppmそして好ましくは少なくとも50p
pmであり、これらは公知の方法でDCM(ジクロロメタ
ン)を用いた抽出によりppmDCMとして測定される。更
に、本分散液は好ましくは白水を大規模に再循環する、
すなわち高度の白水の閉じ込めによる、製紙工程に用い
られ、例えばここでは0から30トンの清水が生産される
乾燥紙1トン当たり用いられ、通常20トン未満、適切に
は15トン未満、好ましくは10トン未満そしてとりわけ5
トン未満の清水が紙1トン当たりに用いられる。工程で
の白水の再循環は、サイジング分散液の添加の前又は後
に、例えば脱水する原料を形成するために、好ましくは
白水をセルロース繊維と好ましくは原料または懸濁液の
形で混合することにより起こる。清水はどの段階でも工
程へ導入でき;例えば、清水は原料を形成するためにセ
ルロース繊維と混合でき、また清水は、原料を白水と混
合する前又は後およびサイジング分散液の添加の前又は
後に、脱水する原料を形成するためにセルロース繊維を
含む原料と混合して原料を希釈できる。
保持向上剤、アルミニウム化合物、染料、湿潤紙力増
強樹脂、光学増白剤等のような製紙において従来原料へ
添加する薬品は、もちろん、本サイズ分散液と共に用い
ることができる。アルミニウム化合物の例としてはミョ
ウバン、アルミン酸塩およびポリアルミニウム化合物、
例えば塩化ポリアルミニウムおよび硫酸ポリアルミニウ
ム、が挙げられる。適切な保持向上剤の例としてはカチ
オン性ポリマー、有機ポリマーとの組み合わせでアニオ
ン性無機材料、例えばカチオン性ポリマーとの組み合わ
せでベントナイト、カチオン性ポリマーまたはカチオン
性およびアニオン性ポリマーとの組み合わせでシリカベ
ースのゾルが挙げられる。特に良好な原料サイジング
は、カチオン性ポリマーを含有する保持向上剤と組み合
わせて本発明の分散液を用いた時に得られる。適切なカ
チオン性ポリマーとしてはカチオン性澱粉、グアールガ
ム、アクリレートおよびアクリルアミドベースのポリマ
ー、ポリエチレンイミン、ジシアンジアミド−ホルムア
ルデヒド、ポリアミン、ポリアミドアミンおよびポリ
(ジアリルジメチル塩化アンモニウム)およびこれらの
組み合わせが挙げられる。カチオン性澱粉およびカチオ
ン性アクリルアミドベースのポリマーが、各々単独でま
たはお互い若しくは他の材料との組み合わせで、好まし
く用いられる。本発明の好ましい実施態様において、分
散液は少なくとも一つのカチオン性ポリマーとアニオン
性シリカベースの粒子を含む、保持向上系との組み合わ
せで用いる。本分散液はカチオン性ポリマーの添加の
前、間、後または同時に添加できる。サイズ分散液を、
このようにして得られる混合物を原料に加える前に、保
持向上剤、例えばカチオン性澱粉またはカチオン性アク
リルアミドベースのポリマー等のカチオン性ポリマー、
またはアニオン性シリカベースの材料と予備混合するこ
ともまた可能である。
本発明の好ましい実施態様において、水性分散液は、
上に規定したセルロース反応性サイジング剤、およびア
ニオン性で疎水性に改質したセルロース誘導体を含み、
そして本発明はまた、請求の範囲でさらに定めるよう
に、このような分散液およびその調製に関する。これら
の分散液は好ましくはアニオン性である。適切なセルロ
ース誘導体は、アニオン性であって疎水性に改質されて
おりそして分散剤または安定剤として機能できるセルロ
ースから誘導されるどのような化合物も含む。セルロー
ス誘導体は好ましくは水溶性または水分散性である。セ
ルロース誘導体は一つ以上の疎水基を含む。適切な基の
例としては4から約30炭素原子を含む疎水性置換基、と
りわけ、少なくとも4、適切には少なくとも6および好
ましくは8から30の炭素原子の飽和または不飽和の炭化
水素鎖を含む疎水性アミド、エステルおよびエーテル置
換基が挙げられ、任意に一つ以上のヘテロ原子、例えば
酸素または窒素、および/またはヘテロ原子を含む基、
例えばカルボニルまたはアシルオキシ、によりさえぎら
れている(interrupted)。脂肪族アミド改質セルロー
スが好ましい。セルロース誘導体は0.01から0.8、適切
には0.02から0.5そして好ましくは0.03から0.4の疎水置
換度(DSH)を有することができる。疎水性に改質した
セルロース誘導体はアニオン性であり、そして一つ以上
の同一のまたは異なった型、好ましくはポリアニオン
性、のアニオン性基を含む。適切なアニオン性基、すな
わちアニオン性または水中でアニオン性となる基、には
硫酸塩基並びにカルボン酸基、スルフォン酸基、りん酸
基およびホスホン酸基が含まれ、これらは遊離酸として
または水溶性のアンモニウム若しくはアルカリ金属(一
般にナトリウム)塩として存在できる。アニオン性基は
公知の仕方で化学的改質手段により導入できる。セルロ
ース誘導体は0.1から1.4、適切には0.4から0.9そして好
ましくは0.5から0.8のアニオン置換度(DSA)を有する
ことができる。セルロース誘導体は、適切にはカルボキ
シアルキル基および好ましくはカルボキシメチル基を含
む。
本発明に係る適切なセルロース誘導体の例としては、
疎水性に改質しそして任意に荷電した、好ましくはアニ
オン性の、セルロース誘導体が挙げられ、これら誘導体
はカルボキシメチルセルロース(CMC)、CMCの混合セル
ロースエーテル、例えばヒドロキシエチルカルボキシメ
チルセルロース(HECMC)、ヒドロキシプロピルカルボ
キシメチルセルロース(HPCMC)、ジヒドロキシプロピ
ルカルボキシメチルセルロース(DHPCMC)、第四級窒素
含有カルボキシメチルセルロース(QNCMC)、例えば塩
化グリシジルトリアルキルアンモニウムでエーテル化し
たCMC、カルボキシメチルスルフォン酸エチルセルロー
ス(CMESC)、メチルカルボキシメチルセルロース(MCM
C)等から選ばれる。脂肪酸アミド改質のカルボキシ含
有セルロース、例えば脂肪酸アミド改質カルボキシメチ
ルセルロース(FACMC)、が特に好ましい。適切な疎水
性改質セルロース誘導体、およびアニオン性セルロース
誘導体への疎水性置換基の導入の方法は、例えば、国際
特許出願公開No.WO 94/24169に開示されており、これ
をここで参考文献に加える。
疎水性に改質したセルロース誘導体は分散液中に、セ
ルロース反応性サイジング剤に基づき100重量%までの
量、通常0.1から20重量%、適切には0.2から10重量%そ
して好ましくは0.3から6重量%存在できる。
本発明に係る分散液は、高固体含有量で調製でき、そ
のうえ非常に良好な貯蔵安定性を示すことが見いだされ
た。本発明は改良された貯蔵安定性および/または高固
体含有量のサイジング分散液を提供する。本分散液は一
般に約0.1から約45重量%までのサイジング剤含量を有
することができる。本発明に係るケテンダイマーサイジ
ング剤を含む分散液は、5から45重量%そして好ましく
は約10から約35重量%の範囲内のケテンダイマー含量を
有することができる。本発明に係る酸無水物サイジング
剤を含む分散液、またはエマルジョンは、約0.1から約3
0重量%そして好ましくは約5から約20重量%の範囲内
の酸無水物含量を有することができる。
本発明の分散液は、分散剤とサイジング剤、および任
意に界面活性剤を、水性相と、好ましくはサイジング剤
が液体であるような温度で混合し、そしてこのように得
られた混合物を、適切には圧力下で、均質化することに
より調製できる。ケテンダイマーサイジング剤のための
適切な温度は約55℃から95℃であるが、酸無水物にはよ
り低い温度を用いることができる。得られたエマルジョ
ンは、通常直径0.1から3μmの大きさを有するサイジ
ング剤の小滴を含んでおり、次に冷却される。上述の成
分に加え、他の材料もまたサイズ分散液に加えることが
でき、これらは例えば、分散剤と安定剤、増量剤、例え
ば尿素と尿素誘導体、および防腐剤のようなものであ
る。
分散液の成分が、水性相の存在下で容易に均質化され
ることを更に見いだした。従って、分散液を調製する更
なる方法は、(i)セルロース反応性サイジング剤をア
ニオン性セルロース誘導体、および任意に界面活性剤と
混合し、中間組成物を得ること、そして(ii)上述のよ
うに、中間組成物を水性相の存在下で均質化することを
含む。各成分は段階(i)で均質に混合することが好ま
しい。段階(i)で用いるサイジング剤は、均質な混合
を簡単にするには液体であることが好ましいが、固体で
あってよい。もし望むなら、中間組成物は混合段階
(i)の後取り除くことができ、そして任意に固化の為
冷却し、実質的に無水の中間サイズ組成物を形成し、こ
れは経済的に魅力的な方法での単純化した輸送を可能に
する。使用しようとする場所で、または他の場所で、中
間サイズ組成物は、任意に中間サイズ組成物を液体とす
るため高温で、従来の方法で水の存在において均質化で
きる。この方法はケテンダイマーおよび酸無水物の分散
液を調製する際特に魅力的であり、この後者は通常製紙
工場において、紙の生産におけるサイジング剤としての
使用に直接関連して調製される。貯蔵安定な実質的に無
水のサイズ組成物の提供により、従って、かなりの経済
的および技術的利益が得られる。本発明は、従って、請
求の範囲に更に定めるように、セルロース反応性サイジ
ング剤と疎水性に改質したアニオン性セルロース誘導
体、および任意に界面活性剤を含む実質的に無水のサイ
ズ組成物、その調製および使用にも関する。
本発明に係る組成物中に存在する成分、すなわち、セ
ルロース反応性サイジング剤とアニオン性の疎水性改質
したセルロース誘導体、および任意に界面活性剤、は好
ましくは上に定めた通りである。組成物は実質的に無水
であり、そしてこれにより少量の水が存在できることを
意味し;水分含量は0から10重量%まで、適切には5重
量%未満そして好ましくは2重量%未満であることがで
きる。最も好ましくは水を含まない。組成物は好ましく
はセルロース反応性サイジング剤を、重量に基づき主要
量、すなわち少なくとも50重量%含み、そして適切には
組成物は80から99.9重量%および好ましくは90から99.7
重量%の範囲のサイジング剤含量を有する。セルロース
誘導体は分散液に関して上に定めた量サイズ組成物中に
存在でき、ここではパーセントはサイジング剤に基づい
ている。アニオン性セルロース誘導体は、従って、組成
物中にサイジング剤に基づき、100重量%までの量、通
常0.1から20重量%、適切には0.2から10重量%そして好
ましくは0.3から6重量%存在できる。もし使用するな
ら、界面活性剤、これは適切にはカチオン性界面活性剤
であり、は組成物中にサイジング剤に基づき、0.1から2
0重量%、適切には1から10重量%そして好ましくは2
から7重量%存在でき、ここで組成物中に存在する界面
活性剤およびアニオン性セルロース誘導体の全体の電荷
は、好ましくはアニオンつまり負である。
本発明に係るサイジング分散液は、従来の方法にて、
あらゆる型のセルロース繊維を用いた紙の生産において
使用でき、そしてこれは表面サイジングおよび内部また
は原料サイジングの両方に使用できる。本発明はまた紙
の生産の方法に関し、この中で、上に定めた水性分散液
を表面または原料サイズとして用いる。適切には、セル
ロース繊維と任意の充填剤を含む原料に添加するか、ま
たは通常サイズプレスで、表面サイズとして紙表面に適
用するか、のどちらかのセルロース反応性サイジング剤
の量は、セルロース繊維と任意の充填剤の乾燥重量に基
づき、0.01から1.0重量%、好ましくは0.05から0.5重量
%であり、ここで適用量は主にサイズするパルプまたは
紙の品質、使用するセルロース反応性サイジング剤およ
び望まれるサイジングのレベルに依存する。
本発明の分散液はセルロースパルプの原料サイジング
に特に有用であり、ここで原料は高カチオン需要を有し
および/または親油性物質を相当な量を含む。カチオン
需要の適切な水準、親油性物質の含有量および工程へ導
入する清水の量は上述されている。
本発明は以下の実施例で更に説明されるが、これは、
しかしながら、本発明を限定しようとするものでない。
特記しなければ、部および%はそれぞれ重量部および重
量%を示す。
実施例1 本発明に係るアルキルケテンダイマー(AKD)分散液
を、アニオン性疎水性に改質したセルロース誘導体を70
℃で溶融AKDと混合し、この混合物をホモジナイザーに
通しそしてこのように得られた分散液を冷却することに
より調製した。分散液のpHは酸の添加により約5に調整
した。
分散液No.1は、WO94/24169の開示に従って調製した、
N−水素化牛脂−1,3−ジアミノプロパンから誘導した
疎水性置換基を含む、アニオン性脂肪酸アミド改質カル
ボキシメチルセルロース(FACMC)を用いて調製した。F
ACMCはカルボキシル置換度0.6および疎水性置換度0.1で
あった。分散液は、平均粒径約1μmのAKD粒子を含有
し、30%のAKD含量を有しおよびAKDに基づき、1.5重量
%のFACMCを含有していた。
分散液No.2は、カチオン性界面活性剤であってクエル
トン(Querton)442の商品名でアクゾノーベル(Akzo
Nobel)から市販されているジ(水素化牛脂)塩化ジメ
チルアンモニウムも均質化中に存在したこと以外は、上
記のように調製した。分散液は平均粒径約1μmのAKD
粒子を含み、これら粒子は、ゼータマスター(ZetaMast
er)SバージョンPCSにより測定した負のゼータ電位に
より示されるようにアニオン性に荷電していた。AKD含
量は30%であった。分散液No.2は、両者ともAKDに基づ
き、3重量%のカチオン性界面活性剤および1重量%の
FACMCを含んだ。
実施例2 実施例1による分散液No.1のサイジング効率をこの実
施例で評価した。アニオン性AKD分散液もまた、分散剤
としてカルボキシメチルセルロース(AKDに基づき、CMC
5重量%)を用いて調製し、そして比較目的で試験し
た。この分散液、参考例1、は安定性が悪く、従って、
調製後ただちに使用した。
紙シートは研究室規模の標準方法SCAN−C23Xにより調
製した。使用した製紙原料は、80%の60:40漂白カバ類
/マツ類硫酸塩、およびNa2SO4・10H2Oを0.3g/リットル
添加したチョーク20%を含んでいた。原料粘稠度は0.5
%およびpHは8.0であった。両サイズ分散液は市販の保
持および脱水システム、コンポジル(CompozilTM)、と
共に用い、これはカチオン性澱粉とアニオン性アルミニ
ウム改質シリカゾルを含み、これらは原料へ別々に加え
た。すなわち、カチオン性澱粉は、乾燥原料に基づき8k
g/トンの量添加し、そしてシリカゾルは、SiO2として換
算しおよび乾燥原料に基づき、0.8kg/トンの量添加し
た。
コッブ値(Cobb Values)は、TAPPI標準法T441 OS
−63により測定し、得られた試験結果は表2に示した。
AKDの適用量は乾燥原料に基づく。
表1は、本発明に係るアニオン性サイズ分散液を用い
ると、紙のサイジングが向上することを明示している。
実施例3 実施例1による分散液2のサイジング効率を評価し、
そして従来のアニオン性AKD分散液、参考例2、と比較
した。この従来の分散液はリグノスルフォン酸ナトリウ
ムおよびカチオン性澱粉からなる分散剤系を含み、ここ
でリグノスルフォン酸ナトリウムはイオン過剰で存在す
る。
実施例2の手順を、原料が充填剤としてチョークの代
わりに沈降炭酸カルシウムを含み、およびカチオン性澱
粉の適用量が乾燥原料に基づき12kg/トンであることを
除き、繰り返した。幾つかの試験では、ステアリン酸10
ppmを添加した。これは原料のカチオン需要および親油
性物質含量を高め、ならびに大規模な白水の再循環によ
り得られるのと似たような条件を作り出す為である。結
果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明に係る分散液No.2は
概して、比較の為に用いたアニオン性分散液参考例2に
比べずっと良好なサイジングを示し、そして原料が高い
カチオン需要を有しかつ親油性物質をかなりの量を含む
場合にかなり改良されたサイジング効果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シッカー レイン スウェーデン国、エス―448 34 フロ ダ、ベスレスチゲン 2 (56)参考文献 特開 昭63−315694(JP,A) 特開 昭62−156394(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 21/16 D21H 17/17 D21H 17/25

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース反応性サイジング剤とアニオン
    疎水性に改質したセルロース誘導体とを含む水性サイジ
    ング分散液の使用であり、これはセルロース繊維と任意
    の充填剤とを含む原料へサイジング分散液を添加するこ
    とによりセルロース繊維をサイジングし、この原料を金
    網上で脱水してセルロース繊維を含むウェッブを得る為
    のものであり、ここで原料は少なくとも50μeq/原料ろ
    液1リットルのカチオン需要を有する。
  2. 【請求項2】原料が少なくとも10ppmの親油物質を含有
    することを特徴とする請求項1に記載のサイジング分散
    液の使用。
  3. 【請求項3】原料が少なくとも100μeq/原料ろ液1リッ
    トルのカチオン需要を有することを特徴とする請求項1
    または2に記載のサイジング分散液の使用。
  4. 【請求項4】原料が少なくとも50ppmの親油物質を含有
    することを特徴とする請求項1、2または3に記載のサ
    イジング分散液の使用。
  5. 【請求項5】脱水は更に再循環する白水を作り、そして
    任意に清水を導入して、脱水すべきセルロース繊維を含
    む原料を形成し、導入する清水の量は生産する乾燥セル
    ロース製品1トン当たり30トン未満であることを特徴と
    する請求項1、2、3または4に記載のサイジング分散
    液の使用。
  6. 【請求項6】導入する清水の量が、生産する乾燥セルロ
    ース製品1トン当たり10トン未満であることを特徴とす
    る請求項5に記載のサイジング分散液の使用。
  7. 【請求項7】アニオン疎水性に改質したセルロース誘導
    体が、4から約30の炭素原子を含む一つ以上の疎水性基
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のサイジング分
    散液の使用。
  8. 【請求項8】サイジング剤がケテンダイマーまたは酸無
    水物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一
    項に記載のサイジング分散液の使用。
  9. 【請求項9】セルロース反応性サイジング剤及びアニオ
    ン性疎水性に改質したセルロース誘導体を含むことを特
    徴とする、サイジング剤の水性分散液。
  10. 【請求項10】セルロース誘導体が4から約30の炭素原
    子を有する疎水性基を含むことを特徴とする請求項9に
    記載の水性分散液。
  11. 【請求項11】セルロース誘導体が疎水性アミド、疎水
    性エステル又は疎水性エーテル置換基を含み、これら置
    換基は少なくとも8個の炭素原子の飽和または不飽和の
    炭化水素鎖を含み、任意の一つ以上のヘテロ原子及び/
    又はヘテロ原子を含む一つ以上の基により中断されてい
    ることを特徴とする請求項9または10に記載の水性分散
    液。
  12. 【請求項12】セルロース誘導体が脂肪酸アミド改質カ
    ルボキシメチルセルロースであることを特徴とする請求
    項9、10または11に記載の水性分散液。
  13. 【請求項13】サイジング剤がケテンダイマーまたは酸
    無水物であることを特徴とする請求項9、10、11または
    12に記載の水性分散液。
  14. 【請求項14】分散液がアニオン性であることを特徴と
    する請求項9〜13のいずれか一項に記載の水性分散液。
  15. 【請求項15】セルロース繊維を含む原料へ請求項9〜
    14のいずれかに記載の分散液の添加を含む、セルロース
    繊維の原料サイジング方法。
  16. 【請求項16】水性相およびアニオン疎水性に改質した
    セルロース誘導体の存在下でのセルロース反応性サイジ
    ング剤の均質化を含む、請求項9〜14のいずれかに記載
    の分散液の調製方法。
  17. 【請求項17】セルロース反応性サイジング剤およびア
    ニオン疎水性に改質したセルロース誘導体を含む実質的
    に無水の組成物を用意し、そして水性相の存在下で組成
    物を均質化することを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】セルロース反応性サイジング剤およびア
    ニオン疎水性に改質したセルロース誘導体を含む実質的
    に無水の組成物。
  19. 【請求項19】セルロース反応性サイジング剤がケテン
    ダイマーであり、そしてアニオン疎水性に改質したセル
    ロース誘導体がカルボキシメチルセルロースに基づくこ
    とを特徴とする請求項18に記載の組成物。
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