JP3268387B2 - 管体の推進工法 - Google Patents

管体の推進工法

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JP3268387B2
JP3268387B2 JP36340398A JP36340398A JP3268387B2 JP 3268387 B2 JP3268387 B2 JP 3268387B2 JP 36340398 A JP36340398 A JP 36340398A JP 36340398 A JP36340398 A JP 36340398A JP 3268387 B2 JP3268387 B2 JP 3268387B2
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輝久 南野
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南野建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、曲線状に推進され
る先頭の管体の位置を、光波を利用した位置測定装置で
測定して、複数の管体を計画軌道に沿って自動的に曲線
状に敷設する管体の推進工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、管体を曲線状に敷設する推進装置
・推進工法では、特許第2630557号公報や特許第
2808421号公報等に記載されているものが知られ
ていた。
【0003】前者の特許第2630557号公報に記載
されている推進装置・推進工法では、先頭管体が、水平
方向の方位を検出する方位センサと、鉛直方向の縦軸角
を検出する縦軸角センサとを備えて、先頭管体の方位角
と縦軸角とが検出され、制御装置が、中押し検出センサ
と元押しセンサとの信号を用いて、先頭管体の推進距離
を算出し、所定の開口調整ジャッキ群を制御して、3次
元の軌道に沿って自動的に複数の管体を推進するもので
あった。
【0004】後者の特許第2808421号公報に記載
されている推進装置では、隧道の一端側の竪坑内にトー
タルステーションが設置されるとともに、先頭管体と隧
道の中間部位とに反射鏡が設置され、トータルステーシ
ョンから発する光波を、中間の反射鏡を経て、先頭管体
の反射鏡に反射させて折り返させ、再度、中間の反射鏡
を経て、トータルステーションに戻すことにより、竪坑
からの先頭管体の3次元的位置を測定し、制御装置が、
所定の開口調整ジャッキ群を制御して、3次元の軌道に
沿って自動的に複数の管体を推進するものであった。
【0005】
【発明が解決するための課題】しかし、前者の特許第2
630557号公報の推進装置・推進工法では、方位セ
ンサと縦軸角センサとに、各種原理に基ずくジャイロが
使用され、これらのジャイロは、誤差が時間とともに増
大する傾向があることから、誤差の修正に手間がかかる
こととなって、改善の余地があった。
【0006】また、後者の特許第2808421号公報
の推進装置では、中間に配置させる反射鏡を、後方から
の光波を前方側の反射器に送ることができるように調整
するとともに、先頭管体の反射鏡を後方の反射器に正対
させるように調整して、光波をトータルステーションに
送り返す必要があることから、それらの反射器の調整が
微妙な調整であることから、手間がかかって、これま
た、改善の余地があった。
【0007】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、先頭管体の位置測定を誤差を抑えて迅速に行なえ、
高い精度で容易に、管体を計画軌道データに沿って自動
的に曲線状に敷設できる管体の推進工法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る推進工法
は、複数の管体が、最後部側の竪坑に配置される元押し
ジャッキにより順次推進されるとともに、先頭の管体の
前端側に配置される先導管が、前記先頭管体の後続の管
体との間に介在される開口調整ジャッキ群によって、所
定の方向で、隧道を掘削しつつ、前記複数の管体を曲線
状に敷設するにあたり、制御装置が、前記先頭管体の前
記竪坑に対する2次元若しくは3次元の位置を測定可能
な位置測定装置を利用して、前記先頭管体の位置を測定
し、前記先頭管体の推進位置を予め入力されていた計画
軌道データに一致させるように、前記開口調整ジャッキ
群を制御して、前記複数の管体を曲線状に敷設する管体
の推進工法であって、前記位置測定装置が、前記竪坑に
配置されて、発光部及び受光部を有した光学部と、該光
学部を上下左右へ振り可能な回動手段と、該回動手段の
作動を制御するとともに前記光学部からの信号を電気的
に処理して距離と角度とを測定する制御部と、を備えた
竪坑側トータルステーションと、前記先頭管体に配置さ
れて、後方から発する光波を入射させて反射させるコー
ナキューブリフレクタからなる先頭反射器と、前記竪坑
側トータルステーションと前記先頭反射器との間の管体
に、所定数配置されて、前記竪坑側トータルステーショ
ンと同様に、前記光学部、前記回動手段、及び前記制御
部を備えた中間トータルステーションと、該中間トータ
ルステーションに近接して配置されて、近傍のトータル
ステーションが発する光波を入射させて反射させるコー
ナキューブリフレクタからなる中間反射器と、前記竪坑
側トータルステーションに近接して配置されて、前方の
前記中間トータルステーションが発する光波を入射させ
て反射させるコーナキューブリフレクタからなる竪坑反
射器と、を具備し、前記先頭管体に、先頭管体のロール
角を検出するロール角センサが設けられ、前記制御装置
が、前記位置測定装置における前記各トータルステーシ
ョンの制御部と前記ロール角センサとに電気的に接続さ
前記位置測定装置が、 前記中間トータルステーショ
ンの各光学部を上下左右に振らせて後方における直後の
前記反射器に向け、前記中間トータルステーションの発
光部から発する光波を、後方における直後の前記反射器
に反射させて、前記中間トータルステーションの受光部
に送り返し、前記中間トータルステーションにおける後
方のトータルステーションからの距離と角度とを測定す
るとともに、 前記中間トータルステーションを前方側に
向け、さらに、前記各トータルステーションの各光学部
を上下左右に振らせて前方における直前の前記反射器に
向けて、前記各トータルステーションの発光部から発す
る光波を、前方における直前の前記反射器に反射させ
て、前記各トータルステーションの受光部に送り返し、
前記各トータルステーションから前方における直前の前
記各反射器までの距離と角度とを測定し、 前記制御装置
が、 前記位置測定装置からの距離と角度との信号から、
前記竪坑側トータルステーションに対する前記先頭反射
器を配置させた前記先頭管体の2次元若しくは3次元の
位置を演算して、前記先頭管体の位置を地球固定座標系
で測定し、 前記先頭管体の推進位置を予め入力されてい
た計画軌道データに一致させるように、前記測定値と前
記計画軌道データとの誤差を、前記先頭管体を基準とす
る機体座標系に変換するとともに、前記ロール角センサ
によって検出した前記先頭管体のロール角分を補正しつ
つ、前記開口調整ジャッキ群を制御することを特徴とす
る。
【0009】
【0010】前記中間トータルステーションと前記中間
反射器とは、自走可能な台車に搭載させて、前記管体の
敷設後に、隧道の外側に移動させて回収可能に構成する
ことが望ましい。
【0011】
【0012】
【発明の効果】本発明に係る管体の推進工法では、先頭
管体の位置を測定する位置測定装置が、竪坑内に配置さ
れる竪坑側トータルステーションや先頭管体に配置され
る先頭反射器の他に、竪坑側トータルステーションと先
頭反射器との間の管体に、所定数ずつ、相互に近接し
て、竪坑側トータルステーションと同様な光学部、回動
手段、及び制御部を有した中間トータルステーション
と、近傍のトータルステーションが発する光波を入射さ
せて送り返す中間反射器と、を備えるとともに、竪坑側
トータルステーションに近接して配置されて、前方の中
間トータルステーションが発する光波を入射させて反射
させる竪坑反射器を、備えて構成されている。
【0013】そのため、位置測定装置が、まず、中間ト
ータルステーションの各光学部を上下左右に振らせて後
方における直後の反射器に向け、中間トータルステーシ
ョンの発光部から発する光波を、後方における直後の反
射器に反射させて、中間トータルステーションの受光部
に送り返し、その中間トータルステーションにおける後
方の竪坑側トータルステーションや中間トータルステー
ションからの距離と角度とを測定する。
【0014】ついで、位置測定装置が、後方に向いてい
た中間トータルステーションを前方側に向け、さらに、
竪坑側トータルステーションや中間トータルステーショ
ンの各光学部を上下左右に振らせて前方における直前の
反射器に向けて、各トータルステーションの発光部から
発する光波を、前方における直前の反射器に反射させ
て、各トータルステーションの受光部に送り返し、各ト
ータルステーションから前方における直前の各反射器ま
での距離と角度とを測定する。
【0015】その結果、位置測定装置からの距離と角度
との信号から、制御装置が、竪坑側トータルステーショ
ンに対する先頭反射器を配置させた先頭管体の2次元若
しくは3次元の位置を演算して、先頭管体の位置を測定
することができる。
【0016】すなわち、隧道を、所定数の中間トータル
ステーションと中間反射器とで直線的に分割し、制御装
置が、それらの分割区間を、位置測定装置の各トータル
ステーションと反射器とを利用して、測定することによ
って、竪坑に対する先頭管体の位置を正確に測定できる
ことから、従来のジャイロを利用する場合に比べ、誤差
を抑えて、極めて高精度に先頭管体の位置を測定でき
る。
【0017】そして、先頭・中間・竪坑反射器は、微妙
な角度調整を行なわなくとも、単に、近傍のトータルス
テーションの発光部から発した光波をそのトータルステ
ーションの受光部に送り返すコーナキューブリフレクタ
を使用しているため、角度を調整せずに、光波の送り返
しが行な、迅速に、各トータルステーションが、近傍
の反射器までの距離と角度を測定できる。
【0018】したがって、本発明に係る管体の推進工法
では、先頭管体の位置測定を誤差を抑えて迅速に行な
え、高い精度で容易に、管体を計画軌道データに沿って
自動的に曲線状に敷設できる。
【0019】そして、中間トータルステーションと中間
反射器とを、自走可能な台車に搭載させれば、管体の敷
設後に、台車を走行させて隧道の外側に移動させること
により、台車ごと、中間トータルステーションと中間反
射器とを回収することができるため、装置の有効利用が
図れるとともに、人の入れない小口径の管体を敷設する
場合でも、自動的に管体を容易に高精度に曲線状に敷設
することができる。
【0020】また、制御装置が、先頭管体の位置を、地
球固定座標系で測定し、その測定値と計画軌道データと
の誤差を、先頭管体を基準とする機体座標系に変換し
て、開口調整ジャッキ群を制御すれば、先頭管体の横ず
れを的確に修正しつつ、高精度に管体を曲線状に敷設す
ることができる。
【0021】なぜなら、特許第2808421号公報等
に記載された従来工法の開口調整ジャッキ群の制御で
は、制御装置が、先頭管体の位置を、竪坑を基準とした
地球固定座標系のXYZ座標軸上で測定し、その測定値
に基づいて、計画軌道データ上での先頭管体の方向を算
出し、その方向に向くように、開口調整ジャッキ群を制
御していた。そのため、管体の推進時に、先頭管体が、
その管体の軸方向と直交する方向に横ずれした場合に
は、その横ずれが修正されない状態で、推進される場合
が生じ、さらに、その横ずれが重なると、計画軌道とず
れの誤差を生じた状態で、管体が敷設されてしまう。
【0022】これに対し、本発明のように、制御装置
が、先頭管体の位置を、地球固定座標系で測定し、その
測定値と計画軌道データとの誤差を、先頭管体を基準と
する機体座標系に変換すれば、その機体座標系での先頭
管体の横ずれを把握できて、その横ずれを修正しつつ、
開口調整ジャッキ群を調整できるからである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0024】実施形態で使用する推進装置Pは、図1に
示すように、複数の鋼管やヒューム管等の管体11、開
口調整ジャッキ13、緩衝材20、先頭の管体11Aの
前端側に配置される刃口やシールド機等からなる先導管
32、元押しジャッキ33、位置測定装置40、及び、
制御装置60を備えて構成されている。
【0025】開口調整ジャッキ13は、油圧ジャッキ1
4を利用するものであり、図2・3に示すように、管体
11・11相互の端面付近に、所定のブラケット(図符
号省略)を固着させて、上下左右から45°ずらして4
個ずつ配設され、4個ずつで1つの開口調整ジャッキ群
12を構成することとなる。
【0026】なお、大径の管体11の場合には、図4・
5に示すように、開口調整ジャッキ13を大型化させ
て、それらの両端と管体11の端面との間に、鋼板製の
当板21と硬質ゴム板からなる緩衝材22とを配置させ
ても良く、さらに、開口調整ジャッキ群12として、実
施形態で設けた位置に複数個ずつの開口調整ジャッキ1
3を設けるようにしても良い。
【0027】また、管体11を鋼管製とする場合には、
管体11の端部側に、直接、開口調整ジャッキ13の取
付ブラケットを固定させても良い。
【0028】開口調整ジャッキ13の機構を簡単に説明
すると、開口調整ジャッキ13は、シリンダ14a内で
往復移動可能なピストンロッド14bを配置させた油圧
ジャッキ14と、ピストンロッド14bのストロークを
検出可能な作動トランス等からなる開口調整検出センサ
15と、油圧ジャッキ14に所定の油圧を与える電磁弁
16と、開口調整検出センサ15からの信号を入力して
電磁弁16を制御する演算器18と、を備えて構成され
ている(図6参照)。
【0029】なお、演算器18は、ピストンロッド14
bが所定のストロークとなるように、後述する制御装置
本体61の演算部61bからの水平・鉛直コマンド信号
とセンサ15からの信号の差を増幅する増幅器であり、
そして、増幅された差はさらにパワアンプ17で電力増
幅されて、電磁弁16が制御されることとなる。
【0030】この制御は、土中での管体11を推進させ
る工法であることから、速い応答でなくとも良く、例え
ば、開口調整ジャッキ13を伝達函数の形で表わすと、
図7に示すようになる。ここで、Kはゲイン、Sは積分
を表わす。
【0031】そして、この制御では、油圧ジャッキ14
は、電磁弁6を流れる油量を積分した形でピストンロッ
ド14bを作動させることとなり、制御装置本体61の
演算部61bからの水平・鉛直コマンド信号とセンサ1
5からの信号との差がある限り、それが積分された形
で、油圧ジャッキ14が作動されることとなって、コマ
ンド信号とセンサ5からの信号とが零となるまで作動さ
れることとなる。また、電磁弁16、パワアンプ17、
及び、演算器18は、それぞれ、入力に比例した出力を
出すリニアな特性のものでも良いが、コストの面で、演
算器18をPWM(パルス幅変調)方式とし、電磁弁1
6とパワアンプ17とを2位置オンオフ制御として、全
体として等価的に比例特性となるものとしても良い。
【0032】このような開口調整ジャッキ13を備えた
開口調整ジャッキ群12では、管体11・11間の4個
の内の左右若しくは上下の2つずつの各々に、制御装置
本体61からのコマンド信号を入力させれば、管体11
・11間に所定の開口差を設けることができる。
【0033】この開口調整ジャッキ群12は、後続の管
体11が、先行する管体11の掘削した隧道1に沿って
進み易いことから、必ずしも全ての管体11・11間に
設ける必要はない。そのため、実施形態の場合には、開
口調整ジャッキ群12が、先頭の管体11Aを計画軌道
に沿って敷設するために、先頭管体11Aと第2番目の
管体11Bとの間と、第2番目の管体11Bと第3番目
の管体11Cとの間と、に配設され、後方の管体11間
には、緩衝材20を配設させている。
【0034】緩衝材20は、管体11の端面に当接可能
な連続状若しくは断続的な円環状として、発泡プラスチ
ック材から形成され、一方の管体11の端面に接着され
ている。緩衝材20は、先頭管体11Aの軌跡に追従し
て、後続の管体11相互間に開口差が生じようとする
際、軌跡の曲線の内側部位を圧縮させて、管体11を先
頭管体11Aの曲線の軌跡に追従させるとともに、管体
11の端面に働く推進力を平均化する役目を果すことと
なる。そして、緩衝材20は、開口調整ジャッキ13よ
りコストが安価なため、管体11の敷設後に回収しなく
とも良く、施工コストの上昇を防ぐことができることか
ら、工費の低減化を図るために、実施形態の場合には、
第3番目以後の管体11相互間に、この緩衝材20を配
設させている。
【0035】また、管体11・11相互の縁周囲と開口
調整ジャッキ群12若しくは緩衝材20の周囲とには、
それらを覆う鋼板からなる円筒形の覆い管30が配設さ
れている。覆い管30は、図2〜5に示すように、管体
11の後部外周面に固着されるとともに、管体11の外
周面に配設されるゴムリング31に圧接され、開口調整
ジャッキ群12の周囲の水密性を確保することとなる。
【0036】元押しジャッキ33は、油圧ジャッキから
構成され、管体11を推進させるためのものであって、
計画軌道の始点となる位置に掘削された竪坑2内に複数
配置され、竪坑2の内周面の一面を支持壁36とし、各
元押しジャッキ33のピストンロッド33aを同時に伸
ばして管体11を推進させることとなる。
【0037】なお、ピストンロッド33aのストローク
は、管体11の全長より短いため、鋼板等からなるスペ
ーサ34を複数利用して管体11を推進させることとな
る。ちなみに、各ピストンロッド33aのストロークが
大きければ、スペーサ34は不要となる。
【0038】また、各開口調整ジャッキ13や元押しジ
ャッキ33に油圧を供給する油圧源38は、竪坑2の近
傍に配設され、後述するトータルステーション41・4
6や回収台車54を駆動させるための電源67は、竪坑
2の近傍における制御装置60に配設されている(図1
・13参照)。
【0039】さらに、この推進装置Pでは、管体11に
対して先導管32・開口調整ジャッキ群12・緩衝材2
0等を予め組み付けた3つのA・B・Cのユニット単位
で推進させる。ユニットAは、管体11の先端に先導管
32を取り付けるとともに、管体11の後端に開口調整
ジャッキ群12と覆い管30とを取り付けて構成され
る。ユニットBは、管体11の後端に開口調整ジャッキ
群12と覆い管30とを取り付けて構成される。ユニッ
トCは、管体11後端に緩衝材20と覆い管30とを取
り付けて構成される。
【0040】そして、ユニットAの先頭管体11Aに
は、位置測定装置40の後述する先頭反射器51が設置
されている。先頭反射器51の設置位置は、距離の算出
が容易となるように、隧道1のセンターライン上となる
先頭管体11Aの中央位置に配置させることが望まし
い。また、所定のユニットCの管体11内には、後述す
る中間トータルステーション46と中間反射器52とが
設置される。さらに、竪坑2には、計画軌道のセンター
ライン上に、位置測定装置40の後述する竪坑側トータ
ルステーション41が配設されている。
【0041】また、ユニットAの先頭管体11Aには、
重力を利用したジャイロで構成されて、先頭管体11A
のロール角を検出するロール角センサ69が設けられて
いる。
【0042】実施形態の位置測定装置40は、図1・8
に示すように、竪坑2内に配置される竪坑側トータルス
テーション41と、ユニットAの先頭管体11Aに配置
される先頭反射器51と、隧道1内のトータルステーシ
ョン41と先頭反射器51とを見通しできる位置のユニ
ットCの管体11に配置される中間トータルステーショ
ン46と、中間トータルステーション46に近接して配
置される中間反射器52と、竪坑側トータルステーショ
ン41の近傍の竪坑2内に配置される竪坑反射器53
と、を備えて構成されている。
【0043】なお、中間トータルステーション46と中
間反射器52とは、隧道1の曲線状況によって、適宜、
増加させる。
【0044】竪坑側トータルステーション41は、電子
式デジタルセオドライトと光波距離計とが一体となっ
て、電子光学的に測定地点の距離と角度を測定して、そ
れらの値をデジタル表示できる公知のものであり、それ
ぞれ、赤外線のビームを発する発光部42a及び発光部
42aから発した光波を受光する受光部42bを有した
光学部42と、光学部42を上下左右に振り可能な回動
手段43と、回動手段43の作動を制御するとともに光
学部42からの信号を電気的に処理して距離と角度を測
定する制御部44と、を備えて構成されている(図8・
11・12参照)。また、竪坑側トータルステーション
41は、水平に設置されるように、後述する自動整凖台
58に設置されている。
【0045】中間トータルステーション46は、竪坑側
トータルステーション41と同様な構成であり、図11
・12に示すように、竪坑側トータルステーション41
と同様な、発光部47a・受光部47bを有した光学部
47と、回動手段48と、制御部49と、を備えて構成
されている。
【0046】また、トータルステーション41・46の
制御部44・49は、距離と角度の測定データを電気信
号として出力することができ、RS−422やGP−I
P等のインターフェースを介在させて、制御装置本体6
1と所定の配線で接続されている。
【0047】さらに、回動手段43・48は、光学部4
2・47を支持するジンバルと、光学部42・47を上
下方向に回動させるようにジンバルに連結される縦サー
ボモータと、光学部42・47を左右方向に回動させる
ようにジンバルを保持する横サーボモータと、を備えて
構成されている(図11・12参照)。こられの各サー
ボモータには、エンコーダが内蔵されている。
【0048】先頭反射器51、中間反射器52、及び、
竪坑反射器53は、トータルステーション41・46の
発光部42a・47aが発する光波を、入射方向と平行
に反射させるものであり、実施形態の場合、コーナキュ
ーブリフレクタが使用されている。このコーナキューブ
リフレクタは、互いに高精度に直交する三面の平面鏡を
組み合わせた構造であり、入射光を入射方向に正確に反
射させる。
【0049】そして、先頭反射器51は、先頭管体11
Aに対して、後方から入射する光波を後方へ反射できる
ように、後方側へ向いて設置されている。中間反射器5
2は、中間トータルステーション46における回動手段
48のジンバルから延びるブラケット50に固定され、
後方から入射する光波を後方へ反射できるように、光学
部47の向きと反対側の後方側へ向いて、設置されてい
る。竪坑反射器53は、竪坑側トータルステーション4
1における回動手段43のジンバルから延びるブラケッ
ト45に固定され、前方から入射する光波を前方へ反射
できるように、光学部42の向きと同じ側の前方側へ向
いて、設置されている。
【0050】なお、各トータルステーション41・46
は、それぞれ、回動手段43・48と制御部44・49
とによって、近傍の反射器51・52・53を自動追尾
できるように構成されている。
【0051】そして、実施形態の中間トータルステーシ
ョン46と中間反射器52とは、図11・12に示すよ
うに、自走可能な回収台車54に搭載されている。
【0052】回収台車54は、管体11の推進時には、
管体11に停止された状態で推進され、施工終了後に、
中間トータルステーション46と中間反射器52とを回
収するために、走行させるものである。この回収台車5
4は、下部の両側に無限軌道57・57を配設させて構
成され、無限軌道57・57は、減速機付きの駆動モー
タで駆動される駆動輪55と従動輪56とに巻き掛けら
れている。駆動輪55を駆動させる駆動モータは、中間
トータルステーション46の制御部49とともに、所定
の配線で、電源67と制御装置本体61とに接続されて
いる。また、駆動輪56は、停止時、減速機付きモータ
の抵抗により制動を受けて、停止するが、積極的に停止
させるために、ブレーキ装置を取り付けても良い。
【0053】なお、回収台車54の下部の中央付近に
は、隧道1を掘削する先導管32の動力を供給する配線
や、掘削時に生ずる泥水を竪坑2側に排出する配管、油
圧ジャッキ14へ作動油を供給する配管、あるいは、先
行する中間トータルステーション46や回収台車54へ
の配線等を挿通させるように、空間54aが設けられて
いる。
【0054】また、回収台車54の駆動手段は、管体1
1内で滑ることなく前進・後進できれば、無限軌道57
を利用しなくとも良く、例えば、駆動輪55と従動輪5
6とで構成しても良い。
【0055】さらに、バッテリーを搭載して、前後進を
無線指令で行なうように構成しても良く、その場合に
は、駆動モータへの配線を無くすことができる。
【0056】そして、回収台車54の上部には、中間ト
ータルステーション46と中間反射器52とを上面側に
取り付けた自動整凖台58が固定されている。自動整凖
台58は、気泡水準の原理により、電子式に水平を検知
するために、ピッチ角とロール角とを検知可能な2軸の
センサと、ピッチ角用とロール角用の2軸のサーボモー
タと、を備えて構成され、所定時間毎、例えば3秒毎
に、中間トータルステーション46の取付固定面を水平
に保持できるように作動される。
【0057】また、自動整準台58は、回収台車54の
上部で、回収台車54の中心からオフセットされて配置
されている。このオフセット量eは、計画軌道上で、ト
ータルステーション41・46の光学部42・47や反
射器51・52・53の見通し距離を長くできるように
設定されており、予め、計画軌道上で検討して、算出し
ておく。見通し距離を長くできれば、中間トータルステ
ーション46や中間反射器52を搭載した回収台車54
の台数を節約することができる。
【0058】実施形態の位置測定装置40の作動原理に
ついて説明すると、先頭反射器51の配置された先頭管
体11Aの配置位置は、竪坑側トータルステーション4
1の配置された竪坑2の位置を基準とした地球固定座標
系での、XY平面で見れば、図9に示すようになる。図
9は、隧道1の横断面に相当する。
【0059】そして、竪坑側トータルステーション41
と中間反射器52とのXY平面での距離をL1 、中間ト
ータルステーション46と先頭反射器51とのXY平面
での距離をL2 とし、竪坑側トータルステーション41
からの中間反射器52のXY平面での角度をψ1 、中間
トータルステーション46からの先頭反射器51のXY
平面での角度をψ2 とすれば、先頭管体11Aの位置
(x,y)は、 x=L1 × cosψ1 +L2 × cos(ψ1 +ψ2 ) …(1) y=L1 × sinψ1 +L2 × sin(ψ1 +ψ2 ) …(2) の(1) ・(2) 式で(x,y)が求められる。
【0060】同様に、先頭反射器51の配置された先頭
管体11Aの配置位置は、竪坑側トータルステーション
41の配置された竪坑2の位置を基準とした地球固定座
標系での、XZ平面で見れば、図10に示すようにな
る。図10は、隧道1の縦断面に相当する。
【0061】そして、竪坑側トータルステーション41
と中間反射器52とのXZ平面での距離をL3 、中間ト
ータルステーション46と先頭反射器51とのXZ平面
での距離をL4 とし、竪坑側トータルステーション41
からの中間反射器52のXZ平面での角度をθ1 、中間
トータルステーション46からの先頭反射器51のXZ
での角度をθ2 とすれば、先頭管体11Aの位置(z)
は、 z=L3 × sinθ1 +L4 × sin(θ1 +θ2 ) …(3) の(3) 式で(z)が求められる。
【0062】また、上記L1 、L2 、L3 、L4 、ψ
1 、ψ2 、θ1 、及び、θ2 は、つぎのようにして求め
る。
【0063】位置測定装置40が、まず、回動手段48
を作動させて、中間トータルステーション46の光学部
42を上下左右に振らせて後方における直後の竪坑反射
器53に向け、中間トータルステーション46の発光部
47aから発する光波を、後方における直後の反射器5
3に反射させて、中間トータルステーション46の受光
部47bに送り返し、その中間トータルステーション4
6の、後方の竪坑側トータルステーション41からの距
離L13と角度ψ1 ・θ1 とを測定する。距離L 13は、3
次元の距離であることから、制御部49が、XY・XZ
平面へ換算するように、 L1 =L13 cosθ1 …(4) L3 =L13 cosψ1 …(5) として算出する。
【0064】また、制御部49は、距離L13と角度ψ1
・θ1 との値から演算して、それぞれのXY・XZ平面
における後方の竪坑側トータルステーション41からの
基準線Cxy・Cxzを算出する。
【0065】ついで、位置測定装置40が、回動手段4
8を作動させて、後方に向いていた中間トータルステー
ション46を前方側に向け、さらに、竪坑側トータルス
テーション41や中間トータルステーション46の各光
学部42・47を上下左右に振らせて前方における直前
の反射器52・51に向けて、各トータルステーション
41・46の発光部42a・47aから発する光波を、
前方における直前の反射器52・51に反射させて、各
トータルステーション41・46の受光部42b・47
bに送り返し、各トータルステーション41から前方に
おける直前の各反射器41までの距離と角度とを測定す
る。
【0066】この時、竪坑側トータルステーション41
では、竪坑側トータルステーション41から中間トータ
ルステーション46や中間反射器52までの距離L13
角度ψ1 ・θ1 とが測定され、制御部44が、上記(4)
・(5) 式と同様に、 L1 =L13 cosθ1 …(6) L3 =L13 cosψ1 …(7) を演算する。
【0067】また、中間トータルステーション46で
は、先頭反射器51までの、距離L24と、基準線Cxy
xzを基準とした角度ψ2 ・θ2 とを測定する。距離L
24は、3次元の距離であることから、制御部49が、X
Y・XZ平面へ換算するように、 L2 =L24 cos(θ1 +θ2 ) …(8) L4 =L24 cos(ψ1 +ψ2 ) …(9) として算出する。
【0068】そして、制御装置60の本体61が、制御
部44・49による距離L1 ・L2・L3 ・L4 と角度
ψ1 ・ψ2 ・θ1 ・θ2 との信号を入力して、上記(1)
・(2) ・(3) 式を演算し、先頭管体11Aの位置(x,
y,z)を算出することとなる。また、各トータルステ
ーション41・46は、各反射器51・52・53を、
所定時間毎、例えば5秒毎に、自動追尾することから、
制御装置本体61は、連続的かつ自動的に、先頭管体1
1Aの位置(x,y,z)を把握することとなる。
【0069】なお、上記の説明では、1つずつの中間ト
ータルステーション46と中間反射器52と配置させた
場合を示したが、複数個の中間トータルステーション4
6と中間反射器52とを配置させる場合でも、上記(1)
〜(9) 式に、増加した中間トータルステーション46・
中間反射器52によって分割された区間の増加分に対応
させて、新たな区間分の距離Lx と角度ψx ・θx とを
積算させるだけで、同様に算出できる。
【0070】また、測定時、制御装置本体61では、制
御部44・49からの測定値信号の入力時、制御部44
と制御部49との(4) ・(6) ・(5) ・(7) 式による距離
1・L3 の信号を二重に入力させることができて、竪
坑側トータルステーション41や中間トータルステーシ
ョン46の測定値信号の誤差を修正することができ、一
層、測定精度を向上させることができる。ちなみに、こ
のことは、中間トータルステーション46と中間反射器
52とが複数配置される場合でも、隣り合う中間トータ
ルステーション46・46間において、相互の測定値信
号を二重に制御装置本体61に入力させることとなるた
め、測定精度の向上に寄与できる。
【0071】さらに、実施形態では、3次元の位置測定
について説明したが、2次元の隧道の測定では、トータ
ルステーション41・46の光学部42・47を鉛直方
向に傾斜させずに直立させ、位置測定装置40の横角度
の信号のみを使用して、先頭管体11Aの位置(x,
y)を測定すれば良い。
【0072】そして、実施形態における推進装置Pの制
御装置60は、竪坑2の近傍に配設され、図13に示す
ように、制御装置本体61、表示器62、指示計63、
キーボード64、操作盤65、電源67等を備えて構成
されている。また、制御装置60は、各元押しジャッキ
33を同時に作動させる図示しない作動スイッチを備え
ている。
【0073】制御装置本体61は、図14に示すよう
に、2つの演算部61a・61bと所定の図示しない制
御部・記憶部とを備え、演算部61aに地球固定座標系
で表わした計画軌道データが入力される。そして、演算
部61aが、位置測定装置40からの距離と角度との信
号から、ユニットAの位置を演算して算出し、計画軌道
データとの誤差を算出して、後述する機体座標系に変換
し、誤差を無くすように、後述する開口調整ジャッキ群
12の操作量LY・LZを演算部61bにインプット
し、演算部61bが、操作量LY・LZに対応して開口
調整ジャッキ群12を操作する水平コマンド信号と鉛直
コマンド信号とを出力する。
【0074】なお、制御装置本体61の演算部61aに
入力される計画軌道データは、キーボード64を利用し
て入力する。なお、このデータは、計画軌道をドラムス
キャナやカーブトレーサ等の図形読取装置を利用して制
御装置本体61の演算部61aに直接入力させても良
い。また、このデータは、入力後、表示器62で表示さ
せ、確認することができるように構成されている。つぎ
に、この制御装置本体61の制御による推進装置Pの各
ユニットA・B・Cの推進について説明する。
【0075】なお、推進は、制御装置60の図示しない
作動スイッチを操作して元押しジャッキ33を逐次作動
させつつ、ユニットAを埋設し、その後、ユニットB・
Cを順次埋設させて推進させ、さらに、適宜、中間トー
タルステーション46と中間反射器52とを搭載済みの
回収台車54を管体11に固定しているユニットCを、
推進させることとなる。
【0076】また、中間トータルステーション46の制
御部49・センサ15・69から延びる配線、回収台車
54の駆動モータから延びる配線、油圧ジャッキ14か
ら延びる配管等は、省略してあるが、管体11を順次増
設させる際に、竪坑2内において、新たな管体11を増
設させる毎に新たに継ぎ足したり、あるいは、掘削する
隧道1の長さ分、予め、準備して接続させておいても良
い。そのため、隧道1内に人が入ることなく、配線等を
設置できる。
【0077】そして、図15に示すように、竪坑2から
計画軌道に沿ってユニットAがG地点に到達したとす
る。図15のXYZは、地球に固定された軸、すなわ
ち、地球固定座標軸であり、0は、出発点の竪坑2の位
置である。また、図15の符号71は、掘削中の3次元
軌道である。
【0078】この3次元軌道71は、XY平面に投影し
た水平面軌道72と、垂直面軌道74と、で表わされ
る。垂直面軌道74は、図16に示すように、3次元軌
道71をXZ平面に投影した軌道である。
【0079】そして、実施形態の3次元軌道の自動推進
は、縦の垂直面軌道74と横の水平面軌道72とに分け
て制御系を組み、縦と横との時分割で行なう。すなわ
ち、所定時間毎、例えば、10秒毎に切り換えて、縦と
横とを交互に制御する。制御されない休止期間は、休止
直前の値でホールドする。
【0080】そして、G地点における計画軌道データを
読み出した値をxc 、yc 、zc とし、位置測定装置4
0を利用して制御装置本体61の演算部61aが演算し
て測定したユニットAの位置をx、y、zとすれば、両
者の差、 xe =xc −x …(10) ye =yc −y …(11) ze =zc −z …(12) を零にするように、ユニットAを制御すれば、計画軌道
に施工軌道を一致させることができる。そして、実施形
態の場合、ユニットAには、開口調整ジャッキ群12に
おける放射状の4箇所に配置された複数の開口調整ジャ
ッキ13が設けられており、開口調整ジャッキ群12に
よる後続のユニットBとの開口調整によって、縦あるい
は横の開口調整した方向にユニットAを進行させること
ができ、そしてさらに、地球固定座標系における計画軌
道データと、同じく、地球座標系で測定した施工位置と
の差、すなわち、既述のxe ,ye ,ze を、ユニット
Aを基準とする機体座標系で開口調整ジャッキ群12を
制御すれば、正確、かつ、円滑に、計画軌道に施工軌道
を一致させることができることとなる。
【0081】なお、制御装置本体61の演算部61aに
予め入力されている3次元軌道71の計画軌道データに
ついて説明すれば、水平面軌道72での計画軌道は、一
般に直線と円弧で表わされることから、図17に示すよ
うに、0を、竪坑2の位置に対応する原点として、例え
ば、距離0〜L5 を直線、距離L5 〜L6 を円弧(半径
1 )とし、計画軌道方位をψc 、計画軌道X方向距離
をxc 、計画軌道Y方向距離をyc 、XY平面での推進
速度をV1 とすれば、制御装置本体61の演算部61a
には、予め、距離0〜L5 までは、(dψc /dt)=
0、距離L5 〜L6 までは、(dψc /dt)=V1
1 、及び、ψc の初期値ψ0 が、それぞれ、インプッ
トされている。
【0082】そのため、演算部61aが読み出しをdt
毎に行ない、初期値ψ0 を基準に、 ψc =∫(dψc /dt)dt …(13) を演算部61aが演算し、さらに、 xc =∫V1 cos ψc dt …(14) yc =∫V1 sin ψc dt …(15) を演算すれば、(xc ,yc )を読み出すことができ
る。
【0083】さらに、垂直面軌道73での計画軌道も同
様に、図18に示すように、例えば、距離0〜L7 を直
線、距離L7 〜L8 を円弧(半径R2 )とし、計画軌道
方位をθc 、計画軌道Z方向距離をzc 、XZ平面での
推進速度をV2 とすれば、制御装置本体61の演算部6
1aには、予め、距離0〜L7 までは、(dθc /d
t)=0、距離L7 〜L8 までは、(dθc /dt)=
2 /R2 、及び、θc の初期値θ0 が、それぞれ、イ
ンプットされている。
【0084】そのため、演算部61aが読み出しをdt
毎に行ない、初期値θ0 を基準に、 θc =∫(dθc /dt)dt …(16) を演算部61aが演算し、さらに、 zc =∫V2 cos ψc dt …(17) を演算すれば、(zc )を読み出すことができる。
【0085】なお、推進速度V1 ・V2 は、位置測定装
置40を利用して演算した先頭反射器51の位置(x,
y,z)の単位時間あたり微小変化dx、dy、dzに
より、 V1 =((dx)2 +(dy)21/2 /dt …(18) V2 =((dx)2 +(dz)21/2 /dt …(19) で算出する。
【0086】そして、横の水平面軌道72での制御につ
いて具体的に説明すれば、図19に示すように、例え
ば、水平面軌道72のg地点にユニットAが到達してい
るとする。この時、制御装置本体61の演算部61a
は、計画軌道データから(xc ,yc )を読み出すとと
もに、測定したユニットAの位置(x,y)と、(10)
・(11)式とから、xe とye とを求める。
【0087】そして、xとyとの微小変化dxとdy
(単位時間変化)とを用いて、ユニットAの水平面軌道
72での推進角度をψとすれば、 ψ= tan-1dy/dx …(20) で求めることができる。
【0088】この時、ユニットAの推進方向XB に対し
て直角なYB 方向の計画軌道に対する位置誤差をyBe
すれば、 yBe=ye cosψ−xe sinψ …(21) で求めることができ、このyBeが常に零となるように、
演算部61bが開口調整ジャッキ群12における横方向
の開口調整ジャッキ13を制御する。そして、この(2
1)式によるyBeの値を零にする制御が、地球固定座標
系の測定値と計画軌道データとの誤差を、ユニットAに
固定された座標、すなわち、ユニットAを基準とする機
体座標系に変換して、制御することとなる。
【0089】この制御は、例えば、X軸に比較的沿った
経路、すなわち、ψ≒0の時には、ye を零にし、逆
に、ψ≒90の時には、xe を零にするような制御とな
る。
【0090】そして、yBeを零にする制御は、PID制
御理論により行なう。すなわち、 LY=(KD ・S+KP +KI /S)・yBe …(22) を演算して、制御する。
【0091】ここに、LY:横開口調整ジャッキストロ
ーク、 KD :微分ゲイン、 KP :比例ゲイン、 KI :積分ゲイン、 S :微分を表わす(ラプラス変換複素パラメータ)、 1/S:積分を表わす(ラプラス変換複素パラメータ)
である。
【0092】なお、KD は、yBeの高周波成分に有効で
あり、KP は、yBeの全周波数域に有効であり、KI
は、yBeの低周波成分に有効である。これらの値は、ユ
ニットAの運動に合わせて、予め、適する値を設定して
おく。
【0093】つぎに、縦の垂直面軌道73での制御につ
いて説明すれば、横の水平面軌道72での制御と同様で
あって、図20に示すように、例えば、垂直面軌道73
のg´地点にユニットAが到達しているとする。この
時、制御装置本体61の演算部61aは、計画軌道デー
タから(xc ,zc )を読み出すとともに、測定したユ
ニットAの位置(x,z)と、(10)・(12)式とか
ら、xe とze とを求める。
【0094】そして、xとzとの微小変化dxとdz
(単位時間変化)とを用いて、ユニットAの垂直面軌道
73での推進角度をθとすれば、 θ= tan-1dz/dx …(23) で求めることができる。
【0095】この時、ユニットAの推進方向XB に対し
て直角なZB 方向の計画軌道に対する位置誤差をzBe
すれば、 zBe=ze cosθ− e sinθ …(24) で求めることができ、このzBeが常に零となるように、
演算部61bが開口調整ジャッキ群12の縦方向の開口
調整ジャッキ13を制御する。
【0096】そして、zBeを零にする制御も、PID制
御理論により行なう。すなわち、 LZ=(KD ・S+KP +KI /S)・zBe …(25) を演算して、制御する。
【0097】LZは、縦開口調整ストロークであり、K
D 、KP 、KI は、(22)式と同様に、それぞれ、微分
ゲイン、比例ゲイン、積分ゲインであり、Sも同様に、
微分を表わし(ラプラス変換複素パラメータ)、1/S
も同様に、積分を表わす(ラプラス変換複素パラメー
タ)。
【0098】なお、(25)式のゲインKD 、KP 、KI
は、原則として、横方向の制御と同一で良いが、重力の
影響等を考慮して、適宜変更しても良い。
【0099】そして、横方向の操作量LYの制御は、図
3・5の左の2本の開口調整ジャッキ13A・13Bと
右の2本の開口調整ジャッキ13C・13Dをそれぞれ
組みとして、左の開口調整ジャッキ13A・13Bと右
の開口調整ジャッキ13C・13Dとを差動的に作動さ
せて行なう。また、縦方向の操作量LZは、図3・5の
上側の左右の開口調整ジャッキ13A・13Cと下側の
左右の開口調整ジャッキ13B・13Dとをそれぞれ組
みとして、上の開口調整ジャッキ13A・13Cと下の
開口調整ジャッキ13B・13Dとを差動的に作動させ
て行なう。
【0100】つぎに、ユニットAが、地球固定座標系で
周方向に回転して、すなわち、ロール角を生じさせて推
進された場合について述べる。
【0101】ピッチ角θがある値を持って、ヨー角ψを
変える3次元軌道をユニットAが推進される時、自然発
生的にロール角φが発生する。例えば、ピッチ角θが1
0°で、ヨー角ψが0°から90°に変化すれば、ヨー
角ψが0°の時には、ロール角φも0°であるが、ヨー
角ψが90°の時には、ロール角φが10°となってし
まう。
【0102】そして、上記の操作量LYは、水平面内で
の開口調整ジャッキ群12の制御であり、また、操作量
LZは、鉛直面内での開口調整ジャッキ群12の制御で
ある。そのため、ユニットAがロール角φを生じさせた
場合には、これらの操作量LY・LZを補正する必要が
生ずる。
【0103】この補正は、図21に示すように、ユニッ
トAがロール角φでロールした時、地球固定座標系での
操作量LY・LZを、ユニットAを基準とする機体座標
系の左右方向の操作量(LY)と、上下方向の操作量
(LZ)とに変換する補正となる。
【0104】そのため、操作量LYを(LY)と(L
Z)とにより変換操作する時には、 (LY)=LY cosφ …(26) (LZ)=LY・ sinφ …(27) に変換して、図3・5の開口調整ジャッキ13A・13
Bと開口調整ジャッキ13C・13Dとを差動的に制御
する。
【0105】また、操作量LZを(LZ)と(LY)と
により変換操作する時には、 (LZ)=LZ cosφ …(28) (LY)=−LZ・ sinφ …(29) に変換して、図3・5の開口調整ジャッキ13A・13
Cと開口調整ジャッキ13B・13Dとを差動的に制御
する。
【0106】上記(26)・(27)・(28)・(29)式
は、ユニットAに設置されたロール角センサ69からの
信号を入力した演算部61bが、ロール角φと演算部6
1aからの操作量LY・LZの値とを演算して、開口調
整ジャッキ群12に水平・鉛直コマンド信号を出力して
制御することとなる。
【0107】なお、上記のロール角φは、右回りを正と
し、ピッチ角θは、推進方向での上向きを正とし、ヨー
角ψは、右回りを正としている。
【0108】また、ロール角センサ69は、既述したよ
うに、重力を利用したジャイロであることから、時間が
経過しても、誤差を生じさせず、精度良く、機体座標系
で開口調整ジャッキ群12を制御することができる。
【0109】さらに、yBeとzBeとの値が零となった際
の先頭の各開口調整ジャッキ13のストロークを検出し
ている開口調整検出センサ15の信号に基づいて、先頭
のユニットAと後続のユニットBとの間に設ける開口差
Hを、制御装置本体61が記憶する。
【0110】そして、ユニットAが順次推進され、後続
のユニットBがユニットAを制御した位置に移動してき
た際には、その位置に到達したユニットBと直後のユニ
ットCとの間に、記憶した開口差Hを補正した所定の補
正開口差を生ずるよう、後続の開口調整ジャッキ群12
の各開口調整ジャッキ13を制御する。
【0111】ちなみに、後続のユニットBの移動距離の
算出は、先頭反射器51の設置位置からユニットBまで
の距離を、位置測定装置40を利用して測定されたユニ
ットAの先頭反射器51の移動距離L0 から、減算すれ
ば良い。
【0112】移動距離L0 の算出は、位置測定装置40
を利用して演算した先頭反射器51の位置(x,y,
z)の単位時間あたり微小変化dx、dy、dzによ
り、 L0 =∫((dx)2 +(dy)2 +(dz)21/2 dt…(30) として算出できる。
【0113】また、先頭反射器51の設置位置からユニ
ットBまでの距離は、予め実測しておいた先頭反射器5
1からピストンロッド14bを伸ばしていない状態での
先頭の開口調整ジャッキ13の後端までの距離と、開口
調整検出センサ15からの信号に基く先頭の開口調整ジ
ャッキ群12の平均ストロークと、を加算した値であ
り、容易に後続のユニットBの移動距離を算出すること
ができる。
【0114】また、補正開口差は、制御装置本体61に
おいて記憶した既述の開口差Hに、ユニット長比(Tb
(制御するユニットBの標準長さ)/Ta(ユニットA
の標準長さ))を乗じた値である。なお、ユニットの標
準長さとは、開口調整ジャッキ13のピストンロッド1
4bを伸ばしていない状態での覆い管30を除いたユニ
ットの長さである。
【0115】なお、後続のユニットBの開口差について
は、上記に変えて、計画軌道の曲線から割り出された理
論的開口差の値を使用し、その値で開口調整ジャッキ群
12を制御するようにしても良い。
【0116】理論的開口差(ジャッキ位置における開口
差(m))H1 は、 H1 =(BC −t)δ/21/2 …(31) 但、BC :管の外径(m)、t:管の厚さ(m)、δ:
管の長さが曲線の中心にしめる偏角(rad)である。
【0117】そして、実施形態では、竪坑2内に、順
次、ユニットA、ユニットB、ユニットCを挿入させ
て、元押しジャッキ33の推進力で、各ユニットを推進
させていけば、竪坑側トータルステーション41と中間
トータルステーション46とが、それぞれ、中間反射器
52・先頭反射器51・竪坑反射器53までの距離と角
度を測定し、さらに、制御装置本体61が、それらの距
離と角度とを演算して、竪坑2に対するユニットAの位
置を測定することから、従来のジャイロを利用する場合
に比べ、誤差を抑えて、極めて高精度にユニットAの位
置を測定できる。
【0118】そして、中間・先頭・竪坑反射器52・5
1・53は、微妙な角度調整を行なわなくとも、単に、
近傍のトータルステーション41・46の発光部42a
・47aから発した光波をそのトータルステーションの
受光部42b・47bに送り返すだけであり、コーナキ
ューブリフレクタ等を利用すれば、角度を調整せずに、
光波の送り返しが行なえることから、迅速に、各トータ
ルステーション41・46が、近傍の反射器52・51
・53までの距離と角度を測定できる。
【0119】したがって、実施形態の管体11の推進装
置Pと推進工法では、先頭のユニットAの位置測定を誤
差を抑えて迅速に行なえ、高い精度で容易に、管体11
を計画軌道データに沿って自動的に曲線状に敷設でき
る。また、表示器62にユニットAの位置や施工軌道を
表示することができることから、便利となる。
【0120】そして、実施形態では、中間トータルステ
ーション46と中間反射器52とを、自走可能な回収台
車54に搭載させていることから、管体11の敷設後
に、回収台車54を走行させて隧道1の外側である竪坑
2に移動させれば、回収台車54ごと、中間トータルス
テーション46と中間反射器52を回収することができ
るため、装置40の有効利用が図れるとともに、人の入
れない小口径の管体11を敷設する場合でも、自動的に
管体11を容易に高精度に曲線状に敷設することができ
る。
【0121】また、実施形態では、制御装置60が、先
頭のユニットAの位置を、地球固定座標系で測定し、そ
の測定値と計画軌道データとの誤差を、先頭のユニット
Aを基準とする機体座標系に変換して、開口調整ジャッ
キ群12を制御しており、先頭のユニットAの横ずれを
的確に修正しつつ、高精度に管体11を曲線状に敷設す
ることができる。
【0122】なお、先頭のユニットAの位置を、地球固
定座標系で測定し、その測定値と計画軌道データとの誤
差を、先頭のユニットAを基準とする機体座標系に変換
して、開口調整ジャッキ群12を制御する推進工法は、
実施形態のような竪坑2と先頭管体11との間の中間部
位に、トータルステーション46や中間反射器52を配
置させた位置測定装置40を使用する場合に限らず、ユ
ニットA若しくは先頭管体11の位置を測定できれば、
特許第2808421号公報に記載されている位置測定
装置等を使用したりして、実施することができ、それら
の場合でも、先頭のユニットAや管体11の横ずれを的
確に修正しつつ、高精度に管体11を曲線状に敷設する
ことができる。
【0123】また、実施形態では、計画軌道が3次元の
場合を示したが、計画軌道が2次元の例えば水平方向の
曲線状であれば、位置測定装置40の横角度の信号のみ
を使用することにより、各ユニットを水平方向の曲線状
に敷設することができる。この場合の制御装置本体61
に入力される計画軌道のデータは、水平面軌道72だけ
のデータとなり、キーボード72を利用して制御装置本
体61に入力しておけば良い。
【0124】さらに、掘削時の隧道1が長くなる場合に
は、管体11・11間に、元押しジャッキ33と同様な
油圧を利用した中押しジャッキを設け、後部側の管体1
1に開口調整ジャッキ群12を設け、中押しジャッキの
周囲の前後の管体11相互間と、開口調整ジャッキ群1
2と、の周囲を覆う覆い管30を配設したユニットD
を、適宜ユニットC間に配設させて、管体11を推進さ
せれば良い。なお、中押しジャッキの作動は、制御装置
60の図示しない作動スイッチを操作することにより、
元押しジャッキ33と同様に作動させれば良い。
【0125】さらにまた、隧道1の曲率が大きく、隧道
1のカーブが急な場合等で、ユニットAに後続のユニッ
トが追従し難い場合には、ユニットCを用いることな
く、ユニットAと、必要数のユニットBと、上述のユニ
ットDを利用して、推進させれば良い。
【0126】この場合の推進でも、制御装置本体61の
制御は、上述と同様であり、開口調整時、後続のユニッ
トがユニットAを制御した位置に移動してきた際に、そ
の位置に到達したユニットと直後のユニットとの間に、
記憶した開口差Hを補正した所定の補正開口差を生ずる
ように、後続のユニットの開口調整ジャッキ群12の各
開口調整ジャッキ13を制御すれば良い。
【0127】この場合の後続のユニットの移動距離の算
出は、予め、埋設するユニットの標準長さ(開口調整ジ
ャッキ13や中押しジャッキ等のピストンロッドを伸ば
していない状態での覆い管30を省いた各ユニットの長
さ)を、順次、制御装置本体61に入力させておき、演
算部61aにおいて、ユニットAの移動距離L0 から、
先頭反射器51からそのユニットまでの長さを、減算す
れば良い。すなわち、ユニットAからそのユニットまで
の間に入った、各ユニットの標準長さを積算した長さ
と、開口調整検出センサ15からの信号に基く各開口調
整ジャッキ群12の平均ストロークと、中押ジャッキの
ストロークを検出する中押し検出センサからの信号に基
づく中押しジャッキのストロークと、を加算した値に、
さらに、先頭反射器51の設置位置から先頭のユニット
Bまでの距離を加算した値を、移動距離L0 から、減算
すれば良い。
【0128】また、補正開口差は、演算部61aにおい
て、記憶した既述の開口差Hにユニット長比(T(制御
するユニットの標準長さ)/Ta(ユニットAの標準長
さ))を乗じた値である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の推進装置を示す図であ
る。
【図2】同実施形態の開口調整ジャッキ群を示す図であ
る。
【図3】図2の III− III部位の概略断面図を示す図で
ある。
【図4】開口調整ジャッキ群の変形例を示す図である。
【図5】図4のV−V部位の概略断面図を示す図であ
る。
【図6】同実施形態の開口調整ジャッキの制御系ブロッ
ク図である。
【図7】図6を伝達函数の形に表わしたブロック図であ
る。
【図8】同実施形態の位置測定装置を示す概略配置図で
ある。
【図9】同実施形態の位置測定装置による水平面上での
測定作業を説明する図である。
【図10】同実施形態の位置測定装置による鉛直面上で
の測定作業を説明する図である。
【図11】同実施形態に使用する回収台車の正面図であ
る。
【図12】同実施形態に使用する回収台車の側面図であ
る。
【図13】同実施形態に使用する制御装置の正面図であ
る。
【図14】同実施形態の制御系のブロック図である。
【図15】計画軌道を地球固定座標系で表した状態を示
す図である。
【図16】計画軌道を鉛直面軌道で表わした状態を示す
図である。
【図17】計画軌道データの水平面上での読み出しを説
明する図である。
【図18】計画軌道データの鉛直面上での読み出しを説
明する図である。
【図19】水平面軌道での機体座標系による誤差修正を
説明する図である。
【図20】鉛直面軌道での機体座標系による誤差修正を
説明する図である。
【図21】機体座標系によるロール角の修正を説明する
図である。
【符号の説明】
1…隧道、 2…竪坑、 11…管体、 12…開口調整ジャッキ群、 40…位置測定装置、 41…竪坑側トータルステーション、 42・47…光学部、 42a・47a…発光部、 42b・47b…受光部、 43・48…回動手段、 44・49…制御部、 46…中間トータルステーション、 51…先頭反射器、 52…中間反射器、 53…竪坑反射器、 54…回収台車、 60…制御装置、 P…推進装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の管体が、最後部側の竪坑に配置さ
    れる元押しジャッキにより順次推進されるとともに、先
    頭の管体の前端側に配置される先導管が、前記先頭管体
    の後続の管体との間に介在される開口調整ジャッキ群に
    よって、所定の方向で、隧道を掘削しつつ、前記複数の
    管体を曲線状に敷設するにあたり、 制御装置が、前記先頭管体の前記竪坑に対する2次元若
    しくは3次元の位置を測定可能な位置測定装置を利用し
    て、前記先頭管体の位置を測定し、前記先頭管体の推進
    位置を予め入力されていた計画軌道データに一致させる
    ように、前記開口調整ジャッキ群を制御して、前記複数
    の管体を曲線状に敷設する管体の推進工法であって、 前記位置測定装置が、 前記竪坑に配置されて、発光部及び受光部を有した光学
    部と、該光学部を上下左右へ振り可能な回動手段と、該
    回動手段の作動を制御するとともに前記光学部からの信
    号を電気的に処理して距離と角度とを測定する制御部
    と、を備えた竪坑側トータルステーションと、 前記先頭管体に配置されて、後方から発する光波を入射
    させて反射させるコーナキューブリフレクタからなる
    頭反射器と、 前記竪坑側トータルステーションと前記先頭反射器との
    間の管体に、所定数配置されて、前記竪坑側トータルス
    テーションと同様に、前記光学部、前記回動手段、及び
    前記制御部を備えた中間トータルステーションと、 該中間トータルステーションに近接して配置されて、近
    傍のトータルステーションが発する光波を入射させて反
    射させるコーナキューブリフレクタからなる中間反射器
    と、 前記竪坑側トータルステーションに近接して配置され
    て、前方の前記中間トータルステーションが発する光波
    を入射させて反射させるコーナキューブリフレクタから
    なる竪坑反射器と、 を具備し、前記先頭管体に、先頭管体のロール角を検出するロール
    角センサが設けられ、 前記制御装置が、前記位置測定装置における前記各トー
    タルステーションの制御部と前記ロール角センサとに
    気的に接続され、 前記位置測定装置が、 前記中間トータルステーションの各光学部を上下左右に
    振らせて後方における直後の前記反射器に向け、前記中
    間トータルステーションの発光部から発する光波を、後
    方における直後の前記反射器に反射させて、前記中間ト
    ータルステーションの受光部に送り返し、前記中間トー
    タルステーションにおける後方のトータルステーション
    からの距離と角度とを測定するとともに、 前記中間トータルステーションを前方側に向け、さら
    に、前記各トータルステーションの各光学部を上下左右
    に振らせて前方における直前の前記反射器に向けて、前
    記各トータルステーションの発光部から発する光波を、
    前方における直前の前記反射器に反射させて、前記各ト
    ータルステーションの受光部に送り返し、前記各トータ
    ルステーションから前方における直前の前記各反射器ま
    での距離と角度とを測定し、 前記制御装置が、 前記位置測定装置からの距離と角度との信号から、前記
    竪坑側トータルステーションに対する前記先頭反射器を
    配置させた前記先頭管体の2次元若しくは3次元の位置
    を演算して、前記先頭管体の位置を地球固定座標系で
    定し、 前記先頭管体の推進位置を予め入力されていた計画軌道
    データに一致させるように、前記測定値と前記計画軌道
    データとの誤差を、前記先頭管体を基準とする機体座標
    系に変換するとともに、前記ロール角センサによって検
    出した前記先頭管体のロール角分を補正しつつ、前記開
    口調整ジャッキ群を制御することを特徴とする管体の推
    進工法。
  2. 【請求項2】 前記中間トータルステーションと前記中
    間反射器とを、自走可能な台車に搭載させて、前記管体
    の敷設後に、隧道の外側に移動させて回収するようにし
    たことを特徴とする請求項1に記載の管体の推進工法。
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