JP2582720B2 - 管体の推進工法と推進装置 - Google Patents

管体の推進工法と推進装置

Info

Publication number
JP2582720B2
JP2582720B2 JP25402293A JP25402293A JP2582720B2 JP 2582720 B2 JP2582720 B2 JP 2582720B2 JP 25402293 A JP25402293 A JP 25402293A JP 25402293 A JP25402293 A JP 25402293A JP 2582720 B2 JP2582720 B2 JP 2582720B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
jack
opening adjustment
pipe
detection sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25402293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07109888A (ja
Inventor
輝久 南野
憲治 古橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NANNO KENSETSU KK
Original Assignee
NANNO KENSETSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NANNO KENSETSU KK filed Critical NANNO KENSETSU KK
Priority to JP25402293A priority Critical patent/JP2582720B2/ja
Publication of JPH07109888A publication Critical patent/JPH07109888A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2582720B2 publication Critical patent/JP2582720B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管体を計画軌道に沿っ
て自動的に曲線状に敷設できる推進工法と推進装置に関
し、特に、管体の内径が作業者の入れない小口径管(内
径700mm以下)の場合に適する管体の推進工法と推進
装置とに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、管体を計画軌道に沿っ
て曲線状に敷設する推進工法では、特公平1−5624
0号公報に記載されているものが知られている。
【0003】上記公報記載の推進工法では、計画軌道の
直線部から曲線部が始まる始曲点、曲線部から他の曲線
部が始まる変曲点、及び曲線部から直線部が始まる終曲
点等の変化点を経て、所定の管体や開口調整部材等を設
けたユニットを推進させる際に、つぎのように行なって
いた。
【0004】まず、先行のユニットと後続のユニットと
の間に配設した複数個の開口調整部材を、先行ユニット
が変化点に到達した時、その時点から後の先行ユニット
のユニット長さ分推進された際に先行ユニットが後続ユ
ニットに対して所定計画軌道上に配設されるよう、予め
先行ユニット後方の管体端面と後続ユニット前方の管体
端面との間の開口における計画軌道の外周側部位と内周
側部位とに、所定の開口差を設けるように調整して推進
させる。
【0005】そしてさらに、先行ユニットと後続ユニッ
トとの間の開口調整部材を、後続ユニットが変化点に到
達した時、その時点から後の後続ユニットのユニット長
さ分推進された際に先行ユニットが後続ユニットに対し
て所定の計画軌道上に配設されるよう、予め先行ユニッ
ト後方の管体端面と後続ユニット前方の管体端面との間
の開口における計画軌道の外周側部位と内周側部位と
に、所定の開口差を設けるように調整して推進させる。
【0006】このように調整して管体を推進させる工法
では、従来の他の推進工法に比べて、高精度に管体を曲
線状に敷設することができた。
【0007】しかしながら、各ユニットが計画軌道の変
化点に到達した際に、従来工法では、開口調整部材を手
作業で調整していたため、敷設される管体が作業者の入
れない小口径管であれば、開口調整部材の調整が行なえ
ないことから、その小口径の管体を精度良く曲線状に敷
設できなくなってしまう。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するものであ
り、作業者の入れない小口径の管体を精度良く曲線状に
自動的に敷設できる管体の推進工法と推進装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1番目の
推進工法は、複数の管体と、所定の前後の管体相互の間
に配置される複数の開口調整ジャッキから構成される開
口調整ジャッキ群と、該開口調整ジャッキ群の配置され
ない前後の管体相互の間に配置される円環状の緩衝材
と、前後の管体相互の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群
若しくは前記緩衝材の周囲とを覆う開口調整管と、先頭
の管体前端側に設けられる先導管と、最後部の管体を押
圧する元押しジャッキと、前記開口調整ジャッキ群の各
開口調整ジャッキのストロークを検出する開口調整検出
センサと、前記元押しジャッキのストロークを検出する
元押し検出センサと、前記開口調整検出センサ・元押し
検出センサからの各信号を入力して前記開口調整ジャッ
キと前記元押しジャッキとの作動を制御する制御装置
と、を備え、前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、
先頭と第2番目との管体の間と、第2番目と第3番目と
の管体の間と、に配設され、前記元押しジャッキを推進
力として、直線部から曲線部が始まる始曲点、曲線部か
ら他の曲線部が始まる変曲点、及び曲線部から直線部が
始まる終曲点等の変化点を経て、前記各管体を始点から
計画軌道に沿って推進させる管体の推進工法であって、
前記制御装置に、前記変化点に前記各開口調整ジャッキ
群の前方側と後方側との管体が到達した際の、前記前方
側と前記後方値との管体の間に設けるべき開口差を、予
め計画軌道データとして入力しておき、前記制御装置
が、前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離
と、前記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出
センサからの信号に基く平均ストロークと、から、前記
各開口調整ジャッキ群の前方側と後方側の各管体の移動
距離を算出し、前記各開口調整ジャッキ群の前方側と後
方側の各管体の移動距離が前記始点から前記変化点まで
の距離に等しくなった際、前記計画軌道データに基い
て、前記各開口調整ジャッキ群の前方側と後方側との管
体間に所定の開口差を設けるよう、前記各開口調整ジャ
ッキの作動を制御することを特徴とする。
【0010】本発明に係る第1番目の推進装置は、複数
の管体と、所定の前後の管体相互の間に配置される複数
の開口調整ジャッキから構成される開口調整ジャッキ群
と、該開口調整ジャッキ群の配置されない前後の管体相
互の間に配置される円環状の緩衝材と、前後の管体相互
の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群若しくは前記緩衝材
の周囲とを覆う開口調整管と、先頭の管体前端側に設け
られる先導管と、最後部の管体を押圧する元押しジャッ
キと、前記開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
ストロークを検出する開口調整検出センサと、前記元押
しジャッキのストロークを検出する元押し検出センサ
と、前記開口調整検出センサ・元押し検出センサからの
各信号を入力して前記開口調整ジャッキと前記元押しジ
ャッキとの作動を制御する制御装置と、を備え、前記開
口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭と第2番目との
管体の間と、第2番目と第3番目との管体の間と、に配
設され、前記元押しジャッキを推進力として、直線部か
ら曲線部が始まる始曲点、曲線部から他の曲線部が始ま
る変曲点、及び曲線部から直線部が始まる終曲点等の変
化点を経て、前記各管体を始点から計画軌道に沿って推
進させる管体の推進装置であって、前記制御装置には、
前記変化点に前記各開口調整ジャッキ群の前方側と後方
側との管体が到達した際の、前記前方側と前記後方側と
の管体の間に設けるべき開口差が、予め計画軌道データ
として入力されており、前記制御装置が、前記元押し検
出センサからの信号に基く推進距離と、前記各開口調整
ジャッキ群における各開口調整検出センサからの信号に
基く平均ストロークと、から、前記各開口調整ジャッキ
群の前方側と後方側の各管体の移動距離を算出し、前記
各開口調整ジャッキ群の前方側と後方側の各管体の移動
距離が前記始点から前記変化点までの距離に等しくなっ
た際、前記計画軌道データに基いて、前記各開口調整ジ
ャッキ群の前方側と後方側との管体間に所定の開口差を
設けるよう、前記各開口調整ジャッキの作動を制御する
ことを特徴とする。
【0011】本発明に係る第1番目の推進装置には、前
記先頭の管体に、該管体の水平方向の軸方向を検出する
方位センサを配置させるとともに、前記制御装置に表示
器を接続させ、前記制御装置に、前記先頭の管体の移動
距離と前記方位センサからの信号とに基づいて、前記先
頭の管体の施工軌跡を前記表示器で表示させるようにし
ても良い。
【0012】本発明に係る第2番目の推進工法は、複数
の管体と、所定の前後の管体相互の間に配置される複数
の開口調整ジャッキから構成される開口調整ジャッキ群
と、該開口調整ジャッキ群の配置されない前後の管体相
互の間に配置される円環状の緩衝材と、前後の管体相互
の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群若しくは前記緩衝材
の周囲とを覆う開口調整管と、先頭の管体前端側に設け
られる先導管と、最後部の管体を押圧する元押しジャッ
キと、前記開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
ストロークを検出する開口調整検出センサと、前記元押
しジャッキのストロークを検出する元押し検出センサ
と、前記先頭の管体に配置されて該管体の水平方向の軸
方向を検出する方位センサと、前記開口調整検出センサ
・元押し検出センサ・方位センサからの各信号を入力し
て前記開口調整ジャッキと元押しジャッキとの作動を制
御する制御装置と、を備え、前記開口調整ジャッキ群
が、少なくとも、先頭と第2番目との管体の間と、第2
番目と第3番目との管体の間と、に配設され、前記元押
しジャッキを推進力として、前記各管体を始点から曲線
部を含んだ計画軌道に沿って推進させる管体の推進工法
であって、前記制御装置に、前記計画軌道を水平面上で
の2次元で表したxy座標データとして入力させてお
き、前記制御装置が、前記元押し検出センサからの信号
に基く推進距離と、前記各開口調整ジャッキ群における
各開口調整検出センサからの信号に基く平均ストローク
と、から、先頭管体の移動距離を算出し、該移動距離に
対応した計画軌道上の接線方向を前記xy座標データか
ら算出して、該接線方向の算出値と前記方位センサから
の信号に基く先頭管体の方位とに差が生じないように、
先頭管体直後の先頭の開口調整ジャッキ群の作動を制御
するとともに、先頭管体と直後の後方側の管体との間に
設けるべき開口差を、前記先頭開口調整ジャッキ群の各
開口調整ジャッキのストロークを検出している各開口調
整検出センサから算出して、記憶しておき、前記元押し
検出センサからの信号に基く推進距離と、前記各開口調
整ジャッキ群における各開口調整検出センサからの信号
に基く平均ストロークと、から、後続の前記開口調整ジ
ャッキ群の直前の管体の移動距離を算出し、後続の前記
開口調整ジャッキ群の直前の各管体が先頭管体の前記制
御位置に到達した際、前記開口調整ジャッキ群を間にす
る前方側と後方側との管体間に、記憶した前記開口差に
対応する管長比で補正した開口差を生ずるよう、後続の
開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの作動を制御
することを特徴とする。
【0013】本発明に係る第2番目の推進装置は、複数
の管体と、所定の前後の管体相互の間に配置される複数
の開口調整ジャッキから構成される開口調整ジャッキ群
と、該開口調整ジャッキ群の配置されない前後の管体相
互の間に配置される円環状の緩衝材と、前後の管体相互
の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群若しくは前記緩衝材
の周囲とを覆う開口調整管と、先頭の管体前端側に設け
られる先導管と、最後部の管体を押圧する元押しジャッ
キと、前記開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
ストロークを検出する開口調整検出センサと、前記元押
しジャッキのストロークを検出する元押し検出センサ
と、前記先頭の管体に配置されて該管体の水平方向の軸
方向を検出する方位センサと、前記開口調整検出センサ
・元押し検出センサ・方位センサからの各信号を入力し
て前記開口調整ジャッキと元押しジャッキとの作動を制
御する制御装置と、該制御装置に接続される表示器と、
を備え、前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭
と第2番目との管体の間と、第2番目と第3番目との管
体の間と、に配設され、前記元押しジャッキを推進力と
して、前記各管体を始点から曲線部を含んだ計画軌道に
沿って推進させる管体の推進装置であって、前記制御装
置には、前記計画軌道が水平面上での2次元で表したx
y座標データとして入力されており、前記制御装置が、
前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
からの信号に基く平均ストロークと、から、先頭管体の
移動距離を算出し、該移動距離に対応した計画軌道上の
接線方向を前記xy座標データから算出して、該接線方
向の算出値と前記方位センサからの信号に基く先頭管体
の方位とに差が生じないように、先頭管体直後の先頭の
開口調整ジャッキ群の作動を制御するとともに、先頭管
体と直後の後方側の管体との間に設けるべき開口差を、
前記先頭開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキのス
トロークを検出している各開口調整検出センサから算出
して、記憶しておき、前記元押し検出センサからの信号
に基く推進距離と、前記各開口調整ジャッキ群における
各開口調整検出センサからの信号に基く平均ストローク
と、から、後続の前記開口調整ジャッキ群の直前の管体
の移動距離を算出し、後続の前記開口調整ジャッキ群の
直前の各管体が先頭管体の前記制御位置に到達した際、
前記開口調整ジャッキ群を間にする前方側と後方側との
管体間に、記憶した前記開口差に対応する管長比で補正
した開口差を生ずるよう、後続の開口調整ジャッキ群の
各開口調整ジャッキの作動を制御し、さらに、前記先頭
管体の移動距離と前記方位センサからの信号に基づい
て、先頭管体の施工軌跡を前記表示器に表示可能とした
ことを特徴とする。
【0014】本発明に係る第3番目の推進工法は、複数
の管体と、所定の前後の管体相互の間に配置される複数
の開口調整ジャッキから構成される開口調整ジャッキ群
と、該開口調整ジャッキ群の配置されない前後の管体相
互の間に配置される円環状の緩衝材と、前後の管体相互
の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群若しくは前記緩衝材
の周囲とを覆う開口調整管と、先頭の管体前端側に設け
られる先導管と、最後部の管体を押圧する元押しジャッ
キと、前記開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
ストロークを検出する開口調整検出センサと、前記元押
しジャッキのストロークを検出する元押し検出センサ
と、前記先頭の管体に配置されて該管体の水平方向の軸
方向を検出する方位センサと、先頭の管体に配置されて
該管体の鉛直方向の軸方向を検出する縦軸角センサと、
前記開口調整検出センサ・元押し検出センサ・方位セン
サ・縦軸角センサからの各信号を入力して前記開口調整
ジャッキと元押しジャッキとの作動を制御する制御装置
と、を備え、前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、
先頭と第2番目との管体の間と、第2番目と第3番目と
の管体の間と、に配設され、前記元押しジャッキを推進
力として、前記各管体を始点から曲線部を含んだ計画軌
道に沿って推進させる管体の推進工法であって、前記制
御装置に、前記計画軌道を3次元で表したxyz座標デ
ータとして入力させておき、前記制御装置が、前記元押
し検出センサからの信号に基く推進距離と、前記各開口
調整ジャッキ群における各開口調整検出センサからの信
号に基く平均ストロークと、から、先頭管体の移動距離
を算出し、該移動距離に対応した計画軌道上の接線方向
における水平方向方位及び鉛直方向縦軸角を前記xyz
座標データから算出して、該接線方向における水平方向
方位及び鉛直方向縦軸角の算出値と、前記方位センサ及
び前記縦軸角センサからの信号に基く先頭管体の水平方
向方位及び鉛直方向縦軸角と、に差が生じないように、
先頭管体直後の先頭の開口調整ジャッキ群の作動を制御
するとともに、先頭管体と直後の後方側の管体との間に
設けるべき開口差を、前記先頭開口調整ジャッキ群の各
開口調整ジャッキのストロークを検出している各開口調
整検出センサから算出して、記憶しておき、前記元押し
検出センサからの信号に基く推進距離と、前記各開口調
整ジャッキ群における各開口調整検出センサからの信号
に基く平均ストロークと、から、後続の前記開口調整ジ
ャッキ群の直前の管体の移動距離を算出し、後続の前記
開口調整ジャッキ群の直前の各管体が先頭管体の前記制
御位置に到達した際、前記開口調整ジャッキ群を間にす
る前方側と後方側との管体間に、記憶した前記開口差に
対応する管長比で補正した開口差を生ずるよう、後続の
開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの作動を制御
することを特徴とする。
【0015】本発明に係る第3番目の推進装置は、複数
の管体と、所定の前後の管体相互の間に配置される複数
の開口調整ジャッキから構成される開口調整ジャッキ群
と、該開口調整ジャッキ群の配置されない前後の管体相
互の間に配置される円環状の緩衝材と、前後の管体相互
の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群若しくは前記緩衝材
の周囲とを覆う開口調整管と、先頭の管体前端側に設け
られる先導管と、最後部の管体を押圧する元押しジャッ
キと、前記開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
ストロークを検出する開口調整検出センサと、前記元押
しジャッキのストロークを検出する元押し検出センサ
と、前記先頭の管体に配置されて該管体の水平方向の軸
方向を検出する方位センサと、先頭の管体に配置されて
該管体の鉛直方向の軸方向を検出する縦軸角センサと、
前記開口調整検出センサ・元押し検出センサ・方位セン
サ・縦軸角センサからの各信号を入力して前記開口調整
ジャッキと元押しジャッキとの作動を制御する制御装置
と、該制御装置に接続される表示器と、を備え、前記開
口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭と第2番目との
管体の間と、第2番目と第3番目との管体の間と、に配
設され、前記元押しジャッキを推進力として、前記各管
体を始点から曲線部を含んだ計画軌道に沿って推進させ
る管体の推進装置であって、前記制御装置には、前記計
画軌道が3次元で表したxyz座標データとして入力さ
れており、前記制御装置が、前記元押し検出センサから
の信号に基く推進距離と、前記各開口調整ジャッキ群に
おける各開口調整検出センサからの信号に基く平均スト
ロークと、から、先頭管体の移動距離を算出し、該移動
距離に対応した計画軌道上の接線方向における水平方向
方位及び鉛直方向縦軸角を前記xyz座標データから算
出して、該接線方向における水平方向方位及び鉛直方向
縦軸角の算出値と、前記方位センサ及び前記縦軸角セン
サからの信号に基く先頭管体の水平方向方位及び鉛直方
向縦軸角と、に差が生じないように、先頭管体直後の先
頭の開口調整ジャッキ群の作動を制御するとともに、先
頭管体と直後の後方側の管体との間に設けるべき開口差
を、前記先頭開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキ
のストロークを検出している各開口調整検出センサから
算出して、記憶しておき、前記元押し検出センサからの
信号に基く推進距離と、前記各開口調整ジャッキ群にお
ける各開口調整検出センサからの信号に基く平均ストロ
ークと、から、後続の前記開口調整ジャッキ群の直前の
管体の移動距離を算出し、後続の前記開口調整ジャッキ
群の直前の各管体が先頭管体の前記制御位置に到達した
際、前記開口調整ジャッキ群を間にする前方側と後方側
との管体間に、記憶した前記開口差に対応する管長比で
補正した開口差を生ずるよう、後続の開口調整ジャッキ
群の各開口調整ジャッキの作動を制御し、さらに、前記
先頭管体の移動距離と前記方位センサ及び前記縦軸角
センサからの信号と、に基づいて、先頭管体の施工軌跡
を前記表示器に表示可能としたことを特徴とする。
【0016】
【発明の作用・効果】本発明に係る第1番目の推進工法
と推進装置では、制御装置に、変化点に各開口調整ジャ
ッキ群の前方側と後方側との管体が到達した際の、それ
らの前方側と後方側との管体の間に設けるべき開口差
を、予め計画軌道データとして入力しておく。
【0017】そして、順次、管体が推進されるにつれ
て、制御装置は、元押し検出センサからの信号に基く推
進距離と、各開口調整ジャッキ群における各開口調整検
出センサからの信号に基く平均ストロークと、から、各
開口調整ジャッキ群の前方側と後方側の各管体の移動距
離を算出する。
【0018】そして、制御装置は、各開口調整ジャッキ
群の前方側と後方側の各管体の移動距離が始点から所定
の変化点までの距離に等しくなった際、計画軌道データ
に基いて、各開口調整ジャッキ群の前方側と後方側との
管体間に所定の開口差を設けるよう、各開口調整ジャッ
キの作動を制御する。
【0019】そのため、推進当初、まず、先頭管体が、
自動的に計画軌道に沿って曲線状に推進されて敷設さ
れ、後続の管体がそれに追従して敷設されることとな
る。ちなみに、管体が小口径であれば、後続の管体の後
端に緩衝材だけが配置されて開口調整ジャッキで調整さ
れなくもと、緩衝材が撓んで、その後続の管体が前方の
管体に追従し易く、さらに、一般に小口径の管体の敷設
距離が短いことともあいまって、精度をあまり低下させ
ずに後続の管体を敷設することが可能となる。
【0020】そしてまた、管体相互間には、開口調整ジ
ャッキでなく、コストの安価な緩衝材が配設されてお
り、管体内に作業者が入れない小口径の管体を敷設する
場合でも、敷設後に緩衝材を回収しなくとも、工費を安
価に抑えることができる。
【0021】なお、軟弱な土質の場合等には、第3番目
以後の管体相互間に開口調整ジャッキ群を配置させるこ
とがあり、この場合には、第3番目以後の管体相互間に
緩衝材ばかりを配置させた場合より、敷設する精度を向
上させることができる。
【0022】したがって、第1番目の推進工法と推進装
置では、作業者の入れない小口径の管体を精度良く曲線
状に自動的に敷設できる。そして、作業者の手作業を極
力少なくでき、工期や工費を低減することができる。
【0023】さらに、第1番目の推進装置において、先
頭の管体に、管体の水平方向の軸方向を検出する方位セ
ンサを配置させるとともに、制御装置に表示器を接続さ
せ、制御装置に、先頭の管体の移動距離と方位センサか
らの信号とに基づいて、先頭の管体の施工軌跡を表示器
で表示させるようにすれば、一層の工期と工費の低減化
を図ることができる。なお、従来の施工軌道の計測は、
管体内部に作業者が入り、見通しできる区間ずつで、順
次、光波距離計やトランシット等を配設して計測してい
た。そのため、内部に作業者が入れない小口径の管体の
敷設では、管体の曲線状の敷設が起点から終点まで見通
せる場合にのみ計測が可能であり、殆どの曲線状の施工
軌道の計測が行なえなかった。
【0024】本発明に係る第2番目の推進工法と推進装
置では、第1番目の推進工法と推進装置との先頭管体
に、水平方向の方位を検出可能な方位センサを配置させ
るとともに、制御装置に、計画軌道を水平面上での2次
元で表したxy座標データとして入力させておく。
【0025】そして、本発明に係る第2番目の推進工法
と推進装置では、先頭の管体の後方に、順次、後続の管
体が推進されるにつれて、制御装置は、元押し検出セン
サからの信号に基く推進距離と、各開口調整ジャッキ群
における各開口調整検出センサからの信号に基く平均ス
トロークと、から、先頭管体の移動距離を算出し、ま
た、この移動距離に対応した計画軌道上の接線方向をx
y座標データから算出する。
【0026】そして、制御装置は、まず、接線方向の算
出値と方位センサからの信号に基く先頭管体の方位とに
差が生じないように、先頭管体直後の先頭の開口調整ジ
ャッキ群の作動を制御する。
【0027】また、制御装置は、先頭管体と直後の後方
側の管体との間に設けるべき開口差を、先頭開口調整ジ
ャッキ群の各開口調整ジャッキのストロークを検出して
いる各開口調整検出センサから算出して、記憶してお
く。
【0028】そして、制御装置は、元押し検出センサか
らの信号に基く推進距離と、各開口調整ジャッキ群にお
ける各開口調整検出センサからの信号に基く平均ストロ
ークと、から、後続の開口調整ジャッキ群の直前の管体
の移動距離を算出し、後続の開口調整ジャッキ群の直前
の各管体が先頭管体の制御位置に到達した際、開口調整
ジャッキ群を間にする前方側と後方側との管体間に、記
憶した開口差に対応する管長比で補正した開口差を生ず
るよう、後続の開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッ
キの作動を制御する。
【0029】そのため、本発明に係る第2番目の推進工
法と推進装置では、第1番目の推進工法と推進装置に比
べて、先頭管体がクローズドループ制御されて精度良く
計画軌道に沿って推進されて敷設され、その後続の管体
も先頭管体にならって推進されて敷設されることから、
第1番目の推進工法と推進装置に比べて、一層、精度良
く、小口径の管体を任意の、例えば、楕円等の曲線状に
敷設することができる。
【0030】そして勿論、本発明に係る第2番目の推進
装置では、制御装置が、先頭管体の移動距離と方位セン
サからの信号とに基づいて、先頭管体の施工軌跡を表示
器で表示できるため、工期と工費の低減化にも寄与でき
る。
【0031】本発明に係る第3番目の推進工法と推進装
置では、第2番目の推進工法と推進装置との先頭管体
に、さらに、鉛直方向の方位を検出可能な縦軸角センサ
を配設させるとともに、制御装置に、計画軌道を3次元
で表したxyz座標データとして入力させておく。
【0032】そして、本発明に係る第3番目の推進工法
と推進装置では、先頭の管体の後方に、順次、後続の管
体が推進されるにつれて、制御装置が、元押し検出セン
サからの信号に基く推進距離と、各開口調整ジャッキ群
における各開口調整検出センサからの信号に基く平均ス
トロークと、から、先頭管体の移動距離を算出し、ま
た、この移動距離に対応した計画軌道上の接線方向にお
ける水平方向方位及び鉛直方向縦軸角をxyz座標デー
タから算出する。
【0033】そして、制御装置は、まず、接線方向にお
ける水平方向方位及び鉛直方向縦軸角の算出値と、方位
センサ及び縦軸角センサからの信号に基く先頭管体の水
平方向方位及び鉛直方向縦軸角と、に差が生じないよう
に、先頭管体直後の先頭の開口調整ジャッキ群の作動を
制御する。
【0034】また、制御装置は、先頭管体と直後の後方
側の管体との間に設けるべき開口差を、先頭開口調整ジ
ャッキ群の各開口調整ジャッキのストロークを検出して
いる各開口調整検出センサから算出して、記憶してお
く。
【0035】そして、制御装置は、元押し検出センサか
らの信号に基く推進距離と、各開口調整ジャッキ群にお
ける各開口調整検出センサからの信号に基く平均ストロ
ークと、から、後続の開口調整ジャッキ群の直前の管体
の移動距離を算出し、後続の開口調整ジャッキ群の直前
の各管体が先頭管体の制御位置に到達した際、開口調整
ジャッキ群を間にする前方側と後方側との管体間に、記
憶した開口差に対応する管長比で補正した開口差を生ず
るよう、後続の開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッ
キの作動を制御する。
【0036】そのため、本発明の第3番目の推進工法と
推進装置では、第2番目の推進工法と推進装置に比べ
て、先頭管体が、3次元のxyz座標データに基づいて
クローズドループ制御されて精度良く計画軌道に沿って
推進されて敷設されることから、第2番目の推進工法と
推進装置に比べて、小口径の管体を3次元の任意の曲線
状に敷設することができる。
【0037】そして勿論、本発明に係る第3番目の推進
装置では、制御装置が、先頭管体の移動距離と方位セ
ンサ及び縦軸角センサからの信号とに基づいて、先頭
管体の施工軌跡を表示器で表示できるため、工期と工費
の低減化にも寄与できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0039】第1実施例の推進工法に使用する推進装置
M1は、図1に示すように、複数の鋼管やヒューム管等
からなる小口径(内径700mm以下)の管体1、開口調
整ジャッキ3、緩衝材11、開口調整管13、先頭の管
体1Aの前端側に配置される刃口やシールド機等からな
る先導管15、元押しジャッキ16、及び、制御装置2
2、を備えて構成されている。
【0040】実施例の開口調整ジャッキ3は、フィード
バック制御される油圧ジャッキ4を備えて構成されて、
管体1・1相互の端面間に、図2・3に示すように、上
下左右から45°ずらして4個ずつ配設され、4個ずつ
で1つの開口調整ジャッキ群2を構成することとなる。
【0041】この開口調整ジャッキ3の機構を簡単に説
明すると、シリンダ4a内で往復運動可能なピストンロ
ッド4bを配置させた油圧ジャッキ4と、ピストンロッ
ド4bのストロークを検出可能な差動トランス等からな
る開口調整検出センサ5と、油圧ジャッキ4に所定の油
圧を与える電磁弁6と、開口調整検出センサ5からの信
号を入力して電磁弁6を制御する演算器8と、を備えて
構成されている(図4参照)。
【0042】そして、シリンダ4aの元部側とピストン
ロッド4bの先端側とが、それぞれ、ブラケット9・1
0を利用して、隣合う管体1の前部側と後部側とに装着
されることとなる。ちなみに、図2・3は、管体1が鋼
管の場合を示すものであり、管体1がヒューム管の場合
には、管体1の厚みがあり、かつ、ヒューム管が引張力
に弱いため、図14・15に示すように、開口調整ジャ
ッキ3は、隣合う管体1の前部側と後部側との間に、ブ
ラケットを利用することなく、挿入される形で装着さ
れ、管体1を押す方向でのみ作動する。9は、鋼板製の
当板、10は、硬質ゴム板からなる緩衝材である。
【0043】なお、演算器8は、ピストンロッド4bが
所定のストロークとなるように、後述する制御装置本体
23からのコマンド信号とセンサ5からの信号の差を増
幅する増幅器であり、そして、増幅された差はさらにパ
ワアンプ7で電力増幅されて、電磁弁6が制御されるこ
ととなる。
【0044】この制御は、土中での管体1を推進させる
工法であることから、速い応答でなくとも良く、例え
ば、開口調整ジャッキ3を伝達函数の形で表すと、図5
に示すようになる。ここで、Kはゲイン、Sは積分を表
す。
【0045】そして、この制御では、油圧ジャッキ4
は、電磁弁6を流れる油量を積分した形でピストンロッ
ド4bを作動させることとなり、図示しない制御装置本
体23からのコマンド信号とセンサ5からの信号との差
がある限り、それが積分された形で、油圧ジャッキ4が
作動されることとなって、コマンド信号とセンサ5から
の信号とが零となるまで作動されることとなる。また、
電磁弁6、パワアンプ7、及び演算器8は、それぞれ、
入力に比例した出力を出すリニアな特性のものでも良い
が、コストの面で、演算器8をPWM(パルス幅変調)
方式とし、電磁弁6とパワアンプ7とを2位置オンオフ
制御として、全体として等価的に比例特性となるものと
しても良い。
【0046】このような開口調整ジャッキ3を備えた開
口調整ジャッキ群2では、管体1・1間の4個の内の左
右の2つずつの各々に、図示しない制御装置本体23か
らのコマンド信号を入力させれば、管体1・1間に所定
の開口差を設けることができる。なお、演算器8やパワ
アンプ7は、後述する制御装置22に配置されている。
【0047】そして、開口調整ジャッキ群2は、先頭の
管体1を計画軌道に沿って敷設させるために、少なくと
も、先頭の管体1Aと第2番目の管体1Bとの間と、第
2番目の管体1Bと第3番目の管体1Cとの間とに、配
設されている。
【0048】緩衝材11は、管体1の端面に当接可能な
連続状若しくは断続的な円環状として、発泡プラスチッ
ク材から形成され、例えば、商品名「カブスラー」
((株)信明産業製)が例示でき、厚さを10〜40mm
の範囲で適宜選択し、管体1の相互の間の一方の端面に
接着剤を利用して固着させておけば良い。緩衝材11
は、先頭の管体1Aの軌跡に追従して後続の管体1相互
間に開口差が生じようとする際、軌跡の曲線の内側部位
を圧縮変形させて、管体1を先頭管体1Aの曲線の軌跡
を追従させるとともに、管体1の端面に働く推進力の荷
重を平均化する役目を果すことになる。
【0049】そして、この緩衝材11は、開口調整ジャ
ッキ3よりコストが安価なため、管体1の敷設後に回収
しなくとも、施工コストの上昇を防ぐことができる。そ
のため、工費の低減化を図るためには、第3番目の以後
の管体相互間に、開口調整ジャッキ群2を配設するより
も、この緩衝材11を配設させることが望ましい。
【0050】なお、管体1の相互間に緩衝材11を配置
させる場合には、管体1の敷設される曲線の内側部位
で、管体1の端面に局部的に圧縮応力が作用し、管体1
が破損しないように、その圧縮応力を許容値以内に抑え
る必要があることから、その敷設する管体1の曲線軌道
の半径を制限する必要が生ずる。そして例えば、管体相
互の開口差を30mm以内にする必要があり、管体1の呼
び径が350mm以上の場合では、半径Rは、R≧T×B
c/S=2.43Bc/0.03=81Bcと制限され
ることとなる。Tは管長(2.43m)、Bcは管外
径、Sは開口差の上限(30mm)である。
【0051】開口調整管13は、鋼管からなる円筒形と
して、管体1・1相互の縁周囲と開口調整ジャッキ群2
若しくは緩衝材11の周囲とを覆うように配設されてい
る。これらの開口調整管13は、図1〜3に示すよう
に、管体1の外周面に配設されるゴムリング14に圧接
され、開口調整ジャッキ群2や緩衝材11の周囲の水密
性を確保することとなる。
【0052】元押しジャッキ16は、油圧ジャッキから
構成され、管体1を推進させるためのものである。この
元押しジャッキ16は、計画軌道の始点となる位置に掘
削された竪坑19内に複数配置されて、竪坑19の内周
面の一面を支持壁20とし、各々の元押しジャッキ16
のピストンロッド16bを同時に同じ長さ伸ばして管体
1を推進させることとなる。なお、ピストンロッド16
bのストロークは、管体1の全長より短いため、鋼板等
からなるスペーサ18を複数利用して管体1を推進させ
ることとなる。ちなみに、ピストンロッド16bのスト
ロークが大きければ、スペーサ18は不要となる。
【0053】そして、元押しジャッキ16には、シリン
ダ16aに配置されてピストンロッド16bの移動した
ストロークを検出可能な差動トランス等からなる元押し
検出センサ17が配設されている。
【0054】制御装置22は、竪坑19の近傍に配設さ
れ、図6に示すように、制御装置本体23、表示器2
4、指示計25、キーボード26、操作盤27、電源2
8等を備えて構成されている。なお、竪坑19の近傍に
は、各開口調整ジャッキ3の油圧ジャッキ4や元押しジ
ャッキ16に油圧を供給する油圧源21が配設されてい
る。
【0055】第1実施例の制御装置本体23は、演算部
23aの他に所定の制御部・記憶部を備え、この制御装
置本体23には、変化点に開口調整ジャッキ群2の前方
側の管体1と後方側の管体1とが到達した際の、変化点
に到達した開口調整ジャッキ群2の前方側の管体1と後
方側の管体1との間に設けるべき開口差が、予め、キー
ボード26等を利用して、計画軌道データとして入力さ
れている。なお、この計画軌道データは、表示器24に
より表示可能としている。
【0056】そして、制御装置本体23は、元押し検出
センサ17からの信号に基く推進距離と、各開口調整ジ
ャッキ群2における各開口調整検出センサ5からの信号
に基く平均ストロークと、から、開口調整ジャッキ群2
の前方側の管体1と後方側の管体1の移動距離を算出す
る。なお、管体相互間に、緩衝材11を設けている場合
には、管体1の推進時、緩衝材11が圧縮変形するが、
その圧縮量は、管体1の全長から見て小さいため、推進
距離の算出時には、無視する。
【0057】そしてさらに、制御装置本体23は、開口
調整ジャッキ群2の前方側の管体1と後方側の管体1と
の移動距離が始点から変化点までの距離に等しくなった
際、計画軌道データに基いて、変化点に到達した開口調
整ジャッキ群2の前方側の管体1と後方側の管体1との
間に所定の開口差を設けるよう、変化点に到達した開口
調整ジャッキ群2の前方側の管体1と後方側の管体1と
の間の各開口調整ジャッキ群2の開口調整ジャッキ3の
作動を制御するものである。なお、この制御装置本体2
3の制御を示すブロック図を図7に示す。
【0058】つぎに、計画軌道データとしての開口差に
ついて具体的に述べると、第1実施例の推進工法は、管
体1に対して先導管15・開口調整ジャッキ群2・緩衝
材11・開口調整管13を予め組み付けた3つのA・B
・Cのユニット単位で推進させるものである。ユニット
Aは、管体1の先端に先導管15を取り付けるととも
に、管体1の後端に開口調整ジャッキ群2と開口調整管
13とを取り付けて構成される。ユニットBは、管体1
の後端に開口調整ジャッキ群2と開口調整管13とを取
り付けて構成される。ユニットCは、管体1の後端に緩
衝材11と開口調整管13とを取り付けて構成される。
【0059】そして、特公平1−56240号公報に記
載されているのと同様に、図8に示すように、計画軌道
の変化点として直線部から曲線部が始る始曲点にユニッ
トAが到達した後、ユニットAがそのユニットAの長さ
分推進された際には、ユニットAは、曲線部の弦を構成
することが望ましい。そのため、予め、ユニットAが始
曲点に到達した際、その後の推進後に曲線部の弦を構成
可能なように、後続のユニットBとの間に、所定の開口
差を設ける。
【0060】図8に示す場合には、開口差S1は、S1
=Wtan δ(Wtan δ1/2=W・δ1/2=W・Ta
/2R)となる。なお、WはユニットA・Bの外径、δ
は開口角度、TaはユニットAの長さ、Rは曲線の曲率
半径である。
【0061】その後、ユニットAの後続のユニットBが
始曲点に到達して、さらに、ユニットBがそのユニット
Bの長さ分推進された際にも、図9に示すように、ユニ
ットAは、ユニットBとともに曲線部の弦を構成するこ
とが望ましい。そのため、予め、ユニットBが始曲点に
到達した際、その後の推進後にユニットAとユニットB
とが曲線の弦を構成可能なように、後続のユニットBと
の間に、所定の開口差を設ける。
【0062】図9に示す場合には、開口差S1は、S1
=Wtan δ(Wtan (δ1+δ2)/2=W(δ1+δ
2)/2=W(Ta+Tb)/2R)となる。Tbはユ
ニットBの長さである。
【0063】なお、ユニットB自体も曲線部に入り始め
であり、円滑にユニットAに追従できるように、ユニッ
トB・C間にも所定の開口差が必要となり、その開口差
S2は、既述の式に所定値を代入した、S2=Wtan δ
2/2(=W・δ2/2=W・Tb/2R)となる。
【0064】このように、ユニットAとユニットBとの
間の開口調整ジャッキ群2の開口調整を、ユニットAが
始曲点に到達した際と後続のユニットBが始曲点に到達
した際との2回にわたって行ない、また、後続のユニッ
トBとユニットCとの間の開口調整ジャッキ群2の開口
調整を、ユニットBが始曲点に到達した際に1回行なえ
ば、計画軌道の曲線部から直線部が始まるまでの終曲点
までは、ユニットAに関して、他の操作をしなくとも円
滑に計画軌道上を推進されることとなる。
【0065】そして、これらの開口調整は、直線部から
曲線部が始まる始曲点、曲線部から他の曲線が始まる変
曲点、及び曲線部から直線部が始まる終曲点等の変化点
で行なえば、所定の計画軌道に先頭のユニットAを推進
させることができる。
【0066】なお、ユニットB・C間では、ユニットB
が変化点に到達した際とユニットCが変化点に到達した
際との2回開口調整され、後続のユニットC・C間で
は、開口調整されないこととなるが、管体1が小口径で
あって、ユニットA・Bの後続のユニットCは、ユニッ
トA・Bに容易に追従して推進されて、さらに、小口径
の管体1では、その敷設距離が一般に短いことから、精
度の低下を抑えて、管体1を計画軌道に沿って推進する
ことができる。
【0067】ちなみに、土質が軟弱な場合等の理由によ
って敷設精度向上を図るためには、所定位置のユニット
C・C間に、管体1の後端に開口調整ジャッキ群2と開
口調整管13とを取り付けたユニットD(図示せず)を
1個若しくは2個配設させても良い。そして、ユニット
C・C間に、ユニットDを配設させる場合には、そのユ
ニットDを既述のユニットA・Bと同様な開口調整(ユ
ニットDの開口調整ジャッキ群2を2回開口調整する)
を行なえば良い。
【0068】そして、制御装置本体23には、変化点に
ユニットA・B若しくはユニットDが到達した際と、変
化点にそれらの後方のユニットB・Cが到達した際と
に、開口調整ジャッキ群2を有したユニットとその後方
側のユニットとの間に設けるべき開口差が予め計画軌道
データとして入力されている。なお、実際には、制御装
置本体23には、開口調整ジャッキ群2の各開口調整ジ
ャッキ3のストローク差が入力されている。そして、そ
の値は、開口調整ジャッキ群2の各開口調整ジャッキ3
が管体1・1間の上下左右から45°ずれた位置に配置
されているため、左右2個ずつの開口調整ジャッキ3の
ストローク差として、設けるべきユニット間の実際の開
口差の1/21/2 の値が入力されている。
【0069】また、制御装置本体23における各ユニッ
トの移動距離の演算は、つぎのようにして行なう。ま
ず、元押し検出センサ17からの信号に基き、1個分の
元押しジャッキ16のピストンロッド16bのストロー
クを積算し、先頭のユニットAの推進距離を算出する。
また、各開口調整検出センサ5からの信号に基き、横坑
内に配置された全ての開口調整ジャッキ群2において、
各々のジャッキ群2の各開口調整ジャッキ3の平均スト
ロークを算出する。そして、各ジャッキ群2の平均スト
ロークを横坑内の全てのジャッキ群2に対応させて積算
し、その値に、先に演算した先頭のユニットAの推進距
離を加算し、先頭のユニットAの移動距離を算出する。
【0070】そして、ユニットAの移動距離を基準に、
順次、所定のユニットまでの長さ(間にはいった各ユニ
ットの全長と開口調整ジャッキ群2の平均ストロークと
を加算した値)を減算すれば、各ユニットの移動距離を
算出することができる。
【0071】したがって、この第1実施例の推進工法と
推進装置M1では、竪坑19内に順次ユニットA、ユニ
ットB、ユニットC、ユニットDを挿入させて、元押し
ジャッキ16の推進力で各ユニットを推進させていけ
ば、制御装置本体23が、元押し検出センサ17とから
の信号に基く推進距離と、各開口調整ジャッキ群2にお
ける各開口調整検出センサ5からの信号に基く平均スト
ロークと、から、各ユニットの移動距離を算出し、さら
に、開口調整ジャッキ群2を有したユニットA・B・C
とその後方側のユニットとの移動距離が始点から変化点
までの距離に等しくなった際、計画軌道データに基い
て、変化点に到達したユニットA・B・Cとその後方側
のユニットとの間に所定の開口差を設けるよう、変化点
に到達したユニットA・B・Cとその後方側のユニット
との間の各開口調整ジャッキ群2の開口調整ジャッキ3
にコマンド信号を出力することとなる。
【0072】そのため、先頭のユニットAが自動的に計
画軌道に沿って曲線状に推進され、また、後続のユニッ
トがそれに追従して敷設され、既述の発明の作用・効果
の欄で述べたと同様な効果を奏することとなる。
【0073】なお、第1実施例の推進工法に使用する推
進装置M1において、先頭の管体1Aに、管体1Aの水
平方向の軸方向を検出する方位センサ29を配置させる
とともに、制御装置本体23に、先頭のユニットAの移
動距離と方位センサ29からの角度信号とに基づいて、
先頭のユニットAの施工軌跡をxy座標の形で表示器2
4で表示させるようにすれば、一層の工期と工費の低減
化を図ることができる。ちなみに、施工軌跡と計画軌道
とを同時に表示器24で表示できるようにすれば、施工
状況と施工軌道の精度とを同時に評価することができる
こととなる。
【0074】方位センサ29としては、ジャイロコンパ
スが例示でき、このジャイロコンパスは、高速回転する
コマ(ジャイロ)を用いて地球上の方位を検出すること
ができる。また、ジャイロコンパスでは、地球の自転に
よるジャイロの誤差を補正したり、その他、加速や減速
による誤差等を自動的に補正する各種方式を備えたもの
がある。例えば、液体安定器によるものや、ジャイロ球
を液中に浮かべ、ジャイロ中心と浮心とに差を設け、そ
の差により補正する方式等である。このようなジャイロ
コンパスは船舶の航行用として最も利用されている。
【0075】他の方位センサ29としては、回転軸が水
平に向いたこまを利用した水平軸ジャイロを利用して、
磁気コンパス、即ち、棒磁石を液中に浮かべて磁北を検
出するセンサの信号により、水平軸ジャイロの方位誤差
の補正に利用する方式のジャイロ磁気コンパスが例示で
き、このコンパスは、航空機に利用されている。
【0076】さらに、高速回転するコマを利用するジャ
イロに代えて、棒の振動を利用した振動ジャイロや、ガ
ス流に作用するコリオリの力を利用したガスジャイロ
や、あるいは、レーザ光の光路差を利用したレーザジャ
イロ等の小型で高性能のジャイロも利用することができ
る。なお、これらの小型ジャイロは、角速度信号を出力
するので、この出力を電気回路や計算機で積分して方位
の角度信号とする。また、長時間にわたると誤差が蓄積
されるため、敷設中のユニットAが静止している時、こ
れらのジャイロから出力される信号が誤差となることか
ら、この誤差を消去して、精度を高めることができる。
【0077】つぎに、第2実施例の推進工法について説
明すると、この第2実施例で使用する推進装置M2は、
図1に示すように、推進装置M1の先導管15に水平方
向の方位を検知可能な方位センサ29を配設し、また、
制御装置22の本体33が、図10に示すように、2つ
の演算部33a・33bと所定の図示しない制御部・記
憶部とを備え、計画軌道を水平面上での2次元で表した
xy座標のデータを入力されるとともに、演算部33b
によって、計画軌道のxy座標データから求めた計画軌
道の接線方向における方位と方位センサ29からの信号
との誤差を無くすように、クローズドループ制御(フィ
ードバック制御)するものである。
【0078】なお、一般に、クローズドループ制御で
は、ループ内に構成要素の個々のゲインの積であるルー
プゲインを大にして、誤差信号を零にするように制御す
る。そして、演算部33bは、一般に調節計と呼ばれる
制御機器の役目をする部分である。調節計は、PID特
性、即ち、P(比例)、I(積分)、D(微分)の各特
性を合成した特性を有しており、制御すべき対象の特性
に合わせて、PIDの各特性を調整し得るようになって
いる。Pは全周波数帯域のゲインを調節する役目をし、
Iは低周波帯域のみ、Dは高周波帯域のみのそれぞれの
ゲインを調節する役目をする。このPIDの各ゲインを
制御対象に合せて調節し、ループゲインを高くすること
によって、誤差信号を零にする制御をする。誤差信号が
零になれば、計画軌道の接線方向の角度と方位センサか
らの角度信号とが一致し、ユニットAを計画軌道に正確
に一致させて敷設することができる。
【0079】また、第2実施例の制御装置本体33に入
力される2次元の座標データは、図11に示すように、
計画軌道の多数の箇所におけるxとyの値であり、キー
ボード26を利用して制御装置本体33に入力する。な
お、このデータは、計画軌道をドラムスキャナやカーブ
トレーサ等の図形読取装置を利用して制御装置本体33
に直接入力させても良い。また、このデータは、入力
後、表示器24で表示させ、確認することができるよう
に構成されている。
【0080】そして、制御装置本体33による制御は、
つぎのようにして行なう。
【0081】a.まず、元押し検出センサ17からの信
号に基き、1個分の元押しジャッキ16のピストンロッ
ド16bのストロークを積算し、先頭のユニットAの推
進距離を算出する。また、各開口調整検出センサ5から
の信号に基き、横坑内に配置された全ての開口調整ジャ
ッキ群2において、各々のジャッキ群2の各開口調整ジ
ャッキ3の平均ストロークを算出する。そして、各ジャ
ッキ群2の平均ストロークを横坑内の全てのジャッキ群
2に対応させて積算し、その値に、先に演算した先頭の
ユニットAの推進距離を加算し、先頭のユニットAの移
動距離(L)を算出する。
【0082】b.また、xy座標データから計画軌道の
各点におけるdLの成分のdyとdxを求め、各点の接
線方向の角度ψ0 を、ψ0 =tan-1 (dy/dx)とし
て演算して求める。
【0083】また、各点までの計画軌道上での長さL0
を、L0 =∫((dy)2 +(dx)21/2 として演
算する。そして、各点までの長さL0 と、各点での接線
角度ψ0 とを記憶部に記憶させる。
【0084】なお、a.b.での演算は演算部33aが
行なう。
【0085】c.演算部33bにおいて、移動距離
(L)に応じた接線角度ψ0 の信号が入力されるととも
に、方位センサ29からの角度信号ψが入力され、(ψ
0 −ψ)×(KI /S+KP +KD S)を演算する。
【0086】なお、KI は積分ゲイン、KP は比例ゲイ
ン、KD は微分ゲインである。また、1/Sは積分、S
は微分を表す。さらに、KI 、KP 、KD は、PID制
御の各制御ゲインであり、制御対象に合せて、予め定め
ておく。
【0087】そして、ψ0 −ψの値に応じて、先頭の開
口調整ジャッキ群2における左右の2つずつの開口調整
ジャッキ3を制御し、ψ0 −ψの値が零となるように制
御する。
【0088】なお、この時、移動距離(L)と角度信号
ψに基づいて、ユニットAの軌跡を、一定時間毎に演算
して記憶し、その施工軌道を表示器24に表示するよう
にする。
【0089】d.そして、ψ0 −ψの値が零となった際
の先頭の開口調整ジャッキ群2における各開口調整ジャ
ッキ3のストロークを検出している開口調整検出センサ
5の信号に基づいて、先頭のユニットAと後続のユニッ
トBとの間に設ける開口差を、制御装置本体33が記憶
する。
【0090】e.その後、ユニットAが順次推進され、
後続のユニットB・DがユニットAを制御した位置に移
動してきた際には、その位置に到達したユニットB・D
と直後のユニットとの間に、記憶した開口差を補正した
所定の補正開口差を生ずるよう、後続の開口調整ジャッ
キ群2の各開口調整ジャッキ3を制御する。
【0091】なお、後続のユニットの移動距離は、予
め、後続のユニットの長さTb・Tc・Td(Tcはユ
ニットCの長さ、TdはユニットDの長さである)を、
順次、制御装置本体33に入力させておき、演算部33
aにおいて、ユニットAの移動距離Lを基準に、そのユ
ニットまでの長さ(間にはいった各ユニットの全長と開
口調整ジャッキ群2の平均ストロークとを加算した値)
を減算すれば、算出することができる。
【0092】また、補正開口差は、各ユニットの長さが
相違するために、開口差を補正したものであり、演算部
33aにおいて、記憶した既述の開口差にユニット長比
(Tx(制御するユニットの長さ)/Ta(ユニットA
の長さ))を乗じた値である。
【0093】この第2実施例の推進工法と推進装置M2
では、先頭のユニットAがクローズドループ制御されて
精度良く計画軌道に沿って推進されて敷設され、この後
の後続のユニットB・C・DもユニットAにならって推
進されて敷設されることから、第1実施例の場合に比べ
て、一層、精度良く管体1を敷設することができる。ち
なみに、ユニットDを使用しない場合であっても、ユニ
ットAが精度良く計画軌道に沿って推進され、その後続
の開口調整ジャッキ群2を有したユニットBもそれにな
らって推進されることから、管体1が小口径であって、
敷設距離も短いこともあいまって、後続のユニットC
は、順次、精度低下を抑えて敷設されることとなる。つ
ぎに、第3実施例の推進工法について説明すると、この
第3実施例で使用する推進装置M3は、図1に示すよう
に、推進装置M1の先導管15に、水平方向の方位を検
知可能な方位センサ29と、鉛直方向の縦軸角を検知可
能な縦軸角センサ30とを配設し、また、制御装置22
の本体43が、図12に示すように、2つの演算部43
a・43bと所定の図示しない制御部・記憶部とを備
え、計画軌道を3次元で表したxyz座標のデータを入
力されるとともに、演算部33bによって、計画軌道の
xyz座標データから求めた水平方向方位及び鉛直方向
縦軸角と方位センサ29・縦軸角センサ30とからの信
号との誤差を無くすように、クローズドループ制御(フ
ィードバック制御)するものである。
【0094】縦軸角センサ30としては、方位センサ2
9と同様に、各種のジャイロを利用することができ、例
えば、コマの回転を利用したジャイロでは、回転軸が垂
直方向を向いたものを用いる。この場合、時間の経過に
伴なって、誤差が生ずるので、重錘を利用して鉛直方向
を検知し、その信号によりジャイロの回転軸が常に鉛直
方向に向くように修正する。
【0095】また、方位センサ29で説明した振動ジャ
イロ・ガスジャイロ・レーザジャイロも鉛直方向の縦軸
角速度を検知可能な方向に取り付けることにより、同様
に用いることができる。なお、これらのジャイロにおい
て、角速度信号を積分して角度信号を得ることや、ユニ
ットAの静止時を利用して誤差を消去する等のことは、
既述したのと同様である。
【0096】さらに、縦軸角センサ30として、重錘を
利用して構成することもできる。即ち、不要な振動が生
じないように、重錘をダンピングオイル等に振子のよう
に垂らし、その振子と周囲の先導管15と一体となった
部位との傾斜を検知して行なう。この場合、そのセンサ
からの出力は、ユニットAの土中で掘り進む際の振動成
分が含まれるが、必要な信号は極めて低周波の成分が必
要となることから、センサからの出力をローパスフィル
タを通して、振動によるノイズ成分を除去すれば良い。
【0097】さらに、方位センサ29と縦軸角センサ3
0とを一体的にしたものとして、ユニットAが掘削前進
する際に、土面の抵抗によるローリングモーメントを受
けて、若干のロール角偏位を伴なうことを考慮し、慣性
空間座標における方位や縦軸角を検出することが望まし
い。このためのセンサとしては、航空機に使用されてい
る慣性航法装置が例示できる。この慣性航法装置をユニ
ットAに取り付けて用いる場合には、まず、ユニットA
の3軸、すなわち、縦軸角(ピッチ角)、横揺れ角(ヨ
ー角)、及び偏揺れ角(ロール角)をレーザジャイロ等
を3軸の各々に用いて、各々の角速度を検出し、これら
を電気的に積分して、各々の角度信号を得る。その後、
慣性航法装置内のコンピュータにより、前記の3軸角度
信号を、各々、慣性空間座標における値に座標変換し
て、慣性空間座標における方位角や縦軸角を得て、それ
らの方位角や縦軸角の角度信号を制御装置本体43が入
力するようにしても良い。
【0098】この第3実施例の制御装置本体43に入力
される3次元の座標データは、図13に示すように、計
画軌道の多数の箇所におけるxとyとzの値であり、キ
ーボード26を利用して制御装置本体43に入力する。
また、このデータは、入力後、表示器24で表示させ、
確認することができるように構成されている。
【0099】そして、制御装置本体43による制御は、
つぎのようにして行なう。
【0100】a.まず、元押し検出センサ17からの信
号に基き、1個分の元押しジャッキ16のピストンロッ
ド16bのストロークを積算し、先頭のユニットAの推
進距離を算出する。また、各開口調整検出センサ5から
の信号に基き、横坑内に配置された全ての開口調整ジャ
ッキ群2において、各々のジャッキ群2の各開口調整ジ
ャッキ3の平均ストロークを算出する。そして、各ジャ
ッキ群2の平均ストロークを横坑内の全てのジャッキ群
2に対応させて積算し、その値に、先に演算した先頭の
ユニットAの推進距離を加算し、先頭のユニットAの移
動距離(L)を算出する。
【0101】b.また、xyz座標データから計画軌道
の各点におけるdLの成分のdyとdxとdzを求め、
各点の接線方向の水平方向成分の角度ψ0 と鉛直方向成
分の角度θ0 とを、ψ0 =tan-1 (dy/dx)、θ0
=tan-1 (dz/dx)として演算して求める。
【0102】また、各点までの計画軌道上での長さL0
を、L0 =∫((dy)2 +(dx)2 +(dz)2
1/2 として演算する。そして、各点までの長さL0 と、
各点での角度ψ0 、θ0 とを記憶部に記憶させる。
【0103】なお、a.b.での演算は演算部43aが
行なう。
【0104】c.演算部43bにおいて、移動距離
(L)に応じた角度ψ0 ・θ0 の信号が入力されるとと
もに、方位センサ29からの角度信号ψと、縦軸角セン
サ30からの角度信号θと、が入力され、(ψ0 −ψ)
×(KI /S+KP +KD S)と、(θ0 −θ)×(G
I /S+GP +GD S)とを演算する。
【0105】なお、KI 、GI は積分ゲイン、KP 、G
P は比例ゲイン、KD 、GD は微分ゲインである。ま
た、1/Sは積分、Sは微分を表す。さらに、KI 、K
P 、K D 、GI 、GP 、GD は、PID制御の各制御ゲ
インであり、制御対象に合せて、予め定めておく。
【0106】そして、(ψ0 −ψ)と(θ0 −θ)との
値に応じて、先頭の開口調整ジャッキ群2における左右
上下の2つずつの開口調整ジャッキ3を制御し、(ψ0
−ψ)と(θ0 −θ)との値が零となるように制御す
る。
【0107】なお、この時、移動距離(L)と角度信号
ψ・θに基づいて、ユニットAの軌跡を一定時間毎に演
算して記憶し、その施工軌道を表示器24に表示するよ
うにする。
【0108】d.そして、(ψ0 −ψ)と(θ0 −θ)
との値が零となった際の先頭の各開口調整ジャッキ3の
ストロークを検出している開口調整検出センサ5の信号
に基づいて、先頭のユニットAと後続のユニットBとの
間に設ける開口差を、制御装置本体43が記憶する。
【0109】e.その後、ユニットAが順次推進され、
後続のユニットB・DがユニットAを制御した位置に移
動してきた際には、その位置に到達したユニットB・D
と直後のユニットとの間に、記憶した開口差を補正した
所定の補正開口差を生ずるよう、後続の開口調整ジャッ
キ群2の各開口調整ジャッキ3を制御する。
【0110】なお、後続のユニットの移動距離の算出
は、第2実施例と同様であり、予め、後続のユニットの
長さTb・Tc・Tdを、順次、制御装置本体43に入
力させておき、演算部43aにおいて、ユニットAの移
動距離Lを基準に、そのユニットまでの長さ(間にはい
った各ユニットの全長と開口調整ジャッキ群2の平均ス
トロークとを加算した値)を減算すれば、算出すること
ができる。
【0111】また、補正開口差も、第2実施例と同様
に、演算部43aにおいて、記憶した既述の開口差にユ
ニット長比(Tx(制御するユニットの長さ)/Ta
(ユニットAの長さ))を乗じた値である。
【0112】この第3実施例の推進工法と推進装置M3
では、第2実施例の効果に加え、3次元の計画軌道にお
ける任意の曲線に沿って、精度良く管体1を敷設するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の推進装置の概略を示す横断
面図である。
【図2】同実施例の開口調整ジャッキ群付近を示す縦断
面図である。
【図3】図2のIII −III 断面図である。
【図4】開口調整ジャッキの制御系ブロック図である。
【図5】図4を伝達函数の形に表したブロック図であ
る。
【図6】制御装置の正面図である。
【図7】第1実施例の制御系のブロック図である。
【図8】変化点(始曲点)にユニットが到達した後に、
さらに、計画軌道上でユニット長さ分推進された状態を
示す概略図である。
【図9】図8の状態からさらに後続のユニット長さ分推
進された状態を示す概略図である。
【図10】第2実施例の制御系のブロック図である。
【図11】計画軌道をxy座標で表した状態を示す図で
ある。
【図12】第3実施例の制御系のブロック図である。
【図13】計画軌道をxyz座標で表した状態を示す図
である。
【図14】開口調整ジャッキの変形例を示す縦断面図で
ある。
【図15】図14のXV−XV断面図である。
【符号の説明】
1…管体、 2…開口調整ジャッキ群、 3…開口調整ジャッキ、 5…開口調整検出センサ、 11…緩衝材、 13…開口調整管、 15…先導管、 16…元押しジャッキ、 17…元押し検出センサ、 22…制御装置、 23・33・43…制御装置本体、 24…表示器、 29…方位センサ、 30…縦軸角センサ、 M1・M2・M3…推進装置。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の管体と、所定の前後の管体相互の
    間に配置される複数の開口調整ジャッキから構成される
    開口調整ジャッキ群と、該開口調整ジャッキ群の配置さ
    れない前後の管体相互の間に配置される円環状の緩衝材
    と、前後の管体相互の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群
    若しくは前記緩衝材の周囲とを覆う開口調整管と、先頭
    の管体前端側に設けられる先導管と、最後部の管体を押
    圧する元押しジャッキと、前記開口調整ジャッキ群の各
    開口調整ジャッキのストロークを検出する開口調整検出
    センサと、前記元押しジャッキのストロークを検出する
    元押し検出センサと、前記開口調整検出センサ・元押し
    検出センサからの各信号を入力して前記開口調整ジャッ
    キと前記元押しジャッキとの作動を制御する制御装置
    と、を備え、 前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭と第2番
    目との管体の間と、第2番目と第3番目との管体の間
    と、に配設され、 前記元押しジャッキを推進力として、直線部から曲線部
    が始まる始曲点、曲線部から他の曲線部が始まる変曲
    点、及び曲線部から直線部が始まる終曲点等の変化点を
    経て、前記各管体を始点から計画軌道に沿って推進させ
    る管体の推進工法であって、 前記制御装置に、前記変化点に前記各開口調整ジャッキ
    群の前方側と後方側との管体が到達した際の、前記前方
    側と前記後方側との管体の間に設けるべき開口差を、予
    め計画軌道データとして入力しておき、 前記制御装置が、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、前記各開口
    調整ジャッキ群の前方側と後方側の各管体の移動距離を
    算出し、 前記各開口調整ジャッキ群の前方側と後方側の各管体の
    移動距離が前記始点から前記変化点までの距離に等しく
    なった際、前記計画軌道データに基いて、前記各開口調
    整ジャッキ群の前方側と後方側との管体間に所定の開口
    差を設けるよう、前記各開口調整ジャッキの作動を制御
    することを特徴とする管体の推進工法。
  2. 【請求項2】 複数の管体と、所定の前後の管体相互の
    間に配置される複数の開口調整ジャッキから構成される
    開口調整ジャッキ群と、該開口調整ジャッキ群の配置さ
    れない前後の管体相互の間に配置される円環状の緩衝材
    と、前後の管体相互の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群
    若しくは前記緩衝材の周囲とを覆う開口調整管と、先頭
    の管体前端側に設けられる先導管と、最後部の管体を押
    圧する元押しジャッキと、前記開口調整ジャッキ群の各
    開口調整ジャッキのストロークを検出する開口調整検出
    センサと、前記元押しジャッキのストロークを検出する
    元押し検出センサと、前記開口調整検出センサ・元押し
    検出センサからの各信号を入力して前記開口調整ジャッ
    キと前記元押しジャッキとの作動を制御する制御装置
    と、を備え、 前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭と第2番
    目との管体の間と、第2番目と第3番目との管体の間
    と、に配設され、 前記元押しジャッキを推進力として、直線部から曲線部
    が始まる始曲点、曲線部から他の曲線部が始まる変曲
    点、及び曲線部から直線部が始まる終曲点等の変化点を
    経て、前記各管体を始点から計画軌道に沿って推進させ
    る管体の推進装置であって、 前記制御装置には、前記変化点に前記各開口調整ジャッ
    キ群の前方側と後方側との管体が到達した際の、前記前
    方側と前記後方側との管体の間に設けるべき開口差が、
    予め計画軌道データとして入力されており、 前記制御装置が、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、前記各開口
    調整ジャッキ群の前方側と後方側の各管体の移動距離を
    算出し、 前記各開口調整ジャッキ群の前方側と後方側の各管体の
    移動距離が前記始点から前記変化点までの距離に等しく
    なった際、前記計画軌道データに基いて、前記各開口調
    整ジャッキ群の前方側と後方側との管体間に所定の開口
    差を設けるよう、前記各開口調整ジャッキの作動を制御
    することを特徴とする管体の推進装置。
  3. 【請求項3】 複数の管体と、所定の前後の管体相互の
    間に配置される複数の開口調整ジャッキから構成される
    開口調整ジャッキ群と、該開口調整ジャッキ群の配置さ
    れない前後の管体相互の間に配置される円環状の緩衝材
    と、前後の管 体相互の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群
    若しくは前記緩衝材の周囲とを覆う開口調整管と、先頭
    の管体前端側に設けられる先導管と、最後部の管体を押
    圧する元押しジャッキと、前記開口調整ジャッキ群の各
    開口調整ジャッキのストロークを検出する開口調整検出
    センサと、前記元押しジャッキのストロークを検出する
    元押し検出センサと、前記先頭の管体に配置されて該管
    体の水平方向の軸方向を検出する方位センサと、前記開
    口調整検出センサ・元押し検出センサ・方位センサから
    の各信号を入力して前記開口調整ジャッキと元押しジャ
    ッキとの作動を制御する制御装置と、を備え、 前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭と第2番
    目との管体の間と、第2番目と第3番目との管体の間
    と、に配設され、 前記元押しジャッキを推進力として、前記各管体を始点
    から曲線部を含んだ計画軌道に沿って推進させる管体の
    推進工法であって、 前記制御装置に、前記計画軌道を水平面上での2次元で
    表したxy座標データとして入力させておき、 前記制御装置が、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、先頭管体の
    移動距離を算出し、 該移動距離に対応した計画軌道上の接線方向を前記xy
    座標データから算出して、 該接線方向の算出値と前記方位センサからの信号に基く
    先頭管体の方位とに差が生じないように、先頭管体直後
    の先頭の開口調整ジャッキ群の作動を制御するととも
    に、 先頭管体と直後の後方側の管体との間に設けるべき開口
    差を、前記先頭開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッ
    キのストロークを検出しでいる各開口調整検出センサか
    ら算出して、記憶しておき、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、後続の前記
    開口調整ジャッキ群の直前の管体の移動距離を算出し、 後続の前記開口調整ジャッキ群の直前の各管体が先頭管
    体の前記制御位置に到達した際、前記開口調整ジャッキ
    群を間にする前方側と後方側との管体間に、記憶した前
    記開口差に対応する管長比で補正した開口差を生ずるよ
    う、後続の開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
    作動を制御することを特徴とする 管体の推進工法。
  4. 【請求項4】 複数の管体と、所定の前後の管体相互の
    間に配置される複数の開口調整ジャッキから構成される
    開口調整ジャッキ群と、該開口調整ジャッキ群の配置さ
    れない前後の管体相互の間に配置される円環状の緩衝材
    と、前後の管体相互の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群
    若しくは前記緩衝材の周囲とを覆う開口調整管と、先頭
    の管体前端側に設けられる先導管と、最後部の管体を押
    圧する元押しジャッキと、前記開口調整ジャッキ群の各
    開口調整ジャッキのストロークを検出する開口調整検出
    センサと、前記元押しジャッキのストロークを検出する
    元押し検出センサと、前記先頭の管体に配置されて該管
    体の水平方向の軸方向を検出する方位センサと、前記開
    口調整検出センサ・元押し検出センサ・方位センサから
    の各信号を入力して前記開口調整ジャッキと元押しジャ
    ッキとの作動を制御する制御装置と、該制御装置に接続
    される表示器と、を備え、 前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭と第2番
    目との管体の間と、第2番目と第3番目との管体の間
    と、に配設され、 前記元押しジャッキを推進力として、前記各管体を始点
    から曲線部を含んだ計画軌道に沿って推進させる管体の
    推進装置であって、 前記制御装置に、前記計画軌道水平面上での2次元
    で表したxy座標データとして入力されており、 前記制御装置が、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、先頭管体の
    移動距離を算出し、 該移動距離に対応した計画軌道上の接線方向を前記xy
    座標データから算出して、 該接線方向の算出値と前記方位センサからの信号に基く
    先頭管体の方位とに差が生じないように、先頭管体直後
    の先頭の開口調整ジャッキ群の作動を制御するととも
    に、 先頭管体と直後の後方側の管体との間に設けるべき開口
    差を、前記先頭開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッ
    キのストロークを検出している各開口調整検出センサか
    ら算出して、記憶しておき、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、後続の前記
    開口調整ジャッキ群の直前の管体の移動距離を算出し、 後続の前記開口調整ジャッキ群の直前の各管体が先頭管
    体の前記制御位置に到達した際、前記開口調整ジャッキ
    群を間にする前方側と後方側との管体間に、記憶した前
    記開口差に対応する管長比で補正した開口差を生ずるよ
    う、後続の開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
    作動を制御し、 さらに、前記先頭管体の移動距離と前記方位センサから
    の信号に基づいて、先頭管体の施工軌跡を前記表示器に
    表示可能とした ことを特徴とする管体の推進装置。
  5. 【請求項5】 複数の管体と、所定の前後の管体相互の
    間に配置される複数の開口調整ジャッキから構成される
    開口調整ジャッキ群と、該開口調整ジャッキ群の配置さ
    れない前後の管体相互の間に配置される円環状の緩衝材
    と、前後の管体相互の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群
    若しくは前記緩衝材の周囲とを覆う開口調整管と、先頭
    の管体前端側に設けられる先導管と、最後部の管体を押
    圧する元押しジャッキと、前記開口調整ジャッキ群の各
    開口調整ジャッキのストロークを検出する開口調整検出
    センサと、前記元押しジャッキのストロークを検出する
    元押し検出センサと、前記先頭の管体に配置されて該管
    体の水平方向の軸方向を検出する方位センサと、先頭の
    管体に配置されて該管体の鉛直方向の軸方向を検出する
    縦軸角センサと、前記開口調整検出センサ・元押し検出
    センサ・方位センサ・縦軸角センサからの各信号を入力
    して前記開口調整ジャッキと元押しジャッキとの作動を
    制御する制御装置とを備え、 前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、先頭と第2番
    目との管体の間と、第2番目と第3番目との管体の間
    と、に配設され、 前記元押しジャッキを推進力として、前記各管体を始点
    から曲線部を含んだ計画軌道に沿って推進させる管体の
    推進工法であって、 前記制御装置に前記計画軌道を3次元で表したxy
    座標データとして入力させておき、 前記制御装置が、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、先頭管体の
    移動距離を算出し、 該移動距離に対応した計画軌道上の接線方向における水
    平方向方位及び鉛直方向縦軸角を前記xy座標データ
    から算出して、 該接線方向における水平方向方位及び鉛直方向縦軸角
    算出値と前記方位センサ及び前記縦軸角センサからの
    信号に基く先頭管体の水平方向方位及び鉛直方向縦軸角
    に差が生じないように、先頭管体直後の先頭の開口
    調整ジャッキ群の作動を制御するとともに、 先頭管体と直後の後方側の管体との間に設けるべき開口
    差を、前記先頭開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッ
    キのストロークを検出している各開口調整検出センサか
    ら算出して、記憶しておき、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、後続の前記
    開口調整ジャッキ群の直前の管体の移動距離を算出し、 後続の前記開口調整ジャッキ群の直前の各管体が先頭管
    体の前記制御位置に到達した際、前記開口調整ジャッキ
    群を間にする前方側と後方側との管体間に、記憶した前
    記開口差に対応する管長比で補正した開口差を生ずるよ
    う、後続の開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
    作動を制御することを特徴とする管体の推進工法
  6. 【請求項6】 複数の管体と、所定の前後の管体相互の
    間に配置される複数の開口調整ジャッキから構成される
    開口調整ジャッキ群と、該開口調整ジャッキ群の配置さ
    れない前後の管体相互の間に配置される円環状の緩衝材
    と、前後の管体相互の縁周囲と前記開口調整ジャッキ群
    若しくは前記緩衝材の周囲とを覆う開口調整管と、先頭
    の管体前端側に設けられる先導管と、最後部の管体を押
    圧する元押しジャッキと、前記開口調整ジャッキ群の各
    開口調整ジャッキのストロークを検出する開口調整検出
    センサと、前記元押しジャッキのストロークを検出する
    元押し検出センサと、前記先頭の管体に配置されて該管
    体の水平方向の軸方向を検出する方位センサと、先頭の
    管体に配置されて該管体の鉛直方向の軸方向を検出する
    縦軸角センサと、前記開口調整検出センサ・元押し検出
    センサ・方位センサ・縦軸角センサからの各信号を入力
    して前記開口調整ジャッキと元押しジャッキとの作動を
    制御する制御装置と、該制御装置に接続される表示器
    と、を備え、前記開口調整ジャッキ群が、少なくとも、
    先頭と第2番目との管体の間と、第2番目と第3番目と
    の管体の間と、に配設され、 前記元押しジャッキを推進力として、前記各管体を始点
    から曲線部を含んだ計画軌道に沿って推進させる管体の
    推進装置であって、 前記制御装置に、前記計画軌道3次元で表したxy
    z座標データとして入力されており、 前記制御装置が、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、先頭管体の
    移動距離を算出し、 該移動距離に対応した計画軌道上の接線方向における水
    平方向方位及び鉛直方向縦軸角を前記xyz座標データ
    から算出して、 該接線方向における水平方向方位及び鉛直方向縦軸角の
    算出値と、前記方位センサ及び前記縦軸角センサからの
    信号に基く先頭管体の水平方向方位及び鉛直方向縦軸角
    と、に差が生じないように、先頭管体直後の先頭の開口
    調整ジャッキ群の作動を制御するとともに、 先頭管体と直後の後方側の管体との間に設けるべき開口
    差を、前記先頭開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッ
    キのストロークを検出している各開口調整検出センサか
    ら算出して、記憶しておき、 前記元押し検出センサからの信号に基く推進距離と、前
    記各開口調整ジャッキ群における各開口調整検出センサ
    からの信号に基く平均ストロークと、から、後続の前記
    開口調整ジャッキ群の直前の管体の移動距離を算出し、 後続の前記開口調整ジャッキ群の直前の各管体が先頭管
    体の前記制御位置に到達した際、前記開口調整ジャッキ
    群を間にする前方側と後方側との管体間に、記憶した前
    記開口差に対応する管長比で補正した開口差を生ずるよ
    う、後続の開口調整ジャッキ群の各開口調整ジャッキの
    作動を制御さらに、前記先頭管体の移動距離と、前記方位センサ及
    び前記縦軸角センサからの信号と、に基づいて、先頭管
    体の施工軌跡を前記表示器に表示可能とした ことを特徴
    とする管体の推進装置
JP25402293A 1993-10-12 1993-10-12 管体の推進工法と推進装置 Expired - Fee Related JP2582720B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25402293A JP2582720B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 管体の推進工法と推進装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25402293A JP2582720B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 管体の推進工法と推進装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07109888A JPH07109888A (ja) 1995-04-25
JP2582720B2 true JP2582720B2 (ja) 1997-02-19

Family

ID=17259159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25402293A Expired - Fee Related JP2582720B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 管体の推進工法と推進装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2582720B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002276287A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Okumura Engineering Corp 曲線造形装置
JP4583284B2 (ja) * 2005-10-07 2010-11-17 大成建設株式会社 曲線推進工法及びその工法に用いられる元押しジャッキ
JP2010236193A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Sekisui Plastics Co Ltd 推進工法用推力伝達材の選定システム、選定方法、プログラム、および記録媒体
US7975392B1 (en) * 2010-03-10 2011-07-12 National Oilwell Varco, L.P. Downhole tool

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07109888A (ja) 1995-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8634991B2 (en) Grade control for an earthmoving system at higher machine speeds
GB2257864A (en) Determining deviations of a track section
CN101713999A (zh) 地下自主铲运机的导航控制方法
JPH07103781B2 (ja) 小口径管地中掘進機の操作方法
JP2582720B2 (ja) 管体の推進工法と推進装置
JP3383857B2 (ja) 管体の推進工法
JP2630557B2 (ja) 管体の推進工法と推進装置
EP0541804A1 (en) System for supporting drive of excavating type underground digging machine
JP2759639B2 (ja) 管体の推進工法と推進装置
JP2001140582A (ja) 管体の推進装置
JPS61251710A (ja) トンネル掘削における位置・姿勢検知方法
JP2789077B2 (ja) 管体の推進工法と推進装置
JP3268387B2 (ja) 管体の推進工法
JP2991603B2 (ja) 埋設管推進型掘進機及びその方向制御方法
JPH08338721A (ja) 小口径管用シールド掘進機の姿勢計測装置
JP2808421B2 (ja) 隧道の位置測定装置と管体の推進装置
JPH02232499A (ja) トンネル覆工機の自動測量位置決めシステム
JP2644152B2 (ja) シールド機の自動測量方法
JP3846828B2 (ja) 移動体の操舵角制御装置
JPH0348116A (ja) 小口径掘進機の位置姿勢計測装置
JPH072596U (ja) シールド掘進機
JPH05280982A (ja) トンネル掘進機の位置計測装置
JP2585125B2 (ja) 小口径管推進における自動方向制御装置およびその制御方法
JPH06158992A (ja) 小口径管推進機械の方向制御方法及び方向制御装置
JPH07317097A (ja) 直線掘削作業装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960806

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees