JP3266713B2 - 内視鏡の鉗子栓 - Google Patents

内視鏡の鉗子栓

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JP3266713B2
JP3266713B2 JP24913293A JP24913293A JP3266713B2 JP 3266713 B2 JP3266713 B2 JP 3266713B2 JP 24913293 A JP24913293 A JP 24913293A JP 24913293 A JP24913293 A JP 24913293A JP 3266713 B2 JP3266713 B2 JP 3266713B2
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    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/012Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor characterised by internal passages or accessories therefor
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡の鉗子チャン
ネル入口を閉塞するために用いられる内視鏡の鉗子栓に
関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡の鉗子栓は、ゴム等のように弾力
性のある部材によって作られ、鉗子その他の処置具類
(以下「鉗子等」という)を挿通するためのスリットが
入口に設けられている。このスリットは、通常は気密に
閉じていて、鉗子等を押し当てることによって開き、鉗
子チャンネル内に鉗子等を挿通することができる。
【0003】ただし、そのようなスリットだけでは、鉗
子等が挿通されている時に鉗子チャンネル内から外方へ
の漏れが生じるので、鉗子等の外径より少し小さな径の
中間シール孔をスリットより奥に配置して、鉗子等使用
時の気密性を向上させている。
【0004】しかし、このような2重構造の鉗子栓は、
そのままでは内側部分、特にスリットと中間シール孔と
の間の部分を洗浄、消毒するのが困難であり、患者間感
染の原因になるおそれがある。
【0005】そこで従来は、内視鏡の鉗子チャンネル入
口の口金に着脱自在な栓本体に中間シール孔だけを形成
して、スリットは栓本体に対して着脱自在に設けた栓蓋
体に形成し、使用後には栓蓋体を栓本体から取り外して
双方をよく洗浄、消毒できるようにしていた(特開昭6
1−268224号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのようにし
て栓本体に着脱自在に設けられた栓蓋体は非常に小さな
ものになるので、洗浄時に栓本体から取り外した際に紛
失してしまうことが少なくない。
【0007】また使用時にも、栓蓋体を取り外した状態
で操作を行うことがあって、そのような場合には栓蓋体
を紛失するおそれがある。かといって、紛失しないよう
に栓蓋体を手に持っていたのでは著しく操作し難いもの
になってしまう。
【0008】そこで、栓本体と栓蓋体とを帯状の連結部
で連結した形状に、全体をゴムで一体に形成したものも
ある(特開昭61−268224号)。しかし、そのよ
うに全体をゴムで一体に形成すると、栓蓋体が栓本体の
開口部から外れることが外観上全くわからないので、栓
蓋体を栓本体に取り付けたまま洗浄、消毒して、内部が
よく洗浄、消毒されないままになってしまうことがあっ
た。
【0009】そこで本発明は、栓蓋体が栓本体とは別物
であることがはっきりと認識され、しかも栓蓋体を栓本
体から外しても紛失し難い内視鏡の鉗子栓を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡の鉗子栓は、内視鏡の鉗子チャンネ
ル入口の口金に着脱自在に嵌合して上記口金に連通する
鉗子通路の途中に中間シール孔を有する弾力性のある部
材からなる栓本体と、上記栓本体の下側において上記口
金に着脱自在な取り付け部と、上記栓本体の上側におい
て上記鉗子通路の入口開口部に着脱自在な蓋部と、上記
取り付け部と上記蓋部とを上記栓本体の外側を通って連
結する連結部とを有する弾力性のある部材からなる栓蓋
体とを設け、上記栓本体と上記栓蓋体とを色を相違させ
て形成したことを特徴とする。
【0011】
【実施例】図面を参照して実施例を説明する。図2は内
視鏡を示しており、1は操作部、2は可撓性のある挿入
部、3は接眼部である。
【0012】挿入部2内には、その先端に開口する鉗子
チャンネル4が挿通されている。その鉗子チャンネル4
の基端部側は、操作部1下端部の挿入部2との連結部分
において、斜め上方に向けて開口している。そして、そ
の開口部分に鉗子栓10が取り付けられている。
【0013】図1は、鉗子栓10とその取り付け部を示
している。6は、鉗子チャンネル4の入口側開口に連通
接続された口金であり、いわゆるルアロック式の雌口金
状に形成されて、押さえナット7により操作部1に固定
されている。
【0014】この鉗子栓10は、互いに独立して形成さ
れた栓本体11と栓蓋体12とから成っている。栓本体
11は、弾力性のあるゴム材又は合成樹脂材等によっ
て、全体として厚肉の円筒状に形成されていて、その下
半部は、口金6の先側の外周部分に着脱自在に嵌合する
口金嵌合部14になっている。
【0015】この口金嵌合部14の内周面は、口金6の
外周面に密着する寸法に形成されていて、さらにその嵌
合部分の気密性を確実なものにするために、口金嵌合部
14の内周面から内方に向けて、環状に小さな突起15
が突設されている。
【0016】口金嵌合部14は、口金6の口元突起6a
と下部のフランジ状突起6bとの間に挟まれるようにな
っており、これによって、栓本体11を口金6に取り付
けた状態での、上下方向のがたつきが防止されている。
【0017】ただし、栓本体11を少し力を入れて上下
方向に動かせば、口金嵌合部14が口金6の口元突起6
aを乗り越えるように弾性変形をし、栓本体11を口金
6に対して着脱することができる。栓本体11の外周面
には、着脱の際に指先がよくひっかかるように、環状に
指かけ突起16が形成されている。
【0018】栓本体11の上半部の内腔は、鉗子等を挿
通するための鉗子通路17になっており、口金6に対し
て真直に連通している。そして、鉗子通路17の途中に
は、口金6側に向かって円錐状に突出する薄膜18が鉗
子通路17を塞ぐように形成され、その中央に、小さな
丸い孔からなる中間シール孔19が穿設されている。
【0019】栓蓋体12は、鉗子チャンネル4の口金6
に着脱自在な取り付け部21と栓本体11の上端面側に
おいて鉗子通路17の入口開口部に着脱自在な蓋部22
と、栓本体11の外側を通って蓋部22と取り付け部2
1とを連結する帯状の連結部23とが、弾力性のあるゴ
ム材又は合成樹脂材等によって一体に形成されている。
【0020】栓蓋体12と栓本体11とは、同じ材料で
形成してもよく、或いは異なる材料で形成してもよい。
ただし、いずれの場合であっても各々の色は、例えば灰
色と黒色のように、明確に相違させて形成されている。
【0021】栓蓋体12と栓本体11とは硬さを変えて
形成してもよく、例えば栓本体11は、注射筒を差し込
んで使用する際に注射筒が安定して固定されるように、
硬めの材料で形成し、栓蓋体12は、鉗子等の挿入性等
を考慮して柔らかめの材料で形成してもよい。ただしそ
のような場合でも、栓本体11と栓蓋体12とは色を相
違させて形成する。
【0022】栓蓋体12の取り付け部21は環状に形成
されていて、口金6の突出基部部分のフランジ状突起6
bの下側の溝6c内に、着脱自在にゆるく嵌合して取り
付けられる。
【0023】その結果、栓蓋体12の取り付け部21
は、栓本体11の底面と操作部1の表面との間に挟み込
まれる形で口金6に取り付けられるが、それらによって
強く挟み付けられない厚さに形成されているので、口金
6を中心にして回転させることができる。
【0024】このようにして栓蓋体12の取り付け部2
1は、栓本体11の下側の位置で口金6に嵌合するよう
に取り付けられるので、栓本体11が口金6に取り付け
られている状態では、取り付け部21を口金6に着脱す
ることはできない。
【0025】したがって、栓蓋体12を口金6に着脱す
る際には、栓本体11を口金6から取り外しておき、口
金6のフランジ状突起6bを乗り越えるように環状の取
り付け部21を弾性変形させることによって着脱を行
う。
【0026】蓋部22には、栓本体11の鉗子通路17
の開口部に内径方向に環状に突出形成された嵌め込み部
20に対して気密に嵌め合わせ可能な固定溝22aが形
成されている。
【0027】したがって、蓋部22を上方から栓本体1
1内に押し付けることによって、栓蓋体12の固定溝2
2aが栓本体11の嵌め込み部20と係合して、蓋部2
2が栓本体11に固定される。
【0028】その係合は、蓋部22から側方に延出して
形成された把持部22bを指先で摘んで上方に引き上げ
ることにより外れ、それによって、蓋部22が栓本体1
1から外れる。
【0029】蓋部22には、栓本体11へ取り付けた状
態において口金6と真直になる位置に鉗子挿入口22c
が形成され、その奥の薄膜部22dにスリット22eが
形成されている。このスリット22eは、栓本体11の
中間シール孔19に対向してそのすぐ外側に位置するよ
うになっている。
【0030】図3の正面断面図には、スリット22eが
線状に示されており、通常状態ではこのスリット22e
が完全に閉じていて、その内側と外側との間がシールさ
れている。
【0031】また、図4の斜視図にも示されるように、
薄膜部22dはスリット22e側へ突出する斜面に形成
されており、鉗子栓10の内部が高圧になると、この斜
面がその圧力に押されてスリット22eが強く閉塞され
る。
【0032】図1に戻って、連結部23は、可撓性及び
弾力性のある帯状に形成されており、栓蓋体12が栓本
体11に取り付けられた状態では、外方で大きくU字状
に曲げられた状態で取り付け部21と蓋部22とを連結
している。
【0033】このように構成された実施例の内視鏡の鉗
子栓においては、図1及び図2に示されるように、鉗子
栓10を鉗子チャンネル4入口の口金6に取り付けた使
用状態においては、挿入部2の先端が挿入された体腔内
圧力の上昇によって、鉗子チャンネル4内の空気等が口
金6を通って外方に噴出しようとするが、スリット22
eによって空気の漏れが止められている。
【0034】鉗子チャンネル4に鉗子等を挿通する際に
は、図5に示されるように、鉗子等50を、上方から口
金6内にそのまま挿入する。鉗子等50を上方から押し
込む動作によって、スリット22e及び中間シール孔1
9が弾性変形して押し拡げられるので、鉗子等50は、
容易に口金6内から鉗子チャンネル4内へと挿通され
る。
【0035】この状態のときは、中間シール孔19の内
縁部分が鉗子等50のシャフト外周面に密着することに
よって、鉗子栓10の内外間のシールが行われる。した
がって、使用する鉗子等50のシャフトの外径寸法に適
合した径の中間シール孔19を有する鉗子栓10を、選
択して使用することが望ましい。ただし、栓本体11の
みを交換して、栓蓋体12は共用することも可能であ
る。
【0036】また、非常に腰の弱い処置具などを使用す
る際に、スリット22eを通過させると抵抗が大きすぎ
て処置具が折れてしまうような場合がある。そのような
ケースでは、使用時に蓋部22だけを取り外す必要があ
るが、図6に示されるように、栓蓋体12の取り付け部
21が口金6に取り付けられた状態を保っているので、
蓋部22も含めて栓蓋体12全体が、操作部1から分離
されることなく保持される。
【0037】使用後に、鉗子栓10を口金6から取り外
して洗浄、消毒する際には、栓本体11と栓蓋体12の
色が相違しているので、それらが別部品であることが一
目瞭然である。したがって、鉗子栓10の構造を熟知し
ていない使用者などでも、栓本体11と栓蓋体12とを
分離できることに気付き、蓋部22を栓本体11から取
り外して、鉗子栓10の内部まで洗浄、消毒を確実に行
うことができる。
【0038】また、栓蓋体12は蓋部22部分単独の大
きさに比べれば3〜4倍の大きさなので、取り外した際
に紛失するおそれも少ない。なお、本発明は上記実施例
に限定されるものではなく、例えば中間シール孔19は
丸孔以外の形状でもよく、蓋部22がめくら蓋になって
いてもさしつかえない。
【0039】
【発明の効果】本発明の内視鏡の鉗子栓によれば、使用
中には、蓋部を栓本体から取り外しても栓蓋体全体が口
金に保持されているので、蓋部を手で保持しておく必要
がなくて操作性が良く、また栓蓋体を紛失するおそれが
ない。
【0040】そして、使用後に鉗子栓を口金から取り外
して洗浄、消毒する際には、栓本体と栓蓋体の色が相違
しているので、それらが別部品であることが一目瞭然で
あり、鉗子栓の構造を熟知していない使用者などでも、
それらを分離できることに気付いて、鉗子栓の内部まで
確実に洗浄、消毒することができる。
【0041】また、栓本体は、蓋部が取り付け部及び連
結部と一体に形成されているので、蓋部部分単独の大き
さに比べれば、相当に大きなものになり、洗浄、消毒時
の紛失のおそれも少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の鉗子栓部分の側面断面図である。
【図2】実施例の内視鏡の側面図である。
【図3】実施例の鉗子栓部分の正面断面図である。
【図4】実施例の鉗子栓の蓋部の斜視図である。
【図5】実施例の鉗子栓に鉗子等を挿通した状態の正面
断面図である。
【図6】実施例の鉗子栓の栓本体から蓋部を取り外した
状態の側面図である。
【符号の説明】
4 鉗子チャンネル 6 口金 10 鉗子栓 11 栓本体 12 栓蓋体 17 鉗子通路 19 中間シール孔 21 取り付け部 22 蓋部 23 連結部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−120832(JP,A) 特開 昭61−268224(JP,A) 実開 平2−39701(JP,U) 実開 昭63−79903(JP,U) 実開 昭54−150687(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32 G02B 23/24 - 23/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内視鏡の鉗子チャンネル入口の口金に着脱
    自在に嵌合して、上記口金に連通する鉗子通路の途中に
    中間シール孔を有する弾力性のある部材からなる栓本体
    と、 上記栓本体の下側において上記口金に着脱自在な取り付
    け部と、上記栓本体の上側において上記鉗子通路の入口
    開口部に着脱自在な蓋部と、上記取り付け部と上記蓋部
    とを上記栓本体の外側を通って連結する連結部とを有す
    る弾力性のある部材からなる栓蓋体とを設け、 上記栓本体と上記栓蓋体とを色を相違させて形成したこ
    とを特徴とする内視鏡の鉗子栓。
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