JP3266514B2 - 光ファイバーコネクタ - Google Patents

光ファイバーコネクタ

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JP3266514B2 JP20048496A JP20048496A JP3266514B2 JP 3266514 B2 JP3266514 B2 JP 3266514B2 JP 20048496 A JP20048496 A JP 20048496A JP 20048496 A JP20048496 A JP 20048496A JP 3266514 B2 JP3266514 B2 JP 3266514B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の光ファイバ
ー固定具に備えるフェルールの先端同士を確実に当接さ
せて光ファイバー同士を光学的に接続する光ファイバー
コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
光通信システムにおける装置の切り換え、送受信ポート
の取り外し、装置の調整、測定等の着脱自在な光接続が
必要な箇所には光ファイバーを保持した一対の光ファイ
バー固定具のフェルール先端同士を当接させて連結保持
することにより光ファイバー同士を光学的に接続する光
ファイバーコネクタが使用されている。
【0003】例えば、図6に示す光ファイバーコネクタ
20は、光ファイバー11を挿通固定する軸孔21aを
有するセラミック製のフェルール21と、該フェルール
21が嵌合する凹部22aを有するとともに、該凹部2
2aと連通し上記フェルール21の軸孔21aと同軸の
貫通孔22bを有する金属製又は樹脂製のフェルール支
持体22とからなり、上記フェルール21の軸孔21a
に光ファイバー11を挿入し、上記フェルール支持体2
2の貫通孔22bに接着剤13を充填して上記光ファイ
バー11を固着してなる一対の光ファイバー固定具23
と、該光ファイバー固定具23のフェルール21先端同
士を当接させて連結保持するスリーブ14とからなり、
該スリーブ14の外周には両端にネジ部を有するアダプ
タカプリング15が配設してあり、該アダプタカプリン
グ15の両端にカップリングナット16を螺合し、各カ
ップリングナット16とフェルール支持体22との間に
配設されたバネ17の押圧力でもって光ファイバー固定
具23のフェルール21先端同士を当接させ、光ファイ
バー11同士を光学的に接続するようになっていた。
【0004】ところで、光ファイバー11同士を確実に
当接させるためにはフェルール支持体22より突出する
フェルール21の長さ(以下、段長という)が重要であ
り、この段長が短すぎるとスリーブ14内でフェルール
21同士を当接させることができないために光接続が不
能となり、逆に、段長が長すぎるとアダプタカプリング
15とカップリングナット16との距離が足りなくな
り、コネクタ20を構成することができないといった問
題がある。
【0005】その為、上記光ファイバー固定具23とし
ては図7(a)に示すようなフェルール21の端面をフ
ェルール支持体22の凹部22a底面に当接させて嵌合
した底付き仕様のものと、図7(b)に示すようなフェ
ルール21の端面をフェルール支持体22の凹部22a
底面と隙間を設けて嵌合した底浮き仕様のものが使用さ
れていた。
【0006】ところが、図7(a)のような底付き仕様
の光ファイバー固定具23では、段長管理のためにフェ
ルール21およびフェルール支持体22の凹部22aの
寸法精度を厳しくする必要があり、そのために緻密な作
業が必要となり作業効率が悪いといった課題があった。
【0007】一方、図7(b)のような底浮き仕様の光
ファイバー固定具23では、段長管理を自由に行うこと
ができるものの、フェルール支持体22の貫通孔22b
に充填した接着剤13をフェルール21の端面とフェル
ール支持体22の凹部22a底面との間に充分な量の接
着剤13を供給することができず空気溜まりが形成され
ることから、信頼性が低いといった課題があった。
【0008】即ち、フェルール21とフェルール支持体
22の凹部22aとの間に空気溜まりがあると、長期使
用中に接着剤が大気中の水分を吸収して体積変化を生
じ、この体積変化により光ファイバー11を破損する恐
れがあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、軸孔に光ファイバーを挿通固定してなるフェ
ルールと、該フェルールが嵌合する凹部を有するフェル
ール支持体とからなる一対のファイバー固定具の先端同
士を当接して連結保持することにより光ファイバー同士
を光学的に接続する光ファイバーコネクタにおいて、上
記フェルール支持体の凹部底面に凸部を設け、該凸部に
フェルールの端面を当接させた状態で固定してなる光フ
ァイバー固定具を具備させたものである。
【0010】
【作用】本発明は、光ファイバー固定具を構成するフェ
ルール支持体の凹部底面に凸部を設け、該凸部にフェル
ールを当接させるようにしたことから、フェルールの端
面とフェルール支持体の凹部との間に空気溜まりを形成
することなく接着剤を充填することができる。
【0011】また、本発明は、フェルールの段長管理を
フェルール支持体の凹部底面に設けた凸部と当接させる
ことにより行うようにしてある。即ち、フェルールがフ
ェルール支持体の凹部底面に設けた凸部と当接した時に
は予め段長が長くなるように設定しておき、フェルール
をさらに押圧して凸部の先端を変形させることにより最
適な段長に調整するようにしてある。その為、フェルー
ルおよびフェルール支持体の凹部の寸法公差を厳しくし
なくても微妙な段長管理を容易に行うことができる。な
お、本発明ではフェルールがフェルール支持体の凹部底
面の凸部と当接した時に所定の段長となるように設定し
ておいても良いことは言うまでない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。
【0013】図1は本発明に係る光ファイバーコネクタ
10を示す縦断面図である。
【0014】本発明に係る光ファイバーコネクタ10
は、光ファイバー11を挿通固定する軸孔1aを有する
セラミック製のフェルール1と、該フェルール1が嵌合
する凹部2aを備え、該凹部2aの底面にはリング状の
凸部2cを有するとともに、上記凹部2aと連通しかつ
前記フェルール1の軸孔1aと同軸の貫通孔2bを有す
る金属製又は樹脂製のフェルール支持体2とからなり、
上記フェルール1の軸孔1aには光ファイバー11を挿
入し、上記フェルール支持体2の貫通孔2bに接着剤1
3を充填することにより上記光ファイバー11を固着し
てなる一対の光ファイバー固定具3と、該光ファイバー
固定具3のフェルール1先端同士を当接させて連結保持
するスリーブ14とから構成してあり、該スリーブ14
の外周には両端にネジ部を設けたアダプタカプリング1
5を配設するとともに、該アダプタカプリング15のネ
ジ部にカップリングナット16を螺合して各カップリン
グナット16とフェルール支持体2との間に配設したバ
ネ17の押圧力により光ファイバー固定具3のフェルー
ル1先端同士を当接させることにより光ファイバー11
同士を光学的に接続するようにしてある。
【0015】次に、図1の光ファイバーコネクタ10を
構成する光ファイバー固定具3について詳細に説明す
る。
【0016】図2は光ファイバー固定具3のみを示す縦
断面図、図3は光ファイバー固定具3を分解した状態を
示す斜視図、図4は光ファイバー固定具3の組み立て状
態を示す部分断面図であり、フェルール支持体2の凹部
2aにフェルール1を嵌入し、フェルール1の端面を上
記凹部2a底面に設けた断面形状が三角形をしたリング
状の凸部2cと当接させて配置する。この時、段長は所
定の長さより予め長く設定しておくと良い。そして、フ
ェルール1をさらに押圧して凸部2aの先端を変形させ
ることにより所定の段長に管理する。
【0017】即ち、凸部2aはフェルール1との接触面
積が小さく、フェルール1を構成するセラミックスに比
べて硬度の小さい金属や樹脂により形成してあることか
ら、凸部2bが金属からなる時には塑性変形させること
ができ、凸部2bが樹脂からなる時には弾性変形させる
ことができる。
【0018】その為、フェルール支持体2の凸部2cの
変形量を制御することでフェルール1の段長管理を容易
に行うことができ、従来の底付き仕様のようにフェルー
ル1やフェルール支持体2の寸法公差を厳しくする必要
がない。
【0019】なお、凸部2aを含むフェルール支持体2
の材質としては、ある程度の機械的強度を有する一方、
フェルール1を構成するセラミックスに比べ硬度の小さ
いものであれば良く、好ましくはステンレスや真鍮等の
金属やポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリカ
ーボネート(PC)等の樹脂により形成すれば良い。
【0020】また、凹部2a底面に形成する凸部2cの
配置位置としては、空気溜まりが形成されないようにす
るために、貫通孔2bとの境より0〜1mm離れた位置
Tに設けれることが好ましい。
【0021】さらに、本発明のような効果を奏すること
ができる凸部2bの他の形状としては、図5に示すよう
な断面形状が半楕円形、長方形、あるいはクサビ形状を
したリング状の凸部2bなど、フェルール1を押圧する
ことにより凸部2bの先端を変形させてフェルール1の
段長管理を容易に行うことができる構造であれば良い。
【0022】次に、先端部の光ファイバー被覆を除去し
た光ファイバー芯線12をフェルール支持体2の貫通孔
2bより挿入し、裸出した光ファイバー11をフェルー
ル1の軸孔1aに挿通させる。ここでフェルール1の軸
孔1aは光ファイバー11とほぼ同径としてある。その
為、フェルール1の軸芯と光ファイバー11の軸芯とを
ほぼ一致させることができ、一対のウエハー固定具3の
先端同士を当接させることにより、光ファイバー11同
士を確実に当接して接続することができる。
【0023】そして、フェルール支持体2の貫通孔2b
に接着剤13を注入すれば、フェルール1の端面、フェ
ルール支持体2の凸部2c及び貫通孔2bとで形成され
る空間に空気溜まりを形成することなく充填することが
でき、光ファイバー11を強固に接着固定することがで
きる。その為、上記ウエハー固定具3を用いれば信頼性
の高い光ファイバーコネクタ10を提供することができ
る。
【0024】また、図1に示す光ファイバーコネクタ1
0では、一対の光ファイバー固定具3として図2に示す
光ファイバー固定具3を用いた例を示したが、本発明は
少なくとも一方の光ファイバー固定具3を図2に示すよ
うな光ファイバー固定具3で構成してあれば良い。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、軸孔に
光ファイバーを挿通固定してなるフェルールと、該フェ
ルールが嵌合する凹部を有するフェルール支持体とから
なる一対のファイバー固定具の先端同士を当接して連結
保持することにより光ファイバー同士を光学的に接続す
る光ファイバーコネクタにおいて、上記フェルール支持
体の凹部底面に凸部を設け、該凸部にフェルールの端面
を当接させた状態で固定してなる光ファイバー固定具を
具備させたことにより、フェルールやフェルール支持体
の凹部の寸法公差を厳しくしなくても容易に段長管理を
行うことができるとともに、フェルールの端面とフェル
ール支持体の凹部底面との間に空気溜まりを形成するこ
となく接着剤を充填して接合することができる。
【0026】その為、本発明に係る光ファイバーコネク
タを用いれば、一対の光ファイバー固定具のフェルール
先端同士を確実に当接させて光ファイバー同士を光学的
に接合することが可能な信頼性の高い光ファイバーコネ
クタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバーコネクタを示す縦断
面図である。
【図2】図1の光ファイバーコネクタに備える光ファイ
バー固定具のみを示す縦断面である。
【図3】図2に示す光ファイバー固定具を分解した状態
を示す斜視図である。
【図4】(a)、(b)は図2に示す光ファイバー固定
具の組み立て状態を示す部分断面図である。
【図5】(a)、(b)、(c)は本発明の光ファイバ
ー固定具の凹部底面に備える他の凸部を示す断面図であ
る。
【図6】従来の光ファイバーコネクタを示す縦断面図で
ある。
【図7】(a)、(b)は従来の光ファイバーコネクタ
に備える光ファイバー固定具のみを示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ・・・フェルール、 1a・・・軸孔、 2 ・・
・フェルール支持体、2a・・・凹部、 2b・・・貫
通孔、 2c・・・凸部、3・・・光ファイバー固定
具、 10・・・光ファイバーコネクタ、11・・・光
ファイバー、 12・・・光ファイバー芯線、13・・
・接着剤、 14・・・スリーブ、15・・・アダプタ
カップリング、 16・・・カップリングナット、17
・・・バネ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸孔に光ファイバーを挿通固定してなるフ
    ェルールと、該フェルールが嵌合する凹部を有する金属
    または樹脂製のフェルール支持体とからなる一対のファ
    イバー固定具の先端同士を当接させて連結保持すること
    により光ファイバー同士を光学的に接続する光ファイバ
    ーコネクタにおいて、上記フェルール支持体の凹部底面
    変形可能な凸部を設け、該凸部にフェルールの端面を
    当接させた状態で固定したことを特徴とする光ファイバ
    ーコネクタ。
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