JP3266116B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP3266116B2
JP3266116B2 JP32078698A JP32078698A JP3266116B2 JP 3266116 B2 JP3266116 B2 JP 3266116B2 JP 32078698 A JP32078698 A JP 32078698A JP 32078698 A JP32078698 A JP 32078698A JP 3266116 B2 JP3266116 B2 JP 3266116B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物内の空調空間
を別システムで空調するようにした空気調和装置の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平3−15622
5号公報に開示されるごとく、建物内部の空調空間を窓
側のペリメータゾーンと内部側のインテリアゾーンとに
区画しておき、蒸発器としてのみ機能する利用側熱交換
器を設けて空調ダクトに冷風を流通させる一方、空調ダ
クトの利用側熱交換器下流側の通路を、ペリメータゾー
ンに連通するペリメータ側通路と、インテリアゾーン側
に連通するインテリア側通路とに分岐し、ペリメータ側
通路に再熱器を設置することにより、インテリアゾーン
には主として冷風を供給する一方、ペリメータゾーンに
は冷風又は温風を供給しうるように構成することで、単
一のダクトシステムでもって、冬期でも冷房要求の大き
いインテリアゾーンの特性を考慮した効率の高い空調を
行おうとするものは公知の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特に大きな
容積を有するビル等の建物では、インテリアゾーンでは
OA機器の発生する熱等もあって、ほとんど暖房要求が
生じない場合もある。かかる場合、インテリアゾーンに
までヒートポンプタイプの冷媒回路を有するマルチ型空
気調和装置を設置しても、つまり、多数の電動膨張弁や
利用側熱交換器を配置しても、その設備が十分活用され
るわけではなく、無駄な設備投資を招く虞れがあった。
【0004】そこで、上記従来の空気調和装置のごと
く、ペリメータゾーンとインテリアゾーンとを共通のダ
クトシステムで接続し、各ゾーンへの空調空気の温度の
みを変更することで、設備費の不必要な増大やランニン
グコストの増大を抑制することができる。
【0005】しかるに、特に室内温度の変化が激しいペ
リメータゾーンと比較的室内温度の変化が少なく高温側
に安定しているインテリアゾーンとを同一のダクトシス
テムでカバーしようとすると、微細な温度調節に欠ける
憾みがあった。また、設置場所や条件によっては、イン
テリアゾーンでも暖房要求が生じることがあり、上記従
来のものでは、このような多様な空調要求に十分対応し
きれず、条件によっては空調の快適性が損なわれる虞れ
があった。
【0006】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
であり、熱源水供給装置からの冷水を利用した間接方式
による冷房運転と、冷媒回路を有するいわゆる直接膨張
方式による空調運転とを行うようにして、多様な空調要
求に対応し得るようにすることを目的とするものであ
る。
【0007】また、他の目的は、ペリメータゾーンとイ
ンテリアゾーンとに空調空間を区画し、ペリメータゾー
ンには多様な温度変化に対応すべく冷媒回路を有するい
わゆる直接膨張型空調機を配置する一方、インテリアゾ
ーンには冷水を利用したいわゆる間接・直接膨張併用型
空調機を配置すると共に、ペリメータゾーン側の冷媒回
路の熱の一部をインテリアゾーンの空調に利用しうる構
成とすることにより、各空調ゾーンの多様な空調要求に
応じつつ、かつペリメータゾーンとインテリアゾーンの
温度状態の特性を考慮した効率の高い空調を行うことに
ある。
【0008】また、他の目的は、ペリメータゾーンで暖
房要求があり、インテリアゾーンで冷房要求があるよう
な条件下で、ペリメータゾーンから排出した冷熱をイン
テリアゾーンに付与するいわゆる熱回収を行うことによ
り、消費電力の大幅な低減を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】−解決手段− 具体的に、図1に示すように、第1の解決手段は、ま
ず、熱源側熱交換器(6)との間で冷媒が循環する利用
側熱交換器(12)を有するユニット(B)と、上記熱
源側熱交換器(6)との間で冷媒が循環する冷媒コイル
(51)及び、熱源水供給装置(W)から冷水が供給さ
れる冷水コイル(52)を有するユニット(D)とを備
えている。そして、上記利用側熱交換器(12)と冷媒
コイル(51)が個別に冷房運転と暖房運転に切り換わ
るように構成されている。加えて、上記利用側熱交換器
(12)と冷水コイル(52)及び冷媒コイル(51)
とが何れも冷房運転を行う第1の冷房運転状態と、上記
利用側熱交換器(12)と冷媒コイル(51)とが共に
冷房運転を行う第2の冷房運転状態と、上記利用側熱交
換器(12)が暖房運転を行うと同時に、冷水コイル
(52)及び冷媒コイル(51)が冷房運転を行う冷暖
房運転状態とを含む運転態様の変更が可能に構成されて
いる。
【0010】また、第2の解決手段は、上記第1の解決
手段において、利用側熱交換器(12)を備えたユニッ
ト(B)が室内ユニット(B)であり、冷媒コイル(5
1)と冷水コイル(52)を備えたユニット(D)が中
央ユニット(D)であり、熱源側熱交換器(6)を有す
る室外ユニット(A)を備えている。
【0011】また、第3の解決手段は、上記第2の解決
手段において、室内ユニット(B)が、外部空間に隣接
するペリメータゾーン(Zp)を空調するように構成さ
れ、中央ユニット(D)が、ペリメータゾーン(Zp)
の内部側に配置されるインテリアゾーン(Zi)を空調
するものである。
【0012】また、第4の解決手段は、上記第2の解決
手段において、室内ユニット(B)及び中央ユニット
(D)が、建物の各階にそれぞれ設けられたものであ
る。
【0013】また、第5の解決手段は、上記第2の解決
手段において、室外ユニット(A)と室内ユニット
(B)と中央ユニット(D)とが、建物の各階にそれぞ
れ設けらる一方、熱源水供給装置(W)が、建物の1つ
の所定箇所に設置されたものである。
【0014】また、第6の解決手段は、上記第3の解決
手段において、インテリアゾーン(Zi)の空調負荷を
検出する空調負荷検出手段と、インテリアゾーン(Z
i)の冷房運転時、冷房負荷に対する冷水コイル(5
2)側の冷房能力の不足状態を検出する能力不足検出手
段(105)と、インテリアゾーン(Zi)の冷房運転
時、該能力不足検出手段(105)の出力を受け、冷水
コイル(52)の能力の不足分を補うように冷媒コイル
(51)の能力を制御する冷媒コイル能力制御手段(1
01A)とを備えている。
【0015】また、第7の解決手段は、上記第3の解決
手段において、インテリアゾーン(Zi)の空調負荷を
検出する空調負荷検出手段と、ペリメータゾーン(Z
p)に配置される利用側熱交換器(12)の暖房運転量
を検出する暖房運転量検出手段(106)と、インテリ
アゾーン(Zi)の冷房運転時、上記暖房運転量検出手
段(106)の出力を受け、冷媒コイル(51)の冷却
能力を利用側熱交換器(12)の暖房運転量に見合った
能力に制御する冷媒コイル能力制御手段(101B)
と、上記空調負荷検出手段が検出するインテリアゾーン
(Zi)の空調負荷から上記冷媒コイル能力制御手段
(101B)で制御される冷媒コイル(51)の能力を
減じた能力に冷水コイル(52)の能力を制御する冷水
コイル能力制御手段(102B)とを備えている。
【0016】また、第8の解決手段は、上記第7の解決
手段において、インテリアゾーン(Zi)の冷房負荷に
対する冷水コイル(52)の冷房能力の不足状態を検出
する能力不足検出手段(105)を備える一方、冷媒コ
イル能力制御手段(101B)は、インテリアゾーン
(Zi)の冷房運転時、上記能力不足検出手段(10
5)が冷水コイル(52)の能力不足を検出すると、該
冷水コイル(52)の能力の不足分を補うように冷媒コ
イル(51)の能力を制御するように構成されている。
【0017】また、第9の解決手段は、上記第7の解決
手段において、冷媒コイル(51)と冷水コイル(5
2)とは、通風路に対して直列にかつ冷媒コイル(5
1)を上流側として配置され、冷媒コイル(51)の下
流側でかつ冷水コイル(52)の上流側の空調空気の温
度を検出する空気温度検出手段を備える一方、冷水コイ
ル能力検出手段(102B)は、空調負荷検出手段が検
出するインテリアゾーン(Zi)の空調負荷と上記空気
温度検出手段が検出する空調空気の温度との関係に基づ
き冷水コイル(52)の能力を制御するように構成され
ている。
【0018】−作用− 上記第1の解決手段では、熱源側熱交換器(6)と利用
側熱交換器(12)との間で冷媒が循環して空調運転を
行う一方、上記熱源側熱交換器(6)と冷媒コイル(5
1)との間で冷媒が循環すると共に、熱源水供給装置
(W)から冷水コイル(52)に冷水が供給され、該冷
媒コイル(51)と冷水コイル(52)との双方によっ
て空調運転が行われる。その際、上記利用側熱交換器
(12)と冷水コイル(52)及び冷媒コイル(51)
とが何れも冷房運転を行う第1の冷房運転状態と、上記
利用側熱交換器(12)と冷媒コイル(51)とが共に
冷房運転を行う第2の冷房運転状態と、上記利用側熱交
換器(12)が暖房運転を行うと同時に、冷水コイル
(52)及び冷媒コイル(51)が冷房運転を行う冷暖
房運転状態とを含む運転態様の変更が行われる。これに
よって多様な空調要求に対応する。
【0019】また、第2の解決手段では、室内ユニット
(B)は、利用側熱交換器(12)と室外ユニット
(A)の熱源側熱交換器(6)との間で冷媒が循環して
空調運転を行い、中央ユニット(D)は、冷媒コイル
(51)と上記室外ユニット(A)の熱源側熱交換器
(6)との間で冷媒が循環すると共に、冷水コイル(5
2)に熱源水供給装置(W)から冷水が供給されて空調
運転を行うことになる。
【0020】また、第3の解決手段では、外部空間と接
し、夏期には冷房負荷が、冬期には暖房負荷が生じるペ
リメータゾーン(Zp)では、室内ユニット(B)によ
って空調運転が行われ、空調の快適性が維持される。一
方、冬期でもほとんど冷房負荷のみが生じるインテリア
ゾーン(Zi)には、中央ユニット(D)の冷水コイル
(52)で冷却された冷風が供給されるとともに、冷媒
コイル(51)を循環する冷媒からも熱が供給される。
【0021】したがって、インテリアゾーン(Zi)の
空調要求に応じ、冷媒コイル(51)と冷水コイル(5
1)との空調運転が可能となり、しかも、冷水コイル
(51)の能力が不足したときには冷媒コイル(51)
を介して冷熱の補充が可能となり、各ゾーン(Zi,Z
p)の相異なる空調要求に対応した効率の高い空調が可
能となる。
【0022】また、第4の解決手段及び第5の解決手段
では、建物の各階に設けられた室内ユニット(B)の利
用側熱交換器(12)と、建物の各階に設けられた中央
ユニット(D)の冷媒コイル(51)及び冷水コイル
(52)とによって建物を空気調和する。これにより、
各階ごと、多様な空調要求に対応する。
【0023】また、第6の解決手段では、冷水量が足り
ないなどの条件によって冷水コイル(52)の能力が不
足した場合でも、冷媒コイル能力制御手段(101A)
により、その不足分を補うように冷媒コイル(51)の
能力が制御されるので、夏期等の冷房要求の大きい条件
下でもインテリアゾーン(Zi)の空調の快適性が維持
されることになる。
【0024】また、第7の解決手段では、冷媒コイル能
力制御手段(101B)により、ペリメータゾーン(Z
p)の利用側熱交換器(12)による暖房運転で室内空
気から排出された冷熱が冷媒コイル(51)で回収さ
れ、インテリアゾーン(Zi)の冷房用に利用されるの
で、特に冬期などペリメータゾーン(Zp)では暖房要
求があり、インテリアゾーン(Zi)では冷房要求があ
る条件下で、消費電力が大幅に低減されることになる。
【0025】また、第8の解決手段では、上記第7の解
決手段における作用と同時に、上記第6の解決手段にお
ける作用が得られ、年間を通じ、多様に変化する環境条
件に対応した運転が行われ、空調の快適性が維持され、
かつ消費電力が少なくて済むことになる。
【0026】また、第9の解決手段では、冷媒コイル能
力制御手段(101B)により冷媒コイル(51)で熱
回収運転を行いながら、その冷却能能力が空気温度検出
手段によって直接的に検知されるので、冷水コイル能力
制御手段(102B)による冷水コイル(52)の能力
制御が特に精度よく行われることになる。
【0027】
【発明の効果】したがって、第1の解決手段及び第2の
解決手段によれば、利用側熱交換器(12)と冷水コイ
ル(52)及び冷媒コイル(51)とが何れも冷房運転
を行う第1の冷房運転状態と、利用側熱交換器(12)
と冷媒コイル(51)とが共に冷房運転を行う第2の冷
房運転状態と、利用側熱交換器(12)が暖房運転を行
うと同時に、冷水コイル(52)及び冷媒コイル(5
1)が冷房運転を行う冷暖房運転状態とを含む運転態様
を変更するようにしたために、空調空間における多様な
空調要求に確実に対応することができる。
【0028】特に、熱源側熱交換器(6)との間で冷媒
が循環する利用側熱交換器(12)を有するユニット
(B)と、熱源側熱交換器(6)との間で冷媒が循環す
る冷媒コイル(51)及び熱源水供給装置(W)から冷
水が供給される冷水コイル(52)を有するユニット
(D)とを設けたために、直接膨張方式による空調運転
と、熱源水供給装置(W)からの冷水を利用した間接方
式による空調運転とを併用することができるので、多様
な空調要求に対応することができる。
【0029】さらに、上記利用側熱交換器(12)と冷
媒コイル(51)を個別に冷暖切換え可能に構成したの
で、利用側熱交換器(12)で暖房運転を行いながら冷
媒コイル(51)で冷房を行う際に、利用側熱交換器
(12)の冷熱を冷媒コイル(51)の冷房に利用する
熱回収を行うことができる。この結果、消費電力の低減
を図ることができる。
【0030】また、第3の解決手段によれば、室内ユニ
ット(B)をペリメータゾーン(Zp)に配置し、イン
テリアゾーン(Zi)に中央ユニット(D)を配置する
ようにしたために、ペリメータゾーン(Zp)では、室
内ユニット(B)による空調運転を行う一方、インテリ
アゾーン(Zi)では、空調要求に応じ、冷媒コイル
(51)を介した冷房能力の補充をすることができる。
この結果、各ゾーン(Zp,Zi)の相異なる空調要求
に対応しながら、インテリアゾーン(Zi)への多くの
利用側熱交換器や膨張弁の設置を不要とすることがで
き、設備コストの低減を図ることができる。
【0031】また、第4の解決手段によれば、室内ユニ
ット(B)及び中央ユニット(D)を建物の各階に設
け、また、第5の解決手段によれば、室外ユニット
(A)と室内ユニット(B)と中央ユニット(D)とを
建物の各階に設けると同時に、熱源水供給装置(W)を
建物の1つの所定箇所に設置するようにしたために、建
物の各階ごとに、空調空間の多様な空調要求に対応した
空気調和を行うことができる。
【0032】また、第6の解決手段によれば、インテリ
アゾーン(Zi)の空調負荷を検出する一方、冷房負荷
に対する冷水コイル(52)の冷房能力が不足している
ときには、冷媒コイル(51)の能力を上記冷水コイル
(52)の能力の不足分に一致させるように制御するの
で、夏期等の冷房要求の大きい条件下でもインテリアゾ
ーン(Zi)の空調の快適性を維持維持することができ
る。
【0033】また、第7の解決手段によれば、ペリメー
タゾーン(Zp)の利用側熱交換器(12)の暖房運転
量を検出し、インテリアゾーン(Zi)の冷房運転時、
冷媒コイル(51)の冷却能力をペリメータゾーン(Z
p)の暖房運転量に見合った能力に制御する一方、冷水
コイル(52)の能力を、インテリアゾーン(Zi)の
空調負荷から冷媒コイル(51)の能力を減じた能力に
するように制御するので、冬期などのペリメータゾーン
(Zp)では暖房要求がインテリアゾーン(Zi)では
冷房要求がある条件下で、熱回収運転により消費電力の
大幅な低減を図ることができる。
【0034】また、第8の解決手段によれば、冷房負荷
に対する冷水コイル(52)の冷房能力の不足量を検出
し、インテリアゾーン(Zi)の冷房運転時、冷媒コイ
ル(51)の能力を能力不足量だけ増大するようにした
ので、上記第7の解決手段の効果と第6の解決手段の効
果とを発揮することから、年間を通じて、多様に変化す
る環境条件に対応した運転を行うことができ、空調の快
適性の維持と消費電力の低減とを図ることができる。
【0035】また、第9の解決手段によれば、冷媒コイ
ル(51)と冷水コイル(52)とを空調ダクト(E)
に上流側から順に直列に配置し、各コイル(51,5
2)間の冷風の温度を検出して、この冷風の温度とイン
テリアゾーン(Zi)の空調負荷との関係に基づいて、
冷水コイル(52)の能力を制御するようにしたので、
より直接的に冷媒コイル(51)の能力を検知すること
で、制御の正確性の向上を図ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0037】図2は、本実施形態に係る空気調和装置の
全体構成を示している。また、図1は一つの階における
空気調和装置のシステムを示している。
【0038】上記空気調和装置が配置されるビルの内部
において、空調ゾーンは,各階ごとに、外部空間に接す
るペリメータゾーン(Zp)と、その内部側に位置する
インテリアゾーン(Zi)とに区画されている。また、
空気調和装置は、各階ごとに、上記ペリメータゾーン
(Zp)を空調するための冷媒回路(14)を有する第
1空調機(X)と、上記インテリアゾーン(Zi)に空
調空気を供給するための空調ダクト(E)を有する第2
空調機(Y)とを備えている。
【0039】なお、図1において、各部を接続する実線
(14)は冷媒配管系統を、破線は電気配線系統を、実
線(53)は冷水配管系統をそれぞれ示している。ただ
し、図2では、破線(14)は冷媒配管系統を、実線
(53)は冷水配管系統をそれぞれ示している。
【0040】まず、上記第1空調機(X)の構成につい
て説明する。図3〜図5は、上記第1空調機(X)の室
外ユニット(A)、室内ユニット(B)及びBSユニッ
ト(C)の冷媒配管系統をそれぞれ示している。
【0041】図3に示すように、室外ユニット(A)に
は、インバータにより運転周波数が可変に調整される第
1圧縮機(1a)と、キャピラリチューブ(1g)及び
開閉弁(1f)等からなるアンローダにより容量が複数
段階に調整される第2圧縮機(1b)とを逆止弁(1
e)を介して並列に接続して構成される容量可変な圧縮
機(1)と、上記第1,第2圧縮機(1a,1b)から
吐出されるガス中の油をそれぞれ分離する第1,第2油
分離器(4a,4b)と、それぞれ凝縮器と蒸発器に機
能しうる第1,第2熱源側熱交換器(6a,6b)およ
び該熱源側熱交換器(6a,6b)に付設された2台の
室外ファン(F1,F1)と、上記各熱源側熱交換器
(6a,6b)が凝縮器となるときには冷媒流量を調節
し、蒸発器となるときには冷媒の絞り作用を行う第1,
第2室外電動膨張弁(8a,8b)と、液化した冷媒を
貯蔵するレシーバ(9)と、吸入冷媒中の液冷媒を除去
するためのアキュムレータ(10)とが主要機器として
配設され、上記各機器を接続して冷媒回路(14)が構
成されている。
【0042】ここで、上記各熱源側熱交換器(6a,6
b)及び室外電動膨張弁(8a,8b)はそれぞれ分岐
管によって冷媒回路(14)内に並列に配設され、さら
に、各分岐管と圧縮機(1)の吐出管及び吸入管との間
には、冷凍サイクルを切換える第1,第2四路切換弁
(5a,5b)が介設されている。すなわち、上記各四
路切換弁(5a,5b)が個別に切換わることにより、
各熱源側熱交換器(6a,6b)が個別に凝縮器と蒸発
器に切換り、室内側の冷暖房負荷の微妙な変化に追随す
る。なお、上記各四路切換弁(5a,5b)のデッドポ
ートは、キャピラリチューブ及び逆止弁を介して熱源側
熱交換器(6a,6b)の分岐管に接続されている。
【0043】また、上記圧縮機(1)の吐出管側からは
吐出ライン(11a)が、吸入管側からは吸入ライン
(11b)が、上記各利用側熱交換器(6a,6b)の
液分岐管の合流管側からは液ライン(11c)が、それ
ぞれ室内ユニット(B)側に向かって延設され、いわゆ
る3本配管の構造となっている。
【0044】なお、(11d)は吐出管と吸入管とを開
閉弁(SV3)を介して接続する均圧バイパス路、(1
1e)は吐出ライン(11a)とレシーバ(9)とをキ
ャピラリチューブ及び開閉弁(SV4)を介して接続す
る暖房時過負荷制御回路、(11f)は液ライン(11
c)と吸入ライン(11b)とをキャピラリチューブ及
び開閉弁(SV5)を介して接続するリキッドインジェ
クションバイパス路、(31)は液ライン(11c)の
高圧冷媒との熱交換により吸入冷媒を暖めるべく設けら
れた吸入熱交、(32a,32b)は各油分離器(4
a,4b)から圧縮機(1a,1b)の吸入側までキャ
ピラリチューブを介して設けられた油戻し通路である。
【0045】また、空気調和装置にはセンサ類が配設さ
れ、(P1)は高圧側圧力を検出する高圧センサ、(P
2)は低圧側圧力を検出する低圧センサ、(HPS)は吐
出ガス圧力が過上昇した時に作動する高圧圧力スイッチ
である。
【0046】一方、図4は、室内ユニット(B)の冷媒
配管系統及び空調空気の配管構成を示し、室内ユニット
(B)には、冷房運転時には蒸発器となり、暖房運転時
には凝縮器となる利用側熱交換器(12)及び室内ファ
ン(12a)と、該利用側熱交換器(12)の暖房サイ
クル運転時に冷媒流量を調節し、冷房サイクル運転時に
冷媒の絞り作用を行う室内電動膨張弁(13)とが配置
され、利用側配管(15a,15c)によって直列に接
続されている。
【0047】図5は、上記室内ユニット(B)と室外ユ
ニット(A)からの冷媒配管に介設されるBSユニット
(C)の構成を示し、このBSユニット(C)は、室内
ユニット(B)のガス管(15a)の接続を室外ユニッ
ト(A)から延びる吐出ライン(11a)と吸入ライン
(11b)とに交互に切換えるものである。すなわち、
利用側熱交換器(12)の液管(15c)側は、上記液
ライン(11c)に接続される一方、利用側熱交換器
(12)のガス管(15a)側は、それぞれ逆止機能を
有する第1,第2開閉弁(SV1,SV2)により、上
記吐出ライン(11a)と吸入ライン(11b)とに交
互に切り換わる。
【0048】すなわち、第1開閉弁(SV1)が開いた
ときには、吐出ライン(11a)から高圧ガス冷媒が利
用側熱交換器(12)に導入され、利用側熱交換器(1
2)が凝縮器となり、第2開閉弁(SV2)が開いたと
きには、利用側熱交換器(12)から吸入ライン(11
b)に冷媒が吸引され、利用側熱交換器(12)が蒸発
器となる。
【0049】なお、BSユニット(C)内には、液ライ
ン(11c)と第2開閉弁(SV2)の出口側の吸入ラ
イン(11b)とを接続するバイパス路(21)が設け
られている。該バイパス路(21)には、液ライン(1
1c)側からのみの冷媒の流通を許容する逆止弁(2
3)と、キャピラリチューブ(24)と、キャピラリチ
ューブ(24)で減圧され蒸発した冷媒と液冷媒との熱
交換を行う熱交換器(22)とが液ライン(11c)側
から順に介設されている。さらに、吐出ライン(11
c)の第1開閉弁(SV1)上流側と第2開閉弁(SV
2)上流側とは、キャピラリーチューブ(26)を介し
て均圧バイパス路(25)によって接続されている。
【0050】次に、第2空調機(Y)の構成について説
明する。図1及び図2に示すように、第2空調機(Y)
には、空調空気を生成するための中央ユニット(D)
と、該中央ユニット(D)で生成された空調空気をイン
テリアゾーン(Zi)に供給するための空調ダクト
(E)とを備えている。
【0051】上記中央ユニット(D)のケーシング内に
は、空調ダクト(E)に空調空気を送風する送風ファン
(F3)が配設され、ケーシング内にはこの送風ファン
(F3)による通風路が形成されている。そして、この
通風路に、上述のBSユニット(C)を介して第1空調
機(X)の冷媒回路(14)に冷媒配管で接続される冷
媒コイル(51)と、流量制御弁(54)を介して水配
管(53)で熱源水供給装置(W)に接続される冷水コ
イル(52)とが設置されている。
【0052】さらに、上記空調ダクト(E)はインテリ
アゾーン(Zi)まで延び、その先端には、インテリア
ゾーン(Zi)の各部に空調空気を供給するための空気
吹出口が開口している。すなわち、中央ユニット(D)
の空気吸込口から還気と外気を吸い込んで、冷媒コイル
(51)又は冷水コイル(52)で吸い込んだ還気と外
気と冷媒又は水との熱交換を行って、空調空気を生成
し、空調ダクト(E)を介してインテリアゾーン(Z
p)の各部に空調空気を供給する。
【0053】なお、上述のように、冷媒コイル(51)
は、BSユニット(C)により、冷媒回路(14)の吐
出ライン(11a)又は吸入ライン(11b)に交互に
接続されるので、ペリメータゾーン(Zp)に配置され
る各利用側熱交換器(12)とは個別に冷暖房が切り換
わる。
【0054】さらに、図1には示されていないが、冷媒
コイル(51)の液管側には、冷媒流量を調節する機能
と冷媒を膨張させる機能とを有する中央側電動膨張弁
(EVd)が介設されている(後述の図6参照)。
【0055】また、図1において、(201)は中央ユ
ニット(D)内に配設されたシステムコントローラ、
(203)は室外制御装置、(204)は室内制御装置
である。
【0056】図6は、上記各制御装置間の制御系の構成
を示し、中央ユニット(D)のシステムコントローラ
(201)において、(210)は制御指令部であっ
て、該制御指令部(210)には、暖房能力判定回路
(211)と、冷房能力判定回路(212)と、水配管
系における冷水の有無を判定する冷水有無判定回路(2
13)と、熱回収熱量演算回路(214)と、冷水コイ
ル能力判定回路(215)と、冷水コイル能力制御指令
回路(216)と、冷媒コイル能力制御指令回路(21
7)と、個別空調機運転量演算回路(218)とが配設
されている。
【0057】また、(220)は上記冷媒コイル(5
1)の能力を制御する冷媒コイル制御装置であって、該
冷媒コイル制御装置(220)には、上記中央側電動膨
張弁(EVd)の開度を制御する弁開度制御装置(22
1)と、上記BSユニット(C)の開閉弁(SV1,S
V2)の開閉を切換える切換制御器(222)とが配設
されている。さらに、(230)は上記冷水コイル(5
2)側の流量制御弁(54)の開度を制御する冷水制御
弁開度制御装置である。
【0058】一方、第1空調機(X)の室内制御装置
(204)において、(240)は制御指令部であっ
て、該制御指令部(240)には、暖房能力判定回路
(241)と、冷房能力判定回路(242)と、利用側
熱交能力制御指令回路(243)とが配設されている。
また、(250)は上記システムコントローラ(20
1)内の個別空調機運転量演算回路(218)に当該ユ
ニット内の利用側熱交換器(12)の運転情報を通信す
る個別空調機運転情報通信装置、(260)は上記利用
側熱交換器(12)の能力を制御する利用側熱交制御装
置であって、該利用側熱交制御装置(260)には、室
内電動膨張弁(13)の開度を制御する弁開度制御装置
(261)と、上記BSユニット(C)の開閉弁(SV
1,SV2)の開閉を切換える切換制御器(262)と
が配設されている。
【0059】次に、上記中央ユニット(D)内の制御シ
ステムによる制御内容について、図11〜図14の切換
線図を参照しながら、図7〜図10のフローチャートに
基づき説明する。
【0060】まず、ステップST1で、空調ダクト
(E)のダンパ(図示せず)の制御態様を規定するダン
パモードを通常運転に切換え、ステップST2で、イン
テリアゾーン(Zi)の室内温度(乾球温度)DBraを
設定温度SPと比較する。そして、DBra>SP−1で
あれば後述の冷房ルーチンを実行する一方、DBra<S
P−1であれば、以下の暖房ルーチン1を実行する(図
11参照)。ただし、ここでの冷房及び暖房におけるオ
ン・オフ切換えは、図12に示すように行われている。
【0061】暖房ルーチン1では、ステップST3で、
ダンパモードを冷媒運転に切換えて、ステップST4
で、冷媒コイル能力制御指令回路(217)にインテリ
アゾーン(Zi)の設定温度SPの値を伝送して、ステ
ップST5で、上記弁開度制御装置(221)により冷
媒コイル(51)の運転を行う。すなわち、ステップS
T6で、OFF命令があるか否かを判別し、OFF命令
があれば、ステップST7の停止ルーチンに移行する
が、OFF命令がなければ、ステップST8で、設定温
度SPを読み込んで冷媒コイル能力制御指令回路(21
7)に設定温度SPの値を伝送する。そして、ステップ
ST9で、室内温度DBraが設定温度SPよりも大きい
か否かを判別し、DBra>SPになるまで、上記ステッ
プST6〜ST8の制御を繰り返す一方、DBra>SP
になると、ステップST10に進んで、冷媒コイル(5
1)をサーモオフ状態としてから、上記ステップST2
の制御に戻る。
【0062】一方、上記ステップST2の判別で、DB
ra>SPであれば、ステップST11以下の冷房ルーチ
ン1に移行し、ステップST11で、冷媒コイル能力制
御指令回路(217)にサーモオフを指令した後、ステ
ップST12で、冷媒コイル(51)の運転を開始し
て、ステップST13でOFF命令があるか否かを判別
する。そして、OFF命令があればステップST14に
移行して停止ルーチンを実行する一方、OFF命令がな
ければステップST15に進んで、冷水の有無を判別す
る。
【0063】上記冷水がなければ後述の冷媒単独冷房に
よる冷房ルーチン2を実行するが、冷水があれば、ステ
ップST16以下の制御を行う。すなわち、ステップS
T16で、室内温度DBraと設定温度SPとを比較し
て、DBra>SPであれば、ステップST17に進み、
ペリメータゾーン(Zp)の各室内機のサーモスタット
を読み込んで、ステップST18で、各室内機の運転量
Kzi(i=1〜m)を演算した後、ステップST19
で、その総暖房運転量ΣKziを算出する。
【0064】続いて、ステップST20で、熱回収を行
うべく総暖房運転量ΣKziからそれに等しい冷媒コイル
運転量を演算して、冷媒コイル(51)の能力制御用設
定温度SPを算出し、ステップST21で、冷媒コイル
能力制御指令回路(217)にサーモオフの解除を指令
すると同時に、制御用P板(202)に能力制御用設定
温度SP値を伝送する。なお、上記ステップST16の
判別で、DBra<SPであれば、ステップST22に移
行して、冷媒コイル能力制御指令回路(217)に、サ
ーモオフを指令する。
【0065】次に、ステップST23で、インテリアゾ
ーン(Zi)の空調負荷から冷媒コイル運転量を差し引
いた値により冷水コイル(52)の流量制御弁(54)
の弁開度を演算し、ステップST24で、流量制御弁
(54)を操作し、ステップST25で、流量制御弁
(54)の開度が100%でかつDBra>>SPか否かを
判別し、判別結果がYESであれば後述の冷媒追いかけ
冷房運転をするが、判別結果がNOであれば、ステップ
ST26に進み、DBra<SPか否かを判別し、DBra
<SPになるまでは、ステップST13の制御に戻っ
て、冷房運転を継続し、DBra<SPになると、ステッ
プST2の制御に戻って、再び冷暖房いずれを行うべき
かを判別する。
【0066】ただし、ここでは、DBra>>SPとは、図
13に示すように、DBra>SP+2の場合としてい
る。また、DBra<SPとは、ここでは、図14に示す
ように、DBra<SP−2の場合としている。
【0067】また、上記ステップST25の判別で、判
別結果がNOの時には、ステップST31に移行して、
冷房ルーチン3の冷媒追いかけ冷房運転を行う。まず、
ステップST31で、ダンパモードを冷媒運転に切換
え、ステップST32で、冷媒コイル能力制御指令回路
(217)にサーモオフの解除を指令して次に進む。そ
して、ステップST33で、OFF命令があるか否かを
判別し、OFF命令があれば、ステップST34に進ん
で停止ルーチンを実行する一方、OFF命令がなけれ
ば、ステップST35に進み、設定温度SPの値を読み
込んで、冷媒コイル能力制御指令回路(217)にSP
値を伝送する。
【0068】その後、ステップST36で、DBra<S
Pでかつ流量制御弁(54)の開度が70%よりも小さ
いか否かを判別し、判別結果がNOの間は上記ステップ
SAT33〜35の制御を繰り返す一方、判別結果がY
ESになると、ステップST37に進んで、冷媒コイル
能力制御指令回路(217)にサーモオフを指令した
後、上記ステップST16の制御に移行する。
【0069】一方、上記ステップST15の判別で、冷
水がないとき例えば残業時間に入って熱源水供給装置
(W)が停止されたときなどには、ステップST41に
移行して、冷媒単独冷房運転を行う。すなわち、ステッ
プST41〜45まで、上記ステップST31〜35と
同様の制御を行いながら、冷媒単独運転を行う。
【0070】そして、ステップST46で冷水の有無を
判別して、冷水がなければ上記ステップST43の制御
に戻り、冷媒単独冷房運転を継続する一方、冷水があれ
ばステップST47に進んで、冷媒コイル能力制御指令
回路(217)にサーモオフを指令した後、上記ステッ
プST16の制御に移行する。
【0071】上述の制御により、インテリアゾーン(Z
i)の冷房運転についてみると、冷水コイル(52)の
能力で十分インテリアゾーン(Zi)の冷房要求を満た
すことができる場合には、ステップST16の判別で、
室温DBraが設定値SP以下になるので、ステップST
22の制御を経て、ステップST23,24の制御を行
うが、この流量制御弁(54)の制御を行っているうち
に冷房負荷が上昇し、ステップST25の判断で、判別
結果がNOになると、冷房能力が不足していることにな
るので、ステップST31以下で、その不足分を冷媒コ
イル(51)で補う冷媒追いかけ冷房が行われる。
【0072】上記ステップST25の判断により、冷水
コイル(52)の冷房能力の不足状態を検出する能力不
足検出手段(105)が構成され、ステップST23〜
ST24の制御により、第6の解決手段の冷水コイル能
力制御手段(102A)が構成され、ステップST23
〜25からステップST31以下のステップを実行する
制御により、第6の解決手段冷媒コイル能力制御手段
(101A)が構成されている。
【0073】一方、ペリメータゾーン(Zp)が暖房で
インテリアゾーン(Zi)が冷房の場合には、ステップ
ST16の判別で、DBra>SPとなるので、ステップ
ST17〜ST21の制御によって、第1空調機(X)
によるペリメータゾーン(Zp)側の暖房運転量に見合
った能力に冷媒コイル(51)の能力を制御する。つま
り、ペリメータゾーン(Zp)で室内空気との熱交換に
よって得た冷熱をインテリアゾーン(Zi)の室内に回
収する熱回収を行う。そして、この冷媒コイル(51)
の能力では不足している分だけを冷水コイル(52)で
補うよう制御する。
【0074】さらに、この状態でインテリアゾーン(Z
i)の室温が十分低下しないときには、ステップST2
5以下の制御に移行して、冷媒コイル(51)で能力不
足分を補うことになる。この状態は、特にペリメータゾ
ーン(Zp)側で暖房運転を行っているが暖房負荷が小
さい場合などが該当する。
【0075】上記ステップST17〜ST19の制御に
より、第7の解決手段の暖房運転量検出手段(106)
が構成され、ステップST17〜ST21の制御によ
り、第7の解決手段の冷媒コイル能力制御手段(101
B)が構成され、ステップST23及びST24の制御
により、第7の解決手段の冷水コイル能力制御手段(1
02B)が構成されている。
【0076】また、特に、この熱回収運転を行いなが
ら、ステップST25の判別結果に応じて、ステップS
T31以下の冷媒追いかけ冷房運転を行う制御により、
第8の解決手段の冷媒コイル能力制御手段(101B)
の冷却能力補充機能が構成されている。
【0077】したがって、上記実施形態の空気調和装置
では、年間の空調負荷の状態に応じた多様な運転モード
が可能になる。図15は、年間の季節の変化とそれに対
するインテリアゾーン(Zi)(実線部分)及びペリメ
ータゾーン(Zp)(破線部分)の冷房負荷及び暖房負
荷の変化を示す。同図に示すように、インテリアゾーン
(Zi)では、年間を通じて冷房負荷がほとんどであ
る。ただし、同図には示されないが、冬期の立上がり時
などには暖房負荷があることもある。
【0078】一方、ペリメータゾーン(Zp)では、冬
期(図中の11月〜4月)には暖房負荷が、それ以外の
季節には冷房負荷が主となる。そして、ペリメータゾー
ン(Zp)で暖房運転を行うときには熱回収運転が可能
となり(同図のハッチング部分)、消費電力の低減を図
ることができる。
【0079】図16は、典型的な冬期の一日におけるイ
ンテリアゾーン(Zi)及びペリメータゾーン(Zp)
の冷房負荷及び暖房負荷の変化を示し、インテリアゾー
ン(Zi)では立上がり時を除いて一日中冷房負荷があ
り、ペリメータゾーン(Zp)では暖房負荷がある。そ
して、図中斜めハッチング部分及び縦ハッチング部分
は、第1空調機(X)の利用側熱交換器(12)による
暖房で室内から得た冷熱と中央ユニット(D)の冷媒コ
イル(51)による熱回収冷房との釣合った部分を示
し、ドッティング部分は冷水コイル(52)による冷房
の熱量をそれぞれ示す。
【0080】同図から分かるように、熱回収ではまかな
い切れない冷房負荷だけが冷水コイル(52)の能力で
補われる。すなわち、熱回収による消費電力の低減効果
が大きいことが分かる。
【0081】また、図17は、典型的な夏期の一日にお
けるインテリアゾーン(Zi)及びペリメータゾーン
(Zp)の冷房負荷の変化を示す。図中、斜めハッチン
グ部分は利用側熱交換器(12)による冷房を、縦ハッ
チング部分は冷媒コイル(51)による冷房を、ドッテ
ィング部分は冷水コイル(52)による冷房をそれぞれ
示す。すなわち、インテリアゾーン(Zi)では、冷水
だけで冷房負荷がほぼ満たされ、その間、ペリメータゾ
ーン(Zp)では、第1空調機(X)による冷房運転が
行われている。
【0082】ただし、装置の管理上、残業時には熱源水
供給装置(W)は停止され、インテリアゾーン(Zi)
側の冷房負荷はすべて冷媒コイル(51)の能力を利用
して行われる。すなわち、特に冷房負荷の大きいときだ
け部分的に冷媒コイル(51)の能力を利用した冷房能
力の補充がなされ、空調の快適性を維持することができ
る。
【0083】なお、上記実施形態では、熱回収を行う場
合に、第1空調機(X)を三本配管で構成される冷媒回
路(14)を備えたものとしたが、本発明における第1
空調機(X)はかかる構成に限定されるものではなく、
単に他の切換手段によってペリメータゾーン(Zp)側
の利用側熱交換器(12)と中央ユニット(D)の冷媒
コイル(51)とが個別に冷暖切換えになされていれば
よい。ただし、必ずしも熱回収を行う必要のない場合
は、個別に冷暖切換え可能に構成されている必要はな
い。
【0084】また、上記実施形態では、熱回収を行う場
合、冷水コイル能力制御手段(102B)により、冷水
コイル(52)の能力を、インテリアゾーン(Zi)の
空調負荷から冷媒コイル(51)の能力を減じた能力に
するよう制御する方法として、インテリアゾーン(Z
i)における設定温度SPから冷媒コイル(51)の能
力制御用設定温度SP′を減じて、設定温度を変更する
ようにしたが、室温を冷媒コイル(51)の能力に応じ
て補正するようにしてもよい。
【0085】また、実施形態は省略するが、第9の解決
手段のように、上述の熱回収運転において、冷媒コイル
(51)の出口側の冷風の温度を検出し、冷水コイル
(52)への吸込空気の温度と空調負荷との関係に基づ
き冷水コイル(52)の能力制御を行うようにしてもよ
い。その場合、冷媒コイル(51)の能力をより直接的
に検出することで、制御の正確性が向上するという利点
がある。
【0086】ただし、第1の解決手段〜第8の解決手段
においては、冷媒コイル(51)と冷水コイル(52)
とは必ずしも中央ユニット(D)内で直列に配置されて
いる必要はなく、互いにダンパー等を介して並列に配置
されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る空気調和装置の一つの階におけ
る構成を示す図である。
【図2】実施形態に係る空気調和装置の建物全体におけ
る構成を示す図である。
【図3】実施形態に係る第1空調機の室外ユニットの構
成を示す冷媒配管系統図である。
【図4】実施形態に係る第1空調機の室内ユニットの構
成を示す冷媒配管系統図である。
【図5】実施形態に係る第1空調機又は第2空調機のB
Sユニットの構成を示す冷媒配管系統図である。
【図6】実施形態に係る各空調機の制御システムの構成
を示すブロック図である。
【図7】実施形態におけるインテリアゾーンの暖房運転
の制御内容を示すフローチャート図である。
【図8】実施形態におけるインテリアゾーンの熱回収冷
房運転の制御内容を示すフローチャート図である。
【図9】実施形態におけるインテリアゾーンの冷媒追い
かけ冷房運転の制御内容を示すフローチャート図であ
る。
【図10】実施形態におけるインテリアゾーンの冷媒単
独冷房運転の制御内容を示すフローチャート図である。
【図11】実施形態における冷暖房の切換方法を示す切
換線図である。
【図12】実施形態における冷房及び暖房中のオン・オ
フの切換方法を示す切換線図である。
【図13】実施形態における冷媒追いかけ冷房運転への
移行及び冷媒追いかけ冷房運転からの復帰を行うための
切換特性を示す切換線図である。
【図14】実施形態における熱回収運転の継続又は暖房
運転への移行判断を行うための切換特性を示す切換線図
である。
【図15】インテリアゾーンとペリメータゾーンの年間
の空調負荷の変化を示す図である。
【図16】冬期の一日におけるインテリアゾーン及びペ
リメータゾーンの空調負荷の変化及び各空調機の運転モ
ードの変化を示す図である。
【図17】夏期の一日におけるインテリアゾーン及びペ
リメータゾーンの空調負荷の変化及び各空調機の運転モ
ードの変化を示す図である。
【符号の説明】 12 利用側熱交換器 13 室内電動膨張弁 14 冷媒回路 51 冷媒コイル 52 冷水コイル 53 冷水配管 54 流量制御弁 101 冷媒コイル能力制御手段 102 冷水コイル能力制御手段 A 室外ユニット B 室内ユニット C BSユニット D 中央ユニット E 空調ダクト W 熱源水供給装置 X 第1空調機 Y 第2空調機 Zi インテリアゾーン Zp ペリメータゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 啓祐 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社堺製作所 金岡工場内 (72)発明者 橋間 尚紀 大阪府大阪市北区中崎西2丁目4番12号 梅田センタービル ダイキン工業株式 会社内 (72)発明者 森上 恒雄 大阪府大阪市北区中崎西2丁目4番12号 梅田センタービル ダイキン工業株式 会社内 (72)発明者 志渡沢 正孝 大阪府大阪市北区中崎西2丁目4番12号 梅田センタービル ダイキン工業株式 会社内 (56)参考文献 特開 平1−277158(JP,A) 特開 昭63−180037(JP,A) 特開 昭56−87731(JP,A) 特開 平3−156225(JP,A) 特開 平4−214134(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱源側熱交換器(6)との間で冷媒が循環
    する利用側熱交換器(12)を有するユニット(B)
    と、上記熱源側熱交換器(6)との間で冷媒が循環する
    冷媒コイル(51)及び、熱源水供給装置(W)から冷
    水が供給される冷水コイル(52)を有するユニット
    (D)とを備え、上記利用側熱交換器(12)と冷媒コ
    イル(51)が個別に冷房運転と暖房運転に切り換わる
    ように構成され、 上記利用側熱交換器(12)と冷水コイル(52)及び
    冷媒コイル(51)とが何れも冷房運転を行う第1の冷
    房運転状態と、 上記利用側熱交換器(12)と冷媒コイル(51)とが
    共に冷房運転を行う第2の冷房運転状態と、 上記利用側熱交換器(12)が暖房運転を行うと同時
    に、冷水コイル(52)及び冷媒コイル(51)が冷房
    運転を行う冷暖房運転状態とを含む運転態様の変更が可
    能に構成されている空気調和装置。
  2. 【請求項2】利用側熱交換器(12)を備えたユニット
    (B)が室内ユニット(B)であり、 冷媒コイル(51)と冷水コイル(52)を備えたユニ
    ット(D)が中央ユニット(D)であり、 熱源側熱交換器(6)を有する室外ユニット(A)を備
    えている請求項1記載の空気調和装置。
  3. 【請求項3】室内ユニット(B)は、外部空間に隣接す
    るペリメータゾーン(Zp)を空調するように構成さ
    れ、 中央ユニット(D)は、ペリメータゾーン(Zp)の内
    部側に配置されるインテリアゾーン(Zi)を空調する
    ように構成されている請求項2記載の空気調和装置。
  4. 【請求項4】室内ユニット(B)及び中央ユニット
    (D)は、建物の各階にそれぞれ設けられている請求項
    2記載の空気調和装置。
  5. 【請求項5】室外ユニット(A)と室内ユニット(B)
    と中央ユニット(D)とは、建物の各階にそれぞれ設け
    らる一方、熱源水供給装置(W)は、建物の1つの所定
    箇所に設置されている請求項2記載の空気調和装置。
  6. 【請求項6】インテリアゾーン(Zi)の空調負荷を検
    出する空調負荷検出手段と、 インテリアゾーン(Zi)の冷房運転時、冷房負荷に対
    する冷水コイル(52)側の冷房能力の不足状態を検出
    する能力不足検出手段(105)と、 インテリアゾーン(Zi)の冷房運転時、該能力不足検
    出手段(105)の出力を受け、冷水コイル(52)の
    能力の不足分を補うように冷媒コイル(51)の能力を
    制御する冷媒コイル能力制御手段(101A)とを備え
    ている請求項3記載の空気調和装置。
  7. 【請求項7】インテリアゾーン(Zi)の空調負荷を検
    出する空調負荷検出手段と、 ペリメータゾーン(Zp)に配置される利用側熱交換器
    (12)の暖房運転量を検出する暖房運転量検出手段
    (106)と、 インテリアゾーン(Zi)の冷房運転時、上記暖房運転
    量検出手段(106)の出力を受け、冷媒コイル(5
    1)の冷却能力を利用側熱交換器(12)の暖房運転量
    に見合った能力に制御する冷媒コイル能力制御手段(1
    01B)と、 上記空調負荷検出手段が検出するインテリアゾーン(Z
    i)の空調負荷から上記冷媒コイル能力制御手段(10
    1B)で制御される冷媒コイル(51)の能力を減じた
    能力に冷水コイル(52)の能力を制御する冷水コイル
    能力制御手段(102B)とを備えている請求項3記載
    の空気調和装置。
  8. 【請求項8】インテリアゾーン(Zi)の冷房負荷に対
    する冷水コイル(52)の冷房能力の不足状態を検出す
    る能力不足検出手段(105)を備える一方、 冷媒コイル能力制御手段(101B)は、インテリアゾ
    ーン(Zi)の冷房運転時、上記能力不足検出手段(1
    05)が冷水コイル(52)の能力不足を検出すると、
    該冷水コイル(52)の能力の不足分を補うように冷媒
    コイル(51)の能力を制御する請求項7記載の空気調
    和装置。
  9. 【請求項9】冷媒コイル(51)と冷水コイル(52)
    とは、通風路に対して直列にかつ冷媒コイル(51)を
    上流側として配置され、 冷媒コイル(51)の下流側でかつ冷水コイル(52)
    の上流側の空調空気の温度を検出する空気温度検出手段
    を備える一方、 冷水コイル能力検出手段(102B)は、空調負荷検出
    手段が検出するインテリアゾーン(Zi)の空調負荷と
    上記空気温度検出手段が検出する空調空気の温度との関
    係に基づき冷水コイル(52)の能力を制御する請求項
    7記載の空気調和装置。
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