JP3266066B2 - 保存安定性に優れた金属微粒子含有導電膜形成用組成物 - Google Patents

保存安定性に優れた金属微粒子含有導電膜形成用組成物

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JP3266066B2
JP3266066B2 JP24141197A JP24141197A JP3266066B2 JP 3266066 B2 JP3266066 B2 JP 3266066B2 JP 24141197 A JP24141197 A JP 24141197A JP 24141197 A JP24141197 A JP 24141197A JP 3266066 B2 JP3266066 B2 JP 3266066B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管や各種
のディスプレー装置の画像表示部といった透明基体に帯
電防止性、電磁波シールド性、防眩性といた機能を付与
するのに適した、保存安定性に優れた、金属微粒子を含
有する導電膜、特に透明導電膜を形成するための組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管 (TV用およびディスプレイ
用のCRT管) や、プラズマディスプレー、EL (エレ
クトロルミネセンス) ディスプレー、液晶ディスプレー
といった各種ディスプレー装置の画像表示部 (スクリー
ン) を構成するガラスは、静電気により表面にほこりが
付着し易く、また防眩性が不十分であるため、外部の光
や外部映像の映り込みにより画像が不明瞭になるといっ
た問題点がある。さらに、最近ではブラウン管から出る
電磁波の人体に対する影響が懸念されるようになり、低
周波の漏洩電磁波に対する規格も各国で制定されるよう
になってきた。
【0003】ほこりの付着や電磁波の漏洩を防止する対
策として、帯電防止効果や電磁波シールド効果のある透
明導電膜をスクリーン外面に形成する手段が採用でき
る。防眩性の付与手段として、スクリーンのガラス表面
をフッ酸等を用いて微細凹凸処理して光を散乱させるノ
ングレアー処理が行われてきた。しかし、ノングレアー
処理は画像の解像度を悪化させ、視認性が低下するとい
う問題がある。
【0004】そのため、最近では高屈折率の透明導電膜
の上に低屈折率の透明オーバーコート膜を形成した2層
膜によって、帯電防止(ほこり付着防止)と映り込み防
止の両方の機能を付与することが試みられている。この
ような2層膜では、高屈折率膜と低屈折率膜の屈折率差
が大きければ、上層の低屈折率膜表面からの反射光が下
層の高屈折率膜との界面からの反射光の干渉によって打
ち消され、結果として防眩性が改善される。この透明導
電膜の導電性が高い場合には、電磁波シールド効果も同
時に付与される。
【0005】例えば、特開平5−290634号公報には、Sb
ドープ酸化錫 (ATO) 微粉末を界面活性剤を用いて分
散させたアルコール分散液をガラス基体に塗布し、乾燥
して、高屈折率の導電膜を形成し、その上にフッ化マグ
ネシウムを含有していてもよいアルコキシシランから形
成されたシリカの低屈折率膜を形成することによって、
反射率を0.7 %まで低減させた2層膜が提案されてい
る。
【0006】特開平6−12920 号公報には、基体上に形
成した高屈折率層−低屈折率層の光学的膜厚nd (n:
膜厚、d:屈折率)をそれぞれ 1/2λ−1/4λ (λ=入
射光の波長) とした場合に低反射性となることが記載さ
れている。この公報によれば、高屈折率層はATOまた
はSnドープ酸化インジウム (ITO) 微粉末を含有する
シリカ質の膜であり、低屈折率層はシリカ膜である。
【0007】特開平6−234552号公報にもITO含有シ
リケート高屈折率導電膜−シリケートガラス低屈折率膜
からなる2層膜が開示されている。特開平5−107403号
公報には、導電性微粉末とTi塩を含有する液を塗布して
形成した高屈折率導電膜と低屈折率膜との2層膜が記載
されている。
【0008】特開平6−344489号公報には、ATO微粉
末と黒色導電性微粉末 (好ましくはカーボンブラック微
粉末) とからなる、固形分が密に充填された高屈折率の
第1層膜と、その上に形成したシリカ質の低屈折率膜と
からなる、黒色味を帯びた2層膜が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ATOやIT
Oといった半導体性の導電性粉末を使用した塗料型の導
電膜形成用組成物から形成した透明導電膜では、電磁波
シールド効果を生ずるように低抵抗化することが一般に
困難である。特に最近では、ブラウン管からの漏洩電磁
波に対する規格がより厳しくなってきているので、上述
した従来技術では電磁波シールド効果が不十分なために
対応が困難になっており、より低抵抗で電磁波シールド
効果の大きい透明導電膜が求められている。
【0010】スパッタリング等の気相法を採用すれば、
電磁波シールド効果の高い透明導電膜が形成できるが、
TVのように量産品を対象とする場合には、コスト面か
ら採用しにくい。
【0011】本発明者らは、ブラウン管の電磁波シール
ド性に対する最近の厳しい規格を考慮すると、ATOや
ITOといった半導体性の無機微粉末ではなく、より導
電性が高い金属微粉末を含有する塗料型の導電膜形成用
組成物の使用が望ましいと考え、金属コロイドと呼ばれ
るような金属微粒子を含有する分散液から、金属微粒子
質の導電膜 (金属微粒子膜) を試作してみた。
【0012】その結果、一次粒子径が20 nm 以下の金属
微粒子を使用し、膜厚を50 nm 以下に制限すれば、電磁
波シールド性の付与に十分な低抵抗と、全可視光透過率
が60%以上とブラウン管の視認性を妨げない程度の可視
光透過性とを備えた、金属微粒子膜が形成できることが
判明した。
【0013】金属それ自体は光反射性であって可視光を
透過させない。しかし、一次粒子径が100 nm以下の微粒
子は、可視光の最低波長の1/2より粒子径が小さくな
るため、どのような物質でも可視光が透過するようにな
る。即ち、金属微粒子からなる膜でも透明性が出てく
る。しかし、膜厚が厚くなると、金属微粒子の場合には
散乱による反射が多くなり、透過光の割合が少なくな
り、可視光透過率が低下する。そのため、金属微粒子膜
において60%以上の全可視光透過性を得るには、膜厚は
50 nm 程度が限界である。
【0014】ところが、膜厚が50 nm 以下と超薄膜であ
ることと、金属膜に固有の高反射性により、スピンコー
ターといった成膜性に優れた塗布方法を採用しても、膜
のわずかな不均一性により、膜外観に色ムラ、放射状の
スジ、スポットといった膜ムラが生じる。これは、IT
OやATOといった酸化物系の透明導電粉の微粒子を使
用した場合には見られない現象である。この膜ムラは、
特に保存した金属微粒子分散液を使用した場合により顕
著になる。
【0015】一次粒子径が20 nm 以下という微細な金属
微粒子は活性が非常に高いため、凝集傾向が極めて強
く、分散液中ですぐに不均一に分布するようになる。特
に、分散液を保存すると、保存中に凝集からさらに進ん
で凝結が起こり、一次粒子同士がより大きな二次粒子に
成長してしまう。この凝集・凝結が上記の膜ムラの大き
な原因である。
【0016】金属微粒子の凝集を防ぐには、界面活性剤
といったコロイド安定化作用のある保護剤を多量に添加
することが有効である。しかし、保護剤を多量に添加す
ると、形成された導電膜の導電性が低下し、目的とする
電磁波シールド性に必要な低抵抗を得ることができなく
なる。また、透明性や他の膜特性にも悪影響を及ぼすこ
とがある。従って、多量の保護剤の添加による安定化は
採用できない。
【0017】膜ムラの別の原因として、保存時に保存容
器の器壁に付着した液が乾燥し、固化した金属微粒子が
液中に落下し、これがそのまま膜に混入して非常に目立
つ大きな膜ムラになることが判明した。このような現象
は、上記の保護剤の多量添加でも防止することは困難で
ある。
【0018】金属微粒子膜の膜ムラは、後述するシリカ
質オーバーコートを施しても非常によく目立ち、例えば
ブラウン管の画像表示部にこれが存在すると商品性がな
くなる。従って、膜ムラの解消、即ち、成膜性の向上
が、金属微粒子質の透明導電膜の商品化に当たっては是
非とも必要である。膜ムラの発生は、液を保存した時に
特に顕著になることから、金属微粒子分散液を保存して
も膜ムラの発生が防止できるように、液の保存安定性を
向上させることが重要である。
【0019】よって、本発明は、金属微粒子分散液を例
えば1カ月程度保存しても、商品性に影響する膜ムラの
発生を防止でき、しかも表面抵抗値が1×103 Ω/□以
下と低抵抗で、全可視光透過率が60%以上と可視光透過
性も満足できる透明導電膜を形成できる、保存安定性に
優れた金属微粒子含有導電膜形成用組成物を提供するこ
とを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する目的で研究を重ねた結果、金属微粒子が分散
している水系分散媒の脱塩が十分であると、金属微粒子
分散液の保存安定性が著しく向上すること、およびこの
水系分散媒に有機溶媒を混合する場合には、その有機溶
媒の種類に応じて量を制限すれば、分散液の保存安定性
が確保され、保護剤の添加量をごく少量に抑えて、保存
安定性に優れた金属微粒子含有導電膜形成用組成物が得
られることを見出し、本発明に到達した。
【0021】ここに、本発明は、一次粒子径20 nm 以下
の金属微粒子を 2.0〜10.0wt%含有する水系分散液から
なり、分散媒の電気伝導率が7.0 mS/cm 以下、pHが
3.8〜9.0 の範囲内であることを特徴とする、溶媒で希
釈して使用するための保存安定性に優れた金属微粒子含
有導電膜形成用組成物である。
【0022】この導電膜形成用組成物の分散媒は、さら
に下記の有機溶媒または保護剤を含有していてもよい。 (1) メタノールおよび/またはエタノールを合計40wt%
以下、(2) 多価アルコール、ならびにポリアルキレ
ングリコールおよびそのモノアルキルエーテル誘導体、
から選ばれた少なくとも1種を合計30wt%以下、(3) エ
チレングリコールモノメチルエーテル、チオグリコー
ル、α−チオグリセロール、およびジメチルスルホキシ
ドから選ばれた少なくとも1種を合計15wt%以下、(4)
前記以外の少なくとも1種の有機溶媒を合計2wt%以
下、および/または(5) 界面活性剤、カップリング剤、
およびマスキング剤から選ばれた少なくとも1種の保護
剤を合計1.0 wt%以下。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の導電膜形成用組成物は、
一次粒子径20 nm 以下の金属微粒子を含有する水系分散
液からなり、溶媒で希釈して使用するための高濃度の導
電膜形成用組成物 (即ち、希釈用の原液) である。金属
微粒子からなる透明導電膜は、前述したように、透明性
を確保するには膜厚50 nm 以下と極薄の膜になることか
ら、塗布液中の金属微粒子の濃度を非常に低くする必要
がある。
【0024】従って、塗布に適した濃度で販売すると、
液の体積が非常に大きくなり、効率的ではないので、高
濃度の原液として販売し、ユーザーが使用時に適当な溶
媒で希釈して使用することが望ましい。この場合、保存
されるのはこの原液であるので、原液の保存安定性が求
められる。そのため、本発明では、原液、即ち希釈して
使用するための導電膜形成用組成物を対象とする。
【0025】一次粒子径が20 nm 以下という超微細な金
属微粒子は、従来より知られている金属コロイド生成の
手法 (例、保護コロイドの存在下で金属化合物を適当な
還元剤により金属に還元させる) を利用して製造するこ
とができる。還元反応で副生した塩は、遠心分離/リパ
ルプ法や透析法といった脱塩法により除去する。それに
より、金属微粒子が水系分散液 (金属コロイド) の状態
で得られる。その後、必要であれば、純水および/また
は有機溶媒を加えて濃度調整し、液中の金属微粒子の含
有量を 2.0〜10.0wt%の範囲内にする。濃度調整に有機
溶媒を使用する場合には、有機溶媒の種類と量を後で詳
しく説明する範囲内にする。
【0026】本発明によれば、この金属コロイド形成時
の脱塩を徹底的に行って、分散媒の電気伝導率が7.0 mS
/cm 以下、pHが 3.8〜9.0 の範囲内の金属微粒子の分散
液を得る。分散媒がこの条件を満たしていると、分散液
は優れて保存安定性を示し、例えば、常温で1カ月程度
保存した後に塗布液濃度まで希釈して使用した時に、膜
ムラのない成膜性に優れた塗布液が得られ、形成された
金属微粒子膜は、導電性や透明性に関しても十分な性能
を備えている。
【0027】分散媒の電気伝導率が7.0 mS/cm より大き
くなるか、pHが上記範囲外になると、金属微粒子分散液
の凝集を引き起こす塩分の量が増えるため、保存安定性
が低下し、例えば、室温で1カ月保存した後に希釈して
塗布した時に、塗布液の成膜性が悪く、形成された透明
導電膜には膜ムラが発生するようになる。分散媒の電気
伝導率は好ましくは5.0 mS/cm 以下であり、pHは好まし
くは 5.0〜7.5 の範囲内である。
【0028】金属微粒子の金属種には特に制限はなく、
1種でも、また2種以上の金属微粒子の混合物でもよ
い。導電膜の形成に用いるのであるから、導電性が良好
な金属種が好ましい。適当な金属の例としては、Fe、C
o、Ni、Cu、Cr、W、Al、In、Zn、Pb、Sb、Bi、Sn、C
e、Cd、Pd、Rh、Ir、Os、Ru、Re、Pt、Ag、Au等が挙げ
られる。このうち、導電性や他の特性の点から好ましい
金属は、Ni、Cu、Pd、Rh、Ru、Pt、Ag、およびAuであ
る。
【0029】金属微粒子には、P、B、C、N、Sなど
の1種もしくは2種以上の非金属、またはNa、Kなどの
アルカリ金属および/もしくはMg、Caなどのアルカリ土
類金属の1種もしくは2種以上が固溶していてもよい。
【0030】金属微粒子は、不純物として微量のFeを含
有していることが好ましい。Feは、Fe以外の金属コロイ
ド生成時に金属微粒子中に混入する不純物元素である。
微量のFeが不純物として金属微粒子に混入していると、
形成された透明導電膜の表面での導電性の分布がより均
一かつ低抵抗になることが判明した。この効果を得るに
は、最終的に希釈した後の塗布液の全重量に対して0.00
20〜0.015 wtの量でFe元素が不純物として存在している
ことが好ましい。Feの量が0.015 wt%を超えると、成膜
性に悪影響が出ることがある。
【0031】金属微粒子は、一次粒子径が20 nm 以下の
ものを使用する。金属微粒子からなる透明導電膜は、前
述したように、ある程度の可視光透過率を確保するには
膜厚を50 nm 以下と薄くする必要がある。そのため、金
属微粒子の一次粒子径は、この膜厚より十分に小さくな
ければならない。一次粒子径20 nm を超える粒子が多量
に存在すると、前述した膜ムラが発生し易くなり、成膜
性が低下する。
【0032】本明細書において「一次粒子径」とは、一
次粒子径の分布において、上位5%と下位5%の一次粒
子の粒子径を除外した一次粒子径の値を意味する。従っ
て、上位5%を除外した残りの微粒子のうち、最大の微
粒子の一次粒子径が20 nm 以下であればよい。
【0033】分散液中の微粒子の一次粒子径は、例え
ば、TEM (透過型電子顕微鏡 )により撮影した金属微
粒子の写真から測定することができる。この方法で、例
えば、ランダムに選択した100 個の金属微粒子の一次粒
子径を測定し、大きい方から5個の微粒子と小さい方か
ら5個の微粒子を除外した残りの微粒子の一次粒子径
を、一次粒子径の測定値とする。そして、この一次粒子
径の測定値のうちで最大の測定値が20 nm 以下であれば
よい。
【0034】金属微粒子の一次粒子径の上限は好ましく
は15 nm である。金属微粒子が一次粒子径15 nm を超え
る粒子を含有していないと、膜の透明性が向上する傾向
がある。金属微粒子の粒度分布については特に制限はな
い。金属微粒子の一次粒子径は、金属コロイド生成時の
反応条件により制御することができる。
【0035】前述したように、希釈用の原液として用い
る本発明の導電膜形成用組成物は、金属微粒子を 2.0〜
10.0wt%含有する。金属微粒子の濃度が2.0 wt%より少
ないと、液の体積が大きくなりすぎ、原液として保存す
るのに不利になる。金属微粒子の濃度が10.0wt%を超え
ると、分散液の保存安定性が低下する。
【0036】金属微粒子の含有量を 2.0〜10.0wt%の範
囲内に調整するのに有機溶媒を使用することができる
が、その場合に、濃度調整後の分散液中の有機溶媒の量
(組成物全体に対する含有量) は、下記の上限を超えな
いようにする。各有機溶媒の量がその上限を超えると、
保存安定性に悪影響があり、成膜性が低下する。
【0037】(1) メタノールおよび/またはエタノール
は合計40wt%以下、(2) 多価アルコール、ならびに
ポリアルキレングリコールおよびそのモノアルキルエー
テル誘導体は合計で30wt%以下、(3) エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、チオグリコール、α−チオグリ
セロール、およびジメチルスルホキシドは合計で15wt%
以下、(4) 前記以外の有機溶媒は合計で2wt%以下。
【0038】上記 (1)〜(4) の有機溶媒の好ましい量
は、(1) は30wt%以下、(2) は20wt%以下、(3) は10wt
%以下、(4) は1.0 wt%以下である。本発明で使用する
のに好ましい多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ブチレングリコール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブ
タンジオール、およびグリセリンが例示され、好ましい
ポリアルキレングリコールおよびそのモノアルキルエー
テル誘導体としては、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、およびこれらのモノメチルエーテルお
よびモノエチルエーテルが例示される。
【0039】上記 (1)〜(4) のいずれも、1種もしくは
2種以上を使用することができ、また (1)〜(4) のどの
ような組合わせでもよい。即ち、(1) 〜(4) から選んだ
1種類の有機溶媒だけを使用しても、或いは2〜4種類
の有機溶媒を組合わせて使用してもよい。(4) のその他
の溶媒には特に制限はなく、ケトン、エーテル、アミン
等の含窒素化合物、エステル等を含む極性溶媒と、炭化
水素等の非極性溶媒のいずれも使用でき、これらの合計
が2wt%以下であれば、本発明の導電膜形成用組成物の
保存安定性に著しい悪影響はない。
【0040】希釈用の原液として用いる本発明の導電膜
形成用組成物は、金属微粒子の安定化のために、界面活
性剤、カップリング剤、およびマスキング剤から選んだ
少なくとも1種を、金属微粒子の分散保護剤として含有
させることができるが、その場合の保護剤の含有量の合
計を1.0 wt%以下にする。保護剤の含有量がこれより多
くなると、透明導電膜の導電性に悪影響があり、電磁波
シールド性の付与に十分な低抵抗の膜を得ることが困難
となる。保護剤の含有量は好ましくは0.5 wt%以下であ
る。
【0041】界面活性剤としては、アニオン型、ノニオ
ン型、カチオン型、両性イオン型のいずれも使用でき
る。このうち、好ましいはアニオン型およびノニオン型
の界面活性剤である。アニオン型界面活性剤としては、
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム (例、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム) 、硫酸アルキルナトリ
ウム (例、硫酸ドデシルナトリウム) 、および脂肪酸ナ
トリウム (例、オレイン酸ナトリウム) が挙げられる。
ノニオン型界面活性剤としては、ポリアルキルグリコー
ルのアルキルエステルもしくはアルキルフェニルエーテ
ル、ソルビタンもしくはショ糖の脂肪酸エステル、モノ
グリセリドなどが使用できる。
【0042】本発明で使用できる別の界面活性剤として
フッ素系界面活性剤がある。フッ素系界面活性剤とは、
パーフルオロアルキル基を含有する界面活性剤であり、
上記いずれのタイプのものでもよいが、アニオン型のも
のが中でも好ましい。パーフルオロアルキル基として
は、炭素数6〜9、特に7〜8のものが好ましい。界面
活性剤の種類は特に制限はないが、アニオン型のものが
好ましい。
【0043】好ましいフッ素系界面活性剤は下記一般式
で示されるものである: [CnF2n+1SO2N(C3H7)CH2CH2O]2PO2Y (n=7または8, Y=HまたはNH4)、 CnF2n+1SO3X (n=7または8, X=H, Na, K, Li またはNH4)、 CnF2n+1SO2N(C3H7)CH2CO2X' (n=7または8, X'=NaまたはK)、または CnF2n+1CO2Z (n=7または8, Z=H, NaまたはNH4)。
【0044】本発明において金属微粒子の分散保護剤と
して用いるカップリング剤には、シランカップリング
剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カッ
プリング剤が含まれる。マスキング剤の例は、クエン
酸、EDTA、酢酸、シュウ酸、またはこれらの塩である。
【0045】本発明の導電膜形成用組成物の必須成分お
よび任意成分は上記の通りであり、通常の塗料に存在さ
せるバインダ (皮膜形成性成分) は存在させない。即
ち、この導電膜形成用組成物は、有機樹脂や、無機バイ
ンダとして使用される加水分解性の有機金属化合物
(例、エチルシリケート等のアルコキシシラン類) およ
びその加水分解物を含有しない。このようなバインダが
存在すると成膜性が阻害される。バインダが存在しなく
ても、金属微粒子が非常に微細で凝集性が強いため、そ
の凝集力だけで膜を形成することができる。
【0046】こうして調製した本発明の導電膜形成用組
成物 (原液) において、分散媒の電気伝導率およびpHが
前述した要件を満たすようにする。次に、本発明の導電
膜形成用組成物を使用した透明導電膜の成膜方法につい
て説明する。
【0047】前述したように、この導電膜形成用組成物
は金属微粒子の含有量が高い原液であって、透明導電膜
を形成するため塗布する際には希釈して使用する必要が
ある。希釈には水 (純水) と有機溶媒の一方または両方
を使用できる。有機溶媒は2種以上の混合溶媒でもよ
い。有機溶媒は、希釈前の金属微粒子の分散媒が水を含
有していることから、少なくとも一部は水混和性の有機
溶媒とすることが好ましい。成膜時の乾燥を早めるため
に、希釈後の溶媒の大部分 (例、60%以上、好ましくは
70%以上、さらに好ましくは80%以上) を、沸点85℃以
下の溶媒から構成することが好ましい。
【0048】以上の点から好ましい希釈用の溶媒は、1
価アルコール、中でもメタノールおよびエタノールであ
る。特にメタノール単独またはメタノールとエタノール
の混合溶媒を希釈に用いると、乾燥速度が速くなり、例
えば、スピンコート中に溶媒を蒸発させることができ、
別に乾燥時間をとる必要がなくなるので、成膜作業が効
率的になる。
【0049】希釈は、希釈後に得られた塗布液中の金属
微粒子の含有量が0.20〜0.50wt%の範囲内となるように
行うことが好ましい。希釈前の金属微粒子の含有量が
2.0〜10.0wt%であるから、平均すれば約10〜20倍に希
釈することになる。このように金属微粒子の含有量を低
くするのは、これから形成する膜の膜厚が50 nm 以下と
極めて薄いためである。
【0050】金属微粒子の含有量が0.50wt%を超える
と、50 nm 以下の極薄膜の形成は困難となり、得られた
膜の可視光透過性が低くなる上、成膜性も劣化して、膜
ムラの発生防止が困難となる。金属微粒子の含有量が0.
20wt%未満では、形成される膜が薄くなり過ぎ、膜の導
電性が大きく低下する。金属微粒子の含有量は好ましく
は0.25〜0.40wt%の範囲内である。
【0051】希釈した塗布液の成膜性は、特に塗布液
が、(1) フッ素系界面活性剤を0.0020〜0.080 wt%、ま
たは(2) 多価アルコールならびにポリアルキレングリコ
ールおよびそのモノアルキルエーテル誘導体 (以下、こ
れらをグリコール系溶媒と総称する) から選んだ1種も
しくは2種以上を0.10〜3.0 wt%、の一方または両方を
含有している場合に改善されることが判明した。その詳
しい機構は不明であるが、これらの添加剤により金属微
粒子の分散状態が安定化され、凝集が起こりにくくなる
ため、成膜性が向上するものと推測される。
【0052】膜ムラの発生防止には、フッ素系界面活性
剤とグリコール系溶媒のいずれか一方だけを添加すれば
十分に効果はあるが、その両者を一緒に添加すると効果
はより確実となる。
【0053】前述したように、(1) のフッ素系界面活性
剤と、(2) のグリコール系溶媒のいずれも、希釈前の原
液が含有しうる成分である。従って、原液 (即ち、本発
明の導電膜形成用組成物) が(1) のフッ素系界面活性剤
と、(2) のグリコール系溶媒の少なくとも一方を含有し
ており、希釈後のその濃度が上記範囲内であれば、希釈
した塗布液はそのまま使用できる。しかし、原液が(1)
と(2) のどちらの成分も含有していないが、含有してい
ても希釈後のその濃度が上記範囲に満たない場合には、
(1) と(2) の少なくとも一方を塗布液に添加して、(1)
と(2) の少なくとも一方を上記範囲内の量で塗布液中に
含有させることが好ましい。
【0054】希釈した塗布液中のフッ素系界面活性剤の
含有量は好ましくは0.0025〜0.060wt%、より好ましく
は0.0025〜0.040 wt%であり、グリコール系溶媒の含有
量は好ましくは0.15〜2.5 wt%、より好ましくは0.50〜
2.0 wt%である。
【0055】希釈した塗布液を基体に塗布し、乾燥して
溶媒を除去すると、実質的に金属微粒子のみからなる
(界面活性剤等の有機添加剤の一部は残留する) 金属微
粒子質の透明導電膜 (金属微粒子膜) が基体上に形成さ
れる。
【0056】塗布法はスピンコート法が好ましいが、均
一に成膜できれば他の塗布法も採用できる。乾燥は、希
釈に用いた溶媒の沸点により、加熱乾燥でも常温乾燥で
もよい。溶媒の沸点が低い場合には、回転時間を十分に
とるか、および/または基体を予熱しておくことによ
り、スピンコート中に乾燥を終了させることができる。
予熱する場合の温度は25〜80℃程度が適当である。後述
するように上層を形成する場合には、溶媒は完全に除去
する必要はなく、一部が残っていてもよい。
【0057】この金属微粒子膜の膜厚は50 nm 以下とす
ることが好ましい。それにより、全可視光透過率が60%
以上という全可視光透過性を備えた透明導電膜が得られ
る。但し、この金属微粒子膜は、金属膜に固有の反射性
により、外観上は透明膜であるようには見えないので、
ブラウン管やディスプレーの画像表示部に適用するのに
は適していない。
【0058】この金属微粒子膜の好ましい膜厚は8〜50
nm の範囲であり、より好ましくは10〜30 nm である。
膜厚が薄すぎると、十分な導電性が確保できない。膜厚
は、組成物中の金属微粒子の一次粒子径および濃度、成
膜条件 (例、スピンコートの回転数) 、ならびに基体の
温度により制御することができる。
【0059】この金属微粒子膜の導電性は、上記のよう
に成膜しただけでは、表面抵抗値が1×103 Ω/□以下
にならず、多くは1×105 Ω/□以上と高くなる。表面
抵抗が1×103 Ω/□以下になるまで低抵抗化したい場
合には、この金属微粒子膜を250 ℃以上の温度で熱処理
すればよい。熱処理温度は好ましくは 250〜450 ℃であ
る。熱処理は通常は大気中で実施すればよいが、易酸化
性の金属の場合には、温度によっては不活性ガス等の非
酸化性雰囲気中で熱処理する必要がある。この熱処理に
より、金属微粒子間の導通が改善されて導電性が高ま
り、表面抵抗を1×103 Ω/□以下、好ましくは1×10
2 Ω/□以下に下げることができる。
【0060】こうして得られる金属微粒子膜は、例え
ば、窓ガラスや自動車ガラスに適用することができ、ま
たショーウインドウやガラス間仕切りの装飾等にも使用
できる。さらに、導電ペーストとして、ディスプレー用
透明電極の導電回路の作製等にも有用である。
【0061】この金属微粒子膜は、実質的に金属微粒子
だけから構成され、バインダで結合されていないため、
膜強度は十分ではない。また、金属微粒子膜は上記のよ
うに反射性が高いため、画像表示部に適用するのには適
していない。
【0062】これらの点は、この金属微粒子膜を下層と
し、その上層にシリカ質皮膜を形成した2層膜とするこ
とにより解決することができる。上層のシリカ質皮膜
は、シリカ前駆体溶液を金属微粒子膜に含浸させ、次い
で加熱による焼付けを行って、含浸させたシリカ前駆体
をシリカに転化させることにより形成できる。シリカ前
駆体溶液としては、加水分解によりシリカになる加水分
解性シラン化合物またはその部分加水分解物を含有する
溶液 (シリカゾルを含む) が使用できる。
【0063】この含浸も、スピンコート法により行うこ
とが好ましい。その場合、1台のスピンコータ上で、基
体の上に下層となる金属微粒子膜を形成する上記導電膜
形成用組成物と、上層となる上記のシリカ前駆体溶液を
順に滴下して塗布を行えばよく、2層膜といっても、塗
布作業は一度で済むので簡便である。なお、この場合
も、基体を予熱してからスピンコートすると、成膜が迅
速に終了する。
【0064】焼付け温度は、一般に140 ℃以上であれば
よく、上限は基体により異なる。例えば、ブラウン管の
場合には、寸法精度や蛍光体の脱落防止のため250 ℃以
下、特に200 ℃以下とすることが好ましい。他のディス
プレー装置の場合にも、同様に表示機能成分に悪影響を
生じないような温度とする必要がある。
【0065】含浸させたシリカ前駆体溶液の一部は、金
属微粒子膜の粒子間隙に浸透して金属微粒子を結合する
バインダの作用をするので、この膜の膜強度は著しく向
上する。但し、この含浸中に金属微粒子が動くことはな
いので、金属微粒子は密に接触した状態で、その隙間を
シリカ質バインダが埋めるだけであり、屈折率はやはり
高いままである。
【0066】一方、含浸により微粒子の隙間に浸透しき
れなかった残りの溶液は、金属微粒子膜の上で、上層と
なるシリカ質皮膜を形成する。このシリカ質皮膜は、従
来技術から知られるように低屈折率である。従って、得
られた2層膜は、上層と下層の屈折率差から低反射性を
示し、反射光が少なくなることで、膜の外観も透明性が
出てくる。即ち、シリカ質の上層をオーバーコートする
ことにより、金属微粒子膜の透明性をいかすことが可能
になる。
【0067】シリカ質皮膜の形成に用いるシリカ前駆体
として有用な加水分解シラン化合物は、アルコキシシラ
ンが好ましいが、ハロシランも使用できる。アルコキシ
シランには、テトラエトキシシラン (=エチルシリケー
ト) 、テトラプロポキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、クロルトリメトキシシラン等の加水分解性の
基以外の官能基を有しないものの他に、シランカップリ
ング剤として知られる官能基を含有するアルコキシシラ
ンも含まれる。
【0068】好ましいアルコキシシランは、価格面から
エチルシリケートであり、短時間で焼付けが終了するよ
うに、これを予め部分加水分解させ、シリカゾルと呼ば
れる状態で使用することが好ましい。加水分解性シラン
化合物をそのまま使用する場合には、加水分解を促進さ
せるため、溶液中に少量の加水分解触媒 (通常は酸)と
水を含有させることが好ましい。
【0069】この2層膜の好ましい膜厚は、下層は前述
したように8〜50 nm であり、上層は10〜150 nmであ
る。上層のより好ましい膜厚は30〜110 nmである。上層
の膜厚は、使用する溶液の粘度やスピンコート条件によ
り制御できる。シリカゾルを使用する場合、シリカゾル
の粘度は 0.8〜10 cps、特に1.0 〜4.0 cps の範囲内が
好ましい。
【0070】この2層膜は、上記のように低反射性であ
り、しかも金属微粒子膜による導電性と透明性とを備え
ている。導電性に関しては、シリカ質の上層が薄いため
上層による導電性の阻害は少なく、かえって上層の焼付
けによる収縮によって下層の金属微粒子に内部応力が加
わり、導通がよくなるため、熱処理していない金属微粒
子膜単独に比べて導電性は向上する。その結果、表面抵
抗が1×103 Ω/□以下と、電磁波シールドに望ましい
低抵抗の透明導電膜となる。また、透明性も、金属微粒
子膜の反射がなくなることで、むしろ向上する。
【0071】そのため、この2層膜は、電磁波シールド
機能と防眩機能 (外部映像や光源の映り込み防止) の両
機能を発揮することができ、ブラウン管や各種ディスプ
レー装置の画像表示部に適用するのに適している。但
し、反射スペクトルが平坦ではなく、可視域の短波長側
の反射率が高くなるため、画像の色調がやや青ないし青
紫に変化するので、画像品質がやや阻害される。
【0072】この2層膜の上に、さらにシリカ前駆体溶
液をスプレーしてシリカ質微細凹凸層を形成すると、反
射スペクトルが平坦になり、上記の画像の色調変化がな
くなり、表面の反射光の散乱により防眩性も改善される
ことが判明した。微細凹凸の高さ (凸部と凹部との高低
差) は50〜200 Å程度とすることが好ましい。
【0073】このスプレーの目的は表面に微細凹凸を形
成することであるから、被覆量はごく少量 (例、オーバ
ーコートの重量で1/4程度以下) でよい。スプレーに
用いるシリカ前駆体は、上層シリカ質皮膜のオーバーコ
ートに用いたものと同様でよく、やはりエチルシリケー
トまたはその部分加水分解物が最も好ましい。溶液中の
シリカ前駆体の濃度は、SiO2換算で好ましくは 0.5〜1.
0 wt%、より好ましくは 0.6〜0.8 wt%である。成膜を
促進するため、このスプレーの前に基体を予熱しておい
てもよい。
【0074】本発明の導電膜形成用組成物を適用する基
体は特に制限されず、必ずしも透明でなくてもよいが、
その上に形成する導電膜が透明性を有しているので、透
明基体を使用することが好ましい。代表的な透明基体は
ガラスであるが、透明プラスチック等の基体上に本発明
の透明導電膜を形成することもできる。
【0075】好ましい透明基体は、防眩性と電磁波シー
ルド性の付与が求められているものであり、例えば、T
Vやコンピュータ等の表示装置に用いるブラウン管、さ
らにはプラズマディスプレー、ELディスプレー、液晶
ディスプレー等のディスプレー装置の画像表示部であ
り、この場合には前述したように、金属微粒子膜にシリ
カ質皮膜をオーバーコートした2層膜、またはさらに最
上層としてシリカ質微細凹凸膜を形成したものを適用す
る。
【0076】全可視光透過率が60%以上あるので、画面
はやや暗くなるが、視認性は阻害されない。むしろ、画
面がやや暗くなることで画像の視認性はかえって向上す
る。さらに、上記のシリカ質の上層やその上の微細凹凸
層を形成することにより防眩性を付与できるので、画面
が非常に見やすくなる。また、この透明導電膜により電
磁波シールド性が付与されるので、周囲の放射線による
装置の誤動作や、装置から出る電磁波による人体や周囲
機器への悪影響を防止することができる。
【0077】
【実施例】
(実施例1)導電膜形成用組成物の調製 コロイド的手法 (保護コロイドの存在下で金属化合物を
還元剤と反応させて還元する方法) により各種金属微粒
子の水系分散液を調製し、遠心分離/リパルプ法により
分散媒の電気伝導率が7.0 mS/cm 以下になるまで脱塩し
た。この分散液中の金属微粒子の一次粒子径をTEMに
よりにより測定した。
【0078】この金属微粒子の水系分散液に、保護剤お
よび/または有機溶媒および/または純水を添加し、十
分に攪拌して、表1に示す組成を持つ、金属微粒子含有
導電膜形成用組成物を調製した。得られた組成物の分散
媒のpHおよび電気伝導率の測定結果を表1に示す。
【0079】ここで、表1に示した保護剤と有機溶媒の
記号の意味は次の通りである。保護剤 マスキング剤 CA:クエン酸 アニオン型界面活性剤 SD:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム ON:オレイン酸ナトリウム ノニオン型界面活性剤 PN:ポリエチレングリコール・モノp−ノニルフェニル
エーテル PL:ポリエチレングリコール・モノラウレート フッ素系界面活性剤 F1:[C8F17SO2N(C3H7)CH2CH2O]2PO2H F2:C8F17SO3Li F3:C8F17SO2N(C3H7)CH2CO2K F4:C7F15CO2Na。
【0080】有機溶媒 1価アルコール (40wt%まで許容) MeOH:メタノール EtOH:エタノール 多価アルコールまたはポリアルキレングリコールとそ
の誘導体 (30wt%まで許容) EG :エチレングリコール PG :プロピレングリコール G :グリセリン TMG :トリメチレングリコール DEG :ジエチレングリコール DEGM:ジエチレングリコールモノメチルエーテル DEGE:ジエチレングリコールモノエチルエーテル DPGM:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル DPGE:ジプロピレングリコールモノエチルエーテル EGME:エチレングリコールモノメチルエーテル 他の溶媒 (15wt%まで許容) TG :チオグリコール TGR :α−チオグリセロール DMS :ジメチルスルホキシド。
【0081】成膜方法 (保存安定性) 上記の導電膜形成用組成物を、金属微粒子濃度が0.30wt
%となるように希釈用有機溶媒で希釈し、プロペラ型攪
拌機により十分に攪拌して、塗布液を調製した。希釈に
用いた有機溶媒は、メタノールとエタノールの重量比で
50/50の混合溶媒であり、これはこの溶媒100 重量部当
たり0.5 重量部のプロピレングリコール(グリコール系
溶媒) と0.005 重量部の上記F2で示されるフッ素系界面
活性剤とを含有していた。
【0082】この有機溶媒による希釈 (塗布液の調製)
は、(1) 導電膜形成用組成物を調製した当日 (第1日
目) 、(2) 30日目、および(3) 45日目にそれぞれ行っ
た。導電膜形成用組成物の保存は、容器 (フラスコ) を
密栓し、室温 (15〜20℃) に静置することにより行っ
た。
【0083】希釈により調製した金属微粒子を含有する
塗布液は、攪拌した後すみやかに塗布に使用した。塗布
に用いた基体は100 mm×100 mm×厚さ2.8mm の寸法のガ
ラス板であり、この基体をオーブン中で40℃に予熱した
後、スピンコーターにセットして150 rpm で回転させ、
上記塗布液を2cc滴下して90秒間回転させた後、再びオ
ーブン中で40℃に加熱し、上層形成用のシリカ前駆体溶
液を同じ条件でスピンコートした。その後、オーブン中
で180 ℃に20分間加熱して、下層が金属微粒子膜、上層
がシリカ質皮膜からなる2層膜を基体上に形成した。
【0084】上層の形成に用いたシリカ前駆体溶液は、
三菱マテリアル社製シリカコート液SC−100H (エチルシ
リケートの加水分解により得られたSiO2換算濃度1.00wt
%のシリカゾル) をメタノールでSiO2換算濃度が0.70wt
%になるように希釈した溶液であり、液の粘度は1.65 c
psであった。
【0085】得られた透明導電膜の断面をSEM (走査
式電子顕微鏡) で観察したところ、いずれも下層が金属
微粒子膜、上層がシリカ膜からなる2層膜であった。こ
の2層膜の膜特性を次のようにして評価し、それらの結
果を表1に併せて示す。
【0086】表面抵抗:四探針法 (ロレスタAP:三菱油
化製) により測定した。可視光透過率:自記分光光度計
(U-4000型:日立製作所製) により波長550 nmで光透過
率を測定した。なお、可視光透過率は550 nmでの測定値
を示した。本発明の金属微粒子の場合、550 nmの可視光
透過率が全可視光透過率とほぼ一致することが経験的に
確かめられている。
【0087】成膜性:透明導電膜の外観を目視観察し
て、色ムラ、放射状のスジ、スポットといった膜ムラの
有無について検査した。結果は、ガラス基体の背面に黒
色ビニルテープ (日東電工社製No.21)を貼り、30cmの距
離から目視観察して、上述したような膜ムラが認められ
ない場合を○、認められた場合を×と評価した。
【0088】希釈前の導電膜形成用組成物の保存安定性
については、成膜後の透明導電膜の表面抵抗が1×103
Ω/□以下、全可視光透過率が60%以上、成膜性が○の
全てを満たす場合には○ (安定で使用可能) 、この条件
が1つでも欠けると× (安定性が欠如し、使用不可) と
判定した。
【0089】表1には、金属微粒子の一次粒子径、希釈
前の導電膜形成用組成物の組成、またはその分散媒の電
気伝導率もしくはpHが本発明の範囲外である比較例の結
果も一緒に示す。
【0090】
【表1−1】
【0091】
【表1−2】
【0092】表1からわかるように、本発明の導電膜形
成用組成物は、希釈前の金属微粒子を高濃度の状態でも
保存安定性に優れ、少なくとも30日間保存しても成膜性
が良好に保持され、希釈して塗布することにより、商品
性に影響する膜ムラを発生させずに、表面抵抗値が1×
103 Ω/□以下と電磁波シールドに十分な低抵抗で、透
明性についても全可視光透過率が60%以上と高い透明導
電膜を形成することができた。
【0093】これに対し、金属微粒子の一次粒子径、希
釈前の導電膜形成用組成物の組成、またはこの組成物の
分散媒の電気伝導率もしくはpHが本発明で規定する範囲
外になると、最初から成膜性が不十分で、膜ムラが発生
するか、或いは保存安定性が低くなって、30日の保存後
には膜ムラが発生するようになる。
【0094】図1に成膜性が良好な45日間保存した試験
No.14 の導電膜形成用組成物を用いて上記のように形成
した2層透明導電膜の外観の光学顕微鏡写真を示し、図
2には成膜性が不良の30日間保存した試験No.22 を用い
た場合の同様の光学顕微鏡写真を示す (倍率はいずれも
10倍) 。
【0095】また、図3に45日間保存した試験No.14 の
導電膜形成用組成物を用いて上記のように形成した2層
透明導電膜の断面SEM写真を、図4にこの2層膜の反
射スペクトルを示す。反射率が低く、低反射性であるこ
とがわかる。その他の2層膜もいずれも同レベルの低反
射性を備えていた。
【0096】(実施例2)実施例1で形成した2層型透明
導電膜を有するガラス基体を60℃に予熱し、その膜表面
にの表面に、エタノール/イソプロパノール/ブタノー
ル/0.05N 硝酸の重量比5/2/1/1の混合溶媒中の
0.5 wt%エチルシリケート溶液を2秒間スプレーし、16
0 ℃で10分間焼付けした。
【0097】試験No. 14の2層膜にスプレーした後の反
射スペクトルを図5に示す。図4と図5の比較から、ス
プレーにより2層膜の上に微細凹凸層を形成すると、可
視光短波長域 (400 nm以下) の反射率が著しく低減し、
反射スペクトルが平坦になったことがわかる。
【0098】(実施例3)実施例1の試験No.4の導電膜
形成用組成物 (希釈前の金属微粒子分散液) に、表2に
示す2wt%まで許容される他の有機溶媒の1つを、2wt
% (本発明例) または4wt% (比較例) の量で添加し、
よく攪拌した後、室温 (15〜20℃) で保存し、7日ごと
に目視で凝集の有無を観察し、凝集が認められた日を記
録した。表2に有機溶媒の種類と、凝集が認められるま
での保存日数、および凝集の状態を示す。
【0099】
【表2−1】
【0100】
【表2−2】
【0101】表2からわかるように、これらの溶媒の添
加量が2wt%の場合には、最低でも約1カ月は凝集せず
に金属微粒子が安定な分散状態に保持される。一方、こ
れらの溶媒の添加量が4wt%に増大すると、凝集は2〜
4週後には起こるようになる。同じ溶媒で比較すると、
大部分の溶媒では、添加量が2wt%の時の保存可能な日
数は、4wt%の場合の保存可能な日数の2倍以上に伸び
た。また、添加量が4wt%の場合には、溶媒によっては
凝集により完全分離を生じたが、2wt%ではこのような
ひどい凝集状態にはならなかった。
【0102】なお、実施例1の試験No. 9、10、14、お
よび17の導電膜形成用組成物を用いて、上と同じ保存安
定性の試験を行ったが、いずれも表2に示すのと同じ結
果になった。
【0103】
【発明の効果】本発明の導電膜形成用組成物は、希釈前
の原液であって高濃度に金属微粒子を含有しているにも
かかわらず、保存安定性に優れ、少なくとも1カ月の保
存中に金属微粒子が凝結することなく保存できる。保存
した組成物を希釈溶媒で希釈し、攪拌して塗布液を調製
すると、金属微粒子が均一に分散した塗布液を得ること
ができ、この塗布液から、商品価値をなくしてしまうよ
うな色ムラ、放射状のスジ、スポットといった膜ムラを
発生させずに、金属微粒子からなる透明導電膜を形成す
ることができる。
【0104】それにより、この原液の状態でユーザーに
出荷し、ユーザーも数週間程度は保存して使用すること
が可能となるので、金属微粒子からなる透明性または半
透明性の導電膜の形成が非常に容易となり、この種の透
明導電膜の実用化に弾みがつくものと期待される。
【0105】得られた透明導電膜は、表面抵抗値が1×
103 Ω/□以下と低抵抗で、帯電防止性はもちろん、電
磁波シールド機能も基体に付与することができる。ま
た、透明性に関しても、透明導電膜の膜厚を50 nm 以下
に薄くすれば、全可視光透過率が60%以上となり、基体
がブラウン管や各種ディスプレーであっても、画面をみ
にくくするほど暗くすることはない。さらに、この透明
導電膜の上層にシリカ質皮膜を形成すると、膜の反射性
が低くなり、防眩性も付与されので、画面が非常に見や
すくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電膜形成用組成物を用いて形成し
た、上層にシリカ層が被覆された成膜性の良好な金属微
粒子膜の外観を示す光学顕微鏡写真(a) およびその模式
図(b) 。
【図2】比較例の導電膜形成用組成物を用いて形成し
た、上層にシリカ層が被覆された成膜性のよくない導電
膜の外観 (膜ムラ)を示す光学顕微鏡写真(a) およびそ
の模式図(b) 。
【図3】本発明の電膜形成用組成物を用いて形成した、
上層にシリカ層が被覆された2層型透明導電膜の断面S
EM写真(a) およびその模式図(b) 。
【図4】上記2層型透明導電膜の反射スペクトル。
【図5】図3と同じ2層透明導電膜の上にさらにシリカ
質微細凹凸層を形成した膜の反射スペクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−204336(JP,A) 特開 平9−53030(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/24 C09D 5/100 H01B 1/00 - 1/24 C01G 3/00 - 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次粒子径20 nm 以下の金属微粒子を
    2.0〜10.0wt%含有する水系分散液からなり、分散媒の
    電気伝導率が7.0 mS/cm 以下、pHが 3.8〜9.0の範囲内
    であり、さらに下記(1) 〜(5) から選ばれた少なくとも
    1種を含有することを特徴とする、溶媒で希釈して使用
    するための保存安定性に優れた金属微粒子含有導電膜形
    成用組成物: (1) メタノールおよび/またはエタノールを合計40wt%
    以下; (2) 多価アルコール、ならびにポリアルキレングリ
    コールおよびそのモノアルキルエーテル誘導体、から選
    ばれた少なくとも1種を合計30wt%以下; (3) エチレングリコールモノメチルエーテル、チオグリ
    コール、α−チオグリセロール、およびジメチルスルホ
    キシドから選ばれた少なくとも1種を合計15wt%以下; (4) 前記以外の少なくとも1種の有機溶媒を合計2wt%
    以下; (5) 界面活性剤、カップリング剤、およびマスキング剤
    から選ばれた少なくとも1種の保護剤を合計1.0 wt%以
    下。
  2. 【請求項2】 金属微粒子がNi、Cu、Pd、Rh、Ru、Pt、
    AgおよびAuよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金
    属の微粒子である、請求項1記載の導電膜形成用組成
    物。
  3. 【請求項3】 多価アルコールがエチレングリコール、
    プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチ
    レングリコール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオ
    ール、およびグリセリンよりなる群から選ばれ;ポリア
    ルキレングリコールおよびそのモノアルキルエーテル誘
    導体がジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
    ル、およびこれらのモノメチルエーテルおよびモノエチ
    ルエーテルよりなる群から選ばれる、請求項1または2
    記載の導電膜形成用組成物。
  4. 【請求項4】 界面活性剤がアニオン型界面活性剤、ノ
    ニオン型界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤よりな
    る群から選ばれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の導電膜形成用組成物。
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