JP3266054B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3266054B2
JP3266054B2 JP16480197A JP16480197A JP3266054B2 JP 3266054 B2 JP3266054 B2 JP 3266054B2 JP 16480197 A JP16480197 A JP 16480197A JP 16480197 A JP16480197 A JP 16480197A JP 3266054 B2 JP3266054 B2 JP 3266054B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に係
り、より詳しくは、電子写真方式を用いる複写機、ファ
クシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式の画像形成装置
においては、形成される画像濃度を保つために次のよう
な画像形成条件制御方式が広く用いられている。
【0003】(1)感光体の帯電電位及び露光部電位を
一定に保つように帯電条件及び露光条件を制御する画像
形成条件制御(感光体の電位一定制御)。
【0004】(2)感光体の画像部電位と現像バイアス
電位との電位差を一定に保つように露光条件及び現像条
件を制御する画像形成条件制御(現像電位(Vdev
e)一定制御)。
【0005】ところで、電子写真方式の画像形成装置に
おける感光体の表面は、クリーナーブレード等の清掃装
置に接触しているため、画像形成装置の長期間の使用に
より感光体の表面は磨耗し、感光体の膜厚は経時的に減
少していく。
【0006】よって、上記の感光体の電位一定制御や現
像電位一定制御を行った場合、以下のような不具合が発
生してしまう。
【0007】電子写真方式の画像形成装置において、
感光体上の静電潜像に応じてトナーが現像装置から感光
体表面に飛翔することで画像が形成され、その画像濃度
は飛翔したトナー量に応じて変化する。また、現像装置
から飛翔するトナー量は、感光体−現像装置間の現像が
行われる部分の電界である現像電界の大きさに比例する
ことが一般に知られている。
【0008】図12に示すように、現像電界Eは、感光
体層と現像剤層から成る二層誘電体モデルにより近似的
に表すことができる。このモデルより現像電界Eを示す
数式を導出すると以下の式(1)となる。
【0009】 E=(Vs−Vb)/{((ε2/ε1)*d1)+d2}・・・(1) なお、Vsは感光体の帯電電位、Vbは現像バイアス電
位、ε2は現像剤層の誘電率、ε1は感光体層の誘電
率、d1は感光体層の厚さ(=感光体の膜厚)、d2は
現像剤層の厚さをそれぞれ示す。
【0010】従って、この式(1)より感光体の膜厚d
1が減少すると、現像電位(=Vs−Vb)が一定では
現像電界Eが増加するため、現像濃度が増加してしまう
ことがわかる。これに伴い、図13の階調−画像の明度
特性に示すように、初期の特性C1から膜厚減少ととも
に特性C2、C3、C4と下方にずれていく。図13で
は縦軸に沿って下方ほど画像濃度が高くなるので、膜厚
減少とともに、階調全体にわたり画像濃度が上昇してし
まう。
【0011】基準パッチを形成して基準パッチ濃度を
検出し、該基準パッチ濃度を一定にするようにトナー濃
度を調整する従来からのトナー濃度制御を行った場合、
膜厚減少により現像電界Eが増加して現像濃度が増加す
るため、該現像濃度増加分を補正するべくトナー濃度を
低下させる必要が生じる。このため、感光体交換時に
は、新たな感光体に対するトナー濃度を、それまでのト
ナー濃度よりもかなり高く設定する必要が生じるため、
トナー濃度の再調整に多くの時間がかかってしまう。
【0012】感光体の膜厚d1が減少すると、感光体
層における静電容量C(=ε1/d1)が大きくなるた
め、帯電電位Vを一定とするのに必要な電荷Q(=C
V)が増加する。これにより、帯電電流値が上昇し、そ
れを一定の露光部分の電位まで除電するための露光装置
の光量値も上昇する。図15(A)、(B)はこれを説
明する図で、膜厚が減少するにつれ、帯電値及び光量値
は上昇するため、帯電装置の負荷及び露光装置の負荷が
増大することがわかる。
【0013】ところで、特開平7−333949号公報
には、感光体の膜厚が減少しても一定濃度の画像を安定
して得ることを目的とした帯電制御方法が提案されてい
る。この帯電制御方法は、感光体上に形成された静電潜
像の現像は、感光体にトナーを付与する現像剤担持体に
印加されている現像バイアス電位と感光体の帯電位との
電位差に基づいて成される点に着目し、感光体の膜厚減
少量を予測または実測し、感光体帯電電位と現像バイア
ス電位との電位差から求まる感光体表面電荷密度を一定
に保つように感光体の帯電電位を制御するものである。
【0014】しかしながら、上記帯電制御方法において
は、膜厚の減少に応じて感光体表面電荷密度Qを一定に
保つと、前述したように静電容量Cが大きくなるため、
感光体の帯電電位Vsが低下する。このため、現像電界
Eは一定でなくなり小さくなり、画像濃度が低下してし
まうという問題がある。
【0015】また、この帯電制御方法は、感光体上の非
画像形成部が露光されて電位が低下し、感光体上の画像
形成部が帯電電位を保ち、該画像形成部にトナーが現像
される正規現像には適用可能であるが、感光体上の画像
形成部が露光されてその部分にトナーが現像される反転
現像には適用することができない。
【0016】このように特開平7−333949号公報
記載の技術は、前述した問題点、、を解決するも
のではない。
【0017】ところで、最近では、レーザービームなど
を、形成される画像の画像信号に応じて走査点灯制御す
ることで、感光体に画像を形成するデジタル方式の画像
形成装置(以下、デジタル機と称する)が広く用いられ
るようになった。このデジタル機では、面積階調により
画像を形成するため、濃度の低いハイライト部から濃度
の高いシャドウ部まで幅広い階調を表現可能である。
【0018】しかしながら、このデジタル機において
は、上記課題、、に加え、以下のようなデジタル
機特有の問題が指摘されている。
【0019】従来からのトナー濃度制御により、中間濃
度基準パッチ濃度を検出し、中間濃度を一定にするよう
にトナー濃度を調整しても、中間濃度は調整できるが、
画質への影響が大きいハイライト部の画像濃度を調整す
ることは困難である。例えば、前述した感光体の電位一
定制御を行った場合の階調−画像の明度(出力画像濃
度)特性を図23に、階調−露光エネルギー特性を図2
4に、階調−潜像電位特性を図25に、階調−現像電界
特性を図26に、それぞれ示す。ここで、図23より明
らかなように、ハイライト部の画像濃度の差が大きくな
ってしまう。
【0020】また、デジタル機は面積階調により画像を
形成するため、レーザーの点灯時間やビームパワー等を
画像データに応じて変化させて書き込んでいる。よっ
て、感光体に書き込まれる画素あたりの露光エネルギー
量は図24に示すように画素の階調に応じて変化するた
め、図25に示すように感光体上の潜像電位が異なる
(即ち、階調が低いほど露光エネルギー量が小さくなる
ため、帯電電位(−700V)からの減衰量が減り、潜
像電位の絶対値が高くなる)。
【0021】これにより、図26に示すように現像電界
は画素の階調により異なる値となる。また、感光体の膜
減りや劣化により感光体の光減衰特性(PIDC)が変
化した場合には、露光エネルギー量により光減衰特性の
変化量が異なるため、現像電界は上記理由により変動す
る分に加えて更に変動する。即ち、図26にて、膜厚2
4μmの時の特性D1から膜厚14μmの時の特性D2
へ変動する。また、膜厚14μmでソリッド部の現像電
界を特性D1に合わせた場合、特性D3となる。
【0022】また、デジタル機における露光装置の光源
としては、一般にレーザービーム射出装置やLEDアレ
イ等の点光源が用いられている。これらの点光源の光量
分布は中心に対してガウシアン分布を持つため、ビーム
パワーを上げると所定のパワー以上になるビーム面積が
大きくなる。一方で、感光体の膜減りや劣化により感光
体の光減衰特性が変化した場合には、画像書き込み時に
所望の電位まで減衰させる露光エネルギーすなわちビー
ムパワーを変える必要があり、ビームパワーを変えるこ
とでビーム面積が変わり潜像面積が変化してしまう。
【0023】これにより、例えば、電位一定型制御にお
いて感光体が膜減りした場合、光減衰特性が低感度側に
シフトするため、所望の電位まで減衰させるのに必要な
露光エネルギー量が増加する。露光エネルギー量を増加
させるべくビームパワーを上げると、例えば図27に示
す露光ビームエネルギー分布特性E1から特性E2へ変
わるため、ビーム面積が大きくなり潜像面積が増加する
(図28で特性F1から特性F2へ変わる)。このた
め、電位一定型制御において膜減りした感光体に画像を
形成すると、形成される画像の濃度が膜減り前に比べて
濃くなってしまう、という不都合が生じる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解消するために成されたものであり、多階調の画像を
形成する場合に感光体の膜減り等の外乱があっても、各
階調での濃度調整を適正に行い品質の良い画像を形成す
ることができる画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明に係る画像形成装置は、感光体基材と該
感光体基材の表面を被覆する膜とで構成された感光体
と、前記感光体を所定の帯電電位に帯電する帯電手段
と、所定の露光条件下でデジタル画像データに基づいて
点光源を走査点灯制御することで、前記帯電手段により
帯電された感光体を露光して該感光体上に静電潜像を形
成する露光手段と、現像剤を保持した現像剤担持体に所
定の現像バイアス電圧を印加して、前記露光手段により
形成された静電潜像を前記現像剤で現像し感光体上に可
視像を形成する現像手段と、前記静電潜像の画素毎の現
像電界を検出する現像電界検出手段と、前記現像電界検
出手段により検出された現像電界検出値と所定の現像電
界目標値とに基づいて前記露光条件を前記画素毎に調整
する露光条件調整手段と、を有し、前記現像電界検出手
段は、前記感光体の膜厚を検出する膜厚検出手段と、前
記感光体の膜厚に対応して該感光体の光減衰特性を記憶
した光減衰特性記憶部と、前記静電潜像の画素毎の露光
エネルギーを導出する露光エネルギー導出手段と、前記
膜厚検出手段により検出された感光体の膜厚、前記光減
衰特性記憶部に記憶された光減衰特性及び前記露光エネ
ルギー導出手段により導出された露光エネルギーに基づ
いて、画素毎の現像電界を導出する現像電界導出手段
と、を含むことを特徴とする。
【0026】この第1の発明に係る画像形成装置では、
帯電手段によって感光体を所定の帯電電位に帯電し、露
光手段によって、所定の露光条件下でデジタル画像デー
タに基づいて点光源を走査点灯制御することで、前記帯
電された感光体を露光して該感光体上に静電潜像を形成
する。そして、現像手段によって、現像剤担持体に所定
の現像バイアス電圧を印加して、前記形成された静電潜
像を現像剤で現像し感光体上に可視像を形成する。
た、第1の発明に係る画像形成装置では、現像電界検出
手段によって静電潜像の画素毎の現像電界を検出し、露
光条件調整手段によって、この現像電界検出値が所定の
現像電界目標値に近づくように、露光条件(例えば、露
光時間、露光強度、露光光のビーム径等)を画素毎に調
整する。
【0027】ところで、前述したように、現像装置から
静電潜像担持体へ飛翔するトナー量は、静電潜像担持体
−現像装置間の現像電界の大きさに比例する。よって、
静電潜像担持体の表面層の磨耗による該表面層の厚さ変
動(例えば、感光体の膜減り)、現像剤の劣化、画像形
成装置の使用環境(例えば、温度や湿度)の変化等に起
因して現像電界の大きさが変動した場合、現像装置から
静電潜像担持体へ飛翔するトナー量が変動し、可視像化
される画像の濃度が変動してしまう。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】一般に、静電潜像担持体としては、感光体
基材と該感光体基材の表面を被覆する膜とで構成された
感光体が広く用いられている。前述したように、感光体
を用いた画像形成装置では、感光体表面と清掃装置等と
の磨耗等により感光体表面の膜の厚さ(膜厚)が減少
し、これに起因して現像電界が変動する
【0032】
【0033】
【0034】また、感光体上に形成された静電潜像は、
現像手段によって現像剤で現像され感光体上に可視像化
される。
【0035】ところで、前述したように、現像電界は、
感光体、現像剤及び現像剤担持体により形成され、感光
体表面の膜層と現像剤層から成る二層誘電体モデルによ
り近似的に表すことができる。このモデルより現像電界
Eを示す数式を導出すると以下の式(1)となる。
【0036】 E=(Vs−Vb)/{((ε2/ε1)*d1)+d2}・・・(1) なお、Vsは感光体の可視像形成部の表面電位、Vbは
現像バイアス電位、ε2は現像剤層の誘電率、ε1は感
光体表面の膜層の誘電率、d1は感光体の膜厚、d2は
現像剤層の厚さをそれぞれ示す。
【0037】ここで、感光体表面と清掃装置等との磨耗
等により膜厚が減少すると、式(1)で分母が減少する
ので、現像電界Eが大きくなる。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】以上のような事実を踏まえ、第1の発明に
係る画像形成装置では、画素毎に現像電界が異なること
に着目し、現像電界検出値が所定の現像電界目標値に近
づくように露光条件を画素毎に調整するので、品質の良
い画像を形成することができる。
【0056】なお、露光手段は、デジタル画像データに
基づいて露光時間を変調することで多階調の静電潜像を
形成するものであっても良いし、デジタル画像データに
基づいて露光強度を変調することで多階調の静電潜像を
形成するものであっても良い。これらの各々の場合、現
像電界検出手段によって静電潜像の画素毎の階調に対応
した現像電界を検出し、露光条件調整手段によって、現
像電界検出値が所定の階調毎の現像電界目標値に近づく
ように階調毎の露光条件を調整すれば良い。
【0057】また、露光条件調整手段は、露光条件とし
て、露光光のビーム径、露光時間、露光強度のうち少な
くとも1つを調整すれば良く、これらのうち2つ以上を
組み合わせて調整しても良い。
【0058】次に、前述した目的を達成するために、以
下の第の発明に係る画像形成装置も有効である。第
の発明に係る画像形成装置は、感光体基材と該感光体基
材の表面を被覆する膜とで構成された感光体と、前記感
光体を所定の帯電電位に帯電する帯電手段と、所定の露
光条件下でデジタル画像データに基づいて点光源を走査
点灯制御することで、前記帯電手段により帯電された感
光体を露光して該感光体上に静電潜像を形成する露光手
段と、現像剤を保持した現像剤担持体に所定の現像バイ
アス電圧を印加して、前記露光手段により形成された静
電潜像を前記現像剤で現像し感光体上に可視像を形成す
る現像手段と、前記静電潜像の画素毎の現像電界を検出
する現像電界検出手段と、前記現像電界検出手段により
検出された現像電界検出値と所定の階調毎の現像電界目
標値とに基づいて前記感光体の感度を調整する感光体感
度調整手段と、を有し、前記現像電界検出手段は、前記
感光体の膜厚を検出する膜厚検出手段と、前記感光体の
膜厚に対応して該感光体の光減衰特性を記憶した光減衰
特性記憶部と、前記静電潜像の画素毎の露光エネルギー
を導出する露光エネルギー導出手段と、前記膜厚検出手
段により検出された感光体の膜厚、前記光減衰特性記憶
部に記憶された光減衰特性及び前記露光エネルギー導出
手段により導出された露光エネルギーに基づいて、画素
毎の現像電界を導出する現像電界導出手段と、を含むこ
とを特徴とする。
【0059】この第の発明に係る画像形成装置では、
上記第の発明と同様に、露光手段によって、所定の露
光条件下でデジタル画像データに基づいて点光源を走査
点灯制御することで感光体上に静電潜像を形成し、現像
手段によって、現像剤担持体に所定の現像バイアス電圧
を印加して、前記形成された静電潜像を現像剤で現像し
感光体上に可視像を形成する。
【0060】また、現像電界検出手段によって静電潜像
の画素毎の現像電界を検出し、感光体感度調整手段によ
って、現像電界検出値が所定の現像電界目標値に近づく
ように感光体の感度(例えば、帯電手段による感光体の
帯電電位や、感光体の光減衰特性における帯電電位から
の初期の立ち下がりの傾き等)を調整する。
【0061】このように現像電界が異なることに着目
し、現像電界検出値が所定の現像電界目標値に近づくよ
うに感光体の感度を画素毎に調整するので、品質の良い
画像を形成することができる。
【0062】なお、露光手段は、デジタル画像データに
基づいて露光時間を変調することで多階調の静電潜像を
形成するものであっても良いし、デジタル画像データに
基づいて露光強度を変調することで多階調の静電潜像を
形成するものであっても良い。これらの各々の場合、現
像電界検出手段によって静電潜像の画素毎の階調に対応
した現像電界を検出し、感光体感度調整手段によって、
現像電界検出値が所定の階調毎の現像電界目標値に近づ
くように感光体感度を調整すれば良い。
【0063】
【0064】上記第、第の発明に係る画像形成装置
に設けた現像電界検出手段では、膜厚検出手段により感
光体の膜厚を検出すると共に、露光エネルギー導出手段
により静電潜像の画素毎の露光エネルギーを導出する。
そして、現像電界導出手段によって、前記検出された感
光体の膜厚に対応する光減衰特性を光減衰特性記憶部か
ら読み出し、読み出した光減衰特性において前記導出さ
れた画素毎の露光エネルギーに対応する画素毎の露光部
電位を求め、この露光部電位と前記検出された感光体の
膜厚とから画素毎の現像電界を導出することができる。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明に係る
画像形成装置の各種実施形態を順に説明する。
【0066】[第1実施形態]まず、第1実施形態とし
て、感光体の膜厚を検出し該検出値に応じて現像電界の
変動を小さくする制御を行う実施形態を説明する。な
お、以下では、画像形成装置の一例として、カラー複写
機の例を説明する。
【0067】[カラー複写機の全体構成]図1にはカラ
ー複写機の全体構成図を、図2にはカラー複写機のブロ
ック図を、それぞれ示す。
【0068】図1及び図2に示すようにカラー複写機1
0は、原稿を読み取るスキャナー部20、読み取った画
像データを処理する画像処理部30、処理された画像デ
ータに従ってレーザーを駆動して感光体に光ビームを照
射するROS光学部40、及び画像を形成する画像形成
部60から構成されている。
【0069】図2に示すようにスキャナー部20では、
載置台12(図1参照)の所定位置に載置された原稿G
が露光ランプ22で照射されその反射光がCCDイメー
ジセンサ(以下、CCDと略称する)24で読み取られ
る。CCD24で読み取った画像信号は増幅器26で適
当なレベルまで増幅され、増幅された画像信号はA/D
変換器28で8ビットのデジタル画像データに変換され
る。このデジタル画像データはシェーディング補正、ギ
ャップ補正が順に行われる。これらの補正が行われたデ
ジタル画像データは、濃度変換器29で濃度データに変
換され画像処理部30へ送られる。
【0070】画像処理部30ではカラー複写機として基
本的な画像処理、すなわち、色信号変換、墨再生(UC
R)、MTF処理等が行われ、イエロー、マゼンタ、シ
アン、黒の4色の画像データに変換される。変換された
各色の画像データはスキャナー部20と画像形成部60
との階調性にあわせてガンマ補正(階調変換)が行われ
る。ガンマ補正された画像データはD/A変換器32で
アナログ画像データに変換され、セレクタ34を介して
比較器39へ送られる。比較器39では、送られてきた
アナログ画像データと、三角波発生器38から出力され
た所定周期の信号とを、比較することでパルス幅変調が
行われ、アナログ画像データは2値の画像データに変換
される。ここでのパルス幅変調は、例えば、図3に示す
ように、入力されたアナログ画像データAを三角波発生
器38からの三角波Bと比較し、アナログ画像データA
が三角波Bよりも大きい部分が「0」(レーザーオフ)
となり、アナログ画像データAが三角波Bよりも小さい
部分が「1」(レーザーオン)となる2値画像データが
生成され、比較器39からROS光学部40へ送られ
る。
【0071】また、画像処理部30には、画像濃度制御
用パッチである基準パッチの画像信号(以下、パッチ画
像信号と称する)を発生するパッチ信号発生手段36が
設けられている。セレクタ34は、通常コピー時はD/
A変換器32からのアナログ画像データを選択し、後述
する画像形成部60の画像形成条件制御装置84から基
準パッチ作成の指示を受信した場合には、パッチ信号発
生手段36からのパッチ画像信号を選択して比較器39
へ送り、上記のようなパルス幅変調によって2値化す
る。
【0072】ROS光学部40には、比較器39より送
られた2値画像データに基づきレーザー46をオン/オ
フ制御するレーザー駆動回路42と、後述する画像形成
部60の画像形成条件制御装置84の制御下でレーザー
光量を可変制御するレーザー光量可変装置44と、が設
けられている。レーザー46から射出されたレーザー光
は、図示しないコリメータレンズ及びスリットを介して
ポリゴンミラー48に照射され、ポリゴンミラー48に
より偏向された後、fθレンズ50、反射ミラー52を
介して画像形成部60の感光体62へ導かれる。
【0073】図1及び図2に示すように、画像形成部6
0には、感光体62が設置されており、この感光体62
の周囲には、帯電装置68、感光体電位制御を行うため
の感光体上の電位を測定する電位計70、ロータリー現
像装置72、トナーディスペンス制御を行うための感光
体上のパッチ濃度を測定する光センサー74、転写装置
80、クリーナー装置64、及び除電ランプ66が設置
されている。また、画像形成部60には、ロータリー現
像装置72の各色の現像器にトナーを供給するトナーデ
ィスペンス装置76、定着装置88及び用紙搬送装置9
2も設けられている。さらに、画像形成部60には、画
像形成全体を制御し電位計70や光センサー74の出力
に従って画像形成条件を制御する画像形成条件制御装置
84と、画像形成条件制御装置84の制御下で帯電装置
68の帯電量を変化させる帯電量可変装置82と、画像
形成条件制御装置84の制御下で現像バイアスを変化さ
せる現像バイアス可変装置78と、画像形成処理の処理
サイクル数(=感光体62の回転数)をカウントしその
カウント値を画像形成条件制御装置84へ出力するサイ
クルカウンタ86と、が設けられている。
【0074】なお、図14には画像形成処理の処理サイ
クル数(=感光体62の回転数)と膜厚との関係を示し
ており、この図14のように回転数が増加するにつれ膜
厚が減少している。サイクルカウンタ86の出力は画像
形成条件制御装置84に入力され、後述する画像形成条
件制御に使用される。
【0075】また、感光体62としては、後に詳述する
実施例の感光体を用いており、ROS光学部40から
の光ビームのビーム径は主走査方向で50μm、副走査
方向で70μmに設定されている。現像剤は、ポリエチ
レンを主成分としたトナー(7μm)と、フェライトに
ポリマーをコーティングして成形したキャリア(50μ
m)とにより構成されている。
【0076】[画像形成処理の概要]次に、画像形成部
60で実行される画像形成処理の概要を説明する。画像
形成部60では、周知のゼログラフィープロセスに従っ
て、以下のような画像形成処理が実行される。即ち、図
1において時計回りに回転する感光体62は帯電装置6
8により一様にマイナス帯電され、ROS光学部40か
らのレーザー光によりまず第1色目の黒色の潜像が感光
体62上に形成される。この潜像は、ロータリー現像装
置72の黒色の現像装置によって黒色トナーで現像され
る。現像された黒色トナー像は、用紙トレイ90から用
紙搬送装置92によって搬送され転写ドラム80に巻き
付けられた図示しない用紙に、転写コロトロン80Aに
より転写される。感光体62上に転写されずに残ったト
ナー像はクリーナー装置64により除去され、感光体6
2は除電ランプ66により除電される。
【0077】そして、感光体62は再び帯電装置68に
より一様にマイナス帯電され第2色目イエローの画像形
成が続いて行われる。このようにして第3色目マゼン
タ、第4色目シアンまで計4色のトナー像が、転写ドラ
ム80に巻き付けられた用紙に順次転写される。4色の
トナー像が転写された用紙は剥離コロトロン80Bによ
り転写ドラム80から剥離され、定着装置88により4
色のトナー像が用紙に定着され、カラーコピーが形成さ
れる。各色の転写後または用紙剥離後には、用紙上及び
転写ドラム80上の余分な電荷が除電コロトロン80C
によって除電される。
【0078】[画像形成条件制御装置84の構成]図5
に示すように、画像形成条件制御装置84には、サイク
ルカウンタ86から出力された感光体回転数情報及び図
14の感光体回転数と膜厚との関係に基づいて膜厚を算
出する膜厚算出部84Aと、膜厚算出部84Aで算出さ
れた膜厚に応じて、目標暗電位VHS、目標露光部電位
VLS及びカブリ防止電位差VC(=目標暗電位VHS
−現像バイアス電位VB)を算出する制御目標算出部8
4Bと、制御目標算出部84Bで算出された目標暗電位
VHS、目標露光部電位VLS及びカブリ防止電位差V
Cを記憶した制御目標記憶部84Cと、制御目標記憶部
84Cに記憶された目標暗電位VHS、目標露光部電位
VLS及びカブリ防止電位差VC、並びに電位計70、
光センサー74からの出力に基づいて、各種画像形成条
件を演算する演算部84Dと、演算部84Dで求められ
た画像形成条件に基づいて画像形成装置10が動作する
ように制御する画像形成条件設定モード実行部84E
と、が設けられている。なお、演算部84Dはメモリを
内蔵しており、このメモリには基準グリッド電圧VG
1、VG2と基準レーザー光量LD1、LD2が記憶さ
れている。
【0079】[画像形成条件制御装置84による画像形
成条件制御処理]本第1実施形態では、カラー複写機1
0の電源投入時とその後1時間おきに、画像形成条件制
御装置84によって図4のフローチャートに従って画像
形成条件制御処理が実行される。
【0080】まず、図5のステップ152で制御目標記
憶部84Cに記憶されている最新の目標暗電位VHS、
目標露光部電位VLS及びカブリ防止電位差VCが演算
部84Dに送られた後、帯電装置68のグリッド電圧を
帯電量可変装置82により電圧VG1にした時の暗電位
VH1と、電圧VG2にした時の暗電位VH2とを、電
位計70で検出する。次のステップ154では、以下の
式(2)を用いて、目標暗電位VHSを得るグリッド電
圧VGSを計算する。
【0081】 VGS=VG1+((VG2−VG1)×(VHS−VH1)/(VH2−V H1)) ・・・(2) 次のステップ156では、上記ステップ154で求めた
グリッド電圧VGSで感光体62を帯電し、画像形成条
件設定モード実行部84Eは、画像処理部30のセレク
タ34にパッチ信号発生手段36からの基準パッチ信号
を選択させ、比較器39に送り三角波と比較し2値化し
たデータをROS光学部40のレーザー駆動回路42に
送る。そして、レーザー光量可変装置44は基準レーザ
ー光量LD1、LD2の2通りのレーザー光量でレーザ
ー駆動回路42を駆動して感光体62上に2通りのレー
ザー光量LD1、LD2における基準パッチ信号による
基準パッチを作成する。さらに、各々の基準パッチ電位
VL1、VL2を電位計70で検出する。
【0082】次のステップ158では、以下の式(3)
を用いて、目標露光部分電位VLSを得るレーザー光量
LDSを計算する。
【0083】 LDS=LD2−((LD2−LD1)×(VLS−VL2)/(VL1−V L2)) ・・・(3) そして、次のステップ160では、以下の式(4)を用
いて、現像バイアス電位VBを計算する。なお、VCは
カブリ防止電位差を示す。
【0084】VB=VHS−VC ・・・(4) さらに、次のステップ162では、これらグリッド電圧
VGS、レーザー光量LDS及び現像バイアス電位VB
を用いて、再度基準パッチ信号により基準パッチを作成
し、今度はこの基準パッチを現像して光センサー74で
濃度測定し、測定結果に応じてトナー補給を制御する。
【0085】上記ステップ162までで画像形成条件設
定モードは終了し、以降これらグリッド電圧VGS、レ
ーザー光量LDS、現像バイアス電位VBを用いて、前
述した画像形成処理を実施する。また、画像形成処理の
実施中、定期的に基準パッチの現像像を作成して光セン
サー74で濃度測定し、該測定結果に応じてトナー補給
を制御する。
【0086】[第1実施形態での画像形成条件設定・制
御の特徴]本第1実施形態では、画像形成条件制御装置
84によって、図6に示すように、感光体の膜厚が初期
の25ミクロンから減少するにつれて、現像電界に寄与
する、露光部電位VLSと現像バイアス電位VBとの差
が小さくなるように画像形成条件を設定し、該画像形成
条件に基づいて画像形成装置10が動作するように制御
する。
【0087】このように露光部電位VLSと現像バイア
ス電位VBとの差を小さくするよう制御することで、以
下の式(1)より膜厚が減少しても現像電界Eの増大を
回避できることがわかる。
【0088】 E=(Vs−Vb)/{((ε2/ε1)*d1)+d2}・・・(1) なお、Vsは感光体62の帯電電位、Vbは現像バイア
ス電位、ε2は現像剤層の誘電率、ε1は感光体層の誘
電率、d1は感光体層の厚さ(=感光体62の膜厚)、
d2は現像剤層の厚さをそれぞれ示す。
【0089】従って、ロータリー現像装置72から飛翔
するトナー量の増大、即ち可視像化される画像の濃度上
昇を抑えることができ、安定した濃度の画像を形成する
ことができる。
【0090】また、図6に示すように、画像形成条件制
御装置84は、露光部電位VLSと現像バイアス電位V
Bとの差を小さくするにあたり、露光部電位VLSは変
えずに暗電位VHSを下げるよう制御すると共に、暗電
位VHから現像バイアス電位VBまでのカブリ防止電位
差VCを一定に保つよう制御する。
【0091】このように露光部電位VLSは変えずに暗
電位VHSを下げるよう制御することで、帯電装置68
及びレーザー46の負荷を減らすことができる。即ち、
露光部電位VLと現像バイアス電圧VBとの差を小さく
する場合、制御を容易にするため、露光部電位VL固定
で暗電位(=帯電電位)VHを低下させる方法と、暗電
位VH固定で露光部電位VLを低下させる方法とが一般
的に用いられる。これら2つの方法での帯電装置68の
負荷を図16(A)に、レーザー46の負荷を図16
(B)に、それぞれ示す。これらの図より明らかなよう
に、露光部電位VL固定で、感光体上の非露光部の帯電
電位(=暗電位VH)が低下する方向に制御する場合の
方が、帯電装置68及びレーザー46の負荷を減らすこ
とができる。
【0092】また、カブリ防止電位差VCを一定に保つ
よう制御することで、ハイライト部分の階調性変化を小
さくできる。即ち、露光部電位VLと現像バイアス電圧
VBとの差を小さくする場合、暗電位VHと現像バイア
ス電圧VBとの差(=カブリ防止電位差VC)を一定に
保持する方法と、カブリ防止電位差VCとVdeve(=露
光部電位VL−現像バイアス電圧VB)との比を一定に
保持する方法とが用いられる。前者の方法での階調性変
化を図17に、後者の方法での階調性変化を図18に、
それぞれ示す。前者の方法による図17では、膜厚が変
動しても初期の階調性(特性X1)に近い形状で補正で
きている。これに対し、後者の方法による図18では、
初期の階調性(特性Y1)に比べ傾きが変化しており階
調性が大きく異なっている。これにより、前者の場合の
方が画質への影響が大きいハイライト部分の階調性変化
を小さくすることができる。
【0093】[第2実施形態]次に、第2実施形態とし
て、感光体の膜厚を検出し該検出値に応じて目標暗電位
VHS、目標基準パッチ電位VPS及びカブリ防止電位
差VCを補正する実施形態を説明する。なお、画像形成
装置としてのカラー複写機の構成は、第1実施形態と同
様であるので、説明を省略する。
【0094】[トナーディスペンス制御の概要]まず、
本第2実施形態に関連する、ロータリー現像装置72に
対する各色のトナーのディスペンス制御について説明す
る。このトナーディスペンス制御は、光センサー74で
感光体62上のトナーディスペンス制御用のパッチ濃度
を測定し、測定されたパッチ濃度に基づいて、図5に示
す画像形成条件制御装置84の画像形成条件設定モード
実行部84Eによってトナーディスペンス装置76を駆
動制御することで実現する。上記トナーディスペンス制
御用のパッチは画像形成条件設定モード実行部84Eに
より作成指示される。
【0095】画像形成条件設定モード実行部84Eから
パッチ作成の指示が出ると、セレクター34はパッチ信
号発生手段36からの画像面積率が50%のトナーディ
スペンス制御用の各色毎のパッチ画像信号を選択し比較
器39へ送り、以下前述したカラー複写機10の画像形
成プロセスと同じ手順で感光体62上の非画像部分に画
像面積率が50%の各色毎の基準パッチを形成する。
【0096】感光体62上のパッチ濃度を測定する光セ
ンサー74は図9に示すようにLED74Aからの光を
感光体62上の基準パッチPに照射し、その反射光をフ
ォトダイオード74Bで測定し、測定された反射光量に
基づいてパッチ濃度を測定する。
【0097】ここで測定されたパッチ濃度が目標値より
低い場合、画像形成条件設定モード実行部84Eはトナ
ーディスペンス装置76を駆動して、トナー濃度を上げ
てパッチ濃度を目標値に近づける。逆に測定されたパッ
チ濃度が目標値より高い場合は、トナーディスペンス装
置76を停止してパッチ濃度を目標値に近づける。
【0098】[第2実施形態の作用]前記第1実施形態
では、目標暗電位VHS、目標露光部電位VLS及びカ
ブリ防止電位差VCを膜厚に応じて補正したが、この第
2実施形態では、目標露光部電位VLSの代わりに、ト
ナーディスペンス制御用基準パッチの電位目標としての
目標基準パッチ電位VPSを、目標暗電位VHS・カブ
リ防止電位差VCと共に膜厚に応じて補正する。
【0099】その際、画像形成条件制御装置84におい
て、図8に示すように、感光体の膜厚が初期の25ミク
ロンから減少するにつれて、目標基準パッチ電位VPS
と現像バイアス電位VBとの差が小さくなるように、目
標基準パッチ電位VPS、目標暗電位VHS及びカブリ
防止電位差VCを補正する。
【0100】このように補正した上で、図7に示す画像
形成条件制御処理を実行する。即ち、図7に示すステッ
プ152で制御目標記憶部84Cに記憶されている最新
の目標暗電位VHS、目標基準パッチ電位VPS及びカ
ブリ防止電位差VCが演算部84Dに送られた後、帯電
装置68のグリッド電圧を帯電量可変装置82により電
圧VG1にした時の暗電位VH1と、電圧VG2にした
時の暗電位VH2とを、電位計70で検出する。次のス
テップ154では、以下の式(2)を用いて、目標暗電
位VHSを得るグリッド電圧VGSを計算する。
【0101】 VGS=VG1+((VG2−VG1)×(VHS−VH1)/(VH2−V H1)) ・・・(2) 次のステップ157では、上記ステップ154で求めた
グリッド電圧VGSで感光体62を帯電し、画像形成条
件設定モード実行部84Eは、画像処理部30のセレク
タ34にパッチ信号発生手段36からの基準パッチ信号
を選択させ、比較器39に送り三角波と比較し2値化し
たデータをROS光学部40のレーザー駆動回路42に
送る。そして、レーザー光量可変装置44は基準レーザ
ー光量LD1、LD2の2通りのレーザー光量でレーザ
ー駆動回路42を駆動して感光体62上に2通りのレー
ザー光量LD1、LD2におけるトナーディスペンス制
御用基準パッチを作成する。さらに、各々の基準パッチ
電位VP1、VP2を電位計70で検出する。
【0102】次のステップ159では、以下の式(5)
を用いて、目標基準パッチ電位VPSを得るレーザー光
量LDSを計算する。
【0103】 LDS=LD2−((LD2−LD1)×(VPS−VP2)/(VP1−V P2)) ・・・(5) そして、次のステップ160では、以下の式(4)を用
いて、現像バイアス電位VBを計算する。なお、VCは
カブリ防止電位差を示す。
【0104】VB=VHS−VC ・・・(4) さらに、次のステップ162では、これらグリッド電圧
VGS、レーザー光量LDS及び現像バイアス電位VB
を用いて、再度基準パッチ信号により基準パッチを作成
し、今度はこの基準パッチを現像して光センサー74で
濃度測定し、測定結果に応じてトナー補給を制御する。
【0105】上記ステップ162までで画像形成条件設
定モードは終了し、以降これらグリッド電圧VGS、レ
ーザー光量LDS、現像バイアス電位VBを用いて、前
述した画像形成処理を実施する。また、画像形成処理の
実施中、定期的に基準パッチの現像像を作成して光セン
サー74で濃度測定し、該測定結果に応じてトナー補給
を制御する。
【0106】以上のような第2実施形態によれば、感光
体62の膜厚が減少してもトナーディスペンス制御用基
準パッチの濃度が変化しないように、目標基準パッチ電
位VPS、目標暗電位VHS及びカブリ防止電位差VC
が決められているため、前記第1実施形態の効果に加
え、膜厚が変化してもトナーディスペンス制御用基準パ
ッチ濃度を基に決められるトナー濃度の変動を小さく抑
えることができる。このため、感光体62を新しいもの
に交換した時にトナー濃度の再調整に要する時間を短縮
できる、という効果が得られる。
【0107】[第3実施形態]次に、第3実施形態とし
て、膜厚を検出することなく、帯電条件及び露光条件を
一定に保持しながら、膜厚の減少に伴う現像電界の変動
を小さくする実施形態を説明する。なお、画像形成装置
としてのカラー複写機の構成は、第1実施形態と同様で
あるので、説明を省略する。
【0108】本第3実施形態では、感光体62が初期の
状態で(一般的には感光体62の交換直後に)、第1実
施形態で説明した図4のフローチャートに沿ってステッ
プ160までの処理を行うことで、感光体62が初期の
状態における、目標暗電位VHS、目標露光部電位VL
S及び目標カブリ防止電位差VCを使用して、グリッド
電圧VGS、レーザー光量LDS及び現像バイアス電位
VBを算出する。
【0109】その後、グリッド電圧VGS及びレーザー
光量LDSは、感光体62が初期の状態で算出した値に
固定した上で、図10のフローチャートに沿ってロータ
リー現像装置72に印加された現像バイアス電位VBを
制御する。なお、図10の制御ルーチンは、カラー複写
機10の電源投入時とその後1時間おきに実施してい
る。
【0110】まず、図10のステップ172で、感光体
62が初期の状態で算出されたグリッド電圧VGSで帯
電した非露光部分の感光体帯電電位、即ち暗電位VHを
測定する。次のステップ174では、測定した暗電位V
Hから目標カブリ防止電位差VCを減算して現像バイア
ス電位VBを決定する。そして、次のステップ176で
は、感光体62が初期の状態で算出されたグリッド電圧
VGS、レーザー光量LDS及び前記算出した現像バイ
アス電位VBを使用して画像形成を行う。
【0111】図11には、上記制御により帯電電位と露
光量を一定に保った時の膜厚と暗電位VH/露光部電位
VLとの関係を示す。この図11より明らかなように、
膜厚減少につれて、暗電位VHは減少し露光部電位VL
はやや増加する。これは、第1実施形態で説明した図6
に示す暗電位VHの目標値(VHS)や露光部電位VL
の目標値(VLS)と傾向が近い。
【0112】即ち、図10のフローチャートのように、
測定した暗電位VHから現像バイアス電位VBを算出す
ることで、膜厚を検出することなく、帯電条件及び露光
条件を一定に保持しながら、容易な制御方法により、第
1実施形態に近い性能を得て、膜厚の減少に伴う現像電
界の増大を回避し、可視像化される画像の濃度上昇を抑
えることができる。
【0113】[第4実施形態]次に、本発明に係る画像
形成装置の第4実施形態を説明する。これ以降の第4〜
第6実施形態では、デジタル機特有の課題を解消するた
めの実施形態を説明する。
【0114】まず、第4〜第6実施形態で共通の構成を
説明する。画像形成装置の一例としてのカラー複写機の
全体構成については、第1実施形態で説明した図1、2
の構成と同一であるので、説明を省略する。
【0115】図2に示す画像形成条件制御装置84は、
膜厚を検出する膜厚検出手段、現像電界を検出する現像
電界検出手段、及び画像形成条件の制御を行う画像形成
条件制御手段に対応する。これら各機能に関する機能ブ
ロック図として、図19、図20に膜厚検出手段、図2
1に現像電界検出手段、図22に画像形成条件制御手段
の各々の機能ブロック図を示す。以下、各機能ブロック
図を説明する。
【0116】画像形成条件制御装置84はメモリを内蔵
しており、このメモリを記憶部202とする。この記憶
部202には、感光体62における帯電電位毎及び膜厚
毎の光減衰特性(例えば、図29に示す帯電電位850
Vの場合の膜厚毎の光減衰特性、図30に示す帯電電位
650Vの場合の膜厚毎の光減衰特性、図31に示す帯
電電位500Vの場合の膜厚毎の光減衰特性等)、階調
毎の露光パラメータ(露光光のビーム径、露光時間、露
光パワー)、及び現像電界目標値が予め記憶されてい
る。
【0117】図19に示す膜厚検出手段200において
は、感光体62(図1、図2参照)の回転数を記録する
サイクルカウンター86の出力値から感光体62の膜厚
を推定する。
【0118】なお、膜厚検出手段の他の構成例として、
図20に示す膜厚検出手段200Sを挙げることができ
る。この膜厚検出手段200Sでは、感光体62を少な
くとも異なる2段階の帯電電位に帯電させて、所定の露
光量で露光したときの感光体62の表面電位を電位計7
0で測定し、露光エネルギーと表面電位との関係から感
光体62の膜厚を算出する。また、膜厚検出は、実際に
感光体62の膜厚を測定する方法で実行しても良い。但
し、第4〜第6実施形態では図19に示す膜厚検出手段
200を採用する。
【0119】図21に示す現像電界検出手段204にお
いては、上記膜厚検出手段200により検出された膜厚
に基づいて、あらかじめ記憶部202に記憶された感光
体62の光減衰特性を取り出す。一方、記憶部202に
記憶された階調毎の露光パラメータ(露光光のビーム
径、露光時間、露光パワー)から、階調毎の露光エネル
ギーを算出する。前記取り出した光減衰特性と算出した
露光エネルギーから階調毎の露光部電位を求め、求めた
露光部電位と膜厚とを以下の現像電界Eの式(1)に代
入して階調毎の現像電界を算出する。
【0120】 E=(Vs−Vb)/{((ε2/ε1)*d1)+d2}・・・(1) なお、Vsは感光体の帯電電位、Vbは現像バイアス電
位、ε2は現像剤層の誘電率、ε1は感光体層の誘電
率、d1は感光体層の厚さ(=感光体の膜厚)、d2は
現像剤層の厚さをそれぞれ示す。
【0121】図22に示す画像形成条件制御手段206
においては、現像電界検出手段204から出力された階
調毎の現像電界と、あらかじめ記憶部202に記憶され
た現像電界目標値とを比較して、階調毎の現像電界が現
像電界目標値に近づくように(階調毎の現像電界と現像
電界目標値との差が一定の範囲に収まるように)、露光
パラメータ目標値あるいは感光体感度パラメータ目標値
を算出し、記憶部202に記憶する。
【0122】また、画像形成条件制御手段206は、記
憶された露光パラメータ目標値に基づいて露光制御装置
208を制御するか、あるいは記憶された感光体感度パ
ラメータ目標値に基づいて、帯電制御装置210を制御
する。
【0123】露光制御装置208は、図2のレーザー光
量可変装置44及びレーザー駆動回路42に対応する。
この露光制御装置208は、露光パラメータ目標値に基
づいてレーザービームを制御し、画像信号に対応した面
積階調の露光を行い、感光体上に静電潜像を形成する。
【0124】また、帯電制御装置210は、図2の帯電
量可変装置82に対応する。この帯電制御装置210
は、感光体感度パラメータ目標値より感光体62の帯電
電位目標値を求め、帯電装置68を制御して、感光体6
2を帯電電位目標値に帯電させる。
【0125】以上のような共通の構成に加え、本第4実
施形態では、レーザーの点灯時間を調整することにより
所定階調数(例えば、256階調)の階調再現を行うも
のとする。
【0126】初期の露光パラメータは、所定のビーム径
でソリッド部(Cin100%)の画像濃度が所望の値
を満たすパワーとして、階調に比例した点灯時間による
階調毎の露光エネルギー量を算出し、記憶部202に記
憶した。ここでの階調毎の露光エネルギー量の一例を図
32に特性J1で示す。
【0127】また、画像形成条件制御手段206の現像
電界目標値として、全ての階調の現像電界目標値を、初
期のソリッド部の画像濃度が所望の値を満たした時の現
像電界に等しい一定値として記憶部202に記憶した。
ここでの現像電界目標値の一例を図33に特性K3で示
す。
【0128】画像形成条件制御手段206においては、
階調毎に現像電界検出手段204で算出された現像電界
と、記憶部202に記憶した現像電界目標値とを比較
し、算出された現像電界と現像電界目標値との差を補正
する現像電界補正量を求める。そして、この現像電界補
正量から露光エネルギー量を求め、さらにこの露光エネ
ルギー量からビーム径とビームパワーとを求め、記憶部
202に前回記憶された露光パラメータ目標値を書き換
えた。ここでは、例えば、図34に示すビームパワーに
ついての特性L1が特性L3に、ビーム径についての特
性L4が特性L5に、それぞれ書き換えられた。
【0129】露光制御装置208は、ここで書き換えら
れた新たな露光パラメータ目標値に基づいて、レーザー
46(図2参照)を制御し、デジタル画像データに基づ
く面積階調の露光を行い、感光体62上に静電潜像を形
成した。
【0130】上記のようにして、膜厚検出値に基づいて
現像電界を検出し、現像電界を現像電界目標値に基づい
て補正するよう露光条件を制御する動作を、カラー複写
機10の電源投入時及び1000プリント毎に実施しな
がら、100000プリントの長期走行実験を実施し
た。
【0131】その結果、現像電界は、図33に特性K4
で示すようになり、初期(特性K3)に近い値に保持さ
れることがわかった。なお、従来の技術では(即ち、本
実施形態と同様のカラー複写機において膜減りに対する
ソリッドの1点のみの電界を一定に調整した場合)、図
33の特性K1が特性K2に変動することが実験により
わかった。この従来の技術との比較により、本実施形態
により階調全体にわたる現像電界の変動が小さくなった
ことは明白である。
【0132】また、カラー複写機10の階調再現特性
は、図35に特性M4で示すようになり、初期(特性M
3)からの変動がほとんど無く、膜減りの影響の少ない
良好な出力が長期にわたって得られた。なお、上記従来
の技術では図35の特性M1が特性M2に変動すること
が実験によりわかった。この従来の技術との比較によ
り、本実施形態により階調再現特性の変動が小さくなっ
たことは明白である。
【0133】これにより、感光体の膜減り等の外乱があ
った場合でも、全ての階調にわたり出力濃度を維持し、
高画質な出力画像を安定して得ることができる。
【0134】なお、上記では、現像電界を補正するため
に露光パラメータとしてビーム径とビームパワーとを求
め、既に記憶された露光パラメータを書き換える例を示
したが、露光パラメータとしては、ビーム径、ビームパ
ワー、露光時間の3種類を採用することができ、これら
3つのうち少なくとも1つを補正し露光制御しても良
い。
【0135】[第5実施形態]前述したような共通の構
成に加え、本第5実施形態では、レーザーの点灯時間を
調整することにより所定階調数(例えば、256階調)
の階調再現を行うものとする。
【0136】初期の露光パラメータは、所定のビーム径
でソリッド部(Cin100%)の画像濃度が所望の値
を満たすパワー(図36の特性N1)として、階調に比
例した点灯時間による階調毎の露光エネルギー量を算出
し、記憶部202に記憶した。ここでの階調毎の露光エ
ネルギー量の一例を図37に示す。
【0137】また、画像形成条件制御手段206の現像
電界目標値として、初期の露光パラメータで露光した時
の現像電界を階調毎に算出し、記憶部202に記憶し
た。ここでの現像電界目標値の一例を図38に特性P1
で示す。
【0138】画像形成条件制御手段206においては、
階調毎に現像電界検出手段204で算出された現像電界
と、記憶部202に記憶した現像電界目標値とを比較
し、算出された現像電界と現像電界目標値との差を補正
する現像電界補正量を求める。そして、この現像電界補
正量から露光エネルギー量を求め、さらにこの露光エネ
ルギー量からビームパワーを求め、記憶部202に前回
記憶された露光パラメータを書き換えた。ここでは、例
えば、図36に示すビームパワーについての特性N1が
特性N3に書き換えられた。
【0139】露光制御装置208は、ここで書き換えら
れた新たな露光パラメータに基づいて、レーザー46
(図2参照)を制御し、デジタル画像データに基づく面
積階調の露光を行い、感光体62上に静電潜像を形成し
た。
【0140】上記のようにして、膜厚検出値に基づいて
現像電界を検出し、現像電界を現像電界目標値に基づい
て補正するよう露光条件を制御する動作を、カラー複写
機10の電源投入時及び1000プリント毎に実施しな
がら、100000プリントの長期走行実験を実施し
た。
【0141】その結果、現像電界は、図38に特性P3
で示すようになり、初期(特性P1)に近い値に保持さ
れることがわかった。なお、従来の技術では(即ち、本
実施形態と同様のカラー複写機において膜減りに対する
ソリッドの1点のみの電界を一定に調整した場合)、図
38の特性P1が特性P2に変動することが実験により
わかった。この従来の技術との比較により、本実施形態
により階調全体にわたる現像電界の変動が小さくなった
ことは明白である。
【0142】また、カラー複写機10の階調再現特性
は、図39に特性Q3で示すようになり、初期(特性Q
1)からの変動がほとんど無く、膜減りの影響の少ない
良好な出力が長期にわたって得られた。なお、上記従来
の技術では図39の特性Q1が特性Q2に変動すること
が実験によりわかった。この従来の技術との比較によ
り、本実施形態により階調再現特性の変動が小さくなっ
たことは明白である。
【0143】これにより、感光体の膜減り等の外乱があ
った場合でも、全ての階調にわたり出力濃度を維持し、
高画質な出力画像を安定して得ることができる。
【0144】[第6実施形態]本第6実施形態は、前述
した第5実施形態において、画像形成条件制御手段20
6によって、露光条件でなく、帯電条件を制御するよう
にしたものであり、他の構成は第5実施形態と同様であ
る。
【0145】画像形成条件制御手段206においては、
階調毎に現像電界検出手段204で算出された現像電界
と、記憶部202に記憶した現像電界目標値(図41に
特性S1で示す)とを比較し、算出された現像電界と現
像電界目標値との差を補正する感光体感度パラメータを
求める。この感光体感度パラメータとしては、例えば、
光減衰特性(図29、30、31参照)における露光エ
ネルギーが低い段階での露光部電位の降下度合い(光減
衰特性の左端付近での傾き)を採用することができる。
【0146】そして、この感光体感度パラメータから感
光体62の感光体感度パラメータ目標値を求め、記憶部
202に前回記憶された感光体感度パラメータ目標値を
書き換えた。
【0147】帯電制御装置210においては、記憶部2
02に書き込まれた帯電電位目標値に基づいて帯電装置
68を制御し、感光体62を帯電電位目標値に帯電させ
た。このような帯電を行った後、露光制御装置208に
よりレーザー46(図2参照)を制御し、デジタル画像
データに基づく面積階調の露光を行い、感光体62上に
静電潜像を形成した。
【0148】上記のようにして、膜厚検出値に基づいて
現像電界を検出し、現像電界を現像電界目標値に基づい
て補正するよう帯電条件を制御する動作を、カラー複写
機10の電源投入時及び1000プリント毎に実施しな
がら、100000プリントの長期走行実験を実施し
た。
【0149】その結果、初期(膜厚24μm)の感光体
電位特性(図40に示す特性R1(帯電電位は図40に
示すV1))が、例えば膜厚14μmになったとき、図
40に示す特性R2(帯電電位は図40に示すV2)に
書き換えられた。これに伴い、現像電界は、図41に特
性S3で示すようになり、初期(特性S1)に近い値に
保持されることがわかった。なお、従来の技術では(即
ち、本実施形態と同様のカラー複写機において膜減りに
対するソリッドの1点のみの電界を一定に調整した場
合)、図41の特性S1が特性S2に変動することが実
験によりわかった。この従来の技術との比較により、本
実施形態により階調全体にわたる現像電界の変動が小さ
くなったことは明白である。
【0150】また、カラー複写機10の階調再現特性
は、図42に特性T3で示すようになり、初期(特性T
1)からの変動がほとんど無く、膜減りの影響の少ない
良好な出力が長期にわたって得られた。なお、上記従来
の技術では図42の特性T1が特性T2に変動すること
が実験によりわかった。この従来の技術との比較によ
り、本実施形態により階調再現特性の変動が小さくなっ
たことは明白である。
【0151】これにより、感光体の膜減り等の外乱があ
った場合でも、全ての階調にわたり出力濃度を維持し、
高画質な出力画像を安定して得ることができる。
【0152】なお、上記第4〜第6実施形態では、レー
ザーの点灯時間を調整することで所定階調数(例えば、
256階調)の階調再現を行う例を示したが、レーザー
光の強度を調整することで階調再現を行っても良い。
【0153】また、上記第1〜第6実施形態では、感光
体の膜厚変動により、式(1)の感光体膜厚d1が減少
し、感光体電位Vsと現像ロール電位Vbが一定では現
像電界Eが増加する例について説明した。ところが、以
下の式(1)から分かるように、現像剤層の厚さ又は感
光体と現像ロールとの距離(なお、図12では、現像剤
層が感光体に接触しているため両者は等しい)が変化し
た場合、或いは、感光体や現像剤層の誘電率が変化した
場合にも、現像電界Eが変化する。
【0154】 E=(Vs−Vb)/{((ε2/ε1)*d1)+d2}・・・(1) なお、Vsは感光体の帯電電位、Vbは現像バイアス電
位、ε2は現像剤層の誘電率、ε1は感光体層の誘電
率、d1は感光体層の厚さ(=感光体の膜厚)、d2は
現像剤層の厚さをそれぞれ示す。
【0155】従って、現像電界変動を検出する手段は、
感光体の膜厚を検出する手段に限らず、感光体と現像ロ
ールとの距離を検出する手段、或いは感光体や現像剤層
の誘電率を検出する手段であっても良い。また、現像電
界変動を小さくするために、感光体と現像ロールとの距
離を調整しても良く、同様の効果が得られることは言う
までもない。
【0156】[使用する感光体の材料について]上記第
1〜第6実施形態では、感光体として、以下に述べる感
光体を使用した。但し、後述する実施例や実施例の
感光体を採用することもできる。
【0157】[使用する感光体の実施例]以下の合成
例および実施例において、「部」は「重量部」を示して
いる。 合成例1 1,3−ジイミノイソインドリン30部、三塩化ガリウ
ム9.1部をキノリン230部中に入れ、200℃にお
いて3時間反応させた後、生成物を濾別し、アセトン、
メタノールで洗浄し、次いで、湿ケーキを乾燥し、クロ
ロガリウムフタロシアニン結晶28部を得た。
【0158】得られたクロロガリウムフタロシアニン結
晶の粉末X線回折図を図43に示す。 合成例2 合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3.0部を自動乳鉢(ヤマト科学社製:Lab−Mil
l UT−21型)で3時間乾式磨砕した。得られたク
ロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図
44に示す。 合成例3 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
0.5部をガラスビーズ(1mmφ)60部と共に、室
温下、水/クロロベンゼン1:10の混合溶剤20部中
で24時間ボールミリング処理した後、濾別し、メタノ
ール10部で洗浄し、乾燥してクロロガリウムフタロシ
アニン結晶を得た。得られたクロロガリウムフタロシア
ニン結晶の粉末X線回折図を図45に示す。
【0159】以下、実施例の感光体を説明する。 実施例 84Φ、340mmLのアルミニウムパイプ基板表面に
対して、干渉縞防止のためのホーニング処理を行い、こ
の上にジルコニウム化合物(商標名:オルガチックスZ
C540、マツモト製薬社製)10部およびシラン化合
物(商品名:A1110、日本ユニカー社製)1部とi
so−プロパノール40部およびブタノール20部から
なる溶液を浸漬コーティング法で塗布し、150℃にお
いて10分間加熱乾燥し、膜厚0.5μmの下引き層を
形成した。次に、合成例3で得られたクロロガリウムフ
タロシアニン結晶1部を、ポリビニルブチラール樹脂
(商品名:エスレックBM−S、積水化学社製)1部お
よび酢酸n−ブチル100部と混合し、ガラスビーズと
共にペイントシェーカーで1時間処理して分散した後、
得られた塗布液を上記下引き層上に浸漬コーティング法
で塗布し、100℃において10分間加熱乾燥し、膜厚
0.15μmの電荷発生層を形成した。また、分散後の
クロロガリウムフタロシアニン結晶の結晶型は、X線回
折によって分散前の結晶型と比較して変化していないこ
とを確認した。
【0160】前記した電荷発生層まで塗布した感光体に
電荷輸送層を以下のように形成した。結着樹脂としてビ
スフェノールZポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ3
00:三菱瓦斯化学)50部に対し、ベンジジン構造の
電荷輸送剤1(N,N’−Diphenyl−N,N’
−Bis(3−Methylphenyl)−1,1’
−Biphenyl−4,4’−Diamine)15
部、トリアリールアミン構造の電荷輸送剤2(N,N−
Bis(3,4−dimethylphenyl)bi
phenyl−4−amine)30部、酸化防止剤1
(2,6−Di−tert−butyl−p−cres
ol:BHT)1部及び酸化防止剤2(2,2’−Me
thylene−bis−(4−metyl−6−te
rt−butylphenol:MDPS)4部を加
え、溶剤としてテトラヒドロフラ(THF)とモノクロ
ルベンゼン(MCB)の混合溶媒(混合率75:25)
を加え総量とした。さらにこれにレべリング剤としてジ
メチルポリシロキサンのトルエン溶液(KP340:信
越化学)モノクロルベンゼンに1/100に希釈したも
のを4.5ppm相当量添加し、スタラーにて12時間
混合攪拌した。組成を明示すると、電荷輸送剤1:15
部、電荷輸送剤2:30部、酸化防止剤:5部、結着樹
脂:50部、レべリング剤:4.5ppmとなる。本塗
布液をポアサイズ10μmのテフロン製のメンブランフ
ィルター:フルオロポア(FP−1000:住友電工)
を使用して加圧ろ過し、混合している異物を除去した。
この液を循環式塗布装置にて電荷発生層上に約25μm
の電荷輸送層を形成した。その後135°Cにて60分
の乾燥を行い、目的の感光体を作成した。
【0161】[使用する感光体の実施例]以下、実施
例の感光体を説明する。 実施例 84Φ、340mmLのアルミニウムパイプ基板表面に
対して、干渉縞防止のためのホーニング処理を行い、こ
の上にジルコニウム化合物(商標名:オルガチックスZ
C540、マツモト製薬社製)10部およびシラン化合
物(商品名:A1110、日本ユニカー社製)1部とi
so−プロパノール40部およびブタノール20部から
なる溶液を浸漬コーティング法で塗布し、150℃にお
いて10分間加熱乾燥し、膜厚0.5μmの下引き層を
形成した。
【0162】次に、X型無金属フタロシアニン結晶5部
を、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックB
M−S、積水化学社製)5部および酢酸n−ブチル20
0部と混合し、ガラスビーズと共にペイントシェーカー
で2時間処理して分散した後、得られた塗布液を上記下
引き層上に浸漬コーティング法で塗布し、100℃にお
いて10分間加熱乾燥し、膜厚0.2μmの電荷発生層
を形成した。
【0163】前記した電荷発生層まで塗布した感光体に
電荷輸送層を以下のように形成した。容量結着樹脂とし
てビスフェノールZポリカーボネート樹脂(ユーピロン
Z400:三菱瓦斯化学)60重両部に、ベンジジン構
造の電荷輸送剤(N,N’−Diphenyl−N,
N’−Bis(3−Methylphenyl)−1,
1’−Biphenyl−4,4’−Diamine)
40重両部、溶剤としてモノクロルベンゼン(MCB)
を加え総量を100重量部とした。本塗布液をポアサイ
ズ10μmのテフロン製のメンブランフィルター:フル
オロポア(FP−1000:住友電工)を使用して加圧
ろ過し、混合している異物を除去した。この液を循環式
塗布装置にて電荷発生層上に約25μmの電荷輸送層を
形成した。その後135°Cにて60分の乾燥を行い、
目的の感光体とした。
【0164】[使用する感光体の実施例]以下、実施
例の感光体を説明する。 実施例 84Φ、340mmLのアルミニウムパイプ基板表面に
対して、干渉縞防止のためのホーニング処理を行い、こ
の上にジルコニウム化合物(商標名:オルガチックスZ
C540、マツモト製薬社製)10部およびシラン化合
物(商品名:A1110、日本ユニカー社製)1部とi
so−プロパノール40部およびブタノール20部から
なる溶液を浸漬コーティング法で塗布し、150℃にお
いて10分間加熱乾燥し、膜厚0.5μmの下引き層を
形成した。次に、前記合成例3で得られたクロロガリウ
ムフタロシアニン結晶1部を、ポリビニルブチラール樹
脂(商品名:エスレックBM−S、積水化学社製)1部
および酢酸n−ブチル100部と混合し、ガラスビーズ
と共にペイントシェーカーで1時間処理して分散した
後、得られた塗布液を上記下引き層上に浸漬コーティン
グ法で塗布し、100℃において10分間加熱乾燥し、
膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。また、分散
後のクロロガリウムフタロシアニン結晶の結晶型は、X
線回折によって分散前の結晶型と比較して変化していな
いことを確認した。
【0165】前記した電荷発生層まで塗布した感光体に
電荷輸送層を以下のように形成した。結着樹脂としてビ
スフェノールZポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ4
00:三菱瓦斯化学)55部に、ベンジジン構造の電荷
輸送剤1(N,N’−Diphenyl−N,N’−B
is(3−Methylphenyl)−1,1’−B
iphenyl−4,4’−Diamine)25部、
トリアリールアミン構造の電荷輸送剤2(N,N−Bi
s(3,4−dimethylphenyl)biph
enyl−4−amine)15部、酸化防止剤(2,
6−Di−tert−butyl−p−cresol:
BHT)5部を加え、溶剤としてテトラヒドロフラン
(THF)とモノクロルベンゼン(MCB)の混合溶媒
(混合率75:25)を加え総量とした。さらにこれに
レべリング剤としてジメチルポリシロキサンのトルエン
溶液(KP340:信越化学)モノクロルベンゼンに1
/100に希釈したものを10ppm相当添加し、スタ
ラーにて12時間混合攪拌した。組成を改めて明示する
と、電荷輸送剤1:25重両部、電荷輸送剤2:15重
両部、酸化防止剤:5部、結着樹脂:55部、レべリン
グ剤:10ppmとなる。本塗布液をポアサイズ10μ
mのテフロン製のメンブランフィルター:フルオロポア
(FP−1000:住友電工)を使用して加圧ろ過し、
混合している異物を除去した。この液を循環式浸漬塗布
装置にて電荷発生層上に約25μmの電荷輸送層を形成
した。その後135°Cにて60分の乾燥を行い、目的
の感光体を作成した。
【0166】
【発明の効果】本発明によれば、感光体の膜減り等の外
乱があった場合でも、画像濃度の上昇を抑え、感光体交
換時のトナー濃度再調整時間を短縮でき、帯電装置及び
露光装置の負荷増加を回避することができる。
【0167】特に、第4の発明又は第5の発明によれ
ば、デジタル画像データに基づいて多階調の画像を形成
する場合に、適正な濃度調整を行い品質の良い画像を形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態におけるカラー複写機の全体構
成図である。
【図2】図1のカラー複写機の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】パルス幅変調による画像データの2値化を説明
する図である。
【図4】第1実施形態における画像形成条件制御処理の
制御ルーチンを示す流れ図である。
【図5】画像形成条件制御手段の構成を示すブロック図
である。
【図6】第1実施形態において画像形成条件制御手段に
より設定された各種画像形成条件を示すグラフである。
【図7】第2実施形態における画像形成条件制御処理の
制御ルーチンを示す流れ図である。
【図8】第2実施形態において画像形成条件制御手段に
より設定された各種画像形成条件を示すグラフである。
【図9】光センサの構成を示す図である。
【図10】第3実施形態における画像形成条件制御処理
の制御ルーチンを示す流れ図である。
【図11】第3実施形態において画像形成条件制御手段
により設定された各種画像形成条件を示すグラフであ
る。
【図12】感光体表面の膜層と現像剤層から成る二層誘
電体モデルを示す図である。
【図13】従来技術での膜厚減少に伴う階調性の変化を
示すグラフである。
【図14】感光体の回転数と膜厚との関係を示すプロッ
ト図である。
【図15】(A)は帯電電位−膜厚特性を示すグラフで
あり、(B)は露光光量−膜厚特性を示すグラフであ
る。
【図16】(A)はVH固定の場合とVL固定の場合で
の帯電電位−膜厚特性を示すグラフであり、(B)はV
H固定の場合とVL固定の場合での露光光量−膜厚特性
を示すグラフである。
【図17】カブリ防止電位差VCが一定の場合の膜厚減
少に伴う階調性変動を示すグラフである。
【図18】カブリ防止電位差VCとVdeveとの比が一定
の場合の膜厚減少に伴う階調性変動を示すグラフであ
る。
【図19】第4〜第6実施形態におけるサイクルカウン
タを使用した膜厚検出手段の機能ブロック図である。
【図20】電位計を使用した膜厚検出手段の例を示す機
能ブロック図である。
【図21】第4〜第6実施形態における現像電界検出手
段の機能ブロック図である。
【図22】第4〜第6実施形態における画像形成条件制
御手段の機能ブロック図である。
【図23】階調−画像の光反射率(出力画像濃度)特性
を示すグラフである。
【図24】階調−露光エネルギー特性を示すグラフであ
る。
【図25】階調−潜像電位特性を示すグラフである。
【図26】階調−現像電界特性を示すグラフである。
【図27】露光光における露光ビームエネルギー分布を
示すグラフである。
【図28】階調−ビーム面積特性を示すグラフである。
【図29】帯電電位が850Vの場合の光減衰特性を示
すグラフである。
【図30】帯電電位が650Vの場合の光減衰特性を示
すグラフである。
【図31】帯電電位が500Vの場合の光減衰特性を示
すグラフである。
【図32】第4実施形態における階調−露光エネルギー
特性を示すグラフである。
【図33】第4実施形態における階調−現像電界特性を
示すグラフである。
【図34】第4実施形態における階調−ビームパワー特
性及び階調−ビーム径特性を示すグラフである。
【図35】第4実施形態における階調−画像の光反射率
(出力画像濃度)特性を示すグラフである。
【図36】第5実施形態における階調−ビームパワー特
性を示すグラフである。
【図37】第5実施形態における階調−露光エネルギー
特性を示すグラフである。
【図38】第5実施形態における階調−現像電界特性を
示すグラフである。
【図39】第5実施形態における階調−画像の光反射率
(出力画像濃度)特性を示すグラフである。
【図40】第6実施形態における感光体電位特性(帯電
電位)を示すグラフである。
【図41】第6実施形態における階調−現像電界特性を
示すグラフである。
【図42】第6実施形態における階調−画像の光反射率
(出力画像濃度)特性を示すグラフである。
【図43】合成例1により得られたクロロガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図である。
【図44】合成例2により得られたクロロガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図である。
【図45】合成例3により得られたクロロガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図である。
【符号の説明】
10 カラー複写機 44 レーザー光量可変装置 46 レーザー 62 感光体 68 帯電装置 70 電位計 72 ロータリー現像装置 76 トナーディスペンス装置 78 現像バイアス可変装置 82 帯電量可変装置 84 画像形成条件制御装置 86 サイクルカウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 21/00 370 (72)発明者 沼尾 和則 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 広田 智志 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 木村 高明 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−17666(JP,A) 特開 昭54−38126(JP,A) 特開 平7−333949(JP,A) 特開 平1−276166(JP,A) 特開 平6−266193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 303 G03G 21/00 370

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体基材と該感光体基材の表面を被覆
    する膜とで構成された感光体と、 前記感光体を所定の帯電電位に帯電する帯電手段と、 所定の露光条件下でデジタル画像データに基づいて点光
    源を走査点灯制御することで、前記帯電手段により帯電
    された感光体を露光して該感光体上に静電潜像を形成す
    る露光手段と、 現像剤を保持した現像剤担持体に所定の現像バイアス電
    圧を印加して、前記露光手段により形成された静電潜像
    を前記現像剤で現像し感光体上に可視像を形成する現像
    手段と、 前記静電潜像の画素毎の現像電界を検出する現像電界検
    出手段と、 前記現像電界検出手段により検出された現像電界検出値
    と所定の現像電界目標値とに基づいて前記露光条件を前
    記画素毎に調整する露光条件調整手段と、 を有し、 前記現像電界検出手段は、 前記感光体の膜厚を検出する膜厚検出手段と、 前記感光体の膜厚に対応して該感光体の光減衰特性を記
    憶した光減衰特性記憶部と、 前記静電潜像の画素毎の露光エネルギーを導出する露光
    エネルギー導出手段と、 前記膜厚検出手段により検出された感光体の膜厚、前記
    光減衰特性記憶部に記憶された光減衰特性及び前記露光
    エネルギー導出手段により導出された露光エネルギーに
    基づいて、画素毎の現像電界を導出する現像電界導出手
    段と、 を含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記露光手段は、前記デジタル画像デー
    タに基づいて露光時間を変調することで多階調の静電潜
    像を形成し、 前記現像電界検出手段は、前記静電潜像の画素毎の階調
    に対応した現像電界を検出し、 前記露光条件調整手段は、前記現像電界検出手段により
    検出された現像電界検出値と所定の階調毎の現像電界目
    標値とに基づいて階調毎の露光条件を調整することを特
    徴とする請求項記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記露光手段は、前記デジタル画像デー
    タに基づいて露光強度を変調することで多階調の静電潜
    像を形成し、 前記現像電界検出手段は、前記静電潜像の画素毎の階調
    に対応した現像電界を検出し、 前記露光条件調整手段は、前記現像電界検出手段により
    検出された現像電界検出値と所定の階調毎の現像電界目
    標値とに基づいて階調毎の露光条件を調整することを特
    徴とする請求項記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記露光条件調整手段は、露光光のビー
    ム径、露光時間、露光強度のうち少なくとも1つを調整
    することを特徴とする請求項乃至請求項の何れか一
    項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 感光体基材と該感光体基材の表面を被覆
    する膜とで構成された感光体と、 前記感光体を所定の帯電電位に帯電する帯電手段と、 所定の露光条件下でデジタル画像データに基づいて点光
    源を走査点灯制御することで、前記帯電手段により帯電
    された感光体を露光して該感光体上に静電潜像を形成す
    る露光手段と、 現像剤を保持した現像剤担持体に所定の現像バイアス電
    圧を印加して、前記露光手段により形成された静電潜像
    を前記現像剤で現像し感光体上に可視像を形成する現像
    手段と、 前記静電潜像の画素毎の現像電界を検出する現像電界検
    出手段と、 前記現像電界検出手段により検出された現像電界検出値
    と所定の階調毎の現像電界目標値とに基づいて前記感光
    体の感度を調整する感光体感度調整手段と、 を有し、 前記現像電界検出手段は、 前記感光体の膜厚を検出する膜厚検出手段と、 前記感光体の膜厚に対応して該感光体の光減衰特性を記
    憶した光減衰特性記憶部と、 前記静電潜像の画素毎の露光エネルギーを導出する露光
    エネルギー導出手段と、 前記膜厚検出手段により検出された感光体の膜厚、前記
    光減衰特性記憶部に記憶された光減衰特性及び前記露光
    エネルギー導出手段により導出された露光エネルギーに
    基づいて、画素毎の現像電界を導出する現像電界導出手
    段と、 を含むことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記露光手段は、前記デジタル画像デー
    タに基づいて露光時間を変調することで多階調の静電潜
    像を形成し、 前記現像電界検出手段は、前記静電潜像の画素毎の階調
    に対応した現像電界を検出し、 前記感光体感度調整手段は、前記現像電界検出手段によ
    り検出された現像電界検出値と所定の階調毎の現像電界
    目標値とに基づいて前記感光体の感度を調整することを
    特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記露光手段は、前記デジタル画像デー
    タに基づいて露光強度を変調することで多階調の静電潜
    像を形成し、 前記現像電界検出手段は、前記静電潜像の画素毎の階調
    に対応した現像電界を検出し、 前記感光体感度調整手段は、前記現像電界検出手段によ
    り検出された現像電界検出値と所定の階調毎の現像電界
    目標値とに基づいて前記感光体の感度を調整することを
    特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記感光体感度調整手段は、前記帯電手
    段による前記感光体の帯電電位を調整することを特徴と
    する請求項乃至請求項の何れか一項に記載の画像形
    成装置。
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