JP3265149B2 - 情報記録再生装置のモータ制御装置 - Google Patents

情報記録再生装置のモータ制御装置

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JP3265149B2
JP3265149B2 JP07919795A JP7919795A JP3265149B2 JP 3265149 B2 JP3265149 B2 JP 3265149B2 JP 07919795 A JP07919795 A JP 07919795A JP 7919795 A JP7919795 A JP 7919795A JP 3265149 B2 JP3265149 B2 JP 3265149B2
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    • G11B21/00Head arrangements not specific to the method of recording or reproducing
    • G11B21/02Driving or moving of heads
    • G11B21/08Track changing or selecting during transducing operation
    • G11B21/081Access to indexed tracks or parts of continuous track
    • G11B21/083Access to indexed tracks or parts of continuous track on discs

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  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置等の情
報記録再生装置における、サーボ制御或いはアクセス制
御のために用いられるモータ制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置や磁気ディスク装置にお
いては、ディスク媒体に情報を記録・再生するための光
ピックアップやヘッドをディスク上の特定のトラック上
に位置決めするトラッキングサーボ制御や、あるいは、
光ピックアップやヘッドを目的のトラックに素早く移動
させるアクセス制御が広く行われている。このため、上
記光ヘッドやピックアップをディスクの半径方向に移動
させるモータ機構が用いられる。
【0003】これらのモータに生じる問題、例えば、機
械的な共振の発生を含む特性歪みや感度(パラメータ)
の変動、あるいは振動・衝撃等の外乱は、モータの制御
特性を乱す有害なものであり、これらに対する対策につ
いて従来いくつかの研究が行なわれている。
【0004】例えば、大西公平氏による「電動機および
ロボットの制御」(電気学会雑誌第110巻8号、19
90、p.657−660)には、ロボットの関節の制
御を目的とし、上記問題点に対処しようとした研究が報
告されている。上記報告では、特性歪みやパラメータの
変動あるいは振動・衝撃等によってモータに生じる理想
の特性・応答からのズレの全てが、モータに加えられた
外乱トルクにより生じたものと見なし、この外乱トルク
を一括して推定し、モータにフィードバックする、いわ
ゆる、外乱オブザーバの手法が示されている。
【0005】上記外乱オブザーバを用いたシステムをブ
ロック図で示すと図28のようになり、さらに、上記シ
ステムを等価変換して書き直すと図29となる。図29
に示したシステムにおいて、外乱オブザーバ63の右半
分ではセンサーにより検出されたモータ61の角速度ω
を角周波数g迄の帯域で近似微分して回転の角加速度に
変換した後、近似微分でのゲインの低下分gと慣性モー
メントのノミナル値Jn を乗じ、駆動トルクTm 及び外
乱トルクTdis を含めたモータに加わる全トルクT1
求める一方、外乱オブザーバ63の左半分ではモータ6
1の駆動電流Iにトルク定数のノミナル値Kτnを乗じ
て駆動トルクのノミナル値T2 を求めている。
【0006】そして、上記で得た全トルクT1 と駆動ト
ルクのノミナル値T2 との差(T2−T1 )から外乱ト
ルク推定値Tdis ' を求め、外乱トルク推定値Tdis '
にトルク定数のノミナル値Kτnの逆数を乗じて、上記
の外乱トルク推定値Tdis 'を打ち消すための補償電流
cmp を求めている。
【0007】上記のように、外乱オブザーバを有するシ
ステムにおいては、上記補償電流Icmp をモータへの駆
動電流基準値Ia ref に加えてモータの駆動電流実際値
を求め、この駆動電流実際値をモータに加えることで、
モータにおける各種の特性歪み、パラメータ変動や、外
部からの振動・衝撃などの影響を抑圧している。その結
果、駆動電流基準値Ia ref から回転角θ迄の伝達特性
はトルク定数と慣性モーメント双方のノミナル値で定ま
る値〔Kτn/(Jn ・s2 )〕に固定できるようにな
っている。ここで、図及び上記式中のsはラプラス演算
子を意味するものである。同図において、モータ61は
粘性定数項Dを有することを示しているが、外乱オブザ
ーバ63中にそれを指定するブロックがなく、これは外
乱トルクTdis に含めて抑圧されるので、現れてこな
い。
【0008】なお、外乱オブザーバ63の左半分におい
て、〔g/(s+g)〕のゲインを有するローパスフィ
ルタ63cは等価交換により生じたものであり、近似微
分が行なわれる帯域g以下の周波数では影響を与えず、
それ以上の周波数での帯域制限を行なう働きをしてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な外乱オブザーバをモータの制御に用いると、大きな入
力あるいは振動・衝撃等の外乱が加わった際に、モータ
の駆動が過大に行なわれてしまう恐れがある。
【0010】その理由を図29及び図30を用いて、外
乱オブザーバの動作の別の面から検討する。
【0011】1) 外乱オブザーバ中のループの挙動につ
いて 図29に示すように、モータ制御装置のシステム中には
2つのフィードバックループが存在している。1つは制
御対象のモータを介さず、トルクT2 を推定・算出する
経路であってフィードバックが正帰還となるもの(以
下、正帰還ループと称する)であり、もう1つはモータ
を通り全トルクT1 を推定するものであってフィードバ
ックが負帰還となるもの(以下、負帰還ループと称す
る)である。
【0012】さて、この図29で注目すべきは正帰還ル
ープである。先の等価交換で生じ、外乱オブザーバの動
作(制御)帯域を定めるローパスフィルタの帯域g以下
の周波数(正確には角周波数)において、正帰還ループ
の一巡ゲインGp は、 Gp = Kτn×(1/Kτn) ‥‥‥‥‥(1) で与えられ、これは原則的に1である。また、負帰還ル
ープを考えないで、この正帰還ループを閉じた時の伝達
特性は、図29を参照して計算すると以下のように簡単
に求まる。
【0013】 (Ia ref →I の伝達特性): 1/(1−Gp ) ‥‥‥‥‥(2) (Ia ref →Icmp の伝達特性):Gp /(1−Gp ) ‥‥‥‥‥(3) (2)(3)式のいずれも明らかに分母は0となり、正帰還ル
ープはそれ単体では発散あるいは飽和してしまうことに
なる。
【0014】もっとも、図29において明らかに判るよ
うに、正帰還ループが発散あるいは飽和しようとして
も、その経路上の信号Iは同時にモータ61にも加えら
れているので、正帰還ループの信号が大きく振れようと
すればモータ61も大きく動こうとし、その動きが近似
微分を含む負帰還ループでフィードバックされ、結果的
に正帰還ループの信号振幅を抑制するため、通常このよ
うなことは起こらない。言い換えれば、モータ61を含
んだ負帰還ループとモータ61を含まない正帰還ループ
との拮抗によって外乱オブザーバ63が安定に動作して
おり、入力Ia ref からモータ出力回転角θまでの伝達
特性は先述の通り〔Kτn/(Jn ×s2 )〕に固定さ
れることになる。
【0015】2) ドライバ(駆動手段)の駆動能力 ところでここまでの説明では簡便のため説明を省略して
いたが、図30に示したようにモータ61を駆動するに
は実際にはドライバ(駆動手段)60が用いられる。ド
ライバ60の駆動能力が十分に大きければ問題はない
が、そうでない場合には正・負帰還ループが拮抗せず、
モータ61が過大に駆動され暴走・衝突あるいは最悪の
場合、破損する恐れもある。
【0016】具体的に簡単な数値例を入れてこれの検証
を続ける。図30に示すブロック図において、ブロック
中の各要素の値として以下のものを仮定する。
【0017】 モータのトルク定数 (実際値) :Kτ =1.0 N・m/A モータの慣性モーメント (実際値) :J =0.1 kg ・m2 モータのトルク定数 (ノミナル値) :Kτn=1.0 N・m/A モータの慣性モーメント(ノミナル値) :Jn =0.1 kg ・m2 ドライバのゲイン :KD =1.0 A/V ドライバの最大駆動能力 :Imax =±1.0 A 外乱オブザーバ回路系の最大出力振幅 :Vmax =±0.1 V 速度センサーの感度 :C =0.1 V・s さらに、図30には図29に対して、速度(角速度)を
検出する速度(加速度)センサー62を書き加えて明示
したほか、外乱オブザーバ内部のブロックも等価な範囲
で描き直している。
【0018】なお、上記の各数値の単位に係わらず、以
下の計算・説明では特に必要のない限り電圧と電流の区
別をせず両者の単位を同等のものと見なす。それは、例
えばトルク定数は電流に対するトルク発生量を示すもの
であり、そのノミナル値も同様だが、実際に外乱オブザ
ーバを電子回路で構成する場合には電流と等価と見なし
た電圧信号で取り扱うほうが便利なこと、及びドライバ
は与えられた駆動電圧信号(単位[V])を同じ値の駆
動電流信号(単位[A])に変換してモータに供給する
ことで、電圧次元と電流次元の変換を行なっていると見
なせるためである。また、これに従い、モータの駆動電
流基準値I ref も必要に応じて駆動電圧基準値
a ref として説明する。
【0019】例えば、図示しない外部のサーボ制御手段
から上記モータ制御装置の入力Va ref にサーボ追従な
どのため1[V]の入力が加わったとする。ドライバ6
0ではこの入力電圧を1[V]×1.0[A/V]=1
[A]の駆動電流Iに変換してモータ61に供給し、モ
ータ61はこの駆動電流Iによって(Kτ/J)×I=
10[s-2/A]×1.0[A]=10[s-2]の角加
速度、すなわち、10×(1/s)[s-1]の角速度で
動く(簡単のため、モータ61の粘性定数項Dは省略し
た。また単位を表す[]に括られないsはラプラス演算
子を示す。)。
【0020】この角速度は速度センサー62で10×
(1/s)[s-1]×0.1[V・s]=1[V]の電
圧として検出された後に負帰還ループ中のブロック63
b(ゲインJn /C=1.0[N・m・s/V])を経
て、近似微分ブロック63dの出力として1[N・m]
のトルクに相当する信号T1 (通常は電圧信号の形で表
す)が現れる。
【0021】一方、正帰還ループ中のブロック63a
(ゲインKτn)の出力には1[V]の入力Va ref
よってやはり1[N・m]のトルクに相当するT2 が現
れる。
【0022】比較器63eにおいて、上記T2 から先の
負帰還ループ側からの1[N・m]相当の信号T1 が差
し引かれ、比較器63eの出力である外乱トルク推定値
di s ' は0となる。このようにドライバ60の駆動能
力以下の駆動電圧基準値Va ref が加えられた状態では
正・負帰還両方のループは拮抗しており、与えられた駆
動電圧基準値Va ref にしたがってモータ61は駆動さ
れる。駆動電圧基準値Va ref が減少するとそれに応じ
てモータ61の動きも小さくなり、異常な動きは発生し
ない。
【0023】ところが、モータ制御装置の駆動電圧基準
値Va ref としてドライバ60の最大駆動能力を上回る
大きな入力、例えば、Va ref =5[V]の信号が加え
られたとする。このとき、まだ、Vcmp =0であるか
ら、加算器64から出力される駆動電圧信号Vは5
[V]である。そして、ドライバ60はこの駆動電圧信
号Vを5[A]の電流に変換してモータに供給しようと
するが、出力される最大駆動電流Imax は1[A]に制
限されているので、ドライバ60は電流I(=Imax
=1[A]をモータ61に供給せざるを得ない。
【0024】その結果、駆動電圧信号Vの値が大きくな
ったにもかかわらず、V=1[V]のときと同様にモー
タ61の角加速度は10[s-2]、または角速度は10
×(1/s)[s-1]にしか達しない。従って、速度セ
ンサー62は、この角速度を検出して1[V]の電圧を
出力し、負帰還ループ中の近似微分ブロック63dの出
力には、1[N・m]のトルクに相当する信号T1 が現
れる。
【0025】一方、正帰還ループ中のブロック63a
(ゲインKτn)の出力には5[V]の駆動電圧信号V
により5[N・m]のトルクに相当する信号T2 が現れ
る。その結果、比較器63eにおいて先の負帰還ループ
側からの1[N・m]相当の信号T1 が差し引かれて
も、外乱トルク推定値Tdis ' として4[N・m]相当
の信号が残る。これがブロック63f(ゲイン1/Kτ
n=1.0[A/N・m])により4[A]の補償電流
cmp 、すなわち4[V]の補償電圧Vcmp となって、
外乱オブザーバ63の入力側にある加算器64により駆
動電圧基準値Va re f に加算され、今度は合計9[V]
の駆動電圧信号Vとして外乱オブザーバ63及びドライ
バ60に与えられることになる。
【0026】しかし、さらに大きくなった駆動電圧信号
Vに対しても、モータ61はドライバ60の駆動能力で
定まる10[s-2]の角加速度でしか動けず、負帰還ル
ープ側で検出し出力できるのは1[N・m]のトルクに
相当する信号T1 までなのに対し、正帰還ループ側では
9[N・m]のトルクに相当する信号T2 が比較器63
eに加えられるので、再び入力にフィードバックされる
両者の差は8[N・m]のトルク相当の信号、すなわ
ち、8[V]の補償電圧Vcmp となり、一順目の補償電
圧Vcmp =4[V]に比べて、さらに大きくなってい
る。この時点で、入力Va ref を0にすれば、比較器6
3eにおいて正帰還ループ側の信号T2 から負帰還ルー
プ側の信号T1 が差し引かれつづけるが、フィードバッ
クされる信号が0に収束するために時間がかかってしま
う。
【0027】上記の数値例では、加算器64の出力の絶
対値が1[V]以下になるまで、ドライバ60はその最
大駆動電流Imax =1[A]の電流でモータ61を駆動
しつづけることになるので、モータ61を希望の位置
(回転角)θで停止させるためにVa ref =0として
も、モータ61は直ちに停止せず、オーバーランを生じ
てしまい、正確な制御が望めないばかりでなく、オーバ
ーランの際にモータ61あるいはそれに接続した機構・
部品などを損傷する恐れがある。
【0028】一方、モータ61が静止し、かつ、駆動電
圧基準値Va ref が0である場合に、振動や衝撃等によ
る外乱トルクTdis がモータ61に加えられたとする。
このとき駆動トルクのノミナル値T2 は0になっている
が、上記外乱トルクTdis によるモータ61の動きは速
度センサー62で検出されるので、外乱トルクTdis
応じた全トルクT1 が出力される。
【0029】その結果、比較器63eでは、外乱トルク
推定値としてTdis ’=−T1 が出力され、この外乱ト
ルク推定値Tdis ’がブロック63fで補償電圧Vcmp
に変換され加算器64で正帰還ループに加わるが、以前
として駆動電流基準値Va re f =0であるので、ドライ
バ60に入力される駆動電圧信号Vは補償電圧Vcmp
等しくなる。そして、モータ61は上記駆動電圧信号V
=Vcmp により、与えられた外乱とは逆方向に駆動さ
れ、外乱によって生じたズレを解消しようとする。
【0030】しかし、上記の振動や衝撃等の外乱による
モータ61の動きは電気的な駆動によって生じるもので
はなく、当然ドライバ60の駆動能力という制限を受け
ないので、上記補償電圧Vcmp が、駆動最大電流Imax
に相当する駆動電圧信号Vを越えてしまうことがある。
その結果、駆動電流基準値Va ref が過大であった場合
と同様に、モータ61の動作が収束するために時間がか
かり、結果的にモータ61のオーバーランを生じてしま
うことになる。
【0031】以上のように、従来のモータ制御装置では
ドライバの能力を上回る大きな入力や外乱振動・衝撃等
が加わった際には、外乱オブザーバ内部の正・負帰還ル
ープが拮抗せず、モータが過大に駆動されてしまうの
で、正確な制御が行なえなかったり、あるいはモータの
可動領域が制限されている場合には、その可動領域の端
に衝突し、モータ自身あるいはモータに接続された上記
機構や部品等を損傷してしまう等の問題点があった。
【0032】上記に挙げた問題点は、回転型のモータを
対象とするモータ制御装置や外乱オブザーバを用いたモ
ータ制御装置に固有のものではなく、光ディスク装置に
多用されるリニアモータや、あるいは磁気ディスク装置
の回動型モータ等を制御する際にも、同様に現れ得る。
【0033】しかもこれら光ディスク装置や磁気ディス
ク装置のような情報の記録再生を行なう装置では、モー
タは光ピックアップや磁気ヘッドなど、精密で損傷しや
すい機構・部品の移動を担うので、モータの挙動の異常
による影響は大きく、モータの特性変動や外乱力などの
抑圧という効果は望ましくとも、外乱オブザーバを上記
装置のモータ制御に適応することは困難であった。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の情報記録再生装置のモータ制御装
置は、ディスク状記録媒体に情報の記録あるいは再生を
行なう記録再生手段が設けられるとともに、上記記録再
生手段を上記ディスク状記録媒体の記録面に沿って移動
させるモータと、入力信号から上記モータの駆動信号を
生成する駆動手段とが設けられている情報記録再生装置
のモータ制御装置において、上記モータによって移動す
る上記記録再生手段の作動状態を検出する検出手段が設
けられ、上記入力信号と上記検出手段によって得られる
検出信号とから、上記モータに加わる外乱力や特性変動
を補償する補償信号を生成し、上記補償信号に基づき、
上記入力信号を補正する外乱オブザーバが設けられると
ともに、上記外乱オブザーバに入力される信号のうち、
上記入力信号の振幅を、駆動手段が出力する最大駆動信
号を生成するときの入力信号の最大振幅以下に制限する
振幅制限手段が設けられていることを特徴としている。
【0035】請求項2記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置は、請求項1記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置において、上記検出手段が加速度検出手段であ
ることを特徴としている。
【0036】請求項3記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置は、請求項2記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置において、上記加速度検出手段が、上記モータ
における上記記録再生手段と一体的に移動する可動部
と、上記モータの固定部との間の相対加速度を検出する
ものであることを特徴としている。
【0037】請求項4記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置は、請求項2または3記載の情報記録再生装置
のモータ制御装置において、加速度検出手段に、加速度
により生じた物理的な変化量を電気的な変化量に変換し
て出力する素子が設けられていることを特徴としてい
る。
【0038】
【作用】請求項1記載の構成によれば、モータのパラメ
ータ変動や振動等の外乱の影響を抑圧することができ、
また、大きな入力がモータ制御装置に加えられたり、大
きな振動や衝撃等の外乱がモータに加えられても、振幅
制限手段により、外乱オブザーバへの入力信号の振幅が
制限され、そのため外乱オブザーバからの補正信号の振
幅が制限されるので、モータが過大に駆動されることが
なく、正確な制御が行なえるとともに、モータのオーバ
ーランによるモータ自身やモータに接続された機構・部
品などの損傷を防止することができる。
【0039】請求項2記載の構成によれば、モータの動
作状態を認識する検出手段として加速度検出手段を用い
ているので、外乱オブザーバ内部で微分操作を行なう必
要がなく、微分操作の行なわれる帯域に比例した高いゲ
インのアンプが不要となり、回路構成が簡単になり、ま
た、速度センサーや周辺回路からのノイズの影響を低減
することができる。
【0040】請求項3記載の構成によれば、加速度検出
手段はモータの固定部と可動部との相対的な加速度を検
出するので、モータ駆動時に固定部が可動部に対して受
ける反作用や、あるいは振動・衝撃等が加わったときの
固定部に対する可動部の相対的な加速度を正確に検出す
ることが可能となる。
【0041】請求項4記載の構成によれば、加速度検出
手段として、例えば、圧電素子のように加えられた力に
応じて発生する電荷量や、シリコン基板上に形成された
抵抗素子の加速度による抵抗の変化量、シリコン基板上
に形成された可動電極を有するコンデンサの加速度によ
る静電容量の変化量を検出する等、変位や加速度をそれ
らの値に応じて電荷量や抵抗値などの電気的な変化量に
変換する素子を用いており、これらは小型化が可能であ
るので、取付けのための制約が少なく、同時に、モータ
周辺の大きさを小さくすることができ、また、電気的な
ノイズの誘導などの影響を低減できる。
【0042】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図1
2に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0043】本実施例は磁気ディスク装置におけるスイ
ングモータを制御するモータ制御装置であり、図2に示
すように、図示しないスピンドルモータにより回転駆動
される磁気ディスク(ディスク状記録媒体)1上にヘッ
ド3を位置決めするために、磁気ディスク1の半径方向
へのヘッド3の移動を、回転軸5を中心に回動するスイ
ングアーム4の先端に上記ヘッド3を取り付けることに
より行なっている。そして、スイングアーム4に取り付
けられた駆動コイル6に通電することにより、シャーシ
2に取り付けられた永久磁石7との間で発生する電磁力
を利用したスイングモータ10と呼ばれる機構によりス
イングアーム4を駆動している。
【0044】スイングモータ10の可動部10aである
スイングアーム4には、固定部10bであるシャーシ2
に対するスイングアーム4の角速度を検出する速度セン
サー8が取り付けられており、その出力は信号線8aを
介して図示しない外乱オブザーバに入力されている。
【0045】上記速度センサー8の構成として種々のも
のが考えられるが、本実施例では、磁界中でコイルが回
転したときの起電力を利用する直流発電機と同じ原理を
利用した周知の構成を用いている。
【0046】次に、外乱オブザーバを含めた本実施例の
モータ制御装置のブロック図を図1に示す。
【0047】制御対象であるスイングモータ10を駆動
するための信号は、図示しない別のコントローラ(例え
ばサーボ誤差信号発生手段やマイクロコンピュータ)か
ら駆動信号基準値Va ref として加算器11に入力さ
れ、その出力が駆動電圧信号Vとしてドライバ12及び
外乱オブザーバ13に与えられる。なお、以下、大文字
のVから始まる信号は電圧を表し、その単位は[V]で
あり、大文字のIから始まる信号は電流を表し、その単
位は[A]であるとする。
【0048】ドライバ12では、駆動電圧信号Vを絶対
値が等しい駆動電流信号Iに変換して、スイングモータ
10に供給するが、その最大供給能力は±Imax とす
る。また、スイングモータ10はトルク定数Kτと回転
部の慣性モーメントJを有する2階積分系として表さ
れ、摩擦、粘性、パラメータ変動及び振動等、全ての外
乱は外乱トルクTdis としてスイングモータ10に加え
られるものと考える。
【0049】速度センサー8はスイングモータ10の角
速度を検出し、外乱オブザーバ13に出力する。図1で
はスイングモータ10の出力は回転角θとして表してい
るので、速度センサー8はその微分値を検出することに
なる。そのためこの速度センサー8には微分を意味する
ラプラス演算子sが検出感度Cに付随して表現されてい
る。
【0050】外乱オブザーバ13へ入力される信号のう
ち、先の加算器11からの駆動電圧信号Vは、まずリミ
ッタ(振幅制限器)13aに入力される。リミッタ13
aでは駆動電圧信号Vの最大振幅が±VLIM 以下に制限
され、その後、Kτnのゲインを有するアンプ13bに
加えられる。アンプ13bの出力は加算器13cの一方
の入力に与えられる。
【0051】また、外乱オブザーバ13に速度センサー
8から入力される検出信号VC は(g・Jn /C)のゲ
インを有するアンプ13d及び13eにそれぞれ与えら
れる。なお、gは後述する速度信号を加速度信号に変換
するための近似微分を行なう帯域の上限値であり、Jn
はスイングモータ10の可動部10aの慣性モーメント
のノミナル値であり、アンプ13d・13eの出力は結
果として速度センサー8の感度Cを相殺し、スイングモ
ータ10の角速度に(g・Jn )を乗じたものとなる。
【0052】アンプ13dの出力は加算器13cの他方
の入力に与えられ、加算器13cの出力は低周波ゲイン
が1で帯域gを有するローパスフィルタ13fを経て減
算器13gの+側入力に加わる。減算器13gの−側入
力にはアンプ13eの出力が加えられる。
【0053】減算器13gの出力にはスイングモータ1
0のパラメータKτ、Jとそのノミナル値Kτn、Jn
との差、及び外乱トルクTdis を含めた総合的な全外乱
トルクTdis ' が推定されており、これをトルク定数の
ノミナル値の逆数(1/Kτn)をゲインとして有する
アンプ13hによってTdis ' を補償するための補償電
圧信号Vcmp に変換し、加算器11に加えている。
【0054】図1において、外乱オブザーバ13への入
力V、VC からTdis ' までの伝達特性を求めると、信
号振幅がリミッタ13aの制限を受けない範囲では、 Tdis ’= Kτn×〔g/(s+g)〕×V −(g×Jn /C)×〔s/(s+g)〕×VC ‥‥(4) となる。
【0055】従って、上記(4) 式に基づいて、図1は図
3のように描き直すことができる。図3において外乱オ
ブザーバ13の左半分では、加算器11から外乱オブザ
ーバ13へ加わる駆動電圧信号Vを元に、スイングモー
タ10のトルク定数がノミナル値Kτnであった場合の
トルクT2 を求め、伝達特性〔g/(s+g)〕を有す
るローパスフィルタで帯域制限を行なう一方、外乱オブ
ザーバ13の右半分では、速度センサー8からの検出信
号VC にゲイン(g×Jn /C)を掛けた後に、伝達特
性〔s/(s+g)〕を有するハイパスフィルタで帯域
gまでの近似微分を行なっている。これにより検出信号
C に含まれる帯域g以下の信号成分は〔s/(s+
g)〕≒(s/g)であることに注意すれば次の(5) 式
の演算を受けることになる。
【0056】 (g×Jn /C)×(s/g)=Jn ×s/C ‥‥‥‥‥(5) (5) 式右辺の分母のCは速度センサー8の感度をキャン
セルするものであるから、結果として外乱オブザーバ1
3の右半分では、スイングモータ10の角速度を微分し
て角加速度に変換するとともに慣性モーメントのノミナ
ル値Jn を掛けることで、外乱トルクTdis や、駆動電
流信号Iに基づく実際の駆動トルクTmを含めたスイン
グモータ10の可動部10aに加わる全トルクT1 を、
慣性モーメントがノミナル値Jn であると言う条件の下
で推定している。
【0057】次に図3において、外乱オブザーバ13の
効果を確かめるため、まず、ドライバ12やリミッタ1
3aの存在を考えずに駆動信号基準値Va ref 及び外乱
トルクTdis からスイングモータ10の回転角θまでの
伝達関数を求める。図3から以下の各式を立てる。
【0058】 θ =(1/Js2 )×(Kτ×V−Tdis ) ‥‥‥‥‥(6) Vcmp =(Kτn×V−Jn ×s2 ×θ)/Kτn ‥‥‥‥‥(7) V = Va ref +Vcmp ‥‥‥‥‥(8) ただし、帯域g以下の各周波数成分sについて考えてい
るので、ハイパスフィルタ及びローパスフィルタの伝達
特性はそれぞれ〔s/(s+g)〕≒(s/g)、及び
〔g/(s+g)〕≒1とした。
【0059】(6)(7)式を(8) 式に代入して整理すると、 V=〔(Kτn/Jn )/(Kτ/J)〕×Va ref +(1/Kτ)×Tdis ‥‥‥‥‥(9) (9) 式を(6) 式に代入すると、 θ=〔Kτ/(J×s2 )〕×〔(Kτn/Jn )/(Kτ/J)〕×Va ref +〔Kτ/(J×s2 ×Kτ)〕×Tdis −〔1/(J×s2 )〕×Tdis =〔Kτn/(Jn ×s2 )〕×Va ref ‥‥‥‥‥(10) この(10)式に示されるように、駆動信号基準値Va ref
に対するスイングモータ1 0の回転角θは、外乱オブザ
ーバ13中にアンプのゲインとして指定したトルク定数
及び慣性モーメントそれぞれのノミナル値Kτn、及び
n によって規定され、実際のスイングモータ10が有
するパラメータKτやJ、更には外乱トルクTdis の影
響を受けない。以上がモータ制御装置に外乱オブザーバ
を適用した際の効果である。
【0060】次にリミッタ13aについて、その振幅制
限電圧VLIM の設定とともに、より詳細に説明する。
【0061】従来技術の項で述べたように、制御対象で
あるモータが過大に駆動される現象は、ドライバ12の
最大駆動電流Imax の制限により、外乱オブザーバ13
中の負帰還ループ側の信号振幅がドライバ12を含まな
い正帰還ループ側の信号振幅に比べて小さく抑えられて
いるために発生する。
【0062】従って、ドライバ12がその最大駆動電流
max をモータに供給している時の、トルクの推定値あ
るいは計算値であるT1 、T2 について、 T1 ≧ T2 ‥‥‥‥‥(11) が成立するような振幅制限電圧VLIM を有するリミッタ
13aを正帰還ループ側に挿入し、負帰還ループ側のド
ライバ12が有する最大駆動電流Imax のような制限を
持たせれば良い。
【0063】この振幅制限電圧VLIM を求める計算式は
リミッタ13aの挿入箇所によって異なるが、本実施例
では図1あるいは図3で示すように、ゲインとしてトル
ク定数のノミナル値Kτnを有するアンプの前段に置く
ものとし、以下、説明する。なお、以下の説明ではドラ
イバ12における電圧−電流変換のゲインをKD とし
て、より一般性を持たせている。これまでの説明では、
加えた駆動電圧信号Vと同じ値の駆動電流信号Iをモー
タに供給するものとしてきたが、これは、KD=1[A
/V]を意味するものである。
【0064】ドライバ12から最大駆動電流Imax がス
イングモータ10に供給されているとしたとき、ドライ
バ12への入力電圧V1 は、 V1 =(1/KD )×Imax ‥‥‥‥‥(12) と書ける。
【0065】一方、リミッタ13aでVLIM の振幅制限
を受け始めるときの外乱オブザーバ13のリミッタ13
a側、すなわち、正帰還ループ側の入力電圧(=同時に
ドライバ12の入力電圧でもある)V2 は、 V2 =VLIM ‥‥‥‥‥(13) である。
【0066】これらV1 及びV2 が与えられたときに、
負帰還及び正帰還ループ中のトルクの推定値あるいは計
算値T1 及びT2 は、 T1 =〔KD ×(Kτ/J)×Jn 〕×V1 ‥‥‥‥‥(14) T2 = Kτn×V2 ‥‥‥‥‥(15) ここで、(12)(13)(14)(15)式を用いて(11)式を整理する
と、 VLIM ≦〔(Kτ/J)/(Kτn/Jn )〕×Imax ‥‥‥‥‥(16) となり、リミッタ13aの振幅制限電圧VLIM を(16)式
で求めることができる。
【0067】あるいはリミッタ13aが(Kτn)のゲ
インを有するアンプ13bの直後に挿入される場合に
は、(13)式及び(15)式をそれぞれ次の(13') 式及び(1
5') 式に置き換えて計算すれば、以下の(16') 式の結果
が得られる。
【0068】 V2 = VLIM /Kτn ‥‥‥‥‥(13') T2 = Kτn×V2 = VLIM ‥‥‥‥‥(15') VLIM ≦〔(Kτ/J)/(1/Jn )〕×Imax ‥‥‥‥‥(16') なお、(13')(15')(16') 式において、先述した電圧・電
流次元の混用を考慮しても右辺と左辺の物理的な次元が
一致しないが、これはリミッタ13aを本来のトルク定
数である(Kτn)のゲインを有するアンプ13bのあ
とに挿入しているためであり、この場合、リミッタは電
圧次元の信号レベルを制限することで代わりにトルクの
制限を行っていると考えればよい。
【0069】上記(16)式あるいは(16')式において、等
号が成立するときに、ドライバ12の最大駆動電流I
max まで正帰還ループの信号振幅に制限がかからず、外
乱オブザーバ13を含めたモータ制御系がその能力を最
大限に発揮することができる。すなわち、リミッタ13
aの最適条件を満足するといえる。しかし、振幅制限電
圧VLIM をこの最適な値より若干低めに設定しても実用
上の問題は生じず、むしろドライバ12の能力に幾分か
の余裕を残して制限が掛かることになるので、ドライバ
12の信頼性を考えれば望ましいところである。また、
リミッタ13aを付加したためにパラメータ変動や外乱
に対する耐性が劣化するわけではなく、先にも述べたよ
うに、これらパラメータ変動や外乱を抑圧することがで
きるのはスイングモータ10に駆動電流信号Iを供給す
るドライバ12の能力範囲内までである。また、アクセ
ス動作に際しても、ドライバ12の能力範囲を越えて、
スイングモータ10を駆動させることは不可能である。
【0070】従って、外乱オブザーバ13に入力される
駆動電圧信号の振幅を、上記ドライバ12が最大駆動電
流Imax 、あるいはそれより若干低い駆動電流信号Iを
供給する値に制限したとしても外乱等に対する耐性や、
アクセス動作に関する性能は全くあるいはほとんど変化
しない。
【0071】次に、リミッタ13a及びそれに関する回
路構成について図4ないし図7を用いて説明する。
【0072】図4はリミッタ13aの回路構成の一例を
示すが、±Vr の電圧を有する直流電圧源に対してダイ
オードDを互いに逆バイアス方向に接続したもの2組を
逆並列に接続し、これに前段から与えられる信号Vin
抵抗Rinを通して加え、この抵抗Rinと上記ダイオード
Dとの接続点を演算増幅器(以下OPアンプと称する)
によるボルテージフォロワでバッファしたものである。
このとき、出力電圧VO は±VLIM =±(Vr +VD
で振幅が制限される。ただし、VD はダイオードDの順
方向降下電圧であり、ゲルマニウムダイオードの場合に
はおよそ0.2〜0.3[V]であり、シリコンダイオ
ードの場合にはおよそ0.6〜0.7[V]である。
【0073】図4の構成において正負の極性の直流電圧
電源を電池などで準備するのは現実的ではないが、例え
ば図5(a)(b)に示すようなトランジスタのエミッ
タフォロワ回路とすれば実現しやすい。
【0074】図5(a)(b)における電圧源としての
出力Vr の絶対値は、それぞれトランジスタTr1 ・T
2 のベース・エミッタ間電圧VBEの絶対値(先のダイ
オードの順方向降下電圧VD とほぼ等しい)の分だけ、
トランジスタTr1 ・Tr2のベース電圧VB の絶対値
より小さく、±Vr =±(|VB |−|VBE|)とな
る。ベース電圧VB を作る元の電圧±VCCは回路の電源
電圧を利用すればよい。
【0075】あるいは±Vr の電圧を有する直流電圧源
を図6に示す回路としてもよい。図6では可変抵抗で+
r の電圧をより高い電圧+VCCから分圧し、それをO
Pアンプを使ったボルテージフォロワでそのまま+Vr
として出力するとともに、この出力をゲインが−1の反
転アンプで反転増幅して−Vr を出力する。先の図5で
はVr の絶対値はトランジスタのベース・エミッタ間電
圧VBEの絶対値より小さくできず、また、電圧源として
の出力インピーダンスZO も十分低い値とすることは難
しい(エミッタに接続した抵抗をRE 、トランジスタの
エミッタ接地直流電流増幅率をhfeとするとZO ≒RE
/hfe)ものであったが、この図6の回路構成ではVr
の絶対値は0[V]まで下げることもでき、また出力イ
ンピーダンスも極めて低く、事実上0[Ω]と見なすこ
とができる。
【0076】あるいは、図7に示すように、ダイオード
の順方向降下電圧VD を組み合わせることで、直流電圧
源を別途準備しなくてもリミッタを作ることができる。
同図において、OPアンプによるボルテージフォロワの
入力とグラウンド間にn個直列に接続した2組のダイオ
ードD11・D12・……・D1n、ダイオードD21・D22
……・D2nを設け、電圧源としてダイオードの順方向降
下電圧VD を利用しているが、同一種類のダイオードの
みを用いて接続したとすれば、出力電圧VO の振幅を制
限する電圧±VLIM は、±VLIM =±n×VD となる。
上記の場合には、VLIM の値が幾分離散的な値しかとれ
ず不自由に見えるが、VLIM を厳密な値に設定しなけれ
ばならない場合は少なく、実用上問題にはならない。必
要に応じてダイオードの種類を混在させてやれば、V
LIM をより細かく設定することもできる。
【0077】さらに、リミッタ13a以外のブロックの
実際の構成例を以下に説明する。アンプ13bのよう
に、単に何らかのゲインを有することを要求されるブロ
ックにおいては、例えば図8に示すように、OPアンプ
を用いた反転増幅回路を2段接続し、総合的なゲインが
所望の値となるように抵抗値を設定することで構成でき
る。これは、図1のアンプ13dやアンプ13e、アン
プ13hにおいても同様である。また、比較器13g
は、例えば図9に示すように、OPアンプを用いた差動
増幅回路として構成できる。
【0078】一方、13cや11のような加算器は、例
えば図10に示すようにOPアンプを用いた反転加算増
幅回路に反転増幅回路を接続して構成することができ
る。
【0079】そして、ローパスフィルタ13fは、例え
ば図11に示すように、OPアンプによるボルテージフ
ォロワの入力に抵抗RとコンデンサCからなる1次のR
Cローパスフィルタを接続して構成することができる。
同図の抵抗R及びコンデンサCの値は、帯域をgとして
〔1/(R×C)〕=gが成り立つように設定すればよ
い。
【0080】さらに、ドライバ12は、例えば図12に
示すように、OPアンプとパワートランジスタTr3
Tr4 等を組み合わせて構成することができる。上記回
路とした場合、ドライバ12における駆動電圧信号Vと
駆動電流信号Iとの変換係数KD [A/V]は、電流検
出抵抗RS の逆数、すなわちKD =1/RS として定ま
る。
【0081】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図13ないし図21に基づいて説明すれば、以下の通り
である。なお、本実施例のモータ制御装置は光ディスク
装置のリニアモータを制御対象としており、また、その
動作を検出するセンサーとして加速度センサーを用いて
いる。
【0082】図13に示すように、本実施例のモータ制
御装置は、光ディスク装置に取り付けられたもので、情
報の記録媒体である光ディスク(ディスク状記録媒体)
31を回転させるスピンドルモータ33が、シャーシ3
2に取り付けられている。上記光ディスク31の下面側
に、光ピックアップ(記録再生手段)34が、後述する
ようにシャーシ32に対し、光ディスク31の半径方向
に移動可能な状態で取り付けられている。上記光ピック
アップ34は、光ディスク31上のトラック31aに対
物レンズ35により集光されたレーザ光34aを照射し
て情報の記録・再生を行なうものであり、また、光ピッ
クアップ34には駆動コイル37が設けられるととも
に、シャーシ32との間にベアリング部36が形成され
ている。
【0083】一方、上記シャーシ32には、永久磁石3
8と図示しないガイドレール等が設けられており、上記
駆動コイル37に通電した電流で生じる磁界と、永久磁
石38の磁界とで発生する駆動力により、光ピックアッ
プ34を上記ガイドレールに沿って、つまり光ディスク
31の記録面に沿って光ディスク31の半径方向に移動
させるリニアモータ40が形成されている。また、光ピ
ックアップ34や上記駆動コイル37と図示しない制御
回路等との間で電源電流や検出信号や制御信号を入出力
するためのFPC基板39(Flexible Printed Circuit
board:柔軟なプリント基板)が設けられている。
【0084】なお、リニアモータ40を構成する部材の
うち、光ピックアップ34、ベアリング部36や駆動コ
イル37等を含め、シャーシ32に対して相対的に移動
する部分をリニアモータ40のモータ可動部40aと称
し、また、永久磁石38やガイドレール等を含め、シャ
ーシ32に固定されている部分をリニアモータ40のモ
ータ固定部40bと称する。
【0085】ところで、コンピュータの記憶装置として
用いられる光ディスク装置のトラッキングサーボ制御で
は、光ディスク31の回転に伴い最大数十μm変位する
トラック31aに対してレーザー光34aをおよそ 0.1
μm以下の誤差・精度にて追従させなければならない。
このため、トラック31aの変位の低周波数大振幅の成
分に対しては上記のリニアモータ40により光ピックア
ップ34全体を移動させ追従させると共に、トラック3
1aの変位の高周波数小振幅の成分に対してはレーザー
光34aを絞る対物レンズ35を光ピックアップ34内
部のレンズアクチュエータ34bと呼ばれる機構により
移動させ追従させる2段サーボ方式が高精度のトラッキ
ングサーボ制御を行うために用いられている。
【0086】このような2段サーボ方式では、レーザー
光34aと光ディスク31上のトラック31aとの位置
のズレを検出し、トラッキング誤差信号TESとして出
力するTES検出回路34cが上記光ピックアップ34
内部に組み込まれている。また、上記トラッキング誤差
信号TESが入力されて必要な増幅度と周波数特性とを
付与するための第1位相補償回路41および第2位相補
償回路42が設けられている。さらに、第1位相補償回
路41から出力された信号を、上記レンズアクチュエー
タ34bを駆動するように変換してレンズ制御信号を発
生するアクチュエータドライバ43が設けられており、
上記レンズ制御信号は上記レンズアクチュエータ34b
に出力される。
【0087】なお、図示しないが、TES検出回路34
cから各補償回路41・42へのトラッキング誤差信号
TESの伝達や、アクチュエータドライバ43からレン
ズアクチュエータ34bへの制御信号の伝達も、前記F
PC基板39を介して行われる。
【0088】そして、前記モータ可動部40aには、そ
の加速度を機械的に検出するために、圧電素子からなる
加速度センサー45aが取り付けられ、また、加速度セ
ンサー45aの信号を低いインピーダンスで出力する、
すなわち緩衝増幅するためのバッファアンプ45bが上
記加速度センサー45aに近接して設けられている。以
下、加速度センサー45aとバッファアンプ45bとを
含めて加速度センサーユニット(加速度検出手段)45
と称する。
【0089】さらに、図13に示すように、トラッキン
グ誤差信号TESに基づく前記第2位相補償回路42か
らの出力信号Va ref を上記加速度センサーユニット4
5からの信号Va に基づいて補正するための外乱オブザ
ーバ46が設けられている。
【0090】図14に、外乱オブザーバ46及びそれに
関連する周辺回路のみを取り出して説明する。図14に
示すように、上記外乱オブザーバ46からの補償電圧信
号Vcmp と、上記第2位相補償回路42からの出力信号
である駆動電圧基準値Va ref とを加算して補正された
駆動電圧信号Vを出力する加算器47が設けられ、上記
加算器47からの駆動電圧信号Vを駆動電流信号Iに変
換するモータドライバ44が設けられている。
【0091】上記外乱オブザーバ46では、加速度セン
サーユニット45からの加速度信号Va と上記駆動電圧
信号Vとが入力され、加速度信号Va と駆動電圧信号V
とによって外乱力Fdis を推定し、その外乱力を補償す
るための補償電圧信号Vcmpが生成されて加算器47に
出力される。そして、モータドライバ44としては、各
種のものが考えられるが、リニアモータ40を駆動する
ために、入力された駆動電圧信号V(単位[V])を、
それに相当する駆動電流信号I(単位[A])に変換し
てリニアモータ40に供給するもの、言い換えると伝達
ゲインが1で、入力された信号を電圧次元から電流次元
に変換して出力するもの、例えば、実施例1の図12で
示したものにおいてRs =1[Ω]としたものを考えれ
ばよい。
【0092】なお、上記モータドライバ44では、伝達
ゲインを上記の通り1としており、電圧次元から電流次
元への変換を行っているだけと考えられるので、以下特
に説明しない限り、外乱オブザーバ46に入力される駆
動電圧信号V、外乱オブザーバ46から加算器47に入
力される補償電圧信号Vcmp 、前記第2位相補償回路4
2から加算器47に入力される駆動電圧基準値Va ref
は、それぞれ電流次元の信号I、Icmp 、Ia ref とし
て考える。
【0093】図14に示すモータ制御装置における主要
部分をブロック図で示すと図15となる。図15にて示
した変数等は以下のものを示している。 Kf :リニアモータの推力定数 M :リニアモータの可動部質量 Kfn :Kf のノミナル値(標準値) Mn :Mのノミナル値(標準値) B :加速度センサーの感度 Fm :リニアモータの推力 Fdis :外乱力(パラメータ変動分等を含む) Fdis ’:外乱力推定値(パラメータ変動分等を含む) F1 :加速度から逆算・推定した推力 F2 :駆動電流から求めた推力 Va ref :リニアモータへの駆動電圧基準値 V :リニアモータの駆動電圧信号実際値 Vcmp :外乱力補償用電圧信号 x :リニアモータ変位 s :ラプラス演算子 図15では、リニアモータ40の伝達特性が、推力定数
f とモータ可動部40aの質量Mとを有する2階積分
系として表されている。
【0094】また、上記加速度センサーユニット45
は、感度Bを有するものとし、リニアモータ40の変位
xから加速度を検出するので、2階の微分操作を意味す
るs2が掛けられてBs2 にて表されている。なお、上
記加速度センサーユニット45は実際に微分操作を行う
ものではなく、変位の2階微分である加速度を検出する
という意味でs2 が付与されて表されている。
【0095】上記加速度センサー45aの構造は、例え
ば図16に示すように数mm長の圧電素子48の小片の
一端をサポータ49により支持して電極50を引き出し
た極めて簡単なものであり、これをパッケージ51によ
り封止して小型・軽量、かつ比較的堅牢なものとしてい
る。そのためにこのような加速度センサー45aはリニ
アモータ40周辺への取付け位置の選定がかなり自由に
行なえ、設計の自由度は高いものとなっている。またそ
の取付けにあたってモータ周辺のサイズを大きくする必
要がない。
【0096】また、バッファアンプ45bは、例えば図
17に示すように、OPアンプを用いたボルテージフォ
ロワと、そのバイアス電流の経路となる入力抵抗Riと
で構成できる。
【0097】あるいは、上記加速度センサーユニット4
5として、例えば、Frank Goodenough著「AIR BAGS BOO
M WHEN IC ACCELEROMETER SEES 50G」(ELECTRONIC DESI
GN,AUGUST 8,1991 pp.45〜56) に開示されているよう
な、マイクロマシニング技術を用いてICチップ上に加速
度センサー及びバッファアンプなどの周辺回路を集積し
た圧電抵抗素子を用いてもよい。
【0098】図19に示すように、上記の圧電抵抗素子
20は、シリコン製の基板21をエッチングして、同一
の基板上に細い梁20aで支えられた振動部20bを作
製する一方、拡散法を用いて、その梁20a上には感圧
抵抗Rs が形成され、基板21上のその他の部分には後
述の抵抗ブリッジを形成するための抵抗R6 が形成され
ている。そして、上記の構成を応用した加速度センサー
ユニット45は図18に示すように、圧電抵抗素子20
内に形成された感圧抵抗Rs 及び抵抗R6 を用いて構成
される抵抗ブリッジに基準電圧源22より電圧を供給
し、感圧抵抗Rsの抵抗値の変化を差動増幅器23で加
速度信号出力Va として出力するものである。そして、
上記圧電抵抗素子20に図19の矢印で示した方向に加
速度が加えられると、振動部20bの質量によって生じ
る慣性力は、上記梁20aによって支えられる。その結
果、梁20aに生じる撓みが、梁20aに形成された感
圧抵抗Rs の抵抗値の変化として検出される。この抵抗
値の変化により生じる抵抗ブリッジの平衡の崩れ量が、
上記加速度信号出力Va として差動増幅器23から出力
される。
【0099】さらに、加速度センサーユニット45にお
ける加速度検出部24として、図20に示すような、シ
リコン単結晶の基板24a上にシリコン多結晶を成長さ
せ、これをエッチングすることにより作製してもよい。
【0100】上記加速度検出部24において、可動電極
Xは、中央部に大きな面積を有する重りの部分と、その
左右に長く伸び、両端をシリコン基板に固着させた弾性
を有する梁の部分とにより形成されており、重りの部分
が基板上わずかな高さを保ちながら上記の梁の撓みによ
って、同図の矢印で示す方向に動けるようになってい
る。一方固定電極Y及びZは、これも一端がシリコン基
板上に固着され、基板上わずかな高さで固定されてい
る。可動電極Xの梁及び固定電極Y、Zの固着部分の構
造を図21(a)に示す。
【0101】この加速度検出部24において、重り部分
に矢印で示した方向の加速度が加わると、慣性力により
可動電極Xはシリコン基板上の固定電極Y、Zに対して
相対的に変位するため、加わった加速度はその大きさ及
び方向に応じて、可動電極Xと固定電極Y及びZ双方と
の間の相対的かつ差動的な静電容量の変化となって現れ
る。
【0102】そこで加速度検出部24の固定電極Y、Z
に方形波発振器28から検出したい加速度の周波数より
十分高い(例えば、1[MHz]程度)、互いに逆位相
とされた方形波信号VA 、VC をそれぞれ供給すると、
可動電極Xには固定電極との静電容量により信号VB
誘導されるが、このVB の位相の方向(VA とVC のど
ちらと同位相であるか?)及び大きさは、上記可動電極
Xと固定電極Y及びZ双方との間の差動的な静電容量に
より変化する(図21(b)参照)。
【0103】従って、このVB をバッファアンプ25で
バッファして復調器・ローパスフィルタ26に入力し
て、方形波発振器28からの同期信号Syncと同期復調
(同期検波)した後に低周波成分を取り出してアンプ2
7で増幅することにより、加わった加速度を電気信号と
して出力することができる。
【0104】あるいは、図22に示すように、上記加速
度検出部24を用いて、異なる構成の回路を付加するこ
とにより、さらに別の加速度センサーユニット45を構
成することができる。ただし、上記加速度検出部24の
構成は、図20で示したものとほとんど同じであるが、
加速度検出部24の固定電極Y、Zには、方形波発振器
28から互いに逆位相の方形波信号VA 、VC がそれぞ
れコンデンサC1 、C2 を経て加えられるとともに、そ
れぞれ異なった基準電圧電源+VR 、−VR から抵抗R
1 、R2 を経て直流的なバイアス電圧が加えられる一
方、アンプ27の加速度信号出力Va が抵抗R3 及びR
4 を経て、加速度検出部24の可動電極Xにフィードバ
ックされている点で異なる。
【0105】上記構成の加速度センサーユニット45に
おいては、加わった加速度による可動電極Xの動きを静
電容量の変化で検出した加速度信号出力Va を可動電極
Xにフィードバックしているため、可動電極Xと固定電
極Y、Zとの間には、加速度信号出力Va と基準電圧+
R 、−VR によって静電力が働く。この静電力は可動
電極Xに加えられた加速度による慣性力に逆らう方向で
あるので、可動電極Xの変位は小さく抑えられ、ほとん
ど移動しない。つまり、上記の加速度センサーユニット
45における加速度信号出力Va は、前述の図20で示
した加速度センサーユニット45とは異なり、加速度に
よる慣性力に逆らって可動電極を元に位置に保持する静
電力を発生するため必要な電圧となる。
【0106】以上のようにマイクロマシニング技術を用
いて作製した加速度センサーユニット45は、加速度を
検出する部分及びその周辺回路を1チップ上に集積した
いわば一種の集積回路として構成できるので、加速度セ
ンサーユニット45のさらなる小型化が可能になるとと
もに、量産性に優れたものとすることができる。
【0107】図15に戻って、本実施例における外乱オ
ブザーバ46の構成について、さらに説明を続ける。外
乱オブザーバ46では、入力された駆動電圧信号Vの振
幅を制限するリミッタ46gが設けられており、その構
成は、例えば実施例1の図4ないし図7で示したものを
用いればよい。そして、その次段には、駆動電圧信号V
から駆動力ノミナル値Fn までの目的とする特性、推力
定数のノミナル値Kfnに相当するゲインを有するアンプ
を電子回路で作製したブロック46aが設けられてい
る。上記ブロック46aは、例えば実施例1で示した図
8のように、OPアンプを用いた反転増幅回路で構成す
ることができる。
【0108】一方、加速度センサーユニット45からの
加速度信号Va が入力され、リニアモータ40の駆動力
である推力Fm から加速度(s2 ×x)までの理想とす
る特性、すなわち(1/Mn )の逆数であるMn のゲイ
ンを有するアンプ46bが設けられている。
【0109】さらに、上記アンプ46bの出力が入力さ
れ、加速度センサーユニット45の感度Bの逆数(1/
B)のゲインを有するアンプ46cが設けられている。
上記各アンプ46b・46cとによってブロック46d
が形成されている。
【0110】上記ブロック46dは、加速度センサーユ
ニット45で検出した加速度信号Va に基づいて、リニ
アモータ40のパラメータがノミナル値であった場合、
リニアモータ40に加わる力を外乱力Fdis を含めて推
定するものであり、例えば図8に示すように、反転増幅
回路を2段直列に接続し、各段のゲインをそれぞれMn
および(1/B)と等しくなるように設定することで構
成できるものである。
【0111】次に、ブロック46aとブロック46dと
の各出力がそれぞれ入力され、上記両者の出力を比較し
て差を検出して出力する比較器46eが設けられてお
り、上記比較器46eでは、リニアモータ40のパラメ
ータの変動分を含めた推定外乱力Fdis ' が出力され
る。比較器46eは、例えば図9に示したOPアンプを
用いる差動増幅回路として構成できるものである。そし
て、上記比較器46eからの出力が入力されるブロック
46fが設けられている。ブロック46fは、上記ブロ
ック46aの逆特性、すなわち推力定数のノミナル値の
逆数(1/Kfn)のゲインを有するアンプであり、推定
外乱力Fdis ' を打ち消すように、前記リニアモータへ
の駆動電圧基準値Va ref を補償するための外乱力補償
用電圧Vcmp を推定外乱力Fdis ' に基づいて発生して
出力するものである。
【0112】上記ブロック46fは、例えば図23に示
すように、OPアンプを用いた反転増幅回路の2段接続
として構成できるものである。なお、図23の反転増幅
回路の2段目のフィードバック抵抗Rf に、図中破線で
示すように、並列に接続されるように示されているコン
デンサCf は、後述するLPF(ローパスフィルタ)4
8の特性をこのブロック46f内に形成するときに、図
に示すように並列に接続されて用いられるものである。
【0113】前記加算器47は、前記第2位相補償回路
42からの駆動電圧基準値Va refに、パラメータ変動
を含めた外乱力を補償するために必要な補償電圧信号V
cmpを加算した駆動電圧信号Vを、モータドライバ44
および外乱オブザーバ46に供給するものである。加算
器47は、例えば図8に示すように、OPアンプを用い
た反転加算増幅回路に、反転増幅回路を接続して構成す
ることができる。
【0114】なお、上記ブロック46fと加算器47と
の間に、必要に応じてLPF48を付加してもよい。L
PF48を付加することにより、後述するように、必要
に応じて外乱オブザーバ46の帯域を制限することが可
能となる。
【0115】上記LPF48としては、実施例1の図1
1で示したように、OPアンプによるボルテージフォロ
アの入力に抵抗とコンデンサからなる1次のRCローパ
スフィルタを接続して構成することもできる。しかしな
がら、先の図23で示したように、ブロック46fにお
いて、反転増幅回路の2段目のフィードバック抵抗Rf
に破線で示すようにコンデンサCf を並列に接続して、
上記LPF48と同等の特性を含ませてもよい。この場
合、図11の回路は不要となる。LPFを付加して、帯
域制限が必要となるのは、回路やセンサーに誘導するノ
イズの影響を更に少なくしたい場合、あるいは、リニア
モータに高周波の機械共振が存在して外乱オブザーバの
動作が不安定になる恐れの有る場合である。
【0116】なお、リミッタ46gの振幅制限値VLIM
は実施例1を参照して以下のように定めれば良い。
【0117】モータドライバ44が最大駆動電流Imax
をリニアモータ40に供給しているとき、モータドライ
バ44の入力電圧V1 は、 V1 =(1/KD )×Imax ‥‥‥‥‥(17) となる。
【0118】一方、リミッタ46gで振幅制限を受けは
じめるときの外乱オブザーバ46のリミッタ46g側、
すなわち、正帰還ループ側の入力電圧(=同時にモータ
ドライバ44の入力電圧でもある)V2 は、 V2 =VLIM ‥‥‥‥‥(18) 上記V1 及びV2 が与えられたときに、負帰還および正
帰還ループからそれぞれ比較器46eに加えられる推力
の推定値あるいは計算値F1 及びF2 は、 F1 =〔KD ×(KF /M)×Mn 〕×V1 ‥‥‥‥‥(19) F2 = KFn×V2 ‥‥‥‥‥(20) となる。
【0119】そして、実施例1と同様、モータドライバ
44がその最大駆動電流値Imax をリニアモータ40に
供給しているときに、比較器46eに加わる推力の推定
値あるいは計算値であるF1 、F2 について、 F1 ≧F2 ‥‥‥‥‥(21) が成立すれば、リニアモータが過大に駆動されることを
防止できる。
【0120】ここで、(17)(18)(19)(20)式を用いて(21)
式を整理すると、 VLIM ≦〔(KF /M)/(KFn/Mn )〕×Imax ‥‥(22) となる。すなわち、リミッタ46gの振幅制限電圧V
LIM は(22)式で求めることができる。
【0121】あるいはリミッタ46gがゲイン(KFn
を有するアンプ46bの直後に挿入される場合には、(1
8)式及び(20)式を次の(18')(20')式に置き換えて計算す
れば、以下の(22') 式となる。 V2 =VLIM /KFn ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(18') F2 =VLIM ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(20') VLIM ≦〔(KF /M)/(1/Mn )〕×Imax ‥‥‥‥(22') なお、(18') (20') (22') 式において、両辺の物理的次
元が一致しないが、これについては実施例1で(13') (1
5') (16') 式における考え方と同じく、リミッタが電圧
次元の信号レベルを制限することで、代わりに力の制限
を行なっていると考えればよい。
【0122】上記(22)式あるいは(22') 式において、両
辺の等号の成立したときが、モータドライバ44の最大
駆動能力まで正帰還ループの信号振幅に制限がかから
ず、外乱オブザーバを含めたモータ制御系がその能力を
最大限に発揮できる、リミッタの最適条件である。しか
し、VLIM のこの最適な値より若干低めに設定しても実
用上の問題は発生せず、むしろドライバの能力に幾分余
裕がある時点で制限が掛かることになるので、ドライバ
の信頼性からは望ましいと言える。
【0123】また、外乱等への耐性やアクセス動作の性
能は、実施例1同様ドライバの能力により上限が定まる
ものであって、リミッタの付加によって悪化することは
ほとんどない。
【0124】実施例2においては、前述の通り、速度セ
ンサーではなく加速度センサーを用いている。実施例1
に示した図1では、ゲイン項として(g×Jn /C)の
増幅度を有するアンプ13d・13eが存在しており、
これは加算器13c、ローパスフィルタ13f及び比較
器13gを組み合わせて、共に速度センサー8の出力信
号の近似微分を行なっているが、その近似微分の帯域g
は外乱オブザーバが摩擦やパラメータ変動、あるいは振
動等の外乱を抑圧し、モータの特性を改善しうる帯域で
あって、無論これは高いことが望ましい。しかしこの帯
域gを高めるためにはアンプ13d・13eは大きな増
幅度が要求される。
【0125】特にこの実施例で対象としている光ディス
ク装置のリニアモータが関与するサーボ制御の周波数帯
域は数百[Hz]から数[kHz]程度と、先の実施例
1における磁気ディスク装置の場合に比べて一般に1桁
程度高いため、加速度センサーで無く速度センサーを使
うとすれば近似微分のために必要となるアンプの増幅度
への要求は厳しい。
【0126】例えば、光ディスク装置のリニアモータで
およそ2[kHz]まで良好な特性を得ようとすると、
g=2π×2000≒12600となる。
【0127】回動型モータの慣性モーメントJn をリニ
アモータの可動部質量Mn に置き換えて考えて、もし余
程(Mn /C)が小さければ(g×Mn /C)のアンプ
のゲインを低く抑えることが出来る。しかし、実際、光
ディスク装置のリニアモータではMn が最低でも0.0
1[kg]程度、リニアモータに取り付け得るような直
動型の速度センサーではその感度Cが高々0.01[V
/m・s-1]オーダーであることを考慮すれば、(g×
n /C)がgより大幅に小さくなることは期待でき
ず、アンプのゲインを低く抑えることはできない。その
ため、このような高いゲインのアンプを作ることは容易
ではない。OPアンプを用いるとしても、2[kHz]
で12600倍のゲインを得るには約25[MHz]以
上の帯域を有するものを使うか、あるいは数段に分割し
て構成しなければならず、もし構成したとしてもアンプ
自体あるいはその入力に加わるノイズは大きく増幅され
てしまう。
【0128】また、検出した速度情報をもとに外乱トル
クを推定する際に、帯域gまでの近似微分〔s/(s+
g)〕を施しているが、微分操作はセンサー、回路ある
いは外来性のノイズを強調してしまうため、これに基づ
いてモータを制御するとドライバやモータ自体の無駄な
電力消費や発熱を招く他、モータに不要な振動や騒音を
生じさせてしまう、これも帯域gを拡大しようとすると
ノイズの影響はそれに従い大きくなる。
【0129】しかし、本実施例のモータ制御装置では、
速度センサーに代えて加速度センサーを用いているの
で、モータの過大駆動やパラメータ変動や外乱に対する
モータの特性改善が可能であると同時に、センサーが小
型・堅牢で取付けの自由度が大きいほか、近似微分の操
作が不要であり、制御帯域の拡大に際して外乱オブザー
バ中にゲインが極めて高いアンプを必要とせず、その結
果、ノイズの影響も受けにくいものとなっている。
【0130】〔実施例3〕本発明の他の実施例について
図24ないし図27に基づいて説明すれば、以下の通り
である。尚、説明の便宜上、前記の実施例2の図面に示
した構成と同一の機能を有する構成には、同一の符号を
付記し、その説明を省略する。
【0131】本実施例の情報記録再生装置のモータ制御
装置では、上記第1実施例における加速度センサーユニ
ット45に代えて、図24に示すように、上記加速度セ
ンサーユニット45と同様の機能を有する2つの第1加
速度センサーユニット52および第2加速度センサーユ
ニット53が設けられている。また、第2実施例と同
様、第1加速度センサーユニット52は、第1加速度セ
ンサー52aおよび第1バッファアンプ52bからな
り、第2加速度センサーユニット53は、第2加速度セ
ンサー53aおよび第2バッファアンプ53bから構成
されている。上記の第1バッファアンプ52bおよび第
2バッファアンプ53bは、例えば先の図17に示した
回路で実現できるものである。
【0132】第1加速度センサー52aおよび第1バッ
ファアンプ52bはリニアモータ40のモータ可動部4
0aに取り付けられる一方、第2加速度センサー53a
および第2バッファアンプ53bはモータ固定部40b
の取り付けられているシャーシ32に取り付けられてい
る。そして、第1加速度センサーユニット52および第
2加速度センサーユニット53の各出力がそれぞれ入力
され、上記各出力の差を算出して出力する減算器54が
設けられている。上記減算器54の出力が加速度信号V
a として外乱オブザーバ46に入力される。
【0133】従って、第2加速度センサーユニット53
は、モータ可動部40aとモータ固定部40bとの双方
に対して加わる同一方向の加速度を打ち消すために設け
られている。すなわち、モータ可動部40aと、モータ
固定部40bとの双方に対して加えられる同一方向の加
速度が打ち消されるように、第1バッファアンプ52b
および第2バッファアンプ53bの各出力が上記減算器
54に接続されている。
【0134】ところで、各種のモータを用いる装置にお
いては、モータの動きの制御は絶対的なものが求められ
るのでなく、上記装置におけるいずれかの部位に対する
相対的なものが求められる。例えば、図13に示したス
ピンドルモータ33の上で回転する光ディスク31の上
にあるトラック31aは、シャーシ32に対して変位す
る。したがって、レーザ光34aをトラック31aに正
確に追従させるためには、リニアモータ40は、モータ
可動部40aに取り付けられた光ピックアップ34を、
モータ固定部40bに対する相対的な移動を示す相対的
な加速度に基づいて制御するように設定される必要があ
る。
【0135】本実施例の構成によれば、モータ可動部4
0aとモータ固定部40bとの間に生じた各加速度の差
を検出するようになっているので、モータ可動部40a
の動きによるモータ固定部40bへの反作用が無視でき
ない場合においても、その反作用の加速度を含めたモー
タ可動部40aにおけるモータ固定部40bに対する相
対的な加速度を検出して、レーザ光34aをトラック3
1aに正確に追従させることができ、リニアモータ40
のより正確な制御が可能となる。
【0136】また、シャーシ32に対して外部から加速
度αD の振動や衝撃が加わったとき、リニアモータ40
のベアリング部36の滑りが非常に良好な場合には、図
25に示すように、モータ可動部40aでの検出加速度
α1 =0、モータ固定部40bでの検出加速度α2 =α
D となることも考えられる。そのとき、モータ可動部4
0aにのみ加速度センサー45aが設けられている場合
には、上記加速度センサー45aにおける検出加速度は
0となるので、外乱オブザーバ46は上記振動や衝撃に
対して抑制することはない。
【0137】しかし、本実施例の構成では、第1加速度
センサー52aおよび第2加速度センサー53aをモー
タ可動部40aとモータ固定部40bとの双方にそれぞ
れ設けたことから、相対的な加速度(α1 −α2 =−α
D )を検出することができるので、外部からの駆動電圧
基準値Va ref によらない上記の振動や衝撃等の動きに
対して外乱オブザーバ46は相対的な加速度が0となる
ようにモータ可動部40aを駆動制御し、上記の振動や
衝撃等の動き等の悪影響を抑制する。
【0138】なお、図24においては、相対的な加速度
を検出するため、第1加速度センサー52aの第1バッ
ファアンプ52b、および第2加速度センサー53aの
第2バッファアンプ53bの各出力の差を、減算器54
を用いて算出しているが、上記減算器54を用いずに、
図26に示すように、第1加速度センサー52aおよび
第2加速度センサ53aの各出力を逆直列に接続し、そ
の出力にバッファアンプ52b′を設けてもよい。
【0139】また、図27に示すように、上記各出力を
逆並列に接続し、その出力にバッファアンプ52b′を
設けてもよい。なお、上記バッファアンプ52b′とし
ても、先に図17にて示したバッファアンプ45bと同
等のものを用いることが可能である。ただし、図26、
図27において、第1加速度センサー52aと第2加速
度センサー53aとに付した+−の符号は、両方のセン
サー52a・53aに同一方向の加速度を加えたときに
発生する電圧あるいは電流の極性を示している。さら
に、上記第1加速度センサーユニット52及び第2加速
度センサーユニット53として、図18ないし図20で
示す加速度センサーユニットを用いてもよい。
【0140】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の情報記録再生装
置のモータ制御装置は、以上のように、ディスク状記録
媒体に情報の記録あるいは再生を行なう記録再生手段が
設けられるとともに、上記記録再生手段を上記ディスク
状記録媒体の記録面に沿って移動させるモータと、入力
信号から上記モータの駆動信号を生成する駆動手段とが
設けられている情報記録再生装置のモータ制御装置にお
いて、上記モータによって移動する上記記録再生手段の
作動状態を検出する検出手段が設けられ、上記入力信号
と上記検出手段によって得られる検出信号とから、上記
モータに加わる外乱力や特性変動を補償する補償信号を
生成し、上記補償信号に基づき、上記入力信号を補正す
る外乱オブザーバが設けられるとともに、上記外乱オブ
ザーバに入力される信号のうち、上記上記入力信号の振
幅を、駆動手段が出力する最大駆動信号を生成するとき
の入力信号の最大振幅以下に制限する振幅制限手段が設
けられている構成である。
【0141】それゆえ、これにより、モータのパラメー
タ変動や振動等の外乱の影響を抑圧することが可能であ
るとともに、大きな入力がモータ制御装置に加えられた
り、大きな振動や衝撃等の外乱がモータに加えられて
も、外乱オブザーバからの補正信号の振幅が制限されて
いるので、フィードバック経路内での信号の発散が抑え
られ、同時に、移動から停止への作動状態の変化におい
ても、速やかに収束し、モータが所定の動作量及び動作
範囲を越えて過大に駆動されることがない。その結果、
正確なモータの制御が行なえるとともに、モータのオー
バーランなどが生じないのでモータ自身やモータに接続
された機構・部品などの損傷を防止することができると
いう効果を奏する。
【0142】請求項2記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置は、請求項1記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置において、上記検出手段が加速度検出手段であ
る構成である。
【0143】それゆえ、これにより、外乱オブザーバ内
部で微分操作を行なう必要がなく、微分操作の行なわれ
る帯域に比例した高いゲインのアンプが不要となるの
で、回路構成が簡単になり、コストダウンが可能であ
る。また、ノイズの影響を受け易い上記アンプがないの
で、速度センサーや周辺回路からのノイズ等に強いモー
タ制御装置とすることができるという効果を奏する。
【0144】請求項3記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置は、請求項2記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置において、上記加速度検出手段が、上記モータ
における上記記録再生手段と一体的に移動する可動部
と、上記モータの固定部との間の相対加速度を検出する
ものである構成である。
【0145】それゆえ、これにより、駆動トルクや駆動
力、あるいは外乱トルクや外乱力によってモータの固定
部と可動部との間に生じた相対的な加速度を正確に検出
することが可能となるので、固定部に対する可動部の位
置を正確に制御できる。すなわち、固定部にあるディス
ク状記録媒体に対して、可動部にある記録再生手段の位
置を正確に制御できるという効果を奏する。
【0146】請求項4記載の情報記録再生装置のモータ
制御装置は、請求項2または3記載の情報記録再生装置
のモータ制御装置において、加速度検出手段に、加速度
により生じた物理的な変化量を電気的な変化量に変換し
て出力する素子が設けられている構成である。
【0147】それゆえ、これにより、加速度検出手段を
小型化することができるので、取付けのための制約が少
なく、設計の自由度が増し、生産に際してのコストダウ
ンが図れる一方、モータ周辺の小型化もできるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録再生装置のモータ制御装置の
一実施例に係るモータ制御機構を示すブロック図であ
る。
【図2】上記モータ制御装置を用いた情報記録再生装置
を示す斜視図である。
【図3】図1に示した外乱オブザーバを等価変換したブ
ロック図である。
【図4】上記モータ制御装置におけるリミッタの構成例
を示す回路図である。
【図5】図4における基準電圧源の構成例を示す回路図
である。
【図6】図4における基準電圧源の他の構成例を示す回
路図である。
【図7】図1に示したモータ制御装置におけるリミッタ
の他の構成例を示す回路図である。
【図8】図1に示したモータ制御装置におけるブロック
の構成例を示す回路図である。
【図9】図1に示したモータ制御装置における比較器の
構成例を示す回路図である。
【図10】図1に示したモータ制御装置における加算器
の構成例を示す回路図である。
【図11】図1に示したモータ制御装置におけるLPF
の構成例を示す回路図である。
【図12】図1に示したモータ制御装置におけるドライ
バの構成例を示す回路図である。
【図13】本発明の情報記録再生装置のモータ制御装置
の他の実施例を示す構成図である。
【図14】図13において、外乱オブザーバ周辺の回路
のみを取り出した構成図である。
【図15】図14のモータ制御装置を示すブロック図で
ある。
【図16】加速度センサーの概略分解斜視図である。
【図17】加速度センサーのバッファアンプの構成例を
示す回路図である。
【図18】加速度センサーユニットの構成例を示す回路
図である。
【図19】上記加速度センサーに用いた圧電抵抗素子の
構成を示す断面斜視図である。
【図20】加速度センサーユニットのその他の構成例を
示す図である。
【図21】図20に示す加速度センサーユニットに関す
るもので、同図(a)は可動又は固定電極の固定状態を
示す図であり、同図(b)は等価な回路に置き換えた加
速度センサー部を示す図である。
【図22】加速度センサーユニットのさらにその他の構
成例を示す回路図である。
【図23】図13に示すモータ制御装置におけるアンプ
の構成例を示す回路図である。
【図24】本発明の情報記録再生装置のモータ制御装置
において、外乱オブザーバ周辺の回路のみを取り出した
他の実施例を示す構成図である。
【図25】外乱が加えられたときのリニアモータと加速
度センサーの動作を示す構成図である。
【図26】上記モータ制御装置における加速度センサー
の他の例を示す構成図である。
【図27】上記モータ制御装置における加速度センサー
のさらに他の例を示す構成図である。
【図28】外乱オブザーバを用いた従来のモータ制御装
置のブロック図である。
【図29】図28に示すモータ制御装置において、外乱
オブザーバを等価変換したブロック図である。
【図30】図29に示すモータ制御装置において、より
詳細な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク(ディスク状記録媒体) 3 ヘッド(記録再生手段) 8 速度センサー(検出手段) 10 スイングモータ(モータ) 10a 可動部 10b 固定部 12 ドライバ(駆動手段) 13 外乱オブザーバ 13a リミッタ(振幅制限手段) 31 光ディスク(ディスク状記録媒体) 34 光ピックアップ(記録再生手段) 40 リニアモータ(モータ) 40a 可動部 40b 固定部 45 加速度センサーユニット(加速度検出手段) 46 外乱オブザーバ 46g リミッタ(振幅制限手段) 52 加速度センサーユニット(加速度検出手段) 53 加速度センサーユニット(加速度検出手段) VC 速度信号(検出信号) V 駆動電圧信号(入力信号) I 駆動電流信号(駆動信号)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 3/00 - 3/20 G05B 11/00 - 13/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスク状記録媒体に情報の記録あるいは
    再生を行なう記録再生手段が設けられるとともに、上記
    記録再生手段を上記ディスク状記録媒体の記録面に沿っ
    て移動させるモータと、入力信号から上記モータの駆動
    信号を生成する駆動手段とが設けられている情報記録再
    生装置のモータ制御装置において、 上記モータによって移動する上記記録再生手段の作動状
    態を検出する検出手段が設けられ、上記入力信号と上記
    検出手段によって得られる検出信号とから、上記モータ
    に加わる外乱力や特性変動を補償する補償信号を生成
    し、上記補償信号に基づき、上記入力信号を補正する外
    乱オブザーバが設けられるとともに、 上記外乱オブザーバに入力される信号のうち、上記入力
    信号の振幅を、駆動手段が出力する最大駆動信号を生成
    するときの入力信号の最大振幅以下に制限する振幅制限
    手段が設けられていることを特徴とする情報記録再生装
    置のモータ制御装置。
  2. 【請求項2】上記検出手段が加速度検出手段であること
    を特徴とする請求項1記載の情報記録再生装置のモータ
    制御装置。
  3. 【請求項3】上記加速度検出手段が、上記モータにおけ
    る上記記録再生手段と一体的に移動する可動部と、上記
    モータの固定部との間の相対加速度を検出するものであ
    ることを特徴とする請求項2記載の情報記録再生装置の
    モータ制御装置。
  4. 【請求項4】加速度検出手段に、加速度により生じた物
    理的な変化量を電気的な変化量に変換して出力する素子
    が設けられていることを特徴とする請求項2または3記
    載の情報記録再生装置のモータ制御装置。
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