JP3264909B2 - 熱処理装置、熱処理方法及び半導体装置製造方法 - Google Patents

熱処理装置、熱処理方法及び半導体装置製造方法

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JP3264909B2
JP3264909B2 JP30453799A JP30453799A JP3264909B2 JP 3264909 B2 JP3264909 B2 JP 3264909B2 JP 30453799 A JP30453799 A JP 30453799A JP 30453799 A JP30453799 A JP 30453799A JP 3264909 B2 JP3264909 B2 JP 3264909B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置製造
に関し、特に全熱処理工程中においてウェハー中の少数
キャリアのライフタイムの劣化を回避して、半導体装置
の製造工程から水素処理工程を省いたり水素処理の低温
化ができる熱処理装置、熱処理方法及び半導体装置製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来技術の熱処理シーケンス図で
ある。従来、半導体の少数キャリアのライフタイムを長
くする酸化熱処理方法で実施される半導体装置の製造工
程には、酸化工程の他に、多数の熱処理工程、すなわち
図8に示すようなウェハーローディング工程(ステップ
S81)、減圧及びリークチェック工程(ステップS8
2),N2(窒素ガス)置換工程(ステップS83)、
反応ガス導入及び成膜開始工程(ステップS84)、反
応ガス停止及び成膜終了工程(ステップS85),N2
パージ工程(ステップS86),N2導入及び常圧復帰
工程(ステップS87)、ウェハーアンロード工程(ス
テップS88)があり、そのなかには、ウェハー中の少
数キャリアのライフタイムを劣化させる工程も存在す
る。そのため、半導体装置の基板作成の最終プロセスに
近い段階で水素処理を行うことでライフタイム劣化の原
因であるダングリングボンドをターミネートしている。
しかしながら、特に近年、微細化に伴って、高速昇降温
タイプの熱処理装置やロードロックの付いた熱処理装置
を多数取り入れるようになり、それが主な原因で、水素
処理の温度を高くしないと水素ターミネートの効果が得
られにくくなってきているという問題点があった。これ
らの熱処理装置が多用される以前においては水素処理の
温度が低温化に向かっていたためアルミニウム等ででき
た配線への影響を解消してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高速昇
降温タイプの熱処理装置やロードロック付きの熱処理装
置及び一部コンベンショナルな熱処理装置の中には、装
置が実施する全熱処理工程の中に少数キャリアのライフ
タイムを劣化させるものが存在し、水素処理の再高温化
に伴って配線にヒロックが発生しやすくなるため、断線
やショートに対してマージンが少なくなってしまうとい
う問題点があった。このような高速昇降温タイプの熱処
理装置やロードロック付きの熱処理装置及び一部コンベ
ンショナルな熱処理装置のプロセスへの導入が最も半導
体の少数キャリアのライフタイムを劣化させる原因とな
っているという問題点もあった。
【0004】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、上記全熱処理工程中、ひいては
半導体装置の全製造工程においてウェハー中の少数キャ
リアのライフタイムの劣化を回避して、半導体装置の製
造工程から水素処理工程を省いたり水素処理の低温化が
できる熱処理装置、熱処理方法及び半導体装置製造方法
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明にかかる熱処理装置は、全熱処理工程中において
ウェハー中の少数キャリアのライフタイムの劣化を回避
する熱処理装置であって、ウェハー製造工程で500℃
乃至700℃の熱の加わる全装置にチャンバー内に酸素
ガスを供給する配管と、減圧CVDを用いた成膜工程が
終わった直後の所定期間に酸素ガスを用いた酸素ブロー
を行う酸素アニール工程を実行する酸素アニール手段を
有するものである。
【0006】また、請求項2記載の発明にかかる熱処理
装置は、上記請求項1に記載の発明において、前記酸素
アニール手段は、半導体の少数キャリアのライフタイム
を劣化させる半導体装置製造手段が熱処理工程を実行す
る際に前記酸素アニール工程を実行する手段を有するも
のである。
【0007】また、請求項3記載の発明にかかる熱処理
装置は、上記請求項2記載の発明において、前記酸素ア
ニール手段は、半導体の少数キャリアのライフタイムを
劣化させる半導体装置製造手段が酸素ガスの導入が難し
く前記酸素アニール工程を実行できない場合、当該熱処
理工程の終了後に前記酸素アニール手段を用いた前記酸
素アニール工程を別途実行するように構成されているも
のである。
【0008】また、請求項4記載の発明にかかる熱処理
装置は、上記請求項2または3記載の発明において、全
熱処理工程の終了後の常圧復帰時に装置内を酸素ガスを
充満させるように構成されているものである。
【0009】また、請求項5記載の発明にかかる熱処理
装置は、半導体装置を製造する工程を構成する全ウェハ
ー工程の内で500℃乃至700℃で熱処理を行う処理
工程に酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいずれかを
導入するガスアニール工程を実行するアニール手段を有
するものである。
【0010】また、請求項6記載の発明にかかる熱処理
装置は、上記請求項5記載の発明において、前記アニー
ル手段は、半導体の少数キャリアのライフタイムを劣化
させる半導体装置製造手段が500℃乃至700℃で熱
処理を行う処理工程を実行する際に前記ガスアニール工
程を実行するように構成されているものである。
【0011】また、請求項7記載の発明にかかる熱処理
装置は、上記請求項6記載の発明において、前記アニー
ル手段は、半導体の少数キャリアのライフタイムを劣化
させる半導体装置製造手段が酸素ガス、オゾンおよび水
蒸気の導入が難しく前記ガスアニール工程を実行できな
い場合、当該熱処理工程の終了後に前記ガスアニール工
程を別途実行するように構成されているものである。
【0012】また、請求項8記載の発明にかかる熱処理
装置は、上記請求項6または7の発明において、全熱処
理工程の終了後の常圧復帰時に装置内を酸素ガス、オゾ
ンまたは水蒸気のうちいずれかで充満させるように構成
されているものである。
【0013】また、請求項9記載の発明にかかる熱処理
方法は、全熱処理工程中においてウェハー中の少数キャ
リアのライフタイムの劣化を回避する熱処理方法であっ
て、ウェハー製造工程で500℃乃至700℃の熱の加
わる全装置にチャンバー内に酸素ガスを供給する工程
と、減圧CVDを用いた成膜工程が終わった直後の所定
期間に酸素ガスを用いた酸素ブローを行う酸素アニール
工程を有するものである。
【0014】また、請求項10記載の発明にかかる熱処
理方法は、上記請求項9記載の発明において、前記酸素
アニール工程は、半導体の少数キャリアのライフタイム
を劣化させる半導体装置製造工程が熱処理工程を実行す
る際に前記酸素アニール工程を実行する工程を有するも
のである。
【0015】また、請求項11記載の発明にかかる熱処
理方法は、上記請求項10記載の発明において、前記酸
素アニール工程は、半導体の少数キャリアのライフタイ
ムを劣化させる半導体装置製造工程が酸素ガスの導入が
難しく前記酸素アニール工程を実行できない場合、当該
熱処理工程の終了後に前記酸素アニール工程を別途実行
する工程を含むものである。
【0016】また、請求項12記載の発明にかかる熱処
理方法は、上記請求項10または11記載の発明におい
て、全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に装置内を酸素
ガスを充満させる工程を含むものである。
【0017】また、請求項13記載の発明にかかる熱処
理方法は、半導体装置を製造する工程を構成する全ウェ
ハー工程の内で500℃乃至700℃で熱処理を行う処
理工程に酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいずれか
を導入するガスアニール工程を有するものである。
【0018】また、請求項14記載の発明にかかる熱処
理方法は、上記請求項13記載の発明において、半導体
の少数キャリアのライフタイムを劣化させる半導体装置
製造工程が500℃乃至700℃で熱処理を行う処理工
程を実行する際に前記ガスアニール工程を実行する工程
を含むものである。
【0019】また、請求項15記載の発明にかかる熱処
理方法は、上記請求項14記載の発明において、半導体
の少数キャリアのライフタイムを劣化させる半導体装置
製造工程が酸素ガス、オゾンおよび水蒸気の導入が難し
く前記ガスアニール工程を実行できない場合、当該熱処
理工程の終了後に前記ガスアニール工程を別途実行する
工程を含むものである。
【0020】また、請求項16記載の発明にかかる熱処
理方法は、上記請求項14または15記載の発明におい
て、全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に装置内を酸素
ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいずれかで充満させる
工程を含むものである。
【0021】また、請求項17記載の発明にかかる半導
体装置製造方法は、半導体装置を作成する工程の中の全
ウェハー工程で500℃乃至700℃で熱処理を行う装
置で処理した後に酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうち
いずれかを導入するガスアニール工程を有するものであ
る。
【0022】また、請求項18記載の発明にかかる半導
体装置製造方法は、上記請求項17記載の発明におい
て、全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に装置内を酸素
ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいずれかで充満させる
工程を含むものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図面に基づいて詳細に説明する。図1は
本発明の実施の形態1に係る半導体装置製造方法を説明
するための工程図である。本実施の形態では、半導体の
少数キャリアのライフタイムを劣化させるコンベンショ
ナル装置に対しては熱処理工程に酸素アニール工程を付
け加え、また酸素の導入できない装置に対しては当該熱
処理工程の後に別途酸素アニール工程を追加する。
【0024】半導体装置を製造する際の実際のフローは
300工程以上のフローを持ち、図1の工程図に示すよ
うな諸工程(具体的には、図1に示す洗浄工程、酸化工
程、拡散工程、イオン注入工程、CVD(化学的気相成
長薄膜形成)工程、PVD(物理的薄膜形成)工程、ア
ニール工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程
等)を幾度も通すことで製造処理が進んでいく。これら
の諸工程中からライフタイムに影響を与える熱処理工程
を選定するための実験を行った。半導体基板の一形態で
あるウェハーとしては通称金属グレードと呼ばれている
直径300mmのもの(例えば、三菱マテリアル社製及
び信越半導体社製)を使用している。熱処理工程には例
えば国際電気社製300mm用縦型拡散炉DD−120
0Vを使用している。熱処理シミュレート用装置として
は例えば光洋リンドバーグ社製縦型拡散炉高速昇降温タ
イプVF5700を使用している。ライフタイムの測定
には例えばSemilab社製WT−85XAを用い、
2mmの解像度でウェハー全面測定を測定している。
【0025】図2は窒素ガス雰囲気でのアニール(N2
アニール)後のライフタイムを測定した結果を示すグラ
フである。図2において横軸はアニール温度(単位は
[℃])、縦軸は平均ライフタイム(単位は[μs(マ
イクロ秒:1μsecは100万分の1秒)])であ
る。図2を参照すると、最初に、ウェハーを700℃挿
入出で酸化を行い、この時のライフタイム値を初期値と
した。次に400℃〜700℃の単位での単一温度、窒
素ガス雰囲気(N2雰囲気)で40分のアニール処理を
行い再度ライフタイムを測定した。その結果を図2に示
す。なお、ウェハー挿入出のスピードは50mm/分で
ある。これらの結果(図2のグラフ)を見ると、500
℃,550℃,600℃で熱処理工程を行うとライフタ
イムを劣化させることがわかる。
【0026】図3に550℃、窒素ガス雰囲気(N2
囲気)での窒素ガス雰囲気でのアニール(N2アニー
ル)の際にアニール時間を20分、40分、160分で
行った結果を示す。図3において横軸はアニールタイム
(時間)(単位は[分])、縦軸は平均ライフタイム
(単位は[μs])である。図3を参照すると、アニー
ル時間が長いほどライフタイムが短くなる。また600
℃の熱処理工程でのライフタイムの劣化がそれほど大き
くなく見えるが、ウェハー挿入出スピードを100mm
/分とした場合の測定結果を見ると、図4(後述)に示
したように平均ライフタイムは33.18μsと著しく
低くなることがわかる。
【0027】これは、ウェハー挿入出スピードが50m
m/分の場合はウェハーが熱処理炉付近にいる時間が長
くこの間大気にさらされ、ライフタイムが回復したもの
と思われる。なお、本実施の形態では、50mm/分は
700℃での出し入れに適用するためのウェハー挿入出
スピードであり、650℃以下の場合はウェハー挿入出
スピードとしては100mm/分以上のスピードを使
う。
【0028】650℃の熱処理工程では出し入れスピー
ドの影響はない。以上の実験結果を考慮すると、いずれ
にせよ500℃〜600℃での熱処理工程に対策をとれ
ばよいことがわかる。全工程の内この温度範囲(500
℃〜600℃)に含まれるのは減圧CVD(化学的気相
成長薄膜形成)装置を使う工程であることがわかった。
【0029】図4は650℃ボートスピード100mm
/分の場合のライフタイムマップである。図4(a)に
おいて、領域Aはライフタイムが23.17μsの領
域、領域Bはライフタイムが25.46μsの領域、領
域Cはライフタイムが27.75μsの領域、領域Dは
ライフタイムが30.05μsの領域、領域Eはライフ
タイムが32.34μsの領域、領域Fはライフタイム
が34.64μsの領域、領域Gはライフタイムが3
6.94μsの領域、領域Hはライフタイムが39.2
3μsの領域、領域Iはライフタイムが41.53μs
の領域、領域Jはライフタイムが43.82μsの領
域、領域Kはライフタイムが46.12μsの領域、領
域Lはライフタイムが48.42μsの領域をそれぞれ
示している。各領域の割合を図4(b)のヒストグラム
に示す。
【0030】本実施の形態では、ライフタイム回復方法
をシミュレートするためライフタイムの短いウェハーを
作成する場合において、挿入出温度400℃、酸化温度
800℃でのウェット酸化を行う際に、800℃から4
00℃への降温中に酸素(O 2)のみを流してウェハー
冷却用の窒素ガス(N2)を止めている。このときの酸
化膜厚は4nm(nm:10億分の1メートル)程度で
ある。
【0031】このときの冷却速度は図4(c)に示すよ
うに、平均10℃/分で下がっているように見えるが、
冷却用窒素ガス(N2)がないため、ウェハーの冷却速
度は平均10℃/分より遅くなると推測できる。実際に
平均10℃/分以上の冷却速度で降温すると500μs
前後の値になるが、ウェハー冷却用窒素ガス(N2)無
しでは50〜80μsとなった。これらのウェハーを4
00℃〜700℃程度で熱処理工程を行った結果を図5
に示す。
【0032】図5は種々のアニールによるライフタイム
の変化の様子を示すグラフである。図5において横軸は
アニールの種類、縦軸は平均ライフタイム(単位は[μ
s])であって、400N2とあるのは、400℃の単
一温度で窒素ガス雰囲気でのアニール(N2アニール)
を40分間行う処理を意味し、400O2とあるのは4
00℃の単一温度で窒素ガス雰囲気でのアニール(N2
アニール)を40分間行う処理を行った後にさらに10
分間酸素を流す処理を意味している。
【0033】本実施の形態では、ウェハーの出入速度を
現実に近い100mm/分としている。しかしながら、
図5に示すように、400℃,450℃での熱処理工程
では酸素ガス雰囲気でのアニール(O2アニール)(図
中400O2,450O2)の効果はない。
【0034】一方、650℃での熱処理工程では窒素ガ
スアニール(N2アニール、図中650N2)でもライフ
タイムを長くする効果がある。500℃、550℃,6
00℃での熱処理工程では酸素ガス雰囲気でのアニール
(O2アニール)(図中500O2,550O2,600
2)の効果が著しい。また550℃,600℃での熱
処理工程では窒素ガス雰囲気でのアニール(N2アニー
ル)(図中550N2,600N2)のみではさらにライ
フタイムが劣化している。
【0035】すなわち、ほとんどのCVD装置のデポプ
ロセスでは酸素を使わないため熱処理雰囲気は不活性ガ
ス雰囲気と同等であること、および上記の結果から、5
00℃〜600℃程度での熱処理工程(熱処理装置)で
は処理終了後の酸素ガス雰囲気でのアニール(O2アニ
ール)工程を追加すればよいことがわかる。
【0036】次に、実施の形態1における熱処理工程を
図面に基づいて詳細に説明する。図6は本発明の実施の
形態1を説明するための熱処理工程図である。本実施の
形態では、550℃でCVD膜を形成する装置に本発明
を適用したケースについて説明する。ウェハーローディ
ングの工程(ステップS61)では、所定のウェハー処
理キャリアにウェハーを乗せて処理室へウェハーを導入
する。この時、当該処理室内には窒素ガス(N2)を流
している。
【0037】減圧及びリークチェックの工程(ステップ
S62)では、チューブ内を減圧し圧力上昇がないかチ
ェックし、問題なければ次の工程に進む。
【0038】N2置換の工程(ステップS63)では、
窒素ガス(N2)を処理室に導入することにより圧力調
整を行う。
【0039】反応ガス導入及び成膜開始の工程(ステッ
プS64)では、反応ガスを処理室に導入して成膜す
る。所定の膜厚に達すると反応ガス停止及び成膜終了の
工程(ステップS65)で反応ガスを止める。窒素ガス
(N2)パージの工程(ステップS66)では、ガス配
管から処理室までを窒素ガス(N2)でパージして反応
ガスをなくする。
【0040】O2導入及び常圧復帰の工程(ステップS
67)では、ウェハーを搬出するために大気圧に戻す
が、この時に酸素ガス(O2)を導入することによりラ
イフタイムを回復させることができる。ステップS67
における常圧復帰の工程では、急激に大気圧まで戻すと
異物の巻き上げ等ウェハーを汚染する可能性があるの
で、この工程の時間は酸素ガス雰囲気(O2雰囲気)で
のアニール(O2アニール)の効果が得られるのに十分
な長さとなっている。
【0041】ウェハーアンロードの工程(ステップS6
8)では処理室が大気圧になったのを確認後ウェハーを
搬出する。
【0042】なお、本実施の形態ではアニールに酸素ガ
ス(O2)を用いているが、これに特に限定されること
なく、経済性を問わなければオゾンや水蒸気でも良い。
【0043】実施の形態2.以下、この発明の実施の形
態2を図面に基づいて詳細に説明する。図7は本発明の
実施の形態2を説明するための熱処理工程図である。
【0044】従来、ある熱処理工程では処理室や排気配
管内にある反応副生成物が酸素等助燃性ガスと反応し、
異物を発生させたり、爆発等安全上危険な場合もある。
そこで本実施の形態では、この点に注目して図7に示す
ように別の熱処理室あるいは別の熱処理装置を用い当該
装置内の酸素ガス雰囲気でアニール(O2アニール)を
行う点に特徴を有している。
【0045】本実施の形態は、図7(a)に示す一連の
工程(ステップS711〜ステップS718)を実行し
て成膜を行う工程と、図7(b)に示す一連の工程(ス
テップS721〜ステップS724)を実行する工程を
備えている。
【0046】図7(a)を参照すると、本実施の形態の
ウェハーローディングの工程(ステップS711)で
は、所定のウェハー処理キャリアにウェハーを乗せて処
理室へウェハーを導入する。この時、当該処理室内には
窒素ガス(N2)を流している。
【0047】また、減圧及びリークチェックの工程(ス
テップS712)では、チューブ内を減圧し圧力上昇が
ないかチェックし、問題なければ次の工程に進む。
【0048】N2置換の工程(ステップS713)で
は、窒素ガス(N2)を処理室に導入することにより圧
力調整を行う。
【0049】反応ガス導入及び成膜開始の工程(ステッ
プS714)では、反応ガスを処理室に導入して成膜す
る。所定の膜厚に達すると反応ガス停止及び成膜終了の
工程(ステップS715)で反応ガスを止める。窒素ガ
ス(N2)パージの工程(ステップS716)では、ガ
ス配管から処理室までを窒素ガス(N2)でパージして
反応ガスをなくする。
【0050】N2導入及び常圧復帰の工程(ステップS
717)では、ウェハーを搬出するために大気圧に戻す
が、この時に窒素ガス(N2)を導入することによりラ
イフタイムを回復させることができる。ステップS71
7における常圧復帰の工程では、急激に大気圧まで戻す
と異物の巻き上げ等ウェハーを汚染させる可能性がある
ので、この工程の時間は酸素ガス雰囲気(O2雰囲気)
でのアニール(O2アニール)の効果が得られるのに十
分な長さとなっている。
【0051】ウェハーアンロードの工程(ステップS7
18)では処理室が大気圧になったのを確認後ウェハー
を搬出する。
【0052】なお、本実施の形態ではアニールに酸素を
用いているが、これに特に限定されることなく、経済性
を問わなければオゾンや水蒸気でも良い。
【0053】一方、図7(b)を参照すると、本実施の
形態のウェハーローディングの工程(ステップS72
1)では、所定のウェハー処理キャリアにウェハーを乗
せて処理室へウェハーを導入する。この時、当該処理室
内には窒素ガス(N2)を流している。
【0054】ウェハーローディングの工程(ステップS
721)に続く温度調整の工程(ステップS722)で
は、ウェハーがウェハー処理室内でアニール温度になる
ように温度調整を行う。このアニール温度は成膜温度と
同じで良いが、多少高い温度が加わってよい場合は65
0℃や700℃の方が効果がある。
【0055】温度調整の工程(ステップS722)に続
くO2アニールの工程(ステップS723)では、O2
装置内に導入して酸素ガス雰囲気(O2雰囲気)でのア
ニールを10分以上行う。このアニール時間は、ウェハ
ー上についてある膜の厚さに応じて長くする必要があ
る。
【0056】O2アニールの工程(ステップS723)
に続くウェハーアンロードの工程(ステップS724)
では、温度調整の工程(ステップS722)で設定した
アニール温度のままで、ウェハーのアンロードを行い処
理を終了する。
【0057】なお、本実施の形態ではアニールに酸素ガ
ス(O2)を用いているが、これに特に限定されること
なく、経済性を問わなければオゾンや水蒸気でも良い。
【0058】以上説明したように上記各実施の形態によ
れば、以下に掲げる効果を奏する。まず第1の効果は、
半導体装置の全製造工程からライフタイムを劣化させる
処理をなくすことができるので、ダングリングボンドの
数を減少させることができると同時に、水素を用いたタ
ーミネートの必要もなくなる結果、性能の良い半導体装
置が作成できるようになることである。
【0059】そして第2の効果は、全熱処理装置でライ
フタイムの劣化がなくなるため、半導体装置の製造工程
から水素処理工程を省いたり水素処理の低温化ができる
ようになることである。
【0060】なお、本発明が上記各実施の形態に限定さ
れず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形
態は適宜変更され得ることは明らかである。また上記構
成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定され
ず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にす
ることができる。また、各図において、同一構成要素に
は同一符号を付している。
【0061】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。まず第1の効果は、半
導体装置の全製造工程からライフタイムを劣化させる処
理をなくすことができるので、ダングリングボンドの数
を減少させることができると同時に、水素を用いたター
ミネートの必要もなくなる結果、性能の良い半導体装置
が作成できるようになることである。
【0062】そして第2の効果は、全熱処理装置でライ
フタイムの劣化がなくなるため、半導体装置の製造工程
から水素処理工程を省いたり水素処理の低温化ができる
ようになることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る半導体装置製造
方法を説明するための工程図である。
【図2】 N2アニール後のライフタイムを測定した結
果を示すグラフである。
【図3】 550℃N2アニール時間とライフタイムを
測定した結果を示すグラフである。
【図4】 650℃ボートスピード100mm/分の場
合のライフタイムマップである。
【図5】 種々のアニールによるライフタイムの変化の
様子を示すグラフである。
【図6】 本発明の実施の形態1を説明するための熱処
理シーケンス図である。
【図7】 本発明の実施の形態2を説明するための熱処
理シーケンス図である。
【図8】 従来技術の熱処理シーケンス図である。
【符号の説明】
S61,S711,S721 ウェハーローディングの
工程、 S62,S712 減圧及びリークチェックの
工程、 S63,S713 N2置換の工程、S64,
S714 反応ガス導入及び成膜開始の工程、 S6
5,S715反応ガス停止及び成膜終了の工程、 S6
6,S716 窒素ガス(N2)パージの工程、 S6
7 O2導入及び常圧復帰の工程、 S68,S71
8,S724 ウェハーアンロードの工程、 S719
2導入常圧復帰の工程、 S722 温度調整の工
程、 S723 酸素ガス雰囲気でのアニール(O2
ニール)の工程。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−223628(JP,A) 特開 平6−13444(JP,A) 特開 平6−61323(JP,A) 特開 平8−148501(JP,A) 特開 平2−220443(JP,A) 特開 平11−111709(JP,A) 特開2001−118839(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/324 H01L 21/205 H01L 21/322

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全熱処理工程中においてウェハー中の少
    数キャリアのライフタイムの劣化を回避する熱処理装置
    であって、 ウェハー製造工程で500℃乃至700℃の熱の加わる
    全装置にチャンバー内に酸素ガスを供給する配管と、 減圧CVDを用いた成膜工程が終わった直後の所定期間
    に酸素ガスを用いた酸素ブローを行う酸素アニール工程
    を実行する酸素アニール手段を有することを特徴とする
    熱処理装置。
  2. 【請求項2】 前記酸素アニール手段は、半導体の少数
    キャリアのライフタイムを劣化させる半導体装置製造手
    段が熱処理工程を実行する際に前記酸素アニール工程を
    実行する手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記酸素アニール手段は、半導体の少数
    キャリアのライフタイムを劣化させる半導体装置製造手
    段が酸素ガスの導入が難しく前記酸素アニール工程を実
    行できない場合、当該熱処理工程の終了後に前記酸素ア
    ニール手段を用いた前記酸素アニール工程を別途実行す
    るように構成されていることを特徴とする請求項2に記
    載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に装
    置内を酸素ガスを充満させるように構成されていること
    を特徴とする請求項2または3に記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 半導体装置を製造する工程を構成する全
    ウェハー工程の内で500℃乃至700℃で熱処理を行
    う処理工程に酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいず
    れかを導入するガスアニール工程を実行するアニール手
    段を有することを特徴とする熱処理装置。
  6. 【請求項6】 前記アニール手段は、半導体の少数キャ
    リアのライフタイムを劣化させる半導体装置製造手段が
    500℃乃至700℃で熱処理を行う処理工程を実行す
    る際に前記ガスアニール工程を実行するように構成され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の熱処理装置。
  7. 【請求項7】 前記アニール手段は、半導体の少数キャ
    リアのライフタイムを劣化させる半導体装置製造手段が
    酸素ガス、オゾンおよび水蒸気の導入が難しく前記ガス
    アニール工程を実行できない場合、当該熱処理工程の終
    了後に前記ガスアニール工程を別途実行するように構成
    されていることを特徴とする請求項6に記載の熱処理装
    置。
  8. 【請求項8】 全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に装
    置内を酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいずれかで
    充満させるように構成されていることを特徴とする請求
    項6または7に記載の熱処理装置。
  9. 【請求項9】 全熱処理工程中においてウェハー中の少
    数キャリアのライフタイムの劣化を回避する熱処理方法
    であって、 ウェハー製造工程で500℃乃至700℃の熱の加わる
    全装置にチャンバー内に酸素ガスを供給する工程と、 減圧CVDを用いた成膜工程が終わった直後の所定期間
    に酸素ガスを用いた酸素ブローを行う酸素アニール工程
    を有することを特徴とする熱処理方法。
  10. 【請求項10】 前記酸素アニール工程は、半導体の少
    数キャリアのライフタイムを劣化させる半導体装置製造
    工程が熱処理工程を実行する際に前記酸素アニール工程
    を実行する工程を有することを特徴とする請求項9に記
    載の熱処理方法。
  11. 【請求項11】 前記酸素アニール工程は、半導体の少
    数キャリアのライフタイムを劣化させる半導体装置製造
    工程が酸素ガスの導入が難しく前記酸素アニール工程を
    実行できない場合、当該熱処理工程の終了後に前記酸素
    アニール工程を別途実行する工程を含むことを特徴とす
    る請求項10に記載の熱処理方法。
  12. 【請求項12】 全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に
    装置内を酸素ガスを充満させる工程を含むことを特徴と
    する請求項10または11に記載の熱処理方法。
  13. 【請求項13】 半導体装置を製造する工程を構成する
    全ウェハー工程の内で500℃乃至700℃で熱処理を
    行う処理工程に酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちい
    ずれかを導入するガスアニール工程を有することを特徴
    とする熱処理方法。
  14. 【請求項14】 半導体の少数キャリアのライフタイム
    を劣化させる半導体装置製造工程が500℃乃至700
    ℃で熱処理を行う処理工程を実行する際に前記ガスアニ
    ール工程を実行する工程を含むことを特徴とする請求項
    13に記載の熱処理方法。
  15. 【請求項15】 半導体の少数キャリアのライフタイム
    を劣化させる半導体装置製造工程が酸素ガス、オゾンお
    よび水蒸気の導入が難しく前記ガスアニール工程を実行
    できない場合、当該熱処理工程の終了後に前記ガスアニ
    ール工程を別途実行する工程を含むことを特徴とする請
    求項14に記載の熱処理方法。
  16. 【請求項16】 全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に
    装置内を酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいずれか
    で充満させる工程を含むことを特徴とする請求項14ま
    たは15に記載の熱処理方法。
  17. 【請求項17】 半導体装置を作成する工程の中の全ウ
    ェハー工程で500℃乃至700℃で熱処理を行う装置
    で処理した後に酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちい
    ずれかを導入するガスアニール工程を有することを特徴
    とする半導体装置製造方法。
  18. 【請求項18】 全熱処理工程の終了後の常圧復帰時に
    装置内を酸素ガス、オゾンまたは水蒸気のうちいずれか
    で充満させる工程を含むことを特徴とする請求項17に
    記載の半導体装置製造方法。
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