JP3264373B2 - ハンダ付け装置並びに該装置を備えた生産システム - Google Patents

ハンダ付け装置並びに該装置を備えた生産システム

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JP3264373B2
JP3264373B2 JP2000304120A JP2000304120A JP3264373B2 JP 3264373 B2 JP3264373 B2 JP 3264373B2 JP 2000304120 A JP2000304120 A JP 2000304120A JP 2000304120 A JP2000304120 A JP 2000304120A JP 3264373 B2 JP3264373 B2 JP 3264373B2
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隆男 内田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品やコネク
タ等の部品が取り付けられた基板等のハンダ付け対象物
に対してハンダ付けを行うハンダ付け装置並びに該装置
を用いた生産システムに係り、詳しくは、ハンダ付け対
象物上の複数のハンダ付け箇所に対するハンダ付けを一
つのコテ先で効率的に行うことができるはんだ付け装
並びに該装置を用いた生産システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のハンダ付け装置として、
コテ先に一つのハンダ供給面を有するハンダ付け用コテ
部材と、該コテ先のハンダ供給面に一方向から糸状のハ
ンダを供給するハンダ供給手段とを備えた自動ハンダ付
け装置(ハンダ付けロボット)が知られている。この装
置において、ハンダ付け用コテ部材のコテ先が加熱さ
れ、ハンダ供給手段により該コテ先のハンダ供給面にハ
ンダが供給されると、該ハンダ供給面上でハンダが溶融
して流下する。この流下した溶融ハンダが、該ハンダ供
給面に隣接するハンダ付け箇所に到達することにより、
該ハンダ付け箇所をハンダ付けすることができる。ま
た、この装置を用いて、ハンダ付け対象物上の直線状に
並んだ複数のハンダ付け箇所に対してハンダ付けをする
場合は、上記ハンダ付け用コテ部材のコテ先を該複数の
ハンダ付け箇所の並び方向に沿って移動させることによ
り、該複数のハンダ付け箇所を連続的にハンダ付けする
ことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ハンダ付け装置で複数列に並んだ複数のハンダ付け箇所
をハンダ付けするときは、上記ハンダ付け用コテ部材を
該ハンダ付け箇所の並びに沿って複数回移動させる必要
があった。例えば、上記ハンダ付け箇所が2列並んでい
る場合は、該ハンダ付け箇所が並んでいる距離を2回移
動させる必要があった。上記ハンダ付け用コテ部材が往
復動に対応していない場合すなわち一方の方向へ移動し
ているときだけハンダ付け可能に構成されている場合に
は、上記該ハンダ付け箇所が並んでいる距離を4回移動
させることになってしまう。このように、少なくとも上
記ハンダ付け箇所の列の数だけ、上記ハンダ付け用コテ
部材を移動させる必要があるため、ハンダ付け工程の効
率を向上させることが難しかった。
【0004】なお、上記ハンダ付け用コテ部材の一回の
移動で2列のハンダ付け箇所をハンダ付けできるものと
して、該2列のハンダ付け箇所を囲むように形成された
門型のコテ先が知られている。図11は門型のコテ先の
一例を示す部分断面図である。この門型のコテ先500
の先端部は、ハンダ付け対象物である部品装着済み基板
200上の2列のリード201が突出しているハンダ付
け箇所を2つの脚部500a、500bで挟む込むよう
に形成されている。このコテ先500の脚部500a、
500b間の溝状の空間であるハンダ溜め部500cに
は、コテ先500内のハンダ供給路500dを通して溶
融したハンダが供給される。そして、このハンダ溜め部
500cに溶融したハンダ40’が充填された状態で、
コテ先500をリード201の列方向に移動させること
により、該リード201が突出した2列のハンダ付け箇
所に該溶融したハンダ40’を次々と接触させ、該2列
のハンダ付け箇所をハンダ付けすることができる。
【0005】しかしながら、上記門型のコテ先は、ハン
ダ付け箇所を上記2つの脚部で挟み込む形状になってい
るため、部品を両面に実装した両面実装基板の場合のよ
うにハンダ付けを行う面側で該ハンダ付け箇所と部品と
が隣接していると、該コテ先の脚部と部品とが干渉する
ことにより該コテ先の移動ができず、該ハンダ付け箇所
をハンダ付けできないおそれがある。また、上記門型の
コテ先を用いた場合は、ハンダ付け箇所に必要以上のハ
ンダが付いたり、不必要な箇所にハンダがついてしまっ
たりすることにより、ハンダ付け不良が発生してしまう
おそれがあった。このハンダ付け不良は、2列のハンダ
付け箇所用に上記脚部の間隔が設定された門型のコテ先
で1列のハンダ付け箇所を行おうとする場合に、特に問
題となるものである。さらに、上記門型のコテ先はその
ハンダ溜め部にハンダを充填して用いるため無駄はハン
ダ消費が生じ、また上記溝状のハンダ溜め部やハンダ供
給路等の複雑な加工が必要となって製造コストが高くな
るため、低コスト化を図ることが難しかった。
【0006】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、コテ先の一つのハンダ供給面に一
方向からハンダを供給する場合に比して複数のハンダ付
け箇所に対するハンダ付けを効率的に行うことができる
とともに、従来の門型のコテ先を用いる場合とは異な
り、ハンダ付け箇所に部品が隣接するときでも該部品と
該ハンダ付け箇所とが干渉することなく、高品質且つ低
コストのハンダ付けが可能となるハンダ付け装置並びに
該装置を用いた生産システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、ハンダ供給面が形成されたコテ
先を有するハンダ付け用コテ部材と、該コテ先を加熱す
る加熱手段と、該コテ先のハンダ供給面にハンダを供給
するハンダ供給手段とを備えたハンダ付け装置におい
て、該コテ先が、ハンダ付け対象物に対する該コテ先の
相対移動の方向に沿って延在する2つの露出側面のそれ
ぞれにハンダ供給面を有するものであり、該ハンダ供給
手段が、該コテ先の各ハンダ供給面に対してハンダを選
択的に供給できるように構成され、該コテ先の各ハンダ
供給面のそれぞれに該ハンダ供給手段で供給されるハン
ダを収容した2つのハンダ収容部と、該ハンダ付け対象
物上のハンダ付け箇所に関する情報を記憶しておく記憶
手段と、該ハンダ付け対象物と該ハンダ付け用コテ部材
との間の相対的な位置関係を変化させる相対位置可変手
段と、該記憶手段に記憶されている該ハンダ付け箇所の
情報に基づいて、該ハンダ付け対象物と該ハンダ付け用
コテ部材との間の相対的な位置関係を変化させるように
該相対位置可変手段を制御し、該コテ先の各ハンダ供給
面へのハンダ供給を切り換えるように該ハンダ供給手段
を制御し、両方のハンダ供給面を使用してハンダ付け可
能な両面ハンダ付けモードと、2つのハンダ供給面のい
ずれか一方のみを使用してハンダ付けする片面ハンダ付
けモードとを、選択して実行する制御手段とを備えた
とを特徴とするものである。ここで、上記ハンダ付け対
象物と上記ハンダ付け用コテ部材との間の相対的な位置
関係は、該ハンダ付け対象物と該ハンダ付け用コテ部材
との間の直線的な距離を表す位置関係だけでなく、両者
間の相対的な回転角度を表す回転位置関係も含むもので
ある。また、上記相対的な位置関係を変化させる相対位
置可変手段は、上記ハンダ付け対象物及び上記ハンダ付
け用コテ部材の少なくとも一方を移動させたり回転させ
たりする手段を含むものである。
【0008】
【0009】
【0010】請求項のハンダ付け装置では、加熱手段
でハンダ付け用コテ部材のコテ先を加熱する。この加熱
されたコテ先をハンダ付け箇所に隣接させた状態で、ハ
ンダ供給手段によって該コテ先の各ハンダ供給面にハン
ダを供給し、該ハンダ供給面上で該ハンダを溶融する。
この各ハンダ供給面上の溶融したハンダは該ハンダ供給
面に沿って流下し、各ハンダ供給面に対応する複数のハ
ンダ供給箇所に到達し、これにより、該複数のハンダ付
け箇所がハンダ付けされる。また、上記2つのハンダ供
給面が、ハンダ付け対象物に対する上記コテ先の相対移
動の方向に沿って延在する2つの露出側面のそれぞれに
形成されているので、前述のように、上記ハンダ付け箇
所に近くに部品が取り付けられている場合でも、該コテ
先と該部品とを干渉させることなく、該ハンダ付け箇所
をハンダ付けできる。また、上記コテ先のハンダ供給面
に適量のハンダを供給してハンダ付けを行うことができ
るので、従来の門型のコテ先を用いた場合とは異なり、
ハンダ付け箇所に必要以上のハンダが付いたり、不必要
な箇所にハンダがついてしまったりするがない。従っ
て、高品質のハンダ付けが可能となり、無駄なハンダ消
費も少なくなる。さらに、上記外向きの2つの露出側面
のそれぞれにハンダ供給面が形成された比較的簡易な構
造のコテ先を用いているので、上記溝状のハンダ溜め部
やハンダ供給路等の複雑な加工が必要な従来の門型のコ
テ先に比して、コテ先の製造コストが低くなる。また、
請求項1のハンダ付け装置では、上記ハンダ供給手段に
より上記コテ先の各ハンダ供給面に対してハンダを選択
的に供給できるので、各ハンダ供給面に対応するハンダ
付け箇所の有無に応じてハンダを供給することが可能と
なる。また、請求項1のハンダ付け装置では、ハンダ付
け対象物上のハンダ付け箇所に関する情報を予め記憶手
段に記憶しておく。そして、該記憶手段に記憶されてい
る該ハンダ付け箇所に関する情報に基づいて、ハンダ付
け対象物上のハンダ付け箇所の位置を制御手段で判断
し、ハンダ付け用コテ部材のコテ先が該ハンダ付け箇所
に隣接するように上記相対位置可変手段を制御する。
た、上記情報に基づいて、ハンダ付け動作を開始する前
にハンダ付け用コテ部材のコテ先のどのハンダ供給面が
該ハンダ付け箇所に対応しているかを上記制御手段で判
定する。この判定結果に基づいて該制御手段で上記ハン
ダ供給手段を制御することにより上記コテ先の各ハンダ
供給面へのハンダ供給を切り換える。このように各ハン
ダ供給面へのハンダ供給を切り換えることにより、各ハ
ンダ供給面に対応するハンダ付け箇所の有無に応じて、
該ハンダ付け箇所が対応しているハンダ供給面のみにハ
ンダを自動的に供給する。また、請求項1のハンダ付け
装置では、各ハンダ収容部のハンダが存在する状態でハ
ンダ付けを行うときは、上記両面ハンダ付けモードを選
択して実行することにより、2つのハンダ供給面の両方
を使用してハンダ付けを行う。一方、ハンダ収容部の一
つのハンダがなくなったときは、上記片面ハンダ付けモ
ードを選択して実行する。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】請求項の発明は、部品が装着されたハン
ダ付け対象物にハンダ付けするハンダ付け装置と、該ハ
ンダ付け装置でハンダ付けされた該ハンダ付け対象物を
検査する検査装置とを備えたハンダ付け対象物の生産シ
ステムにおいて、該ハンダ付け装置として、請求項1の
ハンダ付け装置を用いたことを特徴とするものである。
【0030】請求項の基板の生産システムでは、上記
ハンダ付け装置を用いることにより、従来のハンダ槽を
用いたフローハンダ法の場合や手作業でハンダ付けを行
う場合に比して、高品質のハンダ付けが可能となり、各
ハンダ付け対象物上のハンダ付け品質のばらつきも小さ
くなる。したがって、ハンダ付けが終わったハンダ付け
対象物の検査の時間を短くすることができる。また、従
来のハンダ槽を用いたフローハンダ法の場合や手作業で
ハンダ付けを行う場合とは異なり、ハンダ付け速度の調
整により、ハンダ付け対象物への部品装着工程やハンダ
付け後の検査工程とのタクト調整を簡単に行うことがで
きるので、該ハンダ付け対象物の生産システムのインラ
イン化が容易になる。さらに、従来のハンダ槽を用いた
フローハンダ法の場合や手作業でハンダ付けを行う場合
に比して、上記ハンダ付け装置を用いたハンダ付け工程
を行う作業スペースが少なくて済むため、比較的狭いス
ペースにハンダ付け装置及び検査装置を並べて設置する
ことができ、ハンダ付け装置と検査装置とを組み合わせ
たシステムの集約化が容易になる。特に、上記コテ先の
複数のハンダ供給面に対してハンダを選択的に供給でき
るように構成されたハンダ供給手段を有するハンダ付け
装置を用いた場合には、上記門型のコテ先を用いた場合
とは異なり、1台のハンダ付け装置により多品種のハン
ダ付け対象物について高品質のハンダ付けが可能とな
り、ハンダ付け装置の集約化が容易になる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明をハンダ付け装置と
してのハンダ付けロボットに適用した実施形態について
説明する。このハンダ付けロボットは、ハンダ付け対象
物としての基板(PCB)に対して自動的にハンダ付け
するものである。図2は本実施形態に係るハンダ付けロ
ボットの概略構成を示す正面図である。このハンダ付け
ロボットは、上部に作業台101を有する装置本体10
0と、該装置本体100の両側部に取り付けられたスタ
ンド部材102、103と、該スタンド部材102、1
03の上部において両スタンド部材間に架け渡すように
取り付けられたX軸ガイド部材104と、該X軸ガイド
部材104に対してX軸方向(図中の左右方向)に移動
可能に取り付けれたハンダ付けユニット10とを備えて
いる。
【0032】上記作業台101の中央部には、Y軸方向
(図中の前後方向)に延びた2本のガイドレール10
5、106が形成され、該ガイドレールに沿って可動ブ
ラケット107、108がY軸方向に移動可能に取り付
けられている。この可動ブラケット107、108上に
は作業テーブル109が取り付けられ、該作業テーブル
109に基板支持スタンド110、111を介してハン
ダ付け対象物としての基板200が装着される。上記可
動ブラケット107、108のY軸方向の駆動は、基板
上のハンダ付け箇所に関する情報に基づいて後述の制御
部で制御される。この基板上のハンダ付け箇所に関する
情報のデータは前もって実行されるデータ取り込み作業
(ティーチング作業)で取得され、ハンダ付け時の各種
パラメータ等のデータとともに、メモリーカードスロッ
ト112に挿入されているメモリカード113に記憶さ
れる。
【0033】上記ハンダ付けユニット10は、ユニット
本体11と、該ユニット本体11の両側に取り付けられ
た1組のハンダ供給サブユニット20A、20Bと、該
ユニット本体11から下方に延びた昇降スライド軸12
に中継部材13や揺動アーム14等を介して取り付けら
れたハンダ付けヘッド30とを備えている。上記ユニッ
ト本体11の背面側には図示しない可動ブラケットを有
し、この可動ブラケットがX軸ガイド部材104側に形
成されているガイドレール(不図示)にガイドされるこ
とにより、ハンダ付けユニット10をX軸方向に移動さ
せることができる。
【0034】上記ユニット本体10から下方に延びた昇
降スライド軸12は、Z軸方向(図中上下方向)に移動
するように駆動制御するとともに、そのZ軸方向の中心
軸を中心として回転するように回転駆動することができ
るようになっている。この昇降スライド軸12に連結さ
れた中継部材13には、ハンダ付けヘッド30の先端の
コテ先を所定の圧力で基板200に押圧できるように、
図示しないエア加圧機構が組み込まれている。また、中
継部材13に連結されている揺動アーム14は、ハンダ
付けヘッド30を所定の角度に傾けて固定できるように
構成されている。
【0035】上記ハンダ付けヘッド30は、加熱手段と
してのヒータを内蔵するとともに先端部に平板状のコテ
先31を有するハンダ付け用コテ部材(以下「コテ部
材」という。)32と、該コテ部材32の両側に固定ア
ーム部材33A、33Bで固定された1組のハンダ供給
ヘッド34A、34Bとを備えている。このハンダ供給
ヘッド34A、34Bのコテ先31側の先端部には、ハ
ンダガイド部材として、糸状ハンダが通過できる中空構
造のニードル部材35A、35Bを備えている。また、
このハンダ供給ヘッド34A、34Bには、それぞれ独
立にハンダ供給制御可能な上記ハンダ供給サブユニット
20A、20Bからハンダ供給チューブ21A、21B
を介して、糸状ハンダが供給される。
【0036】また、上記ハンダ供給ヘッド34A、34
Bには、上記糸状ハンダ40をニードル部材35A、3
5Bから吐出させる前に予備的に加熱する予備加熱手段
としてのヒータを備えている。このように予備的に加熱
することにより、フラックスの急激な温度上昇を抑え、
ハンダ玉・フラックス飛散を防止することができる。
【0037】上記ハンダ供給サブユニット20A、20
Bは、送出ローラ対22A、22B及びモータ(不図
示)を有するハンダ供給装置23A、23Bと、糸状ハ
ンダ40を一定量巻き付けたハンダ収容部としてのハン
ダリール24A、24Bとを備えている。上記送出ロー
ラ対22A、22Bは糸状ハンダ40を挾持しながら回
転することにより該ハンダ40をハンダ供給チューブ2
1A、21B側に送り出すものであり、該ローラ対の一
方のローラがモータで駆動される駆動ローラ、もう一方
のローラが従動ローラとなっている。また、両ローラの
間隔は糸状ハンダ40を所定の圧力で挾持するように調
整され、上記駆動ローラは糸状ハンダ40を所定の速度
で送出するとともに糸状ハンダの送出を選択的にオン/
オフできるように回転制御される。このハンダ供給サブ
ユニット20A、20Bと、上記ハンダ供給チューブ2
1A、21B及び上記ハンダ供給ヘッド34A、34B
とにより、コテ部材32のコテ先31にハンダを供給す
るハンダ供給手段が構成されている。なお、上記ハンダ
供給装置23A、23Bには、適宜、ハンダ切れを検知
するセンサやハンダ詰まりを検知するセンサなどを設け
てもよい。また、上記ハンダ供給装置23A、23B
は、上記送出ローラ対22A、22Bを用いたものに限
定されるものではなく、他の機構で糸状ハンダを送出す
るように構成してもよい。
【0038】図1及び図3は上記コテ部材32の先端部
の拡大正面図及び拡大側面図である。コテ部材32のコ
テ先31は平板状に形成され、基板200に対するコテ
先の相対移動の方向に沿って延在する2つの外向きの露
出側面にそれぞれハンダ供給面310A、310Bを有
している。このハンダ供給面310A、310Bのそれ
ぞれに、上記ハンダ供給ヘッド34A、34Bのニード
ル部材35A、35Bの先端が近接して対向するように
配置されている。ニードル部材35A、35Bの先端か
ら吐出した糸状ハンダ40’は、コテ先31のハンダ供
給面310A、310Bに接触して溶融し、各ハンダ供
給面に沿って重力で流下することにより、基板200上
のハンダ付け箇所から突出している突出部材であるリー
ド201を覆うように供給される。また、図3に示すよ
うに上記コテ先31の先端面はコテ部材32の中心軸に
対して所定の角度で傾いた面に加工され、これにより、
コテ部材32を傾けて移動させる場合でもコテ先31の
先端面と基板200の面とがほぼ平行になって両者が確
実に接するようにしている。このようにコテ部材32を
傾けることにより、該コテ部材32を基板200上でス
ムーズに移動させることができるとともに、コテ部材3
2の駆動負荷も低減させることができる。
【0039】また、図4に示すように、上記コテ先31
の幅W1はハンダ供給箇所の間隔であるリード201の
間隔W2よりも狭くなるように設定されている。このよ
うにコテ先31の幅W1を設定することにより、コテ先
31とリード201とを干渉させることなく、コテ先3
1のハンダ供給面で溶融したハンダ40’をリード20
1上に確実に流下させ、ハンダ付け箇所を確実にハンダ
付けすることができる。また、本実施形態ではコテ先3
1の露出側面にある2つのハンダ供給面310A、31
0Bでハンダを溶融し、ハンダ供給面310A、310
Bの外側に位置するリード201上に流下させているの
で、両面実装基板のように該リード201の近傍に部品
202があったとしても該部品202とコテ先31とが
干渉することがないため、ハンダ付け箇所を確実にハン
ダ付けすることができる(図4参照)。また、コテ先3
1が該部品202に接触したりすることもないので、該
部品202の損傷を回避することができる。
【0040】なお、上記コテ部材32には、図5に示す
ようにコテ先31のコテ先保持部側から先端部側に向け
て加熱気体Fを出してハンダ付け箇所に吹付ける加熱気
体吹付手段を設けてもよい。この加熱気体Fの吹き付け
により、コテ先31及びリード201があるハンダ付け
箇所を予備加熱し、コテ先31の温度低下を抑制する。
これにより、コテ先31の移動速度を高めることがで
き、ハンダ付け工程のタクトを短縮することができる。
【0041】図6は、上記ハンダ付けロボットの制御系
の主要部を示すブロック図である。制御手段としての制
御部300は、CPU、RAM、ROM、I/Oインタ
ーフェース等を用いて構成されている。この制御部30
0には上記メモリーカード113に対するデータ書き込
み及び読み出しを行うメモリカードドライブ装置30
1、及び各種モータ駆動回路302A、302B、30
3〜305が接続されている。この各種モータ駆動回路
302A、302B、303〜305、各回路に接続さ
れたモータ、各モータで駆動される可動ブラケット、該
可動ブラケットをガイドするガイドレール等により、基
板200とコテ部材32との間の相対的な位置関係(直
線的な距離及び回転角度)を変化させる相対位置可変手
段が構成されている。
【0042】また、前述のようにハンダ付け対象の基板
200のハンダ付け箇所に関するデータや、ハンダ付け
時の各種パラメータ(糸状ハンダの吐出量、コテ部材の
移動速度など)のデータはメモリカード113に記憶さ
れている。このメモリカード113内のデータがメモリ
カードドライブ301を介して制御部300内に取り込
まれる。このデータに基づいて各モータ駆動部に対する
指令信号が生成され、送信される。各モータ駆動部は該
指令信号に基づいて、それぞれ対応するパルスモータ3
06A、306B、307〜309を回転駆動する。な
お、上記ハンダ付け箇所に関するデータ等は、フロッピ
ーディスク、ハードディスク等の他の記憶媒体に記憶さ
せて用いるように構成してもよい。また、装置本体10
0に接続されたパソコン等の外部装置から、上記ハンダ
付け箇所に関するデータ等を取り込むように構成しても
よい。
【0043】図7は、上記構成のハンダ付けロボットを
用いて基板200上の4列に並んだ複数のハンダ付け箇
所をハンダ付けするときの説明図である。まず、作業テ
ーブル109上の基板支持スタンド110に基板200
をセットする。次に、作業テーブル109のY軸方向の
位置、ハンダ付けヘッド30の回転角度、ハンダ付けユ
ニット10のX軸方向の位置とを制御することにより、
図7に示すように基板200上のP1点にコテ先31を
位置させる。次に、ハンダ付けヘッド30をZ軸下方に
移動させてコテ先31を基板200に接触させるととも
に、作業テーブル109をY軸手前側に移動させること
により、コテ先31を基板200に対して相対移動させ
ながらコテ先31の両方のハンダ供給面にハンダを供給
し、該コテ先31の両側に位置する2列のハンダ付け箇
所211、212についてハンダ付けを行う。そして、
コテ先31が図6中のP2点まで相対移動したところで
該コテ先31へのハンダ供給を停止し、ハンダ付けヘッ
ド30をZ軸上方に移動させる。
【0044】次に、ハンダ付けユニット10をX軸左方
向に移動させるとともに、作業テーブル109をY軸奥
側方向に移動させることにより、図7中のP3点にコテ
先31を位置させる。そして、前述と同様に、コテ先3
1を基板200に接触させ、作業テーブル109をY軸
手前側に移動させることにより、コテ先31の両側に位
置する2列のハンダ付け箇所213、214についてハ
ンダ付けを行う。そして、コテ先31が図7中のP4点
まで相対移動したところで該コテ先31へのハンダ供給
を停止し、ハンダ付けヘッド30をZ軸上方に移動させ
る。これにより、一連のハンダ付けが完了する。
【0045】なお、3列等の奇数列のハンダ付け箇所
(リード挿入箇所)についてハンダ付けを行う場合は、
最後の列に関してはハンダ付け箇所に対応しているハン
ダ供給面に対してのみハンダの供給を行うように制御す
る。これにより、無駄なハンダ供給を回避することがで
きる。また、本実施形態のハンダ付けロボットで1点の
ハンダ付け箇所に対するポイントハンダ付けを行う場合
は、該ハンダ付け箇所にコテ先31が隣接するように、
上記作業テーブル109、ハンダ付けヘッド30及びハ
ンダ付けユニット10を駆動制御する。そして、該ハン
ダ付け箇所に面するハンダ供給面ついてのみハンダを供
給するように、上記送出ローラ対22A、22Bの回転
のオン/オフを切り換えるように制御することにより、
該ハンダ付け箇所をハンダ付けする。
【0046】また、上記コテ先31及び作業テーブル1
09は、基板のハンダ付け箇所に関するデータに基づ
き、基板に対するハンダ付け開始からハンダ付け終了ま
でのコテ先31及び作業テーブル109の移動距離が最
短距離になるように制御することが好ましい。このよう
に制御することにより、各基板200に対するハンダ付
けの時間を短くすることができる。また、1列のリード
に対するハンダ付けの後に2列のリードに対するハンダ
付けを行うときのように、コテ先31の両面使用から片
面使用に切り換えるときは、使用していなかったハンダ
供給面にハンダの供給を開始するときは、対応するハン
ダ供給サブユニットの送出ローラ対の回転数を高めて、
多めにハンダを供給するのが好ましい。この場合は、使
用開始したハンダ供給面を適度な量のハンダでぬらすこ
とができ、上記2列のリードの最初の部分から確実にハ
ンダ付けを行うことができる。また、コテ先31を一連
のハンダ付け箇所のハンダ付け開始位置に移動させた
後、基板に接触させる直前に、ハンダ供給サブユニット
の送出ローラ対の回転を開始するのが好ましい。この場
合は、ハンダの無駄な消費を防止しつつ、一連のハンダ
付け箇所のハンダ付け開始位置から確実にハンダ付けを
行うことができる。
【0047】以上、本実施形態によれば、コテ部材32
のコテ先31の2つのハンダ供給面310A、310B
に糸状ハンダ40を供給し、各ハンダ供給面に対向する
2列のハンダ供給箇所に溶融したハンダ40’を到達さ
せることができる。従って、従来のコテ先の一つのハン
ダ供給面に一方向からハンダを供給する場合に比して、
該2列のハンダ供給箇所のハンダハンダ付けをより効率
的に行うことができる。また、上記コテ先31の各ハン
ダ供給面310A、310Bに対するハンダ供給を切り
換えることにより、2列のハンダ付け箇所だけでなく1
列や1ポイントのハンダ付け箇所についてもハンダ付け
することができので、1台のハンダ付けロボットで多品
種の基板への対応が可能となるとともに、無駄なハンダ
消費を防止することもできる。
【0048】さらに、従来のハンダ槽を用いたフローハ
ンダ法の場合や手作業でハンダ付けを行う場合に比し
て、高品質のハンダ付けが可能となり、各基板200上
のハンダ付け品質のばらつきも小さくなる。
【0049】なお、上記実施形態において、ハンダ付け
ヘッド30には、互いに幅が異なる複数のコテ先と、ハ
ンダ付けに用いるコテ先を切り換えるコテ先切換手段と
を設けてもよい。図8は、上記コテ先切換手段の一構成
例を示す説明図である。この構成例では、各コテ先を備
える2つのハンダ付けヘッド30A,30Bを備え、各
ハンダ付けヘッド30A,30Bをハンダ付け位置P5
と退避位置P6A、P6Bとに交互に移動させることに
より、コテ先を切り換えている。各ハンダ付けヘッド3
0A,30Bは、電源ケーブル36A,36Bを介して
電流が供給されるヒータを内蔵した各コテ部材32A,
32Bのそれぞれに幅の異なるコテ先31A,31Bが
取り付けられている。そして、コテ部材32A,32B
は保持部材37A,37Bで保持され、各保持部材の端
部がガイド部材15のY字状のガイド溝15a内を移動
可能になっている。各保持部材37A,37Bは、図示
しない駆動機構により、ハンダ付け位置P5と退避位置
P6A、P6Bとの間で移動させられる。このように幅
の異なる複数のコテ先を切り換える上記コテ先切換手段
を設けた場合は、基板200上にリード201の列間隔
が異なるハンダ付け箇所があっても、そのリード201
の列間隔よりも狭い幅を有するコテ先を適宜選択して上
記ガイド部材15のハンダ付け位置P5に移動させるこ
とができる。そして、リード201の並びに沿ってコテ
先31を移動させることにより、コテ先の各ハンダ供給
面に対応する2列のリードが突出したハンダ付け箇所を
一括してハンダ付けできる。なお、図8の構成例ではハ
ンダ付けヘッド30A,30Bごと切り換えるように構
成しているが、コテ先のみをロータリー機構などによっ
て切り換えるように構成してもよい。
【0050】また、上記実施形態において、ハンダ供給
ヘッド34A、34Bには、ハンダガイド部材としての
各ニードル部材35A、35Bをコテ先31のハンダ供
給面に近接したハンダ供給位置と、ハンダ供給面から離
れて上方に退避した退避位置との間で移動させるニード
ル部材駆動手段(ハンダガイド部材駆動手段)を設けて
もよい。図9は、上記ニードル部材駆動手段を備えたハ
ンダ供給ヘッド34A、34Bの一構成例を示す説明図
である。このハンダ供給ヘッド34A、34Bのヘッド
本体340A,340Bはそれぞれ、アーム部材330
A,330B、331A,331Bと進退駆動機構とし
てのエア式のシリンダ部材とにより、コテ部材32に取
り付けられている。上記各シリンダ部材は、シリンダ本
体341A,341Bと、シリンダ本体から進退移動可
能なロッド342A,342Bとにより構成されてい
る。そして、各シリンダ本体341A,341Bとコテ
部材32とがアーム部材330A,330Bによって連
結され、各ロッド342A,342Bの先端部と各ヘッ
ド本体340A,340Bとがアーム部材331A,3
31Bによって連結されている。各シリンダ本体341
A,341Bには、所定のタイミングで、エアーチュー
ブ343A,343Bを介してエアーが供給される。こ
のエアーの供給によって各ロッド342A,342Bが
シリンダ本体から突出するように移動すると、各ニード
ル部材35A,35Bがハンダ供給位置P7A,P7B
に移動する。一方、シリンダ本体へのエアー供給が解除
され各ロッド342A,342Bがシリンダ本体内に戻
るように移動すると、各ニードル部材35A,35Bが
退避位置P8A,P8Bに移動する。なお、図9中の実
線は、左のニードル部材35Aがハンダ供給位置P7A
にあり、右のニードル部材35Bが退避位置P8Bにあ
る状態を示している。ここで、コテ先31の両方のハン
ダ供給面310A,310Bを用いてハンダ付けすると
きは、各ニードル部材35A,35Bをハンダ供給位置
P7A,P7Bに移動させ、各ハンダ供給面にハンダを
供給する。一方、図9の実線に示すようにコテ先31の
片方のハンダ供給面310Aのみを用いてハンダ付けす
るときは、ハンダ供給面310Aに対応するニードル部
材35Aのみをハンダ供給位置P7Aに移動させる。そ
して、ハンダ付けに用いないハンダ供給面310Bに対
応するニードル部材35Bは、ハンダ供給面から離れた
退避位置P8Bに移動させる。このニードル部材35B
の移動により、基板上のハンダ付け箇所の近くに取り付
けてある部品と、ニードル部材35Bとの干渉を回避す
ることができる。
【0051】また、上記実施形態では、上記板状のコテ
先31を一つだけ有するコテ部材32を用いているが、
コテ先を複数有するようにコテ部材を構成してもよい。
この場合は、コテ部材を一方向に移動させるだけで、3
列以上のハンダ付け箇所を同時に一括ハンダ付けできる
ようになる。また、上記板状のコテ先を複数を有するコ
テ部材の場合、必要なコテ先だけを基板に接触させるこ
とができるように各コテ先を昇降自在に構成してもよ
い。この各コテ先の昇降をハンダ付け箇所の配列などに
応じて制御することにより、ハンダ付けに用いないコテ
先と、基板上のハンダ付け箇所の近くに存在する部品と
の干渉を回避することができる。
【0052】また、上記実施形態において、上記コテ先
31の各ハンダ供給面310A,310Bを均等に使用
するように、上記相対位置可変手段を構成するモータ3
07〜309及び上記ハンダ供給手段を構成するモータ
306A、306Bを制御するのが好ましい。この場合
には、コテ先31の一つのハンダ供給面だけが早期の劣
化することがなくなり、コテ先全体としての寿命を長く
することができる。また、各ハンダリール24A、24
Bにおけるハンダの使用量が均等になるので、ハンダリ
ールに対するハンダ補給作業の頻度を少なくすることが
できる。
【0053】また、上記実施形態において、コテ先31
の2つのハンダ供給面を使用してハンダ付け可能な両面
ハンダ付けモードと、いずれか一方のハンダ付け供給面
のみを使用してハンダ付けする片面ハンダ付けモードと
を、選択して実行できるように構成してもよい。この場
合において、各ハンダリール24A,24Bにハンダが
存在する状態でハンダ付けを行うときは、上記両面ハン
ダ付けモードを選択して実行することにより、コテ先3
1のハンダ供給面の両方を使用してハンダ付けを行う。
一方、ハンダリール24A,24Bの一つのハンダがな
くなったときは、片面ハンダ付けモードを選択して実行
し、ハンダが残っているハンダリールに対応したハンダ
供給面を使用してハンダ付けを行うことができるので、
ハンダ付け動作を中断させる必要がない。
【0054】図10は、上記構成のハンダ付けロボット
を備えたプリント回路基板(PCB)の生産システムの
ブロック図である。この生産システムは、部品装着装置
としての自動マウンタを用いる部品装着工程401と、
上記構成のハンダ付けロボットを用いたハンダ付け工程
402と、ハンダ付けが終了した基板200を通電検査
する基板検査装置としてのインサーキットテスタ(IC
T)を用いる基板検査工程403とを備えている。上記
部品装着工程401では、プリント配線基板(PWB)
の所定の孔にコンデンサ、抵抗、コネクタ等の各種電子
部品のリードを挿入しながら該部品を該基板に装着す
る。自動マウンタに対応していない部品がある場合は、
手作業で該部品が装着される。上記部品を装着した基板
は、所定の基板収容スペース(基板収容庫)404に自
動的に収容され、必要に応じて次工程のハンダ付けロボ
ット402に搬送供給される。なお、部品装着工程40
1とハンダ付け工程402との間でタクトを調整し、該
基板を基板収容スペース404に収容せずにハンダ付け
ロボット402に直接搬送して供給するように構成し、
部品装着工程及びハンダ付け工程を連続的に実行するよ
うに構成してもよい。上記ハンダ付け工程でハンダ付け
された基板は、基板検査工程403における検査待機位
置まで搬送され、通電検査可能な状態になる。この基板
検査工程403では、該基板を所定の検査位置にセット
した後、複数のプローブ端子を該基板の所定のテストポ
ートに接触させ、各テストポートに対して順次電流を流
して通電検査を行う。なお、このハンダ付け工程と検査
工程との間についてもタクト調整を行うことにより、部
品装着工程とハンダ付け工程を連続的に実行するように
構成してもよい。
【0055】上記構成の基板の生産システムによれば、
上記ハンダ付けロボットを用いることにより、前述のよ
うに、従来の工数及びコストが最も必要で品質のばらつ
きも大きいハンダ槽を用いたフローハンダ法の場合や手
作業でハンダ付けを行う場合に比して、高品質のハンダ
付けが可能となり、各基板200上のハンダ付け品質の
ばらつきも小さくなる。したがって、上記ICTによる
基板の通電検査において検査箇所や検査項目の数を減
し、該基板1枚当たりの検査時間を短くすることができ
る。実際に、本実施形態のハンダ付けロボットでハンダ
付けした基板についてICTによる検査時間を測定した
ところ、従来のフローハンダ法や手作業でハンダ付けし
た基板の検査時間の8割程度まで短くなることがわかっ
た。
【0056】また、本実施形態の生産システムによれ
ば、従来のフローハンダ法や手作業でハンダ付けを行う
場合とは異なり、コテ先の相対移動速度や該コテ先への
ハンダ供給速度を変化させることによってハンダ付け速
度を容易に調整できるため、部品装着工程や基板検査工
程との間のタクト調整が容易になるので、該基板の生産
システムのインライン化が容易になる。また、従来はん
だ付け工程における作業時間に比して長い時間を要して
いた基板検査工程における検査時間を前述のように短く
することができるので、ハンダ付け工程と基板検査工程
の間のタクト調整がさらに容易になる。
【0057】さらに、本実施形態の生産システムによれ
ば、従来の大型のハンダ槽を用いるフローハンダ法でハ
ンダ付けする場合や、多数の作業者の作業スペースを確
保する必要がある手作業によるハンダ付けを行う場合に
比して、ハンダ付け工程を行う作業スペースが少なくて
済むため、比較的狭いスペースにハンダ付けロボット及
びICTを並べて設置することができ、ハンダ付けロボ
ットとICTとを組み合わせたシステムの集約化が容易
になる。特に、本実施形態にようにコテ先31の2つの
ハンダ供給面に対してハンダを選択的に供給できるよう
に構成したハンダ付けロボットを用いた場合には、従来
の門型のコテ先を用いた場合とは異なり、1台のハンダ
付けロボットにより多品種の基板について高品質のハン
ダ付けが可能となり、ハンダ付けロボット自体の集約化
が容易になる。
【0058】これに対し、生産システムに用いるハンダ
付けロボットの種類によっては、図12の比較例に示す
ように、該生産システムで生産する可能性がある基板の
種類(図12の例では3種類)ごとに専用のハンダ付け
ロボットを設置しておく必要がある。例えば、従来の門
型のコテ先を用いたハンダ付けロボットでは、1種類の
コテ先でリード配列が異なる多様な基板について高品質
のハンダ付けすることが難しいので、ある特定のリード
配列を有する基板の種類ごとに、専用のハンダ付けロボ
ットを設置しておく必要がある。このような場合は、ハ
ンダ付けロボットとICTとを組み合わせたシステムの
集約化が難しい。
【0059】
【発明の効果】請求項の発明によれば、ハンダ付け用
コテ部材のコテ先の2つのハンダ供給面にハンダを供給
することにより、各ハンダ供給面に対応する2つのハン
ダ供給箇所に溶融したハンダを到達させることができ
る。従って、コテ先の一つのハンダ供給面に一方向から
ハンダを供給する場合に比して、該複数のハンダ供給箇
所に対するハンダ付けを効率的に行うことができる。し
かも、ハンダ付け箇所に部品が隣接するときでもコテ先
と該部品とを干渉させることなく、高品質且つ低コスト
のハンダ付けが可能になる。また、各ハンダ供給面に対
応するハンダ付け箇所の有無に応じてハンダを供給する
ことが可能となるので、1ポイント、1列及び2列等の
ハンダ付け箇所に対して自在にハンダ付けすることがで
きるようになる。従って、多種類のハンダ付け対象物に
ついてハンダ付けをすることができる。しかも、対応す
るハンダ付け箇所がないハンダ供給面には不要なハンダ
供給を停止することができるので、無駄なハンダ消費を
防止することができる。また、ハンダ付け対象物上のハ
ンダ付け箇所にハンダ付け用コテ部材を自動的に移動さ
せることができるとともに、上記各ハンダ供給面に対応
するハンダ付け箇所の有無に応じたハンダ供給を自動的
に行うことができる。また、複数のハンダ収容部のうち
一方のハンダがなくなった場合に、片面ハンダ付けモー
ドを選択して実行し、ハンダが残っているハンダ収容部
に対応したハンダ供給面を使用してハンダ付けを行うこ
とができるので、ハンダ付け動作を中断させる必要がな
いという効果がある。
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】請求項の発明によれば、従来のハンダ槽
を用いたフローハンダ法の場合や手作業でハンダ付けを
行う場合に比して、ハンダ付けが終わったハンダ付け対
象物の検査の時間を短くすることができるとともに、該
ハンダ付け対象物の生産システムのインライン化及びハ
ンダ付け装置と検査装置とを組み合わせたシステムの集
約化が容易になる。特に、上記コテ先の2つのハンダ供
給面に対してハンダを選択的に供給できるように構成さ
れたハンダ供給手段を有するハンダ付け装置を用いた場
合には、上記門型のコテ先を用いた場合とは異なり、多
品種のハンダ付け対象物について高品質のハンダ付けが
可能となり、ハンダ付け装置の集約化が容易になるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るハンダ付け装置におけ
るコテ部材の先端部の拡大正面図。
【図2】同ハンダ付け装置の概略構成を示す正面図。
【図3】同コテ部材の先端部の拡大側面図。
【図4】同コテ部材のコテ先の拡大図。
【図5】変形例に係るコテ部材の先端部の拡大正面図。
【図6】同ハンダ付け装置の制御系の要部を示すブロッ
ク図。
【図7】同ハンダ付け装置を用いた4列のハンダ付けの
説明図。
【図8】変形例に係るハンダ付けヘッドにおけるコテ先
切換手段の一構成例を示す説明図。
【図9】他の変形例に係るニードル部材駆動手段を備え
たハンダ供給ヘッドの説明図。
【図10】同ハンダ付け装置を備えた基板の生産システ
ムのブロック図。
【図11】比較例に係るコテ先の部分断面図。
【図12】比較例に係る基板の生産システムのブロック
図。
【符号の説明】
10 ハンダ付けユニット 11 ユニット本体 12 昇降スライド軸 13 中継部材 14 揺動アーム 20A、20B ハンダ供給サブユニット 21A、21B ハンダ供給チューブ 22A、22B 送出ローラ対 23A、23B ハンダ供給装置 24A、24B ハンダリール 30 ハンダ付けヘッド 31 コテ先 310A、310B ハンダ供給面 32 コテ部材 33A、33B 固定アーム部材 34A、34B ハンダ供給ヘッド 35A、35B ニードル部材 40 糸状ハンダ 40’ 溶融したハンダ 100 装置本体 101 作業台 102、103 スタンド部材 104 X軸ガイド部材 112 メモリカード 200 基板 201 リード 300 制御部 301 メモリカードドライブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−328818(JP,A) 特開 平7−132369(JP,A) 特開 平7−154064(JP,A) 特開 昭62−89568(JP,A) 特開 昭61−235066(JP,A) 実公 平5−22372(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/00 B23K 3/00 H05K 3/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンダ供給面が形成されたコテ先を有する
    ハンダ付け用コテ部材と、該コテ先を加熱する加熱手段
    と、該コテ先のハンダ供給面にハンダを供給するハンダ
    供給手段とを備えたハンダ付け装置において、 該コテ先が、ハンダ付け対象物に対する該コテ先の相対
    移動の方向に沿って延在する2つの露出側面のそれぞれ
    にハンダ供給面を有するものであり、 該ハンダ供給手段が、該コテ先の各ハンダ供給面に対し
    てハンダを選択的に供給できるように構成され、 該コテ先の各ハンダ供給面のそれぞれに該ハンダ供給手
    段で供給されるハンダを収容した2つのハンダ収容部
    と、 該ハンダ付け対象物上のハンダ付け箇所に関する情報を
    記憶しておく記憶手段と、 該ハンダ付け対象物と該ハンダ付け用コテ部材との間の
    相対的な位置関係を変化させる相対位置可変手段と、 該記憶手段に記憶されている該ハンダ付け箇所の情報に
    基づいて、該ハンダ付け対象物と該ハンダ付け用コテ部
    材との間の相対的な位置関係を変化させるように該相対
    位置可変手段を制御し、該コテ先の各ハンダ供給面への
    ハンダ供給を切り換えるように該ハンダ供給手段を制御
    し、両方のハンダ供給面を使用してハンダ付け可能な両
    面ハンダ付けモードと、2つのハンダ供給面のいずれか
    一方のみを使用してハンダ付けする片面ハンダ付けモー
    ドとを、選択して実行する制御手段とを備えたことを特
    徴とするハンダ付け装置。
  2. 【請求項2】部品が装着されているハンダ付け対象物に
    対してハンダ付けを行うハンダ付け装置と、該ハンダ付
    け装置によってハンダ付けされた該ハンダ付け対象物を
    検査する検査装置とを備えた生産システムにおいて、 該ハンダ付け装置として、請求項1のハンダ付け装置を
    用いたことを特徴とする生産システム。
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