JP3264191B2 - 電磁ソレノイド - Google Patents

電磁ソレノイド

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JP3264191B2 JP28451996A JP28451996A JP3264191B2 JP 3264191 B2 JP3264191 B2 JP 3264191B2 JP 28451996 A JP28451996 A JP 28451996A JP 28451996 A JP28451996 A JP 28451996A JP 3264191 B2 JP3264191 B2 JP 3264191B2
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義孝 一井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マッサージ器やバ
イブレータ等に用いる電磁ソレノイドに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の電磁ソレノイドを示す断面
側面図であり、図3(a)は電磁ソレノイドの励磁電流
を遮断している状態を示す断面側面図、図3(b)は電
磁ソレノイドの励磁電流を通電している状態を示す断面
側面図である。
【0003】図3に示すように、従来の電磁ソレノイド
1は、非磁性体の円盤状のプレート10と、外ヨーク1
1と、コイル12と、コイル12を巻装するボビン13
と、ボビン13の一方の端部側に固着する固定子14
と、固定子14に対して対向配置されるとともに前記ボ
ビン13の内壁を案内とする磁性体から成る可動子15
と、可動子15を負荷力Fに逆らって固定子14側に付
勢する磁性体に相当するコイルバネ16と、衝突を緩衝
するダンパ17と、可動子15の先端に固定される非磁
性体の棒状の軸18とを備える。
【0004】外ヨーク11は、珪素鋼などの磁性金属に
て形成した中空の略円柱状のものであり、適宜手段でプ
レート10に固着する。コイル12は、絶縁性合成樹脂
から成るボビン13に巻装され、ボビン13とともに外
ヨーク11の中空部に納める。固定子14は、磁性金属
から成る円筒状のものであり、ボビン13の中心軸に沿
って形成された断面円形の貫通孔13aの一端側に固着
する。また、固定子14の中空部の一端側は、円錐面状
に形成してある。可動子15は、ボビン13の中心軸に
一致する貫通中空部の内壁を案内として可動する。固定
子14側を円錐台形に形成した円柱状の磁性金属製のも
ので、反対側にはリング状の鍔部15aを形成してあ
る。
【0005】非磁性体の棒状の軸18は、可動子15の
円錐台形部15bの先端部中央に立設しており、プレー
ト10を貫通し、先端には円盤状のバネ受19を固着し
ている。コイルバネ16は、軸18に貫通されるととも
に、プレート10とバネ受19との間に介在している。
ダンパ17は、ゴム等の弾性樹脂やフエルト等にて形成
されるドーナツ盤状のもので、外周縁近傍に沿ってリブ
部17aを備え、外ヨーク11の平面部に貼着してあ
る。
【0006】上述のような電磁ソレノイド1にあって
は、ダンパ17のリブ部17aは、固定子14がコイル
12に通電されることによって磁化されて可動子15を
吸引したときに、可動子15の円錐台形部15bの円錐
面が固定子14の円錐面に当接する手前で、可動子15
の鍔部15aをダンパ17のリブ部17aに当てること
によって、可動子15の衝突エネルギーをダンパ17に
て吸収して、可動子15の発生する衝撃音を緩和でき
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電磁ソレノイド1にあっては、負荷力Fが大きくてコイ
ルバネ16が十分圧縮されるような場合、可動子15を
振動させるために、コイル12に断続する電流を通電し
た際、可動子15の鍔部15aがダンパ17のリブ部1
7aに当接したとしてもそれほど強く当らないのでさほ
ど強い衝撃音は発生しないものの、負荷力Fが弱くてコ
イルバネ16がさほど圧縮しないような場合、可動子1
5の鍔部15aがダンパ17のリブ部17aに勢いよく
当るので、ダンパ17を介在していてもかなり激しい衝
撃音(騒音)を生じるという問題点があった。
【0008】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、衝撃音(騒
音)を更に弱めて静音化を図った電磁ソレノイドを提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するため、請求項1記載の発明にあっては、外ヨ
ークと、外ヨーク内に設けたコイルを巻回したボビン
と、ボビンの一方の端部側に設けた固定子と、固定子に
対して対向配置した前記ボビンの内壁を案内とする磁性
体から成る可動子と、可動子を負荷力に逆らって固定子
側に付勢する弾性体と、可動子が固定子に近づいたとき
に可動子の勢いを磁力により弱める制動手段を備える電
磁ソレノイドにおいて、前記制動手段は、可動子の先端
に非磁性体の棒状の軸を固定し、さらにこの軸に埋め込
まれた可動永久磁石と、前記軸をスムーズに貫通可能で
ある軸孔を備え、さらに前記可動永久磁石に斥力を及ぼ
す固定永久磁石よりなる制動力作用部と、により構成さ
れることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電磁ソレノイ
ドの参考例を図1に基づいて、本発明に係る電磁ソレノ
イドの第1の実施の形態を図2に基づいて、それぞれ説
明する。
【0011】(参考例) 図1は電磁ソレノイドを示す断面側面図である。なお、
図1において、図3を用いて説明した従来の電磁ソレノ
イドと同様の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明
は省略する。
【0012】この図1に示す電磁ソレノイド1が従来の
技術の項にて説明したものと異なるのは、次の構成であ
る。すなわち、軸18(可動子15)とともに運動する
ドーナツ盤状の可動永久磁石20を軸18の中程に固着
するとともに、可動永久磁石20に対向して固定永久磁
石21を配設した構成である。可動永久磁石20と固定
永久磁石21とは、それぞれ厚さ方向に磁化されてお
り、斥力が作用するようにそれぞれ対向する面を同極に
してある。
【0013】固定永久磁石21は、プレート10から立
設したL字状に屈曲する4本の支柱22によって、四方
から強固に保持される。固定永久磁石21は、中央に軸
孔に相当する貫通孔21aを備える。貫通孔21aは、
軸18がスムーズに貫通可能な大きさにしてある。可動
永久磁石20と固定永久磁石21との間隔Lは、可動子
15が最も固定子14側に吸引されて、可動子15の鍔
部15aがダンパ17のリブ部17aに当接したとき
に、僅かな間隙(0.5〜1mm程度)を生じるよう設
定する。
【0014】従って、上述のような電磁ソレノイド1に
あっては、次のように動作する。すなわち、可動子15
を振動させるために、ボビン13に巻装したコイル12
に間欠的に電流を供給する。すると、コイル12に電流
が流れている期間のみ、固定子14と可動子15とは磁
化されて、固定子14の方向への吸引力が可動子15に
作用し、可動子15は負荷力Fに逆らって固定子14の
方向に移動する。このとき、固定子14から可動子15
に作用する吸引力は、固定子14と可動子15との距離
の2乗の略反比例して増大し、固定子14と可動子15
との距離が短くなるほど可動子15の運動エネルギーは
急激に増大する。
【0015】ところが、固定子14と可動子15との距
離が短くなるということは、可動永久磁石20と固定永
久磁石21との距離Lが短くなることであり、可動永久
磁石20と固定永久磁石21との距離の2乗に反比例し
て増大する斥力が固定永久磁石21から可動永久磁石2
0に対して作用する。この斥力は、固定子14から可動
子15に作用する吸引力を打ち消すように作用する。す
なわち、固定子14の方向へ移動する可動子15を制動
するように作用する。
【0016】つまり、可動永久磁石20と固定永久磁石
21とは、可動子15の鍔部15aがダンパ17のリブ
部17aに当接するときの衝撃力を緩和して、衝撃音
(騒音)を弱めるように作用する。しかも、負荷力Fが
弱くてコイルバネ16がさほど圧縮しないような場合で
あっても、すなわち、固定子14と可動子15との距離
が負荷力Fとコイルバネ16の圧縮力との平衡状態にお
いて比較的短い場合であっても、固定永久磁石21から
可動永久磁石20に対して作用する斥力は確実に作用す
る。
【0017】その結果として、可動子15の鍔部15a
がダンパ17のリブ部17aに勢いよく衝突することを
防止できることになり、従来のものよりも衝撃音(騒
音)を更に弱めて静音化を図った電磁ソレノイドにする
ことができる。また、固定永久磁石21に貫通孔21a
を設け、貫通孔21aから軸18を突出させるよう構成
しているので、マッサージのために押し当てられる例え
ば足裏あるいは肩などからの負荷力Fに対して、直接的
に軸18によって押し返すことが可能で、マッサージ器
やバイブレータ等に用いて好適な電磁ソレノイドを提供
できる。
【0018】(第1の実施の形態) 図2は電磁ソレノイドを示す断面側面図である。なお、
図2において、図1を用いて説明した参考例の電磁ソレ
ノイドと同様の個所には同じ符号を付し、同様の個所の
詳細な説明は省略する。
【0019】図2に示す電磁ソレノイド1が参考例の電
磁ソレノイドと異なるのは、参考例の電磁ソレノイドに
おける可動永久磁石20を小さなものと成し、小さな可
動永久磁石20を軸18の内部に埋め込んだ構成にあ
る。
【0020】上述のような電磁ソレノイド1にあって
は、可動永久磁石20を軸18の内部に埋め込んである
ので、参考例の電磁ソレノイドと同様の作用で静音化を
諮ることができ、しかも可動子15を含めた可動部全体
を軽量化でき、マッサージ器やバイブレータ等に用いて
好適でかつエネルギー効率の良い電磁ソレノイドを提供
できる。
【0021】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、例えばマ
ッサージのために押し当てられる負荷力に対して、直接
的に軸によって押し返すことが可能であり、また、可動
永久磁石が軸に埋め込まれているので可動部の軽量化が
可能であり、さらに、制動力作用部も永久磁石を用いる
ので構造が簡単になり、マッサージ機やバイブレータ等
に用いて好適な電磁ソレノイドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例に係る電磁ソレノイドを示す断
面側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電磁ソレノイ
ドを示す断面側面図である。
【図3】従来の電磁ソレノイドを示す断面側面図であ
る。
【符号の説明】
1 電磁ソレノイド 11 外ヨーク 13 ボビン 13a ボビンの内壁 14 固定子 15 可動子 16 弾性体 20 可動永久磁石 21 固定永久磁石(制動力作用部) 21a 軸孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−140166(JP,A) 特開 平6−315255(JP,A) 特開 昭52−79259(JP,A) 特開 平2−281529(JP,A) 実開 昭48−32858(JP,U) 実開 昭54−109066(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 7/06 - 7/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外ヨークと、外ヨーク内に設けたコイル
    を巻回したボビンと、ボビンの一方の端部側に設けた固
    定子と、固定子に対して対向配置した前記ボビンの内壁
    を案内とする磁性体から成る可動子と、可動子を負荷力
    に逆らって固定子側に付勢する弾性体と、可動子が固定
    子に近づいたときに可動子の勢いを磁力により弱める制
    動手段を備える電磁ソレノイドにおいて、前記制動手段
    は、可動子の先端に非磁性体の棒状の軸を固定し、さら
    にこの軸に埋め込まれた可動永久磁石と、前記軸をスム
    ーズに貫通可能である軸孔を備え、さらに前記可動永久
    磁石に斥力を及ぼす固定永久磁石よりなる制動力作用部
    と、により構成されることを特徴とする電磁ソレノイ
    ド。
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KR101137015B1 (ko) * 2010-10-15 2012-04-19 엘에스산전 주식회사 전자개폐장치
WO2012086214A1 (ja) * 2010-12-21 2012-06-28 三菱電機株式会社 電磁操作装置
KR101171672B1 (ko) 2011-09-09 2012-08-09 대성전기공업 주식회사 회전형 액츄에이터
WO2015003370A1 (zh) * 2013-07-11 2015-01-15 西门子公司 磁力操动机构

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