JP3263668B2 - 鍛造プレス機へのビレット受取り構造 - Google Patents
鍛造プレス機へのビレット受取り構造Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鍛造プレス機に
シュートで送られたビレットを供給する装置におけるそ
のビレット受取り構造に関するものである。
シュートで送られたビレットを供給する装置におけるそ
のビレット受取り構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、トランスファフィード装置付鍛
造プレス機Aは、図1、図2を参照して説明すると、下
金型Q上に各プレス位置P1 、P2 、P3 、P4 、P5
を定め、トランスファフィード装置の上下左右及び前後
に動くビームFのフィンガーeで被加工物(ビレット)
bを掴む動作と離す動作を繰り返すことにより、ビレッ
トbを、各プレス位置P1 ……に順々に移行させて、プ
レス加工をする。このとき、初期位置P0 又はプレス位
置P1 にビレットbが供給され、プレス位置P5からプ
レス完了品が運び出される(払い出される)。その運び
出しは、適宜な手段によりコンベアに移されて所要位置
に移行される。
造プレス機Aは、図1、図2を参照して説明すると、下
金型Q上に各プレス位置P1 、P2 、P3 、P4 、P5
を定め、トランスファフィード装置の上下左右及び前後
に動くビームFのフィンガーeで被加工物(ビレット)
bを掴む動作と離す動作を繰り返すことにより、ビレッ
トbを、各プレス位置P1 ……に順々に移行させて、プ
レス加工をする。このとき、初期位置P0 又はプレス位
置P1 にビレットbが供給され、プレス位置P5からプ
レス完了品が運び出される(払い出される)。その運び
出しは、適宜な手段によりコンベアに移されて所要位置
に移行される。
【0003】このような鍛造プレス機Aにおいて、最初
の位置P0 、P1 にビレットbを送り込む(供給する)
場合、シュートCのみの移送手段では、スペースの関係
のみならず、位置決め(セット)精度、ビレットbの各
送り込み姿勢への対応などに応じることができない。こ
のため、従来から、別置のビレット供給装置Bをプレス
機Aの傍らに設置し、例えば、シュートCにより、イン
ダクションヒータからビレットbを所定位置Dに送り込
み、この位置Dのビレットbを掴んで初期位置P0 、P
1 に移動させている(セットしている)。
の位置P0 、P1 にビレットbを送り込む(供給する)
場合、シュートCのみの移送手段では、スペースの関係
のみならず、位置決め(セット)精度、ビレットbの各
送り込み姿勢への対応などに応じることができない。こ
のため、従来から、別置のビレット供給装置Bをプレス
機Aの傍らに設置し、例えば、シュートCにより、イン
ダクションヒータからビレットbを所定位置Dに送り込
み、この位置Dのビレットbを掴んで初期位置P0 、P
1 に移動させている(セットしている)。
【0004】このビレット供給装置Bの従来技術とし
て、特開平8−174134号公報に記載のものがあ
る。この公報に記載のビレット供給装置Bは、図13に
示すように、鍛造プレス機Aの支柱105等に固定フレ
ーム101を取付け、その固定フレーム101の先端部
に第1関節軸108を介して第1アーム102を揺動自
在に軸支し、この第1アーム102先端部に第2関節軸
109を介して、第2アーム103を揺動自在に軸支し
ている。この第2アーム103は、ビレットbを掴むク
ランプ104を有すると共に、掴んだビレットbを90
度反転することができる反転機構110を後端部に装備
している。
て、特開平8−174134号公報に記載のものがあ
る。この公報に記載のビレット供給装置Bは、図13に
示すように、鍛造プレス機Aの支柱105等に固定フレ
ーム101を取付け、その固定フレーム101の先端部
に第1関節軸108を介して第1アーム102を揺動自
在に軸支し、この第1アーム102先端部に第2関節軸
109を介して、第2アーム103を揺動自在に軸支し
ている。この第2アーム103は、ビレットbを掴むク
ランプ104を有すると共に、掴んだビレットbを90
度反転することができる反転機構110を後端部に装備
している。
【0005】そして、シュートCから移送してきたビレ
ットbをクランプ104で掴んだ後、ビレット受け台1
11を鎖線のごとく反転し退避させてからクランプ10
4を矢印のごとく90度回転させ、ビレットbを縦送り
姿勢から横送り姿勢に変え(同図の受け台111上の実
線から送り状態の鎖線の状態)、そののち、モータ10
6、107の回転制御により、歯車機構を介して鎖線の
ごとく、第1アーム102、第2アーム103が揺動
し、クランプ104が鎖線矢印S1 、S2 のごとく動い
て鍛造プレス機Aの第1プレス位置P1 にビレットbを
供給する。なお、縦送り姿勢で鍛造プレス機Aの第1プ
レス位置P1 に供給する場合は、前記90度の回転をさ
せずに供給する。
ットbをクランプ104で掴んだ後、ビレット受け台1
11を鎖線のごとく反転し退避させてからクランプ10
4を矢印のごとく90度回転させ、ビレットbを縦送り
姿勢から横送り姿勢に変え(同図の受け台111上の実
線から送り状態の鎖線の状態)、そののち、モータ10
6、107の回転制御により、歯車機構を介して鎖線の
ごとく、第1アーム102、第2アーム103が揺動
し、クランプ104が鎖線矢印S1 、S2 のごとく動い
て鍛造プレス機Aの第1プレス位置P1 にビレットbを
供給する。なお、縦送り姿勢で鍛造プレス機Aの第1プ
レス位置P1 に供給する場合は、前記90度の回転をさ
せずに供給する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載のビレッ
ト位置供給装置も含めて、ビレットbの供給アーム(第
1アーム102、第2アーム103)は一の軸(関節軸
108、109)を中心に回転し、その先端のクランプ
104により、受取り位置D(ビレット受け台111)
からビレットbを受取る作用を行う。このとき、上述の
ように、クランプ104の移動に支障がないように受け
台111は図鎖線のごとく退去させる。また、シュート
Cの一部を受け台としたものもあるが、このものは、そ
の受け台部のシュートCを切り離して、揺動可能とし、
その部分を下方に退去させたり(後述の実施例参照)、
その受け台部を他のシュートCに出没自在にして、没入
させることにより退去させる。
ト位置供給装置も含めて、ビレットbの供給アーム(第
1アーム102、第2アーム103)は一の軸(関節軸
108、109)を中心に回転し、その先端のクランプ
104により、受取り位置D(ビレット受け台111)
からビレットbを受取る作用を行う。このとき、上述の
ように、クランプ104の移動に支障がないように受け
台111は図鎖線のごとく退去させる。また、シュート
Cの一部を受け台としたものもあるが、このものは、そ
の受け台部のシュートCを切り離して、揺動可能とし、
その部分を下方に退去させたり(後述の実施例参照)、
その受け台部を他のシュートCに出没自在にして、没入
させることにより退去させる。
【0007】従来、その退去手段は、ビレットbをクラ
ンプしたことの確認信号により、アクチュエータを作動
して受け台111(シュートの一部)を退去させてい
る。
ンプしたことの確認信号により、アクチュエータを作動
して受け台111(シュートの一部)を退去させてい
る。
【0008】ところで、鍛造プレス機Aの成形荷重を減
らすためには、ヒータから排出された加熱ビレットbを
いかに早く鍛造プレス機Aに供給するかが問題となる。
このため、ビレットbの確認信号を得てから、受け台1
11等の退去をしていては、その時間が無駄であり、そ
の短縮が望まれる。
らすためには、ヒータから排出された加熱ビレットbを
いかに早く鍛造プレス機Aに供給するかが問題となる。
このため、ビレットbの確認信号を得てから、受け台1
11等の退去をしていては、その時間が無駄であり、そ
の短縮が望まれる。
【0009】この発明は、上記要望に応えるべく、ビレ
ットのクランプ動作及びクランプの移動動作に連動して
受け台等が退去するようにして、受取り時間の短縮を図
ることを課題とする。
ットのクランプ動作及びクランプの移動動作に連動して
受け台等が退去するようにして、受取り時間の短縮を図
ることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、ビレットの供給シュートから受取り部
(受取り位置シュート)を切り離してその受取り位置か
ら退却可能にするとともに、前記受取り位置シュートを
常に受取り位置に復帰させる手段を設け、前記クランプ
と受取り位置シュート間に、クランプのビレット受渡し
位置に向かう移動につれて、受取り位置シュートを前記
復帰手段に抗して退却させてクランプのその移動に支障
がないようにする手段を設けたのである。
に、この発明は、ビレットの供給シュートから受取り部
(受取り位置シュート)を切り離してその受取り位置か
ら退却可能にするとともに、前記受取り位置シュートを
常に受取り位置に復帰させる手段を設け、前記クランプ
と受取り位置シュート間に、クランプのビレット受渡し
位置に向かう移動につれて、受取り位置シュートを前記
復帰手段に抗して退却させてクランプのその移動に支障
がないようにする手段を設けたのである。
【0011】このようにすれば、クランプの動きに伴っ
て受取り位置シュートが退去するため、クランプの動き
は停止することのない連続なものとなり、ビレット供給
の時間短縮が図られる。クランプが受取り位置シュート
から退去すれば、そのシュートは受取り位置に復帰し、
その復帰信号等により、つぎのビレットが送り込まれ
る。
て受取り位置シュートが退去するため、クランプの動き
は停止することのない連続なものとなり、ビレット供給
の時間短縮が図られる。クランプが受取り位置シュート
から退去すれば、そのシュートは受取り位置に復帰し、
その復帰信号等により、つぎのビレットが送り込まれ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態としては、
供給アームの先端を、シュートによってビレットが搬送
されてくる受取り位置と鍛造プレス機のビレット受渡し
位置とに往復移動させて、その供給アーム先端のクラン
プで前記ビレットを掴持して、そのビレットを、前記受
取り位置から受渡し位置に運んで鍛造プレス機に供給す
る装置において、前記シュートの受取り位置の部分を切
り離し、その部分からなる受取り位置シュートをその分
離点でもって下方に揺動自在にして退却可能とし、その
シュートの復帰手段をばね又はエアシリンダにより成
し、前記クランプにカムフォロアを設けるとともに、前
記受取り位置シュートにカムを設け、そのカムのカム面
は、前記クランプが前記受取り位置から上記受渡し位置
に向かって移動するにつれて前記受取り位置シュートか
ら離れるように偏位している構成を採用し得る。
供給アームの先端を、シュートによってビレットが搬送
されてくる受取り位置と鍛造プレス機のビレット受渡し
位置とに往復移動させて、その供給アーム先端のクラン
プで前記ビレットを掴持して、そのビレットを、前記受
取り位置から受渡し位置に運んで鍛造プレス機に供給す
る装置において、前記シュートの受取り位置の部分を切
り離し、その部分からなる受取り位置シュートをその分
離点でもって下方に揺動自在にして退却可能とし、その
シュートの復帰手段をばね又はエアシリンダにより成
し、前記クランプにカムフォロアを設けるとともに、前
記受取り位置シュートにカムを設け、そのカムのカム面
は、前記クランプが前記受取り位置から上記受渡し位置
に向かって移動するにつれて前記受取り位置シュートか
ら離れるように偏位している構成を採用し得る。
【0013】この構成であると、クランプの動きにつれ
てそのカムフォロアがカムに当接してそのカム、すなわ
ち受取り位置シュートを押圧して受取り位置から退去さ
せ、クランプの移動に支障がないようにし得る。このと
き、ばね又はエアシリンダはその動きにつれて収縮す
る。カムとカムフォロアの当接がなくなれば(離れれ
ば)、ばね又はエアシリンダが伸長して、受取り位置シ
ュートは定位置に復帰する。
てそのカムフォロアがカムに当接してそのカム、すなわ
ち受取り位置シュートを押圧して受取り位置から退去さ
せ、クランプの移動に支障がないようにし得る。このと
き、ばね又はエアシリンダはその動きにつれて収縮す
る。カムとカムフォロアの当接がなくなれば(離れれ
ば)、ばね又はエアシリンダが伸長して、受取り位置シ
ュートは定位置に復帰する。
【0014】
【実施例】この実施例は、図1、図2に示すように、イ
ンダクションヒータからシュートC上をビレットbが矢
印のごとく受取り位置Dに送り込まれる。このとき、シ
ュートCの途中にマガジン(図示せず)及びエアシリン
ダ駆動のシャッタSが設けられており、インダクション
ヒータからのビレットbはマガジンに一個ずつ収納され
て、シャッタSの開閉により、そのマガジンからビレッ
トbが一個づつ受取り位置Dに送られる。ビレット供給
装置Bは、前記受取り位置Dのビレットbを掴んで(チ
ャッキングして)鍛造プレス機Aの前位置P0 又は最初
のプレス位置P1 にセットする。
ンダクションヒータからシュートC上をビレットbが矢
印のごとく受取り位置Dに送り込まれる。このとき、シ
ュートCの途中にマガジン(図示せず)及びエアシリン
ダ駆動のシャッタSが設けられており、インダクション
ヒータからのビレットbはマガジンに一個ずつ収納され
て、シャッタSの開閉により、そのマガジンからビレッ
トbが一個づつ受取り位置Dに送られる。ビレット供給
装置Bは、前記受取り位置Dのビレットbを掴んで(チ
ャッキングして)鍛造プレス機Aの前位置P0 又は最初
のプレス位置P1 にセットする。
【0015】シャッタSから先のシュート1は、フレー
ムFにその分離点でもって下方に揺動自在になってお
り、エアシリンダ2によって、図2実線のごとくシュー
トCに直線状となるように位置される。図10に示すよ
うに、そのシュート1の中程は欠如されて、送り込まれ
たビレットbがその欠如部1aを亘って位置される。そ
の位置決めは、シュート1内にビレットbの長さに応じ
てボルト式ストッパ4を進退することにより行う。ま
た、シュート1の一方の側板1bは上方に高くなって、
その一部からの立上り片1cにカム3が設けられてい
る。このカム3には後述のカムフォロア55が当接転動
する。
ムFにその分離点でもって下方に揺動自在になってお
り、エアシリンダ2によって、図2実線のごとくシュー
トCに直線状となるように位置される。図10に示すよ
うに、そのシュート1の中程は欠如されて、送り込まれ
たビレットbがその欠如部1aを亘って位置される。そ
の位置決めは、シュート1内にビレットbの長さに応じ
てボルト式ストッパ4を進退することにより行う。ま
た、シュート1の一方の側板1bは上方に高くなって、
その一部からの立上り片1cにカム3が設けられてい
る。このカム3には後述のカムフォロア55が当接転動
する。
【0016】ビレット供給装置Bは、図1乃至図8に示
すように、鍛造プレス機Aのそばに据えられた基礎フレ
ームH(脚部は省略)に備えられている。基礎フレーム
Hには前後方向の穴10が形成され、この穴10に前後
動する垂直フレーム11が貫通している。穴10の両側
にはレール(リニアガイド)12が配置されて、このレ
ール12に、垂直フレーム11にブラケット11aを介
して固着された摺動子11bが嵌合しており、この嵌合
によりレール12上を垂直フレーム11が前後に垂直状
態を保って移動する。
すように、鍛造プレス機Aのそばに据えられた基礎フレ
ームH(脚部は省略)に備えられている。基礎フレーム
Hには前後方向の穴10が形成され、この穴10に前後
動する垂直フレーム11が貫通している。穴10の両側
にはレール(リニアガイド)12が配置されて、このレ
ール12に、垂直フレーム11にブラケット11aを介
して固着された摺動子11bが嵌合しており、この嵌合
によりレール12上を垂直フレーム11が前後に垂直状
態を保って移動する。
【0017】また、穴10に沿ってボールねじ13が配
置され、このボールねじ13はサーボモータM1 により
ベルト13a及びプーリ13bを介して回転する。この
ベルト13a及びプーリ13bは歯付きとし、擬似歯車
結合として、モータM1 の回転量がねじ13に確実に伝
達されるようになっている。ボールねじ13には上記垂
直フレーム11に一体のボールねじナット14がねじ合
っており、ねじ13、すなわちモータM1 の回転によ
り、垂直フレーム11が前後に移動する。
置され、このボールねじ13はサーボモータM1 により
ベルト13a及びプーリ13bを介して回転する。この
ベルト13a及びプーリ13bは歯付きとし、擬似歯車
結合として、モータM1 の回転量がねじ13に確実に伝
達されるようになっている。ボールねじ13には上記垂
直フレーム11に一体のボールねじナット14がねじ合
っており、ねじ13、すなわちモータM1 の回転によ
り、垂直フレーム11が前後に移動する。
【0018】垂直フレーム11内にはボールねじ15が
その上下端で支持されて設けられており、このねじ15
は電磁ブレーキ付のサーボモータM2 によりベルト15
a及びプーリ15bを介して回転する。ベルト15a及
びプーリ15bも歯付きのものとする。ボールねじ15
には移動体16がボールねじナット16aを介してねじ
合っている。また、垂直フレーム11の下端には揺動ア
ーム20の後端がピン21を介して回転自在に取付けら
れている。
その上下端で支持されて設けられており、このねじ15
は電磁ブレーキ付のサーボモータM2 によりベルト15
a及びプーリ15bを介して回転する。ベルト15a及
びプーリ15bも歯付きのものとする。ボールねじ15
には移動体16がボールねじナット16aを介してねじ
合っている。また、垂直フレーム11の下端には揺動ア
ーム20の後端がピン21を介して回転自在に取付けら
れている。
【0019】揺動アーム20は、図9に示すように、ピ
ン21が貫通する支承部22、その支承部22の一端に
設けた第1シリンダ30、そのシリンダ30の一端に設
けた第2シリンダ40とから成る。第1シリンダ30内
にはボールねじ31がその両端で回転自在に支持されて
おり、このねじ31にピストン33の一部をなすボール
ねじナット32がねじ合っている。ピストン33に空気
aが印加されると、コイルばね34に抗して、ボールね
じナット32が図9鎖線のごとく前方に動いて、ボール
ねじ31が4分の1リード分回転する(90度回転す
る)。空気aの印加を解除すれば、ばね34によりピス
トン33は図9の状態に復帰する。このとき、ガイドピ
ン33aによりピストン33の回転が阻止され、ピスト
ン33の移動ストロークLがボールねじ31の4分の1
リードとなる。
ン21が貫通する支承部22、その支承部22の一端に
設けた第1シリンダ30、そのシリンダ30の一端に設
けた第2シリンダ40とから成る。第1シリンダ30内
にはボールねじ31がその両端で回転自在に支持されて
おり、このねじ31にピストン33の一部をなすボール
ねじナット32がねじ合っている。ピストン33に空気
aが印加されると、コイルばね34に抗して、ボールね
じナット32が図9鎖線のごとく前方に動いて、ボール
ねじ31が4分の1リード分回転する(90度回転す
る)。空気aの印加を解除すれば、ばね34によりピス
トン33は図9の状態に復帰する。このとき、ガイドピ
ン33aによりピストン33の回転が阻止され、ピスト
ン33の移動ストロークLがボールねじ31の4分の1
リードとなる。
【0020】ボールねじ31の先端は第2シリンダ40
の後端に嵌入されて、テーパ固定具41により両者3
1、40は一体となっている。第2シリンダ40は、ラ
ジアル軸受42a、スラスト軸受42bによって第1シ
リンダ30の外筒に連結された円筒状ケース43に回転
自在に支持されている。軸受42a、42bは止めリン
グ44のねじ込みにより抜け止めされている。第2シリ
ンダ40内にはピストン45が内装されて、そのロッド
46が他端から突出しており、シリンダ40内に空気a
が印加されると、コイルばね47に抗してピストン45
が前方に移動する。
の後端に嵌入されて、テーパ固定具41により両者3
1、40は一体となっている。第2シリンダ40は、ラ
ジアル軸受42a、スラスト軸受42bによって第1シ
リンダ30の外筒に連結された円筒状ケース43に回転
自在に支持されている。軸受42a、42bは止めリン
グ44のねじ込みにより抜け止めされている。第2シリ
ンダ40内にはピストン45が内装されて、そのロッド
46が他端から突出しており、シリンダ40内に空気a
が印加されると、コイルばね47に抗してピストン45
が前方に移動する。
【0021】第1、第2シリンダ30、40への圧縮空
気路は、まず、ピン21両端のキャップ23に流入口a
1 、a2 が形成され、この流入口a1 、a2 が、ピン2
1内及び支承部22内を通ってシリンダ30、40内に
連通している。その第2シリンダ40に通じる通路はボ
ールねじ31内を通ってシリンダ内に至っている。図中
cはOリングなどの空気漏れ阻止パッキング、21aは
ラジアル軸受、21bはスラスト軸受である。
気路は、まず、ピン21両端のキャップ23に流入口a
1 、a2 が形成され、この流入口a1 、a2 が、ピン2
1内及び支承部22内を通ってシリンダ30、40内に
連通している。その第2シリンダ40に通じる通路はボ
ールねじ31内を通ってシリンダ内に至っている。図中
cはOリングなどの空気漏れ阻止パッキング、21aは
ラジアル軸受、21bはスラスト軸受である。
【0022】第2シリンダ40の他端にはクランプ50
が設けられている。このクランプ50は、前後に直線的
に動くクランプ爪51aと前後に揺動するクランプ爪5
1b及びリンク機構とから成る。リンク機構は、シリン
ダ40に固定のチャックアーム52に、揺動リンク53
aの中程をピン止めし、その揺動リンク53aの後端と
チャックアーム52をリンク53bで連結したものであ
る。ピストンロッド46に一方のクランプ爪51a、揺
動リンク53aの先端に他方のクランプ爪51bがそれ
ぞれ固着されている。
が設けられている。このクランプ50は、前後に直線的
に動くクランプ爪51aと前後に揺動するクランプ爪5
1b及びリンク機構とから成る。リンク機構は、シリン
ダ40に固定のチャックアーム52に、揺動リンク53
aの中程をピン止めし、その揺動リンク53aの後端と
チャックアーム52をリンク53bで連結したものであ
る。ピストンロッド46に一方のクランプ爪51a、揺
動リンク53aの先端に他方のクランプ爪51bがそれ
ぞれ固着されている。
【0023】このため、第2シリンダ40のピストン4
5が後退すると、両クランプ爪51a、51bが大きく
離れて、受取り位置Dのビレットbを掴み易くなる(図
10(a)参照)。この状態で、ピストン45が前進す
ると、一方のクランプ爪51aが前進するとともに、他
方のクランプ爪51bが下方に揺動してビレットbを掴
む(図11、12参照)。
5が後退すると、両クランプ爪51a、51bが大きく
離れて、受取り位置Dのビレットbを掴み易くなる(図
10(a)参照)。この状態で、ピストン45が前進す
ると、一方のクランプ爪51aが前進するとともに、他
方のクランプ爪51bが下方に揺動してビレットbを掴
む(図11、12参照)。
【0024】上記第2シリンダ40のピストンロッド4
6には、図10に示すように一方のクランプ爪51aと
ともにカムフォロア55が設けられており、クランプ5
0が受取り位置Dの上方(図2の鎖線状態)に位置する
と、このカムフォロア55がカム3に対向する。この状
態を図10に示し、この状態から、図11に示すよう
に、クランプ爪51a、51bを揺動して(接近して)
ビレットbを掴持すると、カムフォロア55がカム3に
当接して少し押して、シュート1を少し押し下げ、クラ
ンプ爪51bなどとシュート1が干渉しないようにす
る。このシュート1の押し下げ時、エアシリンダ2は、
その空気の圧縮性によりロッドが収縮してその押し下げ
を許容する。
6には、図10に示すように一方のクランプ爪51aと
ともにカムフォロア55が設けられており、クランプ5
0が受取り位置Dの上方(図2の鎖線状態)に位置する
と、このカムフォロア55がカム3に対向する。この状
態を図10に示し、この状態から、図11に示すよう
に、クランプ爪51a、51bを揺動して(接近して)
ビレットbを掴持すると、カムフォロア55がカム3に
当接して少し押して、シュート1を少し押し下げ、クラ
ンプ爪51bなどとシュート1が干渉しないようにす
る。このシュート1の押し下げ時、エアシリンダ2は、
その空気の圧縮性によりロッドが収縮してその押し下げ
を許容する。
【0025】この掴持動作が終了すると、揺動アーム2
0が揺動し始め、それに伴ない、図12に示すように、
カムフォロア55もカム面3aを転動して、シュート1
をさらに押し下げて干渉を回避する。さらに、揺動アー
ム20が揺動すれば、カムフォロア55がカム3から離
れ、エアシリンダ2により、シュート1は復帰し、その
復帰信号により、つぎのビレットbが送り込まれる。エ
アシリンダ2に代えて圧縮コイルばねを採用し得る。
0が揺動し始め、それに伴ない、図12に示すように、
カムフォロア55もカム面3aを転動して、シュート1
をさらに押し下げて干渉を回避する。さらに、揺動アー
ム20が揺動すれば、カムフォロア55がカム3から離
れ、エアシリンダ2により、シュート1は復帰し、その
復帰信号により、つぎのビレットbが送り込まれる。エ
アシリンダ2に代えて圧縮コイルばねを採用し得る。
【0026】なお、エアシリンダ2はそのピストンがシ
リンダ端壁に当接することにより、シュート1の位置決
めをし得るが、ばねの場合のみならず、エアシリンダ2
の場合も、シュート1の位置決めストッパをフレームF
に設けることが好ましい。
リンダ端壁に当接することにより、シュート1の位置決
めをし得るが、ばねの場合のみならず、エアシリンダ2
の場合も、シュート1の位置決めストッパをフレームF
に設けることが好ましい。
【0027】このように、カム3とカムフォロア55の
機械的な位置関係により、シュート1とクランプ50の
干渉をなくせば、その位置関係も狂いにくく、安定した
クランプ動作を行い得る。このため、スピードへの追随
性も高まり、制御も容易となる。また、エアシリンダ
2、ばねは常時、上方への付勢力を付与しておればよい
ため、従来のごとく、エアシリンダのロッド伸縮のため
の電磁弁の切換え操作も不要である。すなわち、切換え
用電磁弁が不要である。
機械的な位置関係により、シュート1とクランプ50の
干渉をなくせば、その位置関係も狂いにくく、安定した
クランプ動作を行い得る。このため、スピードへの追随
性も高まり、制御も容易となる。また、エアシリンダ
2、ばねは常時、上方への付勢力を付与しておればよい
ため、従来のごとく、エアシリンダのロッド伸縮のため
の電磁弁の切換え操作も不要である。すなわち、切換え
用電磁弁が不要である。
【0028】図4乃至図7に示すように、揺動アーム2
0の支持ピン21の中央の穴24にはスプライン軸61
が挿入固着されている(図9参照)。このスプライン軸
61にトラニオン(ボールスプラインナット)62が軸
方向に移動自在に嵌合しており、このトラニオン62は
上下動アーム63の下端に回転自在に連結されている。
上下動アーム63は、上記ボールねじ15にねじ合う移
動体16が一体となっているとともに、垂直フレーム1
1のレール(リニアガイド)64に摺動子65を介して
移動自在に嵌まっており、ボールねじ15が回転する
と、移動体16を介して上下動フレーム63が垂直フレ
ーム11に沿って上下に動く。この上下動により、トラ
ニオン62を介してスプライン軸61が上下に揺動し、
揺動アーム20が揺動する。このとき、上下動アーム6
3の移動は垂直フレーム11に固定のレール64に移動
子65が嵌合しているため安定して行われる。揺動アー
ム20の揺動角度は120度などと、受取り位置Dの位
置で適宜に決定する。
0の支持ピン21の中央の穴24にはスプライン軸61
が挿入固着されている(図9参照)。このスプライン軸
61にトラニオン(ボールスプラインナット)62が軸
方向に移動自在に嵌合しており、このトラニオン62は
上下動アーム63の下端に回転自在に連結されている。
上下動アーム63は、上記ボールねじ15にねじ合う移
動体16が一体となっているとともに、垂直フレーム1
1のレール(リニアガイド)64に摺動子65を介して
移動自在に嵌まっており、ボールねじ15が回転する
と、移動体16を介して上下動フレーム63が垂直フレ
ーム11に沿って上下に動く。この上下動により、トラ
ニオン62を介してスプライン軸61が上下に揺動し、
揺動アーム20が揺動する。このとき、上下動アーム6
3の移動は垂直フレーム11に固定のレール64に移動
子65が嵌合しているため安定して行われる。揺動アー
ム20の揺動角度は120度などと、受取り位置Dの位
置で適宜に決定する。
【0029】上下動アーム63の上端には、垂直フレー
ム11に固定のシリンダ70のピストンロッド71が固
定されており、このシリンダ70に圧縮空気が印加され
ていることにより、揺動アーム20を上方に向かせる力
のため、ビレットbのサイズ変更に伴う調整、又は修整
時に、揺動アーム20等が妄りに動かない利点がある。
ム11に固定のシリンダ70のピストンロッド71が固
定されており、このシリンダ70に圧縮空気が印加され
ていることにより、揺動アーム20を上方に向かせる力
のため、ビレットbのサイズ変更に伴う調整、又は修整
時に、揺動アーム20等が妄りに動かない利点がある。
【0030】この実施例は以上の構成であり、つぎにそ
の作用について説明をすると、図2に示すように、垂直
フレーム11が後退した状態で、ボールねじ15を回す
ことにより、揺動アーム20を実線から鎖線のごとく揺
動させてクランプ50を受取り位置Dに臨ませ、上述の
図10から図12に示した作用により、両クランプ爪5
1a、51b間にビレットbを位置させてビレットbを
掴む。このビレット供給装置Bの作用はシュート1にビ
レットbが挿入された完了信号が存在する場合に開始さ
れる。この後、ボールねじ15を逆転させて、揺動アー
ム20を鎖線から実線の状態に復帰し、つぎに、垂直フ
レーム11を前方に移動させて(図3、図8)、クラン
プするビレットbを受渡し位置P0 又はP1 に対応させ
たのち、クランプ50を開放してビレットbを受渡し位
置P0 、P1 にセットする。
の作用について説明をすると、図2に示すように、垂直
フレーム11が後退した状態で、ボールねじ15を回す
ことにより、揺動アーム20を実線から鎖線のごとく揺
動させてクランプ50を受取り位置Dに臨ませ、上述の
図10から図12に示した作用により、両クランプ爪5
1a、51b間にビレットbを位置させてビレットbを
掴む。このビレット供給装置Bの作用はシュート1にビ
レットbが挿入された完了信号が存在する場合に開始さ
れる。この後、ボールねじ15を逆転させて、揺動アー
ム20を鎖線から実線の状態に復帰し、つぎに、垂直フ
レーム11を前方に移動させて(図3、図8)、クラン
プするビレットbを受渡し位置P0 又はP1 に対応させ
たのち、クランプ50を開放してビレットbを受渡し位
置P0 、P1 にセットする。
【0031】セットし終われば、逆の作用により(クラ
ンプ50は開放状態)、クランプ50を受取り位置Dま
で移動させ、以後、同一作用を繰り返して、鍛造プレス
機Aにビレットbを順々に供給する。
ンプ50は開放状態)、クランプ50を受取り位置Dま
で移動させ、以後、同一作用を繰り返して、鍛造プレス
機Aにビレットbを順々に供給する。
【0032】この実施例では、受取り位置シュート1に
カム3を設け、クランプ50にカムフォロア55を設け
たが、受取り位置シュート1にカムフォロア55、クラ
ンプ50にカム3を設けて、同様な作用を行うこともで
きる。
カム3を設け、クランプ50にカムフォロア55を設け
たが、受取り位置シュート1にカムフォロア55、クラ
ンプ50にカム3を設けて、同様な作用を行うこともで
きる。
【0033】
【発明の効果】この発明は、以上のようにクランプの動
作に伴って、受取り位置シュートを退去するようにした
ので、ビレット供給装置などの電気制御が簡単になると
ともに、ビレット受取り時間の短縮化が図られる。
作に伴って、受取り位置シュートを退去するようにした
ので、ビレット供給装置などの電気制御が簡単になると
ともに、ビレット受取り時間の短縮化が図られる。
【図1】一実施例の概略平面図
【図2】同実施例の概略正面図
【図3】同実施例のクランプが前方に動いた状態の要部
平面図
平面図
【図4】同実施例のビレット供給装置の左側面図
【図5】図4の要部拡大断面図
【図6】図2の要部拡大断面図
【図7】クランプが下方に揺動した拡大断面図
【図8】図3の正面図
【図9】クランプ部の断面図
【図10】クランプ作用図であり、(a)は(b)のX
−X断面図、(b)は部分一部切断正面図
−X断面図、(b)は部分一部切断正面図
【図11】クランプ作用図であり、(a)は(b)のX
−X断面図、(b)は部分一部切断正面図
−X断面図、(b)は部分一部切断正面図
【図12】クランプ作用図であり、(a)は(b)のX
−X断面図、(b)は部分一部切断正面図
−X断面図、(b)は部分一部切断正面図
【図13】従来例の概略作用図
A 鍛造プレス機 B ビレット供給装置 C ビレット供給シュート D ビレット受取り位置 F フレーム H 基礎フレーム P0 、P1 ビレット受渡し位置 a 圧縮空気 b ビレット 1 受取り位置シュート 2 エアシリンダ 3 カム 3a カム面 11 前後動フレーム(垂直フレーム) 20 揺動アーム(供給アーム) 50 クランプ 51a、51b クランプ爪 55 カムフォロア
Claims (2)
- 【請求項1】 供給アーム20の先端を、シュートCに
よってビレットbが搬送されてくる受取り位置Dと鍛造
プレス機Aのビレット受渡し位置P0 ,P1 とに往復移
動させて、その供給アーム20先端のクランプ50で前
記ビレットbを掴持して、そのビレットbを、前記受取
り位置Dから受渡し位置に運んで鍛造プレス機Aに供給
する装置における、前記シュートCからのビレットbの
受取り構造であって、 上記シュートCの上記受取り位置Dの部分1を切り離し
て、その部分1からなる受取り位置シュート1を受取り
位置Dから退却可能にするとともに、前記受取り位置シ
ュート1を常に受取り位置Dに復帰させる手段2を設
け、上記クランプ50と前記受取り位置シュート1の間
に、そのクランプ50のビレット受渡し位置に向かう移
動につれて、受取り位置シュート1を前記復帰手段2に
抗して退却させてクランプ50のその移動に支障がない
ようにする手段3、55を設けたことを特徴とする鍛造
プレス機へのビレット受取り構造。 - 【請求項2】 上記受取り位置シュート1をその分離点
でもって下方に揺動自在にして退却可能とし、その上記
復帰手段をばね又はエアシリンダ2により構成し、上記
受取り位置シュート1の退却手段を、上記クランプ50
に設けたカムフォロア55と、前記受取り位置シュート
1に設けたカム3とから構成し、そのカム3のカム面3
aは、前記クランプ50が前記受取り位置Dから上記受
渡し位置に向かって移動するにつれて前記受取り位置シ
ュート1から離れるように偏位しており、クランプ50
の前記受渡し位置に向かう移動につれて、前記カムフォ
ロア55がカム3を介して受取り位置シュート1を押し
下げてクランプ50の移動に支障がないようにしたこと
を特徴とする請求項1記載の鍛造プレス機へのビレット
受取り構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27574398A JP3263668B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 鍛造プレス機へのビレット受取り構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27574398A JP3263668B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 鍛造プレス機へのビレット受取り構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000102837A JP2000102837A (ja) | 2000-04-11 |
JP3263668B2 true JP3263668B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=17559786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27574398A Expired - Fee Related JP3263668B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 鍛造プレス機へのビレット受取り構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3263668B2 (ja) |
-
1998
- 1998-09-29 JP JP27574398A patent/JP3263668B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000102837A (ja) | 2000-04-11 |
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