JP3263113B2 - 慣性センサー - Google Patents
慣性センサーInfo
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- JP3263113B2 JP3263113B2 JP04951992A JP4951992A JP3263113B2 JP 3263113 B2 JP3263113 B2 JP 3263113B2 JP 04951992 A JP04951992 A JP 04951992A JP 4951992 A JP4951992 A JP 4951992A JP 3263113 B2 JP3263113 B2 JP 3263113B2
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- mass
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体の位置の推定等
に用いられるジャイロや加速度センサー等に適用される
慣性センサーに関する。
に用いられるジャイロや加速度センサー等に適用される
慣性センサーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動ロボット、自動車のナビゲー
ションシステム、あるいはカメラのぶれ防止機構などに
おいて、移動体の位置や姿勢を推定し、制御する技術が
開発されている。そして、このような位置を推定する方
式の一例として、例えば図8に示す慣性誘導方式が知ら
れている。即ち、図8において、移動体10がx−y平
面を運動する場合を考える。物体の並進速度は慣性座標
系に対しては測定できないため、加速度が使用される。
すなわち、図8に示すように、2個の加速度センサー1
11 ,112 を両者が直交するように取り付ける。時刻
tの物体の姿勢をθ(t)とすれば、x,y方向の位置
は
ションシステム、あるいはカメラのぶれ防止機構などに
おいて、移動体の位置や姿勢を推定し、制御する技術が
開発されている。そして、このような位置を推定する方
式の一例として、例えば図8に示す慣性誘導方式が知ら
れている。即ち、図8において、移動体10がx−y平
面を運動する場合を考える。物体の並進速度は慣性座標
系に対しては測定できないため、加速度が使用される。
すなわち、図8に示すように、2個の加速度センサー1
11 ,112 を両者が直交するように取り付ける。時刻
tの物体の姿勢をθ(t)とすれば、x,y方向の位置
は
【数1】
【数2】 で求められる。
【0003】ここで(x0 ,y0 )、(x′0 ,
y′0 )は時刻t=0で位置と速度を示し、ax ,ay
は加速度センサーの出力である。
y′0 )は時刻t=0で位置と速度を示し、ax ,ay
は加速度センサーの出力である。
【0004】従って加速度と共にθを計測する必要があ
り、このための方向センサーとしてジャイロ12が使用
される。このように、この方式では2個の加速度センサ
ーと1個のジャイロが必要となる。
り、このための方向センサーとしてジャイロ12が使用
される。このように、この方式では2個の加速度センサ
ーと1個のジャイロが必要となる。
【0005】このうち加速度センサーに関しては近年、
Siの微細加工技術を用いた小型のセンサーが開発され
ている。一方、ジャイロに関しては、従来の機械式ジャ
イロより小型軽量な振動ジャイロが開発されている。図
9はそのような振動ジャイロの一例を示している。金属
片13に駆動用圧電板141 ,142 と検出用圧電板1
43 ,144 を接着し、振動を妨げないような位置に設
けられたワイヤ151,152 により支持され、振動子
が構成されている。またx方向の屈曲振動の共振周波数
fx とy方向の共振周波数fy は等しくなるように設定
されている。
Siの微細加工技術を用いた小型のセンサーが開発され
ている。一方、ジャイロに関しては、従来の機械式ジャ
イロより小型軽量な振動ジャイロが開発されている。図
9はそのような振動ジャイロの一例を示している。金属
片13に駆動用圧電板141 ,142 と検出用圧電板1
43 ,144 を接着し、振動を妨げないような位置に設
けられたワイヤ151,152 により支持され、振動子
が構成されている。またx方向の屈曲振動の共振周波数
fx とy方向の共振周波数fy は等しくなるように設定
されている。
【0006】ここで駆動用圧電板141 ,142 に共振
周波数と等しい周波数の電圧を与えると振動子はx方向
に共振する。この状態でz軸回りに回転角速度Ω0 が加
わると振動方向に直角なy方向にコリオリの力が生じ、
y方向にも共振する。この振動の大きさを検出用圧電板
143 ,144 により検出し、回転角速度Ω0 を知るこ
とができる。回転角は回転速度を積分することにより得
られる。
周波数と等しい周波数の電圧を与えると振動子はx方向
に共振する。この状態でz軸回りに回転角速度Ω0 が加
わると振動方向に直角なy方向にコリオリの力が生じ、
y方向にも共振する。この振動の大きさを検出用圧電板
143 ,144 により検出し、回転角速度Ω0 を知るこ
とができる。回転角は回転速度を積分することにより得
られる。
【0007】しかしながら、このような振動ジャイロは
従来の機械式ジャイロよりは小型軽量であるが、金属片
に圧電板を接着して構成するため、その小型軽量化には
限度がある。このため寸法、重量、価格などの点から小
型の移動体への適用は困難であった。
従来の機械式ジャイロよりは小型軽量であるが、金属片
に圧電板を接着して構成するため、その小型軽量化には
限度がある。このため寸法、重量、価格などの点から小
型の移動体への適用は困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにジャイロ
の小型軽量化が困難であることが、小型の移動体の位置
推定に慣性誘導方式を適用する上で問題となっていた。
の小型軽量化が困難であることが、小型の移動体の位置
推定に慣性誘導方式を適用する上で問題となっていた。
【0009】本発明はこのような問題を解決し、小型軽
量の振動ジャイロとして適用できるとともに、加速度セ
ンサーとしても適用できる慣性センサーを提供すること
を目的とする。
量の振動ジャイロとして適用できるとともに、加速度セ
ンサーとしても適用できる慣性センサーを提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、例えば、基板上に正方形の4つの頂点に
位置するように間隔的に形成された複数の脚部と、前記
基板上に浮いた状態で前記脚部間を連結する全体として
正方形枠状のアーム部と、前記アーム部の内側に支持さ
れ前記基板上に浮いた状態とされた質量部と、前記質量
部の動きを前記アーム部の長さ方向と直行する方向にお
ける前記基板と平行な方向に沿う2次限座標の変化に基
づいて検知する手段とを備えてなることを特徴とする。
必要に応じ、アーム部と質量部とを有する慣性機構部を
駆動する手段を備えることもできる。また、本発明で
は、基板上に正方形の4つの頂点に位置するように間隔
的に形成された複数の脚部と、前記基板上に浮いた状態
で前記脚部間を連結する全体として正方形枠状のアーム
部と、前記アーム部の内側に支持され前記基板上に浮い
た状態とされた質量部と、前記アーム部の動きをその長
さ方向と直行する方向における前記基板と平行な方向に
沿って検知する櫛歯状の検知手段とを備えてなることを
特徴とする。
成するために、例えば、基板上に正方形の4つの頂点に
位置するように間隔的に形成された複数の脚部と、前記
基板上に浮いた状態で前記脚部間を連結する全体として
正方形枠状のアーム部と、前記アーム部の内側に支持さ
れ前記基板上に浮いた状態とされた質量部と、前記質量
部の動きを前記アーム部の長さ方向と直行する方向にお
ける前記基板と平行な方向に沿う2次限座標の変化に基
づいて検知する手段とを備えてなることを特徴とする。
必要に応じ、アーム部と質量部とを有する慣性機構部を
駆動する手段を備えることもできる。また、本発明で
は、基板上に正方形の4つの頂点に位置するように間隔
的に形成された複数の脚部と、前記基板上に浮いた状態
で前記脚部間を連結する全体として正方形枠状のアーム
部と、前記アーム部の内側に支持され前記基板上に浮い
た状態とされた質量部と、前記アーム部の動きをその長
さ方向と直行する方向における前記基板と平行な方向に
沿って検知する櫛歯状の検知手段とを備えてなることを
特徴とする。
【0011】
【作用】本発明によれば、例えばSiの微細加工技術を
用いて振動ジャイロを実現できるため、大幅な小型軽量
化が可能となる。また加速度センサーとして、ジャイロ
と同一の構造で実現できるため、1つのSiチップ上に
その製造と同時に加速度センサーまたは振動ジャイロを
作製することが可能となり、全体としてさらに小型軽量
化が可能となる。さらに、Si等の上にはジャイロ等と
同時に回路も作り込むことができ、さらなる小型軽量
化、性能の向上が図れる。またフォトリソグラフィとエ
ッチングとにより量生産にも適し、しかも組み立て状態
で作製できるため、加工コストや組み立てコストが小さ
く、安価なものとすることができる等の利点も得られ
る。
用いて振動ジャイロを実現できるため、大幅な小型軽量
化が可能となる。また加速度センサーとして、ジャイロ
と同一の構造で実現できるため、1つのSiチップ上に
その製造と同時に加速度センサーまたは振動ジャイロを
作製することが可能となり、全体としてさらに小型軽量
化が可能となる。さらに、Si等の上にはジャイロ等と
同時に回路も作り込むことができ、さらなる小型軽量
化、性能の向上が図れる。またフォトリソグラフィとエ
ッチングとにより量生産にも適し、しかも組み立て状態
で作製できるため、加工コストや組み立てコストが小さ
く、安価なものとすることができる等の利点も得られ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0013】図1は本発明の第1実施例の振動ジャイロ
を示す平面図、図2は図1の側断面図、図3は作用説明
図である。
を示す平面図、図2は図1の側断面図、図3は作用説明
図である。
【0014】シリコン等からなる基板6上に、正方形の
4つの頂点に位置するように導電性パターンにより脚部
1(11 ,12 ,13 ,14 )が固着形成されている。
これら脚部1間に亘って、正方形枠状にアーム部2(2
1 ,22 ,23 ,24 )が形成されている。これらアー
ム部2は基板6上には固定されず、浮いた状態とされて
いる。なお、アーム部2は、脚部1の近傍に透孔7aを
穿つことにより形成された薄板状の弾性板部7を有して
いる。また、これら脚部1およびアーム部2の配列の中
心位置に質量部3が配置されている。この質量部3も基
板6上に浮いた状態で配置され、支持アーム部8によっ
て支持されている。さらに各アーム部2の中間部には外
側に向って櫛形電極4(41 ,42 ,43 ,44 )が形
成されている。以上により慣性機構部9が構成してあ
る。そして、各櫛形電極4の対面には、基板6に固定さ
れた櫛形電極5(51 ,52 ,53 ,54 )が配置され
ている。
4つの頂点に位置するように導電性パターンにより脚部
1(11 ,12 ,13 ,14 )が固着形成されている。
これら脚部1間に亘って、正方形枠状にアーム部2(2
1 ,22 ,23 ,24 )が形成されている。これらアー
ム部2は基板6上には固定されず、浮いた状態とされて
いる。なお、アーム部2は、脚部1の近傍に透孔7aを
穿つことにより形成された薄板状の弾性板部7を有して
いる。また、これら脚部1およびアーム部2の配列の中
心位置に質量部3が配置されている。この質量部3も基
板6上に浮いた状態で配置され、支持アーム部8によっ
て支持されている。さらに各アーム部2の中間部には外
側に向って櫛形電極4(41 ,42 ,43 ,44 )が形
成されている。以上により慣性機構部9が構成してあ
る。そして、各櫛形電極4の対面には、基板6に固定さ
れた櫛形電極5(51 ,52 ,53 ,54 )が配置され
ている。
【0015】このような慣性機構部9は以下に述べるよ
うな方法で作製できる。例えば単結晶シリコン基板6上
に、リン・ケイ酸ガラス(PSG)層と多結晶シリコン
層とを交互にパターニングしながら、それぞれCVD法
にて成膜していく。この場合、リン・ケイ酸ガラスは、
基板6と慣性機構部9の可動部分であるアーム部2や質
量部3の下の隙間(図2のC参照)に相当する部分に埋
め込まれるようにする。一方、多結晶シリコン層は、慣
性機構部9の形をとるようにエッチグする。そして、リ
ン・ケイ酸ガラスだけが溶解する選択性のあるエッチン
グを施すことにより、基板6上に多結晶シリコンの慣性
機構部9が組み上がった形に仕上げる。このようにマイ
クロマシニング技術を用いて作製することにより、図
1、図2に示すような機構を小さく作ることが可能とな
る。
うな方法で作製できる。例えば単結晶シリコン基板6上
に、リン・ケイ酸ガラス(PSG)層と多結晶シリコン
層とを交互にパターニングしながら、それぞれCVD法
にて成膜していく。この場合、リン・ケイ酸ガラスは、
基板6と慣性機構部9の可動部分であるアーム部2や質
量部3の下の隙間(図2のC参照)に相当する部分に埋
め込まれるようにする。一方、多結晶シリコン層は、慣
性機構部9の形をとるようにエッチグする。そして、リ
ン・ケイ酸ガラスだけが溶解する選択性のあるエッチン
グを施すことにより、基板6上に多結晶シリコンの慣性
機構部9が組み上がった形に仕上げる。このようにマイ
クロマシニング技術を用いて作製することにより、図
1、図2に示すような機構を小さく作ることが可能とな
る。
【0016】次に動作を説明する。基板6から浮いてい
るアーム部2、質量部3等の可動部分のx方向共振周波
数とy方向共振周波数とを等しくなるように設定する。
可動部分を電気的に接地し、櫛形電極51 ,52 にそれ
ぞれVp +vd sinωt,Vp −vd sinωtの電
圧を印加する。ここでVp は直流バイアス電圧であり、
vd sinωtは駆動用交流電圧である。
るアーム部2、質量部3等の可動部分のx方向共振周波
数とy方向共振周波数とを等しくなるように設定する。
可動部分を電気的に接地し、櫛形電極51 ,52 にそれ
ぞれVp +vd sinωt,Vp −vd sinωtの電
圧を印加する。ここでVp は直流バイアス電圧であり、
vd sinωtは駆動用交流電圧である。
【0017】この結果、これらに対向する櫛形電極
41 ,42 に静電気力が生じ、駆動周波数を共振周波数
と等しくすると可動部分はx方向に共振する。この状態
でz軸回りに回転角速度Ω0 が加わると質量部である結
合部材3に対し、振動方向に直角なy方向にコリオリの
力が働き、この力により可動部分はy方向にも共振す
る。この時、2組の対向する櫛形電極43 ,53 および
44 ,54 の間の容量変化により振動の大きさを知るこ
とができ、この振動の大きさは回転角速度Ω0 に比例す
るので容量変化を検出することにより回転角速度Ω0 を
知ることができる。
41 ,42 に静電気力が生じ、駆動周波数を共振周波数
と等しくすると可動部分はx方向に共振する。この状態
でz軸回りに回転角速度Ω0 が加わると質量部である結
合部材3に対し、振動方向に直角なy方向にコリオリの
力が働き、この力により可動部分はy方向にも共振す
る。この時、2組の対向する櫛形電極43 ,53 および
44 ,54 の間の容量変化により振動の大きさを知るこ
とができ、この振動の大きさは回転角速度Ω0 に比例す
るので容量変化を検出することにより回転角速度Ω0 を
知ることができる。
【0018】図3に振動ジャイロが動作している場合の
可動部分の変形状態を、破線によって示している。中央
の質量部3は静電気力によりx方向に振幅δx で、また
コリオリの力によりy方向に振幅δy で2次元的に共振
しており、一方向に沿うアーム部21 ,22 はx方向に
δx だけ変位するがy方向には変位せず、他方向に沿う
アーム部23 ,24 はy方向にδy だけ変位するがx方
向には変位しない。このため櫛形電極による駆動、検知
が可能となっている。
可動部分の変形状態を、破線によって示している。中央
の質量部3は静電気力によりx方向に振幅δx で、また
コリオリの力によりy方向に振幅δy で2次元的に共振
しており、一方向に沿うアーム部21 ,22 はx方向に
δx だけ変位するがy方向には変位せず、他方向に沿う
アーム部23 ,24 はy方向にδy だけ変位するがx方
向には変位しない。このため櫛形電極による駆動、検知
が可能となっている。
【0019】なお、本実施例の構成はそのまま2次元加
速度センサーとして適用できる。そこで2次元加速度セ
ンサーとして使用する場合について図3を用いて説明す
る。今、x,y方向に加速度ax ,ay が加わったとす
る。この時、中央の質量部3には慣性力fx =−max
とfy =−may がx,y方向に働く。ここでmは質量
部3の質量である。この結果生じるx方向変位δx は対
向する2組の櫛形電極41 ,51 および42 ,52 の間
の容量変化により知ることができ、x方向変位はx方向
の加速度ax に比例するので容量変化を検出することに
よりx方向加速度ax を知ることができる。y方向も同
様である。
速度センサーとして適用できる。そこで2次元加速度セ
ンサーとして使用する場合について図3を用いて説明す
る。今、x,y方向に加速度ax ,ay が加わったとす
る。この時、中央の質量部3には慣性力fx =−max
とfy =−may がx,y方向に働く。ここでmは質量
部3の質量である。この結果生じるx方向変位δx は対
向する2組の櫛形電極41 ,51 および42 ,52 の間
の容量変化により知ることができ、x方向変位はx方向
の加速度ax に比例するので容量変化を検出することに
よりx方向加速度ax を知ることができる。y方向も同
様である。
【0020】なお、質量部の下に固定電極を設けz方向
の容量変化より、z方向加速度を知るように構成するこ
とも可能であり、この場合は3次元加速度センサーとな
る。図4は第2実施例を示す平面図、図5は図4の側面
図である。第1実施例と同一構成部分には同一符号を付
して詳細な説明は省く。この実施例は基板6上の固定電
極18を質量部3の下に設け、質量部3の駆動、検出に
この固定電極18を用いるものである。例えばジャイロ
として用いる場合、質量部3と固定電極181 ,182
との間に駆動電圧を与え、静電気力によりx方向に共振
させる。そして、その結果生じるy方向の変位は質量部
3と固定電極183 ,184 の間の静電容量変化により
検出する。
の容量変化より、z方向加速度を知るように構成するこ
とも可能であり、この場合は3次元加速度センサーとな
る。図4は第2実施例を示す平面図、図5は図4の側面
図である。第1実施例と同一構成部分には同一符号を付
して詳細な説明は省く。この実施例は基板6上の固定電
極18を質量部3の下に設け、質量部3の駆動、検出に
この固定電極18を用いるものである。例えばジャイロ
として用いる場合、質量部3と固定電極181 ,182
との間に駆動電圧を与え、静電気力によりx方向に共振
させる。そして、その結果生じるy方向の変位は質量部
3と固定電極183 ,184 の間の静電容量変化により
検出する。
【0021】図6は第3実施例を示す平面図、図7は図
6の側面図である。先の各実施例と対応する部分には同
一符号を付して詳細な説明は省く。この実施例は可動部
分上に導線19を設けたもので、質量部3の駆動にロー
レンツ力を、検出に電磁誘導作用を用いるものである。
図で磁石などにより、z方向に磁界が生じているものと
する。例えばジャイロとして用いる場合、導線191 ,
192 に同方向に電流を流し、ローレンツ力によりx方
向に共振させる。そして、その結果生じるy方向の変位
は導線193 ,194 に電磁誘導により生じる電圧によ
り検出する。
6の側面図である。先の各実施例と対応する部分には同
一符号を付して詳細な説明は省く。この実施例は可動部
分上に導線19を設けたもので、質量部3の駆動にロー
レンツ力を、検出に電磁誘導作用を用いるものである。
図で磁石などにより、z方向に磁界が生じているものと
する。例えばジャイロとして用いる場合、導線191 ,
192 に同方向に電流を流し、ローレンツ力によりx方
向に共振させる。そして、その結果生じるy方向の変位
は導線193 ,194 に電磁誘導により生じる電圧によ
り検出する。
【0022】以上のように2次元加速度センサーと振動
ジャイロと同一の構造とすることができるため、1つの
Siチップ上に容易に両者を作製でき、小型軽量の慣性
誘導装置が実現できる。
ジャイロと同一の構造とすることができるため、1つの
Siチップ上に容易に両者を作製でき、小型軽量の慣性
誘導装置が実現できる。
【0023】さらに、ジャイロの駆動周波数を加速度セ
ンサーの測定周波数の帯域より十分高く取っておけば、
1つの構造体で角速度と加速度の両者を測定できるよう
にすることも可能で、さらに小型化できる。
ンサーの測定周波数の帯域より十分高く取っておけば、
1つの構造体で角速度と加速度の両者を測定できるよう
にすることも可能で、さらに小型化できる。
【0024】以上の説明においては可動部分駆動、検出
には静電気力や電磁力を用いたが、本発明はこれらに限
定されるものではない。例えば、圧電効果を用いること
も可能である。また説明に用いた材料、作製方法も単な
る一例であり、これらに限定されるものではない。
には静電気力や電磁力を用いたが、本発明はこれらに限
定されるものではない。例えば、圧電効果を用いること
も可能である。また説明に用いた材料、作製方法も単な
る一例であり、これらに限定されるものではない。
【0025】即ち、最も一般的な作製方法では、前記各
実施例におけるように基板6を単結晶シリコンとし、慣
性機構部9を多結晶シリコンとし、さらに後で溶解する
部分はリン・ケイ素ガラス(PSG)、その溶解用のエ
ッチング液はフッ酸とするが、その他の作製方法とし
て、基板をガラスとし、慣性機構部を単結晶シリコンと
することも可能である。つまり、基板には絶縁物を種々
適用でき、慣性機構部には金属等の導電材料を適宜利用
することができる。
実施例におけるように基板6を単結晶シリコンとし、慣
性機構部9を多結晶シリコンとし、さらに後で溶解する
部分はリン・ケイ素ガラス(PSG)、その溶解用のエ
ッチング液はフッ酸とするが、その他の作製方法とし
て、基板をガラスとし、慣性機構部を単結晶シリコンと
することも可能である。つまり、基板には絶縁物を種々
適用でき、慣性機構部には金属等の導電材料を適宜利用
することができる。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によればS
i等の微細加工技術を用いて振動ジャイロを実現できる
ため、大幅な小型軽量化が可能となる。また加速度セン
サーと同一の構造であるため、1つのSiチップ等の上
に同時に加速度センサーと振動ジャイロを作製でき、全
体としてはさらに小型軽量化が可能となる。このため、
小型の移動体にも搭載可能な慣性誘導装置を実現でき
る。
i等の微細加工技術を用いて振動ジャイロを実現できる
ため、大幅な小型軽量化が可能となる。また加速度セン
サーと同一の構造であるため、1つのSiチップ等の上
に同時に加速度センサーと振動ジャイロを作製でき、全
体としてはさらに小型軽量化が可能となる。このため、
小型の移動体にも搭載可能な慣性誘導装置を実現でき
る。
【図1】本発明の第1実施例を示す振動ジャイロの平面
図。
図。
【図2】図1のI−I線矢視図。
【図3】前記実施例による作用説明図。
【図4】本発明の第2実施例を示す平面図。
【図5】図4の側面図。
【図6】本発明の第3実施例を示す平面図。
【図7】図6の側面図。
【図8】慣性誘導方式の説明図。
【図9】従来の振動ジャイロの説明図。
1 脚部 2 アーム部 3 質量部 4 可動櫛形電極 5 固定櫛形電極 6 基板 7 弾性板部 18 固定電極 19 導線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−213814(JP,A) 特開 昭60−192206(JP,A) 特開 昭63−172915(JP,A) 特開 平4−242114(JP,A) 米国特許5016072(US,A) 英国特許出願公開2246635(GB,A) NIKKEI ELECTRONIC S 1991年11月11日号223頁〜231頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 19/56 G01P 9/04 G01P 15/00 - 15/18
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に正方形の4つの頂点に位置する
ように間隔的に形成された複数の脚部と、前記基板上に
浮いた状態で前記脚部間を連結する全体として正方形枠
状のアーム部と、前記アーム部の内側に支持され前記基
板上に浮いた状態とされた質量部と、前記質量部の動き
を前記アーム部の長さ方向と直行する方向における前記
基板と平行な方向に沿う2次限座標の変化に基づいて検
知する手段とを備えてなることを特徴とする慣性センサ
ー。 - 【請求項2】 基板上に正方形の4つの頂点に位置する
ように間隔的に形成された複数の脚部と、前記基板上に
浮いた状態で前記脚部間を連結する全体として正方形枠
状のアーム部と、前記アーム部の内側に支持され前記基
板上に浮いた状態とされた質量部と、前記アーム部の動
きをその長さ方向と直行する方向における前記基板と平
行な方向に沿って検知する櫛歯状の検知手段とを備えて
なることを特徴とする慣性センサー。
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NIKKEI ELECTRONICS 1991年11月11日号223頁〜231頁 |
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