JP2004191224A - 角速度センサ、その製造方法および該角速度センサを用いて角速度を測定する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】いま、内側ジンバル2に設けられたコイル8に交流電流を流し、その周波数を内側ジンバル2およびこれを支えるトーションバー4によって決まる共振周波数に設定すると、電磁相互作用で発生するトルクは図で示すy軸に平行な軸周りのトルクを発生させるが、共振のクオリティファクターQが高ければ内側ジンバル2の振動はトーションバー4を軸とした振動変位となる。したがって内側ジンバル2の振動は外側ジンバル3を変位させない。このとき、内側ジンバル2に付置したおもり10の重心点の運動(振動)方向は、図5に示すように内側ジンバル2を支えるトーションバー4の軸方向と直交した方向となる。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体製造2重ジンバル構造の平板状マイクロ角速度センサに関する。
【0002】
【関連技術の説明】
近年、小型で安価の角速度センサへのニーズが高まっている。従来の角速度センサ(ジャイロセンサ)は精度や安定度は高いもののシステムが複雑、大型・高価であった。このため従来のものでは広くさまざまな機器に装備することが容易でなかった。最近では、たとえば、カメラの手ブレ補償、乗用車のサスペンション制御、玩具の自立制御・入力デバイス、クレーン等の高速運転制御、自走ロボット制御等に角速度の検出に対するニーズが高まっており、小型、安価な角速度センサが提供されれば、これらの分野への適用が一層期待される。
【0003】
従来の角速度センサとして例えば、特開平5−322578号に開示されるものがある。この開示されたものでは、角速度検出のための電極を備えており、電極間に生じる入力角速度による静電容量の変化を検出することにより角速度を検出するようになっている。
【0004】
小型化するために、シリコン材料を用いてエッチングおよび堆積を適宜組合せ、いわゆるマイクロマシニングによって各種の小型センサを製造するための開発が行われている。
【0005】
たとえば、特開平11−311521号公報には、マイクロマシニング技術を用いて提供される慣性量センサが開示されている。この開示されたセンサによれば、駆動電極により発生する静電気力により中心軸回りに回転振動する質量体、および該質量体を支持する弾性体とを備える単結晶シリコンからなるデバイス部と、該デバイス部を支持する基台および該基台上に設けられる検出電極とを備える基板部とからなる慣性量センサであって、該基板部が上記デバイスと平行に配置され、上記検出電極が回転中心軸に垂直な面上で互いに直交する2本の軸上にそれぞれ2ヶ所ずつ、上記中心軸に対向する位置に形成され、デバイス部および該基板部が接合されていることを特徴とする慣性力センサが開示されている。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のようにマイクロマシニング技術を用いた、各種センサの技術開発を踏まえ、マイクロマシニングを応用するのに適した簡単な構造とするとともに、さらに小型、軽量でかつ高精度を有ししかも歩留りのよい角速度センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、以下の手段を提供することによって解決することができる。
【0008】
本発明の1つの特徴によれば、
1つの軸の回りに往復動可能な第1部材と、
該第1部材に設けられ、一定の質量を有する質量部と、
前記第1部材とは異なる軸の回りに往復動可能な第2部材と、
該第1部材と第2部材とを相対的に少なくとも捩じり変位可能に連結する連結部材と、
前記第1部材の前記往復動を生じさせる起動手段と、
前記第1部材の往復動に起因して生じる前記第2部材の状態変化を検出する状態変化検出手段と、
前記状態変化検出手段からの出力を解析してセンサに入力される角速度を検出する角速度検出手段とを備えたことを特徴とする角速度センサが提供される。
【0009】
好ましい態様では、前記第2部材が前記連結部材を介して前記第1部材を支持しており、さらに、前記第2部材を捩じり変位可能に支持するフレームが設けられる。
【0010】
好ましくは、本発明の角速度センサが積層およびエッチングを組み合わせた工程によって製造されるようになっている。
【0011】
また、好ましくは、構造的に、第1部材、第2部材、連結部材およびフレームがほぼ同一の平面に沿って延びている。
【0012】
さらに、本発明の1つの好ましい態様では、平面的にみて前記第1部材が略円形を成しており、前記第1部材の外側には、ドーナツ状の前記第2部材が間隙を介して設けられており、該第1部材と第2部材とを連結する連結部材は、第1部材の中心点を通る中央部の位置から連続的に互いに反対方向に延びて前記第2部材の内側に連続しており、この場合、第1部材には、前記連結部材が延びる方向に沿って細長いU字状の切り欠きが設けられており、前記第2部材の外側に連続して該第2部材をフレーム部材に連結する細長い連結部が設けられる。
【0013】
好ましくは、第1部材および第2部材には、それぞれ独立したコイルが形成されており、磁界中において第1部材に形成されたコイルは、交流電源に接続され、第2部材に形成されたコイルは、状態検出手段に接続される。
【0014】
好ましい態様では、第1部材は、1つの軸の回りに振動可能な内側ジンバルで構成することができ、第2部材は、その内側ジンバルの外側に設けられ、前記内側ジンバルの軸とはほぼ直角を成す軸の回りに振動可能な外側ジンバルで構成される。連結部材は、内側ジンバルと外側ジンバルを相対的に少なくとも捩じり変位可能に連結するトーションバーとするのが好ましい。起動手段は、内側ジンバルに設けられる第1コイルと、前記第1コイルに交流電流を供給する電力源とで構成することができる。また、状態変化検出手段は、外側ジンバルに設けられる第2コイルと、前記第2コイルに生じる電気的出力を検出する出力検出手段で構成することができる。より具体的には、第2コイルに生じる電圧または流れる電流を測定することによって出力を検出することができる。そして、このような電気的出力に基づいてセンサに作用する角速度が検出されるようになっている。
【0015】
本発明にかかる上記の角速度センサは、以下のように製造することができる。
【0016】
シリコン材料に絶縁性層を設けた支持層を形成し、
該支持層の上に、導電性層を形成し、
該導電性層をエッチングして、それぞれ独立した第1および第2導電路を形成し、
該形成された導電路を覆うように絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜の側から前記第1導電路を含む第1部分と、前記第2導電路を含む第2部分と、該第1部分と第2部分とを連結する連結部分と、該第2部分と部分的に連結されるフレーム部分が残るように前記シリコン材料をエッチングし、
前記絶縁膜とは反対側から、前記第1導電路を含む第1部分と、前記第2導電路を含む第2部分と、該第1部分と第2部分とを連結する連結部分と、該第2部分と部分的に連結されるフレーム部分および前記第一部分に設けられ前記連結部分とは同一平面にない質量部分が形成されるように前記シリコン材料をエッチングする。
【0017】
好ましくは、第1部分は、上記の内側ジンバルを構成し、第2部分は、外側ジンバルを構成する。第1部分と第2部分の連結部分は、トーションバーを構成する。第1部分とフレーム部分とが部分的に連結される部分は、フレームと外側ジンバルとの間のトーションバーを構成する。また、第1導電路と、第2導電路は、それぞれ、内側ジンバルのコイルおよび外側ジンバルのコイルを構成する。
【0018】
また、中央下方の支持層の一部は、コリオリの力を生じさせる質量部分すなわちおもりを構成する。この場合、前記フレーム部分の下方に支持層が残るようにエッチングすることによって上記おもりを有する内側シンバルを形成する。
【0019】
また、前記第1部分と第2部分とを連結する連結部分が両者の相対的な捩じり変位を許容するトーションバーを構成するように形成される。
【0020】
前記第2部分とフレーム部分とを連結する連結部分が両者の相対的な捩じり変位を許容するトーションバーを構成するように形成される。
【0021】
本発明は、基本的にジンバル平面(第1および第2ジンバル軸が存在する面)に垂直な軸回りの入力角速度を検出するものであるが、第1ジンバルの軸からずれた角度の軸回りの角速度については、その角度の余弦成分(つまりその軸の検出軸に対するベクトル成分)が生じる。平行方向への変位、加速度が与えられた場合、トーションバーとおもりの重心が同一平面上にないのでトルクが発生する。そしてこのような加速度は、検出軸回りの角速度の出力信号と分離可能である。したがって、トーションバーを介して、第2ジンバルに生じるこれらの慣性力に基づくに電気的出力を解析することにより、センサに作用する加速度、角速度をそれぞれ求めることができる。また、加速度が加わった場合にはトーションバーが引っ張られて、共振周波数が変化する。したがって、共振周波数の変化とトーションバーに作用する引っ張り力との相関を予め求めておくことにより、その加速度の大きさ、方向を知ることができる。一方、角速度の検出については、加速度に対して、回路的に適当な補正量を与える必要があるが、上記のように予め加速度による共振周波数の変化に対応して適正な補正量を設定して置くことにより、センサに作用する角速度および加速度との両方を検出することができる。
【0022】
内側ジンバルすなわち、駆動ジンバルのコイルに流す電流と、駆動ジンバルの振動の間には、振動変位=電磁力による変位(電磁力(電流、コイルの巻き数、磁束密度、直径に比例)/トーションバーのねじりバネ常数)*機械的クオリティファクターQ、の関係がある。この振動によって、内側ジンバルの中央のおもりの重心がD変位したとすると、これに働くコリオリ力FC=2×おもりの質量×おもりの振動速度、となる。これが外側ジンバルにトルクを与え、そのトルク/外側ジンバルのトーションバーのねじり固さが外側ジンバルの変位となる。この変位で電磁誘導(コイルの巻き数、磁束密度、直径に比例)により外側ジンバルのコイルに電圧が発生する。この電圧を測定することによりセンサに入力される角速度を検出することができる。要するに、内側ジンバルのコイルに所定の周波数の交流電流を印加すると、内側ジンバルが共振して、外側ジンバルは動かずに内側ジンバルだけが大きく振動し、これによって中央にぶら下げられた質量すなわちおもりも振動する。ジンバル面に垂直な軸回りに角速度が印加されると、質量の運動方向と与えられた角速度の軸との両者に直交する方向にコリオリ力が発生する。この力は外側ジンバルを変位させるトルクを発生させ、与えられた角速度に比例した大きさの振動を誘起し、外側ジンバル上に巻かれたコイルに電圧が発生する、のである。
【0023】
【発明の実施の形態】
構造
本発明の1実施例にかかる角速度センサ構造体1の基本構成を図1ないし図3に示す。本例の角速度センサ構造体1は、ほぼ平面状に延びる平面構造体を成しており、角度センサ構造体1は1つの軸の回りに振動可能なほぼ円形形状の内側ジンバルと、該内側ジンバル2の外側に間隙を有するにように設けられるドーナツ状の外側ジンバル3を備えている。外側ジンバル3は、内側ジンバル2の軸とはほぼ直角を成す軸の回りに、往復動すなわち振動可能になっている。内側ジンバル2と外側ジンバル3とは内側ジンバルの両側に設けられる一対の内側トーションバー4によって連結されており互いに相対的に少なくとも捩じり変位可能に連結されている。外側ジンバル3の外側には、矩形形状のフレーム5が設けられている。そして、外側ジンバル3も、一対の外側トーションバー6により該矩形形状のフレーム5に支えられている。トーションバー6は、外側ジンバルの外端からフレーム5の対角線に沿って延び、フレームの角部に連続している。内側ジンバル2を支持する内側トーションバーの延びる方向は、フレーム5の他方の対角線に沿って延びており、したがってこのトーションバー4の支持方向と外側トーションバー6にによる外側ジンバル3の支持方向は上記のように直交している。
【0024】
内側ジンバル2、外側ジンバル3、両者を結ぶ内側トーションバー4、外側ジンバル3とフレームを連結する外側トーションバー6およびフレーム5はほぼ同一の平面に沿って延びている。
【0025】
上記したように、平面的にみて内側ジンバル2は略円形形状を成しており、外側ジンバル3を僅か間隙をもって該内側ジンバル2を取り囲むように、ドーナツ状の外側ジンバルが設けられている。そして、この場合、内側ジンバル2と、外側ジンバル3とを連結する一対のトーションバー4は、内側ジンバル2の中心点を通る中央部の位置から連続的に互いに反対方向に延びて前記外側ジンバル3の内側に連続しており、この場合、内側ジンバル3には、前記連結部材が延びる方向に沿って細長いU字状の切り欠き7が設けられている。つまり、トーションバー4は、内側ジンバル2の、U字状切り欠き7の最も深くなった位置を基端として、U字状切り欠きの延びる方向に沿って延び、外側ジンバルの3内側に達してこれと一体となっている。トーションバー4の内側連結点すなわち内側ジンバル2との連結点および外側連結点すなわち外側ジンバル3との連結点はそれぞれ剛節であって、外側ジンバルに対して内側ジンバル2の少なくとも相対的捩じり変位を許容するようになっている。
【0026】
外側ジンバル3とフレーム5との間の一対の外側トーションバー6も同様の結合状態を与えており、フレーム5に対する外側ジンバル3の少なくとも相対的捩じり変位を許容するようになっている。
【0027】
前記内側ジンバル2および外側ジンバル3には、それぞれ独立した第1および第2コイル8、9が形成されており、内側ジンバル2に形成されたコイル8は、交流電源に接続されており、外側ジンバル3に形成されたコイル9は、前記状態検出手段に接続されている。
【0028】
なお、内側ジンバル2の中央の下部には、おもり10が付与されており、これによってセンサ構造体1に角速度が入力されることによって生じるコリオリ力を検出することができる。おもりの質量を増やすと共振振動数を低下させることができ、検出感度を向上させることができる。なお、内側ジンバルと、外側ジンバルとの共振周波数を近づけると、「双共振」の状態となって、感度が向上する。この効果は、内側ジンバルと外側ジンバルとを連結するトーションバー4を長くすると、内側ジンバルの共振周波数が下がり、外側ジンバルの周波数に接近する、ことによって得られる。
【0029】
第1コイル8に交流電流を供給すると、内側ジンバル2が特定の周波数において共振振動する。これによって、外側ジンバル3の第2コイル9には電磁誘導によって所定の電圧が発生する。第2コイルは、図外の電圧計に接続されており、第2コイル9に発生した電圧を検出するようになっている。
【0030】
この電圧は、角速度センサ構造体1に入力される角速度によって変化するので、上記電圧を追跡することによりセンサに入力される角速度を検出することができる。
【0031】
すなわち、図1において、内側ジンバル2のコイル8は駆動コイルであり、外側ジンバル3のコイル9は検出コイルを構成する。これらは独立にセンサ外部へ取り出されている。
【0032】
このような構成では、2重ジンバルの形成、高いQを持つ構造体の構成、ジンバル上にコイルを形成する技術が重要となるが、本例のセンサ構造体は、シリコンなどを利用したマイクロマシニング加工技術を適用して製造する。
【0033】
製造方法
以下、本発明に従う角速度センサ構造体1の製造方法の一例を説明する。
【0034】
図4Aないし4Eを参照すると、SOI(Silicon on Insulator)ウエハ上にシリコンマイクロマシニングを用いて2重ジンバルとこれらの上に独立したコイル8、9を形成する場合の主要な段階が示されている。
【0035】
本発明に従う角速度センサを製造するに当たり、上記SOIウエハをマイクロマシニング技術を用いて加工する。SOIウエハは、最も厚い層である支持層11を最も下層に有する。この支持層11は、シリコン層であって、数百ミクロンのオーダーの厚さになるように形成されている。この支持層11の上には、シリコン酸化層12が形成されている。このシリコン酸化層12は、一般的に、熱酸化、蒸着、CVD等で形成することができるが、一般には、熱酸化で形成される。このシリコン酸化層12は、1ミクロン程度の厚さを有する。
【0036】
SOIは、さらにその上に活性層13を有する。この活性層13は、シリコン酸化層12上にシリコン材を接合して(直接接合法等で)、研磨によって所定厚さ(本例では約20ミクロン)に形成する。活性層13の上には、約1ミクロン程度の絶縁層14を形成する。
【0037】
そして、この絶縁層14の上に、導電性層を形成する。つぎに、この導電性層をエッチングして、それぞれ独立した第1および第2導電路15、16を形成する。この導電路15、16を形成した状態の断面図が図4A(1)に示されており、この独立した導電路15、16を形成するためのマスクパターンが図4A(2)に示されている。図4A(2)から分かるように、本例では、第1導電路15は、さらに2つの独立した導電路とされている。そして第2導電路16が一対の独立した第1導電路15の外側にほぼドーナツ状に形成されている。第1導電路15は、内側ジンバル2の第1コイル8を構成し、第2導電路16は、外側ジンバル3の第2コイル9を構成する。図において黒い部分がエッチングされずに残り導電路15、16を構成する。
【0038】
エッチングによって所定形状のの第1および第2導電路16が形成されたのち、この導電路15、16を覆うように絶縁層を堆積させる。この堆積工程の後、この絶縁層をエッチングする。この状態が、図4Bに示されている。図4B(1)は、導電層を覆う絶縁層をエッチングした製造過程のセンサ構造体の断面図を示す。また、図4B(2)は、そのマスクパターンを示す。白い部分がエッチングされずに残り、導電路を覆う絶縁膜17を構成する。
【0039】
次に、この状態で、上層金属層を積層形成する。上層金属層は、第1および第2導電路を外部の所定の電源および検出装置に接続するための導電路18を形成するための役割を果たす。次に、この上層導電層を所定のパターンでエッチングする。上層導電層のエッチングされた状態の断面図が、図4C(1)におよびそのマスクパターンが図4C(2)にそれぞれ示されている。
【0040】
上記のような手順で上層の金属配線を形成したのち、さらに活性層13を所定のパターンでエッチングして、センサ構造体1の主要な構成エレメントを分離形成する。図4D(1)はその状態の断面図を示す。図4D(2)はそのマスクパターンを示す。黒い部分がエッチングされずに残る部分であって、内側ジンバル2、外側ジンバル3これを連結する一対の内側トーションバー4、一対の外側トーションバー6、額縁状矩形形状のフレーム5が形成される。
【0041】
次にセンサ構造体ワーク1の反対側から支持層11をエッチングする。これによって、内側ジンバルの中央部下方に重り10が形成され、フレーム5の形状にほぼ習う形状で下方に支持層の一部が額縁状で残る。図4Eにはこの状態の断面図図4E(1)、とマスクパターン(2)が示されている。このとき、支持層に接している上層の酸化層もエッチングすることにより上記のエレメントすなわち、内側ジンバル2、外側ジンバル3これを連結する一対の内側トーションバー4、一対の外側トーションバー6、額縁状矩形形状のフレーム5が完全な形で形成される。
【0042】
ここで、内外ジンバル2及び3を構成する部分およびそれらを支えるトーションバー4、6はSOIウエハの活性層13を用いている。内側ジンバル2に付置するおもり10はSOIウエハの支持層11を用いている。構造の形成はRIE(Reactive Ion Etching)をウエハの上面、下面から行うことにより形成し、第1および第2コイル8、9はポリイミドを絶縁層とした2層アルミ配線により形成している。この例では外側のジンバル3の直径は2.7mm、内側ジンバル2の直径は2mmであり、それぞれ9回巻き、11回巻きのコイル8、9が形成されている。また、内側ジンバル2の共振周波数を低減し、外側ジンバル3の振動数に近づけることによって感度を向上させるため、内側トーションバー4を内側ジンバル2の中心部までのばしており、このため内側ジンバル2上のコイル8は2分割されている。有限要素法を用いた解析によると、本センサ構造体の内側ジンバル2の共振周波数は約1.14kHz、外側ジンバル3の共振周波数は1.34kHzである。
【0043】
動作
次に、図5を参照して本例のセンサ構造体の動作について説明する。
図5は、本発明のセンサ構造体1に作用する力、磁界の方向、変位等を示す概念図である。
【0044】
本例では、上記のようにセンサ構造体1の励振、振動検出を行うために、構造体には、図5、6に示すように外部から磁界を印加する。磁界の方向は外側、内側のジンバル2、3を支えるトーションバー4、6の両者に対して0でない角度が与えられている。この図の場合、両トーションバー4、6に対して45度の角度で磁界が与えられている。(図5に矢印で示すようにX軸方向)
【0045】
いま、内側ジンバル2に設けられたコイル8に交流電流を流し、その周波数を内側ジンバル2およびこれを支えるトーションバー4によって決まる共振周波数に設定すると、電磁相互作用で発生するトルクは図で示すy軸に平行な軸周りのトルクを発生させるが、共振のクオリティファクターQが高ければ内側ジンバル2の振動はトーションバー4を軸とした振動変位となる。したがって内側ジンバル2の振動は外側ジンバル3を変位させない。このとき、内側ジンバル2に付置したおもり10の重心点の運動(振動)方向は、図5に示すように内側ジンバル2を支えるトーションバー4の軸方向と直交した方向となる。いま、z軸周りの角速度が印加されると、おもり10に働くコリオリの力は、おもり10の振動方向および角速度軸の両者に直交した軸となるため、その力は外側ジンバル3を支えるトーションバー6の周りのトルクとなって現れる。したがってこのとき外側のジンバル3はコリオリの力に対応した回転振動運動を与えられる。磁界は外側ジンバル3にも与えられているため、磁界中を運動する外側ジンバル3上のコイル9には起電力が発生する。この起電力は与えられた角速度と比例するため、角速度を検出できる。
【0046】
図6は、本例のセンサ構造体1の設置状態および作用する磁界の方向を示す斜視図である。図6は、上記プロセスによって試作したデバイスに永久磁石を用いた磁気回路を組み合わせたものである。デバイスに与えられる磁束密度は約0.1Tである。
【0047】
図7は内側コイル8に1.5mAの交流電流を流し、その周波数を変化しながら、内側ジンバル2の振動変位(レーザ変位計で計測)、および外側ジンバル3に形成されたコイル9に発生する電圧を計測したものである。周波数約1.3kHzの時、内側ジンバル2が大きく共振振動していることがわかる。このとき、内側ジンバル2の大きな振動に対し、外側ジンバル3はほとんど変位しておらず、このため外側ジンバル3に発生する電圧はわずかである。また、周波数約1.55kHzのとき、外側ジンバル3が大きく共振振動し、そのため内側ジンバル2も変位していることが分かる。以上のことより、内側ジンバル2の共振振動は外側ジンバル3に伝わらず、逆に外側ジンバル3が振動できる方向の運動については内側ジンバル2と外側ジンバル3の運動が結合していることが分かる。これは本例のセンサ構造体1の動作原理そのものである。
【0048】
図8は、本例のセンサ構造体1を第1コイル8の共振周波数で駆動し、ターンテーブル上で回転し、角速度を与えたときの第2コイルの出力である。コイルの出力は、角速度の印加に対して内側ジンバル2の動きに同期した交流信号となるため、図では外側コイル9に発生する交流電圧を内側コイル8の駆動電流で同期検波した値を縦軸に示している。角速度に対して比例した出力が得られており、角速度センサとしての機能を持つことが分かる。
【0049】
本例のセンサ構造体は質量を両持ちで吊り、これを振動させたものであるのでいわゆる振動型加速度センサの構造となっており、加速度印加に対してその共振周波数が変化する。この事実を積極的に使用すれば、加速度と角速度を同時に検出できる。角速度のみを検出するためには逆に常に一定の振動をジンバルに与える制御、もしくは振動振幅を計測し、適切な補正を行う必要がある。
【0050】
【発明の効果】
上記したように、本発明の角速度、加速度センサは、小型でしかも簡単な構成であるので、マイクロマシニング技術により大量かつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の概略斜視図、
【図2】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体を上面側から見た斜視図、
【図3】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体を下面側から見た斜視図、
【図4A】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の製造過程を示す断面図およびマスクパターンを示す図、
【図4B】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の製造過程を示す断面図およびマスクパターンを示す図、
【図4C】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の製造過程を示す断面図およびマスクパターンを示す図、
【図4D】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の製造過程を示す断面図およびマスクパターンを示す図、
【図4E】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の製造過程を示す断面図およびマスクパターンを示す図、
【図5】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の動作原理を示す概略図、
【図6】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の装着状態を示す斜視図、
【図7】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体の内側ジンバルの共振周波数と、外側ジンバルの発生する電圧を示すグラフ、
【図8】本発明の1実施例にかかるセンサ構造体にかかるの加速度と出力との相関を示すグラフである。
【符号の説明】
1 センサ構造体
2 内側ジンバル
3 外側ジンバル
4 内側トーションバー
5 フレーム
6 外側トーションバー
7 U字状切り欠き
8 第1コイル
9 第2コイル
10 重り
11 支持層
12 酸化層
13 活性層
14 絶縁層。
Claims (16)
- 1つの軸の回りに往復動可能な第1部材と、
該第1部材に設けられ、一定の質量を有する質量部と、
前記第1部材とは異なる軸の回りに往復動可能な第2部材と、
該第1部材と第2部材とを相対的に少なくとも捩じり変位可能に連結する連結部材と、
前記第1部材および質量部に往復動を生じさせる起動手段と、
前記第1部材の往復動に起因して生じる前記第2部材の状態変化を検出する状態変化検出手段と、
前記状態変化検出手段からの出力を解析してセンサに入力される角速度を検出する角速度検出手段とを備えたことを特徴とする角速度センサ。 - 前記第1部材の前記往復動軸と、第2部材の往復動軸とがほぼ直交する関係になっていることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。
- 磁界中で前記起動手段が前記第1部材に設けられたコイルに交流電流を供給することによって前記第1部材に往復動を生じさせるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の角速度センサ。
- 前記状態変化検出手段が、第2部材に設けられたコイルに電磁誘導によって生じる出力を検出するようになっていることを特徴とする請求項1ないし3に記載の角速度センサ。
- 前記第2部材が前記連結部材を介して前記第1部材を支持しており、さらに、前記第2部材を捩じり変位可能に支持するフレームが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。
- 前記角速度センサが積層およびエッチングを組み合わせた工程によって製造されることを特徴とする請求項1ないし5に記載の角速度センサ。
- 前記第1部材、第2部材、連結部材およびフレームがほぼ同一の平面に沿って延びていることを特徴とする請求項1ないし6に記載の角速度センサ。
- 平面的にみて前記第1部材が略円形を成しており、前記第1部材の外側には、ドーナツ状の前記第2部材が間隙を介して設けられており、該第1部材と第2部材とを連結する連結部材は、第1部材の中心点を通る中央部の位置から連続的に互いに反対方向に延びて前記第2部材の内側に連続しており、この場合、第1部材には、前記連結部材が延びる方向に沿って細長いU字状の切り欠きが設けられており、前記第2部材の外側連続して該第2部材をフレーム部材に連結する細長い連結部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7に記載の角速度センサ。
- 前記第1部材および第2部材には、それぞれ独立したコイルが形成されており、第1部材に形成されたコイルは、交流電源に接続されており、第2部材に形成されたコイルは、前記状態検出手段に接続されていることを特徴とする請求項1ないし8に記載の角速度センサ。
- 角速度センサの製造方法であって、
シリコン材料に絶縁性層を設けた支持層を形成し、
該支持層の上に、導電性層を形成し、
該導電性層をエッチングして、それぞれ独立した第1および第2導電路を形成し、
該形成された導電路を覆うように絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜の側から前記第1導電路を含む第1部分と、前記第2導電路を含む第2部分と、該第1部分と第2部分とを連結する連結部分と、該第2部分と部分的に連結されるフレーム部分が残るように前記シリコン材料をエッチングし、
前記絶縁膜とは反対側から、前記第1導電路を含む第1部分と、前記第2導電路を含む第2部分と、該第1部分と第2部分とを連結する連結部分と、該第2部分と部分的に連結されるフレーム部分および前記第一部分に設けられ前記連結部分とは同一平面にない質量部分が形成されるように前記シリコン材料ををエッチングすることを特徴とする角速度センサの製造方法。 - 前記第1部分の中央下方に支持層が一部が前記質量部分として残るようにエッチングすることを特徴とする請求項10に記載の角速度センサの製造方法。
- 前記フレーム部分の下方に支持層が残るようにエッチングすることを特徴とする請求項10に記載の角速度センサの製造方法。
- 前記第1部分と第2部分とを連結する連結部分が両者の相対的な捩じり変位を許容するトーションバーを構成するように形成されることを特徴とする請求項10記載の角速度センサの製造方法。
- 前記第2部分とフレーム部分とを連結する連結部分が両者の相対的な捩じり変位を許容するトーションバーを構成するように形成されることを特徴とする請求項10記載の角速度センサの製造方法。
- 1つの軸の回りに振動可能な内側ジンバルと、
該内側ジンバルに設けられ、一定の質量を有する質量部と、
前記内側ジンバルの外側に設けられ、前記内側ジンバルの軸とはほぼ直角を成す軸の回りに振動可能な外側ジンバルと、
該内側ジンバルと外側ジンバルを相対的に少なくとも捩じり変位可能に連結するトーションバーと、
前記内側ジンバルに設けられる第1コイルと、
前記外側ジンバルに設けられる第2コイルと、
前記第1コイルに交流電流を供給する電力源と、
前記第2コイルに生じる電気的出力を検出する出力検出手段と、
前記電気的出力に基づいてセンサに作用する角速度を検出する角速度検出手段とを備えたことを特徴とする角速度センサ。 - 角速度センサを用いて角速度を検出する方法であって、
前記角速度センサは、1つの軸の回りに振動可能な内側ジンバルと、
該内側ジンバルに設けられ、一定の質量を有する質量部と、
前記該内側ジンバルの外側に設けられ、前記内側ジンバルの軸とはほぼ直角を成す軸の回りに振動可能な外側ジンバルと、
該内側ジンバルと外側ジンバルを相対的に少なくとも捩じり変位可能に連結するトーションバーと、
前記内側ジンバルに設けられる第1コイルと、
前記外側ジンバルに設けられる第2コイルとを備えており、
磁界中で、前記内側ジンバルの第1コイルに交流電流を供給して、内側ジンバルを振動させ、
これに対応して生じる前記外側ジンバルの第2コイルに生じる電気的出力を検出し、
前記電気的出力に基づいてセンサに作用する角速度を検出することを特徴とする角速度の測定方法。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008039669A (ja) * | 2006-08-09 | 2008-02-21 | Canon Inc | 角速度センサ |
US7573628B2 (en) | 2006-03-29 | 2009-08-11 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Actuator comprising mechanic filter |
JP2010089254A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Honeywell Internatl Inc | Memsデバイスのねじり懸垂のための取付けシステム |
JP2010523954A (ja) * | 2007-04-05 | 2010-07-15 | フラウンホーファー・ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デア・アンゲヴァンテン・フォルシュング・エー・ファウ | 回転速度を測定するためのマイクロメカニクス上の慣性センサー |
CN101876554A (zh) * | 2010-05-31 | 2010-11-03 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 一种用于车速里程传感器的组件以及车速里程传感器 |
-
2002
- 2002-12-12 JP JP2002360451A patent/JP2004191224A/ja active Pending
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