JP3262699B2 - ガス射出成形用の射出成形機 - Google Patents

ガス射出成形用の射出成形機

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JP3262699B2
JP3262699B2 JP27434695A JP27434695A JP3262699B2 JP 3262699 B2 JP3262699 B2 JP 3262699B2 JP 27434695 A JP27434695 A JP 27434695A JP 27434695 A JP27434695 A JP 27434695A JP 3262699 B2 JP3262699 B2 JP 3262699B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1732Control circuits therefor

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型のキャビティ
内に溶融樹脂を射出した後、キャビティ内の樹脂中に高
圧ガスを圧入する、中空射出成形の1種であるガス射出
成形用の射出成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出
し、このキャビティ内の溶融樹脂が固化する前に、溶融
樹脂中に高圧の不活性ガス(通常、窒素ガスが用いられ
る)を圧入するガス射出成形は、樹脂の内部から保圧圧
力を樹脂に付与し、樹脂の表面側をキャビティの内壁面
に押し付けるので、ヒケ等のない良品が成形でき、ま
た、成形品重量も軽減できる。
【0003】溶融樹脂中に注入されるガス圧は、200
〜300kg/cm2 に達する場合もあり、このため従
来は、高圧ガスタンクに高圧ガスを一旦貯え、高圧ガス
タンクから高圧ガスを放出する手法をとるのが一般的で
あった。
【0004】ところで、高圧ガスタンクから高圧ガスを
放出する手法をとる場合には、高圧ガスタンクは嵩張
り、また、比較的大型の高圧ガスタンクは種々の法的規
制を受け、運用が面倒であるという問題があった。ま
た、比較的大型の高圧ガスタンクを個々の射出成形機の
近傍に据え付けると、設備が大型化し、スペースファク
ターが悪いという問題もあった。このため、極めて小容
量の高圧ガスタンクを用いることも考えられるが、こう
すると1ショット毎のガス放出の際に、ガス放出の当初
からガス放出の終期までにガス圧が徐々に低下し、良品
成形が果たせない(何となれば、ガス放出の当初は樹脂
が極めて軟らかく、樹脂からの抵抗は小さいが、樹脂が
固化するに従って樹脂からの抵抗が増大し、大きなガス
圧が必要であるからである)という問題を生じる。
【0005】また、タンクからのガスをコンプレッサー
で圧縮・増圧する手法をとる場合には、ガスを一挙に増
圧しようとすると、コンプレッサーとして遠心式や軸流
式の大型で高価なものを用いる必要があり、したがって
設備が大型化し、コンプレッサーを個々の射出成形機の
近傍に据え付けると、スペースファクターが悪くなると
いう問題が生じる。このため、複数台の射出成形機に兼
用する大型のコンプレッサーを、射出成形機群から離れ
た場所に設置することも考えられるが、こうするとガス
配管が長くなり、安全性等の問題を生じる上、配管長に
よる圧力損も問題となる。
【0006】そこで、本願出願人等は、窒素ガス発生装
置から出力される窒素ガスを、電動サーボモータの駆動
力によって、成形運転の1サイクル毎に昇圧(圧縮)す
るガス昇圧機構を具備したガス射出成形用の射出成形機
を、特願平7−9802号において提案した。この先願
提案によれば、射出成形機の近傍に比較的コンパクトに
設置できて、かつ、低コスト化が可能な高圧ガス供給装
置を提供でき、また、昇圧の駆動源として電動サーボモ
ータを用いているので、保圧行程の圧力フィードバック
制御が容易に行え、良品成形に寄与できるという利点が
ある。さらにまた、エアから窒素ガスを生成する窒素ガ
ス発生装置を用いているので、使用する窒素ガスのラン
ニングコストも安くできるという利点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した特
願平7−9802号による先願提案では、成形運転の1
サイクル毎に、ガス昇圧機構のガス圧縮シリンダによっ
て、窒素ガス発生装置から供給される窒素ガスを保圧初
期設定ガス圧値まで昇圧(圧縮)し、保圧開始タイミン
グに至るとガス昇圧機構から樹脂中へ高圧窒素ガスを圧
入開始して、保圧行程中はガス圧縮シリンダの駆動源で
ある電動サーボモータによって、保圧圧力を圧力フィー
ドバック制御するようにしている。このため、精緻な保
圧圧力の制御が可能で、また、保圧行程の多段圧力制御
も容易に達成できるという利点がある。
【0008】しかしながら、上記したように成形運転の
1サイクル毎に窒素ガスを昇圧する構成をとると、保圧
開始の前には保圧初期設定ガス圧値までの昇圧動作が必
ず完了している必要があり、このためには、ガス昇圧機
構による昇圧動作の開始タイミングを適正なものにしな
ければならない。ところが、上述した先願提案において
は、ガス昇圧機構による昇圧動作の開始タイミングを適
正なものに自動設定することに対しての配慮がなされて
おらず、このため、保圧開始の前に必ず保圧初期設定ガ
ス圧値までの昇圧動作が完了するように、ガス昇圧機構
による昇圧動作の開始タイミングを余裕を持って早目の
タイミングに、オペレータが設定するようになってい
た。
【0009】ところが、このように、ガス昇圧機構によ
る昇圧動作の開始タイミングを余裕を持って早目のタイ
ミングに設定すると、保圧初期設定ガス圧値までへの昇
圧動作の完了タイミングから保圧開始タイミングまでの
待ち時間が長くなり、このため折角昇圧した高圧窒素ガ
スが、上記の待ち時間中にリークする虞が高くなるとい
う指摘があり、また、ガス昇圧機構の動作サイクルの短
縮化を阻害する要因ともなっていた。
【0010】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、ガス昇圧機構による昇圧動作
の開始タイミングを適正なものに自動設定して、保圧初
期設定ガス圧値までへの昇圧動作の完了タイミングから
保圧開始タイミングまでの待ち時間を短縮でき、以っ
て、高圧ガスがリークする虞を低減できるようにするこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、成形運転の1サイクル毎にガスを昇圧す
るガス昇圧機構を具備し、金型のキャビティ内に溶融樹
脂を射出した後、上記キャビティ内の樹脂中に上記ガス
昇圧機構から高圧ガスを圧入するようにしたガス射出成
形用の射出成形機において、少なくとも、2回目の成形
サイクルにおける上記ガス昇圧機構による昇圧動作の開
始タイミングを、1回目の成形サイクルにおける、上記
ガス昇圧機構による保圧初期設定ガス圧値までへのガス
昇圧動作の完了タイミングから保圧開始タイミング(上
記ガス昇圧機構からの樹脂中への高圧ガスの圧入開始タ
イミング)までの実測待ち時間に基づいて、2回目の成
形サイクルにおける待ち時間(保圧初期設定ガス圧値ま
でへのガス昇圧動作の完了タイミングから保圧開始タイ
ミングまでの待ち時間)が所定秒時以下となるように、
自動設定する手段を設ける。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明の実施の1形態例(以下、本例と
称す)に係るガス射出成形用の射出成形機におけるガス
供給装置の構成図である。図1において、1はエア源、
2は窒素ガス発生装置、3,4は逆止弁、5はガス昇圧
機構、6,7はガス圧を検出する圧力センサ、8,9は
ガス圧入制御用の開閉制御弁、10はガス排気制御用の
開閉制御弁、11は固定側金型と可動側金型とで構成さ
れる成形用金型、12は成形用の空間を形づくるキャビ
ティ、13は電動サーボモータ、14はサーボドライ
バ、15はシステムコントローラである。
【0013】エア源1からのエアは、図示していないが
フィルタにより塵を除去され、ミストセパレータにより
水分や油分を除去された後、窒素ガス発生装置2に供給
される。本例では、窒素ガス発生装置2として公知の膜
分離式(フィルタ式)のものを用いており、供給された
エア(空気)から窒素ガスを分離・生成して連続的に出
力する。すなわち、膜分離式の窒素ガス発生装置2は、
空気中の各成分に対して固有の透過速度をもっている中
空糸膜を、多数束ねてなる中空糸膜モジュールを備えて
おり、この中空糸膜モジュールに圧縮エアを連続的に送
り込むことによって、圧縮エアを2つの流れ、つまり、
窒素と他の流れ(酸素,炭酸ガス,他の微量成分)とに
分離し、これによって窒素ガスを分離・生成する構成と
なっている。なお、本例においては、窒素ガス発生装置
2から出力される窒素ガスの圧力は6kgf/cm2
度となるようにされている。
【0014】窒素ガス発生装置2から出力される窒素ガ
スは、逆止弁3を介して、後でその詳細を説明するガス
昇圧機構5に供給され、電動サーボモータ13で駆動制
御されるガス昇圧機構5によって、キャビティ12内の
樹脂中に圧入開始する際の設定圧力(保圧初期設定ガス
圧)まで昇圧される。ガス昇圧機構5から出力される高
圧窒素ガスは、ガス排気制御用の開閉制御弁10を閉じ
た状態でガス圧入制御用の開閉制御弁8,9を同時に開
放することにより、キャビティ12内の図示せぬ樹脂中
に圧入(注入)開始され、これによってガス圧による保
圧行程が開始される。保圧行程期間中も、システムコン
トローラ15からの指令で制御されるサーボドライバ1
4によって、電動サーボモータ13は駆動され続け、こ
れによって、予め設定された保圧条件に見合うようにガ
ス圧値がフィードバック制御される。そして、成形品が
固化した後の排ガスのタイミングに至ると、開閉制御弁
8,9は同時に閉じられ、この後開閉制御弁10を開け
ることにより、窒素ガスは大気中等へ放出される。
【0015】なお、本例では、成形用金型11から樹脂
内に高圧窒素ガスを圧入するようにしているが、高圧窒
素ガスの圧入個所は、射出メカニズムのノズル等であっ
てもよい。
【0016】次に、ガス昇圧機構5について説明する。
本例では、ガス昇圧機構5は、2つの第1のガス圧縮シ
リンダ21と、1つの第2のガス圧縮シリンダ22とを
含むものとなっている。そして、窒素ガス発生装置2か
らの窒素ガスは、逆止弁3を介して、対となった第1の
ガス圧縮シリンダ21の圧縮用室21aへ導入されるよ
うになっている。また、第1のガス圧縮シリンダ21で
昇圧(圧縮)された窒素ガスは、逆止弁4を介して、第
2のガス圧縮シリンダ22の圧縮用室22aへ導入さ
れ、第2のガス圧縮シリンダ22によってさらに昇圧
(圧縮)されるようになっている。
【0017】図1に示すように、電動サーボモータ13
の出力軸にはプーリ23が固着されており、このプーリ
23とプーリ付きナット体24との間には、タイミング
ベルト25が掛け渡されており、電動サーボモータ13
の回転によってプーリ付きナット体24が回転駆動され
るようになっている。プーリ付きナット体24は回転可
能であるも軸方向には変位不能であるように保持されて
おり、このプーリ付きナット体24にボールネジ26が
螺合されて、プーリ付きナット体24の回転でボールネ
ジ26が軸方向に移動するようになっている。つまり、
公知のボールネジ機構で、電動サーボモータ13の回転
を直線運動に変換する回転→直線運動変換メカニズムが
構成されている。
【0018】上記ボールネジ26には、第2のガス圧縮
シリンダ22のピストン体22bが必要に応じ適宜連結
機構を介して連結されていると共に、連結部材27,2
8を介して第1のガス圧縮シリンダ21のピストン体2
1bが連結されている。したがって、電動サーボモータ
13が第1の方向に回転して、ボールネジ26が図示A
方向に駆動されると、第1のガス圧縮シリンダ21の圧
縮用室21a内の窒素ガスは、ピストン体21bによっ
て圧縮されて昇圧され、第2のガス圧縮シリンダ22の
圧縮用室22a内へ逆止弁4を介して導入される。
【0019】また、電動サーボモータ13が第2の方向
に回転して、ボールネジ26が図示B方向に駆動される
と、第1のガス圧縮シリンダ21から第2のガス圧縮シ
リンダ22の圧縮用室22a内へ導入された窒素ガス
は、ピストン体22bによって圧縮されて、さらに昇圧
されるようになっている。
【0020】ここで、本例においては、第1のガス圧縮
シリンダ21の圧縮用室21aには、この圧縮用室21
a内が所定の容量をもち且つ圧縮用室21a内が略空の
状態で、窒素ガス発生装置2から窒素ガスが導入開始さ
れ、前記圧力センサ6の検出情報により、圧縮用室21
a内の圧力PA が6kgf/cm2 以上となった時点
で、第1のガス圧縮シリンダ21のピストン体21bに
よるガス昇圧動作が開始されるようになっている。
【0021】また、本例においては、第2のガス圧縮シ
リンダ22のピストン体22bの動作は、圧力フィード
バック制御によってコントロールされるようになってお
り、保圧行程の前には、第2のガス圧縮シリンダ22の
圧縮用室22a内の窒素ガスは、保圧初期設定ガス圧ま
で昇圧されて、保圧開始タイミングまでこの保圧初期設
定ガス圧を維持するようになっている。また、保圧行程
に入ると、オペレータが設定した保圧行程のガス圧制御
条件値に基づき、第2のガス圧縮シリンダ22のピスト
ン体22b(すなわち、電動サーボモータ13)は、第
2のガス圧縮シリンダ22の出力するガス圧値が設定保
圧値に倣うように圧力フィードバック制御される。なお
本例においては、圧力センサ7の検出情報を用いて圧力
フィードバック制御するようにしているが、電動サーボ
モータ13の駆動電流を実測することによって、ガス圧
に対応する実測トルク値を得、これによって圧力フィー
ドバック制御を行うようにしてもよい。
【0022】次に、本例による動作の1例を、図2のフ
ローチャートを用いて説明する。先ず、動作説明の前提
として、例えば、図3のように保圧行程のガス圧(保圧
圧力)が設定されているものとする。図3に示した例で
は、時間軸に沿って設定ガス圧は3段に設定されてお
り、保圧初期設定ガス圧(樹脂中に圧入開始する際の設
定ガス圧)がP0 で、保圧の最大設定ガス圧がPMAX
あるものとする。
【0023】連続成形運転が開始されると、先ず、ステ
ップST1において、今回の成形サイクルにおけるガス
昇圧機構5の昇圧動作の開始タイミングTA を設定し、
ステップST2へ進む。この開始タイミングTA は、1
成形サイクル中の適宜の基準時点(例えば、計量開始時
点など)からの経過秒時として設定され、初回(1回
目)の成形サイクルにおいてはTA は0secとされ、
2回目以降の成形サイクルにおいてはTA は後述するよ
うに設定される。
【0024】ステップST2では、圧力センサ6の検出
情報により、第1のガス圧縮シリンダ21の圧縮用室2
1a内の圧力PA が一定圧力(ここでは、6kgf/c
2)以上となったか否かが問われ、YESならステッ
プST3へ進む。ステップST3では、上記の基準時点
から見た開始タイミングTA に至ったか否かが問われ、
YESならステップST4へ進む。1回目の成形サイク
ルにおいてはTA は0secであるので、直ちにステッ
プST4へ進み、2回目以降の成形サイクルにおいては
所定秒時を経た後ステップST4へ進む。
【0025】ステップST4では、第1のガス圧縮シリ
ンダ21のピストン体21bによるガス昇圧動作が行わ
れて、ピストン体21bは圧縮限界位置まで駆動され、
これによって、昇圧された窒素ガスが逆止弁4を介して
第2のガス圧縮シリンダ22の圧縮用室22aに送り込
まれる。なおこの際、第1のガス圧縮シリンダ21の圧
縮用室21a内に一定の圧力(ここでは、6kgf/c
2 )が立った状態から、第1のガス圧縮シリンダ21
による昇圧動作が行われるので、再現性のよい安定した
昇圧動作が行われ、第2のガス圧縮シリンダ22への安
定ガス供給が達成されることになる。
【0026】ステップST4に続くステップST5で
は、図3に示した保圧の最大設定ガス圧PMAX が、所定
圧力値(ここでは、250kgf/cm2 )以上の値で
あるか否かが問われ、YESならステップST6へ進
み、NOならステップST11へ進む。ここで、ステッ
プST5の判断処理ステップを設けている所以は、次の
ような不具合を解消し、最大設定ガス圧PMAX の如何に
応じて、効率的な最適昇圧制御を達成するためである。
【0027】すなわち、保圧の最大設定ガス圧PMAX
大きくなればなるほど、第2のガス圧縮シリンダ22の
ピストン体22bの圧縮ストロークは圧縮限界位置に近
づくが、樹脂中に圧入されるガス容量はこれに反比例し
て少なくなり、本例のようにガス昇圧機構5をコンパク
トなものにしている場合には、樹脂中への供給ガス容量
が不足することが考えられる(勿論、第1,第2のガス
圧縮シリンダ21,22を大型化すれば、このような事
態は回避できるが、コンパクトなガス昇圧機構5である
ことの種々のメリットがなくなる上、ピストン体のスト
ロークが長くなりパッキン寿命も短命化する)。そこで
本例では、保圧の最大設定ガス圧PMAXの値に応じてケ
ース分けして、最大設定ガス圧PMAX が所定圧力値(こ
こでは、250kgf/cm2 )以上の値である場合に
は、第1のガス圧縮シリンダ21に2回昇圧動作を行わ
せ、2回の昇圧動作による圧縮窒素ガスを第2のガス圧
縮シリンダ22に送り込むようにしている。
【0028】ステップST6に進むと、第2のガス圧縮
シリンダ22のピストン体22bによる、圧力フィード
バック制御に基づくガス昇圧動作が行われ、ステップS
T7へ進む。ステップST7では、第2のガス圧縮シリ
ンダ22の圧縮用室22a内のガスの圧力PB が一定値
(ここでは、86kgf/cm2 )以上の値となったか
否かが問われ、YESならステップST8へ進み、NO
ならステップST6に戻る。ステップST8ではガス昇
圧機構5(電動サーボモータ13)の動作が一時停止さ
れてステップST9へ進む。ステップST9では、再
び、第1のガス圧縮シリンダ21の圧縮用室21a内の
圧力PA が6kgf/cm2 以上となったか否かが問わ
れ、YESならステップST10へ進む。ステップST
10では、第1のガス圧縮シリンダ21のピストン体2
1bによるガス昇圧動作が行われて、ピストン体21b
は圧縮限界位置まで駆動され、これによって、昇圧され
た窒素ガスが、逆止弁4を介して再び第2のガス圧縮シ
リンダ22の圧縮用室22aに送り込まれる。そして、
ステップST10の後はステップST11へ進む。
【0029】ステップST11では、第2のガス圧縮シ
リンダ22のピストン体22bによる、圧力フィードバ
ック制御に基づくガス昇圧動作が行われ、第2のガス圧
縮シリンダ22の圧縮用室22a内のガスの圧力が、図
3の保圧初期設定ガス圧P0となるまで昇圧されて、ス
テップST12へ進む(なお、圧力フィードバック制御
による保圧初期設定ガス圧P0 の維持は、保圧開始タイ
ミングまで継続される)。
【0030】ステップST12では、保圧開始のタイミ
ングに至ったか否かが問われ、YESとなるとステップ
ST13,ST14へ進む。ステップST13では、第
2のガス圧縮シリンダ22による保圧初期設定ガス圧P
0 への昇圧完了タイミングから保圧開始タイミングまで
の待ち時間(実測待ち時間)T0 が測定され、次の成形
サイクルにおける前記した開始タイミングTA の算出・
設定のためのデータとしてシステムコントローラ15に
取り込まれる。また、ステップST14では、保圧動作
が行われ、第2のガス圧縮シリンダ22(電動サーボモ
ータ13)を駆動制御することによって、図3のように
設定された保圧圧力条件に倣うようにガス圧値がフィー
ドバック制御され、ステップST15へ進む。
【0031】ステップST15では、保圧行程が終了し
たか否かが問われ、YESとなるとステップST16へ
進み、ステップST16では、成形運転を停止するか否
かが問われ、成形運転を続行する場合には、前記ステッ
プST1へ戻る。
【0032】2回目以降のステップST1においては、
前回の成形サイクルのステップST13で計測した実測
待ち時間T0 を用いて、システムコントローラ15は、
今回の成形サイクルにおける前記した開始タイミングT
A の算出・設定を、次のように行う。すなわち、システ
ムコントローラ15に予め内部設定された安全のための
余裕時間をΔTとしたとき、先ず、 TB=(T0−ΔT) ……式 上記の式によってTB を求め、このTB と前回の成形
サイクルの開始タイミング値TA’ とを用いて、今回の
成形サイクルの開始タイミング値TA を、 TA=(TA’+TB) ……式 上記の式によって算出して、これを今回の成形サイク
ルにおける開始タイミング値TA として、更新設定す
る。
【0033】例えば、1回目の成形サイクルで計測した
実測待ち時間T0 が5secであるとし、余裕時間ΔT
が1secであるとした場合には、式からTB は4s
ecとなり、1回目の成形サイクルではTA’ は0se
cであるので、2回目の成形サイクルにおける開始タイ
ミング値TA は、式から4secとなる。すなわち、
成形サイクル中の適宜の基準時点からの経過秒時として
の開始タイミングTAは、2回目の成形サイクルでは4
secとして設定され、言い換えると、1回目の成形サ
イクルと比べると4secだけ遅れたタイミングに設定
される。
【0034】したがって、2回目の成形サイクルが1回
目の成形サイクルと同様に行われるなら、2回目の成形
サイクルのステップST13で計測した実測待ち時間T
0 は、余裕時間ΔTと一致する1secとなる。よっ
て、第2のガス圧縮シリンダ22による保圧初期設定ガ
ス圧P0 への昇圧完了タイミングから保圧開始タイミン
グまでの待ち時間が可及的に低減でき、この待ち時間中
に高圧ガスがリークする虞を可及的に抑止することが可
能となり、また、ガス昇圧機構5の動作サイクルの短縮
化も達成でき、総じて省エネルギー化を図ることが可能
となる。
【0035】なお、前記の余裕時間ΔTは、適宜の値が
選択可能であり、余裕時間ΔTを小さく設定すればする
ほど、上述した実測待ち時間T0 を小さくできる。ま
た、本例では成形サイクル毎に、開始タイミング値TA
を算出・設定するようにしているが、2回目の成形サイ
クルで開始タイミング値TA を算出・設定した後は、開
始タイミング値TA を固定するようにしても差し支えな
い。
【0036】以上、本発明を図示した実施の形態によっ
て説明したが、当業者には本発明の精神を逸脱しない範
囲で種々の変形が可能であることは言うまでもなく、例
えば、樹脂中に圧入するガスは窒素ガス以外の不活性ガ
スであっても、場合によっては空気(エア)であっても
差し支えない。また、ガス圧縮機構として第1,第2の
ガス圧縮シリンダによってガス圧を2段に分けて昇圧す
る構成を示したが、ガス圧縮機構は、成形運転の1サイ
クル毎にガスを昇圧するメカニズムをとるものであれ
ば、1段のみでガスを昇圧する構成であっても、本発明
は適用可能である。
【0037】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、成形運転
の1サイクル毎にガスを昇圧するガス昇圧機構を具備
し、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出した後、キャ
ビティ内の樹脂中にガス昇圧機構から高圧ガスを圧入す
るようにしたガス射出成形用の射出成形機において、ガ
ス昇圧機構による昇圧動作の開始タイミングを適正なも
のに自動設定し得て、保圧初期設定ガス圧値までへの昇
圧動作の完了タイミングから保圧開始タイミングまでの
待ち時間を短縮でき、以って、高圧ガスがリークする虞
を低減できという、該種ガス射出成形用の射出成形機に
あって顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態例に係るガス射出成形用
の射出成形機におけるガス供給装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の1形態例に係るガス射出成形用
の射出成形機における動作を説明するためのフローチャ
ート図である。
【図3】本発明の実施の1形態例に係るガス射出成形用
の射出成形機における、保圧行程の設定ガス圧条件の1
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エア源 2 窒素ガス発生装置 3,4 逆止弁 5 ガス昇圧機構 6,7 圧力センサ 8,9 ガス圧入制御用の開閉制御弁 10 ガス排気制御用の開閉制御弁 11 成形用金型 12 キャビティ 13 電動サーボモータ 14 サーボドライバ 15 システムコントローラ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形運転の1サイクル毎にガスを昇圧す
    るガス昇圧機構を具備し、金型のキャビティ内に溶融樹
    脂を射出した後、上記キャビティ内の樹脂中に上記ガス
    昇圧機構から高圧ガスを圧入するようにしたガス射出成
    形用の射出成形機であって、 少なくとも、2回目の成形サイクルにおける上記ガス昇
    圧機構による昇圧動作の開始タイミングを、1回目の成
    形サイクルにおける、上記ガス昇圧機構による保圧初期
    設定ガス圧値までへのガス昇圧動作の完了タイミングか
    ら保圧開始タイミング(上記ガス昇圧機構からの樹脂中
    への高圧ガスの圧入開始タイミング)までの実測待ち時
    間に基づいて、自動設定する手段を設けたことを特徴と
    するガス射出成形用の射出成形
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 次回の成形サイクルにおける前記ガス昇圧機構による昇
    圧動作の開始タイミングを、今回の成形サイクルにおけ
    る、前記ガス昇圧機構による保圧初期設定ガス圧値まで
    へのガス昇圧動作の完了タイミングから保圧開始タイミ
    ングまでの実測待ち時間に基づいて、1サイクル毎に自
    動設定するようにしたことを特徴とするガス射出成形用
    の射出成形
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載において、 前記ガス昇圧機構による保圧初期設定ガス圧値までへの
    ガス昇圧動作の完了タイミングから保圧開始タイミング
    までの待ち時間が所定秒時以下となるように、前記ガス
    昇圧機構による昇圧動作の開始タイミングを自動設定す
    るようにしたことを特徴とするガス射出成形用の射出成
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