JP3255831B2 - ガス射出成形用の射出成形機におけるガス供給装置 - Google Patents

ガス射出成形用の射出成形機におけるガス供給装置

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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1732Control circuits therefor

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型のキャビティ
内に溶融樹脂を射出すると共に、キャビティ内の樹脂中
に高圧ガスを圧入する、中空射出成形の1種であるガス
射出成形用の射出成形機におけるガス供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出
し、このキャビティ内の溶融樹脂が固化する前に、溶融
樹脂中に高圧の不活性ガス(通常、窒素ガスが用いられ
る)を圧入するガス射出成形は、樹脂の内部から保圧圧
力を樹脂に付与し、樹脂の表面側をキャビティの内壁面
に押し付けるので、ヒケ等のない良品が成形でき、ま
た、成形品重量も軽減できる。
【0003】溶融樹脂中に注入されるガス圧は、200
〜300kg/cm2 に達する場合もあり、このため従
来は、高圧ガスタンクに高圧ガスを一旦貯え、高圧ガス
タンクから高圧ガスを放出する手法をとるのが一般的で
あった。
【0004】ところで、高圧ガスタンクから高圧ガスを
放出する手法をとる場合には、高圧ガスタンクは嵩張
り、また、比較的大型の高圧ガスタンクは種々の法的規
制を受け、運用が面倒であるという問題があった。ま
た、比較的大型の高圧ガスタンクを個々の射出成形機の
近傍に据え付けると、設備が大型化し、スペースファク
ターが悪いという問題もあった。このため、極めて小容
量の高圧ガスタンクを用いることも考えられるが、こう
すると1ショット毎のガス放出の際に、ガス放出の当初
からガス放出の終期までにガス圧が徐々に低下し、良品
成形が果たせない(何となれば、ガス放出の当初は樹脂
が極めて軟らかく、樹脂からの抵抗は小さいが、樹脂が
固化するに従って樹脂からの抵抗が増大し、大きなガス
圧が必要であるからである)という問題を生じる。
【0005】また、タンクからのガスをコンプレッサー
で圧縮・増圧する手法をとる場合には、ガスを一挙に増
圧しようとすると、コンプレッサーとして遠心式や軸流
式の大型で高価なものを用いる必要があり、したがって
設備が大型化し、コンプレッサーを個々の射出成形機の
近傍に据え付けると、スペースファクターが悪くなると
いう問題が生じる。このため、複数台の射出成形機に兼
用する大型のコンプレッサーを、射出成形機群から離れ
た場所に設置することも考えられるが、こうするとガス
配管が長くなり、安全性等の問題を生じる上、配管長に
よる圧力損も問題となる。
【0006】そこで、本願出願人等は、窒素ガス発生装
置から出力される窒素ガスを、電動サーボモータの駆動
力によって成形運転の1サイクル毎に昇圧する、ガス圧
縮シリンダによるガス昇圧機構を具備したガス射出成形
用の射出成形機を、特願平7−9802号において提案
した。この先願提案によれば、射出成形機の近傍に比較
的コンパクトに設置できて、かつ、低コスト化が可能な
高圧ガス供給装置を提供でき、また、昇圧の駆動源とし
て電動サーボモータを用いているので、圧力フィードバ
ック制御が容易に行え、良品成形に寄与できるという利
点がある。さらにまた、エアから窒素ガスを生成する窒
素ガス発生装置を用いているので、使用する窒素ガスの
ランニングコストも安くできるという利点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した特
願平7−9802号による先願提案では、比較的小規模
の窒素ガス発生装置を用いてエアから窒素ガスを発生さ
せ、この窒素ガスを成形運転の1サイクル毎に昇圧して
用いるようにしているため、窒素ガスのランニングコス
トが安く、かつ、取り扱う高圧窒素ガスの容量が少ない
ので、法的規制も少なくなって運用が容易であるという
メリットがある反面、次のような問題を生じた。
【0008】つまり、ガス圧縮シリンダによって窒素ガ
スを成形運転の1サイクル毎に昇圧して、この昇圧した
高圧窒素ガスを、金型のガス圧入口の手前に設けた圧入
制御用の開閉制御弁を開放することにより、金型内の樹
脂中に圧入するようにしているため、ガス圧縮シリンダ
による昇圧動作のたびに、ガス圧縮シリンダの圧縮用室
内の窒素ガス、並びに、金型のガス圧入口の近傍に設け
た圧入制御用の開閉制御弁とガス圧縮機構のガス出口と
の間のガス管路内の窒素ガスを、共にガス圧縮シリンダ
によって昇圧しなければならず、昇圧動作のエネルギー
ロスが大きいという問題があった。
【0009】何となれば、先にも述べたように、前記先
願提案では取り扱う高圧窒素ガスの容量が少ないので、
ガス圧縮シリンダとしては小型でスペース効率のよいも
のを用いている。したがって、ガス圧縮シリンダの圧縮
用室内の圧縮前の容量Aに対し、圧入制御用の開閉制御
弁とガス圧縮機構のガス出口との間のガス管路の容量B
が無視できない大きさとなり(例えば、容量Bが容量A
の数10%以上に達し)、成形運転の1サイクル毎に、
ガス圧縮シリンダがA+Bの容量の窒素ガスを同時に昇
圧するということは、昇圧動作毎のエネルギーに無駄が
多いという問題があった。
【0010】したがって、本発明の解決すべき技術的課
題は上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあ
り、その目的とするところは、窒素ガス発生装置から供
給される窒素ガスを、成形運転の1サイクル毎に昇圧す
るガス圧縮シリンダをもつガス圧縮機構を具備した、ガ
ス射出成形用の射出成形機において、昇圧動作のエネル
ギーロスを可及的に低減可能とすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出す
るとともに、キャビティ内の樹脂中に高圧の窒素ガスを
圧入するように構成され、エアから窒素ガスを分離・生
成する窒素ガス発生装置と、該窒素ガス発生装置から供
給される窒素ガスを成形運転の1サイクル毎に昇圧する
ガス圧縮シリンダをもつガス圧縮機構と、樹脂中へのガ
ス圧入口とガス圧縮機構のガス出口との間を結ぶガス管
路とを具備した、ガス射出成形用の射出成形機における
ガス供給装置において、上記したガス管路におけるガス
圧縮機構のガス出口の近傍に配設された第1の開閉制御
弁と、上記したガス管路における樹脂中へのガス圧入口
の近傍に配設された第2の開閉制御弁とを設け、第1の
開閉制御弁と第2の開閉制御弁との間のガス管路に、昇
圧された高圧窒素ガスを閉じ込めることにより、第1の
開閉制御弁と第2の開閉制御弁との間のガス管路を管路
タンクとして用いるように、構成される。
【0012】樹脂中へのガス圧入口とガス圧縮機構のガ
ス出口との間のガス管路における、ガス圧縮機構のガス
出口の近傍と樹脂中へのガス圧入口の近傍とに第1の開
閉制御弁と第2の開閉制御弁をそれぞれ設け、連続成形
運転に先立って、ガス圧縮機構により所定圧力まで昇圧
した高圧窒素ガスを、第1の開閉制御弁と第2の開閉制
御弁との間のガス管路に閉じ込めて、このガス管路を管
路タンクとして用いる。そして、連続成形運転時には、
例えば、この第1,第2の開閉制御弁を連動させて両者
を同時に開放または閉鎖するように制御する。すなわ
ち、ガス圧縮機構のガス圧縮シリンダによる昇圧動作時
には、第1,第2の開閉制御弁を共に閉じた状態で、ガ
ス圧縮シリンダの圧縮用室内の窒素ガスを昇圧し、高圧
窒素ガスの樹脂中への圧入動作時には、第1,第2の開
閉制御弁を共に同時に開放して、第1の開閉制御弁と第
2の開閉制御弁との間のガス管路に蓄えられた高圧窒素
ガス、および、ガス圧縮シリンダの圧縮用室内で昇圧さ
れた高圧窒素ガスを、金型のキャビティ内の樹脂中に圧
入する。また、樹脂中からの高圧窒素ガスの排気タイミ
ングの直前のタイミングに至ると、第1,第2の開閉制
御弁を共に同時に閉鎖して、高圧窒素ガスを第1の開閉
制御弁と第2の開閉制御弁との間のガス管路に閉じ込め
て、次の成形サイクルに備える。
【0013】したがって、前記した従来技術のように、
成形運転の1サイクル毎に、ガス圧縮シリンダが前記し
たA+Bの容量の窒素ガスを同時に昇圧する必要がなく
なり、前記した容量Aだけを昇圧すればよいので、昇圧
動作のエネルギーロスが可及的に低減でき、以って、省
エネルギー化を達成でき、また、ガス圧縮シリンダをよ
り一層小型化することも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明の実施の1形態例(以下、本例と
称す)に係るガス射出成形用の射出成形機におけるガス
供給装置の構成図である。図1において、1はエア源、
2は窒素ガス発生装置、3,4は逆止弁、5はガス昇圧
機構、6は電動サーボモータ、7は圧力計、8はガス圧
入制御用の第1の開閉制御弁、9はガス圧入制御用の第
2の開閉制御弁、10はガス排気制御用の開閉制御弁、
11は固定側金型と可動側金型とで構成される成形用金
型、12は成形用の空間を形づくるキャビティである。
また、13は、ガス昇圧機構5のガス出口と成形用金型
11のガス圧入口との間を結ぶガス管路で、このガス管
路13におけるガス昇圧機構5のガス出口の近傍に第1
の開閉制御弁8が配置され、ガス管路13における成形
用金型11のガス圧入口の近傍に第2の開閉制御弁9が
配置されている。なお、13aは、第1の開閉制御弁8
と第2の開閉制御弁9との間の弁間ガス管路を示し、こ
の弁間ガス管路13aは後述するように管路タンクとし
て機能する。
【0015】図1に示す構成において、エア源1からの
エアは、図示していないがフィルタにより塵を除去さ
れ、ミストセパレータにより水分や油分を除去された
後、窒素ガス発生装置2に供給される。本例では、窒素
ガス発生装置2として公知の膜分離式(フィルタ式)の
ものを用いており、供給されたエア(空気)から窒素ガ
スを分離・生成して連続的に出力する。すなわち、膜分
離式の窒素ガス発生装置2は、空気中の各成分に対して
固有の透過速度をもっている中空糸膜を、多数束ねてな
る中空糸膜モジュールを備えており、この中空糸膜モジ
ュールに圧縮エアを連続的に送り込むことによって、圧
縮エアを2つの流れ、つまり、窒素と他の流れ(酸素,
炭酸ガス,他の微量成分)とに分離し、これによって窒
素ガスを分離・生成する構成となっている。なお、エア
源1から供給されるエアの圧力は5kg/cm2 程度と
され、窒素ガス発生装置2から出される窒素ガスの圧力
は3kg/cm2 程度となるようにされている。
【0016】窒素ガス発生装置2から出力される窒素ガ
スは、逆止弁3を介して、後でその詳細を説明するガス
昇圧機構5に供給され、電動サーボモータ6で駆動制御
されるガス昇圧機構5によって、キャビティ12内の樹
脂中に圧入する設定圧力まで昇圧(圧縮)される。連続
成形運転におけるガス昇圧機構5による昇圧動作時に
は、ガス圧入制御用の第1,第2の開閉制御弁8,9は
共に閉鎖されており、ガス昇圧機構5内部の窒素ガスが
昇圧される。このとき、前記第1の開閉制御弁8と第2
の開閉制御弁9との間の弁間ガス管路13aには、既に
所定圧力まで昇圧された高圧窒素ガスが閉じ込められて
いる。
【0017】ガス昇圧機構5から出力される高圧窒素ガ
ス、および弁間ガス管路13a内の高圧窒素ガスは、ガ
ス排気制御用の開閉制御弁10を閉じた状態で、ガス圧
入制御用の第1,第2の開閉制御弁8,9を同時に開放
することにより、キャビティ12内の図示せぬ樹脂中に
圧入(注入)される。また、成形品が固化した後の排ガ
スのタイミングの直前に至ると、第1,第2の開閉制御
弁8,9は同時に閉じられて、これによって弁間ガス管
路13a内に高圧窒素ガスが閉じ込められ、この後ガス
排気制御用の開閉制御弁10を開けることにより、窒素
ガスは大気中等へ放出される。なお、本例では、成形用
金型11から樹脂内に高圧窒素ガスを圧入するようにし
ているが、高圧窒素ガスの圧入個所は、射出メカニズム
のノズル等であってもよい。
【0018】次に、ガス昇圧機構5について説明する。
本例では、ガス昇圧機構5は、2つの第1のガス圧縮シ
リンダ21と、1つの第2のガス圧縮シリンダ22とを
含むものとなっており、窒素ガス発生装置2からの窒素
ガスは、逆止弁3を介して、対となった第1のガス圧縮
シリンダ21の圧縮用室21aへ導入されるようになっ
ている。また、第1のガス圧縮シリンダ21で昇圧(圧
縮)された窒素ガスは、逆止弁4を介して、第2のガス
圧縮シリンダ22の圧縮用室22aへ導入され、第2の
ガス圧縮シリンダ22によってさらに昇圧(圧縮)され
るようになっている。
【0019】図1に示すように、電動サーボモータ6の
出力軸にはプーリ23が固着されており、このプーリ2
3とプーリ付きナット体24との間には、タイミングベ
ルト25が掛け渡されており、電動サーボモータ6の回
転によってプーリ付きナット体24が回転駆動されるよ
うになっている。プーリ付きナット体24は回転可能で
あるも軸方向には変位不能であるように保持されてお
り、このプーリ付きナット体24にボールネジ26が螺
合されて、プーリ付きナット体24の回転でボールネジ
26が軸方向に移動するようになっている。つまり、公
知のボールネジ機構で、電動サーボモータ6の回転を直
線運動に変換する回転→直線運動変換メカニズムが構成
されている。
【0020】上記ボールネジ26には、第2のガス圧縮
シリンダ22のピストン体22bが必要に応じ適宜連結
機構を介して連結されていると共に、連結部材27,2
8を介して第1のガス圧縮シリンダ21のピストン体2
1bが連結されている。したがって、電動サーボモータ
6が第1の方向に回転して、ボールネジ26が図示A方
向に駆動されると、第1のガス圧縮シリンダ21の圧縮
用室21a内の窒素ガスは、ピストン体21bによって
圧縮されて昇圧され、第2のガス圧縮シリンダ22の圧
縮用室22a内へ逆止弁4を介して導入される。本例で
は、第1のガス圧縮シリンダ21によって、窒素ガスの
圧力を3kg/cm2 程度から30kg/cm2 程度ま
で昇圧させるように、構成されている。
【0021】また、電動サーボモータ6が第2の方向に
回転して、ボールネジ26が図示B方向に駆動される
と、第1のガス圧縮シリンダ21から第2のガス圧縮シ
リンダ22の圧縮用室22a内へ導入された窒素ガス
は、ピストン体22bによって圧縮されて、さらに昇圧
されるようになっている。第2のガス圧縮シリンダ22
による圧縮動作前には30kg/cm2 であるガス圧
は、ピストン体22bの圧縮ストロークが大きくなる程
増大し、また、圧縮ストロークが大きくなる程、圧縮用
室22a内のガス容積(ガス量)は小さくなる。本例に
おいては、キャビティ12内の固化前の樹脂中には、1
00kg/cm2 〜270kg/cm2 の範囲の高圧窒
素ガスを圧入することを想定している。
【0022】ここで、圧縮用室22a内のガス圧の正確
な値は、前記圧力計7で検知可能であるので、本例で
は、この検出情報を取り込んだマシンの図示せぬシステ
ムコントローラは、オペレータが設定したガス圧入行程
時のガス圧力条件値に基づき、第2のガス圧縮シリンダ
22による昇圧動作時には、図示せぬサーボアンプを介
して、電動サーボモータ6を圧力フィードバック制御す
るようになっている。
【0023】なお本例では、樹脂中へ圧入する高圧窒素
ガスのガス量の正確な計量は行わず、設定されたガス圧
値と実測ガス圧値とが一致するように、フィードバック
制御によりサーボモータ6を駆動するようにしている。
こうする所以は、そもそも樹脂中へのガス圧入は、スク
リュー等によってクッション樹脂を介して保圧圧力をか
ける動作に代替するものであり、圧力制御が最も優先す
べき制御項目であるという観点によるものである。この
ような制御を行っても、樹脂中へ圧入される高圧窒素ガ
スの量は、略安定することが実験によって確認された。
【0024】上述した説明から概ね明らかであるが、次
に本例の動作を説明する。先ず、連続成形運転に先立つ
試ショット運転の当初のショットサイクルにおいて、ガ
ス圧入制御用の第1,第2の開閉制御弁8,9を共に閉
じた状態で、窒素ガス発生装置2から出力された窒素ガ
スを第1のガス圧縮シリンダ21で昇圧して、第2のガ
ス圧縮シリンダ22の圧縮用室22aへ送り込む。この
際、第2のガス圧縮シリンダ22の圧縮用室22aへ送
り込むガス量は、次のサイクル以降において第1のガス
圧縮シリンダ21から圧縮用室22aへ送り込むガス量
よりも所定量だけ多く設定される。次に、ガス圧入制御
用の第1の開閉制御弁8は開放し、第2の開閉制御弁9
は閉じた状態で、第2のガス圧縮シリンダ22によっ
て、圧縮用室22a内および前記した弁間ガス管路13
a内の窒素ガスを、樹脂中へのガス圧入行程初期のガス
圧設定値となるまで昇圧する。
【0025】そして、この試ショット運転の当初サイク
ルにおけるガス圧入タイミングに至ると、マシンの図示
せぬシステムコントローラは、第1の開閉制御弁8を開
放状態に維持したまま、第2の開閉制御弁9を閉鎖から
開放へと制御する。これによって、金型11のキャビテ
ィ12内の固化前の樹脂中に高圧窒素ガスが圧入され、
システムコントローラはこのガス圧入行程を、電動サー
ボモータ6を圧力フィードバック制御することによっ
て、圧入窒素ガスによる保圧圧力が設定条件に倣うよう
に制御する。この後、排ガスのタイミングの直前に至る
と、マシンシステムコントローラは、第1,第2の開閉
制御弁8,9を同時に閉塞制御して、弁間ガス管路13
a内に所定圧力の高圧窒素ガスを閉じ込め、これによっ
て、弁間ガス管路13aは管路タンクとして機能させ
て、次のショットサイクルに備えさせる。然る後、ガス
排気制御用の開閉制御弁10が開放され、樹脂中の高圧
窒素ガスが大気中等へと放出される。
【0026】上記試ショット運転の2回目以降のサイク
ル、および、連続成形運転に入ると、ガス圧入制御用の
第1,第2の開閉制御弁8,9は連動して同時に開放ま
たは閉鎖するように制御される。すなわち、第1のガス
圧縮シリンダ21による昇圧動作時、並びに第2のガス
圧縮シリンダ22による昇圧動作時には、第1,第2の
開閉制御弁8,9は閉じられており、第2のガス圧縮シ
リンダ22による昇圧動作によって、圧縮用室22a内
の窒素ガスが、樹脂中へのガス圧入行程初期のガス圧設
定値となるまで昇圧される(圧縮用室22a内の窒素ガ
スが、既に弁間ガス管路13a内に蓄えられている高圧
窒素ガスと略同程度の圧力となるまで昇圧される)。
【0027】そして、前記キャビティ12中への高圧窒
素ガスの圧入(注入)タイミングに至ると、ガス圧入制
御用の第1,第2の開閉制御弁8,9は同時に開放さ
れ、これによって、弁間ガス管路13a内に蓄えられた
高圧窒素ガス、および、第2のガス圧縮シリンダ22の
圧縮用室22a内の昇圧された高圧窒素ガスが、キャビ
ティ12内の樹脂中に圧入される。この高圧窒素ガスに
よる保圧圧力の付与時には、前記電動サーボモータ6が
圧力フィードバック制御されている。
【0028】次に、樹脂中からの高圧窒素ガスの排気タ
イミングの直前のタイミングに至ると、先と同様に、ガ
ス圧入制御用の第1,第2の開閉制御弁8,9は同時に
閉鎖され、これによって、第1の開閉制御弁8と第2の
開閉制御弁9との間の弁間ガス管路13a内に、高圧窒
素ガスが閉じ込められて、次ショットに備えられる。こ
の後、先と同様に、ガス排気制御用の開閉制御弁10が
開放されて、樹脂中の窒素ガスは大気中等へ放出される
ことになる。連続成形運転時には、上述した動作が繰り
返される。
【0029】本例において、第2のガス圧縮シリンダ2
2の圧縮用室22aの容量をAとし、弁間ガス管路13
aの容量をBとしたとき(但し、若干の短い管路の容量
は無視している)、容量Bは容量Aの数10%程度であ
ることが、樹脂中へのガス圧入の応答性を勘案すると好
ましい。いずれにせよ、本例では成形運転の1サイクル
毎に略容量Aだけを昇圧すればよいので、前記した従来
技術のように、成形運転の1サイクル毎にA+Bの容量
を同時に昇圧する必要がなくなり、昇圧動作のエネルギ
ーロスが可及的に低減でき、以って、省エネルギー化を
達成でき、また、ガス圧縮シリンダをより一層小型化す
ることも可能となる。
【0030】なお、上述した動作例は、排気タイミング
直前の樹脂中のガス圧(保圧終期の保圧ガス圧値)が、
樹脂中へのガス圧入行程初期(保圧初期)のガス圧設定
値と略等しいことを前提として説明したが、排気タイミ
ング直前の樹脂中のガス圧が、樹脂中へのガス圧入行程
初期のガス圧設定値よりも低いケースもあり得る。そこ
でこの場合には、排気タイミングの直前に至ると、ガス
圧入制御用の2つの開閉制御弁のうちの一方の開閉制御
弁9のみを閉じ、然る後、ガス排気制御用の開閉制御弁
10を開放して、樹脂中の窒素ガスを大気中等へ放出す
る。この窒素ガスの放出と同時に、第2のガス圧縮シリ
ンダ22によって窒素ガスの圧縮動作を行って、圧縮用
室22aおよび弁間ガス管路13aのガス圧を、樹脂中
へのガス圧入行程初期のガス圧設定値まで昇圧し、次
に、ガス圧入制御用のいま一方の開閉制御弁8を閉じ
て、弁間ガス管路13a内、すなわち管路タンク内に、
樹脂中へのガス圧入行程初期(保圧初期)のガス圧設定
値まで昇圧した窒素ガスを蓄え、次の成形サイクルに備
えるようにされる。
【0031】また、排気タイミング直前の樹脂中のガス
圧(保圧終期の保圧ガス圧値)が、樹脂中へのガス圧入
行程初期(保圧初期)のガス圧設定値よりも高い場合に
は、排気タイミングの直前に至ると、ガス圧入制御用の
開閉制御弁8のみを閉じ、然る後、ガス排気制御用の開
閉制御弁10を開放して、樹脂中の窒素ガスおよび弁間
ガス管路13a中の窒素ガスを大気中等へ放出する。そ
して、弁間ガス管路13aのガス圧が保圧初期のガス圧
設定値に略低下したタイミングで、ガス圧入制御用の開
閉制御弁9を閉じるようにされる。
【0032】図2は、前記した従来技術の構成を参考ま
でに示す図で、同図において、図1と均等な構成要素に
は同一符号を付してある。図2において、9’はガス圧
入制御用の開閉制御弁で、ガス昇圧機構5のガス出口と
成形用金型11のガス圧入口との間を結ぶガス管路13
における、成形用金型11のガス圧入口の近傍に配設さ
れている。この従来技術においては、第2のガス圧縮シ
リンダ22の昇圧動作前には、ガス管路13内も大きく
減圧されてしまうため、第2のガス圧縮シリンダ22に
よって、圧縮用室22aおよびガス管路13内の窒素ガ
スを、成形運転の1サイクル毎に昇圧しなければならな
かったため、昇圧動作のエネルギーロスが大きかったも
のである。
【0033】ここで、図1に示した本例のガス供給装置
においては、前記弁間ガス管路13a内に、樹脂中への
ガス圧入行程初期のガス圧設定値を下回る圧力(勿論、
大気圧よりは十分に高い圧力であるが)の窒素ガスを蓄
えるようにすることも可能である。この場合にも、排気
タイミングの直前に至ると、ガス圧入制御用の開閉制御
弁8のみを閉じ、然る後、ガス排気制御用の開閉制御弁
10を開放して、樹脂中の窒素ガスおよび弁間ガス管路
13a中の窒素ガスを大気中等へ放出する。そして、次
サイクルのガス圧入の圧力の立上りを緩和するのに十分
なだけ弁間ガス管路13aのガス圧が低下したタイミン
グで、ガス圧入制御用の開閉制御弁9を閉じる。もちろ
ん、ガス放出の際には、ガス圧入制御用の開閉制御弁8
は閉じられているので、この間に次サイクルに備えた初
期圧縮動作に入れることは言うまでもない。このように
すると、ガス圧の立上りが速すぎて、ガスが樹脂を突き
破りやすい成形品に対応しやすくなる。
【0034】なお、上述した本発明の実施の1形態例で
は、窒素ガス発生装置として膜分離式のものを示した
が、吸着式の窒素ガス発生装置を用いることも可能であ
る。なおまた、ガス圧入制御用の開閉制御弁8を常時開
放しておくことによって、図2の従来技術と同等の制御
を行うことも、場合によっては可能である。
【0035】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、窒素ガス
発生装置から供給される窒素ガスを、成形運転の1サイ
クル毎に昇圧するガス圧縮シリンダをもつガス圧縮機構
を具備した、ガス射出成形用の射出成形機において、昇
圧動作のエネルギーロスを可及的に低減でき、以って、
省エネルギー化を達成でき、また、ガス圧縮シリンダを
より一層小型化することも可能となり、該種ガス射出成
形用の射出成形機にあってその価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態例に係るガス射出成形用
の射出成形機におけるガス供給装置の構成図である。
【図2】従来技術によるガス射出成形用の射出成形機に
おけるガス供給装置の構成図である。
【符号の説明】
1 エア源 2 窒素ガス発生装置 3,4 逆止弁 5 ガス昇圧機構 6 電動サーボモータ 7 圧力計 8 ガス圧入制御用の第1の開閉制御弁 9 ガス圧入制御用の第2の開閉制御弁 10 ガス排気制御用の開閉制御弁 11 成形用金型 12 キャビティ 13 ガス昇圧機構5のガス出口と成形用金型11のガ
ス圧入口との間を結ぶガス管路 13a 第1の開閉制御弁8と第2の開閉制御弁9との
間の弁間ガス管路(管路タンク)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出す
    るとともに、キャビティ内の樹脂中に高圧の窒素ガスを
    圧入するように構成され、エアから窒素ガスを分離・生
    成する窒素ガス発生装置と、該窒素ガス発生装置から供
    給される窒素ガスを成形運転の1サイクル毎に昇圧する
    ガス圧縮シリンダをもつガス圧縮機構と、上記樹脂中へ
    のガス圧入口と上記ガス圧縮機構のガス出口との間を結
    ぶガス管路とを具備した、ガス射出成形用の射出成形機
    において、 上記したガス管路における上記ガス圧縮機構のガス出口
    の近傍に配設された第1の開閉制御弁と、上記したガス
    管路における上記樹脂中へのガス圧入口の近傍に配設さ
    れた第2の開閉制御弁とを設け、上記第1の開閉制御弁
    と上記第2の開閉制御弁との間のガス管路に、高圧窒素
    ガスを閉じ込めることにより、上記第1の開閉制御弁と
    上記第2の開閉制御弁との間のガス管路を管路タンクと
    して用いるようにしたことを特徴とするガス射出成形用
    の射出成形機におけるガス供給装置。
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