JP3286126B2 - ガス射出成形用の射出成形機 - Google Patents

ガス射出成形用の射出成形機

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JP3286126B2
JP3286126B2 JP22812495A JP22812495A JP3286126B2 JP 3286126 B2 JP3286126 B2 JP 3286126B2 JP 22812495 A JP22812495 A JP 22812495A JP 22812495 A JP22812495 A JP 22812495A JP 3286126 B2 JP3286126 B2 JP 3286126B2
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molding machine
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型のキャビティ
内に溶融樹脂を射出すると共に、キャビティ内の樹脂中
に高圧の不活性ガスを圧入する、中空射出成形の1種で
あるガス射出成形を行うためのガス射出成形用の射出成
形機に関する。
【0002】
【従来の技術】金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出
し、このキャビティ内の溶融樹脂が固化する前に、溶融
樹脂中に高圧の不活性ガス(通常は窒素ガス)を圧入す
るガス射出成形は、樹脂の内部から保圧力を樹脂に付与
し、樹脂の表面側をキャビティの内壁面に押し付けるの
で、ヒケ等のない良品が成形でき、また、成形品(製
品)重量も軽減できる。
【0003】さらに、薄肉で大きな面積をもち、かつ複
雑な形状の成形品であっても、射出時の樹脂の流動長は
径の5乗に比例することから、キャビティに樹脂の流動
性を向上させるための樹脂流動性増大路を形成すること
によって(すなわち、成形品に樹脂の流動性を向上させ
るためのリブを形成することによって)、樹脂の流動性
は飛躍的に高まり、しかも、上記の樹脂流動性増大路の
部位の樹脂内部をガスが走って、樹脂の内部から高圧ガ
スが、樹脂の表面側の全ての部位をキャビティの内壁面
に押し付けるので、ヒケ等のない良品が成形できる。し
たがって、薄肉で大きな面積をもち、かつ複雑な形状の
成形品であっても、射出圧力を低減することが可能とな
り、また、1つの成形品に対して1つの樹脂注入部(ゲ
ート)を金型に形成するだけで済む。
【0004】なお、樹脂中に圧入されるガスの量は、ま
れには成形品容積の数10%以上とする場合もあるが、
通常は成形品容積の10%以下とされ、成形品が固化し
た後は、樹脂中に注入されたガスは成形品から排出され
る。
【0005】このようなガス射出成形を行う射出成形機
に対し、ノズル先端に残留した溶融樹脂を介してキャビ
ティ内の樹脂に保圧力を付与する一般的な射出成形機で
は、ノズル先端に残留した溶融樹脂を介してキャビティ
内の樹脂に保圧力を付与するので(キャビティ内の樹脂
が固化・収縮した分に相当する微小量の樹脂を追加・補
充するので)、ガス射出成形に比べて大きな(2倍程度
の)射出圧力(=樹脂圧力)を必要とする。また、この
ようにガス射出成形に比べて大きな射出圧力を必要とす
るので、それに応じて、ガス射出成形に比べて大きな型
締力が必要となる。
【0006】ところで、従来のガス射出成形を行う射出
成形機は、ガス射出成形と、ノズル先端に残留した溶融
樹脂を介してキャビティ内の樹脂に保圧力を付与する一
般的な射出成形とを、共に選択的に可能することが多
く、このため、最大定格射出圧力と最大定格型締力は、
一般的な射出成形のためのものに設定されていた。な
お、ガス射出成形専用の射出成形機であっても、定格最
大射出圧力と定格最大型締力には従来は無頓着で、ノズ
ル先端に残留した溶融樹脂を介してキャビティ内の樹脂
に保圧力を付与する一般的な射出成形機をそのまま踏襲
して、一般的な射出成形のための定格最大射出圧力およ
び定格最大型締力と同等のものに設定されているケース
が多かった。
【0007】一方、ガス射出において、溶融樹脂中に注
入されるガス圧は、200〜300kg/cm2 に達す
る場合もあり、このため従来は、高圧ガスタンクに高圧
ガスを一旦貯え、高圧ガスタンクから高圧ガスを放出す
る手法をとるのが、一般的であった。例えば、特開平6
−312431号公報においては、射出成形機の油圧駆
動源によって油圧駆動式ブースター圧縮機を駆動し、こ
の圧縮機で増圧したガスを高圧タンクに貯えるようにし
ている。
【0008】また、特開昭63−139716号公報,
特開平1−128814号公報においては、タンクから
のガスをコンプレッサーで圧縮・増圧し、これを配量シ
リンダを介して樹脂中に圧入するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
のガス射出成形が可能な射出成形機においては、定格最
大射出圧力と定格最大定格型締力とが、ノズル先端に残
留した溶融樹脂を介してキャビティ内の樹脂に保圧力を
付与する一般的な射出成形機と、同等のものに設定され
ていた。このため、ガス射出成形専用の射出成形機であ
る場合を考えると、定格最大射出圧力と定格最大型締力
は、過剰に余裕があるものとなり、スクリュー前進駆動
源(射出駆動源)や型開閉駆動源(型締駆動源)に必要
以上にパワーのある大型のものを用いていたことにな
り、マシン(射出成形機)全体のコストを押し上げる要
因となっていた。
【0010】一方、ガスの供給手法として、前記した高
圧ガスタンクから高圧ガスを放出する手法をとる場合に
は、高圧ガスタンクは嵩張り、また、比較的大型の高圧
ガスタンクは種々の法的規制を受け、運用が面倒である
という問題があった。また、比較的大型の高圧ガスタン
クを個々の射出成形機の近傍に据え付けると、設備が大
型化し、スペースファクターが悪いという問題もあっ
た。このため、極めて小容量の高圧ガスタンクを用いる
ことも考えられるが、こうすると1ショット毎のガス放
出の際に、ガス放出の当初からガス放出の終期までにガ
ス圧が徐々に低下し、良品成形が果たせない(何となれ
ば、ガス放出の当初は樹脂が極めて軟らかく、樹脂から
の抵抗は小さいが、樹脂が固化するに従って樹脂からの
抵抗が増大し、大きなガス圧が必要であるからであ
る)。
【0011】また、タンクからのガスをコンプレッサー
で圧縮・増圧する手法をとる場合には、ガスを一挙に増
圧しようとすると、コンプレッサーとして遠心式や軸流
式の大型で高価なものを用いる必要があり、このため設
備が大型化し、コンプレッサーを個々の射出成形機の近
傍に据え付けると、スペースファクターが悪くなるとい
う問題が生じる。このため、複数台の射出成形機を兼用
する大型のコンプレッサーを、射出成形機群から離れた
場所に設置することも考えられるが、こうするとエア配
管が長くなり、安全性等の問題を生じる上、配管長によ
る圧力損も問題となる。
【0012】また、前記した特開昭63−139716
号公報,特開平1−128814号公報では、樹脂中に
注入するガス量を一定のものとするため配量シリンダ
(配量ピストン装置)を用いており、この配量シリンダ
に増圧機能をもたせ、前記コンプレッサーを補助できる
ようにしている。しかしながら、このような構成をとる
と、コンプレッサーと配量シリンダとにそれぞれ駆動源
を必要とするため、部品点数が増し、コストアップにつ
ながるという問題があった。
【0013】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、ガス射出成形専用の射出成形
機にとって必要十分な定格最大射出圧力と定格最大型締
力とをもち、射出駆動源や型締駆動源を小型化できて、
以って、マシン全体の小型化とコストダウンとを可能に
することにある。また、射出成形機の近傍に比較的にコ
ンパクトに設置でき、且つ、低コスト化が可能な高圧ガ
ス供給装置(不活性ガスの発生・供給源)をもつ、ガス
射出成形用の射出成形機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出す
ると共に、キャビティ内の樹脂中に高圧の不活性ガスを
圧入するガス射出成形を行い、キャビティには、樹脂の
流動性を向上させるための樹脂流動性増大路を形成した
ガス射出成形用の射出成形機において、定格最大射出圧
力と定格最大型締力を、ノズル先端に残留した溶融樹脂
を介してキャビティ内の樹脂に保圧力を付与する射出成
形機に比して、それぞれ約1/2に設定し、また、不活
性ガスの発生源と、該発生源からのガスを電動サーボモ
ータの駆動力によって昇圧するガス圧縮シリンダによる
ガス昇圧機構とを、具備した不活性ガスの発生・供給源
を、射出成形機に付設した、構成をとる。
【0015】前述したように、キャビティに樹脂の流動
性を向上させるための樹脂流動性増大路を形成すること
によって(すなわち、成形品に樹脂の流動性を向上させ
るためのリブを形成することによって)、樹脂の流動性
は飛躍的に高まり、しかも、ガス射出成形においては、
上記の樹脂流動性増大路の部位の樹脂内部をガスが走っ
て、樹脂の内部から高圧ガスが、樹脂の表面側の全ての
部位をキャビティの内壁面に押し付けるので、ヒケ等の
ない良品が成形できる。したがって、ガス射出成形にお
いては、薄肉で大きな面積をもち且つ複雑な形状の成形
品であっても、何等の支障なく射出圧力を低減すること
が可能となる。すなわち、定格最大射出圧力を、ノズル
先端に残留した溶融樹脂を介してキャビティ内の樹脂に
保圧力を付与する一般的な射出成形機に比して、射出容
量が同じ場合で約1/2に設定できる。また、定格最大
射出圧力を小さくできる結果、定格最大型締力も、ノズ
ル先端に残留した溶融樹脂を介してキャビティ内の樹脂
に保圧力を付与する一般的な射出成形機に比して、金型
取付盤が同じ大きさの場合で約1/2に設定できる。よ
って、射出駆動源や型締駆動源を小型化できて、以っ
て、マシン全体の小型化とコストダウンが可能となる。
【0016】一方また、不活性ガスの発生・供給源のガ
ス昇圧機構は、例えば、電動サーボモータの回転を直線
運動に変換する回転→直線運動変換メカニズムと、第1
のガス圧縮シリンダと、第2のガス圧縮シリンダとを具
備し、第1のガス圧縮シリンダは、不活性ガスの発生源
からのガスを導入し、回転→直線運動変換メカニズムに
よって駆動されるピストン体により、ガスを昇圧する。
この際には、電動サーボモータは第1の方向へ回転す
る。また、第2のガス圧縮シリンダは、第1のガス圧縮
シリンダによって昇圧されたガスを導入し、回転→直線
運動変換メカニズムによって駆動されるピストン体によ
り、ガスをキャビティ内の樹脂中に圧入する圧力まで昇
圧する。この際には、電動サーボモータは先とは反対方
向の第2の方向に回転する。
【0017】従って、単一の電動サーボモータによっ
て、ガスを2段階に昇圧するので、容易に必要とする高
圧を得ることができると共に、ガス昇圧機構をコンパク
トで安価なものになし得る。よって、個々の射出成形機
にガス昇圧機構を付設しても、スペースファクターがよ
くなり、工場内のレイアウトも容易となる。また、可変
容量式のガス圧縮シリンダによって、必要充分な分量の
高圧ガスを1ショット毎に得ることができるので、高圧
ガスは小容量で済み、法的な規制も少なくなって管理・
運用が簡易となる。
【0018】また、昇圧の駆動源として電動サーボモー
タを用いているので、圧力フィードバック制御が容易に
行え、樹脂中へのガス圧入行程時のガス圧力を、設定条
件に従ったものにフィードバック制御できるので、ガス
圧による保圧制御が精緻に行え、良品成形に大いに寄与
する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明の実施の1形態例に係るガス射出
成形用の射出成形機によって成形された成形品の1例を
示す図で、図1の(a)は正面図、図1の(b)は図1
の(a)のA−A線断面図である。
【0020】図1は、成形製品部分の他に非成形製品部
分が一体となった状態を示してあり、同図において、3
0は成形製品部分、31はスプルー部分(非成形製品部
分)、32はランナー部分(非成形製品部分)、33は
ゲート部分(成形製品部分と非成形製品部分との境界
部)である。また、34は成形製品部分30に形成した
リブであり、35はリブ34内に形成された中空部であ
る。
【0021】上記のリブ34は、金型内に溶融樹脂を射
出する際に、樹脂の流動性を向上させることを目的とし
て設けられたもので、例えば、成形製品部分30が車の
フロントケース等である場合には、その裏面側に設けら
れている。すなわち、成形製品部分30に樹脂の流動性
を向上させるためのリブ34を設けると、金型のキャビ
ティ内には樹脂の流動性を向上させる樹脂流動性増大路
が形成されることになり、先にも述べたように、射出時
におけるキャビティ内の樹脂流動長は径の5乗に比例す
ることから、射出時の樹脂の流動性は飛躍的に高まる。
【0022】また、金型内の溶融樹脂が固化する前に、
金型内へは後述する不活性ガスの発生・駆動源から高圧
のガスが圧入され、これによって、上記した樹脂流動性
増大路の樹脂部分(リブ34部分)の内部をガスが走っ
て、樹脂の内部から高圧ガスが、樹脂の表面側の全ての
部位をキャビティ内壁に押し付け(樹脂の内部から保圧
力を働かせ)、ヒケ等のない良品成形を可能としてい
る。なお、リブ34内の中空部35は、この際のガスの
注入跡である。
【0023】したがって、薄肉で大きな面積をもち且つ
複雑な形状を持つ成形品(成形製品部分30)であって
も、1ゲート方式を採用でき、しかも、射出圧力を、ノ
ズル先端に残留した溶融樹脂を介してキャビティ内の樹
脂に保圧力を付与する一般的な射出成形機に比して、射
出容量が同じ場合で約1/2に設定できる。またこれに
伴い、型締力も、ノズル先端に残留した溶融樹脂を介し
てキャビティ内の樹脂に保圧力を付与する一般的な射出
成形機に比して、金型取付盤が同じ大きさの場合で約1
/2に設定できる。
【0024】図2は、180トンクラスのマシン(射出
成形機)において、本発明による射出成形機と、ノズル
先端に残留した溶融樹脂を介してキャビティ内の樹脂に
保圧力を付与する一般的な射出成形機とにおける、定格
最大射出圧力と定格最大型締力とを対比して示す表図で
ある。同図から明らかなように、本発明の射出成形機で
は、定格最大射出圧力と定格最大型締力はそれぞれ10
00kgf/cm2 ,90tonであるのに対し、一般
的な射出成形機では、定格最大射出圧力と定格最大型締
力は本発明の2倍の値となっている。
【0025】本発明における射出駆動源(スクリュー前
進駆動源)や型締駆動源(型開閉駆動源)は、油圧式で
あっても、電動式であっても差し支えなく、また、型締
方式も、トグルリンク方式であっても、直圧式であって
も差し支えない。何れにせよ、本発明においては、ガス
射出成形にとって必要十分な定格最大射出圧力と定格最
大型締力に設定しているので、ノズル先端に残留した溶
融樹脂を介してキャビティ内の樹脂に保圧力を付与する
一般的な射出成形機に比して、定格最大射出圧力と定格
最大型締力を約1/2にできる。したがって、射出駆動
源や型締駆動源を小型化できて、マシン全体の小型化と
コストダウンが可能となる。
【0026】続いて、本発明の実施の1形態例に係る射
出成形機に付設される、不活性ガスの発生・供給源につ
いて説明する。図3は、本例による不活性ガスの発生・
供給源の概要を示す説明図である。
【0027】図1において、1は空気の取り入れ口、2
はフィルタ、3はミストセパレータ、4,5は減圧弁、
6は窒素ガス発生器(窒素ガス生成器)、7は流量計、
8は絞り弁、9,10は逆止弁、11はガス昇圧機構、
12は電動サーボモータ、13,14,15は圧力計、
16,17はエアで制御される切り替え制御弁、18,
19は電磁制御弁、20は固定金型と可動金型とで構成
される成形用金型、21は成形用の空間を形作るキャビ
ティである。
【0028】取り入れ口1より取り入れられた空気は、
フィルタ2により塵を除去され、ミストセパレータ3に
よって水分や油分を除去された後、減圧弁4を介して窒
素ガス発生器6に供給される。また、ミストセパレータ
3からは、減圧弁5を介して電磁制御弁18,19にも
空気が供給される。窒素ガス発生器6では、公知のフィ
ルタ法または吸着法によって、大気から酸素を除去し、
窒素ガスを生成して出力する。なお、取り入れ口1より
取り入れられる大気の圧力は5kg/cm2 程度で、本
例においては、窒素ガス発生器6から出される窒素ガス
の圧力は3kg/cm2 程度となるようにされている。
【0029】窒素ガス発生器6から出力された窒素ガス
は、流量計7,絞り弁8,逆止弁9を介して、後でその
詳細を説明するガス昇圧機構11に供給され、電動サー
ボモータ12で駆動制御されるガス昇圧機構11によっ
て、キャビティ21内の樹脂中に圧入する設定圧力まで
昇圧される(圧縮される)。ガス昇圧機構11から出力
される高圧窒素ガスは、電磁制御弁18からのエアによ
って制御される切り替え制御弁16を介して、キャビテ
ィ21内の図示せぬ樹脂中に圧入(注入)される。ま
た、成形品が固化した後の排ガスのタイミングに至る
と、切り替え制御弁16は閉じられ、電磁制御弁19か
らのエアによって制御される切り替え制御弁17を通し
て、窒素ガスが大気中等へ放出される。なお本例では、
成形用金型20から樹脂内に高圧窒素ガスを圧入するよ
うにしているが、高圧窒素ガスの圧入個所は、射出メカ
ニズムのノズル等であっても差し支えない。
【0030】次に、ガス昇圧機構11の詳細について説
明する。本例では、ガス昇圧機構11は、2つの第1の
ガス圧縮シリンダ22と、1つの第2のガス圧縮シリン
ダ23とを含むものとなっており、窒素ガス発生器6か
らの窒素ガスは逆止弁9を介して、対となった第1のガ
ス圧縮シリンダ22の圧縮用室22aへ導入されるよう
になっている。また、第1のガス圧縮シリンダ22で昇
圧(圧縮)された窒素ガスは、逆止弁10を介して第2
のガス圧縮シリンダ23の圧縮用室23aへ導入され、
第2のガス圧縮シリンダ23によってさらに昇圧(圧
縮)されるようになっている。
【0031】図3に示すように、電動サーボモータ12
の出力軸にはプーリ24が固着されており、このプーリ
24とプーリ付きナット体25との間には、タイミング
ベルト26が掛け渡されており、電動サーボモータ12
の回転によってプーリ付きナット体25が回転駆動され
るようになっている。プーリ付きナット体25は回転可
能であるも軸方向には変位不能であるように保持されて
おり、このプーリ付きナット体25にボールネジ27が
螺合されており、プーリ付きナット体25の回転でボー
ルネジ27が軸方向に移動するようになっている。つま
り、公知のボールネジ機構で、電動サーボモータ12の
回転を直線運動に変換する回転→直線運動変換メカニズ
ムが構成されている。
【0032】上記ボールネジ27には、第2のガス圧縮
シリンダ23のピストン体23bが必要に応じ適宜連結
機構を介して連結されていると共に、連結部材28,2
9を介して第1のガス圧縮シリンダ22のピストン体2
2bが連結されている。従って、電動サーボモータ12
が第1の方向に回転して、ボールネジ27が図示A方向
に駆動されると、第1のガス圧縮シリンダ22の圧縮用
室22a内の窒素ガスは、ピストン体22bによって圧
縮されて昇圧され、第2のガス圧縮シリンダ23の圧縮
用室23a内へ逆止弁10を介して導入される。本例で
は、第1のガス圧縮シリンダ22によって、窒素ガスの
圧力を3kg/cm2 程度から30kg/cm2 程度ま
で昇圧させるように、構成されている。
【0033】また、電動サーボモータ12が第2の方向
に回転して、ボールネジ27が図示B方向に駆動される
と、第1のガス圧縮シリンダ22から第2のガス圧縮シ
リンダ23の圧縮用室23a内へ導入された窒素ガス
は、ピストン体23bによって圧縮されて、さらに昇圧
されるようになっている。
【0034】本例では、第2のガス圧縮シリンダ23の
圧縮用室23a内に、ガス圧が30kg/cm2 の窒素
ガスを、最大限で588cc導入可能としている。第2
のガス圧縮シリンダ23による圧縮動作前には30kg
/cm2 であるガス圧は、ピストン体23bの圧縮スト
ロークが大きくなる程増大し、また、圧縮ストロークが
大きくなる程、圧縮用室23a内のガス容積(ガス量)
は小さくなる。本例においては、キャビティ21内の溶
融樹脂中には、100kg/cm2 〜270kg/cm
2 の範囲の高圧窒素ガスを圧入することを想定してお
り、270kg/cm2 では、最大で58ccのガス量
が供給可能なようになっている。ここで例えば、180
トンクラスのマシン(射出成形機)の場合、上限能力値
に近い300cc程度の容量の成形品に対しても、最大
で30cc程度のガス量であれば略充分なので、180
トンクラスのマシンにおいては、性能的にかなり余裕の
あるものとなっている。
【0035】そして本例では、成形条件の初期設定時に
与えられるキャビティ容積値と、樹脂中へ圧入開始する
際のガス圧設定値とに基づき、圧縮動作前の圧縮用室2
3aの容積(ピストン体23bの位置)を、予め余裕を
もって決定するようにしている。
【0036】ここで、圧縮用室23a内のガス圧の正確
な値は、前記圧力計15で検知可能であり、また、圧縮
ストロークは、電動サーボモータ12に付設した図示せ
ぬエンコーダによって常時検知可能であるので、これら
の検知情報を取り込んだマシンの図示制御負システムコ
ントローラは、オペレータが設定したガス圧入行程時の
ガス圧力条件値に基づき、第2のガス圧縮シリンダ23
による昇圧動作時には、図示せぬサーボアンプを介して
電動サーボモータ12を圧力フィードバック制御する。
つまり、本例では、第2のガス圧縮シリンダ23の圧縮
動作前には、圧縮用室23a内のガス圧と、ピストン体
23bの位置情報(電動サーボモータ12のエンコーダ
情報)に基づく圧縮用室23aの容量とによって、シス
テムコントローラは、設定されたガス圧を得るのに必要
な圧縮ストロークを算出して、この算出値に基づきサー
ボアンプを介して電動サーボモータ12を駆動制御す
る。この際、電動サーボモータ12は、設定ガス圧値か
ら算出される出力トルクと対応する駆動電流値をフィー
ドバック制御(電流値フィードバック制御)されるよう
になっており、これによって圧力フィードバック制御が
達成される。
【0037】なお、本例では、樹脂中へ圧入する高圧窒
素ガスのガス量の正確な計量は行わず、上記したよう
に、成形条件の初期設定時に与えられるキャビティ容積
値と、樹脂中へ圧入開始する際のガス圧設定値とに基づ
き、圧縮前の圧縮用室23aの容積(ピストン体23b
の位置)を、システムコントローラが予め余裕をもって
決定するようにしている。そして、樹脂中へのガス圧入
時には、設定されたガス圧値と実測ガス圧値(ここで
は、実測ガス圧値と対応する実測駆動電流値)とが一致
するように、電流値フィードバック制御にサーボモータ
12を駆動するようにしている(なお、圧力計15の実
測圧力値を用いることによる、圧力フィードバック制御
も勿論可能である)。こうする所以は、そもそも樹脂中
へのガス圧入は、スクリュー等によってクッション樹脂
を介して保圧圧力をかける動作に代替するものであり、
圧力制御が最も優先すべき制御項目であるという観点に
よるものである。このような制御を行っても、樹脂中へ
圧入される高圧窒素ガスの量は、略安定することが実験
によって確認された。
【0038】以上のように本例によれば、窒素ガスを2
段階に昇圧するので、容易に必要とする高圧を得ること
ができると共に、ガス昇圧機構をコンパクトで安価なも
のになし得る。よって、個々の射出成形機にガス昇圧機
構を付設しても、スペースファクターがよくなり、工場
内のレイアウトも容易となる。また、可変容量式のガス
圧縮シリンダによって、必要充分な分量の高圧ガスを1
ショット毎に得ることができるので、高圧ガスは小容量
で済み、法的な規制も少なくなって管理・運用が簡易と
なる。
【0039】また、昇圧の駆動源として電動サーボモー
タを用いているので、圧力フィードバック制御が容易に
行え、ガス圧入行程のガス圧力を、設定条件に従ったも
のにフィードバック制御できるので、ガス圧による保圧
制御が精緻に行え、良品成形に大いに寄与する。
【0040】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、ノズル先
端に残留した溶融樹脂を介してキャビティ内の樹脂に保
圧力を付与する一般的な射出成形機に比して、定格最大
射出圧力と定格最大型締力を約1/2に設定しているの
で、射出駆動源や型締駆動源を小型化できて、マシン全
体の小型化とコストダウンを図ることが可能となる。ま
た、射出成形機の近傍に比較的にコンパクトに設置で
き、且つ、低コスト化が可能な不活性ガスの発生・供給
源を実現できる。よって、射出駆動源や型締駆動源を小
型化できることと、コンパクトな不活性ガスの発生・供
給源を実現できることとが相俟って、ガス射出成形用の
射出成形機システム全体の小型化が可能となる。なおま
た、不活性ガスの昇圧の駆動源として電動サーボモータ
を用いているので、圧力フィードバック制御が容易に行
え、これにより一層の良品成形が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態例に係るガス射出成形用
の射出成形機によって成形された成形品の1例を示す説
明図である。
【図2】180トンクラスのマシン(射出成形機)にお
いて、本発明による射出成形機と、ノズル先端に残留し
た溶融樹脂を介してキャビティ内の樹脂に保圧力を付与
する一般的な射出成形機とにおける、定格最大射出圧力
と定格最大型締力とを対比して示す表図である。
【図3】本発明の実施の1形態例に係るガス射出成形用
の射出成形機に付設される、不活性ガスの発生・供給源
の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 空気の取り入れ口 2 フィルタ 3 ミストセパレータ 4,5 減圧弁 6 窒素ガス発生器(窒素ガス生成器) 7 流量計 8 絞り弁 9,10 逆止弁 11 ガス昇圧機構 12 電動サーボモータ 13,14,15 圧力計 16,17 切り替え制御弁 18,19 電磁制御弁 20 成形用金型 21 キャビティ 22 第1のガス圧縮シリンダ 22a 圧縮用室 22b ピストン体 23 第2のガス圧縮シリンダ 23a 圧縮用室 23b ピストン体 24 プーリ 25 プーリ付きナット体 26 タイミングベルト 27 ボールネジ 30 成形製品部分 31 スプルー部分(非成形製品部分) 32 ランナー部分(非成形製品部分) 33 ゲート部分(成形製品部分と非成形製品部分との
境界部) 34 成形製品部分30に形成したリブ 35 リブ34内に形成された中空部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出す
    ると共に、キャビティ内の樹脂中に高圧の不活性ガスを
    圧入するガス射出成形を行い、上記キャビティには、樹
    脂の流動性を向上させるための樹脂流動性増大路を形成
    した射出成形機において、 定格最大射出圧力を、ノズル先端に残留した溶融樹脂を
    介してキャビティ内の樹脂に保圧力を付与する射出成形
    機に比して、射出容量が同じ場合で1/2に設定し、 また、定格最大型締力を、ノズル先端に残留した溶融樹
    脂を介してキャビティ内の樹脂に保圧力を付与する射出
    成形機に比して、金型取付盤が同じ大きさの場合で1
    2に設定し、 さらに、前記不活性ガスの発生・供給源を射出成形機に
    付設し、この不活性ガスの発生・供給源は、 不活性ガスの発生源と、該発生源からのガスを昇圧する
    2つの第1のガス圧縮シリンダと、該2つの第1のガス
    圧縮シリンダからのガスをさらに昇圧する1つの第2の
    ガス圧縮シリンダと、1つの電動サーボモータと、該電
    動サーボモータの回転を直線運動に変換し、前記2つの
    第1のガス圧縮シリンダと前記1つの第2のガス圧縮シ
    リンダとを交番的に駆動する1つのボールネジ機構と
    を、 具備した ことを特徴とするガス射出成形用の射出成形
    機。
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